JPH0667852U - 角型エアクリーナ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 角形エアクリーナの上壁に開口を設け、側面
が逆台形のフィルタエレメントを収納し、その上面を一
つの保持体で押圧して、気密性を良好に保ち、フィルタ
エレメントの交換を容易にする。 【構成】 ハウジング１の上壁に開口３を設け、開口３
に渡して保持体４を取付け、開口３に合わせて一組の囲
枠体６をいずれか一方を傾斜させてハウジング１内に固
設する。ろ材の周囲に枠板２２を貼着し、枠板２２にパ
ッキン７を配設して、両側面が逆台形のフィルタエレメ
ント２を形成し、ハウジング１内に収納し、フィルタエ
レメント２上面を保持体４で押圧する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、内燃機関に用いられる角型エアクリーナの改良に関するもので、た とえば車両等に据付けられた際にも、フィルタエレメントの交換が容易に行なえ る角型エアクリーナに関する。

【０００２】

【従来の技術】

内燃機関用のエアクリーナとして、たとえば車両塔載のものにおいては、据付 け場所の制約から角型形状にしたものがある。このような角型エアクリーナとし ては、たとえば実開昭６４ー４１６６０号公報に示されるように、エアクリーナ のハウジングを成す箱状ボディとカバーとの一側の周縁を連結し、ボディの一側 壁に対向する他側壁にクランプを取付け、さらにその他側壁に軸部材を設けて側 壁を開閉可能に形成し、ハウジング内にフィルタエレメントを収容し、その一方 面周囲部に配設されたパッキング材をボディとカバーで気密に挟持したもので、 フィルタエレメントの交換にあたっては、クランプの掛止めを外し、カバーを上 方に回動させ、次いで側壁を外方に倒し、塵埃を捕捉したフィルタエレメントを 横に引き出しかつ新たなフィルタエレメントを挿入し、側壁を立てて後カバーを 閉じ、クランプを掛止めする。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところで、このエアクリーナは、目詰まりしたフィルタエレメントを新しいも のと交換する時に、側壁を外方に倒して引出しているが、側壁を横に倒すに当っ て事前に複数のクリップを順次外しさらにカバーを上方に持ち上げなくてはなら ず、フィルタエレメントの取外しおよび収納に手間がかかり、フィルタエレメン トとハウジングとの気密保持にも複数のクリップを必要として部品点数も多い。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は、両側面にそれぞれ入口、出口を設けた箱形ハウジングの上壁に矩形 の開口を設け、該開口に渡して一端に掛止部を設けた保持体を回動自在に取付け 、前記ハウジングの内周面に一対の方形囲枠体をその上縁を前記開口のハウジン グ両側壁と対向した二辺に接して当接させるとともに少なくとも一方の囲枠体を 傾斜させて他方の囲枠体に対して下方を狭め気密に固設し、ろ材をひだ折り加工 して直方体形状に形成しその側周面に箱枠状の枠板を気密に貼着し、さらに枠板 の少なくとも一側の周縁に方形枠状のパッキンを設けて、両側面が逆台形形状を なしたフィルタエレメントを、前記ハウジング内の囲枠体間に収容し、前記保持 体の掛止部をハウジング側壁縁に掛止して、フィルタエレメントの枠板上面を押 圧し、ハウジングの傾斜させた囲枠体にフィルタエレメントのパッキンを圧接さ せたものである。

【０００５】

【作用】

ハウジングに取付けた保持体の掛止部を外し、該保持板を回動させて後直ちに フィルタエレメントを引き抜くことができ、また新しいフィルタエレメントを差 し込むだけで、囲枠体の形成する逆台形形状の溝に添ってハウジング内の所要場 所に収納され、一つの保持板で押圧するだけでパッキンが囲枠体に圧接されてフ ィルタエレメントがハウジング内に気密に収容される。

【０００６】

【実施例】

以下本考案の実施例を図１により説明する。図中の角型エアクリーナは、右側 壁の中央部に筒状の入口１１を有し、左側壁の中央部に筒状の出口１２を有する 合成樹脂製の箱形のハウジング１内にフィルタエレメント２が収納されて成る。 ハウジング１には上壁に矩形の開口３が設けられ、その開口３に渡してハウジン グ１上壁の略中央に設けられた軸支リブ１３を介して、一端にかぎ形の掛止部４ １を有し中央が下方に緩やかに湾曲して押圧部４２をなす板バネよりなる保持体 ４が回動自在に取り付けられている。ハウジング１内の内周面には、一組の方形 囲枠体５、６が一の囲枠体５を開口３の右側壁と対向した辺に上縁を接して当接 させるとともに懸架させ、他の囲枠体６を開口３の左側壁と対向した辺に上縁に 接して当接させるとともにその下方を一の囲枠体５に対して内方に傾斜させてそ れぞれ気密に固設され、囲枠体５、６間に逆台形形状の溝空間が形成される。フ ィルタエレメント２は、図２に示すようにろ紙を帯状となしたろ材２１をひだ折 り加工して直方体形状に形成し、その側周面に合成樹脂で成形された箱枠状の枠 板２２をはめ込んで接着剤で気密に貼着し、さらに枠板２２の一側の周縁に例え ば発砲ウレタン樹脂を吐出して成形された側面が略逆直角台形形状をなす方形枠 状の弾性を有するパッキン７を配設し、両側面が逆台形形状をなしている。

