JPH0667957B2 - エリスロマイシンa誘導体類およびその製法 - Google Patents

エリスロマイシンa誘導体類およびその製法

Info

Publication number
JPH0667957B2
JPH0667957B2 JP63203060A JP20306088A JPH0667957B2 JP H0667957 B2 JPH0667957 B2 JP H0667957B2 JP 63203060 A JP63203060 A JP 63203060A JP 20306088 A JP20306088 A JP 20306088A JP H0667957 B2 JPH0667957 B2 JP H0667957B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
compound according
hydrogen
erythromycin
acetyl
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP63203060A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01100189A (ja
Inventor
ジェームス・ロバート・ホースク
Original Assignee
ファイザー・インコーポレ−テッド
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ファイザー・インコーポレ−テッド filed Critical ファイザー・インコーポレ−テッド
Publication of JPH01100189A publication Critical patent/JPH01100189A/ja
Publication of JPH0667957B2 publication Critical patent/JPH0667957B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07HSUGARS; DERIVATIVES THEREOF; NUCLEOSIDES; NUCLEOTIDES; NUCLEIC ACIDS
    • C07H17/00Compounds containing heterocyclic radicals directly attached to hetero atoms of saccharide radicals
    • C07H17/04Heterocyclic radicals containing only oxygen as ring hetero atoms
    • C07H17/08Hetero rings containing eight or more ring members, e.g. erythromycins
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、下記式(3)を有する抗菌性12,12′−アンヒド
ロ−9R−ヒドロキシ−9−デオキソエリスロマイシン誘
導体、下記式(4)を有するそのための中間体、および選
択脱水法(例えば下記4→3a)、を目的としている。
従来の技術 エリスロマイシン系の抗生物質の化学は長年の間広く研
究され、多数の抗菌性誘導体がこれらの研究から報告さ
れてきたけれども、特殊化された誘導体、例えば、エリ
スロマイシンに耐性の菌株に対する活性より広い活性ス
ペクトル、あるいは、今回のように、より広範な抗菌ス
ペクトルにわたる耐性菌株の開発に対する有意の可能性
なしに局所使用を可能にする比較的狭い活性スペクト
ル、を有する誘導体、がまだ要求されている。
これまでに、エリスロマイシンA(1)のチオ炭酸エステ
ル(2)への変換: が報告された、ハウスケ(Hauske)外、ザ・ジャーナル
・オブ・オーガニック・ケミストリィ(J.Org.Che
m.)、第48巻、第5138-5140ページ(1983)。そこで
は、化合物(2)は、9,11−環状チオノカーボネートエリ
スロマイシンAと命名された。より系統的には、“IUPA
C・ノーメンクレイチャー・オブ・オーガニック・ケミ
ストリィ(IUPAC Nomenclature of Organic Chemistr
y)、1979年版”、ベルガモン・プレス(Pergammon Pre
ss)、特に第494−512ページ、に従って、化合物(2)
は、この名の代りに、9−デオキソ−11−デオキシ−9
R,11−(チオカルボニルジオキシ)エリスロマイシンA
または、9−デオキソ−9R−ヒドロキシ−9,11−O,O−
チオカルボニルエリスロマイシンAと命名される。化合
