JPH066366B2 - 新規積層体 - Google Patents

新規積層体

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JPH066366B2
JPH066366B2 JP61004196A JP419686A JPH066366B2 JP H066366 B2 JPH066366 B2 JP H066366B2 JP 61004196 A JP61004196 A JP 61004196A JP 419686 A JP419686 A JP 419686A JP H066366 B2 JPH066366 B2 JP H066366B2
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修治 金沢
直紀 片岡
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【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、基材とエチレン、不飽和グリシジル基含有単
量体および(メタ)アクリル酸エステルとの三元共重合
体を含む接着層の少なくとも2層からなる新規積層体に
関する。
[従来の技術] 従来から、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリエステ
ル、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物等の熱可
塑性樹脂基材に異種材料を積層し、各基材の欠点を相互
に補完した積層剤が各種提供され、実用化されている。
例えば食品包装材としてはポリオレフィンにポリアミド
あるいはポリエステル等を積層したものがある。ポリオ
レフィンはそのすぐれた透明性、柔軟性、衛生性および
ヒートシール性等の見地から食品類の包装材料として広
く使用されている。しかしながら、ポリオレフィンは酸
素や炭酸ガス等の気体の透過性が大きく、食品を長期間
に亘って保存できないこと等の欠点を有する。一方、ポ
リアミドは耐熱性、耐油性等にすぐれるが透湿性および
ヒートシール性が悪い欠点がある。またポリエステルや
エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物等は気体透過
性が小さく、耐熱性等にすぐれるものの、ヒートシール
性が悪い等の欠点を有し、ポリオレフィンとこれら基材
とを積層することにより、上記問題点が解消する。
しかしながら、これら基材を積層した場合に、各基材間
に接着性が乏しく、極めて容易に層間剥離を生じる。
従来、上記層間剥離強度を向上させる接着性樹脂として
エチレン−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、あ
るいはポリオレフィンを無水マレイン酸等で変性した樹
脂が用いられている(例えば、特開昭51-92880号公報、
特開昭52-32080号公報、特開昭54-82号公報、特開昭54-
87753号公報、特開昭54-160481号公報参照)。しかしな
がら上記これらの樹脂はポリオレフィンあるいはポリア
ミドに対しては相容性も良く層間剥離強度もある程度大
きなものとなるがまだ充分とはいえない。またポリエス
テルに対しては実用に耐えるだけの接着強度を有してい
ない。
さらに従来、金属に対して良好な接着剤としてエチレン
−メタクリル酸グリシジル二元共重合体(以下単にEt
−GMAと称す)やエチレン−メタクリル酸グリシジル
−酢酸ビニル三元共重合体(以下単にEt−GMA−V
Aと称す)等が良く知られている(例えば、特公昭46-2
7527号公報、特開昭48-11388号公報、特公昭52-28836号
公報、特開昭48-89236号公報等)。
しかしながら、Et−GMA二元共重合体はエチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化物等の特殊な熱可塑性樹脂に
対しては接着強度が低い。またEt−GMA−VA三元
共重合体では、高温成形時において、熱分解を起し、押
出機や金型を腐食したり、酢酸臭を生じるので、食品包
装等においては不適当である等の問題点を有している。
[発明が解決しようとする問題点] 本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、従来効果的な
接着性を有するポリオレフィン、ポリアミド等の樹脂に
対する層間剥離強度をより一層向上せしめると同時に、
従来、接着性の低いポリエステルやエチレン−酢酸ビニ
ル共重合体のケン化物に対する接着性を大幅に向上せし
めることができる層間剥離極度のすぐれた新規積層体を
提供することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、基材と接着層の少なくとも2層からなる積層
体であって、該接着層がエチレンと不飽和グリシジル基
