JPH0663242B2 - 擁壁の構築方法 - Google Patents

擁壁の構築方法

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JPH0663242B2
JPH0663242B2 JP61102121A JP10212186A JPH0663242B2 JP H0663242 B2 JPH0663242 B2 JP H0663242B2 JP 61102121 A JP61102121 A JP 61102121A JP 10212186 A JP10212186 A JP 10212186A JP H0663242 B2 JPH0663242 B2 JP H0663242B2
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JP
Japan
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concrete
soil
block
retaining wall
concrete block
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JP61102121A
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開司朗 米谷
則明 神垣
睦雄 宮崎
清子 高久
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日本セメント株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は土木構造物のうちのコンクリート擁壁の構築方
法に関する。
〔従来の技術〕
従来コンクリート擁壁は現場で鉄筋および型枠を組立
て、コンクリートを打設する現場打ち擁壁、セメント二
次製品を設置するL型擁壁、同じくセメント二次製品を
組立てる間知ブロック積み擁壁、植生ブロック擁壁、井
桁ブロック擁壁などがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
近年環境保全に対する社会的要請が高くなり、コンクリ
ート擁壁においてもコンクリートのむき出しが周囲の環
境にそぐわないとする意見が強くなってきている。とく
に公園などの自然環境を大切にする地域においてはその
対策がせまられている。
しかし、前記いずれの擁壁もその前面のほとんど全部を
土で覆ってしまうというものではなく、コンクリートの
むき出し部分が残るため美観上問題があった。さらに現
場打ち擁壁やL型擁壁、間知ブロック擁壁、井桁ブロッ
ク擁壁などはそのコンクリート面を覆う方法として、擁
壁前面下部に植物を植えるか、あるいはツタを植えて擁
壁を這わす方法などが試みられているが、植物による隠
蔽は高さ、間隔などの制約があって十分ではなく、ツタ
による方法では隠蔽するまでに長時間を要する。
また、ブロック積みの一部に土を入れて花木等を植生
し、それによりコンクリート擁壁の違和感を柔らげよう
とすることも行われているが、この方法でもコンクリー
ト面のほとんど全部を隠蔽することは不可能であった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは上記の事情に鑑み、従来の擁壁では達成さ
れなかった要請に応えるべく種々研究した結果、特定の
コンクリートブロックを積重ね、その前面を土で覆うこ
とにより、コンクリートの表面をほとんど出さず、かつ
植生を可能とした擁壁を得ることに成功した。すなわち
本発明は、鉄筋を配筋した基礎コンクリートを打設し、
硬化した後、予め土を入れた麻袋で貫通孔を詰めてあ
る、前面に棚を有し、裏面に控えを有するコンクリート
ブロックを、その控えで形成されるボックス内に前記基
礎コンクリートに配筋された鉄筋が配置されるように数
段積重ね、該ボックスの開口部をベニヤで仕切った後コ
ンクリートを打設し、次いで積重ねたコンクリートブロ
ックの棚部を足場に、コンクリートブロックの前面を土
で覆ったことを特徴とする擁壁の構築方法を要旨とす
る。
本発明を図に基づいて説明する。
本発明に使用するコンクリートブロックは第1図に示す
ようにコンクリートブロックの前面に棚2を有する。
このコンクリートブロックを数段積重ねれば第図の擁壁
11が出来上る。各コンクリートブロック1,1′,……の
前面の各棚2,2′……を利用して前面に有機物と土を主
成分としたブロック(以下ソイルブロックと称する)を
張るか、または手で土を詰めたのち、叩いて固めるか、
あるいは土を吹付けることによりコンクリートブロック
の前面はほぼ完全に隠蔽される。コンクリートブロック
の前面を覆う土として現地土壌に近い色のものを使用す
れば、周囲の環境に適合し違和感がない。
ソイルブロックは1種以上の土と有機質材料およびバイ
ンダーを混合したものをプレス成形したブロックである
が、土は現地発生土が好ましく、有機質材料の1種はブ
ロックの補強効果のある分解の遅い繊維質のものが好ま
しい。またバインダーはポルトランドセメントのような
無機質のものも使用可能であるが、初期にはアルカリ性
が強く植物に悪影響を与える傾向があるため、有機質バ
インダーを使用するのが好ましい。
ソイルブロックを用いる場合は、コンクリートブロック
の前面を厚く覆うことができるため、コンクリート部分
を完全に覆うことができ、また施工性もすぐれている。
その上、上記のようにソイルブロックは植生基盤となる
土と植物の養分となる有機物からなっているため植物を
植えた場合、その生育が早い等利点が多いので、コンク
