JPH066716B2 - 耐フロン性冷凍機油 - Google Patents

耐フロン性冷凍機油

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JPH066716B2
JPH066716B2 JP60011779A JP1177985A JPH066716B2 JP H066716 B2 JPH066716 B2 JP H066716B2 JP 60011779 A JP60011779 A JP 60011779A JP 1177985 A JP1177985 A JP 1177985A JP H066716 B2 JPH066716 B2 JP H066716B2
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JP
Japan
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freon
oil
refrigerating machine
ester
fatty acid
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JP60011779A
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JPS61171799A (ja
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仁 小橋
義仁 門磨
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NOF Corp
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Nippon Oil and Fats Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は冷凍機油に関し、詳しくはフロン安定性、熱安
定性にすぐれた冷凍機油に関するものである。
〔従来の技術〕
近年、冷凍および冷蔵産業、各種産業機器の高度化に伴
なう冷却あるいは廃エネルギーの有効利用などの広範な
分野においてフロンの利用がはかられている。これらの
具体的な例としては、冷凍機、冷房機器をはじめ、変圧
器、整流器などの絶縁油の冷却、フロンタービンなどが
ある。
これらのフロンを使用する機器においては、油とフロン
との反応あるいはフロンの熱分解により生じる塩化水素
による装置の金属部分の腐食や油の劣化などが問題とな
っている。
従来、冷凍機においては、ナフテン系鉱油やアルキルベ
ンゼン系油が使用されているが、高温における化学的安
定性が十分とはいえない。そこで、熱安定性にすぐれて
いるエステル系油を冷凍機油として単独もしくは配合し
て使用することが行われている(特開昭56−1254
94号、特開昭59−164393号)。
エステル系油は冷凍機油として用いる場合、潤滑性およ
び高温における安定性においてナフテン系鉱油やアルキ
ルベンゼン系油に比して大きな優位性を持つている。だ
が、エステル系油はナフテン系鉱油やアルキルベンゼン
系油よりも更に高温で使用される場合が多くあり、高温
における安定性にまさるエステル系油といえども、フロ
ンの安定化が十分でなく装置の金属部分の腐食を抑制す
ることは難かしい。この点を解決するために添加剤の使
用が試みられている(特開昭55−155093号、特
開昭58−15592号)が、ベースであるエステル系
油に対する溶解性が十分でないために苛酷な条件下では
満足すべき効果を発揮していない。特に、酸化防止剤の
効果がなくなったとき、冷凍機油が急激に劣化するの
で、長期間にわたる冷凍機の運転において突発的なトラ
ブルを発生しかねない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
苛酷な条件下に長期間にわたって運転を行う冷凍機油に
求められる性能としては、潤滑性はもとよりのこと高温
での安定性とフロンの安定性があげられる。
本発明の目的は、相溶性にすぐれ、苛酷な条件下におい
てもフロンを安定化させて装置の金属部分の腐食を抑制
することが可能な添加剤をエステル系油に加えて、冷凍
機油の性能を向上せんとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、エステル系冷凍機油に添加することによ
りフロン安定性を著しく高め、装置の金属部分の腐食を
抑制することができる添加剤について鋭意研究した結
果、本発明を完成するにいたった。
すなわち本発明は、エステル系油と式(1)で示される
ヒドロキシアリール脂肪酸とからなり、式(1)で示さ
れるヒドロキシアリール脂肪酸(以下単に、ヒドロキシ
アルリール脂肪酸という)がエステル系油に対して0.
02〜10重量%含有されている耐フロン性冷凍機油で
ある。
(Rは炭素数1〜19の直鎖アルキル基、Rは炭素
数1〜19の直鎖アルキレン基で、RとRの炭素数
の和は10〜20であり、RおよびRは水素原子、
ヒドロキシル基、炭素数1〜9のアルキル基またはアル
コキシ基のいずれかである。)このヒドロキシアリール
脂肪酸の具体的な例としては、4−(ジヒドロキシフェ
ニル)パルミチン酸、9−(ヒドロキシフェニル)パル
