JPH0666270A - スクロール式空気圧縮機 - Google Patents

スクロール式空気圧縮機

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Publication number
JPH0666270A
JPH0666270A JP24430292A JP24430292A JPH0666270A JP H0666270 A JPH0666270 A JP H0666270A JP 24430292 A JP24430292 A JP 24430292A JP 24430292 A JP24430292 A JP 24430292A JP H0666270 A JPH0666270 A JP H0666270A
Authority
JP
Japan
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pressure
suction
back pressure
valve
scroll
Prior art date
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Pending
Application number
JP24430292A
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English (en)
Inventor
Yoshifumi Fukuhara
祥文 福原
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Tokico Ltd
Original Assignee
Tokico Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧縮機の再起動時に、背圧室内の背圧と吸込
口内の吸込圧との差圧を速やかに低減し、旋回スクロー
ルに加わる押圧力を低減して寿命や信頼性等を向上す
る。 【構成】 リレー,タイマ等からなるコントロールユニ
ット41によって、圧縮機本体1の起動時に、バイパス
弁13を所定時間だけ開弁させると共に、吸込アンロー
ダ14を所定時間だけ閉弁させる構成とした。これによ
り、圧縮機本体1の再起動時には、背圧室9内の背圧が
バイパス管路10,バイパス弁13を介して吸込口7内
に流入すると共に、油タンク20内の圧力が制御圧配管
29,アンロード用電磁弁30,吸込アンローダ14等
を介して吸込口7内に流入し、吸込口7内の吸込圧の低
下が緩慢になって背圧の低下状態とのバランスがとれ、
吸込圧と背圧との差圧が低下する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば油冷式のスクロ
ール式空気圧縮機に関し、特に、起動時に旋回スクロー
ルにかかる背圧を吸込口側に流出させるバイパス弁を備
えたスクロール式空気圧縮機に関する。
【0002】
【従来の技術】図4ないし図8に従来技術によるスクロ
ール式空気圧縮機として油冷式のスクロール式空気圧縮
機を例に挙げて示す。
【0003】図において、1は圧縮機本体を示し、該圧
縮機本体1は、ケーシング2と、該ケーシング2に設け
られた後述の旋回スクロール4および固定スクロール5
等からスクロール式の圧縮機本体として構成されてい
る。
【0004】3はケーシング2の軸方向一側に回転可能
に設けられ、先端側が該ケーシング2内に伸長してクラ
ンクになった駆動軸、4はケーシング2内に収容される
と共に該駆動軸3のクランクに旋回可能に設けられた旋
回スクロールをそれぞれ示し、該旋回スクロール4は、
図5にも示す如く、円盤状の鏡板4Aと、該鏡板4Aの
前面側に立設されたうず巻き状のラップ部4Bと、鏡板
4Aの背面側中央に形成され、駆動軸3のクランクに回
転可能に取付けられたボス部4Cとから構成されてい
る。また、該旋回スクロール4の鏡板4Aには後述する
背圧室9および圧縮室6間を連通する背圧導入孔(図示
せず)が穿設されている。
【0005】5は旋回スクロール4と対向してケーシン
グ2の軸方向他側に固着された固定スクロールを示し、
該固定スクロール5は鏡板5Aと、該鏡板5Aの前面側
に立設され、旋回スクロール4のラップ部4Bとの間で
複数の圧縮室6,6,…を画成するうず巻き状のラップ
部5Bと、鏡板5Aの外周側に設けられた筒部5Cとか
