JPH0666731A - 画像検査装置 - Google Patents

画像検査装置

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JPH0666731A
JPH0666731A JP4223945A JP22394592A JPH0666731A JP H0666731 A JPH0666731 A JP H0666731A JP 4223945 A JP4223945 A JP 4223945A JP 22394592 A JP22394592 A JP 22394592A JP H0666731 A JPH0666731 A JP H0666731A
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真史 西田
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淑人 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像中のエッジ部などでの検査の信頼性を向
上させる。 【構成】 エッジ方向検出手段506、508は、それ
ぞれ、画像を構成する画素の濃度と、該画素の近傍画素
の濃度とから、該画素での濃度傾斜方向を検出する。エ
ッジ方向比較手段514は、被検査画像の画素の前記濃
度傾斜方向と、該画素に対応する基準画像の画素の前記
濃度傾斜方向とを比較する。画像中のエッジ部など、画
素の濃度同士の比較では正しく画像検査することができ
ない場合でも、前記濃度傾斜方向の比較により、画像検
査の信頼性を向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被検査画像を基準画像
と比較し、該被検査画像を検査する画像検査装置に係
り、特に、画像中のエッジ部での検査の信頼性を向上さ
せることができる画像検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】印刷物の不良には、印刷用紙の汚れや、
印刷不良など様々なものがある。又、その欠陥部分が微
小なものであっても、印刷物の品質上問題となる場合が
ある。更に、輪転印刷機等、印刷済みの印刷物が高速で
連続走行している場合、個々の印刷物の検査も高速に行
わなければならない。
【0003】従来、印刷物検査は、種々の方法で人手に
よって行われていた。例えば、印刷機や印刷物の種類に
よっては、印刷後の印刷物を適宜抜き取り、目視により
検査を行っていた。あるいは、一定速度で連続的に走行
する印刷物では、該走行速度に同期させてストロボを発
光し、該印刷物の目視検査を行っていた。
【0004】近年、印刷物検査を自動的に行う様々な技
術が開示されている。
【0005】例えば、特公平1−47823では、所定
の時点で走行印刷物の絵柄から読み取った画像データの
記憶が可能なメモリを備え、該メモリから読み出した画
像データを基準データ、上記走行印刷物の残余の絵柄か
ら読み取った画像データを検査データとし、これら基準
データと検査データとの比較に基づいて印刷の良否判定
を行う方式の印刷物の検査装置に関する技術が開示され
ている。この技術は、上記基準データの特徴と検査デー
タの特徴とを、それぞれ対応する画素単位毎に抽出比較
して印刷の良否判定を行う第1の特徴抽出比較判定手段
を用いると共に、上記基準データの特徴と検査データの
特徴とを、同一絵柄内での所定の範囲における画素の総
和として抽出比較することにより印刷の良否判定を行う
第2の特徴抽出比較判定手段を用い、更に、上記基準デ
ータの特徴と検査データの特徴とを、印刷物の走行方向
に沿って同一直線上に配列された画素の同一絵柄内にお
ける総和として抽出比較することにより印刷の良否判定
を行う第3の特徴抽出比較判定手段をも用い、これら第
1〜第3の各特徴抽出比較判定手段の判定結果を総合判
定して、最終的な印刷物の良否判定を行う。又、この技
術では、所定時点における走行印刷物の走行速度と、検
査データの読取り時における走行印刷物の走行速度との
差を所定値と比較する比較手段を用い、該比較の結果に
基づいて、このときの走行印刷物の絵柄から読み取った
検査データを上記基準データとして新たに書替える手段
をも備えている。この特公平1−47823で開示され
ている技術によれば、印刷物の絵柄など濃度変化が広い
範囲に亘っている場合の良否判定の精度を向上させると
共に、マスキング機能等も備え、印刷物の状態変化に対
しても常に安定した動作を得ることができる。
【0006】又、特公平1−20477では、印刷物の
試料絵柄を画素マトリックスに分解して検出した試料デ
ータを、標本印刷物から予め取り出されメモリに記録さ
れている標本データと1画素ずつ比較し、絵柄の良否判
定を行う印刷物の絵柄検査方法に関する技術が開示され
ている。この技術は、前記試料データ及び標本データの
一方を1画素ずつ印刷物の横方向に位置ずれさせて、前
記両データの他方と比較し、両データが最も一致に近付
いたときの前記両データ間の位置ずれ量により、前記試
料データ又は標本データを印刷物横方向に関し位置ずれ
補正した上で、前記標本データと比較するという技術で
ある。この特公平1−20477で開示されている技術
によれば、印刷物搬送系に位置ずれがあっても、比較的
安価な装置で高精度で絵柄検査を行うことができる。
【0007】又、特開昭62−11152では、印刷物
の走行方向と直角方向に互いに視野が重なり合い、画像
同士が重なり合った状態の画素データを取り出す検出手
段を用い、まず良品データを取り込んで基準データと
し、次に被検査データを取り込んで基準データと比較す
るようにしている。この比較は、各画素比較を行った上
で加算データ同士の比較を行うというものである。この
特開昭62−11152で開示されている技術によれ
ば、走行中の印刷物では避けられない位置ずれに影響さ
れることなく、正確な検査を行うことができる。
【0008】このように、印刷物検査を自動的に行う技
術においては、被検査画像と基準画像とを比較しながら
該被検査画像を検査する際には、一方の画像と他方の画
像との間の位置ずれに対する対策が成されている。例え
ば、前記特公平1−20477では、試料データ及び標
本データの一方を1画素ずつ印刷物の横方向に位置ずれ
させながら位置ずれ補正を行うようにしている。
【0009】
【発明が達成しようとする課題】しかしながら、これら
の技術など従来の技術では、被検査画像に歪みが発生し
てしまうと、被検査画像と基準画像との位置ずれを正し
く補正することができなかった。被検査画像や基準画像
の絵柄で濃度変化が激しい部分(該部分を、以降、画像
中のエッジ部、あるいは単に、エッジ部と称する)で
は、1画素単位の位置ずれであっても、その影響が非常
に大きくなるものである。この場合、従来の技術では、
該当部分を欠陥と判定してしまっていた。あるいは、こ
のように濃度変化の激しい部分を、検査対象から除いて
いた。即ち、未検査部分が生じてしまっていた。
【0010】又、これらの技術など従来の技術では、画
像の位置ずれ補正の際、被検査画像と基準画像とのどち
らか一方を、例えば1画素ずつずらす度に、これら被検
査画像と基準画像とを比較するというものであるため
に、膨大な処理時間を要してしまうという問題があっ
た。
【0011】本発明は、前記従来の問題点を解決するべ
くなされたもので、画像中の前記エッジ部での検査の信
頼性を向上させることができる画像検査装置を提供する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を達成するための手段】被検査画像を基準画像と
比較し、該被検査画像を検査する画像検査装置におい
て、画像を構成する画素の濃度と、該画素の近傍画素の
濃度とから、該画素での濃度傾斜方向を検出するエッジ
方向検出手段と、前記被検査画像の画素の前記濃度傾斜
方向と、該画素に対応する前記基準画像の画素の前記濃
度傾斜方向とを比較するエッジ方向比較手段とを備えた
ことにより、前記課題を達成したものである。
【0013】更に、画像中のエッジ部近傍画素を抽出す
るエッジ画素抽出手段を備え、又、前記エッジ方向検出
手段が画像を構成する画素のうち、特にエッジ部近傍の
画素について、その濃度と、該画素の近傍画素の濃度と
から、該画素での濃度傾斜方向を検出するエッジ方向検
出手段であって、前記エッジ方向比較手段が、前記被検
査画像の画素の濃度傾斜方向と、該画素に対応する前記
基準画像の画素の濃度傾斜方向とを比較するエッジ方向
比較手段とすることにより、前記課題を達成したもので
ある。
【0014】更に、前記2つの画像のうちの一方の画像
の少なくとも一部の画像を、部分領域に分割する領域分
割手段と、該部分領域毎に位置ずれ補正を行う領域毎補
正手段とを備え、該部分領域毎の位置ずれ補正後に、前
記被検査画像の濃度傾斜方向と前記基準画像の濃度傾斜
方向とを比較することにより、前記課題を達成したもの
である。
【0015】
【作用】検査対象となる画像が、例えば印刷物である場
合には、紙やフィルム等の印刷媒体の伸縮や歪み等によ
り、被検査画像が歪んでしまうことがある。又、該印刷
物が輪転印刷機で印刷されたものである場合には、印刷
中の該印刷物の蛇行等によっても、印刷された絵柄に歪
みが生じてしまう。あるいは、被検査画像や基準画像を
取り込む際に用いられる撮影手段にも歪みがあり、例え
ば撮影用レンズには湾曲歪み等の収差があるものであ
る。被検査画像と基準画像とを同一の撮影用レンズによ
り撮影したとしても、その視野内での相対的位置がこれ
ら被検査画像と基準画像とで異なってしまうと、これら
画像間には湾曲歪みの生じ方に差異が生じ、結果として
被検査画像に歪みが生じてしまう。
【0016】このように被検査画像や基準画像に歪みが
発生してしまうと、従来の位置ずれ補正、例えば前記特
公平1−20477や前記特開昭62−11152など
の技術では、完全に位置ずれ補正することができない。
このため、被検査画像がそれ自体としては基準画像と一
致するにも拘らず、位置ずれによって、欠陥部分を有す
る不良画像と誤って判定されてしまう。位置ずれによっ
て誤って欠陥部分とされてしまう部分は、特に、前述の
ようなエッジ部が多い。
【0017】本発明では、画像中のエッジ部での検査の
信頼性を向上させるために、被検査画像と基準画像とを