物(2)は、これまでに、C.9−変形エリスロマイシン誘導
体の合成における用途が見出された。〔ハウスケ(Hausk
e)外、上記文献中〕。
発明の解決しようとする問題点 我々はこのたび、中間体(2)かさらに、抗菌性C.12変形
エリスロマイシンA誘導体類、特に絶対立体化学式 〔式中、 Rは水素または(C2-C4)アルカノイル基であり; R1およびR2は、別個で、R1がヒドロキシメチル基であっ
て、R2がヒドロキシ基であるか;または R1およびR2は一緒になって、メチレン基(CH2=)であ
り;そして R3とR4は別個に水素であるか、あるいはR3およびR4は、
一緒になって、チオカルボニル基(C=S)である
が、但し、R3およびR4がこのような基であるとき、Rは
水素以外の基である〕 の化合物またはその薬学的に受容できる酸付加塩、の合
成のための中間体としての有用性をも有することを発見
した。
その製造の容易性ならびにその抗菌性のため、特に有用
な化合物(3)は、次の通りである:3a R=CH3CO;R1+R2=CH2; R3+R4=CS;3b R=CH3CO;R1+R2=CH2; R3=R4=H;3c R=R3=R4=H;R1+R2=CH23d R=CH3CO;R1=HOCH2; R2=OH,R3=R4=H; および3e R=R3=R4=H;R1=HOCH2; R2=OH。
式(3)の化合物類の製造における基本中間体化合物は、
絶対立体化学式 〔式中、R5は(C2-C4)アルカノイル基またはベンゾイ
ル基であり;そして R6は(C2-C4)アルカノイル基である〕 の化合物である。
特に有用な式(4)の化合物は:4a R5=R6=CH3CO;および4b R5=C6H5CO;R6=CH3CO である。
本発明における基本工程段階は、脱水段階における予想
外に選択的なC.12−位での環外二重結合の形成(例えば
4a3a)であり、この場合にはC.6−位での環外脱水、
または11,12-、12,13-、5,6-または6,7-環内脱水が起こり
そうに思われる。あと知恵では、C.12での環外二重結合
異性体の形成は立体考察に基づいて十分に理論的に説明
され得るけれども、C-12位とC−6位との間に観察され
る選択性を演繹的に理論説明することは困難である。し
かしながら、密接な関係のある同族体、すなわち化合物
(2)の2′−安息香酸エステル、の固体状態構造のX−
線法による決定〔エール大学(Yale University)、ケ
ミカル・インストルメンティション・センター(Chemic
al Instrementation Center)、ゲイル・シュルテ(Gay
le Shulte)によって実施された〕によって、この現象
をいくらか洞察することができた。すなわち、隣接中心
までの距離の計算、およびC.6およびC.12中心に対する
局部分子容の測定は、C.12位がいくらか低い立体要求を
有しているという見解を支持している。
問題を解決するための手段 本発明は、下記の反応工程によって模式化される変換を
用いて容易に実施される: 出発ジエステル類(4)は、下に詳細に述べる製造例によ
り例示されるような通常のエステル化法によって、公知
のチオ炭酸エステル(2)から製造される。混合エステル
を望むときは、事実上1モル当量のアシル化試薬(例え
ば無水物または酸塩化物)を使用することにより、最初
に選択的な2′−アシル化を行なう。次の4″(または
両方の基が同一であるときは2′および4″)での選択
的アシル化は、強制条件(例えば高温)を避ける限り、
過剰のアシル化剤を用いても容易に達成される。
式(4)の化合物の、2′−脱アシル化をともなう選択的1
2,12′−脱水は、反応に不活性な溶媒(例えば酢酸エチ
ル)中、モル過剰の第三アミン(例えばトリエチルアミ
ン)の存在における、少なくとも1モル当量の塩化チオ
ニル、通常は多少モル過剰(例えば全部で1,2ないし1.7
モル当量)、の作用により容易に達成される。温度は臨
界的ではないけれども、望ましくない副反応を最小にす
るためには多少の低温(例えば、約−20ないし25℃)が
好ましい。
本明細書中で使用するときは、“反応に不活性な溶媒”
という表現は、出発物質、試薬、中間体または生成物
と、所望の生成物の収率に悪影響を及ぼすような相互作
用をしない溶媒を指している。
環状チオ炭酸エステルの選択的除去(例えば、3a3b
は、反応に不活性な、通常はイソプロパノールのような
アルコール性溶媒、中での水素化硼素ナトリウム還元に
よって容易に達成される。温度は臨界的ではなく、例え
ば約0−50℃の範囲が一般に満足すべきものである。周
囲温度が最も便利であり、不必要な加熱および冷却が避
けられる。こうして得られる硼酸塩錯体はすべて例えば
メタノール中での還流によって、容易に加水分解され
