JPH0665124U - ワイパ制御装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 雨滴センサで検出し得る降雨状態から検出困
難な霧雨等に変わった場合であっても、これに応じた間
欠動作を行うことができるワイパ制御装置を提供する。 【構成】 雨滴センサ３の信号に基づいて決定した間欠
時間でワイパを駆動するワイパ制御装置において、ワイ
パブレードが待機位置にあるか否かを検出する位置検出
スイッチとしてのオートストップ機構５を有するワイパ
モータ１と、ワイパモータ１に通電してワイパブレード
を所定の回数だけ動かす単一動作スイッチ１０と、オー
トストップ機構５が待機位置を示している時間を計測す
る計測手段１２と、単一動作スイッチ１０を入れたとき
に計測手段１２の計測時間を記憶する記憶手段１３とを
備え、単一動作スイッチ１０を入れてから雨滴センサ３
の信号が所定時間以上発生しないときに記憶手段１３が
記憶した時間で間欠動作を行うワイパ制御装置。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、降雨状態を検出して車両のワイパ装置を駆動するのに利用されるワ イパ制御装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

この種のワイパ制御装置としては、例えば、雨滴の衝突により生じた振動を電 気信号に変換して出力する雨滴センサを用い、所定時間内に発生した信号を積算 して、その積算値によりワイパ駆動用の間欠時間を決定し、その間欠時間でワイ パを駆動するようにしたものがあった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

ところが、上記したような従来のワイパ制御装置にあっては、霧雨等の場合、 雨滴センサによる雨滴の検出が困難になり、正常な間欠動作が損なわれる恐れが あった。

【０００４】 また、従来では、霧雨等に対処する手段として、ワイパを所定の回数だけ動か すためのミストスイッチがあるが、このミストスイッチは、間欠動作を行わせる 上記の制御装置とは直接的な関連がなく、ガラスの払拭が必要になる度に操作を 繰り返さなければならなかった。

【０００５】

【考案の目的】

本考案は、上記従来の状況に鑑みて成されたもので、雨滴センサで検出し得る 降雨状態から、雨滴センサで検出することが困難な霧雨等に変わった場合であっ ても、これに応じた間欠動作を行うことができるワイパ制御装置を提供すること を目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】 本考案に係わるワイパ制御装置は、請求項１として、雨滴センサの信号に基づ いて決定した間欠時間でワイパを駆動するワイパ制御装置において、ワイパブレ ードが待機位置にあるか否かを検出する位置検出スイッチを有するワイパモータ と、ワイパモータに通電してワイパブレードを所定の回数だけ動かす単一動作ス イッチと、ワイパモータの位置検出スイッチが待機位置を示している時間を計測 する計測手段と、前記単一動作スイッチを入れたときに計測手段の計測時間を記 憶する記憶手段とを備え、前記単一動作スイッチを入れてから雨滴センサの信号 が所定時間以上発生しないときに記憶手段が記憶した時間で間欠動作を行う構成 とし、請求項２として、請求項１記載のワイパ制御装置において、前記記憶手段 が、雨滴センサからの信号発生とともに記憶時間を消去する構成としており、こ れらの構成を課題を解決するための手段としている。

【０００７】

【考案の作用】

本考案の請求項１および請求項２に係わるワイパ制御装置では、雨滴センサに より検出し得る降雨状態においては、雨滴センサからの信号により間欠時間を決 定してその間欠時間でワイパを駆動している。

【０００８】 上記のワイパ制御装置は、降雨状態が霧雨等に変わって雨滴センサからの信号 が入らなくなると、間欠動作が停止することとなるが、ワイパブレードが待機位 置に達したことをワイパモータの位置検出スイッチが検出すると共に、位置検出 スイッチが待機位置を示している時間を計測手段が計測し始める。

