JPH0666147U - 無線呼出受信機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 光学的表示が見えなくても、メッセージ保護
表示の確認、アラーム設定有無の確認ができるようにす
る。 【構成】 制御部４のメッセージメモリにメッセージと
ともに消去されないように保護したことを示す保護表示
を保持し、そのメッセージが読出されたときにその保護
表示を音響表示、たとえば「ピー」というビート音で表
示する。また、目覚し時計の機能を併せて持つ場合に
も、その設定や解除を光学的表示を見ることなく行うこ
とができるようにする。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、無線呼出サービスに用いられる無線呼出受信機（ポケットベル）に 利用する。本考案は目の不自由な者が利用するために開発された無線呼出受信機 であるが、目の不自由な者以外の者も利用することができる。本考案は音響的な 表示を行い、音響的な表示を聞きながら操作することができる無線呼出受信機に 関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来の無線呼出受信機は、液晶表示など光学的な表示器を備えていて、その表 示器の表示内容にしたがって操作を行うようになっているから、目の見えない者 には使用が不便であった。特に、無線呼出とともにメッセージが伝達される無線 呼出受信機では、メッセージが光学的に表示されるので目が見えない場合にはそ れを読み取ることができない。このために、メッセージの内容に対応する音声情 報をあらかじめ記憶しておき、光学的表示とともにその音声情報を発音する装置 が開発された。例えば受信したメッセージの符号に対応して「会社に電話して下 さい」というような言葉による音声表示を行う装置である。

【０００３】 一方、従来の無線呼出受信機には、メッセージを受信するとそのメッセージ内 容を受信機の記憶手段に保持しておく機能が備えられている。これはメッセージ とともに、受信したメッセージが消去されないように保護しておく旨の保護表示 をその記憶手段に共に記憶しておき、この保護表示が付されたメッセージを消去 するには、そのメッセージを表示させて特別な消去のための操作をしなければな らない。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

このような従来の無線呼出受信機では、光学的表示を見ながらでなければメッ セージの消去などの操作ができないから、目の不自由な者にはその機能を十分に 利用することができない欠点があった。

【０００５】 また、無線呼出受信機に時計を備えること、目覚し時計の機能を備えることが 広く行われているが、これらの設定解除も原則的に光学的表示に頼るようになっ ている。

【０００６】 本考案はこのような背景に行われたものであり、光学的表示を見なくても、記 憶されているメッセージの消去の操作を行うことができる装置を提供することを 目的とする。また、光学的表示をみなくても、目覚し時計の機能設定を二重に行 うことがないようにした装置を提供することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、受信した選択呼出信号に含まれる受信機識別符号に基づき自受信機 が呼出されたことを判断する判断手段およびこの受信機識別符号につづくメッセ ージを記憶する記憶手段を含む制御手段と、メッセージの音声情報を保持する音 声メモリと、前記制御手段によりこの音声メモリから取出された音声情報に対応 する音声を発音する音声回路とを備え、その制御手段に、メッセージとともにそ のメッセージが保護状態にある旨の保護表示を前記記憶手段に保持する手段を備 えた無線呼出受信機に実施する。そして本考案の特徴とするところは、前記制御 手段に、前記記憶手段に記憶されたメッセージが読出されたときにそのメッセー ジの前記保護表示に対応する表示音を発生する手段を含むことを特徴とする。

【０００８】 この表示音は一例として「ピー」という短いビート音である。

【０００９】 そして本考案の装置は、さらに、時計と、この時計の指示時刻が設定された時 刻に達したときに警報音を発生する手段と含み、すでに前記警報音を発生する時 刻の設定がなされているときに重ねて設定を行おうとすると警告音を発生する手 段を備える構成とすることができる。

【００１０】 この警告音は上記表示音とは区別できる別の音響表示であることが望ましく、 一例として「ポン」というチャイム音である。

【００１１】

【作用】

記憶されているメッセージは、ボタン操作により読出し発音させることができ る。そのとき、保護された状態にある旨の保護表示を光学的に表示するとともに 、その保護表示を音響的な表示、たとえばビート音を発生して表示する。保護表 示のあるメッセージは、記憶されたメッセージの一斉消去の操作あるいは、メッ セージの記憶領域がなくなったときにも消去されることなく保存される。

