JPH066672Y2

JPH066672Y2 - 低圧避雷器用取付金具

Info

Publication number: JPH066672Y2
Application number: JP1990080951U
Authority: JP
Inventors: 英夫大木
Original assignee: 株式会社ブレスト工業研究所
Priority date: 1990-07-30
Filing date: 1990-07-30
Publication date: 1994-02-16
Anticipated expiration: 2004-02-16
Also published as: JPH0439024U

Description

【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）この考案は、接地極を兼ねながら低圧避雷器を引込みポ
ールに固定するのに好適な低圧避雷器用取付金具に関す
る。

（従来の技術）雷からの保護対策用器具として、低圧避雷器が知られて
いる。この低圧避雷器は、誘導雷が電気設備や機器を破
損するのを防止するもので、特に、配電線に発生する雷
過電圧（以下雷サージと称する）に伴う電流を大地に放
電して、電気設備等への過電流の侵入を防止するもので
ある。

我国においては、この低圧避雷器の代りとして、個々の
電気器具（家電製品も含む）の電源スイッチ等の箇所
に、サージアブソーバーやサージサプレッサ（バリスタ
やＲＣ素子、ダイオード）取り付けている例が多く、各
電気器具自体が夫々誘導雷から保護するようになってい
る。

一方、海外において（西ドイツの場合）、低圧避雷器の
設置は、責任分界点から屋内引込口への間における引込
線に接続し、さらに金属製水道管等に接地していた（第
６図参照）。

そして、このような避雷器の取付金具として、従来で
は、特開平1-253128号公報に記載された避雷碍子の取付
アダプタや、実公昭56-5480号公報に記載された取付金
具がある。

前者の取付アダプタは、避雷器の絶縁信頼性を向上する
ために、避雷碍子夫々を各別に支持する取付アダプタを
形成し、電柱に水平に設けた腕金に、この取付アダプタ
を介して碍子を取り付けるものである。

また、後者の取付金具は、電柱に水平に設けた腕金に、
支持腕を介して更に横材を水平に設け、この横材に複数
の避雷器を配設するものである。

（考案が解決しようとする課題）ところが、我国の場合の如く、電気器具内に取り付けた
サージサプレッサーのみでは、完全に誘導雷から保護す
ることは困難で、電気器具が誘導雷による被害を被るこ
とも多い。

一方、海外の低圧避雷器の設置方法では、各引込線に接
続した個々の避雷器を、夫々家屋の外壁等に固定し、更
に、各避雷器の接地極に夫々アース線を接続するもので
あったため、この低圧避雷器の接地作業に多くの手間や
設置部品を要するものであった。

また、配電線を引き込むために、配電線引込用ポールが
使用されることがある。このポールは、配電線の責任分
界点を支持し、この位置から屋内に需要家側の引込線と
なって引込まれるものである。

更に、従来の避雷器の取付金具は、いずれも多くの部材
を使用して取り付けるものなので、装着作業や運搬作業
に多くの手間を要するものであった。特に、避雷器は、
電柱や配電線などに装着するから、作業者は、高所の作
業になる。従って、避雷器の取付金具は、取付部材の運
搬や装着作業をできるだけ簡略化できる取付金具の提供
が待たれていた。

そこでこの考案は、配電線引込用ポールに着目し、上述
の課題を解消すべく案出されたもので、部品点数を極力
少なくして運搬や装着作業を簡略化し、高所への取付作
業が極めて容易になる低圧避雷器用取付金具の提供を目
的とするものである。

（課題を解決するための手段）上述の目的を達成すべくこの考案は、導電製材で断面リ
ップ溝形状を成し、低圧避雷器の接地極にネジ止め導通
せしめる連結杆と、連結杆の内部に挿入し、連結杆のリ
ップ部に係止する係止片を端部に設け、配電線用の引込
ポールに連結杆を着脱自在に挟着固定せしめる挟着体と
で構成したことを課題解消のための手段とする。

（作用）この考案によると、低圧避雷器Ｐは、挟着体２によって
引込ポールＱに固定した連結杆１に接地極Ｐ１がネジ止
めされる。そして、この連結杆１を接地することで、連
結杆１に固定した低圧避雷器Ｐが接地されるものであ
る。

このとき、リップ溝形状の連結杆１のリップ部に、挟着
体２先端の係止片２Ａが係着し、これら連結杆１と挟着
体２とが連結される。更に、引込ポールＱを挟着した挟
着体２の後端部分を止着ボルト４が緊締して挟着体２が
引込ポールＱに固定される。