比較する際、前記被検査画像を構成する各画素の濃度傾
斜方向と、該被検査画像の画素に対応する前記基準画像
の画素についての濃度傾斜方向とを比較するようにして
いる。この本発明の濃度傾斜方向とは、画像を構成する
画素の濃度と、該画素の近傍画素の濃度とから求められ
る、該画素におけるその濃度の傾斜方向である。あるい
は、該濃度傾斜方向とは、前述のような濃度の傾斜方向
に関する情報である。例えば該濃度傾斜方向とは、後述
する実施例のラベル値のような、濃度傾斜方向に関する
情報である。
【0018】図1は、本発明の要旨を示すブロック図で
ある。
【0019】この図1に示されるように、本発明の画像
検査装置においては、特に、少なくも1つのエッジ方向
検出手段506と、エッジ方向比較手段514とを備え
ている。又、本発明の画像検査装置においては、これに
限定されるものではないが、例えば、もう1つのエッジ
方向検出手段508と、被検査画像メモリ502と、基
準画像メモリ504と、被検査画像ラベルメモリ510
と、基準画像ラベルメモリ512とを備える。
【0020】少なくとも1つの前記エッジ方向検出手段
506は、画像を構成する画素の濃度と、該画素の近傍
画素の濃度とから、該画素での濃度傾斜方向を検出す
る。該エッジ方向検出手段506は、少なくとも被検査
画像を構成する画素の前記濃度傾斜方向を検出するもの
である。なお、該エッジ方向検出手段506は、被検査
画像の画素の前記濃度傾斜方向を検出すると共に、基準
画像についての画素の前記濃度傾斜方向を検出するもの
であってもよい。又、該エッジ方向検出手段506の出
力は、前記濃度傾斜方向自体を出力するものに限定され
るものではなく、該濃度傾斜方向に従った所定の情報で
あればよい。例えば、後述する実施例のラベル値等であ
ってもよい。
【0021】前記エッジ方向比較手段514は、前記被
検査画像の画素の前記濃度傾斜方向と、該画素に対応す
る前記基準画像の画素の前記濃度傾斜方向とを比較す
る。該エッジ方向比較手段514で比較される前記被検
査画像の画素の前記濃度傾斜方向は、前記エッジ方向検
出手段506により検出される。該エッジ方向比較手段
514で比較される、他方の、前記基準画像の画素の前
記濃度傾斜方向を検出することについては、これを本発
明は限定するものではない。
【0022】前記被検査画像と比較される基準画像につ
いては、一般的には該被検査画像の検査にあたって予め
求められているものである。あるいは求めておくことが
可能である。従って、該基準画像の画素の前記濃度傾斜
方向についても、前記被検査画像の検査を行う以前に予
め求めておくことも可能である。このように、被検査画
像の検査を行う以前であれば、被検査画像の画素の前記
濃度傾斜方向を求める前記エッジ方向検出手段506
を、基準画像の画素の前記濃度傾斜方向を求めるために
も用いることは可能である。あるいは、この図1に示さ
れるように、基準画像の画素の前記濃度傾斜方向を検出
するために、前記エッジ方向検出手段506とは別の前
記エッジ方向検出手段508を備えるようにしてもよ
い。
【0023】なお、前記被検査画像メモリ502及び前
記基準画像メモリ504は、それぞれ、画像を構成する
1フレーム分の画素毎の濃度を記憶することができるメ
モリとなっている。前記エッジ方向検出手段506や5
08は、所望の画素の前記濃度傾斜方向を検出するため
に該画素の近傍画素、即ち2次元画像上で上方や下方や
左方や右方に隣接などする画素の濃度を必要とする。従
って、このように1フレーム分の画像を記憶することが
できる前記被検査画像メモリ502や前記基準画像メモ
リ504によれば、前記エッジ方向検出手段506や5
08において、前記濃度傾斜方向を容易に検出すること
ができる。なお、これら被検査画像メモリ502や基準
画像メモリ504は、ラスタスキャン型画像の場合、数
ライン分の画像を一時的に記憶するバッファメモリであ
ってもよい。例えば、後述する実施例の如く、前記エッ
ジ方向検出手段506や508が所望の画素の前記濃度
傾斜方向を検出する際、該所望の画素と該所望の画素に
直接隣接する合計8個の画素との合計9個の画素の濃度
を用いる場合には、前記被検査画像メモリ502や前記
基準画像メモリ504は、少なくとも3ライン分の画素
濃度の画像を記憶することができるバッファメモリであ
ってもよい。
【0024】なお、基準画像が被検査画像の検査以前に
予め求められている場合に、前述のように前記エッジ方
向検出手段506を、前記被検査画像の画素の前記濃度
傾斜方向の検出と共に、前記基準画像の画素の前記濃度
傾斜方向の検出にも用いる場合には、前記被検査画像メ
モリ502を前記基準画像の記憶にも用いることができ
る。即ち、該検査画像メモリ502を、前記被検査画像
の記憶にも用いると共に、前記基準画像の記憶にも用い
ることができる。
【0025】なお、前記被検査画像ラベルメモリ510
及び前記基準画像ラベルメモリ512は、それぞれ、1
フレーム分の各画素毎の、前記エッジ方向検出手段50
6あるいは508で求められた前記濃度傾斜方向(に関
する情報)を記憶する手段である。あるいは、前記エッ
ジ方向検出手段506あるいは508が順次出力する、
前記濃度傾斜方向(に関する情報)を一時的に記憶する
バッファメモリであってもよい。これら被検査画像ラベ
ルメモリ510や基準画像ラベルメモリ512は必要に
応じて備えればよい。
【0026】例えば、前記エッジ方向比較手段514で
前記濃度傾斜方向を各画素毎に比較する度に、前記被検
査画像の画素の前記濃度傾斜方向と、該画素に対応する
前記基準画像の画素の前記濃度傾斜方向とを、2つの前
記エッジ方向検出手段506、508で同時に随時検出
する場合には、これら被検査画像ラベルメモリ510や
基準画像ラベルメモリ512を省略してもよい。あるい
は、前述のように前記被検査画像メモリ502と前記エ
ッジ方向検出手段506とを、前記被検査画像の前記濃
度傾斜方向を検出する際に用いると共に、前記基準画像
の前記濃度傾斜方向の検出にも用いる場合には、これら
ラベルメモリのうち、1フレーム分の各画素の前記濃度
傾斜方向に関する情報を記憶することができる、少なく
とも前記基準画像ラベルメモリ512は必要となる。
【0027】図2は、本発明の検査対象の画像例を示す
線図である。
【0028】この図2において、1フレーム分の画像の
範囲を示す矩形内の斜線部分は、所定の対象物映像2で
ある。該対象物映像2を含むこのような画像について、
画素の濃度同志の比較検査、即ち、被検査画像の各画素
の濃度と、該画素に対応する基準画像の画素の濃度とを
比較して検査を行った場合、比較中のこれら被検査画像
と基準画像との間に位置ずれが生じてしまうと、この図
2の符号2a に示されるような誤認欠陥部分が生じてし
まう。このような誤認欠陥部分2a は、この図2にも示
されるように、特に前記エッジ部近傍にて生じ易いもの
である。該誤認欠陥部分2a は、被検査画像には欠陥部
分がないにも拘らず、前述のような位置ずれにより欠陥
部分とされてしまった部分である。
【0029】図3は、前記画像例についての不良画像例
を示す線図である。
【0030】この図3においては、左下りの斜線で示さ
れる前記対象物映像2の右下の前記エッジ部付近に、右
下りの斜線で示される欠陥部分2b が生じてしまってい
る。従来の画像検査装置においては、エッジ部に生じて
しまったこの図3の前記欠陥部分2b と、前記図2の前
記誤認欠陥部分2a とを識別することは非常に困難であ
った。即ち、従来の画像検査装置においては、前記誤認
欠陥部分2a により正常な被検査画像をも不良画像とし
てしまったり、あるいは、前記欠陥部分2b を検出する
ことができなかった。
【0031】図4は、前記不良画像例の欠陥部分の拡大
図である。
【0032】この図4においては、特に、前記図3で示
された前記欠陥部分2b の近傍の拡大図が示されてい
る。この図4に多数記入されている矢印は、前記対象物
映像2のエッジ2c の法線方向と、前記欠陥部分2b の
エッジ2d の法線方向を示している。
【0033】この図4に示されるように、前記欠陥部分
2b が生じてしまうと、前記対象物映像2の前記エッジ
2c の形状は、前記エッジ2d の形状となる。この場
合、この図4で明らかな通り、エッジの各部におけるそ
の法線方向のあるものは、大きく変化してしまっている
ものがある。例えば、前記エッジ2c と前記エッジ2d
の交点近傍では、これらエッジ2c の法線方向とエッジ
2d の法線方向とは大きく異なってしまっている。
【0034】一方、前記対象物映像2の前記エッジ2c
の近傍における、該エッジ2c が位置ずれする範囲の画
素について、その前記濃度傾斜は、該エッジ2c の前記
法線方向にほぼ従ったものとなっている。従って、前述
のような被検査画像と基準画像との位置ずれが生じたと
しても、比較される被検査画像の前記濃度傾斜と基準画
像の前記濃度傾斜とはほぼ類似している。従って、本発
明の如く、被検査画像の前記濃度傾斜と基準画像の前記
濃度傾斜とを比較するようにすることにより、位置ずれ
が生じてしまっても、前述のように欠陥部分がないにも
拘らず被検査画像が不良画像と誤って判断されてしまう
恐れは少ない。
【0035】図5は、本発明の濃度傾斜方向の要旨を示
す線図である。
【0036】この図5においては、前記エッジ2c 又は
2d に対する、接線3b と、法線3a とが示されてい
る。これら法線3a や接線3b は、いずれも前記エッジ
2c あるいは2d の方向を示すものとなっている。又、
このような法線3a や接線3bは、前記エッジ2c や2d
の部分と同様に、所定の濃度傾斜を持つ画像中の各部
分についても同様に定義することができる。
【0037】本発明における濃度傾斜方向とは、前記エ
ッジ2c 、2d やその近傍におけるものに限定されるも
のではなく、周囲の画素に対する濃度差による濃度傾斜
のある部分のものであってもよい。又、該濃度傾斜方向
の方向の定義についても本発明は限定するものではな
く、前記法線3a の方向や、前記接線3b の方向などで
あってもよい。
【0038】図6〜図9は、本発明の前記エッジ方向検
出手段で用いることができるエッジ検出オペレータ例を
示す線図である。即ち、図6は、Prewittのオペレータ
を示す線図である。図7は、Robinson のオペレータを