ら構成されている。
【0006】ここで、前記各圧縮室6は、固定スクロー
ル5のラップ部5Bに対して旋回スクロール4のラップ
部4Bが重なり合って旋回する間に形成されるもので、
最外周側の圧縮室6が最低圧となり、中央部の圧縮室6
が最高圧となり、径方向中間部の圧縮室6が中間圧とな
っている。
【0007】7はケーシング2の外周側に設けられた吸
込口を示し、該吸込口7の流入側には後述の吸込アンロ
ーダ14が設けられ、該吸込口7の流出側は各圧縮室6
のうち最低圧の圧縮室6に連通している。そして、該吸
込口7は吸込アンローダ14を介して吸込んだ外気を最
低圧側の圧縮室6に供給するものである。
【0008】8は固定スクロール5の鏡板5A中央部に
穿設された吐出口を示し、該吐出口8は各圧縮室6のう
ち中央部に位置する最高圧の圧縮室6に連通している。
そして、該吐出口8は各圧縮室6によって圧縮された圧
縮空気を後述の油タンク20内に吐出するものである。
【0009】9は旋回スクロール4の鏡板4A背面側に
位置してケーシング2内に形成された背圧室、10は該
背圧室9と吸込口7の流入側との間を連通して設けられ
たバイパス管路をそれぞれ示し、該バイパス管路10
は、図5にも示す如く、その流入側が排気口11を介し
て背圧室9内に連通し、その流出側が給気口12を介し
て吸込口7に連通している。
【0010】13はバイパス管路10の途中に設けられ
たバイパス弁を示し、該バイパス弁13は常閉型の電磁
弁として構成されている。そして、該バイパス弁13
は、圧縮機本体1の起動時に後述のコントロールユニッ
ト31から制御信号が出力されると、例えば4秒程度の
所定時間t1 だけ開弁することにより、背圧室9内の背
圧Pbをバイパス管路10を介して吸込口7側に流出さ
せ、該背圧Pbを減圧させるものである。
【0011】14は吸込口7を覆うようにして圧縮機本
体1の上部に設けられた吸込アンローダを示し、該吸込
アンローダ14は、図6に示す如く、内部が弁室15A
となり、流入口15B,流出口15C,制御圧口15D
が形成された弁ケーシング15と、該弁ケーシング15
の弁室15A内に摺動可能に設けられ、制御圧口15D
から供給された圧縮空気により流入口15Bを開,閉す
る弁体16と、該弁体16を常時閉弁方向に付勢する弁
ばね17と、弁室15Aと制御圧口15Dとを連通すべ
く弁体16に形成された絞り通路18とから大略構成さ
れ、前記流入口15Bには吸込フィルタ19が取付けら
れている。
【0012】そして、前記吸込アンローダ14は、圧縮
機本体1が起動して吸込口7側が負圧になると、弁ばね
17のばね力に抗して開弁し、外気を流入口15Bから
吸込口7内に流入させてロード状態にすると共に、制御
圧口15Dを介して制御圧が供給されると、この制御圧
と弁ばね17のばね力とによって閉弁し、流入口15B
と吸込口7との間を遮断しつつ、絞り通路18等を介し
て油タンク20内の圧力を吸込口7側に供給するアンロ
ード状態とするものである。
【0013】20は圧縮機本体1の吐出口8側に位置
し、該圧縮機本体1を収容して設けられた油タンクで、
該油タンク20は、内部に圧縮機本体1の潤滑,冷却等
を行うための潤滑油Fを収容したタンク本体20Aと、
該タンク本体20Aの他側に穿設された空気排出口20
Bと、該空気排出口20Bに装着された油分離フィルタ
20Cと、空気排出口20Bを覆うように設けられた吐
出側カバー20Dとから油分離器として構成され、吐出
側カバー20Dに接続された吐出配管21を介して空気
タンク(図示せず)等に接続されている。そして、該油
タンク20は、圧縮機本体1内に潤滑油Fを供給すると
共に、吐出口8から吐出された圧縮空気中の潤滑油Fを
油分離フィルタ20Cによって分離回収し、清浄な圧縮
空気のみを吐出配管21を介して空気タンクに供給する
ものである。
【0014】22は油タンク20の上側に設けられた電
動モータを示し、該電動モータ22の出力軸22Aはプ
ーリ23,24、駆動ベルト25を介して圧縮機本体1
の駆動軸3に接続されている。そして、該電動モータ2
2はコントロールユニット31からの制御信号によって
起動,停止するようになっている。
【0015】26は圧縮機本体1に設けられた温度調節
部で、該温度調節部26は、圧縮機本体1の各部に連な
る油通路26Aと、該油通路26Aの途中に設けられた