ミチン酸、12−(ジヒドロキシフェニル)パルミチン
酸、15−(ヒドトキシノニルフェニル)パルミチン
酸、3−(ヒドロキシフェニル)ステアリン酸、5−ヒ
ドロキシジメチルフェニル)ステアリン酸、9−(ヒド
ロキシメトキシメチルフェニル)ステアリン酸、10−
(ヒドロキシノニルフェニル)ステアリン酸、13−
(ヒドロキシメチルフェニル)ステアリン酸、17−
(ヒドロキシフェニル)ステアリン酸、4−(ヒドロキ
シフェニル)ベヘン酸、5−(ヒドロキシメトキシメチ
ルフェニル)ベヘン酸、7−(ヒドロキシメチルフェニ
ル)ベヘン酸、11−(ジヒドロキシフェニル)ベヘン
酸、15−(ヒドロキシフェニル)ベヘン酸、20−
(ヒドロキシノニルフェニル)ベヘン酸などがあげられ
る。
本発明において、エステル系油に対するヒドロキシアリ
ール脂肪酸の含有量は前記のとおりであるが、0.05
〜2重量%がより好ましい。0.02重量%より少ない
と目的とする効果を得ることができないし、また10重
量%より多いと逆に冷凍装置の金属部分の腐食を促進す
るようになる。
本発明において用いるエステル系油としては、一価アル
コールとジカルボン酸とのエステル(特開昭56−36
570号)、多価アルコールとモノカルボン酸とのエス
テル(特開昭56−133241号)、多価アルコール
とジカルボン酸およびモノカルボン酸からなるエステル
(特開昭59−164393号)などがある。これらエ
ステルにおける多価アルコールとしては、ネオペンチル
グリコール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリ
トール、ジペンタエリスリトールなどのネオペンチルポ
リオールが好ましい。
〔作用〕
本発明においてヒドロキシアリール脂肪酸がフロン存在
下の系を安定化する理由は明らかではないが、エステル
系油の劣化を主因となる脂肪酸銅、脂肪酸鉄の生成が抑
制されることから金属不活性化剤的な作用をはたしてい
ると考えられる。
〔発明の効果〕
本発明のエステル系油とヒドロキシアリール脂肪酸とか
らなる冷凍機油は、潤滑性および熱安定性にすぐれてい
るばかりでなく、フロン安定性も改善された冷凍機油で
ある。このため、本発明の冷凍機油を用いることによっ
て、冷凍機を過酷な条件下に長期間にわたって問題なく
運転することが可能である。
また、本発明の冷凍機油に従来から知られている他の冷
凍機油用添加剤を添加しても十分にその効果を発揮する
ことができる。
〔実施例〕
本発明を実施例により説明する。実施例および比較例に
おいて用いたエステル系油とヒドトキシアリール脂肪酸
を表1および表2に示す。エステル系油にヒドロキシア
リール脂肪酸を添加混合して冷凍機油を調整し、得られ
た冷凍機油をシールドチューブテストにより評価した。
シールドチューブテスト: バイレックス管(内径6mm、肉厚2mm)に冷凍機油0.6
m、銅棒(φ2×50mm)、鋼棒(φ2×50mm)お
よびアルミニウム箔(2×30mm)を入れ、次に−60
℃の冷却浴中でフロン−22(クロロジフルオロメタ
ン)を入れて封管し、200℃で5日間の加熱試験を行
った後、試料の色相の変化、塩酸生成量、銅メッキ現象
の有無、銅棒の腐食状態および銅棒の腐食状態について
測定した。
得られた結果を表3にまとめて示す。表3において各試
験における符号はつぎのとおりである。
色相の変化は加熱試験前後における色相(1(淡色、最
良)〜10(濃色、最悪)の10段階評価)の差を表わ
し、数字の小さいほど良好である。
塩酸生成量は少ないほど良好である。
○ : 25ppm未満 △ : 25〜100ppm × : 100ppm超過 銅メッキ現象は鋼棒のメッキ度合で、認められないもの
が良好である。
◎ : 認められない ○ : 極く軽微 △ : 軽度 × : 多大 銅および鋼の腐食は少ないほど良好である。
○ : ほとんど認められない △ : 軽度の腐食 × : 激しい腐食 表3に示した結果から明らかなように、本発明の冷凍機
油はいずれも比較のものに比して、色相の変化、塩酸の
生成量、銅メッキ現象、銅の腐食および鋼の腐食のすべ
ての項目においてすぐれ、極めて良好なフロン安定性を
有していることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10N 30:08 30:12 40:30 8217−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エステル系油と式(1)で示されるヒドロ
    キシアリール脂肪酸とからなり、式(1)で示されるヒ
    ドロキシアリール脂肪酸がエステル系油に対して0.0
    2〜10重量%含有されている耐フロン性冷凍機油。 (Rは炭素数1〜19の直鎖アルキル基、Rは炭素
    数1〜19の直鎖アルキレン基で、RとRの炭素数
    の和は10〜20であり、RおよびRは水素原子、
    ヒドロキシル基、炭素数1〜9のアルキル基またはアル
    コキシ基のいずれかである。)
JP60011779A 1985-01-26 1985-01-26 耐フロン性冷凍機油 Expired - Lifetime JPH066716B2 (ja)

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