JPH0666233B2 - 電気二重層コンデンサ - Google Patents

電気二重層コンデンサ

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JPH0666233B2
JPH0666233B2 JP62006075A JP607587A JPH0666233B2 JP H0666233 B2 JPH0666233 B2 JP H0666233B2 JP 62006075 A JP62006075 A JP 62006075A JP 607587 A JP607587 A JP 607587A JP H0666233 B2 JPH0666233 B2 JP H0666233B2
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electric double
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剛 森本
和也 平塚
恭宏 真田
広志 有賀
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Asahi Glass Co Ltd
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    • Y02E60/13Energy storage using capacitors

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、新規な電解液を使用した高耐電圧を有する電
気二重層コンデンサに関する。
(従来の技術) 分極性電極と電解質界面で形成される電気二重層を利用
した電気二重層コンデンサ(キャパシタ)、特にコイン
型セル(ヨーロッパ特許134706号公報)は、小型大容量
のコンデンサとして、メモリバックアップ電源として、
近年急速に需要が伸びている。
従来電気二重層コンデンサ用の電解液の溶質としては、
過塩素酸、6フッ化リン酸、ホウフッ酸あるいはトリフ
ルオロメタンスルホン酸のアルカリ金属塩、テトラアル
キルアンモニウム塩等が提案されている(特開昭49−
68254号、同50−44463号、同59−232
409号各公報)。
しかしながら、これら公知の溶質を使用する場合には、
例えば、テトラアルキルアンモニウム塩を使用する場
合、耐酸化電位が小さく、得られるコンデンサの耐電
圧、容量値などの点で未だ満足できるものではなかっ
た。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、従来技術における上記問題点を解消するもの
であり、耐電圧に優れた電気二重層コンデンサの提供を
目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) すなわち、本発明は分極性電極と電解液との界面で形成
される電気二重層コンデンサに使用される電解液であっ
て有機溶媒中に、一般式(I)で表される第4級ホスホ
ニウム塩の溶質を溶解して電解液とした電気二重層コン
デンサにある。
ただし、前記一般式(I)において、R1、R2、R3
よびR4は、それぞれ水素原子、または炭素数1〜15の
アルキル基もしくは炭素数6〜15のアリール(aryl)基
を示し、XはBF4、PF6、ClO4、AsF6、SbF
6、AlCI4、またはRSO3(Rは炭素数1〜8
のフルオロアルキル基)を示す。
本発明の電解液はそれ自体導電性および化学的安定性が
大きいために耐久性が優れているばかりでなく、これを
使用した電気二重層コンデンサは、耐酸化電位が高めら
れるため、特に容量および耐電圧の点で従来のものより
優れており、特にその好ましい態様において容量で約30
%、耐電圧で約15%向上したものとなる。
本発明においては、電解液の溶質として上記一般式
(I)で表される第4級ホスホニウム塩を使用すること
が重要である。
上記電解質の一般式(I)で、〔 〕内はテトラアルキ
ルホスホニウム又はテトラアリールホスホニスムを表
す。ここで、リン原子に結合される4個のアルキル基又
はアリール基は、同一のものからなる対称型のホスホニ
ウム塩であってもよく、また少なくとも2個以上が異な
るものからなる非対称型のホスホニウム塩であってもよ
い。アルキル基は、炭素数が好ましくは1〜4の低級ア
ルキル基が適当である。アリール基は、1〜2個のベン
ゼン核を有するものが好ましく、特にはフェニル基が好
ましい。アルキル基とアリール基がリン原子に結合して
いるテトラアルキル、アリールホスホニウム塩であって
もよい。
上記対称型第4級ホスホニウムとしては、好ましくはテ
トラメチルホスホニウム、テトラエチルホスホニウム、
テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウ
ム、ジメチルジエチルホスホニウムなどが溶解性及び入
手性の点から好ましい。
一方、非対称型第4級ホスホニウム塩におけるR1〜R4
の組合わせとしては、たとえばメチルトリエチル、ジメ
チルジエチル、エチルトリメチル、ジエチルジブチル、
プロピルトリブチル、トリフェニルエチルなどの基があ
げられるがこれらに限定されるものではない。これらの
中で、ジメチルジエチル、エチルトリメチル、ブチルト
リフェニルなどの基が、溶媒に対する溶解性および利用
