JPH0665427A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH0665427A
JPH0665427A JP21923192A JP21923192A JPH0665427A JP H0665427 A JPH0665427 A JP H0665427A JP 21923192 A JP21923192 A JP 21923192A JP 21923192 A JP21923192 A JP 21923192A JP H0665427 A JPH0665427 A JP H0665427A
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JP
Japan
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weight
polymer
modified
group
styrene
Prior art date
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Pending
Application number
JP21923192A
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English (en)
Inventor
Kazuhito Wada
一仁 和田
Yasuhiro Mishima
育宏 三島
Rika Yoneyama
里佳 米山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
Application filed by Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性率、耐熱性、外観性にすぐれた樹脂組成
物を提供する。 【構成】 塩化ビニル系樹脂または塩化ビニル系樹脂お
よびスチレン系樹脂とオレフィン系樹脂とからなる合計
100 重量部の樹脂に対し、ガラス繊維および(または)
タルク1〜50重量部、さらに、特定の5種類の相溶化剤
からなる群より選ばれた1種以上の相溶化剤0.1 〜50重
量部を配合してなる樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、外観性にすぐれた樹脂
組成物に関し、さらに詳しくは、弾性率、耐熱性、外観
性にすぐれた樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、異種の特性を持つポリマーどうし
をアロイ化して樹脂を改質することがさかんに検討され
ている。たとえば、オレフィン系樹脂とスチレン系樹脂
あるいは塩化ビニル系樹脂とのアロイ化について、つぎ
のような報告がなされている。すなわち、エチレン−酢
酸ビニル共重合体によりアロイ化する方法(特公昭60
−36178)、ポリエチレン−EPDM変性物により
アロイ化する方法(特開昭63−304039、特開平
1−165640)、ポリプロピレンとスチレン系樹脂
のブロック体によりアロイ化する方法(特開平2−19
9127、特開平2−199128、特開平2−199
129)などである。
【0003】このオレフィン系樹脂とスチレン系樹脂あ
るいは塩化ビニル系樹脂とのアロイは、複雑化される用
途の中で注目されているが、オレフィン系樹脂を使用し
ているため、弾性率、耐熱性の不足が問題となってい
る。
【0004】弾性率、耐熱性を増加させる手段として
は、タルクのような無機物、ガラス繊維のような無機フ
ィラーを添加する方法が一般的に実施されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
弾性率、耐熱性の改善が不充分であったり、射出成形な
どの高剪断下での成形後に成形品の表層が成形品とわず
かな力で分離する表層剥離現象が起こったり、あるい
は、充填剤の添加により表面凹凸や表面光沢むら等によ
り外観性が低下するなどの問題があった。
【0006】本発明は上記問題を解決し、弾性率、耐熱
性、外観性にすぐれた樹脂組成物を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するため鋭意検討した結果、塩化ビニル系樹脂
または塩化ビニル系樹脂およびスチレン系樹脂とオレフ
ィン系樹脂にガラス繊維および(または)タルクをブレ
ンドした系に対し、1種以上のエチレン−プロピレン−
ジエンゴム、1種以上のエチレン−ビニルアセテートコ
ポリマー、1種以上のゴム状重合体および(または)オ
レフィン系重合体ならびに1種以上の官能基含有ゴム状
重合体および(または)オレフィン系重合体からなり、
少なくとも部分的に相互反応させた組成物である相溶化
剤、1種以上のエチレン−プロピレン−ジエンゴム、1
種以上のエチレン−ビニルアセテートコポリマーならび
に1種以上のゴム状重合体および(または)オレフィン
系重合体からなる重合体混合物に官能基を含有する単量
体群を含浸させ、重合してなるグラフト重合体である相
溶化剤、官能基含有スチレン系重合体部とスチレン系重
合体、アルキル(メタ)アクリレート系重合体および
(または)塩化ビニル重合体からなる重合体部とで構成
されるグラフト共重合体である相溶化剤、オレフィン系
重合体のブロックとスチレン系重合体のブロックから構
成されるブロック共重合体である相溶化剤、ならびに特
殊な化合物で変性したオレフィン系重合体と、それぞれ
前記特殊な化合物と反応する官能基を含有した、変性ス
チレン系重合体または変性メタクリレート系重合体また
は変性塩化ビニル系重合体とからなる相溶化剤の、少な
くとも1種以上を使用すると、興味深いことに、弾性
率、耐熱性が向上し、かつ、耐表層剥離性、表面凹凸、
表面光沢むら等が改善され、表面外観性も良好であるこ
とを見いだした。
【0008】すなわち、本発明は(A)塩化ビニル系樹
脂または(A)塩化ビニル系樹脂および(B)スチレン
系樹脂1〜99重量部と(C)オレフィン系樹脂99〜1重
量部とからなる合計100 重量部の樹脂に対し、(D)ガ
ラス繊維および(または)(E)タルク1〜50重量部、
さらに、 (F−1):(f1)1種以上のエチレン−プロピレン
−ジエンゴム25〜70重量部、(f2)1種以上のエチレ
ン−ビニルアセテートコポリマー25〜70重量部、(f
3)1種以上のゴム状重合体および(または)オレフィ
ン系重合体0〜25重量部ならびに(f4)1種以上の官
能基含有ゴム状重合体および(または)オレフィン系重
合体1〜50重量部からなり、1種以上のエチレン−プロ
ピレン−ジエンゴム(f1)、1種以上のエチレン−ビ
ニルアセテートコポリマー(f2)、1種以上のゴム状
重合体および(または)オレフィン系重合体(f3)な
らびに1種以上の官能基含有ゴム状重合体および(また
は)オレフィン系重合体(f4)の合計が100 重量部で
ある相溶化剤、 (F−2):(f1)1種以上のエチレン−プロピレン
−ジエンゴム25〜70重量部、(f2)1種以上のエチレ
ン−ビニルアセテートコポリマー25〜70重量部ならびに
(f3)1種以上のゴム状重合体および(または)オレ
フィン系重合体0〜25重量部からなり、1種以上のエチ
レン−プロピレン−ジエンゴム(f1)、1種以上のエ
チレン−ビニルアセテートコポリマー(f2)ならびに
1種以上のゴム状重合体および(または)オレフィン系
重合体(f3)の合計が100 重量部となる重合体混合物
と、(f5)官能基を含有する単量体群0.05〜50重量%
およびこれらと共重合可能な単量体群50〜99.95 重量%
からなる単量体群5〜200重量部とで構成されるグラフ
ト重合体である相溶化剤、 (F−3):(f6)官能基含有スチレン系重合体部5
〜95重量%と(f7)スチレン系重合体、アルキル(メ
タ)アクリレート系重合体および(または)塩化ビニル
重合体からなる重合体部95〜5重量%とで構成されるグ
ラフト共重合体である相溶化剤、 (F−4):(f8)オレフィン系重合体のブロック5
〜95重量%と(f9)スチレン系重合体のブロック95〜
5重量%とで構成されるブロック共重合体である相溶化
剤および (F−5):(f10)官能基を有するモノマーを0.05
〜50重量%含有するように重合せしめた変性オレフィン
系重合体5〜95重量%と、前記官能基を有するモノマー
の官能基と反応性のある官能基を有するモノマーを0.05
〜50重量%含有するように重合せしめた(f11)変性
スチレン系重合体または(f12)変性メタクリレート
系重合体または(f13)変性塩化ビニル系重合体95〜
5重量%とからなる相溶化剤からなる群より選ばれた1
種以上の相溶化剤0.1 〜50重量部を配合してなる樹脂組
成物に関する。
【0009】
【実施例】本発明に用いられる相溶化剤(F−1)〜
(F−5)は、本発明の樹脂組成物の弾性率、耐熱性、
外観性を良好にし、耐衝撃性、流動性を低下させないた
めには必須の成分である。つまり、本発明の相溶化剤
(F−1)〜(F−5)は、塩化ビニル系樹脂および
(または)スチレン系樹脂とオレフィン系樹脂のよう
に、本来は相溶性を持たない、あるいは相溶性に乏しい
樹脂どうしの相溶性を向上させ、さらに、ガラス繊維お
よび(または)タルクの分散性を向上させる効果があ
る。
【0010】相溶化剤(F−1)は、(f1)1種以上
のエチレン−プロピレン−ジエンゴム25〜70重量部、
(f2)1種以上のエチレン−ビニルアセテートコポリ
マー25〜70重量部、(f3)1種以上のゴム状重合体お
よび(または)オレフィン系重合体0〜25重量部ならび
に(f4)1種以上の官能基含有ゴム状重合体および
(または)オレフィン系重合体1〜50重量部からなる合
計100 重量部の組成物を内容とするものである。
【0011】本発明に用いられる相溶化剤(F−1)に
おける(f1)成分としては、エチレン含有量、プロピ
レン含有量、ジエン含有量、ジエンの種類、ゴムのムー
ニー(Mooney)粘度、ゴム中のモノマー分布状態などを
とくに規定するものではないが、えられる樹脂組成物の
弾性率を向上させるためおよび耐衝撃性を低下させない
ためには、2種の相違なるエチレン−プロピレン−ジエ
ンゴムからなり少なくとも一方のゴムがエチレン含量:
60%以上、ガラス転移点:−55℃以下、ムーニー粘度M
1+4 (100 ℃):75以上であり、妥当な強度を持って
いることが好ましい。
【0012】2種以上のゴムからなることにより、粘度
に分布ができ、分布幅が大きくなるため、強度が大きく
なるものと考えられる。
【0013】このゴムの製造法は既知であり、バナジウ
ム型触媒を用い、ジエン含有量を加減することにより非
飽和度を加減することができる。標準値は1000・C原子
あたり3〜20の二重結合である。ムーニー粘度は一般に
30〜125 、エチレン含有量は45〜80重量%、プロピレン
含有量は、20〜50重量%であり、ゴムのモノマー分布状
態はランダムである。
【0014】(f2)成分としては、ビニルアセテート
含有量が25〜30重量%であるエチレン−ビニルアセテー
トコポリマーが好ましい。この範囲外のビニルアセテー
ト含有量では、弾性率、外観性(耐表層剥離性が含まれ
る)および耐衝撃性が低下するので好ましくない。
【0015】より好ましいエチレン−ビニルアセテート
コポリマーは、メルトフローインデックスが0.5 〜25dg
/min (230 ℃、2.16kg/cm2 )のものである。
【0016】(f3)成分としては、本発明の樹脂組成
物の弾性率を向上させ、耐衝撃性または流動性を低下さ
せないためにはスチレン−ブタジエンゴム、スチレン−
ブタジエン−ブロックコポリマー、アクリロニトリル−
ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、イソブチレンゴ
