JPH0665763B2 - アルミナ繊維又は膜状物の製造法 - Google Patents

アルミナ繊維又は膜状物の製造法

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JPH0665763B2
JPH0665763B2 JP1298476A JP29847689A JPH0665763B2 JP H0665763 B2 JPH0665763 B2 JP H0665763B2 JP 1298476 A JP1298476 A JP 1298476A JP 29847689 A JP29847689 A JP 29847689A JP H0665763 B2 JPH0665763 B2 JP H0665763B2
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良規 藤木
俊幸 西尾
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科学技術庁無機材質研究所長
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐熱材、断熱材、強化補強材等として有用なア
ルミナ繊維又は膜状物の製造法に関するものである。
(従来の技術) 従来、アルミナ繊維の製造法としては、前駆ポリマー、
スラリー法、無機塩法、ゾル−ゲル法などが知られてい
る。これらの方法の代表例を挙げると次のとおりであ
る。
前駆ポリマー法は からなる主鎖を有するる無機重合体のポリアルミノキサ
ンを含む粘稠溶液にけい酸エステルを混合して乾式紡糸
して焼成する方法である。
スラリー法はAl2O3微粉及び少量のMgCl2・6H2Oにバイン
ダー成分としてAl2(OH)3Clを加えて粘稠なスラリーと
し、これを乾式紡糸して焼成する方法である。
無機塩法はアルミニウム塩の水溶液にポリエチレンオキ
サイドやPVAなどの水溶性有機高分子を加え、更に水溶
性ポリシロキサンを混合し粘稠液となし、ノズルよりり
吹き出し、これを焼成する方法である。
ゾルーゲル法はHCOO、CH3COOなどのイオンを含むアルミ
ナゾルにシリカゾル、ほう酸を加えて粘稠液とし、これ
を紡糸して焼成する方法である。
(発明が解決しようとする課題) しかし、これらの方法はいずれも次のような問題点があ
る。
すなわち、紡糸液を用いて紡糸して繊維とするには、紡
糸原液が重要であり、溶液の粘性、曳糸性、均一性、安
定性の物性が重要な要素であると共に、紡糸原液の製造
が容易で、かつ紡糸性が優れていることが重要な要素で
ある。
このような観点からみたとき、前駆ポリマー法は均一性
は高いが、紡糸原液を作るための製造プロセスの制御が
難しい。ゾルーゲル法は、その濃縮段階において、沈
殿、濁りが生じたり、また急激に粘度が増大したりする
ため、濃縮の制御が難しい。無機塩法は繊維形態を付与
する粘性を水溶性有機重合体で行っているため、調液段
階でゲル化してしまうなど、原液の安定性を欠くことが
ある。また、スラリー法は所謂不均一系であり、紡糸原
液を構成する固体粒子の粒度、添加量、分散状態などが
微妙に紡糸性に影響を与え、制御が難しい等の問題点が
ある。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、曳糸性、均
一性、安定性、紡糸性に優れたアルミナ繊維又は膜状物
を容易に製造し得る方法を提供することを目的とするも
のである。
(課題を解決するための手段) かゝる課題を解決するため、本発明者は、特に紡糸原液
の安定性を図る方策について鋭意研究を重ねた結果、紡
糸原液の粘度を適宜コントロールすることができ、均一
な性状を有する紡糸原液を容易に得ることができること
を見い出し、ここに本発明をなしたものである。
すなわち、本発明は、塩化アルミニウム又は硝酸アルミ
ニウムを含む水溶液に、アルミニウムアルコキシドを50
℃以上の加熱下において加え(但し、塩化アルミニウム
又は硝酸アルミニウムとアルミニウムアルコキシドとの
モル比は1:1〜1:3とする)完全溶解した後、これにカル
ボキシル基を2〜3個と水酸基を1〜2個有する有機酸
を加え(但し、アルミニウムの総量と前記有機酸とのモ
ル比は7:1〜30:1とする)完全に溶解し、その後、加熱
濃縮して粘稠液となし、この粘稠液をノズル又はスリッ
トより押し出して繊維状又は膜状物に形成した後、焼結
