JPH0661991B2

JPH0661991B2 - インクリボンカートリッジ

Info

Publication number: JPH0661991B2
Application number: JP2033942A
Authority: JP
Inventors: 等森山; 稔原; 正井出; 規夫皆木
Original assignee: PAIROTSUTO KK; Fujitsu Ltd
Current assignee: PAIROTSUTO KK; Fujitsu Ltd
Priority date: 1990-02-16
Filing date: 1990-02-16
Publication date: 1994-08-17
Anticipated expiration: 2009-08-17
Also published as: JPH03239579A

Description

【発明の詳細な説明】〔概要〕プリンタ装置で使用されるインクリボンカートリッジに
関し、インクリボンの引き出し力の変動を少なくして印字品質
を向上させることを目的とし、折り畳み状態のインクリボンを収容するリボン収容部
と、リボン出口及びリボン入口を有し、該リボン出口と
リボン入口との間でインクリボンが張架されるインクリ
ボンカートリッジであって、該インクリボンの進行方向
に対して該リボン出口の前段に設けられ、インクリボン
が通り得る程度に該インクリボンの進行を阻害する１ま
たは複数の係止部材を具え、該係止部材は、該インクリ
ボンの折り畳み幅方向の両端部付近から、該両端部間に
向かって、該折り畳まれたインクリボン側に傾斜した配
置パターンを有してなるように構成する。

〔産業上の利用分野〕

本発明はプリンタ装置で使用されるインクリボンカート
リッジに関するものである。

〔従来の技術〕

第７図は従来のインクリボンカートリッジを使用するプ
リンタの外観を示す斜視図で、図中、１はプラテン、２
は印字ヘッドユニット、３はインクリボンカートリッジ
である。印字ヘッドユニット２は、ガイドシャット４に
案内されプラテン１に添って矢印方向にシヤトル動作を
する。インクリボンカートリッジ３は、エンドレスのイ
ンクリボン５をリボンカートリッジ６内に引き出し可能
に収納して成り、図示の位置に固設されている。第８図
はこのインクリボンカートリッジ３の要部詳細を示す平
面図である。インクリボン５は、印字ヘッドユニット２
の動作と同期して回転する繰り込みローラ７とこれに圧
接するピンチローラ８とによりリボン入口９からリボン
カートリッジ６内に繰り込まれて波形に折りたたまれ
る。このリボン５は、印字ヘッドユニット２の動作時に
リボン出口１０から引き出され、印字ヘッドユニット２
の前面と用紙１００の間を通って再びリボンカートリッ
ジ６内に繰り込まれる。

このプリンタによる印字は、シヤトル動作する印字ヘッ
ドユニット２の所定のピンを所定時期に作動させること
により行われる。このとき、ピンはインクリボン５を介
し用紙１００をプラテン１に押圧する。

第８図に示したブレーキ機構１１は、引き出されるイン
クリボン５の速度を一定に保つ役割を果たすもので、イ
ンクリボン５に適度のブレーキ力を付与する。

〔発明が解決しようとする課題〕

上述のような構造の従来のインクリボンカートリッジ
は、インクリボンを一部が繰り出された状態で収納しか
つ装置に簡単に脱着できることを主な目的として設計さ
れている。

しかし、プリンタ装置の高速化、印字の高品質化に伴
い、インクリボンカートリッジもそれらの条件を満たす
ような構造にすることが要望されている。特に、カート
リッジからインクリボンを引き出すのに要する力（リボ
ン引き出し力）は、印字動作中にインクリボンの折りた
たみ体積が増加したときや、カートリッジ運搬時にカー
トリッジ内のインクリボンが移動、圧縮されること等に
よって大きく変動して印字に悪い影響を与え、その解決
が望まれている。

このリボン引き出し力が変動する要因を詳しく説明する
と次の通りである。

インクリボン５がリボン出口１０から引き出される際に
は、インクリボン５の引き出し側の先端部が折りたたみ
状態からばらけ、第８図に示す仕切壁１２の穴１３を通
りリボン出口１０から引き出される。このとき、ばらけ
たインクリボン５は仕切壁１２の側壁１２ａ上を辷りな
がら穴１３に進入するが、辷りの際の摩擦力は、上述の
理由（印字動作中にインクリボンの折りたたみ体積が増
加したり、カートリッジ運搬時にカートリッジ内のイン
クリボンが移動、圧縮されたりすること）によって大き
く変動し、カートリッジ引き出し力が変動してしまう。