ム、ブチルゴムおよびポリオレフィンからなる群より選
ばれた少なくとも1種が好ましく、本発明の樹脂組成物
に対しては、弾性率および耐衝撃性の点からスチレン−
ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−ブロックコポ
リマーおよびポリブタジエンゴムがより好ましい。ま
た、本発明の樹脂組成物間の相溶性を向上させるために
は、(f3)成分が、それぞれ、塩化ビニル系樹脂およ
び(または)スチレン系樹脂と親和性のあるポリメチル
メタクリル酸エステル、スチレン−アクリロニトリルコ
ポリマーまたはスチレン−メチルメタクリル酸エステル
コポリマーをグラフトしたスチレン−ブタジエンゴム、
スチレン−ブタジエン−ブロックコポリマー、アクリロ
ニトリル−ブタジエンゴム、ポリブタジエンゴム、イソ
ブチレンゴム、ブチルゴムおよびポリオレフィンからな
る群より選ばれた、少なくとも1種であることが好まし
い。さらに、弾性率および耐衝撃性の点から、それぞれ
塩化ビニル系樹脂および(または)スチレン系樹脂と親
和性のある、ポリメチルメタクリル酸エステル、スチレ
ン−アクリロニトリルコポリマーまたはスチレン−メチ
ルメタクリル酸エステルコポリマーをグラフトしたスチ
レン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエン−ブロッ
クコポリマーおよびポリブタジエンゴムがより好まし
い。
【0017】(f4)成分としては、それぞれ官能基を
含有した、変性スチレン−ブタジエンゴム、変性スチレ
ン−ブタジエン−ブロックコポリマー、変性アクリロニ
トリル−ブタジエンゴム、変性ポリブタジエンゴム、変
性イソブチレンゴム、変性ブチルゴムおよび変性ポリオ
レフィンからなる群より選ばれた少なくとも1種が好ま
しく、それぞれ官能基含有化合物および(または)官能
基含有ポリマーをグラフトした、変性スチレン−ブタジ
エンゴム、変性スチレン−ブタジエン−ブロックコポリ
マー、変性アクリロニトリル−ブタジエンゴム、変性ポ
リブタジエンゴム、変性イソブチレンゴム、変性ブチル
ゴムおよび変性ポリオレフィンからなる群より選ばれた
少なくとも1種がより好ましい。
【0018】官能基としては、たとえばエポキシ基、
1、2または3級アミノ基、アミド基、カルボキシル
基、酸無水物基、ヒドロキシル基などが例示され、これ
らの単独または2種以上の組合わせで用いられる。本発
明の樹脂組成物間の相溶性をより向上させるためには、
エポキシ基が好ましい。
【0019】官能基を導入できる単量体としては、たと
えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、ジメチルアミノエチル
メタクリレート、ビニルピリジン、t−ブチルアミノエ
チルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、マレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、アリルアルコール、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレートなどが例示される。
【0020】(f4)成分(全体を100 重量%とする)
に対する官能基の導入量は、単量体として、0.01〜50重
量%が好ましく、0.1 〜10重量%がより好ましい。
【0021】相溶化剤(F−1)は、全体を100 重量部
としたばあい、(f1)1種以上のエチレン−プロピレ
ン−ジエンゴム25〜70重量部、(f2)1種以上のエチ
レン−ビニルアセテートコポリマー25〜70重量部、(f
3)1種以上のゴム状重合体および(または)オレフィ
ン系重合体0〜25重量部ならびに(f4)1種以上の官
能基含有ゴム状重合体および(または)オレフィン系重
合体1〜50重量部であることがよく、(f1)成分35〜
65重量部、(f2)成分35〜65重量部、(f3)成分1
〜20重量部および(f4)成分1〜30重量部であること
が好ましく、より好ましくは(f1)成分35〜65重量
部、(f2)成分35〜65重量部、(f3)成分0重量部
および(f4)成分1〜30重量部である。
【0022】(f1)成分と(f2)成分の比は、でき
るだけ1に近くすることが、塩化ビニル系樹脂および
(または)スチレン系樹脂とオレフィン系樹脂の相溶性
を向上する点から好ましい。
【0023】(f1)成分が25重量部未満では、弾性率
が低下し、70重量部を超えると外観性が悪くなり、(f
2)成分が25重量部未満では、外観性が悪化し、70重量
部を超えると弾性率が低下する。(f3)成分または
(f4)成分が、適用範囲外となれば、外観性が悪化す
る。
【0024】(f3)成分は、必ずしも含まれている必
要はなく、含まれていなくても、外観性は改善される。
【0025】相溶化剤(F−1)の製造法はとくに限定
されないが、以下の方法を例示することができる。各成
分(f1)、(f2)、(f3)および(f4)の混合
物を押出機にて、高温度(300 ℃以下)で溶融混練して
反応させるものである。融解温度の下限は、融点が最も
高い成分の融解範囲によって決定される。本発明の相溶
化剤(F−1)の融解範囲は、40〜150 ℃、とくに50〜
100 ℃とすることができる。相溶化剤(F−1)の製造
における1つの重要な条件は、成分を少なくとも部分的
に相互作用させることである。
【0026】相溶化剤(F−2)は、(f1)1種以上
のエチレン−プロピレン−ジエンゴム25〜70重量部、
(f2)1種以上のエチレン−ビニルアセテートコポリ
マー25〜70重量部ならびに(f3)1種以上のゴム状重
合体および(または)オレフィン系重合体0〜25重量部
からなり、各成分(f1)、(f2)および(f3)の
合計が100 重量部となる重合体混合物を水中に懸濁さ
せ、(f5)官能基を含有する単量体群0.05〜50重量%
およびこれらと共重合可能な単量体群50〜99.95 重量%
からなる単量体群5〜200 重量部を前記重合体混合物に
含浸させ、重合してなる相溶化剤である。
【0027】このグラフト重合体においては、成分(f
1)、(f2)および(f3)が幹ポリマーとなる。
【0028】成分(f1)、(f2)および(f3)
は、前記相溶化剤(F−1)におけるのと同じである。
【0029】重合体混合物に含浸させ、重合する単量体
群(f5)は、官能基を含有する単量体群0.05〜50重量
%およびこれらと共重合可能な単量体群50〜99.95 重量
%からなる単量体群である。好ましくは、官能基を含有
する単量体群0.1 〜30重量%およびこれらと共重合可能
な単量体群70〜99.9重量%からなる。
【0030】官能基を含有する単量体群が0.05重量%未
満では、外観性が悪化し、50重量%を超えると流動性の
低下が大きく、成形品に表面凹凸、表面光沢むらが発生
し、外観性が悪化する。
【0031】官能基としては、たとえばエポキシ基、
1、2または3級アミノ基、アミド基、カルボキシル
基、酸無水物基、ヒドロキシル基などが例示され、これ
らの単独または2種以上の組合わせで用いられる。本発
明の樹脂組成物間の相溶性をより向上させるためには、
エポキシ基が好ましい。
【0032】官能基を導入できる単量体としては、たと
えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、ジメチルアミノエチル
メタクリレート、ビニルピリジン、t−ブチルアミノエ
チルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、マレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、アリルアルコール、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレートなどが例示される。上
記化合物は、単独または2種以上の組合わせで用いる。
【0033】共重合可能な単量体としては、たとえば芳
香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合物、アルキル
(メタ)アクリレート化合物、ハロゲン化ビニル化合
物、オレフィン化合物およびこれらと共重合可能な他の
ビニル化合物が好ましい。
【0034】シアン化ビニル化合物としては、たとえば
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが例示さ
れ、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、メチルス
チレン、クロロスチレン、α−メチルスチレンなどが例
示され、また、アルキル(メタ)アクリレート化合物と
しては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルアクリレートなどが例示される。ハロゲン化
ビニル化合物としては、塩化ビニル、塩化ビニリデンな
どが例示され、オレフィン化合物としては、エチレン、
プロピレン、ブタジエンなどが例示される。上記化合物
は、いずれも単独または2種以上の組合わせで用いられ
る。
【0035】相溶化剤(F−2)は、(f1)1種以上
のエチレン−プロピレン−ジエンゴム25〜70重量部(f
2)、1種以上のエチレン−ビニルアセテートコポリマ
ー25〜70重量部ならびに(f3)1種以上のゴム状重合
体および(または)オレフィン系重合体0〜25重量部か
らなる重合体混合物を用いることがよく、(f1)成分
35〜65重量部、(f2)成分35〜65重量部および(f
3)成分1〜20重量部が好ましく、より好ましくは(f
1)成分35〜65重量部、(f2)成分35〜65重量部およ
び(f3)成分0重量部である。
【0036】(f1)成分と(f2)成分の比は、でき
るだけ1に近くすることが、塩化ビニル系樹脂および
(または)スチレン系樹脂とオレフィン系樹脂の相溶性
を向上する点からより好ましい。
【0037】(f1)成分が25重量部未満では、弾性率
が低下し、70重量部を超えると外観性が悪くなり、(f
2)成分が25重量部未満では、外観性が悪化し、70重量
部を超えると弾性率が低下する。(f3)成分が、適用
範囲外となれば、外観性が悪化する。
【0038】(f3)成分は、必ずしも含まれている必
要はなく、含まれていなくても、外観性は改善される。
【0039】相溶化剤(F−2)の製造法はとくに限定
はないが、以下の方法を例示することができる。各成分
(f1)、(f2)および(f3)の重合体混合物に、
官能基を含有する単量体群およびこれらと共重合可能な
単量体群からなる単量体群(f5)を含浸させ、重合さ
せるものである。本発明の相溶化剤(F−2)は、たと
えば、各成分(f1)、(f2)および(f3)の重合
体混合物を該混合物100 重量部に対して300 〜500 重量
部の水と分散剤の存在下に懸濁させ、窒素雰囲気下で単
量体群100 重量部に対しラジカル重合開始剤0.01〜5重
量部(10時間半減期となる分解温度が80〜180 ℃)を、
開始剤の分解が実質的に起こらず、かつ単量体群が重合
を開始しない条件に加熱(約50〜100 ℃)して、約1〜
5時間で混合物中に単量体を70重量%以上含浸させたの
ち、懸濁液の温度を100 〜150 ℃に上昇させて重合し、
約3〜10時間で重合を完結させて製造する。なお、ラジ
カル重合開始剤としてはたとえばジ−t−ブチルパーオ
キサイド、ジ−クミルパーオキサイド、t−ブチルパー
オキシベンゾエートなどを用いる。
【0040】本発明の相溶化剤(F−1)および(F−
2)の好ましいメルトフローインデックスは、0.25〜1.
