JPH0663602A - ダル仕上げ金属板 - Google Patents

ダル仕上げ金属板

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Publication number
JPH0663602A
JPH0663602A JP21694392A JP21694392A JPH0663602A JP H0663602 A JPH0663602 A JP H0663602A JP 21694392 A JP21694392 A JP 21694392A JP 21694392 A JP21694392 A JP 21694392A JP H0663602 A JPH0663602 A JP H0663602A
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JP
Japan
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dull
recessed parts
metallic sheet
metal plate
image clarity
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP21694392A
Other languages
English (en)
Inventor
Takuya Nagahama
拓也 長濱
Toshio Imae
敏夫 今江
Kazuo Onda
和雄 恩田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JFE Steel Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Corp
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Publication date
Application filed by Kawasaki Steel Corp filed Critical Kawasaki Steel Corp
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Publication of JPH0663602A publication Critical patent/JPH0663602A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】製造作業中の取り扱いが容易であり、表面に微
細な傷が形成された場合であっても目立つことがなく、
しかもプレス成形性および塗装後鮮映性に優れるダル仕
上げ金属板を提供する。 【構成】凹部4の底面は平坦な鏡面であり、この凹部4
はほぼ同一の形状で表面にほぼ均一分布している。ま
た、凹部4を取り囲む周辺部の表面粗さRaは、0.3
μm以上1.0μm以下とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用外板、シャド
ーマスク(カラー受像管に使用される多数の小さい孔又
はスリットを有する金属薄板)、家庭電気製品用外装板
などに好適な、ダル仕上げ金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば自動車用外板として使用される金
属板は、自動車製造工程においてプレス成形され、また
その表面には塗装が施される。従って、この金属板に
は、プレス成形性と塗装後鮮映性とが優れていることが
要求される。この塗装後鮮映性とは、光沢性(塗装面の
乱反射の程度)と写像性(写像の歪みの程度)とを合わ
せたものをいう。
【0003】一般にプレス成形性を向上させるために
は、金属板表面に多くの凹部分を形成することにより、
プレス加工用潤滑油の捕捉量を増やすことが有効であ
る。一方、塗装後鮮映性を高めるためには、金属板の全
表面積に対して平坦な部分の占める面積の割合を高める
ことが有効である。このプレス成形性と塗装後鮮映性の
両者の向上を目的とした金属板として、多数の凹部と多
数の凸部とが表面に形成され、その凹部の底面又は凸部
の頂上面が平坦な鏡面であるダル仕上げ金属板が知られ
ている。
【0004】このダル仕上げ金属板を製造する際に使用
されるロールには、表面にショットブラストを施すこと
によりこの表面に凹凸が形成されたロール(ショットダ
ル仕上げロール)、予め表面に樹脂膜を塗布してレーザ
ビームによってマーキングした後にエッチング加工を施
すことによりこの表面に凹凸が形成されたロール(レー
ザ加工仕上げダルロール)などが使用される。
【0005】従来は、表面が鏡面仕上げされた平坦な金
属板(ブライト板)に、上述したダルロールで圧延加工
を施すことによりダル仕上げ金属板が製造されている
(特開平2−175882号公報、特開平4−9180
2号公報参照)。このブライト板は表面が鏡面仕上げさ
れているため、ダルロールで圧延されることによりブラ
イト板の表面に形成された凹部の底面と、凸部の山頂面
とを共に平坦にすることができる。このため塗装後鮮映
性には特に有利である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】一方、表面が鏡面仕上
げされたブライト板は、冷間圧延の際の巻取りや巻戻し