3方式の温度調節弁26Bと、該温度調節弁26Bを介
して接続されたオイルクーラ(図示せず)等とから構成
されている。そして、該温度調節部26は、温度調節弁
26Bにより油温に応じてオイルクーラへ流す油量を調
整し、圧縮機本体1の各部に供給される潤滑油Fの油温
を調節するものである。
【0016】27は吐出配管21の途中に設けられた逆
止弁付きの調圧弁、28は該調圧弁27の下流側に位置
して吐出配管21に設けられた圧力検出器としての圧力
スイッチをそれぞれ示し、該圧力スイッチ28は常閉接
点からなり、吐出配管21内の圧力が上限値PHに達し
たときに接点を開いてオフ信号を出力すると共に、下限
値PLに達したときには復帰して接点を閉じ、オン信号
を出力するようになっている。
【0017】29は吐出配管21と弁ケーシング15の
制御圧口15Dとの間に配設された制御圧配管、30は
該制御圧配管29の途中に設けられたアンロード用電磁
弁をそれぞれ示し、該アンロード用電磁弁30は常閉型
の電磁弁から構成され、後述の如く、圧力スイッチ28
の開,閉に応じて開,閉弁することにより、吐出配管2
1内の圧縮空気の圧力を制御圧として吸込アンローダ1
4に供給するものである。
【0018】31はリレー,タイマ(いずれも図示せ
ず)等からリレー制御盤として構成されたコントロール
ユニットを示し、該コントロールユニット31は、その
入力側に起動スイッチ32,停止スイッチ33,圧力ス
イッチ28等が接続され、その出力側にはバイパス弁1
3,アンロード用電磁弁30,電動モータ22等が接続
されている。また、該コントロールユニット31内には
後述の図7に示す如く、圧縮機本体1を起動時から所定
時間t2 だけ運転させることにより、潤滑油Fの温度低
下を防止するための最低運転時間タイマ34が設けられ
ている。そして、該コントロールユニット31は図7に
示すタイムチャートで圧縮機本体1等の作動を制御する
ものである。
【0019】従来技術によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、次に、その作動につい
て図7を参照しつつ詳細に説明する。
【0020】まず、起動スイッチ32がオン操作される
と、コントロールユニット31からの制御信号によって
電動モータ22が回転し、この回転力は各プーリ23,
24等を介して駆動軸3に伝達され、旋回スクロール4
は固定スクロール5に対して旋回運動を行う。これによ
り、吸込口7内の吸込圧Psが負圧になって吸込アンロ
ーダ14が開弁し、該吸込アンローダ14から吸込口7
を介して吸込まれた外気は、各圧縮室6によって順次圧
縮されつつ吐出口8から油タンク20内に吐出され、該
油タンク20の油分離フィルタ20Cにより潤滑油Fを
除去された後、吐出配管21内に吐出される。
【0021】ここで、起動直後には、吐出配管21内の
圧力が低く圧力スイッチ28からオン信号が出力されて
いるため、アンロード用電磁弁30は閉弁し、吸込アン
ローダ14が吸込口7と流入口15Bとの間を連通させ
ることにより、外気を圧縮機本体1に供給するロード運
転状態となっている。
【0022】また、この圧縮運転によって中間圧の圧縮
室6内に発生した圧力は、背圧導入孔から背圧室9内に
流入して例えば2kg/cm2 程度の背圧Pbとなり、
各圧縮室6内の圧力による開離力によって浮上がろうと
する旋回スクロール4を背面側から固定スクロール5側
に押付けることにより、浮上がりを防止して圧力バラン
スをとっている。
【0023】次に、圧縮機本体1の圧縮動作によって吐
出配管21内の圧力が上昇し、上限値PHに達すると、
圧力スイッチ28は接点を開いてコントロールユニット
31にオフ信号を出力する。これにより、アンロード用
電磁弁30が開弁し、吐出配管21内の圧縮空気が吸込
アンローダ14に供給されると、該吸込アンローダ14
は流入口15Bと吸込口7との間を遮断し、吐出口8,
吐出配管21,制御圧配管29,絞り通路18,吸込口
7からなる閉サイクルで圧縮運転を行うアンロード運転
状態とする。
【0024】一方、停止スイッチ33がオン操作されて
圧縮機本体1の圧縮動作が停止すると、油タンク20内
等の残圧が各ラップ部4B,5B間の隙間や背圧導入孔
等を介して背圧室9内や吸込口7内に徐々に伝達し、該
吸込口7,背圧導入孔,油タンク20内等が例えば6.