5dg /min (230 ℃、2.16kg/cm2 )である。このメル
トフローインデックスは、成分間の反応によって左右さ
れ、反応が進みすぎると分離が生じ、メルトフローイン
デックスが高くなる。したがって、メルトフローインデ
ックスを1.5dg /min 以下にすることが好ましい。
【0041】本発明の相溶化剤(F−3)は、(f6)
官能基含有スチレン系重合体部5〜95重量%と(f7)
スチレン系重合体、アルキル(メタ)アクリレート系重
合体および(または)塩化ビニル重合体からなる重合体
部95〜5重量%とで構成されるグラフト共重合体であ
る。
【0042】このグラフト共重合体においては通常(f
6)成分が幹であるが、逆でもかまわない。
【0043】官能基含有スチレン系重合体部(f6)
は、エポキシ基を含有し、かつ芳香族ビニル化合物50重
量%以上を重合してなるスチレン系重合体であることが
好ましい。
【0044】芳香族ビニル化合物としては、スチレン、
メチルスチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレ
ン、β−イソプロピルナフタレンなどがあげられ、芳香
族ビニル化合物の80重量%以上が、スチレン、メチルス
チレン、α−メチルスチレンおよび(または)β−イソ
プロピルナフタレンであることが好ましい。
【0045】相溶化剤(F−3)の重合体部(f7)
は、スチレン系重合体、アルキル(メタ)アクリレート
系重合体および(または)塩化ビニル重合体からなる。
スチレン系重合体は、シアン化ビニル化合物15〜40重量
%、芳香族ビニル化合物50〜85重量%およびこれらと共
重合可能な他のビニル化合物0〜20重量%を共重合した
ものが好ましく、アルキル(メタ)アクリレート系重合
体は、メチルメタクリレートを構成成分として60重量%
以上含有するものであることが好ましい。
【0046】相溶化剤(F−3)中のエポキシ基は、酸
素含有量で、0.03〜5重量%含有することが好ましい。
エポキシ酸素含有量が0.03重量%以下では、外観性(耐
表層剥離性)が低下し、5重量%以上では、流動性低下
による表面凹凸、表面光沢むらが発生し外観性が低下す
る。
【0047】相溶化剤(F−3)は、官能基含有スチレ
ン系重合体部(f6)5〜95重量%ならびにスチレン系
重合体、アルキル(メタ)アクリレート系重合体および
/または塩化ビニル重合体からなる重合体部(f7)95
〜5重量%とで構成され、官能基含有スチレン系重合体
部(f6)25〜75重量%、重合体部(f7)75〜25重量
%とで構成されることが好ましい。(f6)成分が5重
量%未満では外観性(耐表層剥離性)が低下し、95重量
%をこえると表面凹凸、光沢むらが生じ外観性が低下す
る。(f7)成分が5重量%未満では表面凹凸、表面光
沢むらが発生し、95重量%をこえると表層剥離が生じ外
観性が低下する。
【0048】相溶化剤(F−3)の製造法は、公知の製
造方法を使用することができ、その種類、操作について
はとくに制限はない。たとえば、下記の2種の方法があ
る。
【0049】第1の方法は、重合体部(f7)のマクロ
モノマーと重合体部(f6)のモノマーを重合して、グ
ラフト重合体をえる方法である。重合は、たとえばトル
エン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼンなどの溶媒
中、窒素雰囲気下、30〜100℃、好ましくは40〜80
℃にてクメンハイドロパーオキサイド、ジ−クミルパー
オキサイド、t−ブチル、クミルパーオキサイドなどの
重合開始剤を用いて行なう。
【0050】第2の方法は、重合体部(f6)の存在
下、たとえばトルエン、キシレン、ベンゼンなどの溶媒
中、150 〜250 ℃、好ましくは160 〜230 ℃の高温でベ
ンジルパーオキサイド、ジ−クミルパーオキサイドなど
のラジカル開始剤を使用し、重合体部(f7)のモノマ
ーをグラフトする方法である。
【0051】相溶化剤(F−4)は、オレフィン系重合
体のブロック(f8)5〜95重量%とスチレン系重合体
のブロック(f9)95〜5重量%から構成されるブロッ
ク共重合体である。
【0052】オレフィン系重合体のブロック(f8)と
しては、たとえば各種オレフィンモノマーの単独重合体
またはこれらのランダム共重合体、ブロック共重合体あ
るいはグラフト共重合体、またはこれらの単独重合体あ
るいは共重合体の混合物などがあげられる。たとえば、
高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリ
エチレン、エチレンとその他のα−オレフィンとの共重
合体、ポリプロピレン、プロピレンとその他のα−オレ
フィンとの共重合体、ポリブテン、ポリ−4−メチルペ
ンテン−1などのポリオレフィン類またはオリゴマー
類、エチレン−プロピレンゴム、エチレン−プロピレン
−ジエンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ブチル
ゴム、ブタジエンゴム、プロピレン−ブテン共重合体、
エチレン−アクリル酸エステル共重合体などのポリオレ
フィン系エラストマー類があげられ、これらの単独また
は2種以上の組合わせで用いられる。これらの中で、弾
性率、耐熱性の点から、低密度ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、プロピレンとその他のα−オレフィンとの共重
合体およびこれらのオリゴマー類が好ましく、ポリプロ
ピレン、プロピレンとその他のα−オレフィンとの共重
合体およびこれらのオリゴマー類がとくに好ましい。
【0053】このオレフィン系重合体の立体構造にはと
くに制限はないが、耐熱性の点からアイソタクチック含
量が好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%
以上である。また、オレフィン系重合体の分子量は、弾
性率、外観性の点から数平均で500 〜60000 が好まし
く、1000〜50000 がより好ましい。数平均分子量は、G
PC(ゲルパーメーションクロマトグラフィ)にて測定
することができる。
【0054】スチレン系重合体のブロック(f9)は、
シアン化ビニル化合物3〜40重量%、芳香族ビニル化合
物35〜85重量%およびアルキル(メタ)アクリレート化
合物50〜0重量%を重合してなるブロックであることが
好ましい。
【0055】これらの範囲の組成を用いると、スチレン
系樹脂との相溶性が向上する。
【0056】シアン化ビニル化合物としては、たとえば
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが例示さ
れ、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、メチルス
チレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン、β−イ
ソプロペニルナフタレンなどが例示され、また、アルキ
ル(メタ)アクリレート化合物としては、メチルメタク
リレート、エチルメタクリレート、ブチルアクリレート
などが例示される。上記化合物は、いずれも単独または
2種以上の組合わせで用いられる。
【0057】スチレン系重合体のブロック(f9)は、
シアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、アルキル
(メタ)アクリレート化合物のほかに、これらと共重合
可能な他のビニル化合物20重量%以下が共重合されてい
てもよい。共重合可能な他のビニル化合物としては、た
とえばマレイミド、N−置換マレイミド、(メタ)アク
リル酸などがあげられる。
【0058】さらに、スチンレン系重合体のブロック
(f9)は、還元粘度が0.2 〜0.9dl/g(ジメチルホ
ルムアミド溶液、30℃、濃度0.3 g/dl)が好ましく、
これ以外の範囲では、本発明の樹脂組成物の弾性率、外
観性を低下させる傾向にある。
【0059】相溶化剤(F−4)は、(f8)オレフィ
ン系重合体のブロック5〜95重量%および(f9)スチ
レン系重合体のブロック95〜5重量%で構成され、オレ
フィン系重合体のブロック(f8)25〜75重量%および
スチレン系共重合体のブロック(y9)75〜25重量%で
構成されることが好ましい。(f8)成分が5重量%未
満ではオレフィン系樹脂との相溶性が低下し、95重量%
をこえるとスチレン系樹脂との相溶性が低下し、外観性
が悪化する。(f9)成分が5重量%未満ではスチレン
系樹脂との相溶性が低下し、95重量%をこえるとオレフ
ィン系樹脂との相溶性が低下し、表層剥離を生じ外観性
が損われる。
【0060】相溶化剤(F−4)の製造法にとくに制限
はない。たとえば、下記の方法をあげることができる。
【0061】リビング重合によりオレフィン系重合体の
ブロック(f8)を重合し、続いてスチレン系重合体の
ブロック(f9)を重合する方法がある。
【0062】また、リビング重合、放射線変性、酸無水
物変性によりオレフィン系重合体末端に、ヒドロキシル
基またはカルボキシル基を導入し、一方、連鎖移動剤と
して、β−メルカプトプロピオン酸または2−メルカプ
トエタノールなどを使用し、たとえば、キシレンなどの
溶媒中、スチレン系重合体末端に、ヒドロキシル基また
はカルボキシル基を導入して、キシレン、デカリン、テ
トラリンなどの非水系溶剤中で100 〜200 ℃にて2〜10
時間脱水反応させ、製造する方法がある。
【0063】相溶化剤(F−5)は、(f10)官能基
を有するモノマーを重合せしめた変性オレフィン系重合
体と、前記官能基を有するモノマーの官能基と反応しう
る官能基を有するモノマーを重合せしめた、(f11)
変性スチレン系重合体または(f12)変性メタクリレ
ート系重合体または(f13)変性塩化ビニル系重合体
からなる相溶化剤である。
【0064】(f10)に導入できる官能基としては、
たとえばエポキシ基、1、2または3級アミノ基、アミ
ド基、カルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基な
どが例示され、これらの単独または2種以上の組合わせ
で用いられる。
【0065】官能基を導入できる化合物としては、たと
えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、ジメチルアミノエチル
メタクリレート、ビニルピリジン、t−ブチルアミノエ
チルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、マレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、アリルアルコール、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレートなどが例示される。
【0066】なかでも、本発明における変性スチレン系
重合体(f11)または変性メタクリレート系重合体
(f12)または変性塩化ビニル系重合体(f13)に
導入する官能基との反応をより効果的にさせるために
は、相溶化剤(F−5)の変性オレフィン系重合体(f
10)は、オレフィンの繰返し単位数2〜1000個あたり
に、アミド基と、グリシジルオキシ基およびグリシジル
基からなる群から選ばれる官能基とをそれぞれ少なくと
も1個有する構造単位1個を有する変性オレフィン系重
合体であることが好ましい。このような変性オレフィン
系重合体は、オレフィンと重合可能な官能基、たとえ
ば、ビニル基を持つ化合物であって、かつ1個以上のア
ミド基、および1個以上のグリシジルオキシ基および
(または)グリシジル基を併せもつ化合物、または1個
以上のアミド基、および1個以上のグリシジルオキシ基
および(または)グリシジル基以外に他の官能基をも併
せもつ化合物とオレフィンとの共重合により製造するこ
とができる。また、ポリオレフィンを通常の重合方法で
製造後、そのポリオレフィン鎖に上記したオレフィンと
重合可能な官能基、たとえば、ビニル基ををもつ化合物
であって、かつ1個以上のアミド基、および1個以上の
グリシジルオキシ基および(または)グリシジル基を併
せもつ化合物、または1個以上のアミド基、および1個
以上のグリシジルオキシ基および(または)グリシジル
基以外に他の官能基をも併せもつ化合物を通常の方法で
グラフト重合して導入してもよい。オレフィンと共重合
あるいはグラフト重合する際に、一般式(I):
【0067】
【化2】
【0068】で示される化合物、または官能基を有する
化合物以外の重合可能なビニルモノマーを共重合するこ
ともできる。
【0069】また、本発明の変性スチレン系重合体(f
11)または変性メタクリレート系重合体(f12)ま
たは変性塩化ビニル系重合体(f13)に導入する官能
基との反応により効果的にさせるためには、変性オレフ
ィン系重合体(c10)に導入する官能基としてカルボ
キシル基、酸無水物基もまた好ましく、酸無水物基がと
くに好ましい。
【0070】官能基は、変性スチレン系重合体(f1
1)または変性メタクリレート系重合体(f12)また
は変性塩化ビニル系重合体(f13)との反応が行わ
れ、相溶化剤が製造できればよく、好ましくは、変性オ
レフィン系重合体(f10)中に官能基を含有するモノ
マー部分を0.05〜50重量%含有し、より好ましくは、0.
1〜30重量%含有する。0.05重量%以下では外観性(耐
表層剥離性)が改善されず、50重量%を超えると流動性
の低下が大きくなる傾向にあり、表面性(表面凹凸、表
面光沢むら)が悪化し、外観性が悪化する傾向にある。
【0071】このような変性オレフィン系重合体の一例
を以下に示す。
【0072】変性オレフィン系重合体として、たとえば
下記一般式(I):
【0073】
【化3】
【0074】(式中、Arはグリシジルオキシ基および
グリシジル基からなる群より選ばれる官能基を少なくと
も1個有する炭素数9〜23の芳香族炭化水素基を示し、
Rは水素原子またはメチル基を示す)で示される化合物
で変性したオレフィン系重合体があげられる。
【0075】さらに具体的には、本発明に用いられる変
性オレフィン系重合体は、一般式(I)で示される化合
物とオレフィン系重合体との共重合によりえられ、えら
れる変性オレフィン系重合体としては、オレフィンの繰
返し単位数2〜1000個あたりに、下記一般式(II):
【0076】
【化4】
【0077】(式中、Arはグリシジルオキシ基および
グリシジル基からなる群から選ばれる官能基を少なくと
も1個有する炭素数9〜23の芳香族炭化水素基を示し、
Rは水素原子またはメチル基を示す)で表わされるグリ
シジルオキシ基および(または)グリシジル基を持つ構
造単位1個を有する変性オレフィン系重合体があげられ
る。
【0078】この一般式(I)で示される化合物は、特
開昭60−130580号に記載されたような方法で製
造することができる。
【0079】すなわち、下記一般式(III ):
【0080】
【化5】
【0081】(式中、Ar´は水酸基を少なくとも1個
有する炭素数9〜23の芳香族炭化水素基を示し、Rは水
素原子またはメチル基を示す)で表わされる化合物とエ
ピハロヒドリンを付加させたのち、アルカリで脱ハロゲ
ン化水素反応を行うことにより製造できる。
【0082】たとえば、出発物質として、2,6−キシ
レノールN−メチロールアクリルアミドを用いたばあい
には、下記構造式(IV):
【0083】
【化6】
【0084】で表わされる化合物をえることができる。
【0085】上記オレフィン系重合体への一般式(I)
で示される化合物のラジカル付加あるいはオレフィンモ
ノマーと一般式(I)の化合物との共重合により製造さ
れる変性オレフィン系重合体は、グラフト共重合体ある
いはブロック共重合体などでもよいが、いずれの重合体
であっても、オレフィンの繰返し単位数2〜1000個あた
りに、一般式(II)で表わされるグリシジルオキシ基お
よび(または)グリシジル基を持つ構造単位1個を有す
るものであることが好ましい。
【0086】ランダムあるいはグラフト共重合している
一般式(II)の割合が、オレフィンの繰り返し単位数10
00個あたりに構造単位1個以下となると、オレフィン系
重合体の変性が不充分であり、塩化ビニル系樹脂および
(または)スチレン系樹脂とオレフィン系樹脂に混合し
た時の外観性の改善効果が充分に発揮されない。
【0087】オレフィン系重合体と一般式(I)の化合
物、または選ばれた官能基を導入できる化合物との共重
合体の製造法は、とくに限定はないが、以下に示す2つ
の方法が好適に利用できる。
【0088】第1の製造法は、オレフィン系重合体のグ
ラフト変性法であり、第2の製造法は、オレフィンモノ
マーと上記一般式(I)で示されるグリシジル基を持つ
化合物、または選ばれた官能基を導入できる化合物を共
重合させる方法である。
【0089】第1の製造法は、オレフィン系重合体と上
記一般式(I)で示されるグリシジル基をもつ化合物、
または選ばれた官能基を導入できる化合物2成分からな
る組成物を、たとえばα,α′−(t−ブチルパーオキ
シ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルパーオキ
シベンゾエートなどのラジカル開始剤を用いてラジカル
付加するものである。
【0090】この際に、オレフィン系重合体を溶解ない
しは膨潤させる溶剤、たとえば、テトラリン、デカリ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンを使用しても
よい。
【0091】具体的には、オレフィン系重合体と一般式
(I)の化合物、または選ばれた官能基を導入できる化
合物を、たとえば、押出機、加熱ロール、ブラベンダ
ー、バンバリーミキサーなどの従来からの既知の各種の
ブレンダーを用いて溶融混練する方法がある。
【0092】第2の製造法は、オレフィンモノマーと上
記一般式(I)で示されるグリシジル基をもつ化合物、
または選ばれた官能基を導入できる化合物を共重合させ
る方法である。
【0093】共重合方法にはとくに制限はないが、一般
的なラジカル重合法、カチオン重合法、アニオン重合法
のほか、遷移金属を用いた配位重合法などを用いること
もできる。
【0094】上記オレフィン系重合体への官能基を導入
できる化合物のラジカル付加あるいはオレフィンモノマ
ーと官能基を導入できる化合物との共重合により製造さ
れる変性オレフィン系重合体は、グラフト共重合体ある
いはブロック共重合体などでもよい。
【0095】本発明に用いられる変性オレフィン系重合
体の原料となるオレフィン系重合体としては、各種オレ
フィンモノマーの単独重合体またはこれらのランダム共
重合体、ブロック共重合体あるいはグラフト共重合体、
またはこれらの単独重合体あるいは共重合体の混合物が
あげられる。たとえば、高密度ポリエチレン、中密度ポ
リエチレン、低密度ポリエチレン、エチレンとその他の
α−オレフィンとの共重合体、ポリプロピレン、プロピ
レンとその他のα−オレフィンとの共重合体、ポリブテ
ン、ポリ−4−メチルペンテン−1などのポリオレフィ
ン類またはオリゴマー類、エチレン−プロピレンゴム、
エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、ブチルゴム、ブタジエンゴム、プロピレ
ン−ブテン共重合体、エチレン−アクリル酸エステル共
重合体などのポリオレフィン系エラストマー類があげら
れ、これらの単独または2種以上の組合せで用いられ
る。これらの中で、弾性率、耐熱性の点から、低密度ポ
リエチレン、ポリプロピレン、プロピレンとその他のα
−オレフィンとの共重合体およびこれらのオリゴマー類
が好ましく、ポリプロピレン、プロピレンとその他のα
−オレフィンとの共重合体およびこれらのオリゴマー類
がとくに好ましい。
【0096】このオレフィン系重合体の立体構造にはと
くに制限はないが、耐熱性の点からアイソタクチック含
量が好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%
以上である。また、オレフィン系重合体の分子量は、弾
性率、外観性の点から数平均で500 〜60000 が好まし
く、1000〜50000 がより好ましい。数平均分子量は、G
PC(ゲルパーメーションクロマトグラフィ)にて測定
することができる。
【0097】変性オレフィン系重合体(f10)で選ば
れた官能基と反応性のある官能基を有する化合物を重合
せしめた変性スチレン系重合体(f11)または変性メ
タクリレート系重合体(f12)は、官能基を有するビ
