JPH0666799A - 抗原の測定方法 - Google Patents

抗原の測定方法

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JPH0666799A
JPH0666799A JP23632792A JP23632792A JPH0666799A JP H0666799 A JPH0666799 A JP H0666799A JP 23632792 A JP23632792 A JP 23632792A JP 23632792 A JP23632792 A JP 23632792A JP H0666799 A JPH0666799 A JP H0666799A
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JP
Japan
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antibody
antigen
measured
buffer
reaction
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JP23632792A
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Mariko Miura
真理子 三浦
Masaharu Matsuzaki
正晴 松崎
Toshiyuki Teruuchi
敏之 照内
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Srl KK
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S R L KK
Srl KK
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  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 測定すべき抗原に対する抗体を固相化し、精
製ウシ血清アルブミン(BSA)を用いて該固相のブロ
ッキングを行った後、測定すべき抗原を含む被検試料を
反応させ、測定すべき抗原に対する第2抗体を反応させ
た後、増感剤の存在下で前記第2抗体に直接もしくは間
接的に結合したアルカリフォスファターゼの活性を測定
する。 【効果】 バックグラウンドを低く抑えつつサンドイッ
チEIA法の感度を飛躍的に向上させることが可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は抗原の高感度測定方法に
関し、より詳しくは精製ブロッキング剤と増感剤とを組
合せることにより、内因性酵素によるバックグラウンド
値(測定ノイズ)等を大幅に低下させ、測定感度を著し
く向上させた抗原の測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抗原(「抗体と特異的に結合する物質」
をいう)の測定方法としては種々の方法が知られている
が、測定対象によっては、EIA(酵素免疫測定法)で
高感度測定ができない場合があった。例えば、抗原の一
種であるサイトカイン(cytokine)やアレルギー反応の調
節に関与するタンパク質性因子のEIA測定方法におい
ては、ヒト血液中(ないし血清中)のレベルをモニター
できる程度の検出限界(例えば、0.01〜1pg/m
L)を有する高感度な測定方法は未だ確立されていな
い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ヒト
血液中の抗原のレベルをモニター可能な感度を有する抗
原のEIA測定方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究の
結果、従来からブロッキング剤として多用されていたウ
シ血清アルブミン(以下、「BSA」という)を精密に
精製することが、増感剤の存在下にアルカリフォスファ
ターゼ活性を測定する際のバックグラウンドを大巾に下
げ、抗原の高感度測定を可能とすることを見出した。
【0005】本発明の抗原の測定方法は、上記知見に基
くものであり、より詳しくは、測定すべき抗原に対する
抗体を固相化し、精製ウシ血清アルブミン(BSA)を
用いて該固相のブロッキングを行った後、測定すべき抗
原を含む被検試料を反応させ、測定すべき抗原に対する
第2抗体を反応させた後、増感剤の存在下で前記第2抗
体に直接もしくは間接的に結合したアルカリフォスファ
ターゼの活性を測定することを特徴とするものである。