【００１２】 また、時計に時刻を設定し、これを操作により読出すと時計の表示時刻に対応 する音声情報（たとえば「ただいま１時１０分です」）を発音する。これにより 、表示部が見えなくても時計を操作できる。この時計を目覚し時計として使用す る場合には、時計の表示が目覚しを鳴らす時刻になると大きい呼出音を発生する 。目覚しを鳴らす時刻は操作により設定する。これも音声情報により発音させて 操作できるようになっている。しかしすでに目覚しを鳴らす時刻が設定されてい るとすると、それは光学的には表示されているが、これは光学的表示を見なけれ ば操作者にとって理解できない。本考案では、光学的表示を見なくともそれを操 作者に知らせることができるように、目覚しを鳴らす時刻がすでに設定されてい るときには、それに重ねて設定を行おうとすると、たとえばチャイム音を発生し て利用者にそれを消去してあらたな設定をしてもよいのかどうかを警告する。

【００１３】

【実施例】

本考案の実施例について図面を参照して説明する。

【００１４】 図１は本考案一実施例無線呼出受信機のブロック構成図である。

【００１５】 図１において、無線呼出方式の受信機は、無線基地局から送信された選択呼出 信号を受信する受信部１と、この受信部１の出力をディジタル信号に復調する復 調部２と、自受信機識別符号を記憶するＩＤメモリ３と、受信した選択呼出信号 に含まれる受信機識別符号と記憶された自受信機識別符号とを比較して自受信機 が呼出されたことを判断する判断手段およびこの受信機識別符号につづくメッセ ージを記憶する記憶手段としてメッセージメモリを含む制御手段として制御部４ と、メッセージに対応する音声情報を保存する音声メモリ６と、制御部４により この音声メモリから取出された音声情報に対応する音声を発音する音声回路とし て駆動部７およびスピーカ８とを備える。そして、呼出の表示手段としてバイブ レータ９を備え、光学的表示手段として、発光ダイオード１０と、表示部１１と を備える。

【００１６】 ここで本考案の特徴とするところは、メッセージとともにそのメッセージが保 護状態にある旨の保護表示を保持するとともに、そのメッセージが読出されたと きにそのメッセージの前記保護表示に対応する表示音、たとえば「ピー」という ビート音を発生する手段を含むことを特徴とする。

【００１７】 また、制御部４には時計を備え、音声メモリ６には時刻を伝える音声情報が保 持され、制御部４は操作により前記時計の出力時刻に対応する音声情報を駆動部 ７に与える手段としてスイッチ部５を含む。

【００１８】 このような構成の無線呼出受信機の動作について説明する。

【００１９】 図２は本考案の無線呼出受信機の選択呼出信号のフォーマットである。 図１ および図２において、無線基地局から送信された選択呼出信号は受信部１で受信 され、復調部２においディジタル信号に復調される。復調された選択呼出信号内 の受信機識別符号１２は、制御部４でＩＤメモリ３に書き込まれている受信機識 別符号と照合され、合致すれば制御部４内のメッセージメモリにメッセージを記 憶する。

【００２０】 メッセージ確認時の保護表示の識別の実施例について、メッセージを出力する 際の受信機の操作とそれに伴う受信機の動作について説明する。

【００２１】 受信機がいくつかのメッセージを受信しメッセージメモリに記憶している状態 で、スイッチ部５のモードスイッチで保護モードを選択した後に、セレクトスイ ッチで保護したいメッセージを選択し主スイッチを押下することにより、選択さ れたメッセージは保護されたことを示す保護表示とともに制御部４内のメッセー ジメモリに記憶される。また保護されたメッセージに対して、同様の操作を行う ことにより保護表示が解除される。保護表示のあるメッセージは、メッセージの 一斉消去を行ってもあるいは、メッセージの記憶領域がなくなった場合も消去さ れない。