る。
立体選択的12,12′−ジオール形成(例えば3b3d
は、立体制御により方向づけられる、すなわちより立体
障害の少ないベータ面から、すなわちこれらの化合物が
本明細書中に描かれている通りであるときは上から、酸
素を選択的にひき渡す、酸化剤を用いた酸化により容易
に行なわれる。これらの基準に合い、他の点ではその目
的に適切な酸化剤は、メタ過沃素酸ナトリウムと組み合
わせた四酸化オスミウムであり、このものは水性テトラ
ヒドロフラン/t−ブチルアルコールのような反応に不
活性な溶媒中で使用される。温度は臨界的ではなく例え
ば約0−50℃の範囲が一般に満足すべきものであり、周
囲温度が最も便利であって一般に費用が少なくてすむ。
4″−アルカン酸エステル類の加水分解(例えば3b3
c3d3e)、または4″−アルカン酸エステルおよび
9,11−チオ炭酸エステルの同時加水分解(例えば3a3
c)は、一般に、メタノール水溶液またはジオキサン水
溶液のような、水性であるが他の点では反応に不活性な
溶媒中で、NH4OHまたはLiOHのような塩基を過剰に用い
る塩基を触媒とする加水分解により達成される。温度は
臨界的でなく、約0−50℃の範囲が一般的に満足なもの
であり、周囲温度が最も便利であって一般に費用が少な
くてすむ。
式(3)の化合物は、1またはそれより多い微生物に対す
る最小発育阻止濃度(MIC′)をmcg/mlで測定する標
準法によって、試験管内抗菌活性について試験される。
このような方法の一つは、インターナショナル・コラボ
レーティブ・スタディオ・オン・アンティバイオティッ
ク・センシティビティ・テスティング(International
Collaborative Study on Antibiotic Sensitivity Test
ing)によって推奨されるものであり〔エリックソン(Er
iccson)およびシェリス(Sherris)、アクタ・パソロジカ
・エ・ミクロバイオロジア・スカンジナフ(Acta.Patho
logica et Microbiologia Scandinav)、補遺217、B
項:64−68〔1971〕、脳心臓浸出液(BHI)寒天および接
種反復装置を使用する。一夜成長管を、標準接種物とし
て使用するために100倍に希釈した(ほぼ0.002ml中の2
0,000−10,000細胞が寒天表面上に置かれる;20mlのBHI
寒天/皿)。試験薬の初期濃度を200mcgmlにして、試験
化合物の12の2倍希釈物を使用した。37℃で18時間後に
平板を読むとき、各々単一のコロニーは無視される。試
験細菌の感受性(MIC)は、肉眼で判定したとき成長の
完全な阻止を起こすことができる化合物の最低濃度とし
て受けとられる。他の多環式エーテル抗生物質と同様
に、式(I)の本化合物は、表(I)に具体的に示され
るように、典型的にグラム陽性抗菌活性を示す。
一般的に工業用消毒剤としての用途が見出されるけれど
も、本発明の式(3)の化合物は主に、感受性バクテリア
による表在性感染に対して有効な局所性抗菌剤として有
用である。これらの化合物は、一般には、薬学的に受容
できるキャリヤー中に約0.1ないし2%W/WまたはW
/Vの活性成分を含有する、溶液、懸濁液または固体配
合物として任意量投与される。これらの局所用処方物
は、製薬技術で周知の通常の軟膏、ローション、噴霧
剤、粉末およびこれに類するもの、の形である。
実施例 本発明は、以下の実施例により具体的に説明される。し
かしながら、本発明は、これらの実施例の特定の細部に
限定されないことは理解されるべきである。核磁気共鳴
スペクトルは、ブルーカー(Bruker)(1HNMR,250MHz;
13CNMR,62.8MHz)またはバリアン(Varian)(1HNMR,30
0MHz;13CNMR,75MHz)分光器で記録した。炭素型(メチ
ン、メチレン、メチルまたは第四炭素原子)は、DEPT実
験により決定された。質量スペクトルは、D5−50データ
システムを備えたAEI MS-30分析計で記録した。
実施例1 4″−O−アセチル−12,12′−アンヒドロ−9−デオ
キソ−11−デオキシ−9R,11−(チオカルボニルジオキ
シ)エリスロマイシンA(3a) −1℃に保持されている、機械的にかくはんした、製造
例1の標題生成物(4a;122g,0.14モル)およびトリエ
チルアミン(537ml,3.9モル)の酢酸エチル溶液(1.5
L)に、反応温度が+7℃をこえないように、すばやく
塩化チオニル(10ml,0.13モル)を加えた。塩化チオニ
ルの添加が完了した後、この反応混合物を10分間かくは
んすると、TLC〔シリカ(ホルムアミドを含浸させたも
の)/CHCl3およびシリカ/CHCl3/MeOH/NH3(9:1:0.