以下、必要に応じて図面を参照しつつ本発明を詳細に説
明する。
【0006】(固相)後述する抗体の固定化(主に物理
吸着による)が可能なものであれば、その材質又は形状
は特に制限されないが、多数の被検試料(検体)を同時
に測定可能な点からは、複数のウエル(穴)を有するマ
イクロプレート(例えば、96ウエル−マイクロプレー
ト)を用いることが好ましい。酵素活性を発光反応又は
ケイ光反応を用いて測定する場合には、隣り合うウエル
からの光の干渉防止の点からは、上記マイクロプレート
は不透明なものであることが好ましい。
【0007】(抗原)本発明において測定可能な抗原は
特に制限されないが、本発明は、特に従来、酵素免疫測
定法(EIA)ではヒト血中におけるレベルの測定が困
難であったような抗原(調節因子、ホルモン、神経伝達
物質等)、より具体的には、例えばサイトカイン(イン
ターロイキン等)、イムノグロブリン結合因子(IgE
結合因子等)、成長ホルモン放出因子、調節因子等の測
定に好ましく適用できる
【0008】(精製BSA)本発明においては、BSA
(ウシ血清アルブミン)は精製したものを用いることが
必要である、精製の程度は、後述するようなバック・グ
ラウンドのレベルが達成される程度であることが好まし
い。精製BSAは、必要に応じ、緩衝液等で希釈して用
いることができる。
【0009】本発明においては、上記したような精製B
SAは、例えば、市販の結晶性BSA(純度95〜98
%程度)をDEAEセルロースカラムおよびブルーセフ
ァロースカラムを用いて精製することにより得ることが
できる。
【0010】(被検試料)測定すべき抗原を含有すると
考えられる血清、血漿、気管支・肺胞洗浄液、培養上清
等が用いられる。必要に応じて、被検試料は、緩衝液等
で希釈(例えば5〜100倍程度に希釈)して用いても
よい。
【0011】(固相化抗体)固相化すべき抗体として
は、ポリクローナル抗体およびモノクローナル抗体のい
ずれも使用可能であるが、例えばサイトカインであるイ
ンターロイキン−4(IL−4)、可溶性IgE結合因
子等を測定する場合には、特異性、純度等の点から、固
相化すべき抗体としてモノクローナル抗体を用いること
が好ましい。
【0012】(第2抗体)固相化した抗体とともに、抗
原をはさむ(サンドイッチ)べき第2抗体としては、ポ
リクローナル抗体およびモノクローナル抗体のいずれも
使用可能である。本発明においてポリクローナル抗体を
用いる場合は、必要に応じて、抗原を固相化したアフィ
ニティゲルカラムを用いるアフィニティ・クロマトグラ
フィーにより精製して用いることが、特異性の改良とバ
ックグラウンド抑制の点から好ましい。固相化した抗体
と第2抗体とが異種の動物種に由来する場合(マウスI
gG−ウサギIgG等)は、特に固相化抗体と同じ動物
種のIgG(イムノグロブリンG)でネガティブアフィ
ニティ精製しておくことが好ましい。
【0013】この第2抗体としては、アルカリフォスフ
ァターゼを直接標識した第2抗体を用いてもよいが、該
第2抗体および/又は酵素の有効利用の点からは、抗原
に第2抗体を反応させた後に、間接的に該第2抗体を酵
素で標識することが好ましい。このような、酵素標識方
法としては、酵素標識した抗体又はFab′フラグメン
トであって、第2抗体に特異的に結合する抗体又はFa
b′フラグメント(例えば、第2抗体がウサギ由来の抗
体である場合は、抗ウサギイムノグロブリン抗体)を用
い、抗原−抗体反応を利用して第2抗体を標識する方
法、その他の特異的結合反応(例えばアビジン−ビオチ
ン反応)を利用して第2抗体を標識する方法(例えば、
ビオチン化第2抗体に、アビジン化酵素を特異的に結合
させる)が利用可能である。
【0014】なお、酵素と抗体を1ステップグルタルア
ルデヒド法で架橋標識してアルカリフォスファターゼ標
識物を得る場合、通常、生成した酵素標識物は、酵素1
分子と抗体1分子との標識物のみならず種々の架橋され
た標識物をも含んでいる。このような場合、特異性を増
しバックグラウンドを低下させるためには、ゲル濾過等
により、酵素同士の複合物や酵素が過剰に標識された複
合物を除いておくことが好ましい。
【0015】(基質)本発明において利用可能な基質
は、アルカリフォスファターゼ活性の定量が可能である
限り、特に制限されないが、感度を向上させる点から
は、発光反応および/又はケイ光反応を利用することが
好ましい。発光反応あるいはケイ光反応を利用して酵素
活性を測定する場合、基質としては、ジオキセタン誘導
体を用いることが好ましい。上記ジオキセタン誘導体と