含有単量体と(メタ)アクリル酸エステルの三元共重合
体からなり、不飽和グリシジル基含有単量体1〜10重量
%を含み、不飽和グリシジル基含有単量体と(メタ)ア
クリル酸エステルとの比(重量比)が1:1〜1:5で
あり、かつ不飽和グリシジル基含有単量体と(メタ)ア
クリル酸エステルの合計が2〜30重量%である三元共重
合体を含むことを特徴とする新規積層体である。
以下、本発明を詳細に説明する。
接着層 本発明で用いる接着層は、エチレンと不飽和グリシジル
基含有単量体および(メタ)アクリル酸エステルの三元
共重合体であって、不飽和グリシジル基含有単量体1〜
10重量%を含み、不飽和グリシジル基含有単量体と(メ
タ)アクリル酸エステルとの比(重量比)が1:1〜
1:5であり、かつ、不飽和グリシジル基含有単量体と
(メタ)アクリル酸エステルの合計が2〜30重量%であ
る該三元共重合体を必須要件とするものである。
本発明で用いる三元共重合体中の不飽和グリシジル基含
有単量体の含有量が1重量%未満においては、(メタ)
アクリル酸エステルを併用してもエチレン−(メタ)ア
クリル酸エステル二元共重合体と同等の接着強度しか得
られず、接着強度の改良効果がみられない。一方10重量
%を超える量を加えてもそれ以上接着性が向上すること
もなく、かえってコスト高となる。
また(メタ)アクリル酸エステルと不飽和グリシジル基
含有単量体との比(重量比)が1未満においては、その
接着強度はエチレンと不飽和グリシジル基含有単量体と
の二元共重合体のそれとほとんど変わらず、比が5を超
える場合においては、共重合体が柔らかくなり、接着層
の材料破断が生じ、接着強度としては低下してしまう。
コモノマー含量の総量、すなわち不飽和グリシジル基含
有単量体と(メタ)アクリル酸エステルの合計量が2重
量%未満では、接着強度が低く、30重量%を超える場合
においては、耐熱性が劣るものになり、かつ樹脂強度の
低下による材料破断を起す。
本発明の特徴は、エチレンと不飽和グリシジル基含有単
量体に加え、第3成分として、(メタ)アクリル酸エス
テルを不飽和グリシジル基含有単量体に対して特定の比
率で共重合させることにより、接着強度が臨界的に向上
し(後述の第1図参照)、かつ耐熱性が格段にすぐれた
接着層を見い出したことである。
本発明で用いる三元共重合体は従来のエチレン−メタク
リル酸グリシジル二元共重合体(Et−GMA共重合
体)と比較すると、第3成分である(メタ)アクリル酸
エステル成分を共重合させることにより飛躍的に接着強
度が向上する。特に後述の実施例で明らかなように、基
材の種類にかかわらず接着強度が大幅に改良される。
また本発明で用いる三元共重合体は、従来良く知られて
いるエチレン−メタクリル酸グリシジル−酢酸ビニル
(Et−GMA−VA)三元共重合体と比較して、高温
成形時における熱分解も生ぜず、押出機や金型を腐食し
たり、酢酸臭等の不快な悪臭も生じない。したがって、
衛生的で、高温殺菌ができるので食品包装等の包装資材
として好適に使用することができる(後述の第2図参
照)。
上記三元共重合体のメルトインデックス(以下単にMI
と称す)は、0.01〜200g/10分、好ましくは0.1〜50g
/10分、さらに好ましくは0.5〜20g/10分の範囲であ
ることが望ましい。上記MIが0.01g/10分未満である
か、または200g/10分を超える場合においては加工性
に難点を生ずる。
また上記三元共重合体のうち、三元共重合体の融点T
(℃)とコモノマーの総含量(重量%)(不飽和グリシ
ジル基含有単量体と(メタ)アクリル酸エステルとの合
計量)Aとの関係が −0.8×A+127≧T≧−0.8×A+111 を満足する範囲の三元共重合体が融点も高く、耐熱性を
有するので、煮沸殺菌等を必要とする包装材、例えば食
品包装材や医薬品包装材等に好ましく適用される。
上記融点T(℃)が−0.8×A+127を超える場合におい
ては樹脂が固くなり、接着力が低下する恐れを生じ、融
点T(℃)が−0.8×A+111未満においては耐熱性が劣
り、かつ柔らかいものとなり、接着層としての強度に問
題を生じる。
さらに本発明においては前記三元共重合体に、後記の熱
可塑性樹脂および/またはゴムを配合し、接着層として
適用することもできる。
本発明で用いる不飽和グリシジル基含有単量体として
は、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、
イタコン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボ
ン酸モノグリシジルエステル、ブテントリカルボン酸ジ
グリシジルエステル、ブテントリカルボン酸トリグリシ
ジルエステル、およびα−クロロアリル、マレイン酸、
クロトン酸、フマール酸等のグリシジルエステル類また
はビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテ
ル、2-メチルアリスグリシジルエーテル、グリシジルオ