1)〕は、出発物質および一つの、主要な新物質(約1:1
比)を示した。追加の塩化チオニル(5ml、0.065モ
ル)を加え、今回も反応温度が+7℃を超えることのな
いようにすると、15分間かくはんした後に、TLC〔シリ
カ(ホルムアミドを含浸させたもの)/CHCl3〕は出発
物質および一つの主要新物質(約1:2比)を示した。塩
化チオニル(2ml、0.026モル)の最終添加を行ない、
+7℃で15分間かくはんした後には、TLC〔シリカ(ホ
ルムアミドを含浸させたもの)/CHCl3〕は、出発物質
対生成物比、約1:9を示した。さらに+7℃で30分かく
はん後に、反応物を、かくはんしている酢酸エチル/水
(250ml/1L)の混合物中に注ぎ、pHを9.6に調整した。
有機層を分離し、水(3×500ml)で洗浄し、ダルコ(D
arco)で処理し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真
空濃縮して、黄色固体(130g)を得た。この固体をイソ
プロパノール/水から結晶させて、無色結晶性の標題生
成物(3a)、を得た、62g、融点249-252℃;1HNMR(CDC
l3)デルタ0.85−1.30(m),1.50−1.80(m),1.95(s),2.00
(s),2.25(s),2.27−2.80(m),3.29(s),3.55(brd),3.71
(s),3.80(m),3.95(brd),4.10(brs),4.15(m),4.35(d),4.
60(d),4.80(m),4.95(brs),5.25(s),5.51(s),5.55(d),13
CNMR(CDCl3)デルタ190.4(CS),174.8(ラクトン),169.
6(アセチル基),138.5(Q),116.4(CH2),99.4(CH),94.7
(CH),91.6(CH),32.8(CH),77.9(CH),77.7(CH),76.8(CH),
75.8(CH),73.5(Q),72.8(Q),71.2(CH),68.1(CH),63.5(C
H),62.8(CH),48.8(CH3),43.9(CH)、42.5(CH),40.5〔2(CH
3)〕,38.4(CH2),34.5(CH2),32.5(CH),31.0(CH2),30.5
(CH),29.0(CH2),21.8(CH3),21.31(CH3),21.0(CH3),20.6
(CH3),17.3(CH3),16.8(CH3),14.2(CH3),11.3(CH3),10.6
(CH3),9.2(CH3)。
分析C42H69O14NSとしての計算値: C,59.76;H,8.24;N,1.66;S,3.80 実測値:C,59.55;H,8.09;N,1.63;S,3.96 同じ生成物は、製造例2の標題生成物から、同じ方法に
よって得られる。
実施例2 4″−O−アセチル−12,12′−アンヒドロ−9−デオ
キソ−9−ヒドロキシエリスロマイシンA(3b) 機械的にかくはんした、先の実施例の標題生成物(3a
50.0g,59ミリモル)のイソプロパノール(500ml)懸濁
液に、数回に分けて、水素化硼素ナトリウム(5.0g,132
ミリモル)を加え、こうして得られる混合物を室温で一
晩かくはんした。この期間の後には、TLC〔シリカ/CHC
l3/MeOH/NH3(9:1:0.1)〕は、残留出発物質を示さず、
一つの、より極性の物質を示した。次にこの反応混合物
を、かくはんしている塩化メチレン/水(2.0L/2.5
L)の混合物中に注ぎ、有機層を分離し、飽和塩化ナト
リウム水溶液(3×400ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリ
ウム上で乾燥させ、真空濃縮して、無色の固体(25g)
を得た。水性の分画を合わせ、クロロホルムで連続的に
抽出すると、濃縮後に淡黄色の固体(13g)が得られ
た。これらの物質を合わせ(38g)、メタノール(250m
l)中で4時間還流させた。この期間経過後に、TLC〔シ
リカ/CHCl3/MeOH/NH3(9:1:0.1)〕は、事実上出発物
質は存在せず、ほとんど(約90%)が一つの、より極性
の物質であることを示した。この反応混合物を、室温ま
で冷却し、真空濃縮して、淡黄色固体(40g)を得た。
この固体を、かくはんしているテトラヒドロフラン/漂
白剤都50ml/50ml)の混合物に溶解させ、0℃で5分間
かくはんして、この時点でテトラヒドロフランを真空除
去した。こうして得られる溶液を、かくはんしている塩
化メチレン/水(250ml/200ml)の混合物に加え、相分
離して、水性層を新しい塩化メチレン(250ml)で再抽