ニル化合物と芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル化合
物、アルキル(メタ)アクリレート化合物および(また
は)これらと共重合可能な他のビニル化合物を重合して
なる重合体であり、上記ビニル化合物のランダム共重合
体、ブロック共重合体あるいはグラフト共重合体、また
はこれらの共重合体の混合物でもかまわない。
【0098】共重合方法にはとくに制限はないが、一般
的なラジカル重合法、カチオン重合法、アニオン重合法
のほか、遷移金属を用いた配位重合法などを用いること
もできる。
【0099】変性スチレン系重合体(f11)は、芳香
族ビニル化合物を主成分(50重量%以上)とする重合体
であり、変性メタクリレート系重合体(f12)は、ア
ルキル(メタ)アクリレート化合物を主成分(50重量%
以上)とする重合体である。
【0100】官能基としては、たとえばエポキシ基、
1、2または3級アミノ基、ジメチルアミノ基、アミド
基、カルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基など
が例示され、これらの単独または2種以上の組合せで用
いられる。たとえば変性オレフィン系重合体(f10)
に導入したグリシジル基との反応をより効果的にさせる
ためには、アミノ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基
が好ましく、カルボキシル基がとくに好ましい。
【0101】また、変性オレフィン系重合体(f10)
にカルボキシル基および(または)酸無水物基が導入さ
れているばあいは、エポキシ基、アミノ基、ジメチルア
ミノ基および(または)ヒドロキシル基であることが好
ましい。
【0102】官能基を導入できる化合物としては、たと
えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、ジメチルアミノエチル
メタクリレート、ビニルピリジン、t−ブチルアミノエ
チルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、マレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、アリルアルコール、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレートなどが例示される。
【0103】シアン化ビニル化合物としては、たとえば
アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが例示さ
れ、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、メチルス
チレン、クロロスチレン、α−メチルスチレンなどが例
示され、また、アルキル(メタ)アクリレート化合物と
しては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、ブチルアクリレートなどが例示される。上記化合物
は、いずれも単独または2種以上の組合せで用いられ
る。
【0104】官能基は、変性オレフィン系重合体(f1
0)との反応が行われ、相溶化剤が製造できればよく、
好ましくは、変性スチレン系重合体(f11)または変
性メタクリレート系重合体(f12)中に官能基を含有
する構成成分としてのモノマーを0.05〜50重量%含有
し、より好ましくは、0.1 〜30重量%含有する。0.05重
量%以下では外観性(耐表層剥離性)が改善されず、50
重量%を超えると流動性の低下が大きくなる傾向にあ
り、表面凹凸、表面光沢むらが発生し、外観性が低下す
る。
【0105】さらに、変性スチレン系重合体(f11)
および変性メタクリレート系重合体(f12)は、還元
粘度が0.2 〜 0.9dl/g(ジメチルホルムアミド溶液、
30℃、濃度0.3 g/dl)が好ましく、この範囲では、本
発明の樹脂組成物の弾性率、外観性が向上する。
【0106】変性オレフィン系重合体(f10)で選ば
れた官能基と反応性のある官能基を有する化合物を重合
せしめた変性塩化ビニル系重合体(f13)は、官能基
を有するビニル化合物と塩化ビニル化合物および(また
は)これらと共重合可能な他のビニル化合物を重合して
なる重合体であり、上記ビニル化合物のランダム共重合
体、ブロック共重合体あるいはグラフト共重合体、また
はこれらの共重合体の混合物でもかまわない。
【0107】共重合方法にはとくに制限はないが、一般
的なラジカル重合法、カチオン重合法、アニオン重合法
のほか、遷移金属を用いた配位重合法などを用いること
もできる。
【0108】変性塩化ビニル系重合体(f13)は、塩
化ビニル化合物を主成分(50重量%以上)とする重合
体である。
【0109】官能基としては、たとえばエポキシ基、
1、2または3級アミノ基、ジメチルアミノ基、アミド
基、カルボキシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基など
が例示され、これらの単独または2種以上の組合せで用
いられる。たとえば本発明の変性オレフィン系重合体
(f10)に導入したグリシジル基との反応をより効果
的にさせるためには、アミノ基、カルボキシル基、ヒド
ロキシル基が好ましく、カルボキシル基がとくに好まし
い。また、変性オレフィン系重合体(f10)にカルボ
キシル基および(または)酸無水物基が導入されている
ばあいは、エポキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基お
よび(または)ヒドロキシル基であることが好ましい。
【0110】官能基を導入できる化合物としては、たと
えばグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、アリルグリシジルエーテル、ジメチルアミノエチル
メタクリレート、ビニルピリジン、t−ブチルアミノエ
チルメタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、マレイミド、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン
酸、無水マレイン酸、アリルアルコール、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリ
レート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−
ヒドロキシプロピルアクリレートなどが例示される。
【0111】官能基は、変性オレフィン系重合体(f1
0)との反応が行われ、相溶化剤が製造できればよく、
好ましくは、変性塩化ビニル系重合体(f13)中に官
能基を含有する構成成分としてのモノマーを0.05〜50重
量%含有し、より好ましくは、0.1 〜30重量%含有す
る。0.05重量%以下では外観性が改善されず、50重量%
を超えると流動性の低下が大きくなる傾向があり、外観
性が低下する。
【0112】変性塩化ビニル系重合体(f13)は、平
均重合度が400 〜1500のものが好ましく、さらに450 〜
1000のものがより好ましい。平均重合度が400 以上では
弾性率および耐衝撃性が向上し、1500以下では外観性が
向上する傾向がある。変性塩化ビニル系重合体(f1
3)には、構成成分の80重量%以上が変性塩化ビニルで
ある共重合体、構成成分の80重量%以上が変性塩化ビニ
ルであるグラフト共重合体および後に塩素化された変性
塩化ビニルを構成成分とする共重合体が含まれ、これら
の単独または2種以上の組合せで用いられる。共重合体
には、エチレン、酢酸ビニル、メチルメタクリレート、
ブチルアクリレートなどのモノビニリデン化合物20%以
下が含まれていてもよい。
【0113】相溶化剤(F−5)は、官能基を有するモ
ノマーを重合せしめた変性オレフィン系重合体(f1
0)5〜95重量%と、前記官能基を有するモノマーの官
能基と反応性のある官能基を有するモノマーを重合せし
めた変性スチレン系重合体(f11)または変性メタク
リレート系重合体(f12)または変性塩化ビニル系重
合体(f13)95〜5重量%とを反応させてなる相溶化
剤である。変性オレフィン系重合体(f10)15〜85重
量%、変性スチレン系重合体(f11)または変性メタ
クリレート系重合体(f12)または変性塩化ビニル系
重合体(f13)85〜15重量%が好ましく、変性オレフ
ィン系重合体(f10)25〜75重量%、変性スチレン系
重合体(f11)または変性メタクリレート系重合体
(f12)または変性塩化ビニル系重合体(f13)75
〜25重量%がとくに好ましい。変性オレフィン系重合体
(f10)が5重量%未満または95重量%を超えると、
本発明の樹脂組成物間の相溶性を改善できず、外観性が
著しく悪化する。
【0114】相溶化剤(F−5)の製造法は、とくに限
定はないが、以下に示す2つの方法が好適に利用でき
る。
【0115】第1の製造法は、変性オレフィン系重合体
(f10)と変性スチレン系重合体(f11)または変
性メタクリレート系重合体(f12)または変性塩化ビ
ニル系重合体(f13)の溶融混練法であり、第2の製
造方法は、変性オレフィン系重合体(f10)に変性ス
チレン系重合体(f11)または変性メタクリレート系
重合体(f12)または変性塩化ビニル系重合体(f1
3)を構成するビニル化合物群をグラフト重合させる方
法である。
【0116】第1の製造法は、たとえば、変性オレフィ
ン系重合体(f10)中の一般式(II)で示される構
造単位におけるグリシジル基と、変性スチレン系重合体
(f11)または変性メタクリレート系重合体(f1
2)または変性塩化ビニル系重合体(f13)中のグリ
シジル基と反応性のある官能基を有する化合物とを反応
させるものである。
【0117】この際に、オレフィン系重合体を溶解ない
しは膨潤させる溶剤、たとえば、テトラリン、デカリ
ン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどを使用し
てもよい。
【0118】具体的には、変性オレフィン系重合体(f
10)と変性スチレン系重合体(f11)または変性メ