5kg/cm2 のほぼ等しい圧力に達して同圧状態とな
る。
【0025】そして、起動スイッチ32をオン操作して
圧縮機本体1を再起動(再始動)させると、該圧縮機本
体1の圧縮動作によって吸込口7内の圧力(吸込圧P
s)は速やかに大気圧程度の圧力(例えば−0.08k
g/cm2 )まで低下するが、背圧室9内の背圧Pbは
上述の如く6.5kg/cm2 の高圧であるから、吸込
口7側の吸込圧Psと背圧Pbとの間の差圧ΔPが増大
し、旋回スクロール4に過大な押圧力が作用してラップ
部4Bにカジリ現象が発生する等の不具合を生じる。
【0026】このため、従来技術によるものでは、背圧
室9と吸込口7とを連通するバイパス管路10の途中に
バイパス弁13を設け、図7に示す如く、圧縮機本体1
の起動時に該バイパス弁13を例えば4秒程度の所定時
間t1 だけ開弁させることにより、背圧室9内の背圧P
bを吸込口7側に流出させて該背圧室9内を減圧し、吸
込圧Psとの差圧ΔPを低下させている。
【0027】なお、最低運転時間タイマ34は、図7中
に示す如く、起動スイッチ32がオン操作されてから所
定時間t2 を最低の運転単位として圧縮機本体1の圧縮
動作を継続させるもので、これにより、該圧縮機本体1
からの圧縮熱によって潤滑油Fの油温が保持され、該潤
滑油F内にドレンが発生するのを防止している。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるスクロール式空気圧縮機では、吸込口7と
背圧室9との間をバイパス管路10によって連通し、該
バイパス管路10の途中に設けたバイパス弁13を圧縮
機本体1の起動時に所定時間t1 だけ開弁させることに
より、圧縮機本体1の再起動時に、背圧室9内の背圧P
bを吸込口7側に流出させて減圧し、該背圧Pbと吸込
圧Psとの差圧ΔPを低下させるようになっている。
【0029】従って、図8に示す如く、バイパス管路1
0,バイパス弁13を設けない場合(図8中点線)の背
圧をPb1 、吸込圧をPs1 、差圧をΔP1 とし、従来
技術による背圧をPb2 、吸込圧をPs2 、差圧をΔP
2 とすれば、圧縮機本体1の再起動時に、背圧Pb2 と
吸込圧Ps2 との差圧ΔP2 をバイパス管路10等を設
けない場合よりも小さくすることができる(Ps2 <P
s1 )。
【0030】しかし、バイパス管路10の内径寸法やバ
イパス弁13のオリフィス径は、圧縮機全体の寸法や耐
圧性等の観点より制約を受けるから、十分大きくするこ
とができず、圧縮機本体1の再起動時にバイパス管路1
0,バイパス弁13を介して背圧室9内の背圧Pbを速
やかに吸込口7側に逃がすことができない。
【0031】このため、従来技術によるものでは、圧縮
機本体1の再起動時直後に、該圧縮機本体1の圧縮動作
により急速に大気圧程度まで低下する吸込圧Ps2 に対
して背圧Pb2 の減圧が緩慢であるから、両者の差圧Δ
P2 が大きくなってしまい、旋回スクロール4に過大な
押圧力が作用して各ラップ部4B,5B間にカジリ現象
が発生し、旋回スクロール4の旋回不良を招来するばか
りか、寿命,信頼性等が大幅に低下するという問題があ
る。一方、背圧Pb2 を速やかに減圧すべく、バイパス
管路10の内径寸法やバイパス弁13のオリフィス径を
増大させると、該バイパス管路10,バイパス弁13が
大型化するばかりか、製造コストが大幅に上昇するとい
う問題がある。
【0032】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、再起動時に背圧室内の背圧と吸込口内の
吸込圧との差圧を速やかに低減することができ、寿命や
信頼性等を向上できるようにしたスクロール式空気圧縮
機を提供することを目的とする。
【0033】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明が採用する構成の特徴は、吸込口側には
吐出口側の圧力に応じて外気の吸込みを遮断し、該吐出
口側の圧力を該吸込口側に供給してアンロード状態とす
る吸込アンローダを設け、起動時には所定時間だけ該吸
込アンローダをアンロード状態とすると共にバイパス弁
を開弁させる構成としたことにある。
【0034】
【作用】圧縮機が起動すると、吸込アンローダは所定時
間だけ外気の吸込みを遮断して吐出口側の圧力を吸込口
側に供給すると共に、バイパス弁は所定時間だけ開弁し
て背圧室内の背圧をバイパス管路を介して吸込口側に流
出させる。これにより、吸込口側の圧力低下が遅くな