【０００９】 そして、上記のワイパ制御装置は、その後の雨滴の付着によりワイパ駆動が必 要になったときに単一動作スイッチを入れると、ワイパブレードを所定の回数だ け動かすと共に、前記計測手段の計測時間（ワイパブレードが待機位置に達して から単一動作スイッチが入るまでの時間）を記憶手段に記憶させ、こののち、雨 滴センサの信号が所定時間以上発生しないとき（例えば霧雨が続いているとき） に、記憶手段が記憶した時間で間欠動作を行うこととなる。

【００１０】 また、上記のワイパ制御装置は、単一動作スイッチを入れたのちに雨滴センサ から信号が発生した場合、つまり、雨滴センサにより検出し得る降雨状態になっ た場合には、記憶手段における記憶時間を消去し、再び雨滴センサからの信号に 基づいて決定した間欠時間でワイパを駆動することとなる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案の一実施例を図面に基づいて説明する。

【００１２】 すなわち、ワイパ制御装置は、図１に示すように、ワイパ装置の駆動源である ワイパモータ１と、車内のワイパ操作スイッチ２と、自動車のエンジンフードの 上面などに取り付けられる雨滴センサ３と、回路で構成される制御器４を構成要 件としている。

【００１３】 前記ワイパモータ１は、ワイパ操作スイッチ２をオフにしたときに、ワイパブ レードが待機位置（下部反転位置）まで移動したところで停止させるためのオー トストップ機構５を備えている。このオートストップ機構５は、モータとともに 回転する第１および第２の通電用プレート６，７と、これらに接触する第１およ び第２の接触子８，９を備えた従来既知の構成を有するものである。

【００１４】 この実施例では、上記のオートストップ機構５をワイパブレードが待機位置に あるか否かを検出する位置検出スイッチとして用いており、ワイパブレードが待 機位置にあるときには、図示の如く第２通電用プレート７に両接触子８，９が接 触している状態となる。

【００１５】 前記ワイパ操作スイッチ２は、停止（ＯＦＦ）、間欠動作（ＡＵＴＯ）、低速 動作（ＬＯＷ）および高速動作（ＨＩＧＨ）の各動作モードを有すると共に、ワ イパモータ１に通電してワイパブレードを所定の回数だけ動かす単一動作スイッ チ（ＭＩＳＴ）１０を備えている。

【００１６】 前記雨滴センサ３は、例えば、雨滴の衝突により生じた振動を電気信号に変換 するものであって、その電気信号を雨滴検出信号として発生させる。

【００１７】 前記制御器４は、ワイパ操作スイッチ２を間欠動作モードに選択したときに雨 滴センサ３からの信号により間欠時間を決定してその間欠時間でワイパを間欠的 に駆動する駆動手段１１と、ワイパモータ１のオートストップ機構（位置検出ス イッチ）５がワイパブレードの待機位置を示している時間を計測する計測手段１ ２と、前記単一動作スイッチ１０を入れたときに計測手段１２の計測時間を記憶 する記憶手段１３と、ワイパ操作スイッチ２を間欠動作モードに選択していると きにワイパモータ１への初期の通電を行うためのリレー１４を備えている。

【００１８】 また、前記駆動手段１１は、単一動作スイッチ１０を入れてから雨滴センサ３ の信号が所定時間（例えば記憶手段１３の記憶時間）以上発生しないときに、記 憶手段１３が記憶した時間でワイパモータ１を間欠的に駆動させるようになって おり、前記記憶手段１３は、単一動作スイッチ１０を入れてから雨滴センサ３の 信号が発生したときに、その信号発生とともに記憶時間を消去するようになって いる。

【００１９】 上記の構成を備えたワイパ制御装置は、ワイパ操作スイッチ２を間欠動作モー ド（ＡＵＴＯ）に選択すると、駆動手段１１により、雨滴センサ３からの信号に 基づいて間欠時間を決定してその間欠時間でワイパモータ１を駆動する。