【０００７】 このフィルタエレメント２は前記ハウジング１上壁の開口よりハウジング１内 に挿入され、傾斜させた囲枠体６にパッキン７が接して囲枠体５、６間の所要場 所に収納され、掛止部４１がハウジング１の左側壁縁に掛止された保持体４の押 圧部４２で枠板２２上面を押圧し、前記パッキン７を囲枠体６に圧接して、ハウ ジング１内に気密に収容されている。

【０００８】 図３は本考案の他の実施例を示し、枠板２２の両側の周縁に側面が略逆直角台 形形状の方形枠状パッキン７をそれぞれ設けフィルタエレメント２ａとなし、こ れを囲枠体６、６が共に傾斜し下方が狭められて固設されたハウジング１内に収 容したもので、保持体４ａをワイヤークリップとし板バネと同様に掛止部４１ａ をハウジング１の左側壁縁に掛止し中央の押圧部４２ａでフィルタエレメント２ ａの枠板２２上面を押圧している。

【０００９】 図４は本考案のさらに他の実施例を示し、図１の板バネ製の保持体４に替えて 、一端に掛止部４１ｂを有し中央がわずかに下方に突出し押圧部４２ｂが形成さ れた矩形平板蓋状の合成樹脂製保持体４ｂで開口３全面を被ったものである。こ れらの実施例に係わるフィルタエレメント２、２ａには、枠板２２上面にフィル タエレメント２、２ａの取出しを容易にする把手を取付けてもよい。

【００１０】 これらの角型エアクリーナにあっては、フィルタエレメント２、２ａ取外しの 際には、保持体４、４ａ、４ｂの掛止部４１、４１ａ、４１ｂをハウジング１の 側壁縁より外し、回動させることで、フィルタエレメント２、２ａを上方に持ち 上げて引出すことができる。またフィルタエレメント２、２ａを収容するには、 ハウジング１内の囲枠体５、６に添ってフィルタエレメント２、２ａを挿入し、 保持体４、４ａ、４ｂを回動させて掛止部４１、４１ａ、４１ｂを側壁縁に掛止 すればよい。

【００１１】

【考案の効果】

以上のように本考案は、エアクリーナハウジングの上壁に開口を設け、側面が 逆台形形状のフィルタエレメントを、ハウジング内の固設した一組の囲枠体の形 成する逆台形形状の溝空間に収納し上面を保持体で押圧したので、保持体を止め 外しするだけでフィルタエレメントの交換ができ、かつ多くのクリップ等を必要 とせずにフィルタエレメントが保持される。またハウジングとフィルタエレメン トとの気密に関しても、フィルタエレメントの逆台形形状の側面が、上面に加わ る荷重を横への分力にかえて傾斜した囲枠体を押し付けパッキンを圧接するので 十分な気密が保てる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の角型エアクリーナの断面図である。

【図２】図１の角型エアクリーナに係わるフィルタエレ
メントの斜視図である。

【図３】本考案の他の実施例を示す角型エアクリーナの
断面図である。

【図４】本考案のさらに他の実施例を示す角形エアクリ
ーナの断面図である。

【符号の説明】

１ ハウジング ２、２ａ フィルタエレメント ３ 開口 ４、４ａ、４ｂ 保持体 ５、６ 囲枠体 ７ パッキン １１ 入口 １２ 出口 ２２ 枠板

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 両側壁にそれぞれ入口、出口を設けた箱
   形ハウジングの上壁に矩形の開口を設け、該開口に渡し
   て掛止部を一端に設けた保持体を回動自在に取付け、前
   記ハウジングの内周面に、一対の方形囲枠体をその上縁
   を前記開口のハウジング両側壁と対向した二辺に接して
   当接させるとともに少なくとも一方の囲枠体を傾斜させ
   て他方の囲枠体に対して下方を狭めて気密に固設し、ろ
   材をひだ折り加工して直方体形状となし、その側周面に
   箱枠状の枠板を気密に貼着し、さらに枠板の少なくとも
   一側の周縁に方形枠状のパッキンを設けて側面が逆台形
   形状をなしたフィルタエレメントを、前記囲枠体間に収
   納し、保持体の掛止部をハウジング側壁縁に掛止して枠
   板上面を押圧し、パッキンを囲枠体に圧接させた角型エ
   アクリーナ。