JPH0667990U - ビクトリック形管継手 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 防食コアにより接続管の管端を確実に防食
し、配管施工時の防食コアの未装着を防止する。 【構成】 この考案によるビクトリック形管継手では、
防食コア７がガスケット３と接続管２との間に配置され
た外側筒部７ｃと、接管の内側に配置された内側筒部７
ａと、外側筒部７ｃと内側筒部７ａを接続する連結部７
ｂとを備えている。このため、防食コア７の外側筒部７
ｃ及び連結部７ｂにより接続管２の管端外周２ｄ及び管
端切断面２ｃが確実に防食できる。また、配管施工時に
防食コア７を使用せずに管継手を装着すると、ガスケッ
ト３と接続管外周とがシールしないため流体の洩れが発
生し、工事完了時の水圧テストにより防食コア７の未装
着が確認できる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、液体又は気体の輸送に適する比較的大径の管の接続に使用されるビ クトリック形管継手に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来のビクトリック形管継手を示す図５から明らかなように、内面に樹脂ライ ニング２ａがそれぞれ形成された一対の接続管２の各々の外面に環状溝２ｂが形 成される。一対の半環状ハウジング１ａからなるハウジング１の各ハウジング１ ａには接続管２の環状溝２ｂに嵌合される係合爪１ｂが設けられる。ハウジング １と一対の接続管２との間にはガスケット３が配置される。ハウジング１ａの各 々に設けられたフランジ部６にはボルト４が装着され、ボルト４はナット５によ り締結される。図５に示す構造では、管切断面２ｃが接続管２内を流入する流体 に接触する。従って、露出した鉄地が流体にさらされ、防食管を用いても腐食を 生じて赤水等の原因となる。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

このような問題を解決するために、図６に示すように管切断面２ｃにほぼＬ字 状断面の樹脂製の防食コア７を配置することは公知である。しかしながら、図７ に示す構造のビクトリック形管継手では、管端外周２ｄが露出するので管端防食 は不十分である。また、配管施工は人手に頼ることから、錯誤により防食コア７ を使用せず接続管に対してビクトリック形管継手を装着することがある。このよ うな場合に、ビクトリック形管継手の装着後、防食コアの装着を目視確認できず 、さらに、工事完了時の水圧テストの際にも洩れ等が発生しないため防食コアの 未装着が見逃されてしまう欠点がある。

【０００４】 そこで、この考案は接続管の管端を確実に防食し、工事完了時の水圧テストの 際に防食コアの未装着を検知できるビクトリック形管継手を提供することを目的 とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

この考案によるビクトリック形管継手は、環状溝がそれぞれ外面に形成された 一対の接続管と、各接続管の内面に形成された樹脂ライニングと、接続管の環状 溝に嵌合される係合爪を有する一対の半環状のハウジングと、ハウジングと接続 管との間に配置されたガスケットと、ハウジングを締結するボルト及びナットと 、各接続管の管端に装着される防食コアとを備えている。防食コアはガスケット と接続管との間に配置された外側筒部と、接続管の内側に配置された内側筒部と 、外側筒部と内側筒部を接続する連結部とを備えており、少なくとも外側筒部は ガスケットと同等のゴム製である。

【０００６】

【作用】

防食コアの外側筒部及び連結部により接続管の管端外周及び管端切断面が確実 に防食できる。また、配管施工時に防食コアを使用せずに接続管に対してビクト リック形管継手を装着すると、ガスケットと管外周とがシールしないため流体の 洩れが発生し、工事完了時の水圧テストにより防食コアの未装着を確認できる。

【０００７】

【実施例】

以下、この考案によるメカニカル継手の実施例を図１について説明する。図１ では、図５及び図６に示す箇所と同一の部分には同一の符号を付し、説明を省略 する。

【０００８】 図１から明らかなように、この考案によるビクトリック形管継手では防食コア ７はガスケット３と接続管２との間に配置された外側筒部７ｃと、管の内側に配 置された内側筒部７ａと、外側筒部７ｃと内側筒部７ａを接続する連結部７ｂと を備えたコの字型断面を有する。防食コア７と管端切断面２ｃとを水密に保つた めに断面コの字型の高さｈは管厚より若干小さくする。材質はガスケット３と同 質のゴムを使用する。

【０００９】 配管施工の際には、接続管２を予めグルーブ加工した後、管端部に防食コア７ を圧入固定する。接続管２にガスケット３とハウジング１ａとを装着してハウジ ング１のボルト４をナット５により締結する。防食コア７の外側筒部７ｃにはガ スケット３のリップ部３ａが嵌挿されているので、ハウジング１の締結により、 リップ部３ａと外側筒部７ｃとの間及び外側筒部７ｃと管外周２ｄとの間は水密 性が保たれる。

【００１０】 従って、防食コア７により接続管２の管端外周２ｄ及び管端切断面２ｃの水密 性が確保できるので管端が確実に防食できる。さらに、図４に示すように、配管 施工時に防食コア７を使用せずに接続管に対してビクトリック形管継手を装着す ると、ガスケット３のリップ部３ａと管外周２ｄとがシールしないため流体の洩 れが発生し、工事完了時の水圧テストにより防食コア７の未装着を確認できる。

【００１１】 この考案の実施態様は前記の実施例に限定されず変更が可能である。図２に示 すように防食コア７のどちらか一方をガスケット３のリップ部３ａと一体化して もよい。また、上記の実施例では防食コア７にゴムを使用した例を示したが、図 ３に示すように防食コア７の外側筒部７ｃにのみゴムを使用し、内側筒部７ａと 連結部７ｂには樹脂を使用して接着することにより防食コアの管端への挿入を容 易にしてもよい。

【００１２】

【考案の効果】

前記のように、この考案では、防食コアにより接続管の管端が確実に防食でき る。また、配管施工時に防食コアを使用せずに接続管に対してビクトリック形管 継手を装着すると流体の洩れが発生し、工事完了時の水圧テストにより防食コア の未装着が確認できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この考案によるビクトリック形管継手の断面図

【図２】この考案の他の実施例を示す断面図

【図３】この考案の防食コアの他の実施例を示す断面図

【図４】防食コアの未装着を示す断面図

【図５】従来のビクトリック形管継手の断面図

【図６】従来の他の実施例を示す断面図

【符号の説明】

１ａ・・ハウジング、１ｂ・・係合爪、２・・接続管、
２ａ・・樹脂ライニング、２ｂ・・環状溝、２ｃ・・管
切断面、２ｄ・・管端外周、３・・ガスケット、４・・
ボルト、５・・ナット、７・・防食コア、７ａ・・内側
筒部、７ｂ・・連結部、７ｃ・・外側筒部、

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 環状溝がそれぞれ外面に形成された一対
   の接続管と、各接続管の内面に形成された樹脂ライニン
   グと、接続管の環状溝に嵌合される係合爪を有する一対
   の半環状のハウジングと、ハウジングと接続管との間に
   配置されたガスケットと、ハウジングを締結するボルト
   及びナットと、各接続管の管端に装着される防食コアと
   を備えたビクトリック形管継手において、 防食コアはガスケットと接続管との間に配置された外側
   筒部と、接続管の内側に配置された内側筒部と、外側筒
   部と内側筒部を接続する連結部とを備えており、少なく
   とも外側筒部はガスケットと同等のゴム製であることを
   特徴とするビクトリック形管継手。