示す線図である。図8は、Kirsch のオペレータを示す
線図である。図9は、Sobelのオペレータを示す線図で
ある。
【0039】これら図6〜図9に示されるように、2次
元の画像の画素の濃度傾斜方向を求めるための様々なオ
ペレータが従来から用いられている。前記Prewittのオ
ペレータ、前記Robinson のオペレータ、及び前記Kir
sch のオペレータによれば、画像中の各画素における8
方向の濃度傾斜強度を求めることができ、これにより前
記濃度傾斜方向を判定することができる。又、前記Sob
elのオペレータによれば、X軸方向とY軸方向との濃度
傾斜強度の度合いを求めることができ、これにより前記
濃度傾斜方向を数量的に判定することができる。本発明
は、前記エッジ方向検出手段における前記濃度傾斜方向
の検出について限定するものではなく、これらのオペレ
ータを用いることについて限定するものではない。即
ち、ある画素の前記濃度傾斜方向を検出する際、該画素
の濃度と、該画素の近傍画素の濃度とから該濃度傾斜方
向を検出するものであればよい。
【0040】以上説明した通り、本発明によれば、画像
中のエッジ部であっても、被検査画像と基準画像との比
較検査を信頼性よく行うことができる。
【0041】
【実施例】以下、図を用いて本発明の実施例を詳細に説
明する。
【0042】以下に説明する本発明の実施例は、被検査
画像と基準画像との間の位置ずれを、該被検査画像を複
数の部分領域に分割し、該部分領域毎に位置ずれ補正を
行うという画像検査装置である。又、該実施例は、この
位置ずれ補正後、分割された前記部分領域毎に、必要に
応じて、被検査画像の画素の前記濃度傾斜方向と該画素
に対応する基準画像の画素の前記濃度傾斜方向とを比較
するという、本発明が適用された画像検査を行うという
画像検査装置である。
【0043】図10は、本発明が適用された印刷機及び
印刷物集中検査装置の構成を示すブロック図である。
【0044】この図10においては、図示されない印刷
機を含む複数の印刷機を1箇所で検査する印刷物集中検
査装置本体80が示されている。又、この図10に示さ
れている印刷機10は、最終印刷ユニット12から送り
出される帯状の印刷物1を、フィードロール14及び巻
上部16によりロール状に巻き取られる。又、該印刷機
10からは、該印刷機が運転中であるか否か等を示す印
刷状態信号と、前記印刷ユニット12に取付けられたロ
ータリエンコーダ18により、前記印刷物1の走行に従
ったパルス信号を出力する。前記印刷ユニット12等、
前記印刷機10が備える印刷ユニットの版胴の周長が印
刷される絵柄1つ(以降、1面とも称する)より長い場
合、版胴−回転で複数の絵柄が印刷される。このような
面位置を検出するため等、前記ロータリエンコーダ18
は、所定回転毎パルス信号を出力する。
【0045】この図10示される印刷機10において
は、走行中の印刷物表面状態を撮影し、所定の画像信号
を出力する検出部30が、前記印刷ユニット12と前記
フィードロール14との間に配置されている。又、中継
器40には、前記印刷状態信号と、前記ロータリエンコ
ーダ18によるパルス信号が入力され、又前記検出部3
0が接続されている。なお、図示される合計3台の中継
器40と同様に、図示されない他の中継器についても、
図示されない他の印刷機に対応して設けられている。こ
れら中継器40は、それぞれ前記集中検査装置本体80
中の判定部100に接続されている。
【0046】図11は、前記印刷物集中検査装置の検出
部の、印刷物走行方向から見た側面図である。
【0047】この図11において、印刷物1は手前から
向こう側へと走行している。又、検出部30は、主とし
て、ランプハウス32a に収められた光源32b と、該
光源32b からの光をライトガイド34へと導く光ファ
イバ33とを備え、該ライトガイド34に設けられたス
リットから前記印刷物1を照明する。前記ランプハウス
32a には図示されぬ放熱ファンが内蔵され、前記光源
32b で生じる熱が放熱される。該光源32b には、例
えばハロゲンランプや、クセノンランプ等の放電光源等
が用いられる。又、前記検出部30は、前記印刷物1の
走行方向に直交して配列された複数のラインセンサカメ
ラ36を有している。これら個々のラインセンサカメラ
36で撮影される、前記印刷物1上の1次元ライン状の
被撮影部分も、前記印刷物1の走行方向に直交してい
る。又、これら複数のラインセンサカメラ36のそれぞ
れの視野は、隣接する他のラインセンサカメラ36の視
野と重複している。なお、電気回路38は、前記複数の
ラインセンサカメラ36からの1次元ライン状の画像の
画像信号から、前記印刷物1のほぼ幅全体に亘る1つの
1次元ライン状の画像の信号を得ると共に、これを前記
中継器40へと伝送する処理等を行う。
【0048】図12は、前記印刷物集中検査装置の検出
部電気回路の電気回路図である。
【0049】この図12に示されるように、前記複数の
ラインセンサカメラ36から得られた画像信号を前記中
継器40へ出力するための当該検出部電気回路38は、
主に、A/D変換部38a と、フレームメモリ38b
と、画像圧縮回路38c と、光通信部38d と、ドライ
バ38e とを備えている。
【0050】前記A/D変換部38a は、A/D変換器
38g により前記複数のラインセンサカメラ36それぞ
れからの画像アナログ信号を画像デジタル信号に変換す
る。又、該A/D変換部38a は、隣接する前記ライン
センサカメラ36同士の画像を統合することにより、前
記印刷物1のほぼ幅全体に亘る連続した1次元ライン状
のデジタル画像を生成する。又、該生成されたデジタル
画像は、前記印刷物1の走行に同期して順次前記フレー
ムメモリ38b へと書き込まれる。これにより、前記複
数のラインセンサカメラ36で、前記印刷物1の走行に
同期して走査した2次元フレームの画像を得ることがで
きる。
【0051】該フレームメモリ38b に書き込まれた1
画面(1フレーム)分のデジタル画像は、前記画像圧縮
回路38c によりデータ圧縮され、前記光通信部38d
へと出力される。この画像圧縮回路38c で行われるデ
ータ圧縮は、静止画像符号化で近年用いられるようにな
ってきているJPEG(joint picture expert group)
方式の符号化が用いられている。この画像圧縮回路38
c で行うデータ圧縮は、画像デジタル信号の伝送時間短
縮等、伝送能率を向上させるためであり、他のデータ圧
縮方式であってもよい。例えば、従来から知られている
エントロピー符号化やハフマン符号化やランレングス符
号化等を単一に用いるものであってもよい。前記画像圧
縮回路38c からの画像デジタル信号は、前記光通信部
38d において光変調され、前記中継器40へと送信さ
れる。
【0052】一方、前記中継器40から伝送される、前
記印刷物1の走行に同期するタイミング信号、即ち該走
行によって走査しながら該印刷物1上を1次元ライン状
に撮影するタイミングの信号は、前記ドライバ38e に
より、前記複数のラインセンサカメラ36それぞれへと
出力される。又、前記中継器40からは、印刷される絵
柄に対応した前記面毎のタイミング信号も送られるが、
該信号は前記A/D変換部38a が前記フレームメモリ
38b へとデジタル画像を書き込む際に1フレームの開
始の検知のために用いられている。
【0053】図13は、前記印刷物集中検査装置の中継
器のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0054】各印刷機1台ずつ接近して設置された前記
中継器40は、この図13に示されるように、主とし
て、CPU(central processing unit )40a と、R
OM(read only menory)40b と、RAM(random a
ccess menory)40c と、並列入出力回路40d と、カ
ウンタ40e と、O/E(optical to electrical )変
換器40f と、シリアル変換器40g と、シリアル変換
器40h と、E/O(electrical to optical )変換器
40i と、バス40j とにより構成されている。
【0055】前記CPU40a は、前記ROM40b に
予め書き込まれているプログラムに従って、前記バス4
0j を介して、前記RAM40c や、前記並列入出力回
路40d や、前記シリアル変換器40g や、前記シリア
ル変換器40h にアクセスし、所定の処理を行う。例え
ば、該CPU40a は、前記ROM40b に予め書き込
まれているプログラムに従って、前記印刷機10からの
信号に主として従った前記検出部30へのタイミング信
号の生成処理や、前記検出部30からの画像デジタル信
号を前記判定部100へ中継する処理等を行う。
【0056】前記RAM40c は、前記CPU40a で
のプログラム実行時のデータ一時記憶に用いられるだけ
でなく、前記検出部30から前記判定部100へ画像デ
ジタル信号を中継する際に、該画像デジタル信号のバッ
ファメモリとしても用いられる。前記並列入出力回路4
0d は、前記印刷機10や前記検出部30に対して、ビ
ット単位あるいは所定ビット数毎の入出力を、前記CP
U40a や前記バス40j での処理単位となるビット数
幅で行う。前記カウンタ40e は、前記ロータリエンコ
ーダ18から送られてくる前記印刷物1の走行位置に相
対的に対応したエンコーダ信号から、該印刷物1の絶対
的な走行位置を求める。前記O/E変換器40f は、光
ファイバを用いて前記検出部から送られてきた光変調さ
れた画像デジタル信号を復調し、前記シリアル変換器4
0g へと出力する。該シリアル変換器40g は、前記O
/E変換器40f が出力するシリアルの画像デジタル信
号を、前記CPU40a がアクセス可能な所定ビット数
幅のパラレルデータに変換する。前記シリアル変換器4
0h は、前記CPU40a が書き込んだ所定ビット数幅
の画像デジタル信号をシリアルに変換して、これを前記
E/O変換器40iへと出力する。該E/O変換器40i
は、前記シリアル変換器40h から順次送られてくる
シリアルの画像デジタル信号を光変調し、光ファイバに
て前記判定部100へと送信する。
【0057】図14は、前記中継器の機能構成を示すブ
ロック図である。
【0058】この図14に示されるように、前記中継器
