JPH0664203U - 面光源装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来よりも輝度の均一な、導光体を用いた面
光源装置を提供する。 【構成】 導光体の出射面と対向する側の面に多数の錐
形状の凹部を設け、錐形状の凹部内に、拡散剤、また
は、散乱剤を充填する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、導光体を用いた面光源装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

図３は、従来の面光源装置の構成の一例を示す断面図である。 光源２より出射された光は、導光体の入射端面１ｃより導光体１内に入射し、 導光体１内を伝達していく間に一部の光は、導光体の出射面１ａと対向する側の 面に多数設けられた錐形状の凹部１ｂに当たることによって、導光体の出射面１ ａと対向する側に配置された反射シート４に向かい、反射シート４によって反射 されたり、あるいは、錐形状の凹部１ｂの斜面によって直接反射されたりなどす ることによって、直接あるいは導光体１の内面に当たって反射して、導光体の出 射面１ａに向かい、出射面１ａより出射され、更に出射面１ａ上に配置された拡 散シート３を透過させることで拡散させて、拡散シート３上全体で均一な輝度と なるようにするものである。

【０００３】 しかし、実際には上記の面光源装置の場合、錐形状の凹部１ｂに当たった光の 多くが錐形状の凹部１ｂの斜面によって反射されて導光体の出射面１ａに直接向 かい、出射面１ａより出射されてしまう。 そのため、拡散シート３上から導光体１を見た場合、錐形状の凹部１ｂのある 部分だけが極端に明るく見え、拡散シート３上全体で均一な輝度にならないこと があった。

【０００４】 そこで、錐形状の凹部１ｂの斜面を粗面とすることによって、錐形状の凹部１ ｂの斜面に当たった光を乱反射させ、あるいは、前記斜面に当たって透過する光 を拡散させて反射シート４に向かわせることで、上記の錐形状の凹部１ｂのある 部分及びその付近だけが極端に明るく見えてしまうことを防いでいた。

【０００５】 だが、導光体の出射面１ａと対向する側の面に多数設けられた錐形状の凹部１ ｂの斜面すべてを同じ面粗度の粗面とすることは難しく、各錐形状の凹部１ｂ同 士のあいだで面粗度にばらつきを生ずることがあった。 各錐形状の凹部１ｂ同士のあいだで面粗度にばらつきを生じると、出射面１ａ に向かう光に影響を及ぼし、逆に輝度むらを発生させてしまうことがあった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、導光体の出射面１ａと対向する側の面に多数の錐形状の凹部１ｂを 設けた面光源装置において、錐形状の凹部１ｂの斜面を粗面としなくても、錐形 状の凹部１ｂのある部分だけが極端に明るくなることを防げるようにすることを 目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

本考案は、導光体の出射面１ａと対向する側の面に設けられた錐形状の凹部１ ｂ内に、拡散剤、または、散乱剤を充填することによって、上記の課題を解決す る。

【０００８】

【作用】

導光体の出射面１ａと対向する側の面に設けられた錐形状の凹部１ｂ内に、拡 散剤、または、散乱剤を充填すると、導光体１内に入射した光が錐形状の凹部１ ｂの斜面に当たったとき、錐形状の凹部１ｂ内の拡散剤、または、散乱剤によっ て光は拡散され、錐形状の凹部１ｂのある部分だけが極端に明るくなることが防 げる。

【０００９】

【実施例】

図１は、本考案による面光源装置の構成の一例を示す断面図である。 図中、１は透明な材料からなり、出射面１ａの対向する側に多数の錐形状の凹 部１ｂを設けた導光体、２は導光体の入射端面１ｃに近接配置した冷陰極管等の 光源、３は、導光体の出射面１ａ上に配置された拡散シート、４は、出射面１ａ と対向する側に配置された反射シートである。 更に、図中の斜線部は、拡散剤、または、散乱剤であり、錐形状の凹部１ｂ内 に充填されている。 なお、錐形状の凹部１ｂの斜面は粗面ではなく、鏡面である。

【００１０】 上記の構成により、光源１より出射された光が、導光体の入射端面１ｃより導 光体１内に入射し、入射した光の一部が錐形状の凹部１ｂに当たっても、錐形状 の凹部１ｂ内に充填された拡散剤、または、散乱剤によって当たった光は拡散さ れるので、拡散シート３上から見た場合に、錐形状の凹部２ｄのある部分だけが 極端に明るく見えるということはない。

【００１１】 錐形状の凹部１ｂ内に充填する物質としては、ポリエチレンテレフタレート（ ＰＥＴ）などの発泡樹脂やシリカ、酸化チタン、硫酸バリウム等の反射性物質の 粉末を含んだ、塗料または成形用合成樹脂などが望ましい。

【００１２】 錐形状の凹部１ｂ内に上記の物質を充填する方法としては、導光体の出射面１ ａと対向する側の面全体に上記の塗料を塗布することで、錐形状の凹部１ｂ内に 上記の塗料を充填し、その後で導光体１の表面の塗料のみを拭い取る、あるいは 、上記成形用合成樹脂を、導光体１を成形するときに二色成形法を用いることに よって、錐形状の凹部１ｂ内に充填させる等の方法を用いればよい。

【００１３】 図２は本考案による面光源装置の構成の第二実施例を示す断面図である。 この場合、導光体の錐形状の凹部１ｂ内だけではなく、出射面１ａと対向する 側の面全体も拡散剤、または、散乱剤で覆っている。 このため、反射シート４は不要となり、導光体１内に入射した光のうち、導光 体の出射面１ａと対向する側の面に向かった光は、導光体の出射面１ａと対向す る側の面全体を覆う拡散剤、または、散乱剤によって乱反射され、出射面１ａに 向かうことになる。

【００１４】 反射シート４を用いる場合には、導光体１と反射シート４の間に隙間ができ、 そこに空気の層ができるので、空気の屈折率を考慮して面光源装置を設計しなけ ればならないが、図２の面光源装置の場合、導光体１と拡散剤、または、散乱剤 の間には隙間が無いので、設計が容易になる。

【００１５】 上記実施例では、一灯式の面光源装置についてのみ述べたが、本考案はこれに 限定するものではなく、二灯式や三灯式、四灯式などの面光源装置にも適応でき る。 更に、錐形状の凹部１ｂも、特に錐形状でなくても斜面を有する形状であれば 、本考案の技術を適用することができる。

【００１６】

【考案の効果】

本考案は上記のような構成なので、導光体の錐形状の凹部の斜面を粗面としな くても、錐形状の凹部がある部分だけが極端に明るくなってしまうことが防げる 。 故に、導光体に多数設けられた錐形状の斜面の面粗度の値がすべて均一になる ように加工するというような難しい加工が不要になり、輝度むらの無い極めて均 一な輝度の面光源装置が容易に製造できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案による面光源装置の構成の一例を示す断
面図である。

【図２】本考案による面光源装置の構成の他の例を示す
断面図である。

【図３】従来の面光源装置の構成の一例を示す断面図で
ある。

【符号の説明】

１ 導光体 １ａ 出射面 １ｂ 錐形状の凹部 １ｃ 入射端面 ２ 光源 ３ 拡散シート ４ 反射シート

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 透明体よりなり出射面と対向する面に
   多数の錐形状の凹部を設けた導光体と、前記導光体の入
   射端面に近接配置された光源と、前記導光体の出射面上
   に配置された拡散シートと、前記導光体の出射面と対向
   する面側に配置された反射シートよりなる面光源装置に
   おいて、前記錐形状の凹部内に拡散剤、または、散乱剤
   を充填したことを特徴とする面光源装置。