可能性の面から特に好ましい。
さらに前記一般式(I)においてXとしては、4フッ化
ホウ酸(BF4)、6フッ化リン酸(PF6)、過塩素酸
(ClO4)、6フッ化ヒ酸(AsF6)、6フッ化アン
チモン酸(SbF6)、4塩化アルミン酸(AlC
4)、またはRSO3(Rは炭素数1〜8好ましく
は1〜4のフルオロアルキル基)が好適である。
かかる溶質の電解液中の濃度としては、0.1〜3.0M/
、特に0.5〜1.5M/とすることが好ましい。該濃度
が低すぎる場合には、内部抵抗の増大に伴い損失が増大
し、一方、高すぎる場合には寒冷時における溶質の析出
に伴う安定性の低下などの不都合を生ずるおそれがあ
る。
本発明において、有機溶媒の種類は特に限定されること
がなく、従来より公知ないしは周知のものが種々採用可
能であり、電気化学的に安定な非水溶媒である炭酸プロ
ピレン、γ−ブチロラクトン、アセトニトリル、ジメチ
ルホルムアミド、1,2−ジメトキシエタン、スルホラ
ンあるいはニトロメタンの単独または混合物が好まし
い。かかる溶媒は実質的に無水の状態で使用することが
好ましい。
なかでも、炭酸プロピレン、γ−ブチロラクトンまたは
スルホランの単独または混合物が好ましい。
本発明の電気二重層コンデンサの形状に合わせ加工形成
せしめた電極間に多孔質セパレータを挟み、上記の電解
液を含浸または満たし、これをケース中に密閉すること
によりコンデンサのユニットセルを得ることができる。
本発明で用いる分極性電極の材質については、特に限定
されないが、電解液に対して電気化学的に不活性で、か
つ比表面積の大きな活性炭粉末あるいは活性炭繊維を使
用するのが好ましい。
特に、活性炭粉末にポリテトラフルオロエチレン(PT
FE)などの結着剤を添加し、ロール成型してシート化
し、さらに好ましくは一軸または二軸方向に延伸処理を
施した電極は、単位体積当りの容量、強度および長期信
頼性に優れているので好適に使用される。
多孔質セパレータとしては、例えばポリプロピレン繊維
不繊布、ガラス繊維混抄布等が好適に使用できる。
又、セパレータの厚みは50〜200μm、望ましくは100〜
150μmとするのが適当である。
本発明での電解液は、渦巻型構造、コイン型構造のいず
れのタイプの電気二重層コンデンサにも使用できる。渦
巻型(ヨーロッパ特許134706のFig.2)は、金属ネット
の集電体と分極性電極と共にロール等によって圧延して
分極性電極体として、これに本発明の電解液を含浸させ
た分極性電極体と上記セパレータとを交互に重ね、2枚
の分極性電極体が対向した状態で渦巻状に巻きつけたも
のをケースに収納することにより構成される。
コイン型構造(ヨーロッパ特許134706のFig.4)は、上
記電解液を含浸したセパレータと、このセパレータの両
面に対接されたシート状の分極性電極と、これらの組み
合せ体を収納して底部で前記分極性電極の一方と電気接
触する金属ケースと、この金属ケースに嵌められて前記
分極性電極の他方と電気接触する金属ふたと、この金属
ふたの周縁と前記金属ケースの開口縁との間に介在され
て相互に絶縁するとともに、前記金属ケースの開口縁に
より一体にかしめられた封口体とを備えた構造を有す
る。金属ふたと分極性電極、金属ケースと分極性電極と
の電気的接触は、金属ネット又は導電性樹脂からなる適
宜の集電体を通じてなされる。
本発明での電解液は、なかでも、コイン型構造を有する
電気二重層コンデンサに特に適している。その理由はコ
イン型セルは、特に小型化が要求され、また持ち運びさ
れる電気機器(時計、テレビ、VTR等)に使用される
ために、所定体積あたりの容量が大きくでき、また亀裂
や破壊に対して大きい機械的特性をもつ電極が要求され
るためである。
実施例1〜14 なお、以下の実施例および比較例において、試験装置は
下記のようにして組み立てた。
まず、内面にねじ山を設けたニッケル製円筒形有底容器
中に各々被試験電解液を含浸させた陰極側活性炭繊維
(比表面積2000m2/g、3.14cm2,0.4mm厚)、ポリプロ
ピレン繊維不繊布製セパレータ(4.9cm2,0.4mm厚)、陽
極側活性炭繊維(3.14cm2,2mm厚)を順次重ねて配置す
る。この際活性炭繊維はセパレータを挟んで完全に対向
させた配置にする。
次に、この容器に内外両面にねじ山を設けたポリテトラ
フルオロエチレン製リングをねじ込み活性炭繊維および
セパレータの位置を固定する。
そして、白金リード線付白金網集電体(200メッシュ)
を先端に付けたねじ付ポリテトラフルオロエチレン棒を
前記リングの開口部にねじ込み、白金リード線とニッケ
ル製容器内の導通をLCRメータ交流二端子法で確認す
ることによりセットを完了する。なお、白金リード線は
前記棒の中心に設けた穴を介して外部に引き出してあ
る。
上記のように組み立てた試験装置を使用し、第1表に示
される溶質と溶媒からなる種々の電解液を使用したコン
デンサについて特性を評価した。第1表において、TE
Pはテトラエチルホスホニウム、TMPはテトラメチル
ホスホニウム、TPPはテトラフェニルホスホニウムを
表す。
評価項目は容量および耐電圧の指標となる電解液の分解
電圧であり、それぞれ以下の手順で測定した。
容量測定はまず所定の電解液を含浸させたセパレータと
活性炭繊維とを容器内にセットした後、1.8Vで1時間
定電圧充電を行う。その後、1mAで定電流放電し、放