40の主な機能は、画像タイミング制御部40m と、画
像信号中継部40p と、メモリ40n とにより構成され
る。
【0059】前記画像タイミング制御部40m は、前記
印刷機10のロータリエンコーダ18からの信号、例え
ば前記A相信号等に従って、前記検出部30が用いるタ
イミング信号、例えば前記カメラスタート信号や前記読
出イネーブル信号を生成する。この際、該画像タイミン
グ制御部40m は、後述するキーボード62からオペレ
ータが予め入力した面付情報をも用いる。この面付情報
は、前記印刷機10の版胴の印刷内容等に関する情報で
あり、例えば何面の印刷を行うものであるか等の情報で
ある。
【0060】前記画像信号中継部40p は、前記検出部
電気回路38から光ファイバを介して送られてきた画像
デジタル信号を受信し、これを前記メモリ40n に記憶
する。又、該画像信号中継部40p は、前記集中検査装
置本体80の判定部100からの要求に応じて、該メモ
リ40n に記憶されているデジタル画像を画像デジタル
信号として該判定部100へと光ファイバを介して出力
する。前記メモリ40n には、複数フレームのデジタル
画像を記憶することができる。前記判定部100は複数
の中継器40(40a 〜40c )が接続されているが、
このように前記画像信号中継部40p や前記メモリ40
n を用いた当該中継器40の中継処理により、それぞれ
の中継器40に対応するそれぞれの印刷機の印刷物検査
を順次行うことが可能である。
【0061】図15は、前記印刷物集中検査装置本体の
ハードウェア構成を示すブロック図である。
【0062】この図15に示されるように、前記印刷物
集中検査装置本体80は、主として、CPU(central
processing unit )50と、主記憶装置52と、ハード
ディスク装置54と、フロッピディスク装置58と、入
出力装置60と、O/E変換器60a と、キーボード6
2と、CRT(cathode ray tube)制御装置64a と、
CRT64b と、ネットワーク制御装置66と、プリン
タ装置68と、システムバス70とにより構成されてい
る。
【0063】前記CPU50は、印刷物検査処理に係る
もの等、前記ハードディスク装置54から前記主記憶装
置52へと読み込まれたプログラムモジュール等を実行
する。前記ハードディスク装置54には、本実施例に係
るプログラムモジュールやデータ等が記憶されており、
必要に応じて前記主記憶装置52へと読み出されるよう
になっている。前記フロッピディスク装置58は、種々
のプログラムモジュールやデータの、他のコンピュータ
システム等との受け渡しに用いられている。前記入出力
装置60は、他のデジタル処理装置との接続に用いられ
ている。例えば、複数の前記O/E変換器60a を介し
て、複数の前記中継器40(40a 〜40c )と接続さ
れ、各印刷機の印刷物検査に係る画像デジタル信号が入
力される。
【0064】前記キーボード62は、前記CRT制御装
置64a 及び前記CRT64b と共に、オペレータが当
該集中検査装置本体80を操作する際に用いられる。
又、該キーボード62は、種々のデータ設定等の際にも
用いられる。又、前記CRT制御装置64a 及びCRT
64b は、当該集中検査装置本体80での印刷物検査結
果や、これに基づいた異常検出をオペレータに伝達する
ために用いられる。
【0065】前記ネットワーク制御装置66は、当該集
中検査装置本体80をオンラインで他のコンピュータシ
ステムに接続するために用いられている。例えば、当該
集中検査装置本体80で収集することができるデータや
印刷物検査結果、更には、当該集中検査装置本体80の
自己診断結果や、当該集中検査装置本体80に接続され
る機器や装置、例えば前記中継器40や前記検出部30
や印刷機10の異常診断結果等を、他のコンピュータシ
ステムで集中監視することができるようになっている。
前記プリンタ装置68は、当該集中検査装置本体80で
の印刷物検査結果や、これに関する情報等を印字する。
【0066】なお、前記システムバス70は、前記CP
U50が、前記主記憶装置52や、前記ハードディスク
装置54や、前記フロッピディスク装置58や、前記入
出力装置60や、前記キーボード62や、前記CRT制
御装置64a や、前記ネットワーク制御装置66や、前
記プリンタ装置68にアクセスする際用いられる。該シ
ステムバス70は、該システムバス70に接続される装
置選択等に用いられるアドレスバスと、前記CPU50
がアクセスする際のデータ受け渡しに用いられるデータ
バスとを有している。
【0067】図16は、前記印刷物集中検査装置本体の
機能構成を示すブロック図である。
【0068】この図16に示されるように、当該印刷物
集中検査装置本体80は、主として、判定部100と、
不良画像記憶部82と、不良表示部84と、データ集計
部86と、ネットワーク接続部88とを有している。
又、キーボード62、CRT制御装置64a 、CRT6
4b 及びプリンタ68等が用いられている。これら判定
部100や不良画像記憶部82等で行われる処理や操作
は、当該集中検査装置本体80に接続されている複数の
印刷機10について行われる。又、印刷物検査結果等の
データは、これら印刷機10間で共用されている。
【0069】前記判定部100は、光ファイバにより前
記中継器40から光変調されて伝送された画像デジタル
信号を復調し、前記検出部電気回路38の画像圧縮回路
38c で行われたデータ圧縮を復元し、この結果のデジ
タル画像に従って印刷物検査を行う。
【0070】前記不良画像記憶部82は、前記判定部1
00で印刷物の不良が検出された場合、対応するフレー
ムのデジタル画像をデータ圧縮し、不良発生場所情報等
と共に前記ハードディスク装置54に記憶する。該不良
発生場所情報は、印刷物の不良が検出されたフレーム番
号や、該フレーム内での欠陥部分の場所を示す情報であ
る。
【0071】前記不良表示部84は、前記キーボード6
2や前記CRT制御装置64a や前記CRT64b によ
るオペレータの操作で、あるいは印刷物不良発生時に自
動的に、前記不良画像記憶部82で記憶された画像やこ
れに係る不良発生場所情報等を表示する。該不良表示部
84では、この際、記憶されていた表示するデータ圧縮
されていたデジタル画像の復元を行う。
【0072】このように、本実施例では印刷物不良が発
生した際に、そのフレームの画像及びこれに関する不良
発生場所情報を記憶するようにしているので、オペレー
タは随時印刷物不良の状態を把握したり観察したりする
ことができる。輪転印刷機で目視で印刷物不良が発見さ
れた場合、従来、ラベルの挿入やマーキング等が行われ
ていたが、その不良箇所や欠陥部分を観察するためには
巻き取られている印刷物を巻き戻さなければならないと
いう問題があった。しかしながら、本実施例によれば、
随時、印刷物の不良の把握や検査を行うことができる。
【0073】前記データ集計部86は、前記判定部10
0で検出された印刷物不良の数等を集計し、この結果を
記憶する。又、この集計結果は、前記キーボード62か
らのオペレータの操作等により、前記CRT64b に表
示したり、前記プリンタ装置68に印字したりして出力
することができる。
【0074】なお、前記ネットワーク接続部88は、当
該集中検査装置本体の故障等の異常や、当該集中検査装
置本体80に接続される機器や装置、例えば前記検出部
30や前記中継器40や印刷機10の故障等の異常を検
出し、これをオンラインで他のコンピュータシステムに
伝達する。
【0075】図17は、前記印刷物集中検査装置本体の
判定部の機能構成を示すブロック図である。
【0076】この図17に示されるように、前記判定部
100は、主に、光受信部102と、画像復元部104
と、切替手段106と、基準画像メモリ108と、検査
画像メモリ110と、差分部112と、判定回路116
と、記録部118とを備えている。これらの構成は、前
記印刷機10の前記検出器30毎に備える。あるいは、
これらの構成を1組備え、前記検出器30毎の印刷物不
良判定を順次行う。
【0077】前記光受信部102は、光ファイバを介し
て前記中継器40から光変調されて送信された画像デジ
タル信号の復調を行う。前記画像復元部104は、前記
検出部電気回路38内の画像圧縮回路38c でデータ圧
縮されたデジタル画像を復元する。
【0078】前記切替手段106は、該復元されたデジ
タル画像の出力先を、前記基準画像メモリ又は前記検査
画像メモリ110へと切り替えるデータ切替手段であ
る。該切替手段106が接点a と接点c とがオン状態と
なると、前記復元されたデジタル画像は前記検査画像メ
モリ110に書き込まれる。一方、接点b と接点c とが
オン状態となると、前記復元されたデジタル画像は前記
基準画像メモリ108へと書き込まれる。本実施例の印
刷物集中検査装置において、所定の印刷機の印刷物検査
開始にあたっては、前記切替手段106を接点b へと切
り替えることで、まず良品の印刷物のデジタル画像を前
記基準画像メモリ108に書き込む。又、この後の印刷
物の検査中には、前記切替手段を接点a へと切り替え、
逐次前記検出部30及び前記中継器40から送られ、前
記画像復元部104で復元されたデジタル画像を前記検
査画像メモリ110へと書き込む。
【0079】前記差分部112は、逐次更新される前記
検査画像メモリ110のデジタル画像を、その更新され
たフレーム毎に、所定の複数の部分領域に分割しながら
該部分領域毎に、前記基準画像メモリ108と1画素毎
に差分演算を行う。具体的には、該差分演算は、前記検
査画像メモリ110のデジタル画像の各画素をラスタス
キャンしながら、各画素の濃度値と、該画素に対応する
前記基準画像メモリ108の画素の濃度値との差の絶対
値を順次求めるというものである。このような差分演算
の際、前記差部分112は、前記分割領域毎に位置ずれ
補正等の補正を行う。
【0080】前記判定回路116は、前記差分部112
の後述するマッチング判定回路112g から出力される
差分演算結果を1フレーム(1画面)の範囲で積分し、
該積分結果を所定の閾値と比較することにより、前記検
査画像メモリ110に書き込まれたデジタル画像に対応
する印刷物表面の良否を判定する。又、該判定回路11
6は、前記112の後述するエッジ方向比較手段112