しては、下記一般式(化1)に示すものが好ましく用い
られる。
【0016】
【化1】
【0017】(式中、Adはスピロ結合を通してジオキ
セタンへ結合しているアダマンチリデン基を示し、Rは
低級アルキル基を示し、Arは芳香族基を示す)。前記
式(化1)に示すようなジオキセタン誘導体は、例えば
ヨーロッパ特許公開公報254051号、PCT公開公
報WO 8800695号、ないしTetrahedron Lett.,
28,1155−1158(1987)に記載の方法と
同様にして製造することができる。
【0018】前記一般式(化1)中のRとしては、メチ
ル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等の低級アルキ
ル基を、Arとしては、フェニレン基、ナフチル基、ア
ントラニル基等の芳香族基を例示することができる。
尚、前記一般式(化1)で表されるジオキセタン誘導体
の陽イオンとしてはナトリウム、カリウム等のアルカリ
金属、アンモニウム、N (R2) 4 +(式中、R2 は、メ
チル、エチル等のアルキル基、ベンジル等のアラルキル
基を表わす。)で表される四級アンモニウムを例示する
ことができる。
【0019】(増感剤)本発明においては、増感剤とし
て、アルカリフォスファターゼと基質との反応に基づく
発光ないしケイ光を増進する物質が広く使用可能である
が、特に、ポリアルキル4級アミン、および/又はケイ
光剤が好ましく用いられる。
【0020】ポリアルキル4級アミンとしては、例え
ば、ポリジアリ−ルジメチルアンモニウムクロライド、
ポリ〔ビニルベンジル(ベンジルジメチルアンモニウム
クロライド)〕(以下BDMQと記す)等が好ましく
使用される。更に、ケイ光剤としては、例えば、フルオ
レセイン誘導体、ローダミン誘導体等が好ましく使用で
きる。
【0021】(測定方法)本発明の抗原測定方法の概要
は、以下の通りである。まず固相(例えば、96ウエル
−マイクロタイタープレート;発光用)に抗体を固定化
する。この固相化は、例えば、測定すべき抗原に対する
抗体(好ましくは濃度2〜20μg/μL程度)を緩衝
液(炭酸緩衝液等)とともに、固相上に好ましくは50
〜200μL/ウエルづつ分注し、例えば4℃で一晩放
置することにより行えばよい。
【0022】次に、上記固相のブロッキングを行う。本
発明においては、このブロッキングに精製BSAを用い
る。精製BSA(好ましくは濃度0.5〜3%程度、更
には1〜2%程度)を緩衝液(例えばリン酸緩衝液;P
BS)とともに各ウエルに50〜250μL程度(更に
は100〜200μL程度)分注し、例えば室温(25
℃)で30分〜3時間程度(更には1〜2時間程度)放
置して固相のブロッキングを行うことができる。このよ
うなブロッキングにより、アルカリフォスファターゼの
活性測定におけるバックグラウンドを顕著に低下させる
ことができる。
【0023】必要に応じて、洗浄用緩衝液(例えば0.
05%程度のTween 20含有PBS(−))で洗浄した
後、一次反応、すなわち固相化した抗体と、被検試料中
の抗原との反応を行なう、被検試料(血清、血漿、培養
上清等)は、必要に応じて希釈用緩衝液(例えば1%B
SA、0.05%Tween 20含有のPBS(−))で5
〜200倍程度(更には5〜20倍程度)に希釈して5
0〜200μL/ウエル(更には100〜150μL/
ウエル)程度分注する。反応は、例えば室温で1時間〜
1晩程度行えばよい。
【0024】必要に応じて上記と同様に洗浄を行った
後、二次反応、すなわち第2抗体と抗原との反応を行
う。必要に応じてアフィニティ・クロマトグラフィー等
により精製した第2抗体(好ましくは濃度1〜20μg
/mL程度)を緩衝液とともに50〜200μL/ウエ
ル程度分注して、例えば室温で1〜4時間程度反応させ
る。ここで用いた第2抗体が酵素標識されていない場合
には、更にアルカリフォスファターゼ標識物質(Fa
b′フラグメント、アビジン等)を上記第2抗体に反応
させる(三次反応)。この場合は、アルカリフォスファ
ターゼ標識物質を、緩衝液で好ましくは1〜10万倍程
度に希釈して50〜200μL/ウエル程度加え、例え
ば室温で1〜3時間程度反応させればよい。
【0025】必要に応じて洗浄を行った後、アルカリフ
ォスファターゼに反応する基質(例えばジオキセタン誘
導体たるAMPPD;3−(2′−スピロアダマンタ
ン)−4−メトキシ−4−(3′−フォスフォリロキ
シ)−フェニル−1,2−ジオキセタン)を、好ましく
は濃度0.1〜0.5mM程度をアルカリ条件下(例え
ば1mM MgCl2含有Tris緩衝液pH9.5、0.