キシエチルビニルエーテル、スチレン-p-グリシジルエ
ーテル等のグリシジルエーテル類、p−グリシジルスチ
レン等が挙げられるが、特に好ましいものとしてメタク
リル酸グリシジル、アクリルグリシジルエーテル等を挙
げることができる。
本発明で用いる(メタ)アクリル酸エステルは、アクリ
ル酸またはメタクリル酸のメチル−、エチル−、プロピ
ル−、ブチル−、2-エチルヘキシル−、シクロヘキシル
−、ドデシル−、オクタデシル−等のアルキルエステル
類、2-ヒドロキシエチルメタクリレート等のヒドロキシ
アルキルエステル、ジメチルアミノエチルメタクリレー
ト等のアミノアルキルエステル等を包含するものであ
る。特にアクリル酸のメチル−、エチル−、プロピル−
等のアルキルエステルが好ましいが、その中でもアクリ
ル酸エチルが最も好ましい。
本発明で用いる三元共重合体は高圧ラジカル重合法によ
って製造される。すなわち、全単量体の総重量に基づい
て0.0001〜1重量%の遊離基触媒の存在下で重合圧力50
0〜4000kg/cm2、好ましくは1000〜3500kg/cm2、反応
温度50〜400℃、好ましくは100〜350℃の条件下、連鎖
移動剤、必要ならば助剤の存在下に槽型または管型反応
器内で該単量体を同時に、あるいは段階的に接触、重合
させて得られる。
上記遊離基触媒としては、ペルオキシド、ヒドロペルオ
キシド、アゾ化合物、アミンオキシド化合物、酸素等の
通例の開始剤が挙げられる。
また連鎖移動剤としては、水素、プロピレン、ブテン-
1、C1〜C20またはそれ以上の飽和脂肪族炭化水素およ
びハロゲン置換炭化水素、例えば、メタン、エタン、プ
ロパン、ブタン、イソブタン、n-ヘキサン、n-ヘプタ
ン、シクロパラフィン類、クロロホルムおよび四塩化炭
素、C1〜C20またはそれ以上の飽和脂肪族アルコー
ル、例えばメタノール、エタノール、プロパノールおよ
びイソプロパノール、C1〜C20またはそれ以上の飽和
脂肪族カルボニル化合物、例えば二酸化炭素、アセトン
およびメチルエチルケトンならびに芳香族化合物、例え
ばトルエン、ジエチルベンゼンおよびキシレンの様な化
合物等が挙げられる。
基材 本発明で用いる基材としては、特に限定されるものでは
なく熱可塑性樹脂、金属、紙、布帛、木質材、硝子、ゴ
ム、熱硬化性樹脂等が挙げられるが、特に、食品包装材
等として顕著な効果を有する熱可塑性樹脂が好ましい。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ポリブテン-1、ポリ4-メチル・ペンテン-1等の単
独重合体、エチレン、プロピレン、ブテン-1、ヘキセン
-1,4-メチル・ペンテン-1、オクテン-1等のα−オレフ
ィン同士の相互共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタク
リル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル共重合体等のポリオレフィン系樹脂、エチレン−酢酸
ビニル共重合体ケン化物、ナイロン6,66,11,12等のポリ
アミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブチレンテレフタレート等のポリエ
ステル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリスチ
レン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ABS樹
脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、弗素系樹脂、ポリ
イミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテル・エ
ーテルケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリス
ルホン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェ
ニレンサルファイド樹脂、ポリアセタール樹脂またはこ
れらの1種または2種以上の混合物の群から選ばれるも
のが使用される。
本発明で用いる接着層は、これら熱可塑性樹脂のうち、
特にエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、ポリエス
テル系樹脂に対する接着性において顕著な効果を有す
る。またこれら熱可塑性樹脂は延伸されていても良い。
上記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、尿素樹
脂、メラミン樹脂、アルキッド樹脂等が挙げられる。
上記ゴムの例としては、ポリブタジエン、ポリイソブチ
レン、ネオプレンゴム、エチレン−プロピレン共重合体
ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム、エ
