JPH0666358U

JPH0666358U - 物入れ器

Info

Publication number: JPH0666358U
Application number: JP2398792U
Authority: JP
Inventors: 廣内藤
Original assignee: 株式会社柳グループ
Priority date: 1992-02-14
Filing date: 1992-04-15
Publication date: 1994-09-20
Anticipated expiration: 2007-04-15
Also published as: JP2601580Y2

Abstract

(57)【要約】【目的】収納壁１及び蓋２の形状を長期に亘って元状
に維持する。【構成】収納壁１又は蓋２の表裏革内に、形状記憶合
金からなる保形部材４を入れ備えた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はランドセル、カバン、スーツケース等の物入れ器に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、ランドセル、カバン、スーツケース等の収納壁である本体と蓋が単に革で形成されているものがある。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

前記従来のように、本体と蓋を単に革で形成したものにおいては、長期使用によって、その本体がつぶれて復元性がなくなったり、また、張りがなくなったりして、外観が損なわれる上に教科書等の出し入れがしずらくなる問題がある。

【０００４】そこで本考案は、このような問題を解決する物入れ器を提案することを目的とするものである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は前記の課題を解決するために、第１の考案は、収納壁又は蓋の端縁に、形状記憶合金からなる保形部材を入れ備えたことを特徴とするものである。

【０００６】第２の考案は、収納壁の側壁を開閉可能に形成し、その開閉壁端縁に形状記憶合金からなる保形部材を入れ備えたことを特徴とするものである。第３の考案は、収納壁における側壁の中央に、その長手方向に沿って形状記憶合金からなる保形部材を入れ備えたことを特徴とするものである。

【０００７】第４の考案は、保形部材を形状記憶合金からなる網材とし、これを構成壁内に介在したことを特徴とするものである。第５の考案は、前記保形部材を、線状又は細幅の平板からなる形状記憶合金とした物入れ器である。

【０００８】前記物入れ器は、例えばランドセル又はカバン又はスーツケース等の場合に有効である。

【０００９】

【作用】

保形部材（４）、（４ｄ）を有する壁等に外力が作用してその壁が屈曲した場合、復元力の大きい形状記憶合金からなる保形部材（４）、（４ｄ）も屈曲される。そして、その外力が除かれると、形状記憶合金からなる保形部材（４）、（４ｄ）の大きな復元力によって、各壁は直ちに復元する。

【００１０】

【実施例】

図１乃至図３に示す本考案をランドセルに適用した第１の実施例について説明する。

【００１１】１は教科書等を収納する収納壁、２は蓋で、これらは革や合成皮革等で形成されている。３は止金具を示す。収納壁１の上壁周縁及び蓋２の周縁内には形状記憶合金からなる保形部材４が、縁に沿って、図１の破線の状態に収納されている。

【００１２】収納壁１の保形部材４は、図２に示すように、その収納壁１における表裏の革５，６で挟まれた状態に収納固設されており、収納壁１を形成する前後壁１ａ，１ｂ、左右の側壁１ｃ，１ｄの各縁長の長さの単独のものに分割して収納してもよく、また、前後、左右壁の全周に亘る一連に形成して収納してもよい。

【００１３】また、保形部材４は、図３に示すように、線状の形状記憶合金壁４ａの両端に、穴４ｃを形成した環状の止具４ｂを固着し、図２に示すように、その穴４ｃを通じて表裏革５，６間に鋲７を打って止着するようにしてもよい。

【００１４】蓋２の保形部材４は、その蓋２における表裏の革で挟まれた状態に収納固設されており、その左右縁と２ａ，２ｂと先端縁２ｃの各縁長の長さの単独のものに分割して収納してもよく、また、左右縁と先端縁の全周に亘る一連に形成して収納してもよい。

【００１５】また、蓋２壁の保形部材４は、前記図３に示すような線状の形状記憶合金壁４ａと止金４ｂとからなるものを用いて前記と同様に止着してもよい。また、保形部材４の一端４ｅを鋲で止着することなくフリーの状態にし、蓋２の屈曲になじむようにしてもよい。