n のエッジ方向検査結果をも用いて、前記印刷物表面の
良否の判定を行う。該判定結果は、前記記録部118へ
と出力される。
【0081】該記録部118は、前記判定回路116か
ら印刷物不良の入力があると、該印刷物不良に対応する
前記検査画像メモリ110のデジタル画像と前記基準画
像メモリ108のデジタル画像とを読み出し、不良発生
時刻や不良発生箇所等の各種情報と共に、一時記憶す
る。この際、該記録部118は、これらデジタル画像の
データ圧縮をも行う。又、これらデジタル画像を、前記
不良画像記憶部82や前記データ集計部86からの要求
に応じて出力する。
【0082】図18は、前記判定部に用いられている差
分部の機能構成を示す第1のブロック図である。
【0083】この図18に示されるように、前記判定部
100に備えられている前記差分部112は、主とし
て、領域分割回路112a と、部分領域記憶メモリ11
2b と、テンプレートシフト回路112c と、シフト範
囲記憶メモリ112d と、シフトステップ記憶メモリ1
12e と、シフト量記憶メモリ112f と、マッチング
判定回路112g と、濃度不一致メモリ112h とを備
えている。又、該差分部112は、前記図17で前述し
た前記基準画像メモリ108と、前記検査画像メモリ1
10と、前記判定回路116とに接続されている。
【0084】前記領域分割回路112a は、前記部分領
域記憶メモリ112b に記憶されている各分割領域の座
標データに従って、前記検査画像メモリ110に記憶さ
れているデジタル画像から、所定の部分領域の画像を切
り出す。前記部分領域記憶メモリ112b に記憶されて
いる前記座標データは、図22等を用いて後述するよう
な各部分領域の範囲を示す座標データである。
【0085】前記マッチング判定回路112g は、前記
領域分割回路112a で切り出された部分領域のデジタ
ル画像を、前記基準画像メモリ108に記憶されている
デジタル画像の該部分領域に対応する部分で、前記テン
プレートシフト回路112cで逐次シフトしながらテン
プレートマッチングを行う。該テンプレートシフト回路
112c で逐次行われる部分領域のデジタル画像(テン
プレート)のシフトは、前記部分領域記憶メモリ112
b に記憶されている当該部分領域の座標に対応する前記
基準画像メモリ108のデジタル画像での位置を中心と
して、前記シフト範囲記憶メモリ112d に記憶されて
いるシフト移動範囲で、前記シフトステップ記憶メモリ
112e に記憶されているシフト移動ステップ量毎に逐
次シフトするというものである。このように逐次シフト
する際、そのシフト量の累積は、前記シフト量記憶メモ
リ112f に記憶される。このように逐次シフトしなが
ら、前記マッチング判定回路112g は、前記領域分割
回路112a で切り出された部分領域のデジタル画像が
前記基準画像メモリ108上で最も一致する座標位置を
求める。又、該マッチング判定回路112g はこの際、
次式で示されるような類似度R(i ,j )を求める。こ
れら座標位置及び類似度R(i ,j )は、前記判定回路
116へと出力される。
【0086】 R(i ,j )=Σ1 Σk {(I(i ,j )(k ,l )−T(k ,l )}2 …(1)
【0087】ここで、座標(i ,j )はシフトされた部
分領域の基準画像に対する座標位置(相対的なシフト位
置)であり、座標(k ,l )は該部分領域のデジタル画
像中のそれぞれの画像(画素の位置)であり、I
(i ,j )(k ,l )は、シフトされた前記部分領域の
デジタル画像の各画素の濃度値であり、T(k ,l )
は、基準画像メモリの対応する画素の濃度値である。
【0088】なお、前記判定回路116は、前記マッチ
ング判定回路112g から入力された座標位置(i ,j
)と、次式により求められる不一致画素数N(i ,j
)とに従って、前記領域分割回路112a で切り出さ
れ、その後テンプレートマッチングが行われた部分領域
についての良否判定、即ち画像欠陥を有する可能性のあ
る欠陥候補部分領域であるか、欠陥のない無欠陥部分領
域であるかの判定を行う。
【0089】 N(i ,j )={(I(i ,j )(k ,l )−T(k ,l )}>D となるものの画素数} …(2)
【0090】なお、上記(2)式において、Dは所定の
閾値である。このような判定で欠陥候補部分領域とされ
た場合には、該判定回路116は、前記差分部112で
の位置ずれ補正を再実行させる。この際、該欠陥候補部
分領域は更に分割され、前記シフト範囲記憶メモリ11
2d 及び前記シフトステップ記憶メモリ112e の値
は、より小さい値とされ、より細かい位置ずれ補正で再
実行される。なお、欠陥補正部分領域であるにも拘ら
ず、部分領域の分割の限界となると、前記座標位置(i
,j )と、類似度R(i ,j )と、不一致画素数N(i
,i )とを前記記録部118へと出力する。この出力
段階で、欠陥候補部分領域の欠陥有りの判定が確定す
る。
【0091】前記濃度不一致メモリ112h は、前記部
分領域の分割の限界に達した時点における、前記被検査
画像メモリ110に記憶されている被検査画像の全画素
についてのそれぞれの画素と、該それぞれの画素に対応
する前記基準画像メモリ108に記憶されている基準画
像の画素との、位置ずれ補正後の濃度差が画素毎に記憶
されている。本実施例では、該濃度不一致メモリ112
h に記憶されている各画素の濃度差のうち、所定閾値以
上の濃度差の画素を抽出する。又、本実施例では、該抽
出された画素についてのみ、図19などを用いて説明す
る本発明が適用された前記濃度傾斜方向を比較する画像
検査を行う。このように抽出された特定の画素について
のみ、濃度傾斜方向を比較する画像検査を行うのは、後
述するエッジ方向検出手段112i や112k で行われ
る処理をより少なくするためである。又、このような画
素の抽出によれば、位置ずれ等の影響のあるほぼ前記エ
ッジ部近傍画素を抽出することができる。後述するエッ
ジ方向検出手段112i や112k で行う処理は、位置
ずれ等の影響のある画素についてのみ行えば十分であ
る。
【0092】図19は、前記判定部に用いられている差
分部の機能構成を示す第2のブロック図である。
【0093】前記図18を用いて説明した、前記判定部
100に備えられている前記差分部112は、この図1
9に示されるような諸手段をも更に備えている。前記判
定部100は、前記図18に示される構成による処理を
行った後、前記図19に示される構成による処理を行
う。前記図19に示される如く、前記図18に示される
構成に加え、該差分部112は、更に、エッジ方向検出
手段112i 及び112k と、被検査画像ラベルメモリ
112j と、基準画像ラベルメモリ112m と、エッジ
方向比較手段112n とも備えている。又、前記エッジ
方向検出手段112i には、前記検査画像メモリ110
の出力が入力されている。前記エッジ方向検出手段11
2k には、前記基準画像メモリ108の出力が入力され
ている。又、前記エッジ方向比較手段112n の出力
は、前記判定回路116に入力される。
【0094】前記エッジ方向検出手段112i は、前記
検査画像メモリ110に記憶されている被検査画像を構
成する画素の濃度と、該画素の近傍画素の濃度とから、
該画素での前記濃度傾斜方向を検出する。該エッジ方向
検出手段112i は、検出された各画素の前記濃度傾斜
方向に従って、図28を用いて後述するラベル値を求
め、前記検査画像ラベルメモリ112j へと出力する。
該検査画像ラベルメモリ112j は、前記被検査画像の
全画素の前記ラベル値を記憶可能な1フレーム分の画像
メモリとなっており、前記エッジ方向検出手段112i
で検出された各画素の前記ラベル値は、その画素毎に区
別して記憶される。
【0095】前記エッジ方向検出手段112k は、前記
基準画像メモリ108に記憶されている前記基準画像を
構成する画素の濃度と、該画素の近傍画素の濃度とか
ら、該画素での前記濃度傾斜方向を検出する。該エッジ
方向検出手段112k は、検出された各画素の前記濃度
傾斜方向に従って、前記ラベル値を求め、その画素毎に
前記基準画像ラベルメモリ112m へと出力する。該基
準画像ラベルメモリ112m は、前記基準画像の全画素
の前記ラベル値をその画素毎に記憶する。
【0096】前記エッジ方向比較手段112n は、前記
検査画像ラベルメモリ112j に記憶されている前記被
検査画像の画素の前記ラベル値と、該画素に対応する前
記基準画像ラベルメモリ112m に記憶されている前記
基準画像の画素の前記ラベル値とを比較する。該エッジ
方向比較手段112n による、前記被検査画像の画素毎
のエッジ方向検査結果は、前記判定回路116へと出力
される。該判定回路116では、前記図18の前記マッ
チング判定回路112g の出力と共に、前記エッジ方向
比較手段112n からの前記エッジ方向検査結果の出力
をも用いて、前記検査画像メモリ110に書き込まれた
デジタル画像に対応する印刷物表面の良否を判定する。
なお、該判定回路116での該印刷物表面の良否の判定
は、前記エッジ方向比較手段112n で不良画素とされ
たものの総画素数に従って行われる。
【0097】図20は、前記差分部112に用いられる
前記エッジ方向検出手段の構成を示すブロック図であ
る。
【0098】この図20においては、前記差分部112
に用いられている、前記エッジ方向検出手段112i あ
るいは前記エッジ方向検出手段112k の構成が示され
ている。なお、この図20についての以降の説明では、
便宜上、この図20に示されるエッジ方向検出手段11
2i あるいは112k をエッジ方向検出手段112iと
し、これに接続される前記検査画像メモリ110あるい
は前記基準画像メモリ108を前記検査画像メモリ11
0とし、これに接続される前記検査画像ラベルメモリ1
12j あるいは前記基準画像ラベルメモリ112m を前
記基準画像ラベルメモリ112j として説明する。
【0099】この図20に示される前記エッジ方向検出
手段112i においては、前記図6を用いて説明した前
記Prewittのオペレータが用いられている。この図20
に示されるように、該エッジ方向検出手段112i は、
主として、合計8個のフィルタF0〜F7と、最大値算
出回路132と、比較回路134と、閾値Aメモリ13