チレン−ブテン-1共重合体ゴム、スチレン−ブタジエン
共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチ
レン−アクリロニトリル−ブタジエン共重合体、ブチル
ゴム、ポリウレタンゴム、クロロスルホン化ポリエチレ
ン、塩素化ポリエチレン、フッ素ゴム、チオコール等の
合成ゴムおよび天然ゴム等が挙げられる。
また上記熱可塑性樹脂またはゴムに充填材を配合したシ
ートも本発明で用いる基材に包含される。
上記充填材としては、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウ
ム、硫酸カルシウム、珪酸カルシウム、クレー、珪藻
土、タルク、アルミナ、珪砂、ガラス粉、酸化鉄、金属
粉、三酸化アンチモン、グラファイト、炭化珪素、窒化
珪素、シリカ、窒化ホウ素、窒化アルミニウム、木粉、
カーボン・ブラック等の粉粒状充填材、雲母、ガラス
板、セリサイト、パイロフィライト、アルミフレーク等
の金属箔、黒鉛等の平板状もしくは鱗片状充填材、シラ
スバルーン、金属バルーン、ガラスバルーン、軽石等の
中空状充填材、ガラス繊維、炭素繊維、グラファイト繊
維、ウイスカー金属繊維、シリコンカーバイド繊維、ア
スベスト、ウォラストナイト等の鉱物繊維およびビスコ
ース、ポリアミド、ビニロン等の有機繊維等の繊維状充
填材、ガラス繊維マット、有機繊維マット等の繊維織物
状充填材等の例を挙げることができる。
他の基材としては、クロム、鉄、ニッケル、亜鉛、ス
ズ、アルミニウム、銅、黄銅、ブリキ、トタン等の金属
類からなる金属箔、金属板、金網およびパンチングプレ
ート等が挙げられる。
上記布帛の例としては、前記熱可塑性樹脂からなるテー
プ、フラットヤーン、モノフィラメント等の繊維の織布
および不織布、網状体、あるいは上記樹脂フィルムを細
く裁断した割繊維フィルムやビニロン、ポリエステル、
ナイロン等の合成繊維、木綿、絹、麻等の天然繊維の織
布、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の無機繊維を織
成した織布、マット類、フェルト類等が例示される。
上記紙としては、特に限定はなく、例えばクラフト紙、
ロール紙等の包装紙、グラシン紙等の薄葉紙、板紙その
他の洋紙類、障子紙等の和紙あるいはポリスチレンペー
パー、ビニロン紙等の合成紙等が用いられる。
本発明においては、上記基材と接着層との少なくとも2
層からなる積層体であるが、上記異種基材を用いた3層
以上の多層構造体も包含されるものである。
上記異種基材を用いた多層構造体の具体例としては、ポ
リエステル系樹脂(以下PETと略す)/接着層(以下
EGAと略す)/高密度ポリエチレン(以下HDPEと
略す)、PET/EGA/エチレン−酢酸ビニル共重合
体ケン化物(以下EVOHと略す)、PET/EGA/
アルミニウム箔(以下Aと略す)、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(以下EVAと略す)/EGA/PET、
EVA/EGA/EVOH/EGA/EVA、PET/
EGA/EVOH/EGA/PET等の多層構造体が挙
げられる。
上記積層構造体の製造法は、多層ダイスを用いたインフ
レーション法、Tダイ法等の押出成形法、ブロー成形
法、射出成形法、あるいは刷毛等によって塗布する方
法、流動浸漬法、粉末容射法、静電塗装法、プレス法等
任意の方法が適用される。
本発明においては、溶融接着する方法が好ましく適用で
き、特に共押出成形法は本発明で用いる接着層の接着性
を顕著に向上させるので好ましい。
さらに本発明においては本発明の目的を損なわない範囲
で酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃化剤、錆害防止剤、
加工性改良剤、補強剤、充填剤、着色剤、顔料、帯電防
止剤、ブロッキング防止剤、発泡剤等の添加剤を含有し
てもよい。
[実施例] 以下本発明を実施例および比較例に基づいてさらに具体
的に説明する。
(接着層の三元共重合体の調製) エチレン(張込み量1.7kg)とコモノマーとしてメタク
リル酸グリシジルとアクリル酸エチルとを容量3.8の
オートクレープに張込み、パーオキサイドとして、ジタ
ーシャリーブチルパーオキサイドの存在下で、圧力1700
kg/cm2・g、温度170℃の条件で共重合し、エチレン−
メタクリル酸グリシジル−アクリル酸エチル共重合体
(以下Et−GMA−EAと称す)を得た。同様にして
コモノマーの張込み量を変え、他のEt−GMA−EA
共重合体を調製した。
またコモノマーとして酢酸ビニルを用いて、上記と同様
に共重合を行ない、エチレン−メタクリル酸グリシジル
−酢酸ビニル共重合体(以下Et−GMA−VAと称
す)を調製した。