タクリレート系重合体(f12)または変性塩化ビニル
系重合体(f13)とを、たとえば、押出機、加熱ロー
ル、ブラベンダー、バンバリーミキサーなどの従来から
の既知の各種のブレンダーを用いて150 〜250 ℃、好ま
しくは180 〜230 ℃にて溶融混練する方法がある。
【0119】第2の製造法は、変性オレフィン系重合体
(f10)に変性スチレン系重合体(f11)または変
性メタクリレート系重合体(f12)または変性塩化ビ
ニル系重合体(f13)を構成するビニル化合物群をグ
ラフト重合させる方法である。グラフト重合体にはとく
に制限はないが、一般的な含浸重合法、マクロモノマー
を用いた重合法、ラジカル重合法などを用いることもで
きる。
【0120】本発明に用いられる塩化ビニル系樹脂
(A)は、平均重合度が400 〜1500のものが好ましく、
さらに450 〜1000のものがより好ましい。平均重合度が
400 未満になると弾性率および耐衝撃性が低下し、1500
を超えると外観性および流動性が著しく低下する傾向が
ある。塩化ビニル系樹脂(A)には、塩化ビニル単独重
合体、構成成分の80重量%以上が塩化ビニルである共重
合体、後に塩素化されたポリ塩化ビニルなどが含まれ、
これらの単独または2種以上の組合せで用いられる。共
重合体には、エチレン、酢酸ビニル、メチルメタクリレ
ート、ブチルアクリレートなどのモノビニリデン化合物
20重量%以下が含まれていてもよい。
【0121】本発明に用いられるスチレン系樹脂(B)
としては、たとえばポリスチレン、アクリロニトリル−
スチレン共重合体、アクリロニトリル−スチレン−α−
メチルスチレン共重合体、アクリロニトリル−メチルメ
タクリレート−スチレン−α−メチルスチレン共重合
体、ABS樹脂、AS樹脂、MABS樹脂、MBS樹
脂、AAS樹脂、AES樹脂、アクリロニトリル−ブタ
ジエン−スチレン−α−メチルスチレン共重合体、アク
リロニトリル−メチルメタクリレート−ブタジエン−ス
チレン−α−メチルスチレン共重合体、スチレン−無水
マレイン酸共重合体、スチレン−マレイミド共重合体、
スチレン−N−置換マレイミド共重合体、アクリロニト
リル−スチレン−N−置換マレイミド共重合体、アクリ
ロニトリル−ブタジエン−スチレン−β−イソプロペニ
ルナフタレン共重合体、アクリロニトリル−メチルメタ
クリレート−ブタジエン−スチレン−α−メチルスチレ
ン−マレイミド共重合体などが例示され、これらの単独
または2種以上の組合せで用いられる。好ましくは、外
観性を低下させないため、塩化ビニル系樹脂と相溶性の
あるものがよい。
【0122】弾性率および耐衝撃性を必要とするばあい
は、スチレン系樹脂(B)として、ゴム状重合体40〜90
重量%にシアン化ビニル化合物、芳香族ビニル化合物、
アルキル(メタ)アクリレート化合物から選ばれる1種
以上の化合物およびこれらと共重合可能な単量体の混合
物60〜10重量%を重合してなるグラフト共重合体を0〜
70重量%含有するスチレン系樹脂を用いることが好まし
い。
【0123】ゴム状重合体としては、たとえばポリブタ
ジエンゴム、スチレンブタジエンゴム(SBR)、アク
リロニトリル−ブタジエンゴム(NBR)、ブチルアク
リレートゴムなどが例示される。シアン化ビニル化合物
としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなど
が例示され、芳香族ビニル化合物としては、スチレン、
メチルスチレン、クロロスチレン、α−メチルスチレン
などが例示され、また、アルキルメタクリレート化合物
としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレー
トなどが例示される。上記重合体および化合物は、いず
れも単独または2種以上の組合せで用いられる。
【0124】また、スチレン系樹脂(B)としては、つ
ぎの組成のものがとくに好ましい。すなわち、メチルエ
チルケトン可溶分の組成が、シアン化ビニル化合物およ
び(または)アルキル(メタ)アクリレート化合物を共
重合成分として10〜60重量%、好ましくは15重量%以上
含有し、還元粘度が0.2 〜0.9dl /g(ジメチルホルム
アミド溶液、30℃、濃度 0.3g/dl)、より好ましく
は、0.25〜0.8dl /gのものである。シアン化ビニル化
合物および(または)アルキルメタクリレート化合物が
共重合成分として10重量%未満では耐表層剥離性が低下
し外観性が損われ、60重量%を超えると流動性が低下
し、外観性が損われる傾向にある。また、還元粘度が0.
2dl /g未満では弾性率および耐衝撃性が低下し、0.9d
l /gを超えると流動性が低下し外観性が損われ、成形
時の熱安定性も悪くなる傾向にある。また、耐熱性を必
要とするばあいは、メチルエチルケトン可溶分の組成に
おいて、α−メチルスチレン含量が30重量%以上である
スチレン系樹脂であることが好ましい。
【0125】本発明に用いられるオレフィン系樹脂
(C)としては、たとえば高密度ポリエチレン、中密度
ポリエチレン、低密度ポリエチレン、エチレンとその他
のα−オレフィンとの共重合体、ポリプロピレン、プロ
ピレンとその他のα−オレフィンとの共重合体、ポリブ
テン、ポリ−4−メチルペンテン−1などのポリオレフ
ィン類またはオリゴマー類、エチレン−プロピレンゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、エチレン−酢
酸ビニル共重合体、ブチルゴム、ブタジエンゴム、プロ
ピレン−ブテン共重合体、エチレン−アクリル酸エステ
ル共重合体などのポリオレフィン系エラストマー類また
は、ポリオレフィン類またはポリオレフィン系エラスト
マー類を変性したものがあげられ、これらの単独または
2種以上の組合せで用いられる。これらの中で、弾性
率、耐熱性の点から、低密度ポリエチレン、ポリプロピ
レン、プロピレンとその他のα−オレフィンとの共重合
体が好ましく、ポリプロレン、プロピレンとその他のα
−オレフィンとの共重合体がとくに好ましい。
【0126】このオレフィン系樹脂(C)の立体構造に
はとくに制限はないが、耐熱性の点からアイソタクチッ
ク含量が好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重
量%以上である。また、オレフィン系樹脂(C)の分子
量は、弾性率、外観性の点から重量平均で5000〜100000
0 が好ましく、10000 〜700000がより好ましい。
【0127】オレフィン系樹脂(C)は、たとえばエポ
キシ基、1、2または3級アミノ基、アミド基、カルボ
キシル基、酸無水物基、ヒドロキシル基などの単独また
は2種以上の官能基を含有した変性オレフィン系樹脂で
もかまわない。
【0128】ガラス繊維(D)は、繊維径が3〜50μ
m、好ましくは5〜30μm、繊維長が0.1 〜50mm、好ま
しくは0.5 〜30mmのものである。
【0129】繊維径が3μm未満、繊維長が0.1 mm未
満では弾性率が改善されず、繊維径が50μmをこえ、繊
維長が50mmをこえると外観性が低下する。
【0130】ガラス成分としては、酸化ケイ素が40重量
%以上であるガラスが好ましい。また、シラン化合物、
ボラン化合物、エポキシ化合物あるいはポリマーなどの
表面処理剤を施したものがより好ましい。さらに、取扱
上から、集束したものがより好ましい。
【0131】タルク(E)は、吸油量が10〜50cc/g、
好ましくは15〜45cc/g、平均粒子径が0.5 〜10μm、
好ましくは0.7 〜7μmのものである。
【0132】吸油量が10cc/g未満、粒子径が0.5 μm
未満では弾性率が低下し、吸油量が50cc/gをこえ、粒
子径が10μmをこえると外観性が低下する。
【0133】タルクは、マグネシウムシリケート主成分
で、中国、オーストリア、アメリカ、韓国、旧ソ連、イ
タリア、フランス、インド、日本などで産出する滑石か
ら精製されるものならどれでもよく、とくに制限されな
い。また、ガラス繊維と同様に表面処理剤を施したもの
が好ましい。
【0134】本発明の樹脂組成物は、塩化ビニル系樹脂
(A)または塩化ビニル系樹脂(A)およびスチレン系
樹脂(B)1〜99重量部とオレフィン系樹脂(C)99〜
1重量部からなる、合計100 重量部の樹脂に対し、ガラ
ス繊維(D)および(または)タルク(E)1〜50重量
部、さらに、相溶化剤(F−1)〜(F−5)から選ば
れる少なくとも1種以上の相溶化剤0.1 〜50重量部をブ
レンドしてなる。各成分(A)、(B)および(C)の
比率は、(A)成分または(A)成分および(B)成分
10〜99重量部、(C)成分90〜1重量部が好ましく、
(A)成分または(A)成分および(B)成分10〜70重
量部、(C)成分90〜30重量部がより好ましい。(A)
成分および(B)成分の比率は、(A)成分1〜100 重
量%、(B)成分99〜0重量%にわたり適用可能であ
る。つまり、塩化ビニル系樹脂(A)単独とオレフィン
系樹脂(C)でもかまわない。
【0135】ガラス繊維(D)および(または)タルク
(E)は、成分(A)、(B)および(c)の合計100
重量部に対し、1〜50重量部であり、3〜40重量部が好
ましい。1重量部未満では充分な弾性率、耐熱性の向上
が発現されず、50重量部を超えると成形品の外観性が著
しく低下する。(D)成分および(E)成分の比率は、
(D)成分0〜100 重量%、(E)成分100 〜0重量%
にわたり適用可能である。つまり、ガラス繊維(D)ま
たはタルク(E)単独でもかまわない。
【0136】相溶化剤(F−1)〜(F−5)は、成分
(A)、(B)および(C)の合計100 重量部に対し、
0.1 〜50重量部であり、1〜25重量部が好ましい。0.1
重量部未満では、外観性(耐表層剥離性)が改善され
ず、50重量部を超えると弾性率、成形加工性が損なわれ
る(表面性不良により外観性が損われる)。
【0137】好ましい相溶化剤としては、(F−1)、
(F−2)、(F−5)があげられる。
【0138】塩化ビニル系樹脂(A)、スチレン系樹脂
(B)、オレフィン系樹脂(C)の重合については、そ
れぞれ公知の重合方法を使用することができ、その種
類、操作についてはとくに制限はない。重合終了後は、
既知の方法により目的のパウダーをえる。
【0139】さらに、本発明の樹脂組成物は、それぞれ