本発明は、インクリボンの引き出し力の変動を少なくし
て印字品質を向上させることのできるインクリボンカー
トリッジを提供することを目的としている。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本発明は、折り畳み状態の
インクリボンを収容するリボン収容部と、リボン出口及
びリボン入口を有し、該リボン出口とリボン入口との間
でインクリボンが張架されるインクリボンカートリッジ
であって、該インクリボンの進行方向に対して該リボン
出口の前段に設けられ、インクリボンが通り得る程度に
該インクリボンの進行を阻害する１または複数の係止部
材を具え、該係止部材は、該リンクリボンの折り畳み幅
方向の両端部付近から、該両端部間に向かって、該折り
畳まれたインクリボン側に傾斜した配置パターンを有し
てなるように構成する。

〔作用〕

リボンカートリッジ内のリボン収容部からインクリボン
をリボン出口から引き出し、リボン入口からリボンカー
トリッジ内にインクリボンを引き込み、そのリボン出口
の前段、即ち、リボンカートリッジの内部に、インクリ
ボンが通り得る程度にインクリボンの進行を阻害する係
止部材を設けたもので、折り畳まれたインクリボンの進
行方向の先頭部は、この係止部材の配置パターンに沿っ
た形で係止される。故に、インクリボンが引き出される
ときに密集することがなくなり、リボン引き出し力の変
動を抑制することができる。

さらに、係止部材の配置パターンは、インクリボンが係
止部材を通過する位置の各所とリボン出口側の距離のば
らつきが小さくなるパターンとなっている。

従って、係止部材とリボン出口側との間のインクリボン
の長さのばらつきが小さいため、この間でインクリボン
とリボン収容部底面との間で生じる摩擦力のばらつきも
小さくなり、リボン引き出し力の変動がさらに減少す
る。

従って、インクリボンとカートリッジの接触部分は従来
より少なく、かつ定面積で接触しており、安定した引き
出し力でインクリボンをリボンカートリッジから引き出
すことが可能になる。

〔実施例〕

以下、第１図乃至第６図に関連して本発明の実施例を実
施例を説明する。実施例は、インパクト式ラインプリン
タに用いるエンドレスリボン収納インクリボンカートリ
ッジに関するものである。

第１図乃至第４図に第１の実施例を示す。

第１図は本例のインクリボンカートリッジ２１の要部構
造説明図（第１図（ａ）は平面図、第１図（ｂ）は正面
図）で、図中、２２はリボンカートリッジである。な
お、従来と共通の部材には同符号を用いている。

リボンカートリッジ２２は、カートリッジ本体２３とカ
バー２４とより構成され、インクリボン５の大部分を折
りたたんだ状態で収納している。カートリッジ本体２３
は、リボン出口２５と仕切壁２６とを備えている。リボ
ン入口は図示を省略した。カバー２４には、アーチ状の
所定の高さの係止部材２７が突設されている。この係止
部材２７は、リボン出口２５の近傍、本図では仕切壁２
６の近傍に設けられ、リボンカートリッジ２２内に折り
たたんで収納されているインクリボン５のリボン出口２
５側の先端部を係止している。

リボン引き出し時には、インクリボン５は、リボン出口
２５からほぼ等距離の位置で第１図（ａ）の上、下から
交互にばらけて行き、係止部材２７をすり抜けてリボン
出口２５から引き出される。この場合、係止部材２７の
高さはインクリボン５がすり抜けられる程度で余り高く
ないため、インクリボン５と係止部材２７の接触部分は
従来より少ない定面積で接触することになり、安定した
引き出し力でインクリボン５をリボンカートリッジ２２
から引き出すことが可能になる。なお、係止部材２７の
インクリボン進入側に第１図（ｂ）に示すように傾斜面
（あるいは曲面）２８を形成しておけば、インクリボン
５のすり抜けはより円滑になる。

第２図に応用例を示す。第２図は、使用初期にインクリ
ボンの逆流を防止するためにリボンカートリッジ２２内
に移動可能なスライダ３２を設けたインクリボンカート
リッジ３１を示している。スライダの形状は第４図に示
す通り（第４図（ａ）は側面図、第４図（ｂ）は平面
図、第４図（ｃ）は第４図（ａ）のＡ−Ａ断面矢印図）
である。この場合は、スライダ３２にもアーチ状の係止
部材３３を設けて使用者がインクリボン５を使いきるま
でインクリボンが安定走行するようにしており、スライ
ダ３２の部分では、第３図に示すように、係止部材３３
は係止部材２７と同様の役割を果たす。