6と、比較回路140と、閾値Bメモリ142とにより
構成されている。
【0100】前記フィルタF0は、前記図6のオペレー
タOP0に対応している。前記フィルタF1は、前記図
6のオペレータOP1に対応している。以下同様に、前
記フィルタF2から前記フィルタF7までは、それぞ
れ、前記図6のオペレータOP2からオペレータOP7
へと対応している。即ち、これらフィルタF0〜F7そ
れぞれは、前記検査画像メモリ110中の前記濃度傾斜
方向を求めようとする所定の画素について、該画素を中
心とするその直接隣接する周囲の画素を含めた合計9個
の画素と、前記図6の当該フィルタF0〜F7に対応す
る前記オペレータOP0〜OP7との内積を求める。即
ち、これらフィルタF0〜F7は、それぞれ対応する前
記オペレータOP0〜OP7で示されるテンプレートの
内積を実行する回路である。該内積によって求められる
ものは、これらオペレータOP0〜OP7に対応する方
向の、濃度傾斜強度である。
【0101】前記最大値算出回路132は、前記フィル
タF0〜F7それぞれが出力する前記濃度傾斜強度を相
互に比較し、その最大値を求めると共に、その最大値を
出力した前記フィルタF0〜F7の1つを特定する。該
最大値算出回路132で求められる前記最大値を、以
降、濃度傾斜強度i とする。又、該最大値算出回路13
2で求められる前記最大値を出力した前記フィルタF0
〜F7に従って、濃度傾斜方向d が決定される。
【0102】前記比較回路134では、前記濃度傾斜強
度i と前記閾値Aメモリ136に記憶されている閾値A
とを比較する。該比較回路134では、前記濃度傾斜強
度iの大きさが、傾斜有りと明瞭に判断することができ
る以上であるか、それ以下であるかを判定する。従っ
て、前記閾値Aの値は、このような判定基準に従った大
きさとなる。
【0103】前記比較回路140では、前記比較回路1
34にて、傾斜が有ると明瞭には判断することができな
い前記濃度傾斜強度i とされた画素について、その濃度
傾斜強度i と、前記閾値Bメモリ142に記憶されてい
る閾値Bとを比較する。該比較回路140では、前記濃
度傾斜強度i の大きさが、傾斜の徴候が曖昧なものであ
るか、あるいはそれ以下であって、傾斜の傾向が殆どな
いかを判定する。従って、前記閾値Bの値の大きさも、
該判定に従ったものとなる。なお、該閾値Bの値の大き
さは、前記閾値Aの値より小さいことは言うまでもな
い。
【0104】これら比較回路134及び比較回路140
からの出力は、前記検査画像ラベルメモリ112j へと
入力される、当該エッジ方向検出手段112i の出力と
なる。
【0105】なお、これら比較回路134及び比較回路
140からの出力については、図29を用いて詳しく後
述する。又、この図20に示される前記エッジ方向検出
手段112i 及びこれと同様の前記エッジ方向検出手段
112k 、又前記図19の前記エッジ方向比較手段11
2n については、その作用を、図23のフローチャート
を用いてより詳しく後述する。
【0106】図21は、本実施例の前記エッジ方向検出
手段の出力のラベル分類の分類区分を示す線図である。
【0107】この図21において、縦方向は前記モード
傾斜強度i の大きさであり、上に行く程その大きさが大
きくなり、又下方端は“0”となっている。又、この間
に下から順に、閾値Bと、閾値Aとが存在する。
【0108】この図21に示されるように、前記濃度傾
斜強度i が、“0”以上前記閾値B以下では、ラベル
[8]の平坦画素に分類される。又、該濃度傾斜強度i
が、前記閾値Bより大きく且つで前記閾値A以下の場合
には、ラベル[9]の不定画素に分類される。該濃度傾
斜強度i が前記閾値Aより大きい場合には、前記濃度傾
斜方向d に従ってラベル[0]からラベル[7]のいず
れかに分類され、エッジ画素として分類される。前記閾
値Aより大きく、前記エッジ画素として分類された場
合、前記最大値算出回路132でどの前記フィルタF0
〜F7の内積値が選択されたかに従って、前記ラベル
[0]〜[7]に分類される。即ち、前記フィルタF0
の内積値が最大値として選択された場合には、ラベル
[0]となる。前記フィルタF1の内積値が最大値とし
て選択された場合には、前記ラベル[1]が分類され
る。このように前記フィルタF2〜F7についても、そ
れぞれの内積値が最大値として選択された場合には、そ
れぞれ同様に前記ラベル[2]〜[7]が分類される。
【0109】なお、前記平坦画素の分類は、前記濃度傾
斜がほとんど見られないという分類である。前記不定画
素の分類は、前記濃度傾斜の傾向が小さいために無視で
きるという分類である。前記エッジ画素の分類は、前記
濃度傾斜の傾向が明瞭であって、前記濃度傾斜の方向を
考慮することが適切であるという分類である。
【0110】図22は、本実施例の前記ラベル分類内容
を示す線図である。
【0111】この図22においては、前記ラベル[0]
〜[9]についての、濃度傾斜方向d が矢印などにより
示されている。この図29に示されるように、前記ラベ
ル[0]に対応する方向、即ち前記図6の前記オペレー
タOP0や前記図20の前記フィルタF0に対応する方
向は、上方向となっている。前記ラベル[1]に対応す
る方向、即ち前記図6の前記オペレータOP1や前記図
20の前記フィルタF1に対応する方向は、左上方向で
ある。前記ラベル[2]、前記オペレータOP2及び前
記フィルタF2に対応する方向は、左方向である。前記
ラベル[3]、前記オペレータOP3及び前記フィルタ
F3に対応する方向は、左下方向である。前記ラベル
[4]、前記オペレータOP4及び前記フィルタF4に
対応する方向は、下方向である。前記ラベル[5]、前
記オペレータOP5及び前記フィルタF5に対応する方
向は、右下方向である。前記ラベル[6]、前記オペレ
ータOP6及び前記フィルタF6に対応する方向は、右
方向である。前記ラベル[7]、前記オペレータOP7
及び前記フィルタF7に対応する方向は、右上方向であ
る。なお、前記閾値Aや前記閾値Bに従って決定された
前記ラベル[8]及び前記ラベル[9]については、そ
れぞれ平坦画素の分類や不定画素の分類であり、特にそ
の方向は考慮しない。
【0112】図23は、本実施例の前記差分部で行われ
る濃度傾斜方向の比較による画像検査を示すフローチャ
ートである。
【0113】この図23のフローチャートにおいては、
前記差分部112中の、特に前記エッジ方向検出手段1
12i 、前記エッジ方向検出手段112k 及び前記エッ
ジ方向比較手段112n で行われる処理内容がより具体
的に示されている。特に、この図23のステップ712
〜722は、前記エッジ方向検出手段112i 及び前記
エッジ方向検出手段112k で行う処理に相当する。
又、この図23のステップ730〜742は、前記エッ
ジ方向比較手段112n で行われる処理に相当する。
【0114】この図23において、まずステップ712
では、前記被検査画像の所定の画素の前記濃度傾斜強度
i と前記濃度傾斜方向d とを、前記エッジ方向検出手段
112i の前記フィルタF0〜F7及び前記最大値算出
回路132によりそれぞれ求める。又、該ステップ71
2では、同時に、前記被検査画像の前記所望の画素に対
応する、前記基準画像の画素の前記濃度傾斜強度i 及び
前記濃度傾斜方向d とを、前記エッジ方向検出手段11
2k 中の前記フィルタF0〜F7及び前記最大値算出回
路132により求める。
【0115】次に、ステップ714〜722では、前記
被検査画像について、前記エッジ方向検出手段112i
の、前記比較回路134、前記閾値Aメモリ136、前
記比較回路140及び前記閾値Bメモリ142を用い
て、前記図21や前記図22を用いて説明した、前記濃
度傾斜強度i 及び前記濃度傾斜方向d に従った画素のラ
ベル分類を行う。又、同時にこれらステップ714〜7
22では、前記被検査画像と比較する前記基準画像につ
いて、前記エッジ方向検出手段112k の、前記比較回
路134、前記閾値Aメモリ136、前記比較回路14
0及び前記閾値Bメモリ142を用いて、同様に前記濃
度傾斜強度i 及び前記濃度傾斜方向d に従った前述のよ
うなラベル分類を行う。
【0116】前記ステップ714にて、前記濃度傾斜強
度i が前記閾値Aより大きいと前記比較回路134にて
判断された場合には、該比較回路134において、前記
ステップ718に示されるように、前記濃度傾斜方向d
に従ってラベル[0]〜[7]の中から1つのラベルを
分類する。前記ステップ716にて前記濃度傾斜強度i
が前記閾値Bより大きいと前記比較回路140にて判断
された場合には、該比較回路140にて、前記ステップ
722に示されるように、その画素をラベル[9]に分
類する。一方、前記ステップ716において、前記濃度
傾斜強度i が前記閾値B以下であると判断された場合に
は、前記比較回路140にて、前記ステップ720に示
されるように、この画素をラベル[8]として分類す
る。
【0117】次にステップ730〜742で行われる処
理は、前記エッジ方向比較手段112n による。これら
ステップ730〜742において、以下のいずれかの少
なくとも1つが成立する場合には、その被検査画像の画
素は正常な画素となる。一方、以下に列挙する条件全て
が成立しない場合には、その被検査画像の画素は不良画
素となる。
【0118】(1)前記被検査画像の画素の前記ラベル
値([0]〜[9]のいずれか)と、該画素に対応する
前記基準画像の画素のラベル値([0]〜[9]のいず
れか)とが、同一である場合。
【0119】(2)前記被検査画像の画素がラベル
[0]〜[8]のいずれかであって、該画素に対応する
前記基準画像の画素がラベル[9]である場合。即ち、
前記被検査画像の画素がエッジ画素であって、該画素に
対応する前記基準画像の画素が不定画素である場合。
【0120】(3)前記被検査画像の画素がラベル
[9]であって、該画素に対応する前記基準画像の画素
がラベル[0]〜[8]のいずれかである場合。即ち、
前記被検査画像の画素が不定画素であって、該画素に対
応する前記基準画像の画素がエッジ画素もしくは平坦画
素である場合。
【0121】なお、上記条件(1)の如く、前記被検査
画像の画素のラベルと該画素に対応する前記基準画像の
画素のラベルとが同一であると判断する際、本実施例で
は設定を切換えることにより、そのラベル[0]〜