【００２２】 メッセージを出力するために、操作者は主スイッチを押下する。主スイッチが 押下されると制御部４はメッセージがメモリに複数個記憶されている場合には、 最新のメッセージを取出す。このときメッセージに保護表示が付与されていなけ れば、音声メモリ６から該当する音声を取り出しそのまま出力する。もし、メッ セージに保護表示が付与されていれば、保護表示を表す音「ピー」をメッセージ の前に付けて送出し、音声メモリ６から該当する音声、たとえば「会社に電話し て下さい」あるいは「来客がありました」などを発音し、再びそのメッセージを 制御部４のメッセージメモリ内に保持する。

【００２３】 同様に、メッセージメモリ内に記憶されている他のメッセージは、セレクトス イッチを押下することにより順に指示されそれを出力させることができる。その 場合も、制御部４は同様に、該当するメッセージを取り出し保護表示の有無を判 断しメッセージを出力する動作を行う。

【００２４】 アラーム機能設定時の実施例について説明する。

【００２５】 スイッチ部５の主スイッチとモードスイッチで機能設定モードに入り、モード スイッチを操作してアラーム設定モードを選択する。シフトスイッチとセレクト スイッチでアラーム時刻を設定し、主スイッチを押下することにより、制御部４ 内のメッセージメモリに設定時刻と設定の「オン」「オフ」が記憶され、アラー ムがセットされる。

【００２６】 同様の操作でアラーム設定モードに入ったときに、制御部４はメッセージメモ リから設定時刻および設定状況を取り出す。このときアラームがセットされてい なければ、音声メモリ６から設定時刻に該当する音声を取り出し、そのまま出力 する。この場合に、出力後にセレクトスイッチを押下し、主スイッチを押下する ことにより、アラームをセットできる。もし、アラームがセットされていれば、 そのことを示す音、たとえばチャイム音を設定時刻の後に付けて出力する。この 場合に出力された後でセレクトスイッチを押下し、主スイッチを押下することに よりアラームを解除できる。

【００２７】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案によれば表示部が見えなくても利用者が正しく操 作を行うことができる無線呼出受信機が提供できる。特に、メッセージに付与さ れている保護表示を音響的な表示で行うからメッセージの保持の要不要を正確に 操作することができる。また、目覚し時計の機能を有する装置であってもこれを 光学的表示に頼ることなく正確に操作することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案一実施例無線呼出受信機のブロック構成
図。

【図２】本考案の無線呼出受信機の選択呼出信号のフレ
ームフォーマット。

【符号の説明】

１ 受信部 ２ 復調部 ３ ＩＤメモリ ４ 制御部 ５ スイッチ部 ６ 音声メモリ ７ 駆動部 ８ スピーカ ９ バイブレータ １０ 発光ダイオード １１ 表示部 １２ 受信機識別符号 １３ メッセージ ５１ モードスイッチ ５２ セレクトスイッチ ５３ シフトスイッチ ５４ 主スイッチ

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 受信した選択呼出信号に含まれる受信機
   識別符号に基づき自受信機が呼出されたことを判断する
   判断手段およびこの選択呼出信号に含まれるメッセージ
   を記憶する記憶手段を含む制御手段と、メッセージの音
   声情報を保持する音声メモリと、前記制御手段によりこ
   の音声メモリから取出された音声情報に対応する音声を
   発音する音声回路とを備え、 前記制御手段は、メッセージとともにそのメッセージが
   保護状態にある旨の保護表示を前記記憶手段に保持する
   手段を備えた無線呼出受信機において、 前記制御手段は、前記記憶手段に記憶されたメッセージ
   が読出されたときにそのメッセージの前記保護表示に対
   応する表示音を発生する手段を含むことを特徴とする無
   線呼出受信機。
2. 【請求項２】 時計と、この時計の指示時刻が設定され
   た時刻に達したときに警報音を発生する手段とを含む請
   求項１記載の無線呼出受信機において、すでに前記警報
   音を発生する時刻の設定がなされているときに重ねて設
   定を行おうとすると警告音を発生する手段を備えたこと
   を特徴とする無線呼出受信機。