り、該吸込口側の圧力と背圧室内の背圧との差圧が低下
する。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図3に基
づいて説明する。なお、実施例では前述した図4ないし
図8に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を付
し、その説明を省略するものとする。
【0036】図中、41は本実施例によるコントロール
ユニットを示し、該コントロールユニット41は従来技
術で述べたコントロールユニット31とほぼ同様に、リ
レー,タイマ(いずれも図示せず)等からリレー制御盤
として構成され、起動スイッチ32,停止スイッチ3
3,圧力スイッチ28,バイパス弁13,アンロード用
電磁弁30等が接続されている。しかし、本実施例によ
るコントロールユニット41は、図2に示す後述のタイ
ムチャートに従って、圧縮機本体1の再起動時にバイパ
ス弁13,吸込アンローダ14を所定時間t1 ,t3 だ
け作動させることにより、吸込口7側に背圧室9内の背
圧Pbと吐出配管21(油タンク20)内の圧力を供給
するようになっている点で従来技術によるものと相違す
る。
【0037】本実施例によるスクロール式空気圧縮機は
上述の如き構成を有するもので、その基本的な作動につ
いては従来技術によるものと格別差異はない。従って、
本実施例の特徴とする作動について図2,図3を参照し
つつ説明する。
【0038】まず、停止スイッチ33がオン操作されて
圧縮機本体1の圧縮動作が停止すると、上述の如く、油
タンク20内等の残圧が各ラップ部4B,5B間の隙間
や背圧導入孔等を介して背圧室9や吸込口7に伝達し、
該吸込口7,背圧導入孔,油タンク20内等が同圧状態
となる。
【0039】そして、この同圧状態で圧縮機本体1を再
起動させると、コントロールユニット41はバイパス弁
13,アンロード用電磁弁30に制御信号を出力し、該
バイパス弁13,アンロード用電磁弁30を所定時間t
1 ,t3 だけ開弁させる。ここで、該アンロード用電磁
弁30が開弁する所定時間t3 はバイパス弁13が開弁
する所定時間t1 とほぼ等しくなっている(t1 =t3
)。
【0040】これにより、背圧室9内の背圧Pbがバイ
パス管路10,バイパス弁13を介して吸込口7内に流
入すると共に、吸込アンローダ14が閉弁して油タンク
20内の圧力が吐出配管21,制御圧配管29,絞り通
路18等を介して吸込口7内に流入する。
【0041】かくして、本実施例によれば、圧縮機本体
1の起動時に、バイパス弁13を所定時間t1 だけ開弁
させると共に、吸込アンローダ14を所定時間t3 だけ
閉弁させる構成としたから、吸込口7内に背圧室9内の
背圧Pbと油タンク20内の圧力とをほぼ同時に供給す
ることができ、これにより、吸込口7内の吸込圧Psの
低下を効果的に遅らせつつ背圧Pbを減圧することがで
き、吸込圧Psと背圧Pbとの差圧ΔPを確実に小さく
することができる。
【0042】従って、図3中に実線で示す如く、本実施
例による背圧をPb3 、吸込圧をPs3 、差圧をΔP3
とすれば、吸込圧Ps3 の低下を緩慢にすることによ
り、圧縮機本体1の再起動時の差圧ΔP3 を従来技術に
よる差圧ΔP2 よりも大幅に低減することができる(P
s3 <Ps2 )。
【0043】この結果、圧縮機本体1の再起動時直後
に、吸込口7内の吸込圧Ps3 が該圧縮機本体1の圧縮
動作によって急速に大気圧程度まで低下するのを確実に
防止でき、緩慢に減圧される背圧室9内の背圧Pb3 と
のバランスをとって両者の差圧ΔP3 を効果的に小さく
し、旋回スクロール4に加わる押圧力を低減することが
でき、各ラップ部4B,5B間のカジリ現象や旋回スク
ロール4の旋回不良等が生じるのを防止して、寿命や信
頼性等を大幅に向上することができる。
【0044】また、本実施例では、吸込アンローダ14
を利用して吸込口7の吸込圧Ps3の低下を遅らせる構
成であるから、バイパス管路10の内径寸法やバイパス
弁13のオリフィス径を増大させることなく、容易かつ
簡易に信頼性等を大幅に向上することができる。
【0045】なお、前記実施例では、吸込アンローダ1
4を圧縮機本体1の吸込口7に一体的に設けた場合を例
示したが、これに替えて、吸込口7と別体に吸込アンロ
ーダを設ける構成としてもよい。
【0046】また、前記実施例では、スクロール式空気
圧縮機として油冷式のスクロール式空気圧縮機を例に挙
げて説明したが、本発明はこれに限らず、例えば無給油