[7]のいずれかが以下の範囲で同一ならば正常画素と
することができるようにもなっている。即ち、前記濃度
傾斜方向が±45°の範囲では、同一方向と判断し、正
常画素と判断するようにもすることができるようになっ
ている。
【0122】(1a )前記被検査画像の画素がラベル
[0]〜[7]のいずれか(=n とする)であって、該
画素に対応する前記基準画像の画素のラベル値が次式に
示されるものである場合。あるいは、前記被検査画像の
画素がラベル[8]又は[9]であって、該画素に対応
する前記基準画像の画素のラベルがこれと同一である場
合。
【0123】(n +8±1) mod 8 …(3)
【0124】なお、上記(4)式において、「mod 」
は、モジュラスであって、被除数を“8”で割った際の
余りが演算結果となる。
【0125】なお、本実施例において、前記エッジ方向
検出手段112i 、112k で、前記図6のPrewittの
オペータにかえて、前記図9の前記Sobelのオペレータ
を用いるようにしてもよい。この場合、オペレータOP
x により求められる横成分Δx と、オペレータOPy に
より求められる縦成分Δy を別々に求めることができ
る。又、これら横成分Δx 及び縦成分Δy に従って、次
式により前記濃度傾斜強度i と前記濃度傾斜方向d とを
算出することができる。
【0126】 濃度傾斜強度i =(Δx 2 +Δy 2 1/2 …(4) 濃度傾斜方向d =tan -1(Δy /Δx ) …(5)
【0127】図24は、前記差分部で行われるテンプレ
ートマッチングの説明図である。
【0128】この図24において、画素数(N1×N
1)の部分領域Na は、前記領域分割回路112a によ
り切り出された、検査画像の部分領域である。前記マッ
チング判定回路112g でテンプレートマッチングを行
いながら、逐次シフトされた当該部分領域の座標位置は
(i ,j )である。この座標位置は、前記シフト量記憶
メモリ112f に記憶されている。一方、画素数(M1
×M1)の領域Ma は、前記シフト範囲記憶メモリ11
2d に記憶されているデータにより定まる、テンプレー
トマッチングの際のシフト範囲(シフトの限界)であ
る。
【0129】図25は、前記差分部で行われる部分領域
分割の一例を示す線図である。
【0130】この図25において、前記検査画像メモリ
110に記憶されるデジタル画像N全体は、合計16個
の部分領域に分割されている。この合計16個への分割
は、次に述べる第2階層の分割に該当する。前記図18
で前述したようなテンプレートマッチングは、このよう
に分割された部分領域毎に行われる。
【0131】前記検査画像メモリ110に記憶されてい
る本実施例の被検査対象のデジタル画像は、(256×
256=65536)画素の画像である。又、このよう
なデジタル画像を順次4分割したものを、以下に述べる
ように第0階層〜第5階層として定義する。
【0132】第0階層:部分領域個数1個:部分領域当
りの画素数2562 画素: 第1階層:部分領域個数4個:部分領域当りの画素数1
282 画素: 第2階層:部分領域個数16個:部分領域当りの画素数
642 画素: 第3階層:部分領域個数64個:部分領域当りの画素数
322 画素: 第4階層:部分領域個数256個:部分領域当りの画素
数162 画素:シフト範囲8画素:1回のシフト量4画
素: 第5階層:部分領域個数1024個:部分領域当りの画
素数82 画素:シフト範囲4画素:1回のシフト量2画
素:
【0133】なお、本実施例では、前記第0階層〜第3
階層でのテンプレートマッチング等の処理は行わず、前
記検査画像メモリ110のデジタル画像は、まず256
分割される。即ち、第4階層と第5階層との処理のみが
行われる。
【0134】図26は、前記差分部で行われる検査画像
と基準画像との画素毎の比較検査の説明図である。
【0135】この図26においては、前記領域分割回路
112a で切り出された部分領域Na の画素Np と、前
記基準画像メモリ108に記憶されているデジタル画像
のシフト範囲Ma 中の画素Mp との、前記(1)式に従
ったテンプレートマッチングの様子が示されている。こ
れは、各画像毎に前記(1)式に従って、前記マッチン
グ判定回路112g が対象となる部分領域Na 中の欠陥
部分の有無の判定に用いることができる類似度R(i ,
j )を算出し、これに基づいてテンプレートマッチング
を行うというものである。又、前記判定回路116は、
前記不一致画素数N(i ,j )と所定閾値とに従って、
欠陥候補部分領域であるか、無欠陥候補部分領域である
か判定する。
【0136】図27は、前記差分部で行われる部分領域
分割に従った階層構成図である。
【0137】この図27では、部分領域個数が1個であ
る第0階層と、部分領域個数が256個である第4階層
と、部分領域個数が1024個の第5階層と、部分領域
個数が4096個の第6階層と、部分領域個数が163
84個の第7階層とが示されている。又、この図27に
おいて、“●”は、前記差分部112でテンプレートマ
ッチング完了後の前記不一致画素数N(i ,j )の値が
所定閾値以上であることにより、何等かの欠陥がある可
能性有りとされた部分領域を示すノードである。一方、
“○”は、前記不一致画素数N(i ,j )が所定閾値以
下であって、一応欠陥の可能性はないとされた部分領域
を示すノードである。又、前記“●”印に付された座標
(i ,j )は、テンプレートマッチングがされた該当す
る階層におけるシフト量である。
【0138】この図27に示されるように、本実施例で
は、●ノード、即ち欠陥の可能性有りとされた部分領域
についてのみ、更に細かく部分領域に分割し、該更に分
割された部分領域に対して前記差分部112による処理
を再実行するようにしている。即ち、○ノードについて
は、更に細かい部分領域への分割を行うことはなく、前
記差分部112による処理を再実行することはない。
【0139】又、本実施例では、第n 階層の●ノードで
示される欠陥候補部分領域については、更に細かい部分
領域に分割された第(n +1)階層での前記差分部11
2による処理を再実行する際、前記シフト範囲記憶メモ
リ112d に書き込まれているデータや、前記シフトス
テップ記憶メモリ112e に書き込まれているデータを
書き替えるようにしている。即ち、第(n +1)階層で
は、第n 階層に比べて、前記差分部112でのテンプレ
ートマッチングの際逐次行われるシフトのシフト範囲が
狭められ、又、1回のシフト量(シフトステップ)の大
きさも小さくされる。即ち、より上位の階層ほど粗い位
置ずれ補正を行い、階層がより下層になるに連れ細かな
補正を行うようになっている。従って、本実施例によれ
ば、濃度差がほとんどない、あるいは全くない絵柄の部
分領域については、比較的上位の階層で欠陥部分の有無
の見極めを行う。従って、前記検査画像メモリ110に
書き込まれた1フレームのデジタル画像全体に対する欠
陥有無の判定に要する処理量や処理時間をより減少する
ことができる。
【0140】なお、本実施例では、図30を用いて後述
するように、前記差分部112でのテンプレートマッチ
ングの際、該当する部分領域中の全画素を参照するもの
ではなく、当該部分領域の一部の領域のみを参照して比
較するようにしている。これにより、テンプレートマッ
チングの際の、主として前記マッチング判定回路112
g での前記基準画素メモリ108に記憶されているデジ
タル画像との画素毎の比較処理における、処理量や処理
時間を減少している。
【0141】図28は、前記差分部で行われる処理の第
1例のフローチャートである。
【0142】この図28のフローチャートにおいて、ま
ずステップ602では、第0階層が第4階層へと分割さ
れている。分割された後の部分領域の画素数は(16×
16)画素である。ステップ604では、前記ステップ
602で分割された各部分領域毎に、順次前記差分部1
12でのテンプレートマッチング及び位置ずれ補正を行
う。ステップ606では、前記ステップ604でのテン
プレートマッチング後のそれぞれの部分領域の不一致画
素数N(i ,j )により、欠陥候補部分領域であるか、
あるいは無欠陥部分領域であるの判定を行う。これらス
テップ602〜606で行われる処理は、前記第4階層
に対応する処理である。
【0143】続いてステップ610では、第5階層とし
て、前記ステップ606で欠陥候補部分領域とされたも
のを4分割する。この4分割によれば、(8×8)画素
の部分領域に分割される。ステップ612では、前記ス
テップ610で分割された各部分領域毎に、テンプレー
ト移動範囲、即ち前記シフト範囲記憶メモリ112dに
書き込まれるデータを算出する。又、このステップ61
2では、前記シフトステップ記憶メモリ112e に書き
込むデータをも算出する。ステップ614では、前記ス
テップ610で分割された部分領域毎に、前記差分部1
12でのテンプレートマッチング及び位置ずれ補正を行
う。ステップ616では、前記ステップ614での位置
ずれ補正後の不一致画素数N(i ,j )の大きさを所定
閾値と比較することにより、前記ステップ610で分割
された後の各部分領域毎の、欠陥候補部分領域であるか
あるいは無欠陥部分領域であるかの判定を行う。これら
ステップ610〜616で行われる処理は、前記第5階
層に対応する処理である。
【0144】続いてステップ624では、前記ステップ
602から前記ステップ622までの処理で補正し切れ
なかった部分領域、即ち、前記ステップ622での位置
ずれ補正後の不一致画素数N(i ,j )の値が所定閾値
以上であって、欠陥候補部分領域とされたものについ
て、残画像の生成を行う。この残画像の生成は、前記検
査画像メモリ110に書き込まれているデジタル画像に
おいて、不一致画像による画像である。該残画像に対し
て、本発明が適用された前記濃度傾斜方向の比較による
画像検査を行う。
【0145】図29は、前記差分部で行われる処理の第
2例のフローチャートである。
【0146】この図29のフローチャートで示される処
理は、ステップ650及び652は、それぞれ、前記図
19のステップ602及び604の処理と同様である。
【0147】この図26のフローチャートにおいて、ス
テップ660では、前記ステップ652のテンプレート
マッチングや位置ずれ補正の後、前記ステップ650で