の方法でえられた各パウダーまたはペレットを既知の方
法、たとえばヘンシェルスーパーミキサーなどを用いて
ブレンドし、2軸押出機などで150 〜250 ℃、好ましく
は180 〜230 ℃にて溶融混練するなどとして、目的物を
える。また、本発明の樹脂組成物は、通常よく知られて
いる耐衝撃性向上剤、加工性改良剤、酸化防止剤、熱安
定剤、滑剤はもとより、必要に応じて、UV吸収剤、顔
料、帯電防止剤、難燃剤および難燃助剤などを併せて使
用することができる。とくにスチレン系樹脂、オレフィ
ン系樹脂に用いられるフェノール系抗酸化剤、ホスファ
イト系安定剤、塩化ビニル系樹脂に配合されるスズ系安
定剤および各種脂肪酸エステル、金属石鹸、ワックス類
などの内外滑剤などは本発明の樹脂組成物を射出成形用
樹脂として、より高性能なものとするために用いること
ができる。
【0140】以下、本発明を具体的な実施例によりさら
に詳細に説明するが、これら実施例は本発明を限定する
ものではない。実施例中の「部」は重量部を、「%」は
重量%を示す。
【0141】実施例1〜9および比較例1〜3 公知の懸濁重合法で重合した表1に示した組成の塩化ビ
ニル系樹脂(A−1〜A−2)、表3に示すオレフィン
系樹脂(C−1〜C−2)、表4に示す相溶化剤(F−
1〜F−5)、安定剤(ジブチルスズマレート)2部お
よび繊維径13μm、長さ3mmのガラス繊維(D)と吸油
量35cc/g、平均粒子径3μmのタルク(E)を表5に
示す組成比でヘンシェルミキサーを用いてブレンドし、
2軸押出機にて、これらの成分を160 〜210 ℃にて溶融
混練し、ペレット化して樹脂組成物のペレットをえた。
【0142】実施例10〜13および比較例4〜6 表1に示した組成の塩化ビニル系樹脂(A−1)、公知
の乳化重合法で重合した表2に示した組成のスチレン系
樹脂(B−3)、表3に示すオレフィン系樹脂(C−
2)、相溶化剤(F−1、F−2)、安定剤(ジブチル
スズマレート)2部および繊維径13μm、長さ3mmのガ
ラス繊維(D)と吸油量35cc/g、平均粒子径3μmの
タルク(E)を表6に示す組成比でヘンシェルミキサー
を用いてブレンドし、2軸押出機にて、これらの成分を
170 〜220 ℃で溶融混練し、ペレット化して樹脂組成物
のペレットをえた。
【0143】なお、還元粘度は以下の方法によって測定
した。
【0144】(還元粘度)スチレン系樹脂をN,N−ジ
メチルホルムアミドに濃度が0.3 g/dlとなるように溶
解して高分子溶液とし、JIS−K6721にしたがっ
て、30℃でウベローデ型粘度計(柴山化学機器製作所株
式会社製の毛細管粘度自動計測装置)を用い、通過時間
(t)を測定した。一方、溶媒のN,N−ジメチルホル
ムアミドについて同装置を用い、30℃での通過時間(t
o )を測定し、次式により還元粘度(ηred )を算出し
た。
【0145】ηred =(t/t0 −1)/C ただし、式中、Cは高分子溶液の濃度(g/dl)を意味
する。
【0146】
【表1】
【0147】
【表2】
【0148】
【表3】
【0149】
【表4】
【0150】
【表5】
【0151】
【表6】
【0152】つぎに、前記の方法でそれぞれ作成したペ
レットを用いて、5オンス射出成形機により、ノズル温
度を実施例1〜9、比較例1〜3では180 ℃、実施例1
0〜13および比較例4〜6では230 ℃に設定し、下記
の試験に必要な試験片を成形した。
【0153】各試験片から各種物性を以下に示す方法に
したがって測定した。その結果を表7に示す。
【0154】
【表7】
【0155】成形品の外観性は、厚み2.5mm の平板成形
品を評価した。評価は目視による5点法とし、つぎのよ
うに最高を5点、最低を1点とした。
【0156】5点:良品 4点:表面光沢むら少しあり 3点:表面光沢むらあり、または表面凹凸少しあり 2点:表面光沢むらあり、または表面凹凸あり、または
表層剥離少しあり 1点:表層剥離あり すなわち、評価は数字が大きいほど外観性にすぐれてい
ることを示す。
【0157】曲げ弾性率は、ASTM D−790規格
に基づきオートグラフを用いて評価した(23℃、単位
kg/cm2 )。
【0158】熱変形温度は、ASTM D−648規格
に基づき荷重18.6kg/cm2 でのHDT試験で評価した
(単位 ℃)。
【0159】表7に示した結果から、本発明の樹脂組成
物は、弾性率、耐熱性、外観性にすぐれていることがわ
かる。
【0160】
【発明の効果】本発明の樹脂組成物は、弾性率、耐熱
性、外観性のすべてにすぐれており、射出成形用樹脂組
成物などとしてきわめて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08K 7/14 KFT 7242−4J C08L 23/08 LDJ 7107−4J 23/16 LCY 7107−4J 25/00 LDS 9166−4J LDW 9166−4J 27/06 LEP 9166−4J LFA 9166−4J 51/06 LLE 7142−4J 53/02 LLY 7142−4J

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)塩化ビニル系樹脂または(A)塩
    化ビニル系樹脂および(B)スチレン系樹脂1〜99重量
    部と(C)オレフィン系樹脂99〜1重量部とからなる合
    計100 重量部の樹脂に対し、(D)ガラス繊維および
    (または)(E)タルク1〜50重量部、さらに、 (F−1):(f1)1種以上のエチレン−プロピレン
    −ジエンゴム25〜70重量部、(f2)1種以上のエチレ
    ン−ビニルアセテートコポリマー25〜70重量部、(f
    3)1種以上のゴム状重合体および(または)オレフィ
    ン系重合体0〜25重量部ならびに(f4)1種以上の官
    能基含有ゴム状重合体および(または)オレフィン系重
    合体1〜50重量部からなり、1種以上のエチレン−プロ
    ピレン−ジエンゴム(f1)、1種以上のエチレン−ビ
    ニルアセテートコポリマー(f2)、1種以上のゴム状
    重合体および(または)オレフィン系重合体(f3)な
    らびに1種以上の官能基含有ゴム状重合体および(また
    は)オレフィン系重合体(f4)の合計が100 重量部で
    ある相溶化剤、 (F−2):(f1)1種以上のエチレン−プロピレン
    −ジエンゴム25〜70重量部、(f2)1種以上のエチレ
    ン−ビニルアセテートコポリマー25〜70重量部ならびに
    (f3)1種以上のゴム状重合体および(または)オレ
    フィン系重合体0〜25重量部からなり、1種以上のエチ
    レン−プロピレン−ジエンゴム(f1)、1種以上のエ
    チレン−ビニルアセテートコポリマー(f2)ならびに
    1種以上のゴム状重合体および(または)オレフィン系
    重合体(f3)の合計が100 重量部となる重合体混合物
    と、(f5)官能基を含有する単量体群0.05〜50重量%
    およびこれらと共重合可能な単量体群50〜99.95 重量%
    からなる単量体群5〜200重量部とで構成されるグラフ
    ト重合体である相溶化剤、 (F−3):(f6)官能基含有スチレン系重合体部5
    〜95重量%と(f7)スチレン系重合体、アルキル(メ
    タ)アクリレート系重合体および(または)塩化ビニル
    重合体からなる重合体部95〜5重量%とで構成されるグ
    ラフト共重合体である相溶化剤、 (F−4):(f8)オレフィン系重合体のブロック5
    〜95重量%と(f9)スチレン系重合体のブロック95〜
    5重量%とで構成されるブロック共重合体である相溶化
    剤および (F−5):(f10)官能基を有するモノマーを0.05
    〜50重量%含有するように重合せしめた変性オレフィン
    系重合体5〜95重量%と、前記官能基を有するモノマー
    の官能基と反応性のある官能基を有するモノマーを0.05
    〜50重量%含有するように重合せしめた(f11)変性
    スチレン系重合体または(f12)変性メタクリレート
    系重合体または(f13)変性塩化ビニル系重合体95〜
    5重量%とからなる相溶化剤からなる群より選ばれた1
    種以上の相溶化剤0.1 〜50重量部を配合してなる樹脂組
    成物。
  2. 【請求項2】 塩化ビニル系樹脂(A)の平均重合度が
    400 〜1500である請求項1記載の樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 スチレン系樹脂(B)のメチルエチルケ
    トン可溶分の組成が、シアン化ビニル化合物および(ま
    たは)アルキル(メタ)アクリレート化合物を共重合成
    分として10〜60重量%含有し、還元粘度が0.2 〜0.9 dl
    /g(ジメチルホルムアミド溶液、30℃、濃度0.3 g/
    dl)である請求項1または2記載の樹脂組成物。
  4. 【請求項4】 スチレン系樹脂(B)が、ゴム状重合体
    40〜90重量%に対してシアン化ビニル化合物、芳香族ビ
    ニル化合物およびアルキル(メタ)アクリレート化合物
    から選ばれる1種以上の化合物ならびにこれらと共重合
    可能な単量体の混合物60〜10重量%を重合してなるグラ
    フト共重合体を0〜70重量%含有する請求項1、2また
    は3記載の樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 スチレン系樹脂(B)のメチルエチルケ
    トン可溶分の組成において、α−メチルスチレン含量が
    30重量%以上である請求項1、2、3または4記載の樹
    脂組成物。
  6. 【請求項6】 オレフィン系樹脂(C)が、プロピレン
    系重合体である請求項1、2、3、4または5記載の樹
    脂組成物。
  7. 【請求項7】 オレフィン系樹脂(C)の重量平均分子
    量が、5000〜1000000 である請求項1、2、3、4、5
    または6記載の樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 1種以上の官能基含有ゴム状重合体およ