(基材) (イ)ポリエチレンテレフタレート樹脂 (PET−RT5330,日本ユニペット(株)社製) (ロ)ポリエチレンテレフタレート樹脂 (PET−G6763,コダック社製) (以下単にPETと略す) (ハ)エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物 (エバールEタイプ,クラレ(株)社製) (以下単にEVOHと略す) (ニ)ポリプロピレン樹脂(ホモタイプ) (日石ポリプロJ 130G,日本石油化学(株)社製) (以下H−PPと略す) (ホ)ポリプロピレン樹脂(ブロックタイプ) (日石ポリプロJ 650G,日本石油化学(株)社製) (以下B−PPと略す) (ヘ)アルミニウム(Aと略す) なお、各実施例および比較例で使用した共重合体および
基材は、それぞれ第1表および第2表に示す。
実施例1〜3および比較例1〜3 3種3層用ダイスを使用し、上記のごとく調製したEt
−GMA−EA三元共重合体を接着層として180℃でダ
イスに供給し、最内層としてEVOHを220℃で該ダイ
スに供給し、最外層としてPET(ロ)を250℃にてダ
イスに供給し、260℃にセットした前記ダイス内で三層
を接着させ、インフレーション管状多層フィルムを得
た。
上記フィルムの平均肉厚は75μで最内層/接着層/最外
層の肉厚は35μ/20μ/20μであった。
該フィルムを幅25mmの短冊にして試験片とし、引張速度
50mm/分で180°剥離試験を行なった。この試験におい
て、剥離した時の強度を層間剥離強度として第1表に示
す。
実施例4 実施例2で用いたEt−GMA−EA三元共重合体100
重量部にエチレン−アクリル酸エチル共重合体(アクリ
ル酸エチル含量8.7重量%,MI5.8g/10分)(以下E
EAと略す)100重量部をブレンドした組成物を接着層
として用いて実施例1と同様にして多層フィルムを得
た。また実施例1と同様にして評価した結果を第1表に
示す。
比較例4〜5 コモノマーとしてアクリル酸エチルまたはメタクリル酸
グリシジルのみを使用し、エチレン−アクリル酸エチル
の二元共重合体(EEA:比較例4)またはエチレン−
グリシジルメタクリレートの二元共重合体(Et−GM
A:比較例5)を接着層として用いた以外は、実施例1
と同様にして多層フィルムを得た。また実施例1と同様
にして評価した結果を第1表に示す。
比較例6 本発明で用いるEt−GMA−EA共重合体の代わりに
Et−GMA−VA共重合体を用いた以外は実施例1と
同様にして多層フィルムを得た。また実施例1と同様に
して評価した結果を第1表に示す。
実施例5〜8および比較例7〜12 前記基材(イ)、(ハ)、(ニ)または(ホ)(各基材
の厚みは2mm厚)の被着シートと、実施例1〜4および
比較例1〜6で用いた共重合体もしくはその組成物のシ
ート(厚みは1mm厚)を積層し、さらに共重合体もしく
はその組成物のシートの補強のためA箔(ヘ)(厚み
50μm)を積層し、予熱し、5分後、PET(イ)は29
0℃、PP(ニ)および(ホ)は230℃、他の基材は180
℃で50kg/cm2×5分間加圧プレス後冷却し、幅25mmに
切ったものを試験片とした。
該試験片を用いて実施例1と同様に引張り速度50mm/分
で180°剥離試験を行ない、その時の強度を接着強度と
した。その結果を第2表に示す。なお第2表中の“材料
破断”は、その材料が破断したことを示し、括弧内の数
値は破断した時の強度を示す。
また実施例1〜3および5〜7並びに比較例2,5,8
および11の結果に基づいて、EA/GMAの比による
接着強度の変化を第1図に示す。
試験例 耐熱性を比較するために、実施例1で用いたEt−GM
A−EA三元共重合体および比較例6で用いたEt−G
MA−VA三元共重合体を使用して熱天秤による重量変
化曲線を求めた。その結果を第2図に示す。
<測定法> 上記重量変化曲線は、約10mgの試料を精秤し、それを熱
天秤にセットし、α−アルミナを標準物質として、窒素
雰囲気下10℃/分の速度で常温から450℃までの温度に
昇温し、その間の重量変化から求めた。
(評価) 共押出成形を適用した実施例1〜4およびプレス成形を
適用した実施例5〜8の結果から明らかなように、本発
明で用いる三元共重合体は各基材に対して著しく接着強
度が改良されている。
これに比して、本発明の範囲外の比較例1〜3および7
〜9においては、接着強度の改良効果は低いものであ
る。
比較例5および11においては、金属に対する接着強度は
高いものの、熱可塑性樹脂に対するそれは低いものであ
る。
比較例6および12においては、ある程度接着強度の改良
効果は高いものの、耐熱性に劣る等の問題点を有する。
[発明の作用・効果] 上述したように、本発明で用いるEt−GMA−EA三
元共重合体は、コモノマーのEA/GMAの比率を特定
範囲とすることにより基材の種類にかかわりなく、飛躍
的に接着強度が向上し、特に熱可塑性樹脂に対して改良
効果が著しい。したがって本発明によれば、層間剥離強
度の優れた新規積層体が得られる。
本発明で用いる三元共重合体は、特に従来良好な接着剤
が見い出せなかったEVOH樹脂やPET樹脂に対して
顕著な改良効果を有し、EVOH/EGA/PET、P