分割された部分領域全てを4分割する。この分割の後に
は、各部分領域は(8×8)画素となる。次にステップ
662では、前記ステップ660で分割された部分領域
毎に、前記(2)式に従って前記不一致画素数N(i ,
j )を求め、該不一致画素数N(i ,j )と所定の閾値
との比較により、欠陥候補部分領域であるかあるいは無
欠陥部分領域であるかの判定を行っている。該ステップ
662に続くステップ664、666は、それぞれ、前
記図19のステップ612及び614と同様の処理を行
う。これらステップ664及び666では、前記ステッ
プ662で欠陥候補部分領域とされた部分領域毎に、前
記シフト範囲記憶メモリに設定するデータや、前記シフ
トステップ記憶メモリ112e に設定するためのデータ
を算出したり、前記差分部112によるテンプレートマ
ッチングや位置ずれ補正を行う。
【0148】なお、この図29のステップ674は前記
図19のステップ624と同様の処理である。
【0149】このように、本実施例では、上位の階層ほ
ど粗い位置ずれ補正を行い、階層が下に進むほどより細
かな位置ずれ補正を行うようになっている。
【0150】図30は、前記差分部での位置ずれ補正の
際の参照領域を示す説明図である。
【0151】この図30において、符号Na は、前記領
域分割回路112a で切り出された部分領域である。符
号Ma は、該部分領域Na によるテンプレートマッチン
グの際のシフト範囲である。符号Nb は、参照領域を示
す。
【0152】本実施例では、前記差分部112でテンプ
レートマッチングを行いながら位置ずれ補正量を求める
際に、前記部分領域Na とこれに対応する基準画像部分
との一致を、該部分領域Na を構成する全画素について
比較参照するのではなく、前記参照領域Nb の範囲に限
定して比較参照している。この参照領域は、前記部分領
域Na 毎に予め決められているもので、該部分領域Na
中の絵柄の特徴となる部分を含むように設定される。例
えば、前記部分領域Na のうち、濃度差が大きい絵柄の
境界部分を含み、且つ絵柄が細かすぎない部分などを前
記参照領域Nbに設定する。
【0153】このように本実施例では、位置ずれ補正の
際の基準画像との比較参照の際に、前記部分領域Na 内
の予め設定された前記参照領域Nb 内の画素のみを比較
参照するようにしている。これにより、テンプレートマ
ッチングの際の処理量や処理時間を減少できるだけでな
く、テンプレートマッチングの際の誤りの発生等を低減
している。例えば絵柄の細かい部分ではテンプレートマ
ッチングの誤りを生じることがあるが、これを防ぐこと
ができる。
【0154】なお、本実施例は、前記図25等を用いて
前述したように、部分領域への分割は順次4分割に等分
するというものである。しかしながら、このような部分
領域への分割に限定されるものではなく、検査対象とな
る印刷物の絵柄等に従って分割するものであってもよ
い。この場合には、分割された部分領域相互の広さや形
状は等しくならない場合もある。又、このような部分領
域への分割は、検査対象の画像から得られる微分値やテ
クスチェア等の属性に応じて分割するものであってもよ
い。
【0155】以上説明した通り、本実施例によれば、前
記被検査画像の画素の濃度と、該画素に対応する前記基
準画像の画素の濃度とを比較して、まず画像検査を行
い、該画像検査で不良画素とされたものについて、更に
前記ラベル値の比較を行うようにしている。従って、画
像中の前記エッジ部などにおいても、画像検査の信頼性
を向上することができる。又、本実施例では前記被検査
画像を分割した部分領域毎に位置ずれ補正を行っている
ので、前記濃度の比較による画像検査の信頼性や、前記
ラベル値の比較による画像検査の信頼性を向上すること
ができ、より信頼できる画像検査を行うことができてい
る。
【0156】
【発明の効果】以上説明したとおり、本発明によれば、
画像中の前記エッジ部での検査の信頼性を向上させるこ
とができるという優れた効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要旨を示すブロック図
【図2】本発明の検査対象の画像例を示す線図
【図3】前記画像例についての不良画像例を示す線図
【図4】前記不良画像例の欠陥部分の拡大図
【図5】本発明の濃度傾斜方向の要旨を示す線図
【図6】本発明のエッジ方向検出手段で用いることがで
きるPrewittのオペレータを示す線図
【図7】前記エッジ方向検出手段で用いることができる
Robinson のオペレータを示す線図
【図8】前記エッジ方向検出手段で用いることができる
Kirsch のオペレータを示す線図
【図9】前記エッジ方向検出手段で用いることができる
Sobelのオペレータを示す線図
【図10】本発明が適用された印刷機及び印刷物集中検
査装置の構成を示すブロック図
【図11】前記印刷物集中検査装置の検出部の印刷物走
行方向から見た側面図
【図12】前記検出部の検出部電気回路の電気回路図
【図13】前記印刷物集中検査装置の中継器のハードウ
ェア構成を示すブロック図
【図14】前記中継器の機能構成を示すブロック図
【図15】前記印刷物集中検査装置の本体のハードウェ
ア構成を示すブロック図
【図16】前記印刷物集中検査装置本体の機能構成を示
すブロック図
【図17】前記印刷物集中検査装置本体の判定部の機能
構成を示すブロック図
【図18】前記判定部の差分部の機能構成を示す第1の
ブロック図
【図19】前記判定部の差分部の機能構成を示す第2ブ
ロック図
【図20】前記差分部で用いられるエッジ方向検出手段
の機能構成を示すブロック図
【図21】前記差分部の前記エッジ方向検出手段の出力
のラベル分類の分類区分を示す線図
【図22】前記エッジ方向検出手段の出力の前記ラベル
分類の分類内容を示す線図
【図23】前記差分部で行われる濃度傾斜方向の比較に
よる画像検査を示すフローチャート
【図24】前記差分部で行われるテンプレートマッチン
グの説明図
【図25】前記差分部で行われる部分領域の分割の一例
を示す線図
【図26】前記差分部で行われる検査画像と基準画像と
の画素毎の比較検査の説明図
【図27】前記差分部で行われる部分領域分割に従った
階層構成図
【図28】前記差分部で行われる処理の第1例のフロー
チャート
【図29】前記差分部で行われる処理の第2例のフロー
チャート
【図30】前記差分部での位置ずれ補正の際の参照領域
を示す説明図
【符号の説明】
1…印刷物 10…印刷機 12…印刷ユニット 14…フィードロール 16…巻上部 18…ロータリエンコーダ 30…検出部 32a …ランプハウス 32b …光源 33…光ファイバ 34…ライトガイド 34a …スリット 34b …ケーシング 34c …ガラス棒 34d …塗料 36…ラインセンサカメラ 38…検出部電気回路 38a …A/D変換部 38b …フレームメモリ 38c …画像圧縮回路 38d …光通信部 38e …ドライバ 38g …A/D変換器 40…中継器 40a …CPU 40b …ROM 40c …RAM 40d …並列入出力回路 40e …カウンタ 40f …O/E変換器 40g 、40h …シリアル変換器 40i …E/O変換器 40j …バス 40m …画像タイミング制御部 40n …メモリ 40p …画像信号中継部 50…CPU 52…主記憶装置 54…ハードディスク装置 58…フロッピディスク装置 60…入出力装置 60a …O/E変換器 62…キーボード 64a …CRT制御装置 64b …CRT 66…ネットワーク制御装置 68…プリンタ装置 80…印刷物集中検査装置本体 82…不良画像記憶部 84…不良表示部 86…データ集計部 88…ネットワーク接続部 100…判定部 102…光受信部 104…画像復元部 106…切替手段 108…基準画像メモリ 110…検査画像メモリ 112…差分部 112a …領域分割回路 112b …部分領域記憶メモリ 112c …テンプレートシフト回路 112d …シフト範囲記憶メモリ 112e …シフトステップ記憶メモリ 112f …シフト量記憶メモリ 112g …マッチング判定回路 112h …濃度不一致メモリ 112i 、112k …エッジ方向検出手段 112j …検査画像ラベルメモリ 112m …基準画像ラベルメモリ 112n …エッジ方向比較手段 114…画像座標決定部 116…判定回路 118…記録部 132…最大値算出回路 134、140…比較回路 136…閾値Aメモリ 142…閾値Bメモリ F0〜F7…フィルタ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被検査画像を基準画像と比較し、該被検査
    画像を検査する画像検査装置において、 画像を構成する画素の濃度と、該画素の近傍画素の濃度
    とから、該画素での濃度傾斜方向を検出するエッジ方向
    検出手段と、 前記被検査画像の画素の前記濃度傾斜方向と、該画素に
    対応する前記基準画像の画素の前記濃度傾斜方向とを比
    較するエッジ方向比較手段とを備えたことを特徴とする
    画像検査装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、 更に、画像中のエッジ部近傍画素を抽出するエッジ画素
    抽出手段を備え、 又、前記エッジ方向検出手段が画像を構成する画素のう
    ち、特にエッジ部近傍の画素について、その濃度と、該
    画素の近傍画素の濃度とから、該画素での濃度傾斜方向
    を検出するエッジ方向検出手段であって、 前記エッジ方向比較手段が、前記被検査画像の画素の濃
    度傾斜方向と、該画素に対応する前記基準画像の画素の
    濃度傾斜方向とを比較するエッジ方向比較手段であるこ
    とを特徴とする画像検査装置。
  3. 【請求項3】請求項1において、更に、 前記2つの画像のうちの一方の画像の少なくとも一部の
    画像を、部分領域に分割する領域分割手段と、 該部分領域毎に位置ずれ補正を行う領域毎補正手段とを
    備え、 該部分領域毎の位置ずれ補正後に、前記被検査画像の濃
    度傾斜方向と前記基準画像の濃度傾斜方向とを比較する
    ことを特徴とする画像検査装置。
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