出した。合わせた有機層を、飽和塩化ナトリウム水溶液
(2×75ml)で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥さ
せ、真空濃縮して、無色の固体(33g)を得た。この固
体を、かくはんしている塩化メチレン/水(170ml/170
ml)の混合物に添加し、pHを5.1に調整した(6NHCl)。
相分離後に、新しい塩化メチレン(150ml)を加え、pH
を6.1に調整した(6NHCl)。塩化メチレン抽出物を合わ
せ、水(500ml)に加え、pHを9.5に調整し(6N NaO
H)、相分離して、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、
真空濃縮して、本標題生成物(3a)を無色の固体として得
た、27g;13CNMR(CDCl3)デルタ175.0(ラクトン)165.8
(アセチル基),146.3(Q),115.2(CH2),102.0(CH),95.1
(CH),84.5(CH),81.1(CH),79.2(CH),78.0(CH),76.8(CH),
74.4(Q),72.6(Q),70.5(CH),69.4(CH),68.6(CH),64.9(C
H),63.3(CH),49.0(CH3),43.5(CH),43.3(CH),40.1〔2(CH
3)〕,39.4(CH2),34.8(CH2),34.8(CH),34.0(CH),29.0(C
H2),27.7(CH2),21.8(CH3),21.2(CH3),21.1(CH3),20.5(C
H3),19.3(CH3),17.0(CH3),13.2(CH3),11.8(CH3),10.4(C
H3),9.6(CH3)。
実施例3 4″−O−アセチル−9−デオキソ−9R−12′−ジヒド
ロキシエリスロマイシンA(3d) 機械的にかくはんした、テトラヒドロフラン/水(360m
l/40ml)中の先の実施例の標題生成物(3b;20.0g,26.
2ミリモル)の溶液を、pH6.1に調整し(3N HCl)、室温
で四酸化オスミウム/t−ブチルアルコール(2.5%溶
液、40ml,3.9ミリモル)を加えた。暗いこはく色の溶
液を室温で1時間かくはんした後、メタ過沃素酸ナトリ
ウム(11.2g,52.4ミリモル)を加え、得られる混合物を
室温で22時間かくはんした。この期間後に、TLC〔シリ
カ/CH2Cl2/MeOH/NH3(9:1:0.1)〕は、出発物質がほと
んど存在せず(約10%)、事実上一つの、より極性の物
質であることを示した。テトラヒドロフラン(100ml)
および亜硫酸ナトリウム水溶液(1M,220ml)を加えて、
混合物を室温で15分間かくはんした。次に、反応混合物
を、塩化メチレン/水(800ml/1400ml)のかくはん混
合物中に注ぎ、相分離し、水性相を塩化メチレン(3×
400ml)で再抽出して、無水硫酸ナトリウム上で乾燥さ
せ、真空濃縮して、こはく色の固体(19.1g)を得た。
この固体を、かくはんしている塩化メチレン/水(100
/100ml)の混合物に加え、pHを2.6に調整して、相分離
し、この水性相のpHを4.8に再調整して塩化メチレン
(2×150ml)で抽出し、相分離し、水性相のpHを最終
的に9.5に調整して塩化メチレン(3×200ml)で抽出し
た。pH9.5での塩化メチレン抽出物は出発物質を含有せ
ず〔TLC/シリカ/CH2Cl2/MeOH/NH3(9:1:0.1)〕。無水
硫酸ナトリウム上で乾燥させて真空濃縮すると、無色の
固体(14g)が得られた。この固体をクロロホルム(60m
l)に溶解させ、室温に15分間放置すると、厚い結晶性
の塊が得られた。この時点で、はげしくかくはんしなが
らヘキサン(180ml)を加え、生じるスラリーを室温で
一晩かくはんすると、過後に無色の結晶性標題生成物
(3d)が得られた、11g;融点148−151℃;1 HNMR(CDCl3)デルタ0.79(t),0.95−1.20(m),1.45−1.9
0(m),1.99(s),2.25(s),2.35−2.70(m),3.22(s),3.40(br
m),3.55(dd),3.65(s),3.70(m),3.85(s),3.95(d),4.25
(m),4.59(dd),4.91(d),5.05(dd),13CNMR(CDCl3)デルタ1
76.2(ラクトン),170.4(ラクトン),101.5(CH),95.4(CH),8
3.0(CH),82.7(CH),78.3(CH),78.1(CH),77.5(CH),75.5
(Q),74.6(Q),72.5(Q),70.9(CH),69.2(CH),68.1(CH),64.