1Mジエタノールアミン溶液pH9.8等)に加える。
本発明においては、この際に、好ましくは10〜20倍
程度に希釈した増感剤(BDMQ等)を共存させる。こ
のような(基質+増感剤)は、好ましくは50〜200
μL/ウエル程度分注した後、例えば室温で10〜80
分程度(更には20〜60分程度)反応させればよい
(四次反応)
【0026】上述した反応によって発生する発光ないし
ケイ光は発光測定機(例えば、マイクロプレートルミノ
メーター)等を用いて、相対発光強度(RLU)として
測定すればよい。
【0027】(BSA等の精製の程度)本発明において
用いるBSAの精製の程度(BSAの他に、第2抗体等
をも精製した場合には、これらを総合した精製の程度)
は、以下のようにして測定することが可能である。
【0028】まず、測定に用いるマイクロプレート(固
相)上にアルカリフォスファターゼに対する基質溶液
(基質+発光強度測定に用いる緩衝液)のみを分注し、
その発光強度(基質の自然分解ないし非酵素的分解によ
る発光強度)を測定し、これを「発光強度A」とする。
【0029】一方、測定すべき抗原を加えない以外は上
記した各操作を同様に実施し、その発光強度(ブランク
の発光強度)を測定し、これを「発光強度B」とする。
本発明においては、上記した(発光強度B)/(発光強
度A)の比が20以下であることが好ましく、10以下
(更には5以下)であることが特に好ましい。以下、製
造例、実施例により本発明を更に具体的に説明する。
【0030】製造例1 (精製BSAの製造)ウシ血漿をエタノール分画して得
たフラクションNo.5をセファデックス(Sephadex)G
150カラムを用いて(移動相:0.05M酢酸緩衝
液)ゲルろ過し、これを次に活性炭処理した。より具体
的には0.1M酢酸緩衝液(pH3.0)に分散させた
0.3%ノーリット(Norit) SX−3をBSA100m
gに対して2mL用いて、Voltex(振とう器)で10分
間処理した。
【0031】次いで3000rpmで20分間遠心し、
その上清を更に15,000rpmで20分間遠心して
上清を採取した。この上清を透析チューブ中に入れ、
0.05MTris−Hcl(pH8.3)で4℃、16時
間透析を行った。
【0032】透析後のBSA溶液を、0.05M Tris
−HCl(pH8.3)で平衡化したDEAEセルロー
スカラム(2×50cm)に通し、このカラムに吸着し
た成分を溶出させた。溶出液としては0.05MTris−
Hcl緩衝液に、0.5M〜2MのNaClを加えたも
のを用いた。溶出液を透析チューブ中に入れ、0.1M
PB(Phosphate buffer、pH7.0)中で4℃、16
時間透析した。
【0033】上記で得られたBSA溶液をブルーセファ
ロースカラム(ファルマシア社製、2×30cm)に通
し、吸着成分をリン酸緩衝液(PBS)pH9.0で溶
出させた後透析チューブに入れ、炭酸緩衝液(pH9.