することを特徴とするアルミナ繊維又は膜状物の製造法
を要旨とするものである。
また、他の本発明は、塩酸若しくは過塩素酸又は硝酸の
水溶液に、アルミニウムアルコキシドを50℃以上の加熱
下において加え(但し、塩酸若しくは過塩素酸又は硝酸
とアルミニウムアルコキシドとのモル比は1.5:1〜0.75:
1とする)完全に溶解した後、これにカルボキシル基を
2〜3個と水酸基を1〜2個有する有機酸を加え(但
し、アルミニウムの総量と前記有機酸とのモル比は7:1
〜30:1とする)完全に溶解し、その後、加熱濃縮して粘
稠液となし、この粘稠液をノズル又はスリットより押し
出して繊維状又は膜状物に形成した後、焼結することを
特徴とするアルミナ繊維又は膜状物の製造法を要旨とす
るものである。
以下本発明を詳細に説明する。
(作用) 本発明のアルミナ繊維又は膜状物の製造法においては、
アルミニウムアルコキシドを、塩化アルミニウム又は硝
酸アルミニウムを含む水溶液、或いは塩酸若しくは過塩
素酸又は硝酸を含む水溶液に加熱下において溶解し、更
にこれにカルボキシル基を2〜3個と水酸基を1〜2個
有する有機酸を加えることによって、紡糸原液の粘度を
適宜コントロールすることができ、均一な性状を有する
紡糸原液を容易に得ることができる。
まず、原料としてアルミニウムアルコキシドを使用す
る。アルミニウムアルコキシドを使用することにより、
多量の水存在下での反応が速い(高生産性)ばかりか、
反応して生成したアルコールは後述の加熱により容易に
除去し得るので、ゲル中に残存して焼成時に悪影響を及
ぼす有機成分とならない。
ここで、アルミニウムアルコキシドとしては、特に制限
がなく、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ノルマルプ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、ノルマルブトキシ基、
セカンダリーブトキシ基、ターシャリーブトキシ基等を
挙げることができる。
このアルミニウムアルコキシドを加熱下で、塩化アルミ
ニウム又は硝酸アルミニウムを含む水溶液、或いは塩酸
若しくは過塩素酸又は硝酸を含む水溶液に加え、攪拌を
行うことにより、ほぼ透明な溶液となる。この場合、加
熱温度は50℃以上であることが好ましい。50℃より低い
場合、白色沈殿が一旦生成し、ほぼ透明な溶液にするの
に長時間を要する。また用いられる水の量は特に制限は
ないが、アルミニウムの総モル数の20〜50倍程度用いる
のが好ましい。
得られた溶液に、カルボキシル基を2〜3個と水酸基を
1〜2個有する有機酸を添加する。有機酸としては、例
えば、 等が挙げられる。
塩化アルミニウム又は硝酸アルミニウムに対するアルミ
ニウムアルコキシドの量(モル比)が1:3より多かった
り、また逆に1:1より少なかったりした場合、或いは塩
酸若しくは過塩素酸又は硝酸に対するアルミニウムアル
コキシドの量(モル比)が0.75:1より多かったり、また
逆に1.5:1より少なかったりした場合、或いはまた、ア
ルミニウムの総和に対する有機酸の量(モル比)が7:1
より多かったり、また逆に30:1より少なかったりした場
合、いずれも、良好な曳糸性を示す溶液が得られず、繊
維状に形成することができなくなる。
この溶解液には、必要に応じて、アルミナ繊維又は膜状
物の諸物性を向上させるために、少量のリチウム、ベリ
リウム、ホウ素、ナトリウム、カルシウム、カリウム、
マグネシウム、ケイ素、バリウム、クロム、マンガン、
イットリウム、ランタン、ダングステン、鉄、ニッケ
ル、銅、亜鉛などの1種又は2種以上を、有機金属化合
物、炭酸塩、無機塩酸として添加することができる。
この透明均一な溶液を加熱(例、90〜100℃)して粘度
が1〜100ポイズ程度になるまで濃縮すると、曳糸性を
示す粘稠溶液となる。この粘稠溶液は温度が低下するに
したがって固化しやすく、また乾燥大気中で容易に固化
するために、紡糸する場合には、その90〜100℃に加熱
濃縮した溶液を用い、乾燥大気中で行うことが好まし
い。この紡糸に際しては、ノズルを用いた場合には長繊
維等の線材とすることができ、スリットより押し出した
場合には膜状物とすることができる。
得られた繊維又は膜状物を、次いで乾燥機に入れ十分に
水分を除去した後、空気中で徐々に昇温し、700〜1000