式のスクロール式空気圧縮機にも広く適用することがで
きる。
【0047】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明によれば、吸
込口側には吐出口側の圧力に応じて外気の吸込みを遮断
し、該吐出口側の圧力を該吸込口側に供給してアンロー
ド状態とする吸込アンローダを設け、起動時には所定時
間だけ該吸込アンローダをアンロード状態とすると共に
バイパス弁を開弁させる構成としたから、圧縮機の再起
動時に、吸込口側に吸込アンローダによる吐出口側の圧
力とバイパス弁による背圧室内の背圧とを効果的に供給
し、該吸込口内の吸込圧の低下を確実に遅らせて背圧の
減圧度とのバランスをとることができる。この結果、圧
縮機の再起動時に生じる吸込口側の吸込圧と背圧室内の
背圧との差圧を効果的に小さくして、旋回スクロールを
固定スクロール側に押付ける押圧力を低減でき、該各ス
クロールのラップ部間にカジリ現象が生じるのを防止し
て、寿命や信頼性等を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例によるスクロール式空気圧縮機
の要部を拡大して示す縦断面図である。
【図2】図1中のコントロールユニットにより行われる
スクロール式空気圧縮機の動作状態を示すタイムチャー
トである。
【図3】本発明の実施例による再起動時の背圧と吸込圧
との差圧を従来技術による差圧と比較した状態を示す説
明図である。
【図4】従来技術によるスクロール式空気圧縮機を示す
縦断面図である。
【図5】図4中の要部を拡大して示す縦断面図である。
【図6】図5中の吸込アンローダを拡大して示す縦断面
図である。
【図7】従来技術によるスクロール式空気圧縮機の動作
状態を示すタイムチャートである。
【図8】バイパス管路,バイパス弁を設けた場合と設け
ない場合との再起動時の圧力変化を示す説明図である。
【符号の説明】
1 圧縮機本体 2 ケーシング 3 駆動軸 4 旋回スクロール 4A 鏡板 4B ラップ部 5 固定スクロール 5A 鏡板 5B ラップ部 6 圧縮室 7 吸込口 8 吐出口 9 背圧室 10 バイパス管路 13 バイパス弁 14 吸込アンローダ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、該ケーシング内に収容さ
    れると共に駆動軸により回転可能に設けられ、鏡板にう
    ず巻き状のラップ部が立設された旋回スクロールと、前
    記ケーシングに設けられ、鏡板に該旋回スクロールのラ
    ップ部と重なり合ううず巻き状のラップ部が立設された
    固定スクロールと、該固定スクロールのラップ部に前記
    旋回スクロールのラップ部が重なり合って旋回する間に
    形成される複数の圧縮室と、該各圧縮室のうち最低圧側
    の圧縮室に連通して設けられた吸込口と、前記各圧縮室
    のうち最高圧側の圧縮室に連通して設けられた吐出口
    と、前記旋回スクロールの背面側に位置して前記ケーシ
    ング内に設けられた背圧室と、該背圧室と前記吸込口と
    の間を連通するバイパス管路と、該バイパス管路の途中
    に設けられたバイパス弁とからなるスクロール式空気圧
    縮機において、前記吸込口側には前記吐出口側の圧力に
    応じて外気の吸込みを遮断し、該吐出口側の圧力を該吸
    込口側に供給してアンロード状態とする吸込アンローダ
    を設け、起動時には所定時間だけ該吸込アンローダをア
    ンロード状態とすると共に前記バイパス弁を開弁させる
    構成としたことを特徴とするスクロール式空気圧縮機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7360389B2 (en) 2003-05-19 2008-04-22 Asmo Co., Ltd. Manufacturing method of armature shaft, armature shaft and rotary electric machine
US8156751B2 (en) 2005-05-24 2012-04-17 Emerson Climate Technologies, Inc. Control and protection system for a variable capacity compressor

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