【００２０】 より詳しくは、駆動手段１１から信号が発生すると、この駆動手段１１に接続 したリレーコイル１５の働きでリレースイッチ１６が接地側の接点１７に切り換 わり、ワイパモータ１に通電が成される。また、前記ワイパモータ１の作動に伴 って、第１通電用プレート６に第２接触子９が接触すると、前記リレースイッチ １６が接触子側の接点１８に切り換わってワイパモータ１への通電が継続され、 ワイパブレードが一往復して第２通電用プレート７に両接触子８，９が接触した 時点でワイパモータ１が停止する。以下、駆動手段１１により決定した間欠時間 で同様のワイパ駆動を繰り返す。

【００２１】 次に、上記のワイパ制御装置は、ワイパ操作スイッチ２を間欠動作モードに選 択しているときに、降雨状態が霧雨等に変わって雨滴センサ３からの信号が入ら なくなると、間欠動作が停止することとなるが、ワイパブレードが待機位置に達 したことをワイパモータ１のオートストップ機構５が検出すると共に、その待機 位置を示している時間を計測手段１２が計測し始める。

【００２２】 そして、上記のワイパ制御装置は、その後の雨滴の付着によりワイパ駆動が必 要になったときに、図２に示すように単一動作スイッチ１０をオンにすると、ワ イパブレードを所定の回数（この実施例では一回）だけ動かすと共に、前記計測 手段１２の計測時間Ｔ、つまり、ワイパブレードが待機位置に達してから単一動 作スイッチ１０が入るまでの時間を記憶手段１３に記憶させ、こののち、雨滴セ ンサ３の信号が所定時間以上発生しないとき（例えば霧雨が続いているとき）に は、再び単一動作スイッチ１０を操作しなくても、記憶手段１３が記憶した時間 Ｔで間欠動作を行うこととなる。

【００２３】 また、上記のワイパ制御装置は、単一動作スイッチ１０を入れたのちに雨滴セ ンサ３から信号が発生した場合、つまり、雨滴センサ３により検出し得る降雨状 態になった場合には、記憶手段１３における記憶時間Ｔを消去し、再び雨滴セン サ３からの信号に基づいて決定した間欠時間でワイパを駆動することとなる。

【００２４】

【考案の効果】

以上説明してきたように、本考案のワイパ制御装置によれば、雨滴センサの信 号に基づいて決定した間欠時間でワイパを駆動するワイパ制御装置において、雨 滴センサで検出し得る降雨状態から、雨滴センサで検出することが困難な霧雨等 に変わった場合であっても、単一動作スイッチを一回操作するだけで、その降雨 状態に応じた間欠駆動を続行させることができ、また、雨滴センサで検出し得る 降雨状態になったときには通常の間欠駆動に自動的に戻すことができ、ワイパ装 置の利便性を高めることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例におけるワイパ制御装置を示
すブロック説明図である。

【図２】雨滴センサ、オートストップ機構、単一動作ス
イッチおよびリレーの作動状態を示すタイムチャートで
ある。

【符号の説明】

１ ワイパモータ ３ 雨滴センサ ５ オートストップ機構（位置検出スイッチ） １０ 単一動作スイッチ １２ 計測手段 １３ 記憶手段

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 雨滴センサの信号に基づいて決定した間
   欠時間でワイパを駆動するワイパ制御装置において、ワ
   イパブレードが待機位置にあるか否かを検出する位置検
   出スイッチを有するワイパモータと、ワイパモータに通
   電してワイパブレードを所定の回数だけ動かす単一動作
   スイッチと、ワイパモータの位置検出スイッチが待機位
   置を示している時間を計測する計測手段と、前記単一動
   作スイッチを入れたときに計測手段の計測時間を記憶す
   る記憶手段とを備え、前記単一動作スイッチを入れてか
   ら雨滴センサの信号が所定時間以上発生しないときに記
   憶手段が記憶した時間で間欠動作を行うことを特徴とす
   るワイパ制御装置。
2. 【請求項２】請求項１記載のワイパ制御装置において、
   前記記憶手段が、雨滴センサからの信号発生とともに記
   憶時間を消去することを特徴とするワイパ制御装置。