などにおいてその表面に微細な傷が形成された場合は、
ダル仕上げ金属板とされたときに極めて目立つものとな
る。このため、冷間圧延作業等でのブライト板の取り扱
つかいは難しい。また、表面に微細な傷が形成された場
合は目立つため、外観不良の原因となるという問題があ
る。
【0007】そこで、本発明は、製造作業中の取り扱い
が容易であり、表面に微細な傷が形成された場合であっ
ても目立つことがなく、しかもプレス成形性および塗装
後鮮映性に優れるダル仕上げ金属板を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明のダル仕上げ金属板は、多数の凹部と該凹部を
取り囲む周辺部とからなるダル仕上げ金属板において、
(1)凹部の底面を平坦な鏡面とし、この凹部を表面に
略均一分布させ、(2)周辺部の表面粗さRaを、0.
3μm以上1.0μm以下にしてなることを特徴とする
ものである。
【0009】このようなダル仕上げ金属板を製造する方
法について説明する。先ず、表面粗さRaが0.3μm
以上1.0μm以下で、多数の凹部と多数の周辺部とが
表面に不規則に形成された金属板を、例えばショットダ
ル仕上げロールで形成する。この金属板を、最終製品の
ダル仕上げ金属板の表面とは逆の凹凸模様が付与された
ダルロールを使用して、圧延加工することにより最終製
品のダル仕上げ金属板とする。
【0010】また、最終製品のダル仕上げ金属板の凹部
の深さは4μm〜15μmが好ましい。下限値を4μm
としたのは、凹部以外の部分の粗さとの関係で、凹部が
独立して存在できる最低深さだからである。また、上限
値を15μmとしたのは、実際のプレス加工で潤滑性能
を発揮させるためである。なお、この凹部の深さはプレ
ス加工の程度に応じて決定され、深い絞りのときは深
く、浅い絞りのときは浅くする。例えば深絞り用として
は5〜10μmの深さが好ましい。
【0011】また、凹部の配列としては、面内に引いた
任意の直線が必ず凹部を通過し、かつ、直線内における
凹部の割合が直線によらず変化しないような配列が好ま
しい。この凹部は、例えば、千鳥状に均一分布させても
よい。周辺部の表面粗さRaは、小さすぎると表面に微
細な傷が形成された場合に目立つため、Ra=0.3μ
m以上とした。一方、大きすぎるとプレス成形性に及ぼ
す悪影響が大きいためRa=1.0μm以下とした。
【0012】
【作用】本発明のダル仕上げ金属板の表面には凹部がほ
ぼ均一に分布されているため、加工面全体においてプレ
ス加工の際にプレス加工用潤滑油がこの凹部に捕捉され
る。このため、このダル仕上げ金属板は良好なプレス成
形性となる。また、この凹部の底面は平坦かつ鏡面とな
っているため、塗装後鮮映性が優れる。凹部の面積率を
高くすることによって、ブライト板をダル仕上げした金
属板と何ら遜色ない塗装後鮮映性が得られる。
【0013】また、このダル仕上げ金属板の凹部を取り
囲む周辺部は0.3μm以上1.0μm以下の表面粗さ
Raを有するため、表面に微細な傷が形成された場合で
も目立たない。このため、圧延作業の際の取扱いが容易
である。
【0014】
【実施例】次に、本発明の実施例のダル仕上げ金属板
と、比較例のダル仕上げ金属板とを用いて行った試験の
結果を説明する。試験は、深絞り成形性、塗装後鮮映
性、傷発生率、摺動特性について行った。試験に供した
ダル仕上げ金属板を、図 1、図2を参照して説明する。
図1は本実施例のダル仕上げ極低炭素鋼板の表面形状2
を示す凹凸測定図であり、凹部4の底面は平坦な鏡面で
ある。またこの凹部4は表面にほぼ均一分布している。
また、周辺部6の表面粗さRaは、0.3μm以上1.
0μm以下となっている。図2は比較例のダル仕上げ金
属板の表面形状を示す凹凸測定図であり、(A)は従来
のショットダル鋼板、(B)は従来のプレス成形向けの
レーザダル鋼板、(C)は従来の塗装向けのレーザダル
鋼板を示す。
【0015】図1に示す本実施例のダル仕上げ極低炭素
鋼板の製造方法を説明する。表面粗度Ra=0.4μm
の極低炭素鋼板ショットダル仕上げ材を圧延して、図1
に示すダルパターン表面とした。この圧延に使用したダ
ルロールの表面加工方法を説明する。圧延用ロール表面
に耐酸性樹脂膜を形成し、Qスイッチ付きYAGレーザ
を用いて、この樹脂膜に模様をマーキング加工してこの
模様通りに塗膜の一部を除去した。このロール表面にエ
ッチング処理を施し、圧延する板面とは逆の凹凸模様を
付与した。
【0016】先ず、深絞り成形性の試験方法と試験結果
について、図3と表1を参照して説明する。図3に示す
ように、深絞り成形性試験は、ブランク10にダイス1
2で矢印14方向にしわ押さえした試験片16を、ポン
チ18で絞ることにより、同一条件で2回ずつ行った。
表1にこの結果を示す。
【0017】
【表1】
【0018】図1に示すダルパターン表面を有する本実
施例材は、絞り比2.30まで絞り抜くことができ、図
2に示すダルパターン表面を有する従来材よりも高い限
界絞り比を示す。次に、塗装後鮮映性を評価するために
一般に使用されているDOI値を従来材と比較した結果
を図4に示す。DOI値は鏡を100%とし、この値が
高いほど鮮映性に優れていることを示す。本実施例の鋼
板は95%を越えるDOI値を示し、この値はブライト
板を母材とした、凹部の底面と周辺部の山頂面とが共に