1(CH),63.2(CH),61.9(CH2),49.0(CH3),44.3(CH),41.9(C
H),40.1〔2(CH3)〕,36.4(CH2),34.7(CH2),34.3(CH),3
2.0(CH),29.5(CH2),23.7(CH3),22.1(CH2),21.1(CH3),2
1.0(CH3),20.5(CH3),19.4(CH3),17.3(CH3),15.1(CH3),1
3.7(CH3),11.0(CH3),9.1(CH3);高分解能質量スペクト
ルm/e 635.3554(P−デスオサミン,C31H55O13),592.3720
(P−4″−アセチルクラジノーズ−ベター開裂,C29H
54NO11),576,3687(P−4″−アセチルクラジノー
ズ,C29H54NO10),434,2814(アグリコン,C21H
38O9),201.1104(4″−アセチルクラジノーズ,C10H
17O4),158.1158(デスオサミン,C8H16NO2)。
分析.C39H71O15Nとしての計算値: C,58.99;H,8.95;N,1.76 実測値:C,58.77;H,8.83;N,1.72 本化合物の構造は、製造例2に従う標題化合物のベンゾ
イル化によって製造されたその2′−安息香酸エステル
誘導体のX−線結晶分析により確認された。
実施例4 12,12′−アンヒドロ−9−デオキソ−9R−ヒドロキシ
エリスロマイシンA(3c) 実施例2の標題生成物(2g)を、濃NH4OH50mlおよびメ
タノール50mlと合わせ、18時間かくはんする。次に、こ
の混合物を水100ml中に注ぎ、NaClで飽和させ、3×200
mlのCH2Cl2で抽出する。有機抽出物を合わせて、Na2SO4
上で乾燥さえ、真空放散させて、本標題生成物を得る。
同じ方法を実施例1の標題生成物に適用すると、同じ生
成物が得られる。
実施例5 9−デオキソ−9R,12′−ジヒドロキシエリスロマイシ
ンA(3e) 実施例3の標題生成物(200mg)を、20mlのジオキサン
に溶解させる。次に、LiOH(20mg)、次いでH2O5mlを加
えて、混合物を18時間かくはんした後、H2O50mlおよびC
H2Cl250ml中に注ぐ。水性相を分離して、新しいCH2Cl25
0mlで抽出する。有機層を合わせて、Na2SO4上で乾燥さ
せ、真空放散させると、本標題生成物が得られる。
製造例1 2′,4″−ジ(O−アセチル)−9−デオキソ−11−デ
オキシ−9,11−(チオカルボニルジオキシ)エリス
ロマイシンA(4a) トリエチルアミン(171ml,1.2モル)およびジメチルア
ミノピリジン(10.7g,0.09モル)を含有する9−デオキ
ソ−11−デオキシ−9R,11−(チオカルボニルジオキ
シ)エリスロマイシンA,;290.0g,0.37モル)の塩化
メチレン溶液(2.7L)に、反応温度が30℃をこえるこ
とのないように、無水酢酸(99ml,1.0モル)を滴加し
た。こうして得られる溶液を一晩かくはんした後、TLC
〔シリカ/CHCl3/MeOH/NH3(9:1:0.1)〕は、残留出
発物質を示さず、一つの極性のより小さいUV陽性物質
が存在することを示した。次に水(1L)を加え、pHを9.