0)中で4℃、16時間透析して、精製BSAを得た。
【0034】実施例1 (インターロイキン−4(IL−4)の測定)固相たる
96穴マイクロタイタープレート(発光用)に、固相化
抗体たる抗ヒトIL−4・モノクローナル抗体(Genzyme
社製又は自家製)の炭酸緩衝液(pH9.0)溶液(5
μg/mL)を100μL/ウエルづつ分注し、4℃で
1晩放置して、抗IL−4抗体を固相化した。
【0035】次に、製造例1で得た精製BSA(ウシ血
清アルブミン)の2%溶液(炭酸緩衝液中)を200μ
L/ウエルづつ分注し、室温(約25℃)で2時間放置
して固相のブロッキングを行った。
【0036】洗浄緩衝液(0.05%Tween 20含有P
BS)で3回固相を洗浄した後、抗原を加えて一次反応
を行った。ここでは、抗原として、検量線作成のための
標準サンプル(スタンダード)たるリコンビナント ヒ
トIL−4(R&D社、Amersham社、又は自家製)を希
釈緩衝液(1%精製BSA、0.05%Tween 20含有
PBS)で50,10,2,1,0.5,0.25,
0.12,0.06,0.03および0pg/mLの濃
度となるようにして(50pg/mLから10ポイン
ト)、100μL/ウエルづつ分注した。分注後、室温
で1晩放置して反応させた。
【0037】洗浄緩衝液で3回洗浄した後、アフィニテ
ィクロマトグラフィーにより精製した第2抗体たる抗ヒ
トIL−4ポリクローナル抗体(ウサギIgG:Genzym
e 社製又は自家製)を3μg/mL濃度で100μL/
ウエルづつ分注し、室温で3時間反応させた(二次反
応)。
【0038】次に、アルカリフォスファターゼ標識−F
ab′抗ウサギIgG抗体(TAGO社製抗体をゲルクロマ
トグラフィーによりリクロマトしたもの)をTris−Na
Cl緩衝液で2.5万倍に希釈したものを100μL/
ウエルづつ分注し、室温で1時間反応させた(三次反
応)
【0039】洗浄緩衝液で4回洗浄した後、0.2mM
のAMPPD溶液(1mM MgCl2含有Tris緩衝
液、pH9.5中)又は、0.1Mジエタノールアミン
溶液pH9.5〜10中)を100μL/ウエル加えて
室温で20〜60分放置して四次反応を行った。このA
MPPD溶液には、20倍に希釈した増感剤(BDMQ
+フルオレセイン・イソチオシアネート(FITC);
商品名Emerald 、トロピックス社製)を共存させた。
【0040】上記反応に基づく発光強度は、マイクロプ
レートルミノメーター(ダイナテック社製)を用いて測
定した。測定結果を図1(実線)に示す。上述したよう
にスタンダードとしてリコンビナントIL−4を用いた
本実施例の測定系の検出範囲は0.03−50.0pg
/mLであり、検出限界は0.02pg/mLであっ
た。
【0041】気管支喘息患者(18名)と健常者(50
名)の血清中のIL−4を本実施例の測定系により測定
した。この時は抗原を含む被検試料として、上記血清を
希釈緩衝液で5〜11倍に希釈して用いた他は、上記と
同様にして行った。
【0042】気管支喘息患者の血中IL−4は0.3−
45pg/mLとなり、また健常者の血中IL−4は
0.1〜2pg/mLとなった。すなわち、本実施例の
測定系により血清中のIL−4の測定が可能であること
が判明した。
【0043】参考例1 実施例1で用いたと同様のマイクロプレート上に、濃度
0.2mMのAMPPDの緩衝液(0.05M Tris-HC
l(pH9.5)+1mM MgCl2)溶液100μL
を分注し、室温で1時間放置後、マイクロプレートルミ
ノメーターで発光強度(基質たるAMPPDの自然分解
による発光強度)を測定したところ0.13RLUであ
った(発光強度A)。
【0044】一方、上記測定対象たる抗原を加えなかっ
た以外は実施例1と同様の操作を繰り返し、発光強度を
マイクロプレートルミノメーターで測定したところ0.