    び(または)オレフィン系重合体(f4)が、1種以上
    のエポキシ基含有ゴム状重合体および(または)オレフ
    ィン系重合体1〜50重量部である請求項1、2、3、
    4、5、6または7記載の樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 1種以上のゴム状重合体および(また
    は)オレフィン系重合体(f3)が、スチレン−ブタジ
    エンゴム、スチレン−ブタジエン−ブロックコポリマ
    ー、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、ポリブタジエ
    ンゴム、イソブチレンゴム、ブチルゴムおよびポリオレ
    フィンからなる群より選ばれた少なくとも1種である請
    求項1、2、3、4、5、6、7または8記載の樹脂組
    成物。
  10. 【請求項10】 1種以上の官能基含有ゴム状重合体お
    よび(または)オレフィン系重合体(f4)が、それぞ
    れ官能基を含有した、変性スチレン−ブタジエンゴム、
    変性スチレン−ブタジエン−ブロックコポリマー、変性
    アクリロニトリル−ブタジエンゴム、変性ポリブタジエ
    ンゴム、変性イソブチレンゴム、変性ブチルゴムおよび
    変性ポリオレフィンからなる群より選ばれた少なくとも
    1種である請求項1、2、3、4、5、6、7または9
    記載の樹脂組成物。
  11. 【請求項11】 1種以上の官能基含有ゴム状重合体お
    よび(または)オレフィン系重合体(f4)が、それぞ
    れエポキシ基を含有した、変性スチレン−ブタジエンゴ
    ム、変性スチレン−ブタジエン−ブロックコポリマー、
    変性アクリロニトリル−ブタジエンゴム、変性ポリブタ
    ジエンゴム、変性イソブチレンゴム、変性ブチルゴムお
    よび変性ポリオレフィンからなる群より選ばれた少なく
    とも1種である請求項1、2、3、4、5、6、7また
    は9記載の樹脂組成物。
  12. 【請求項12】 1種以上の官能基含有ゴム状重合体お
    よび(または)オレフィン系重合体(f4)が、それぞ
    れ官能基含有化合物および(または)官能基含有ポリマ
    ーをグラフトした、変性スチレン−ブタジエンゴム、変
    性スチレン−ブタジエン−ブロックコポリマー、変性ア
    クリロニトリル−ブタジエンゴム、変性ポリブタジエン
    ゴム、変性イソブチレンゴム、変性ブチルゴムおよび変
    性ポリオレフィンからなる群より選ばれた少なくとも1
    種である請求項1、2、3、4、5、6、7または9記
    載の樹脂組成物。
  13. 【請求項13】 1種以上の官能基含有ゴム状重合体お
    よび(または)オレフィン系重合体(f4)が、それぞ
    れエポキシ基含有ポリマーをグラフトした、変性スチレ
    ン−ブタジエンゴム、変性スチレン−ブタジエン−ブロ
    ックコポリマー、変性アクリロニトリル−ブタジエンゴ
    ム、変性ポリブタジエンゴム、変性イソブチレンゴム、
    変性ブチルゴムおよび変性ポリオレフィンからなる群よ
    り選ばれた少なくとも1種である請求項1、2、3、
    4、5、6、7または9記載の樹脂組成物。
  14. 【請求項14】 1種以上のゴム状重合体および(また
    は)オレフィン系重合体(f3)が、それぞれ、塩化ビ
    ニル系樹脂(A)および(または)スチレン系樹脂
    (B)と親和性のあるポリメチルメタクリル酸エステ
    ル、スチレン−アクリロニトリルコポリマーまたはスチ
    レン−メチルメタクリル酸エステルコポリマーをグラフ
    トした、スチレン−ブタジエンゴム、スチレン−ブタジ
    エン−ブロックコポリマー、アクリロニトリル−ブタジ
    エンゴム、ポリブタジエンゴム、イソブチレンゴム、ブ
    チルゴムおよびポリオレフィンからなる群より選ばれた
    少なくとも1種である請求項1、2、3、4、5、6、
    7、8、9、10、11、12または13記載の樹脂組
    成物。
  15. 【請求項15】 相溶化剤(F−2)における官能基を
    含有する単量体群が、1種以上のエポキシ基を含有する
    単量体群である請求項1、2、3、4、5、6または7
    記載の樹脂組成物。
  16. 【請求項16】 相溶化剤(F−2)における共重合可
    能な単量体群が、芳香族ビニル化合物、シアン化ビニル
    化合物、アルキル(メタ)アクリレート化合物、ハロゲ
    ン化ビニル化合物、オレフィン化合物およびこれらと共
    重合可能な他のビニル化合物からなる群より選ばれた少
    なくとも1種である請求項1、2、3、4、5、6、7
    または15記載の樹脂組成物。
  17. 【請求項17】 官能基含有スチレン系重合体部(f
    6)が、芳香族ビニル化合物50重量%以上を重合したも
    のである請求項1、2、3、4、5、6または7記載の
    樹脂組成物。
  18. 【請求項18】 官能基含有スチレン系重合部(f6)
    においてモノマーとして重合されている芳香族ビニル化
    合物の80重量%以上が、スチレン、メチルスチレン、α
    −メチルスチレンおよび(または)β−イソプロピルナ
    フタレンである請求項1、2、3、4、5、6または7
    記載の樹脂組成物。
  19. 【請求項19】 重合体部(f7)のスチレン系重合体
    が、シアン化ビニル化合物15〜40重量%、芳香族ビニル
    化合物50〜85重量%およびこれらと共重合可能な他のビ
    ニル化合物0〜20重量%を共重合したものである請求項
    1、2、3、4、5、6、7または18記載の樹脂組成
    物。
  20. 【請求項20】 重合体部(f7)のアルキル(メタ)
    アクリレート系重合体が、構成成分としてメチルメタク
    リレートを60重量%以上含有する請求項1、2、3、
    4、5、6または7記載の樹脂組成物。
  21. 【請求項21】 相溶化剤(F−3)におけるエポキシ
    基の酸素の含有量が0.03〜5重量%である請求項1、
    2、3、4、5、6または7記載の樹脂組成物。
  22. 【請求項22】 オレフィン系重合体のブロック(f
    8)が、数平均分子量1000〜50000 である請求項1、
    2、3、4、5、6または7記載の樹脂組成物。
  23. 【請求項23】 スチレン系重合体のブロック(f9)
    が、構成成分としてシアン化ビニル化合物3〜40重量
    %、芳香族ビニル化合物35〜85重量%およびアルキル
    (メタ)アクリレート化合物50〜0重量%からなるもの
    である請求項1、2、3、4、5、6、7または22記
    載の樹脂組成物。
  24. 【請求項24】 スチレン系重合体のブロック(f9)
    が、還元粘度0.2 〜0.9dl /g(ジメチルホルムアミド
    溶液、30℃、濃度0.3 g/dl)である請求項1、2、
    3、4、5、6、7または23記載の樹脂組成物。
  25. 【請求項25】 変性オレフィン系重合体(f10)
    が、オレフィンの繰返し単位数2〜1000個あたりに、ア
    ミド基と、グリシジルオキシ基およびグリシジル基から
    なる群から選ばれる官能基とをそれぞれ少なくとも1個
    有する構造単位1個を有する変性オレフィン系重合体で
    ある請求項1、2、3、4、5、6または7記載の樹脂
    組成物。
  26. 【請求項26】 変性オレフィン系重合体(f10)
    が、一般式(I) 【化1】 (式中、Arはグリシジルオキシ基およびグリシジル基
    からなる群から選ばれる官能基を少なくとも1個有する
    炭素数9〜23の芳香族炭化水素基を示し、Rは水素原子
    またはメチル基を示す)で表わされる化合物で変性した
    オレフィン系重合体である請求項1、2、3、4、5、
    6または7記載の樹脂組成物。
  27. 【請求項27】 変性スチレン系重合体(f11)、変
    性メタクリレート系重合体(f12)または変性塩化ビ
    ニル系重合体(f13)が、カルボキシル基を有する化
    合物で変性したものである請求項1、2、3、4、5、
    6、7、25または26記載の樹脂組成物。
  28. 【請求項28】 変性オレフィン系重合体(f10)に
    含有される官能基が、カルボキシル基および(または)
    酸無水物基である請求項1、2、3、4、5、6または
    7記載の樹脂組成物。
  29. 【請求項29】 変性スチレン系重合体(f11)、変
    性メタクリレート系重合体(f12)または変性塩化ビ
    ニル系重合体(f13)に含有される官能基が、エポキ
    シ基、アミノ基、ジメチルアミノ基および(または)ヒ
    ドロキシル基である請求項1、2、3、4、5、6、7
    または28記載の樹脂組成物。
  30. 【請求項30】 ガラス繊維(D)が、繊維直径3〜50
    μm、繊維長0.1 〜50mmのガラス繊維である請求項
    1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、1
    2、13、14、15、16、17、18、19、2
    0、21、22、23、24、25、26、27、28
    または29記載の樹脂組成物。
  31. 【請求項31】 タルク(E)が、吸油量10〜50cc/
    g、平均粒子径0.5 〜10μmのタルクである請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、
    13、14、15、16、17、18、19、20、2
    1、22、23、24、25、26、27、28、29
    または30記載の樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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