（実施例）以下、図面を参照してこの考案の実施例を詳細に説明す
る。

図に示される符号１は、導電製材で形成された連結杆で
ある。この連結杆１は、配電線用の引込ポールＱに挟着
固定する挟着体２に着脱自在に設けられるもので、連結
杆１から接地が施されている。そして、低圧避雷器Ｐの
接地極Ｐ１と連結杆１とを連結ボルト３でネジ止めして
低圧避雷器Ｐを固定すると共に、低圧避雷器Ｐの接地を
図っている（第１図参照）。

図示例の連結杆１は、リップ溝形状を成すもので、この
連結杆１のリップ部１Ａ内に、挟着体２の先端を係合し
ている（第２図参照）。このとき挟着体２は、引込ポー
ルＱの側面を挟む一対の帯板状を成し、この帯板の先端
に略Ｔ字形状の係止片２Ａを形成して、連結杆１のリッ
プ部１Ａ内に係合せしめてある。そして、挟着体２の後
端部は、挟着体２相互を連結する止着ボルト４にて緊締
し、挟着体２を引込ポールＱに固定するものである（第
３図参照）。

第４図及び第５図では、連結杆１の他の使用例を示して
いる。

すなわち、図中符号６は連結杆１に固定した低圧避雷器
Ｐの上方を覆うカバー体であり、家屋の外壁に低圧避雷
器Ｐを設置した場合でも、カバー体６が低圧避雷器Ｐの
上方を覆うから、このカバー体６が雨や埃による悪影響
の他、この露出した低圧避雷器に加わる不測の衝撃等か
ら保護するものである。このとき、カバー体６は、天板
６Ａと側板６Ｂとから成る断面略Ｌ字形状を成してい
る。そして、連結杆１は、所定の壁面に直に固定するも
ので、側板６Ｂを壁面に当接して連結杆１と共に、固定
ボルト７で固定してある。こうすることで、連結杆１と
カバー体６との固定作業が極めて容易に行なえる。

使用する低圧避雷器Ｐは、略ベル型状の本体の下部から
接地極Ｐ１が延長され、この接地極Ｐ１が固定具となる
ものであり、本体の下部から避雷器の事故遮断動作を示
す動作表示ケースＰ２が突出したタイプの予定している
（第２図参照）。このような低圧避雷器Ｐを使用するこ
とにより、動作表示ケースＰ２の有無が低圧避雷器Ｐの
交換時期を示すものになり、また、接地極Ｐ１による本
体の固定が容易になるものである。

尚、図中符号５は、連結杆１の開口した端部を施葢する
エンドキャップであり、また、符号１Ａは、連結杆１を
接地するアース線である。

（考案の効果）この考案は上述の如く構成したことで、当初の目的を達
成する。

すなわち、導電製材で断面リップ溝形状を成し、低圧避
雷器Ｐの接地極Ｐ１にネジ止め導通せしめる連結杆１
と、連結杆１の内部に挿入し、連結杆１のリップ部１Ａ
に係止する係止片２Ａを端部に設け、配電線用の引込ポ
ールＱに連結杆１を着脱自在に挟着固定せしめる挟着体
２とで構成したことで、低圧避雷器Ｐの接地と引込ポー
ルＱとの固定とを兼ねた極めて合理的な装着が可能にな
った。しかも、この考案の取付金具の部材は、連結杆１
のリップ部１Ａに挟着体２の係止片２Ａを係止するだけ
の簡単な構造であるから、運搬や装着が容易になり、高
所への取り付け作業に最適なものになった。

このように、この考案によると、部品点数が極力少なく
して運搬や装着作業を簡略化し、高所への取付作業が極
めて容易になるなどといった実用上有益な種々の効果を
奏するものである。

【図面の簡単な説明】

図面は、この考案の実施例を示すもので、第１図は使用
状態を示す斜視図、第２図は使用状態を示す側面図、第
３図は分解斜視図、第４図乃至第５図は連結杆の他の使
用例を示すもので、第４図は使用状態を示す斜視図、第
５図は同じく側面図であり、更に第６図は低圧避雷器の
従来の取付例を示す斜視図である。Ｐ……低圧避雷器、Ｐ１……接地極、Ｐ２……動作表示
ケース、Ｑ……引込ポール、１……連結杆、１Ａ……リップ部、１Ｂ……アース線、
２……挟着体、２Ａ……係止片、３……連結ボルト、４
……止着ボルト、５……エンドキャップ、６……カバー
体、６Ａ……天板、６Ｂ……側板、７……固定ボルト。

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】導電製材で断面リップ溝形状を成し、低圧
避雷器の接地極にネジ止め導通せしめる連結杆と、連結
杆の内部に挿入し、連結杆のリップ部に係止する係止片
を端部に設け、配電線用の引込ポールに連結杆を着脱自
在に挟着固定せしめる挟着体とから成ることを特徴とす
る低圧避雷器用取付金具。