48RLUであった(発光強度B)。したがって、発光
強度の比は、(発光強度B)/(発光強度A)=3.7
であった。
【0045】比較例1 市販のIL−4測定キットIntertest −4(米国Genzym
e 社製)のキット(比色法)を、そのまま用いて、上記
実施例1と同様の標準サンプル中のIL−4を測定した
(490mmの吸光度(OD値))。結果を図1(点
線)に示す。図1に示すように、この従来法における検
出限界は約45pg/mLであった。
【0046】比較例2 市販のIL−4測定キットIntertest 4(Genzyme社製)
の試薬を一部用いて、発光法によるIL−4測定を行っ
た。すなわち、標準サンプルを上記キット添付の固相化
したマウスαヒトIL−4モノクローナル抗体に加え室
温で2時間反応させた。次いで、キット添付のウサギα
ヒトIL−4ポリクローナル抗体を分注して室温で2時
間反応させ、次にキット添付のビオチン化・ヤギ抗ウサ
ギIgG抗体と室温で45分間反応させた後、ストレプ
トアビジン化西洋ワサビペルオキシターゼ(HRP)に
代えて、Tris-HCl緩衝液で10万倍に希釈したストレプ
トアビジン化アルカリフォスファターゼ(TAGO社
製)100μL/ウエルを加え、室温で1時間反応させ
た。
【0047】アルカリフォスファターゼの活性は0.1
mMのAMPPDおよび×1/20希釈のEmerald を含
有するジエタノールアミン緩衝液100μL/ウエルを
加え、実施例1と同様に相対発光強度を測定した。結果
を図2(実線)に示す。
【0048】上記図2には、比較のため、上記した比較
例1のデータをも点線で示してある。なお、このキット
(Intertest 4)においては、上記したようにストレプ
トアビジン化西洋ワサビペルオキシターゼ(HRP)を
用いて、室温で45分間反応させた後、基質としてOP
D(o−フェニレンジアミン)を用いて、490μmの
吸光度(OD)を測定している。結果を図2に示す。
【0049】図2に示したように、市販のキットにおい
て、比色法に代えてアルカリフォスファターゼAMPP
D/増感剤の発光系を用いたのみでは、バックグラウン
ドが高く、検出限界は、いずれも10.0pg/mLで
あった。
【0050】実施例2 (可溶性IgE結合因子(sCD23)の測定)固相た
る96穴マイクロタイタ−プレート(発光用)に、抗体
たる抗CD23・モノクローナル抗体(C25、コスモ
・バイオ社製)の炭酸緩衝液(pH9.0)溶液(10
μg/mL)を100μL/ウエルづつ分注し、4℃で
1晩放置して、抗体を固相化した。次に、製造例1で得
た精製BSA(ウシ血清アルブミン)の1%溶液(PB
S中)を100μL/ウエルづつ分注し、室温(約25
℃)で2時間放置して固相のブロッキングを行った。
【0051】洗浄緩衝液(0.05%Tween 20含有P
BS(−))で3回固相を洗浄した後、抗原を加えて一
次反応を行った。ここでは、抗原として検量線作成のた
めの標準サンプル(スタンダード)たるヒトsCD23
(自家製)を希釈緩衝液(1%精製BSA、0.05%
Tween 20含有Tris−NaCl)で所定の濃度となるよ
うにして(500U/mLから12ポイント)、100
μL/ウエルづつ分注した。分注後、室温で1晩放置し
て反応させた。
【0052】洗浄緩衝液で3回洗浄した後、第2抗体た
るビチオン化抗ヒトCD23モノクローナル抗体(B
6、コールター社製)を2μg/mL濃度で100μL
/ウエルづつ分注し、室温で3時間反応させた(二次反
応)、洗浄緩衝液で3回洗浄した後、アビジン化アルカ
リフォスファターゼ(TAGO社)を上記希釈緩衝液で
10万倍に希釈したものを100μL/ウエルづつ分注
し、室温で1時間反応させた(三次反応)。
【0053】次いで0.2mMのAMPPD溶液(1m
M MgCl2含有Tris緩衝液、pH9.5中又は、0.