リートブロックの前面を覆う土としてはソイルブロック
を使用するのが望ましい。
土を用いる場合には、植物の生育に適した土であれば、
人工土壌あるいは天然土壌のいずれでも使用できる。コ
ンクリートブロックの前面を土で覆った後、敢て植物を
植えなくとも周囲の郷土植物が侵入することが可能であ
るが、適当間隔で植物を植えれば早期に植物の生えた擁
壁とすることができる。
本発明に使用するコンクリートブロックは、その裏面
はコンクリートでできた控え3で形成されるボックス部
4に鉄筋5を配筋してコンクリートを打設することで一
体化する(第3図)。また貫通孔6のある板の背面には
現地発生土または改良土を埋め戻すことにより前面の土
とつながる。なお貫通孔には背面土が前面に押出される
のを防ぐために床袋などに土を入れたものを詰めた後、
コンクリートブロックを積み上げる。
擁壁表面に植生した植物および侵入した植物はやがては
貫通孔を通って背面土まで根入りする。従って貫通孔は
植物の根を背面土まで入れるようにすることで植物の生
育を助けるとともに、植物の根のアンカー効果でコンク
リートブロック前面の土の脱落防止の効果も生じ、また
背面土の水抜き穴および植物への水分補給路としても働
く。
本発明の擁壁に使用するコンクリートブロックの前面の
棚2は、コンクリートブロック前面の上部につけること
が望ましい。
〔実施例〕
第1図に示すコンクリートブロックを公知の流し込み成
形方法で製造した。
一方、バカス(繊維質有機物)30重量部、関東ローム50
重量部、汚泥肥料10重量部、豆粕5重量部、バインダー
(酢酸ビニル系)5重量部に対し50重量%の水を加えた
混合物をプレス成形したものを乾燥してソイルブロック
を製造した。
コンクリートブロックを第3図に示す配筋をし、基礎コ
ンクリートを打設しコンクリートが硬化した後、コンク
リートブロックを第2図のように6段積み上げ、これを
30列並べた。その後第3図に示されるようにコンクリー
トブロックの控え3で形成されるボックス部4の開口部
をベニヤ7で仕切り、コンクリートを打設した。コンク
リートブロックの貫通孔には積み上げる前にあらかじめ
麻袋に土を入れたものを詰めておいた。
コンクリートブロックの控え3で形成されたボックス部
4のコンクリートが硬化した後、前面のコンクリートブ
ロック棚部を足場に第2図に示すようにソイルブロック
8を上より順次はめ込んだ。
美観を良くするためソイルブロックにサツキ、オカメザ
サ、ユキノシタ、アイビーなどを植生して完成させた。
〔発明の効果〕
本発明の構築方法による擁壁は従来の擁壁と比べ、特定
のコンクリートブロックを使用して前面を土で覆うこと
により、ほぼ完全にコンクリートの表面を覆うことがで
き、さらに植生により一層効果を上げることができる。
従って得られる擁壁は人工的な感じを与えず、周囲の自
然環境に適合したものとなる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に使用するコンクリートブロックの一実
施例の斜視図、第2図はコンクリートブロックを積重ね
て擁壁とする状況を示す側断面図、第3図はコンクリー
トブロック間の配筋を示す平面図である。 ……コンクリートブロック 2……棚 3……控え 4……ボックス部 5……鉄筋 6……貫通孔 7……ベニヤ 8……ソイルブロック11 ……擁壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−156636(JP,A) 実開 昭50−64105(JP,U) 実開 昭62−181649(JP,U) 実公 昭43−11987(JP,Y1)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄筋を配筋した基礎コンクリートを打設
    し、硬化した後、予め土を入れた麻袋で貫通孔を詰めて
    ある、前面に棚を有し、裏面に控えを有するコンクリー
    トブロックを、その控えで形成されるボックス内に前記
    基礎コンクリートに配筋された鉄筋が配置されるように
    数段積み重ね、該ボックスの開口部をベニヤで仕切った
    後コンクリートを打設し、次いで積重ねたコンクリート
    ブロックの棚部を足場にコンクリートブロックの前面を
    土で覆ったことを特徴とする擁壁の構築方法。
  2. 【請求項2】土がソイルブロックである特許請求の範囲
    第(1)項記載の擁壁の構築方法。
JP61102121A 1986-05-06 1986-05-06 擁壁の構築方法 Expired - Lifetime JPH0663242B2 (ja)

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JPS62260922A JPS62260922A (ja) 1987-11-13
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Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5064105U (ja) * 1973-10-11 1975-06-10
JPH0351379Y2 (ja) * 1986-05-02 1991-11-05

Also Published As

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JPS62260922A (ja) 1987-11-13

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