6に調整した(6N NaOH)。有機層を分離して、水(3×
500ml)および飽和塩化ナトリウム水溶液(1×500ml)
で洗浄し、無水硫酸ナトリウム上で乾燥させ、真空濃縮
した。得られる黄色がかった固体を熱ジエチルエーテル
(1.5L)から結晶させて、無色結晶性(260g)を得
た。高分解能質量スペクトル分析は、ビス酢酸エステル
の形成を支持した、m/e200.1280(2′−アセチルデス
オサミン,C10H18NO3),201.1110(4″−アセチルク
ラジノーズ,C10H17O4)。
製造例2 4″−O−アセチル−2′−O−ベンゾイル−9−デオ
キソ−11−デオキシ−9,11−(チオカルボニルジオ
キシ)エリスロマイシンA(4b) 前記の例の過剰の無水酢酸を1モル当量の無水安息香酸
または塩化ベンゾイルで置き換えると、同じ出発物質
(2)は、X線結晶構造研究に使用される結晶性の2′−
O−ベンゾイル−11−デオキシ−9,11−(チオカル
ボニルジオキシ)エリスロマイシンに変換された。製造
例1の方法により、このモノエステルはさらに本標題生
成物(4b)に変換される。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】絶対立体化学式 〔式中、Rは水素または(C2-C4)アルカノイル基であ
    り; R1およびR2は別個で、R1はヒドロキシメチル基であっ
    て、R2はヒドロキシ基であるか;または R1およびR2は一緒になって、メチレン基であり; そして、R3およびR4は別個で、各々水素であるか;また
    は R3およびR4は一緒になって、チオカルボニル基である
    が、但し、R3およびR4がいっしょの場合、Rは水素以外
    の基である〕 の化合物またはその薬学的に受容できる酸付加塩。
  2. 【請求項2】Rがアセチル基である、特許請求の範囲第
    1項に記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1およびR2が一緒になってメチレン基であ
    る、特許請求の範囲第2項に記載の化合物。
  4. 【請求項4】R3およびR4が一緒になってチオカルボニル
    基である、特許請求の範囲第3項に記載の化合物。
  5. 【請求項5】R3およびR4が別個で、各々水素である、特
    許請求の範囲第2項に記載の化合物。
  6. 【請求項6】R3およびR4が別個で、各々水素である、特
    許請求の範囲第3項に記載の化合物。
  7. 【請求項7】R1がヒドロキシメチル基であって、R2がヒ
    ドロキシ基である、特許請求の範囲第5項に記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】絶対立体化学式 〔式中、R5は(C2-C4)アルカノイル基またはベンゾイ
    ル基であり;そして R6は(C2-C4)アルカノイル基である〕 の化合物。
  9. 【請求項9】R5およびR6が各々アセチル基である、特許
    請求の範囲第8項に記載の化合物。
  10. 【請求項10】R5がベンゾイル基であって、R6がアセチ
    ル基である、特許請求の範囲第8項に記載の化合物。
  11. 【請求項11】モル過剰の第三アミンの存在において、
    反応に不活性な溶媒中で少なくとも1モル当量の塩化チ
    オニルの作用によって、式 〔式中、R5は(C2-C4)アルカノイル基またはベンゾイ
    ル基であり;そしてR6は(C2-C4)アルカノイル基であ
    る〕 の化合物の12,12′−脱水ならびにそれに付随する2′
    −脱アシル化を行なうことよりなる、式 (式中、R6は上に定義した通りである) の化合物の製造方法。
  12. 【請求項12】R5およびR6が各々アセチル基である、特
    許請求の範囲第11項に記載の方法。
JP63203060A 1987-08-14 1988-08-15 エリスロマイシンa誘導体類およびその製法 Expired - Lifetime JPH0667957B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US07/085,446 US4857641A (en) 1987-08-14 1987-08-14 C.12 modified erythromycin A derivatives
US85446 1987-08-14

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01100189A JPH01100189A (ja) 1989-04-18
JPH0667957B2 true JPH0667957B2 (ja) 1994-08-31

Family

ID=22191650

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63203060A Expired - Lifetime JPH0667957B2 (ja) 1987-08-14 1988-08-15 エリスロマイシンa誘導体類およびその製法

Country Status (12)

Country Link
US (1) US4857641A (ja)
EP (1) EP0303471B1 (ja)
JP (1) JPH0667957B2 (ja)
AT (1) ATE69235T1 (ja)
CA (1) CA1296718C (ja)
DE (1) DE3866057D1 (ja)
DK (1) DK451888A (ja)
ES (1) ES2037838T3 (ja)
FI (1) FI88925C (ja)
GR (1) GR3002962T3 (ja)
IE (1) IE61042B1 (ja)
PT (1) PT88254B (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
IL99995A (en) * 1990-11-21 1997-11-20 Roussel Uclaf Erythromycin derivatives, their preparation and pharmaceutical compositions containing them
US6060234A (en) * 1991-01-17 2000-05-09 Abbott Laboratories Polyketide derivatives and recombinant methods for making same
US6063561A (en) * 1991-01-17 2000-05-16 Abbott Laboratories Polyketide derivatives and recombinant methods for making same
US5217960A (en) * 1991-05-03 1993-06-08 Abbott Laboratories Erythromycin derivatives