【００１６】尚、保形部材４は、図４に示すように、細幅の平板からなる形状記憶合金で形成してもよい。図５は収納壁１の左右の側壁１ｃ，１ｄを開閉可能に形成したものに本考案を適用した第２実施例を示すものである。

【００１７】左右の側壁１ｃ，１ｄには、その前後壁において、上端から下端に至るファスナ８，９が設けられており、その両ファスナ８，９の開閉用金具８ａ，９ａを下動させることにより、その前後壁Ａ，Ｃと中間壁Ｂとが分離されて中間壁Ｂが図の鎖線のように開き、両開閉金具８ａ，９ａを上動させることにより、中間壁Ｂが実線のように閉じるようになっている。

【００１８】このものにおいては、中間壁Ｂを開くことにより、教科書等の出し入れが容易に行える。このように側壁を開閉するようにしたものにおいては、その前後壁Ａ，Ｃの端縁と、中間壁Ｂの端縁に、前記のような形状記憶合金からなる保形部材４を図の破線のように入れ備える。

【００１９】図６は本考案を学生用のカバンに適用した第３実施例を示すものである。本実施例において、破線は、前記図３又は図４に示すような形状記憶合金からなる保形部材である。この保形部材４は、図６の破線で示すように、カバンの収納壁１０における両側壁１０ａ，１０ａと底壁１０ｂの夫々の中央壁に、その長手方向に沿って配置されている。更に、その蓋１０ｃの周縁に沿っても破線のように配置されている。これらの保形部材４は、前記実施例と同様に、表裏革間に介在されている。

【００２０】図７は本考案をスーツケースに適用した第４実施例を示すものである。本実施例においては、スーツケース１１を構成する前後壁１１ａ内に、形状記憶合金からなる線材又は細幅の平板を縦横に配置結合した網状の保形部材４ｄを設けたものである。この網状の保形部材４ｄは、壁１１ａの全面に配置する。

【００２１】尚、図７に示す実施例のような綱状の保形部材４ｄを前記第１、第２実施例のランドセルやカバンの壁内に介在してもよい。

【００２２】

【考案の効果】

以上のように本考案によれば、復元力の大きい形状記憶合金からなる保形部材により、長期に亘って収納壁及び蓋を元状の形態に保持できる。そのため、つぶれにより外観を損ねることを防止できる上に、物の出し入れが困難になることを防止できる。

【００２３】また、形状記憶合金は鉄線に比べて軽量であるため、保形部材として使用しても、これが負担にならない。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案をランドセルに適用した第１実施例を示
す斜視図。

【図２】保形部材の止め状態を示す断面図。

【図３】保形部材の斜視図。

【図４】保形部材の他の例を示す斜視図。

【図５】本考案をランドセルに適用した第２実施例を示
す斜視図。

【図６】本考案をカバンに適用した第３実施例を示す斜
視図。

【図７】本考案をスーツケースに適用した第４実施例を
示す斜視図。

【符号の説明】

１収納壁２蓋４、４ｄ保形部材

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】収納壁又は蓋の端縁に、形状記憶合金か
らなる保形部材を入れ備えたことを特徴とする物入れ
器。
【請求項２】収納壁の側壁を開閉可能に形成し、その
開閉壁端縁に形状記憶合金からなる保形部材を入れ備え
たことを特徴とする物入れ器。
【請求項３】収納壁における側壁の中央に、その長手
方向に沿って形状記憶合金からなる保形部材を入れ備え
たことを特徴とする物入れ器。
【請求項４】保形部材を形状記憶合金からなる網材と
し、これを構成壁内に介在したことを特徴とする物入れ
器。
【請求項５】前記保形部材が、線状又は細幅の平板か
らなる形状記憶合金である請求項１又は２又は３又は４
に記載の物入れ器。
【請求項６】請求項１又は２又は３又は４又は５の物
入れ器がランドセル又はカバン又はスーツケースである
物入れ器。