1Mジエタノールアミン溶液pH9.8中)を100μ
L/ウエル加えて室温で20〜60分放置して四次反応
を行った。このAMPPD溶液には、20倍に希釈した
増感剤(BDMQ+フルオレセイン・イソチオシアネー
ト(FITC);商品名Emerald 、トロピックス社製)
を共存させた。
【0054】上記反応に基づく発光強度は、マイクロプ
レートルミノメーター(ダイナテック社製)を用い、相
対発光強度(RLU)として測定した。測定結果を図3
に示す。上述したようにスタンダードとしてsCD23
を用いた本実施例の測定系の検出範囲は500〜0.7
8U/mLであり、検出限界は0.5U/mLであっ
た。
【0055】気管支喘息患者(18名)と健常者(90
名)の血清中のsCD23を本実施例の測定系により測
定した。この時は抗原を含む被検試料として、上記血清
を希釈緩衝液で10倍に希釈して用いた他は上記と同様
にして行った。
【0056】気管支喘息患者のsCD23は500U/
mL以上となり、また健常者の血中sCD23は70〜
450U/mLであった。比較のために、増感剤(Emera
ld) を入れない発光系を用いた他は上記と同様にしてス
タンダードの測定を行った結果を図3(CL)に示す。
【0057】上記図3には、ケイ光法(FL)を用いて
測定したデータをも併せて示している。より具体的に
は、上記(実施例2)で使用したストレプトアビジン化
アルカリフォスファターゼに代えてアビジン化β−ガラ
クトシダーゼ(TAGO社)を上記希釈緩衝液で2.5
万倍に希釈したものを100μL/ウエルづつ分注し、
室温で1時間反応させた。
【0058】次いで、0.1mM4MU−Gal(4−
メチルウンベリフェリル−β−D−ガラクトシド、シグ
マ社製)溶液(100mM NaCl、1mM MgC
2、0.1%NaN3を含む10mMリン酸ナトリウム
緩衝液pH7.0)を100 μL/ウエル加えて室温
で一定時間(20分)反応させた後、1.0Mグリシン
−NaOH溶液(pH10)を50μL/ウエルづつ加
え、酵素反応を停止させた。
【0059】上記反応に基づく蛍光強度は、マイクロフ
ルオロリーダー(ダイナテック社製、励起波長360n
m,蛍光波長450nm)を用い、相対蛍光強度(RF
U)として測定した。
【0060】実施例3 (成長ホルモン放出因子(GRF)Mw.4544の測
定)固相たる96穴マイクロタイタ−プレート(発光
用)に、抗体たる抗ヒトGRF抗体(ウサギ、自家製)
の炭酸緩衝液(pH9.0)溶液(5μg/mL)を1
00μL/ウエルづつ分注し、4℃で1晩放置して、抗
体を固相化した。
【0061】次に、製造例1で得た精製BSA(ウシ血
清アルブミン)の2%溶液(Tris-HCl緩衝液中)を20
0μL/ウエルづつ分注し、室温(約25℃)で2時間
放置して固相のブロッキングを行った。
【0062】洗浄緩衝液(0.05%Tween 20含有P
BS(−))で3回固相を洗浄した後、抗原を加えて一
次反応を行った。ここでは、抗原として検量線作成のた
めの標準サンプル(スタンダード)として標準ヒトGR
F(ペプチド研)を希釈緩衝液(1%精製BSA、0.
