JPH0668727U - パルスオキシメータ用プローブ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 測定部を圧迫することなく外耳に強固に装着
することができ、精度のよい測定を行なうことのできる
ようにパルスオキシメータ用プローブを構成し、しかも
使い捨てできるようにする。 【構成】 可撓性合成樹脂で帯袋状に形成された被覆部
材１の両端に発光部２と受光部３とを設け、被覆部材１
内に本体６と可動片７とからなる挟持部材５を挿入す
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、生体の血管内の血液の脈動を検出し、血液の酸素飽和度を測定する パルスオキシメータ用プローブに係り、特に耳に装着するパルスオキシメータ用 プローブに関する。

【０００２】

【従来の技術】

生体の血液の酸素飽和度などを測定するときに用いるパルスオキシメータ用プ ローブとしては、従来から指、足、耳朶などに装着し光を透過させるか、血流量 の比較的多い前額部に装着して光を反射させるかして、血管内の血液の脈動を検 出する構造のものが知られている。

【０００３】 しかし、このようなプローブを指や足に装着した場合には、被検者が手を使用 できなくなったり、歩行が困難になったりし、しかも検査者側にとっては安定し たデータが得られないという問題がある。この点耳朶にプローブを装着する場合 は比較的に生活に不都合が生じることは少ない。

【０００４】 この種の耳朶クリップ方式のプローブの従来の構成を図８及び図９に示す。図 ８，９において、１対の挟持部材２１，２２のそれぞれの一端近傍は、軸２３を 介して回動可能に連結されている。また各挟持部材２１，２２にはそれぞれ発光 素子２４及び受光素子２５が対向して設けられており、軸２３には図示しない板 ばねが取り付けられていて、各素子２４，２５が近接する方向に回動付勢されて いる。そして挟持部材２１，２２により耳朶２６をクリップすることによりプロ ーブ２７を装着するようになっている。

【０００５】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながら上記のように構成された従来の耳朶クリップ方式のプローブによ ると、挟持部材２１，２２で耳朶２６を圧迫した状態で圧迫部の血液の脈動を検 出しているので、血流量が減少して測定精度が低下するという問題があった。ま た耳朶２６をクリップするためプローブ２７がゆれやすく、特に歩行中に測定す る場合には揺動による測定誤差が発生しやすい欠点があった。また構造が比較的 複雑で高価であり、使い捨てには適しなかった。

【０００６】 本考案は上記の点に鑑みてなされたもので、測定部を圧迫することなく外耳に 装着することができ、首などのゆれの影響を受けることが少なく、精度のよい測 定を行なうことのできる使い捨て用パルスオキシメータ用プローブを提供するこ とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記目的を達成するために、本考案は、発光部から発する光を生体の一部を透 過して受光部で受光し、血管内の血液の脈動を検出するパルスオキシメータ用プ ローブにおいて、可撓性合成樹脂で帯袋状に形成された被覆部材と、該被覆部材 の一端の端面と他端の側面とのいずれか一方の開口部に設けられた発光部と、他 方の開口部に設けられた受光部と、前記被覆部材内に挿入され一端に屈曲部を有 する本体と該本体の他端に回動可能に連結された可動片とからなる挟持部材と、 前記本体に対し可動片を平行または直角方向に保持する保持部材とを備えること を特徴としている。

【０００８】

【作用】

上記の構成によると、被覆部材内に挿入された挟持部材の本体の屈曲部を発光 部材及び受光部材のうちいずれか一方の背面に配置し、他方の背面に可動片の先 端を配置することにより、可動片を本体に平行に保持したとき発光部と受光部と が対向する。従って本体と可動片との間に耳朶を強固に保持し、発光部と受光部 との間で弾性組織に豊む耳孔入口部分をはさむことにより、プローブのゆれを防 ぎ、測定位置の血管を圧迫することなく、血管内の血液の脈動を精度よく検出す ることができる。