WO2003004509A2 (en) * 2001-07-03 2003-01-16 Chiron Corporation C12 modified erythromycin macrolides and ketolides having antibacterial activity
SI1532131T1 (sl) * 2002-08-29 2009-04-30 Pfizer Motilidne spojine
WO2004096823A2 (en) 2003-04-25 2004-11-11 Chiron Corporation Novel ketolide derivatives
CA2523134A1 (en) 2003-04-25 2004-11-11 Chiron Corporation Pyridyl substituted ketolide antibiotics
US7211568B2 (en) * 2003-12-18 2007-05-01 Kosan Biosciences Incorporated 9-Desoxoerythromycin compounds as prokinetic agents

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3864347A (en) * 1968-07-02 1975-02-04 Hoffmann La Roche {60 {8 3(R)-alkyl-4(R) piperidyl methyl{9 -{62 -(6,7 substituted-4 quinolyl)-2-alkanoyloxy propane and racemates
US4686207A (en) * 1985-11-12 1987-08-11 Abbott Laboratories Erythromycin A 11,12-carbonates and method of use
US4672056A (en) * 1985-11-12 1987-06-09 Abbott Laboratories Erythromycin A derivatives and method of use

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JournalofOrganicChemistry,vol.48(No.25)P.5138−5140(1983)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01100189A (ja) 1989-04-18
EP0303471A3 (en) 1989-10-25
FI883759A0 (fi) 1988-08-12
EP0303471B1 (en) 1991-11-06
US4857641A (en) 1989-08-15
FI88925C (fi) 1993-07-26
GR3002962T3 (en) 1993-01-25
PT88254B (pt) 1995-03-01
ES2037838T3 (es) 1993-07-01
DK451888D0 (da) 1988-08-12
IE882475L (en) 1989-02-14
CA1296718C (en) 1992-03-03
DK451888A (da) 1989-02-15
FI883759A (fi) 1989-02-15
PT88254A (pt) 1989-06-30
ATE69235T1 (de) 1991-11-15
IE61042B1 (en) 1994-09-07
EP0303471A2 (en) 1989-02-15
FI88925B (fi) 1993-04-15
DE3866057D1 (en) 1991-12-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4474768A (en) N-Methyl 11-aza-10-deoxo-10-dihydro-erytromycin A, intermediates therefor
RU2330856C2 (ru) Макролидные соединения, обладающие противовоспалительной активностью
CS241069B2 (en) Method of 4"-epi-9-deoxo-9a-methyl-9a-aza-9a-homoerythromycine a preparation
KR850000965B1 (ko) 4"-에피 에리스로마이신 a 및 그의 유도체의 제조방법
JPH0667957B2 (ja) エリスロマイシンa誘導体類およびその製法
EP0132944A1 (en) Antibacterial homoerythromycin A derivatives and intermediates therefor
US4382086A (en) 9-Dihydro-11,12-ketal derivatives of erythromycin A and epi-erythromycin A
US4085119A (en) 4-Substituted amino derivatives of oleandomycin
CA1323026C (en) Antibacterial 9-deoxo-9a-allyl and propargyl-9a-aza- 9a-homoerythromycin a derivatives
US4429116A (en) Alkylated oleandomycin containing compounds
US4363803A (en) 3",4"-Oxyallylene erythromycin and oleandomycin, composition and method of use
US5854219A (en) 9-N-ethenyl derivatives of 9(S)-erythromycylamine
US4124755A (en) 11-Alkanoyl-4"-deoxy-4"-isonitrilo-oleandomycin derivatives
US4413119A (en) Semi-synthetic macrolides
JPH0136834B2 (ja)
US4133950A (en) 4"-Deoxy-4"-carbamate and dithiocarbamate derivatives of oleandomycin and its esters
JP2749164B2 (ja) D−デスオサミン親油性エーテルおよび/またはエステル,その製造方法およびそれを含む抗菌剤又は化粧料組成物
JPH05117292A (ja) 新規16員環マクロリド誘導体及びその製造法
JPH10330393A (ja) 新規なセコマクロライド及びその製造方法
JPS6152837B2 (ja)