ET/EGA/EVOH/EGA/PET、HDPE/
EGA/EVOH/EGA/HDPEのような構成から
なる積層体とすれば、耐気体透過性、耐油性、耐熱性、
ヒートシール性等において良好な積層体が得られる。こ
のような積層体は、加熱殺菌等ができることから、食品
包装用フィルム、シート、マヨネーズ、醤油、ビール、
炭酸飲料、油等の食品用ボトル、医薬包装用フィルム、
シート、ボトル、ガソリンタンク等として特に好適に利
用することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はEA/GMA比と接着強度との関係を示す図、
第2図は熱天秤による重量変化曲線を示す図である。

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材と接着層の少なくとも2層からなる積
    層体であって、該接着層がエチレンと不飽和グリシジル
    基含有単量体と(メタ)アクリル酸エステルの三元共重
    合体からなり、不飽和グリシジル基含有単量体1〜10重
    量%を含み、不飽和グリシジル基含有単量体と(メタ)
    アクリル酸エステルとの比(重量比)が1:1〜1:5
    であり、かつ不飽和グリシジル基含有単量体と(メタ)
    アクリル酸エステルの合計が2〜30重量%である三元共
    重合体を含むことを特徴とする新規積層体。
  2. 【請求項2】前記不飽和グリシジル基含有単量体が、
    (メタ)アクリル酸グリシジルである特許請求の範囲第
    1項記載の新規積層体。
  3. 【請求項3】前記(メタ)アクリル酸エステルが、(メ
    タ)アクリル酸アルキルエステルである特許請求の範囲
    第1項または第2項記載の新規積層体。
  4. 【請求項4】前記(メタ)アクリル酸アルキルエステル
    が、アクリル酸エチルである特許請求の範囲第3項記載
    の新規積層体。
  5. 【請求項5】前記三元重合体の融点T(℃)と不飽和グ
    リシジル基含有単量体と(メタ)アクリル酸エステルの
    合計含量A(重量%)との関係が、次式 −0.8×A+127≧T≧−0.8×A+111 を満足する特許請求の範囲第1項〜第4項のいずれかに
    記載の新規積層体。
  6. 【請求項6】前記三元共重合体が、高圧ラジカル重合法
    によって得られる特許請求の範囲第1項〜第5項記載の
    新規積層体。
  7. 【請求項7】前記接着層が、上記三元共重合体に熱可塑
    性樹脂および/またはゴムを配合した組成物である特許
    請求の範囲第1項〜第6項のいずれかに記載の新規積層
    体。
  8. 【請求項8】前記積層体が、溶融接着してなる特許請求
    の範囲第1項〜第7項のいずれかに記載の新規積層体。
  9. 【請求項9】前記積層体が、共押出しで得られたもので
    ある特許請求の範囲第8項記載の新規積層体。
  10. 【請求項10】前記基材が、熱可塑性樹脂である特許請
    求の範囲第1項〜第9項のいずれかに記載の新規積層
    体。
  11. 【請求項11】前記熱可塑性樹脂が、オレフィン系樹
    脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物、ポリア
    ミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ塩化ビニル系
    樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリエステル系樹
    脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹
    脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ABS樹脂またはこ
    れら1種または2種以上の混合物の群から選ばれてなる
    特許請求の範囲第10項記載の新規積層体。
  12. 【請求項12】前記積層体が、ポリエステル系樹脂層、
    接着層およびエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物層
    の順に積層した少なくとも3層構造からなる特許請求の
    範囲第11項記載の新規積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS4834278A (ja) * 1971-09-06 1973-05-17
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JPS585384A (ja) * 1981-07-02 1983-01-12 Sumitomo Chem Co Ltd 接着性樹脂組成物

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