05%Tween 20含有Tris NaCl緩衝液)で所定の濃度
となるようにして(250pg/mLから8ポイン
ト)、100μL/ウエルづつ分注した。分注後、室温
で1晩放置して反応させた。
【0063】洗浄緩衝液で3回洗浄した後、第2抗体た
るビチオン化抗ヒトGRF抗体(ウサギIgG:自家
製)を15μg/mL濃度で100μL/ウエルづつ分
注し、室温で3時間反応させた(二次反応)。次に、ス
トレプトアビジン化アルカリフォスファターゼ(TAG
O社)を上記希釈緩衝液で10万倍に希釈したものを1
00μL/ウエルづつ分注し、室温で1時間反応させた
(三次反応)。
【0064】洗浄緩衝液で4回洗浄した後、0.2mM
のAMPPD溶液(Tris緩衝液、pH9.5中又は、
0.1Mジエタノールアミン溶液pH9.8中)を10
0μL/ウエル加えて室温で20〜60分放置して四次
反応を行った。このAMPPD溶液には、20倍に希釈
した増感剤(BDMQ+フルオレセイン・イソチオシア
ネート(FITC);商品名Emerald 、トロピックス社
製)を共存させた。
【0065】上記反応に基づく発光強度は、マイクロプ
レートルミノメーター(ダイナテック社製)を用いて測
定した。測定結果を図4(実線)に示す。上述したよう
にスタンダードとして標準GRFを用いた本実施例の測
定系の検出範囲は250〜0.4pg/mLであり、検
出限界は0.2pg/mLであった。
【0066】一方、比較のため、上記と同様のスタンダ
ードを従来の比色法で測定した結果をも図4(点線)に
示す。
【0067】参考のため、患者血清(6例)を、本発明
の測定法および従来法で測定したデータ(S1〜S6)
の比較を、図4に示した。小人症の下垂体性と被床下部
性の障害の鑑別・治療にGRF静注試験は有用であり、
同時に血中GRF濃度の測定は、鑑別、治療に際しての
血中動態の把握に不可欠である。しかしながら、従来、
分子量4000〜5000程度の小ペプタイドは、サン
ドイッチEIA法では高感度な測定系を確立することが
むずかしいとされ、RIA(放射線免疫測定法)測定が
多く用いられてきた。本実施例によれば、non−RI
AでサンドイッチEIAを行ない、上述したように高感
度な系を確立することが可能となった。
【0068】
【発明の効果】上述したように本発明によれば、バック
グラウンドを低く抑えつつサンドイッチEIA法の感度
を飛躍的に向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の測定法によるヒトIL−4の測定の検
量線(実線)および従来法の検量線(点線)を示すグラ
フである。
【図2】精製BSAを用いない系における発光法および
従来の比色法によるIL−4測定の検量線を示すグラフ
である。
【図3】本発明の発光法(増感剤使用)、増感剤を用い
ない系における発光法、ケイ光法および従来の比色法に
よるsCD23測定の検量線を示すグラフである。
【図4】本発明の測定法によるGRF測定の検量線(実
線)および従来の比色法の検量線(点線)を示すグラフ
である。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 測定すべき抗原に対する抗体を固相化
    し、精製ウシ血清アルブミン(BSA)を用いて該固相
    のブロッキングを行った後、測定すべき抗原を含む被検
    試料を反応させ、測定すべき抗原に対する第2抗体を反
    応させた後、増感剤の存在下で前記第2抗体に直接もし
    くは間接的に結合したアルカリフォスファターゼの活性
    を測定することを特徴とする抗原の測定方法。
  2. 【請求項2】 上記アルカリフォスファターゼの活性を
    ジオキセタン誘導体を基質として用いて測定する請求項
    1記載の抗原の測定方法。
  3. 【請求項3】 測定すべき抗原に第2抗体を反応させた
    後に、該第2抗体を酵素標識する請求項1又は2に記載
    の抗原の測定方法。
  4. 【請求項4】 前記増感剤がポリアルキル4級アミンか
    らなる請求項1、2又は3に記載の抗原の測定方法。
  5. 【請求項5】 前記第2抗体及び/又はアルカリフォス
    ファターゼ結合物を精製した後用いる請求項1、2、3
    又は4に記載の抗原の測定方法。
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