第５図に第２の実施例を示す。

第５図は本例のインクリボンカートリッジ４１の要部構
造説明図（第５図（ａ）は平面図、第５図（ｂ）は正面
図）で、該インクリボンカートリッジ４１のリボンカー
トリッジ２２内には１対の係止部材４２が八の字状に設
けられてインクリボン５の先端部を係止している。すな
わち、本例の場合は、前例のアーチ型の係止部材に代え
て１対の係止部材４２を設け、該係止部材４２，４２に
より、折りたたまれたインクリボン５の両側部付近をリ
ボン出口２５の付近で係止している。係止部材４２は、
リボンカートリッジ２２のカバー２４に突設され、所定
の高さを有している。

本例の場合も前例と同様の効果が得られる。

第６図に第３の実施例を示す。

第６図は本例のインクリボンカートリッジ５１の要部構
造説明図（第６図（ａ）は平面図、第６図（ｂ）は正面
図）で、該インクリボンカートリッジ５１のリボンカー
トリッジ２２内には１対の滴状の係止部材５２が設けら
れてインクリボン５の先端部を係止している。係止部材
５２は、カバー２４に突設され、所定の高さ（インクリ
ボン５がすり抜けられる程度の高さ）を有している。

本例の場合も前例と同様の効果が得られる。

このように、いずれの実施例の場合も、インクリボンの
引き出し力の変動を少なくすることができるが、次表１
に引き出し力の測定結果を示す。この測定は、第１の実
施例のアーチ型係止部材を設けたものと従来の係止部材
のないものについて行ったものであり、リボン出口のイ
ンクリボンにばねばかりを取り付けてインクリボンの引
き出し力の平均値、最大値を測定した。

本発明の効果は本表により明らかである。

〔発明の効果〕

以上述べたように、本発明によれば、インクリボンの引
き出し力の変動を少なくして印字品質を向上させること
が可能である。また、各実施例のように係止部材をカバ
ー側に設けるようにすれば、既設のカートリッジのカバ
ーを係止部材のものと交換するだけで良く、容易に適用
可能である。

【図面の簡単な説明】

第１図（ａ），（ｂ）は本発明の第１の実施例の、イン
クリボンカートリッジの要部構造説明図、第２図は同、他のインクリボンカートリッジを示す斜視
図、第３図は同、他のインクリボンカートリッジのスラ
イダ部分の係止部材の作用説明図、第４図（ａ），（ｂ），（ｃ）は同、スライダの構造説
明図、第５図（ａ），（ｂ）は本発明の第２の実施例のインク
リボンカートリッジの要部構造説明図、第６図（ａ），（ｂ）は本発明の第３の実施例のインク
リボンカートリッジの要部構造説明図、第７図は従来のインクリボンカートリッジを使用するプ
リンタの外観を示す斜視図、第８図は第７図の要部詳細を示す平面図で、図中、５はインクリボン、２１，３１，４１，５１はインクリボンカートリッジ、２２はリボンカートリッジ、２５はリボン出口、２７，３３，４２，５２は係止部材である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者井出正神奈川県平塚市西八幡１丁目４番３号株式会社パイロット平塚工場内 (72)発明者皆木規夫神奈川県平塚市西八幡１丁目４番３号株式会社パイロット平塚工場内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】折り畳み状態のインクリボン（５）を収容
するリボン収容部と、リボン出口（２５）及びリボン入口を有し、該リボン出
口（２５）とリボン入口との間でインクリボン（５）が
張架されるインクリボンカートリッジであって、該インクリボン（５）の進行方向に対して該リボン出口
（２５）の前段に設けられ、インクリボン（５）が通り
得る程度に該インクリボン（５）の進行を阻害する１ま
たは複数の係止部材（２７，４２，５２）を具え、該係止部材（２７，４２，５２）は、該インクリボン
（５）の折り畳み幅方向の両端部付近から、該両端部間
に向かって、該折り畳まれたインクリボン（５）側に傾
斜した配置パターンを有してなることを特徴とするイン
クリボンカートリッジ。