℃で完全に有機成分を分解除去した後、これを焼結する
ことにより、アルミナ長繊維が得られる。焼結温度は12
00〜1400℃が望ましい。
なお、水分の除去が不十分であったり、昇温速度が速い
と、水分の蒸発、有機物の分解、蒸発に際して激しい発
泡が生じ、焼成物の緻密性を損なうだけでなく、形態を
保持できなくなるので、留意する。
(実施例) 以下に本発明の実施例を示す。
実施例1 アルミニウムアルコキシドとしては、アルミニウムトリ
イソプロポキシドを選択した。またこれを溶解する水溶
液として塩化アルミニウムの水溶液を、またこれらに溶
解させる有機酸としてクエン酸を選択した。
まず、塩化アルミニウム・6水和物12.1gを200mlの水に
溶解し、80℃の加熱下において、アルミニウムトリイソ
プロポキシド21.7gを添加し、固形物がなくなるまで攪
拌した。
次いで、この溶液にクエン酸・1水和物を3.2g添加し、
溶解した。
この溶液を100℃に加熱し、粘度が30ポイズになるまで
濃縮した。この濃縮溶液は無色でほぼ透明な粘稠性を有
する溶液であった。これを放冷し、粘度を増大させ、曳
糸性を有する紡糸原液とした。
その後、適度な粘性状態の溶液を室温においてノズルよ
り乾燥大気雰囲気下に押し出し、直径10〜100μmの長
繊維に成形した。得られた長繊維を100℃で約1日乾燥
した後、10℃/hrの昇温速度で室温から900℃の温度ま
で昇温し、その温度度2時間保持した。その後、1200℃
まで50℃/hrの速度で昇温し、その温度で5時間保持し
焼結した。これによりα−アルミナ長繊維が得られた。
実施例2 アルミニウムアルコキシドとしては、アルミニウムトリ
イソプロポキシドを選択した。またこれを溶解する水溶
液として塩酸の水溶液を、またこれらに溶解させる有機
酸として酒石酸を選択した。
まず、塩酸(36%溶液)15.2gを200mlの水に溶解し、80
℃の加熱下においてアルミニウムトリイソプロポキシド
32.6gを添加し、固形物がなくなるまで攪拌した。
次いでこの溶液に酒石酸を2.3g添加し、溶解した。これ
を実施例1と同様にして粘度30ポイズの濃縮液となし、
紡糸原液とした。
以下、実施例1と同様にしてα−アルミナ長繊維が得ら
れた。
本発明は以上の実施例に限定されないことは云うまでも
なく、例えば、アルミニウムアルコキシドの種類、粘度
及び昇温等の細部については様々な態様が可能である。
(発明の効果) 以上の説明から明らかなように、本発明によれば、紡糸
原液の粘性を適当なものに調整することが容易で、曳糸
性、均一性、安定性に優れ、紡糸性も良好で、かつその
製造も容易であり、アルミナ繊維又は膜状物を製造する
のに有効である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩化アルミニウム又は硝酸アルミニウムを
    含む水溶液に、アルミニウムアルコキシドを50℃以上の
    加熱下において加え(但し、塩化アルミニウム又は硝酸
    アルミニウムとアルミニウムアルコキシドとのモル比は
    1:1〜1:3とする)完全に溶解した後、これにカルボキシ
    ル基を2〜3個と水酸基を1〜2個有する有機酸を加え
    (但し、アルミニウムの総量と前記有機酸とのモル比は
    7:1〜1〜30:1とする)完全に溶解し、その後、加熱濃
    縮して粘稠液となし、この粘稠液をノズル又はスリット
    より押し出して繊維状又は膜状物に形成した後、焼結す
    ることを特徴とするアルミナ繊維又は膜状物の製造法。
  2. 【請求項2】塩酸若しくは過塩素酸又は硝酸の水溶液
    に、アルミニウムアルコキシドを50℃以上の加熱下にお
    いて加え(但し、塩酸若しくは過塩素酸又は硝酸とアル
    ミニウムアルコキシドとのモル比は1.5:1〜0.75:1とす
    る)完全に溶解した後、これにカルボキシル基を2〜3
    個と水酸基を1〜2個有する有機酸を加え(但し、アル
    ミニウムの総量と前記有機酸とのモル比は7:1〜30:1と
    する)完全に溶解し、その後、加熱濃縮して粘稠液とな
    し、この粘稠液をノズル又はスリットより押し出して繊
    維状又は膜状物に形成した後、焼結することを特徴とす
    るアルミナ繊維又は膜状物の製造法。
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