電時の端子間電圧が0Vに至るまでの時間を測定し、そ
の値より容量を算出した。
分解電圧は、容量測定時と同様に試験コンデンサをセッ
トした後、直流電圧を印加し、10分後の漏れ電流(L
C)を測定し、印加時に対するLCの急激な立ち上がり
点を電解液の分解電圧とした。
電解液の種類を変えて試験した結果を第1表に示す、な
お、溶質の濃度はいずれの場合も1M/であり、また
番号14は比較のために従来例を示したものである。
(実施例15〜31、比較例1、2) 本発明の実施例および比較例に共通のものとして第1図
に示すようなコイン型電気二重層コンデンサのユニット
セル(直径20mm、厚み2.0mm)を次のようにして作製し
た。まず、活性炭粉末(比表面積2000m2/g)に10重量
%のポリテトラフルオロエチレンを添加して湿式混練に
よってシート化した。このようにして得られたシートを
円板状に打ち抜いて分極性電極1および2(直径15mm、
厚さ0.7mm)とし、この分極性電極1、2をポリプロピ
レン繊維不織布よりなるセパレータ3を介して互いに対
向させてステンレス鋼製のキャップ4およびステンレス
鋼製の缶5からなる外装容器中に収納する。次に、ユニ
ットセル中に所定の電解液を注入して分極性電極1、2
およびセパレータ3中にこの電解液を充分に含浸させた
後、ポリプロピレン製パッキング6を介してキャップ4
および缶5の端部をかしめて封口し一体化した。
前述のようにして作製した電気二重層コンデンサのユニ
ットセルを使用し、第2表に示すようなホスホニウム塩
を溶質とした種々の電解液を濃度1.0M/として用い
た各セルについて2.8Vの電圧を印加したときの初期容
量および内部抵抗を測定した後、引続いてこのセルに2.
8Vの電圧を印加しながら70℃で1000時間貯蔵した後の
容量を測定し、初期容量からの容量劣化率(%)を算出
した。これらの測定結果を第2表に示した。
なお、内部抵抗は、交流二端子法(周波数1KHz)に
よって測定した。
(発明の効果) 以上説明したように本発明によれば、内部抵抗が低く、
高温条件下での容量劣化率が低い長期信頼性に優れた電
気二重層コンデンサが得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による電気二重層コンデンサの一実施態
様を示す部分断面図である。 1、2……分極性電極、 3……セパレータ、 4……キャップ、 5……缶、 6……パッキング。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分極性電極と電解液との界面で形成される
    電気二重層を利用する電気二重層コンデンサにおいて、
    電解液が、一般式(I)で表される第4級ホスホニウム
    塩を有機溶媒に溶解したものからなることを特徴とする
    電気二重層コンデンサ。 ただし、前記一般式(I)において、R1、R2、R3
    よびR4は、それぞれ水素原子(すべてがHであること
    はない)、または炭素数1〜15のアルキル基もしくは炭
    素数6〜15のアリール(aryl)基を示し、XはBF4
    PF6、C1O4、AsF6、SbF6、A1C14、また
    はRSO3(Rは炭素数1〜8のフルオロアルキル
    基)を示す。
  2. 【請求項2】第4級ホスホニウム塩が、少なくとも2種
    類の異なったアルキル基またはアリール基がリン原子に
    結合している非対称型である特許請求の範囲第1項記載
    の電気二重層コンデンサ。
  3. 【請求項3】第4級ホスホニウム塩が、同一種類のアル
    キル基またはアリール基がリン原子に結合している対称
    型である特許請求の範囲第1項記載の電気二重層コンデ
    ンサ。
  4. 【請求項4】アルキル基が、炭素数1〜4のアルキル基
    である特許請求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の電
    気二重層コンデンサ。
  5. 【請求項5】アリール基が、ベンゼン核1〜2個を有す
    るものである特許請求の範囲第1〜3項のいずれかに記
    載の電気二重層コンデンサ。
  6. 【請求項6】有機溶媒がプロピレンカーボネート、γ−
    ブチロラクトン、スルホランまたはこれらの混合物であ
    る特許請求の範囲第1〜5項のいずれかに記載の電気二
    重層コンデンサ。
  7. 【請求項7】電解液中の溶質の濃度が、0.1〜3.0
    M/である特許請求の範囲第1〜6項のいずれかに記
    載の電気二重層コンデンサ。
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KR101016268B1 (ko) 2002-08-23 2011-02-25 닛신보 홀딩스 가부시키 가이샤 전기 이중층 캐패시터
JP6090561B2 (ja) 2012-10-16 2017-03-08 日清紡ホールディングス株式会社 蓄電デバイス用電解質塩及び電解液、並びに蓄電デバイス
JP6651968B2 (ja) 2016-04-21 2020-02-19 日清紡ホールディングス株式会社 ケイ素含有硫酸エステル塩

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