JPH06619U - ボルト・ナット締結装置のナットランナー - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ナットと共に座金を確実に保持できる。 【構成】 ナット回転駆動モーター３に連動連結された
ナットソケット４の外周部にソケットカバー10を設け、
ナットソケット４のナット保持孔4aに対応するソケット
カバー10の開口孔10ａに、ばね15により係止ボール13が
内側に付勢されて座金ＷおよびナットＮの脱落を防止す
るボールプランジャー11を設けた。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、シールド工法により掘削されたトンネル内を覆工するための、セグ メント組立装置に設けられるボルト・ナット締結装置のナットランナーに関する 。

【０００２】

【従来の技術】

図４に示すように、従来のボルト・ナット締結装置におけるナットランナー本 体２１には、ナット回転駆動モーター２２が設けられるとともに、その出力軸に 複数の伝動ギヤ２３を介して連動連結されたソケット軸２４に、ナットソケット ２５が設けられて構成されている。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、上記ナットソケット２５はナットＮの底面側がナットソケット２５の 端面より突出する状態で、ナットＮを保持する構造で座金の保持が困難であるた め、座Ｗ′付のナットＮが使用されるとともに、ボルトＢへの嵌合時に噛み込み が悪いと、ナットＮが脱落するおそれがあった。

【０００４】 本考案は、上記問題点を解決して、座付ナットを使用しなくても、ナットと共 に座金を確実に保持できて装着できるボルト・ナットの締結装置のナットランナ ーを提供することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記問題点を解決するために本考案のボルト・ナット締結装置のナットランナ ーは、ナット回転駆動装置に連動連結されたナットソケットの外周部にソケット カバーを設け、ナットソケットのナット保持孔に対応するソケットカバーの開口 孔に、ばねにより係止ボールが内方に付勢されて座金およびナットの脱落を防止 するボールプランジャーを設けたものである。

【０００６】

【作用】

上記構成によれば、ナットソケットのナット保持孔に挿入されたナットおよび 座金は、ボールプランジャーの係止ボールにより抜け止めされるので、締結作業 時に座金やナットが脱落するようなことなく、ボルトに確実に装着することがで きる。

【０００７】

【実施例】

以下、本考案に係るボルト・ナット締結装置のナットランナーの一実施例を図 １〜図３に基づいて説明する。このボルト・ナット締結装置は、シールド掘進機 の後部に配置されたセグメント組立装置に付設されるもので、ボルトチャッカー （図示せず）とナットランナー１が一対で複数組配置されている。

【０００８】 図３に示すように、このナットランナー１はランナー本体２がボルトチャッカ ーと共に互いに接近離間自在でかつシールド半径方向に出退自在に設けられてお り、ランナー本体２の基端側にはナット回転駆動モーター３が設けられ、先端部 側にはボルトチャッカーとの対向面にナットソケット４が設けられている。ラン ナー本体２の内部には、ナット回転駆動モーター３の出力軸３ａに設けられた駆 動ギャ５と、ナットソケット軸６に設けられた受動ギヤ７との間に、互いに平行 な軸心回りに回転自在に支持された複数の伝動ギヤ８が互いに噛合された動力伝 達装置９が設けられている。

【０００９】 図１，図２に示すように、ラットソケット４の外周部には、ナットソケット４ のナット保持孔４ａより外側に突出するソケットカバー１０がランナー本体２に 取り付けられて配設されている。そして、このソケットカバー１０にはナット保 持孔４ａに対応して座金Ｗが嵌合可能な開口孔１０ａが形成され、開口孔１０ａ の内面には、奥側に座金Ｗの保持空間をあけて座金ＷとナットＮを抜け止めする 単数または複数のボールプランジャー１１（図面では周方向一定間隔毎に３個） が設けられている。

【００１０】 このボールプランジャー１１は、開口孔１０ａの半径方向に貫通されたねじ孔 １２に外端が閉止された筒状ケース１４が螺着され、筒状ケース１４内には内端 開口から所定量突出可能な係止ボール１３が移動自在に配置され、筒状ケース１ ４の外端閉止部と係止ボール１３との間にばね１５が介装されて係止ボール１３ を開口孔１０ａ内に突出付勢するように構成されている。

【００１１】 上記構成のナットランナーのナット装着作業を説明する。 ナット・ワッシャー供給装置からナットＮと座金Ｗが順次ナット保持孔４ａおよ び開口孔１０ａに押し込まれると、ボールプランジャー１１の係止ボール１３は ばね１５に抗して退入されてナットＮと座金Ｗが内部に装入され、ナットＮと座 金Ｗがボールプランジャー１１の係止ボール１８に抜け止めされて保持される。 そしてナットランナー本体２とボルトチャッカーがセグメントＳ側に突出移動さ れ、先端部がボルト・ナット装着孔Ｈに挿入される。そして、ボルトチャッカー に頭部を把持されたボルトＢの雄ねじ先端部にナットランナー本体２のナットソ ケット４を接近させ、ナット回転駆動モーター３により動力伝達装置９を介して ナットソケット４を回転させて座金ＷとナットＮをボルトＢの雄ねじ部先端に装 着する。このとき、ナットＮとボルトＢの噛み込みが悪くても、ナットＮはボー ルプランジャー１１により抜け止めされていることから、落下することなく確実 に装着することができる。そして、座金ＷおよびナットＮが螺着されると、ねじ の移動力によりボールプランジャー１１の係止ボール１３は後退されてボールプ ランジャー１１がナット装着の障害となることもない。

【００１２】

【考案の効果】

以上に述べたごとく本考案によれば、ナットソケットのナット保持孔に挿入さ れたナットおよび座金は、ボールプランジャーの係止ボールにより抜け止めされ るので、座金もナット共に確実に保持でき、移動時や締結作業時に座金やナット が脱落するのを防止して、ボルトに確実に装着することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るボルト・ナット締結装置のナット
ランナーの一実施例を示すナットソケットの縦断面図で
ある。

【図２】同ナットソケットの正面図である。

【図３】同ナットランナーの全体側面断面図である。

【図４】従来のナットランナーの全体側面断面図であ
る。

【符号の説明】 １ ナットランナー ２ ランナー本体 ３ ナット回転駆動モーター ４ ナットソケット 4a ナット保持孔 ９ 動力伝達装置 10 ソケットカバー 10ａ 開口孔 11 ボールプランジャー 13 係止ボール 15 ばね 16 規制リング Ｎ ナット Ｗ 座金 Ｂ ボルト Ｓ セグメント

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ナット回転駆動装置に連動連結されたナ
   ットソケットの外周部にソケットカバーを設け、ナット
   ソケットのナット保持孔に対応するソケットカバーの開
   口孔に、ばねにより係止ボールが内方に付勢されて座金
   およびナットの脱落を防止するボールプランジャーを設
   けたことを特徴とするボルト・ナット締結装置のナット
   ランナー。