【０００９】

【実施例】

以下、本考案のパルスオキシメータ用プローブの一実施例を図面を参照して説 明する。

【００１０】 図１乃至図６に本考案の一実施例の構成を示す。図１及び図２において、ゴア テックスなどの合成樹脂で帯袋状に形成された被覆部材１の一端の端面には開口 部１ａが設けられており、開口部１ａ内には発光部２が装着されている。被覆部 材１の他端の側面には開口部１ｂが設けられており、開口部１ｂ内には受光部３ が装着されている。発光部２及び受光部３はリード線４を介して外部の測定部に 接続されている。また被覆部材１内には図３に示すように、金属や剛性のある合 成樹脂で形成された挟持部材５が挿入されている。挟持部材５は一端に屈曲部６ ａが直角方向に形成された本体６と、本体６の他端に回動可能に連結された可動 片７とから構成されている。可動片７は図４，５に示すように板ばねなどの保持 部材８により本体６に平行な位置と直角な位置とに保持されるようになっている 。そして挟持部材５を被覆部材１内に挿入したとき、屈曲部６ａが受光部３の背 面に位置し、可動片７の先端が発光部２の背面に位置するようになっている。

【００１１】 また、可動片７には本体６側に突出する凸部７ａが形成されており、本体５と 凸部７ａによって耳朶部分を圧迫固定できるようになっている。さらにリード線 ４は図６に示すように、被覆部材１の内周に沿って配線されている。

【００１２】 本実施例によれば、図３に示すように可動片７を開いて本体６との間に図３の 如く耳朶を挿入し、可動片７を閉じることによりプローブを耳に強固に固定する ことができ、被検者の体が動いたときにもプローブのゆれを少くすることができ る。また、固定する部位とは別に発光部２と受光部３との間に測定部位をもつた め、測定部位の血管を圧迫することなく血液の脈動を検出することができる。従 って血液の酸素飽和度、脈波、脈拍数、血圧などを精度よく測定することができ る。またプローブの表面はゴアテックスなどの合成樹脂で形成されているので、 装着部の皮膚のかぶれなどが発生することはない。さらに各部材が安価に構成で きるので、使い捨てとすることができる。

【００１３】 上記実施例で示した発光部２と受光部３との被覆部材１の端部に対する取付位 置を逆にしてもよい。

【００１４】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案のパルスオキシメータ用プローブによれば、被覆 部材内に挿入した挟持部材によりプローブを耳に強固に保持することができ、し かも発光部と受光部とが測定部位を圧迫しないので、被検者の動きによるプロー ブのゆれを少くし、精度よく血液の脈動を検出することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のパルスオキシメータ用プローブの一実
施例の構成を示す外観斜視図。

【図２】図１の被覆部材の構成を示す外観斜視図。

【図３】図１の挟持部材の構成を示す説明図。

【図４】図１の可動片を閉じた状態を示す外観斜視図。

【図５】図４の保持部材の構成を示す斜視図。

【図６】本実施例の配線を示す説明図。

【図７】図１のプローブを耳朶に装着した状態を示す説
明図。

【図８】従来のパルスオキシメータ用プローブの一例の
構成を示す側面図。

【図９】図８のプローブを耳朶に装着した状態を示す説
明図。

【符号の説明】

１ 被覆部材 １ａ，１ｂ 開
口部 ２ 発光部 ３ 受光部 ５ 挟持部材 ６ 本体 ６ａ 屈曲部 ７ 可動片

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 発光部から発する光を生体の一部を透過
   して受光部で受光し、血管内の血液の脈動を検出するパ
   ルスオキシメータ用プローブにおいて、可撓性合成樹脂
   で帯袋状に形成された被覆部材と、該被覆部材の一端の
   端面と他端の側面とのいずれか一方の開口部に設けられ
   た発光部と、他方の開口部に設けられた受光部と、前記
   被覆部材内に挿入され一端に屈曲部を有する本体と該本
   体の他端に回動可能に連結された可動片とからなる挟持
   部材と、前記本体に対し可動片を平行または直角方向に
   保持する保持部材とを備えることを特徴とするパルスオ
   キシメータ用プローブ。