平坦な鋼板(従来材(C))と何ら遜色ない値であり、
従来材(A)、(B)よりも高くなった。このように本
実施例のダル仕上げ金属板は優れた塗装後鮮映性を示
す。
【0019】次に、傷発生率について図5を参照して説
明する。傷発生率の試験は、傷のついていない金属板を
用いて実際に圧延作業を行い、作業後の傷の発生率を測
定することにより行った。この試験は、ダル仕上げ金属
板の周辺部の表面粗さRaを変化させて行った。図5
に、製造工程における傷発生率を周辺部の表面粗さで整
理した結果を示す。周辺部の表面粗さがRa=0.3μ
m以上の鋼板はそれ以下の鋼板よりも傷発生率が低くな
る。
【0020】次に、摺動特性試験について図6、図7を
参照して説明する。この試験は、本実施例のダル仕上げ
金属板の周辺部の表面粗さRaを変化させて行った。図
6に示す摺動試験により、この鋼板の潤滑性能を測定し
た。摺動試験は、曲率半径20が20mmRの上下押付
片22、24に押付力26、28を加え、幅20mm、
長さ300mmの試験片30を矢印32方向に引抜き、
そのときの引抜き力を測定するものである。試験片の摺
動引抜き速度は100mm/sec、移動距離は80m
mである。40℃における粘度が16.3cStのプレ
ス油を試験片に塗布し、接触面圧を30kgf/mm2
として引抜きを行った。摩擦係数をμ=引抜力/(2×
押付力)によって求めた。結果を図3に示す。本発明に
よる鋼板は広い面圧領域で優れた摺動特性を示してい
る。凸部の表面粗さがRa=1.0μm以下の鋼板は、
それ以上の鋼板よりも摩擦係数が低くなり、優れた摺動
特性を示した。
【0021】
【発明の効果】本発明のダル仕上げ金属板の表面には、
多数の凹部と該凹部を取り囲む周辺部とから形成されて
おり、凹部は金属板表面にほぼ均一分布しており、この
凹部の底面は平坦な鏡面である。また、周辺部の表面粗
さRaは、0.3μm以上1.0μm以下である。この
ため、表面に微細な傷が形成された場合であっても目立
つことがなく、圧延工程における取り扱いが容易であ
り、しかもプレス成形性および塗装後鮮映性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一本実施例のダル仕上げ極低炭素鋼板
の表面形状を示す凹凸測定図である。
【図2】比較例のダル仕上げ金属板の表面形状を示す凹
凸測定図であり、(A)は従来のショットダル鋼板、
(B)は従来のプレス形成向けのレーザダル鋼板、
(C)は従来の塗装向けのレーザダル鋼板を示す。
【図3】深絞り成形性試験の概要を説明する説明図であ
る。
【図4】塗装後鮮映性の評価に一般に使われるDOI値
を従来材と比較した結果を示す図である。
【図5】製造工程における傷発生率を凹部の表面粗さの
異なる鋼板で比較した結果を示すグラフである。
【図6】摺動試験の概要を説明する説明図である。
【図7】摺動試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
2 表面形状 4 凹部 6 凸部 10 ブランク 12 ダイス 16 試験片 18 ポンチ 20 曲率半径 22、24 上下押付片 26、28 押付力 30 試験片 32 引抜き方向

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の凹部と該凹部を取り囲む周辺部と
    からなるダル仕上げ金属板において、 前記凹部の底面を平坦な鏡面とし、該凹部を前記表面に
    略均一分布させ、 前記周辺部の表面粗さRaを、0.3μm以上1.0μ
    m以下にしてなることを特徴とするダル仕上げ金属板。
JP21694392A 1992-08-14 1992-08-14 ダル仕上げ金属板 Withdrawn JPH0663602A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21694392A JPH0663602A (ja) 1992-08-14 1992-08-14 ダル仕上げ金属板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21694392A JPH0663602A (ja) 1992-08-14 1992-08-14 ダル仕上げ金属板

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JPH0663602A true JPH0663602A (ja) 1994-03-08

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ID=16696366

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JP21694392A Withdrawn JPH0663602A (ja) 1992-08-14 1992-08-14 ダル仕上げ金属板

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Date Code Title Description
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Effective date: 19991102