JPH0661730A - 金属メッシュ反射鏡アンテナ - Google Patents
金属メッシュ反射鏡アンテナInfo
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- JPH0661730A JPH0661730A JP18045692A JP18045692A JPH0661730A JP H0661730 A JPH0661730 A JP H0661730A JP 18045692 A JP18045692 A JP 18045692A JP 18045692 A JP18045692 A JP 18045692A JP H0661730 A JPH0661730 A JP H0661730A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 鏡面を連続的に変化可能とし、表面用ワイヤ
の交点の張力バランス調整を容易とし、グレーティング
ローブのレベルを抑制する。 【構成】 背面構造物の表面に反射面を構成する金属メ
ッシュが張設され、この金属メッシュと同一平面上に金
属メッシュよりも弾性力を有する複数の表面用ワイヤ5
が配設され、これらの表面用ワイヤ5を背面方向から他
の背面用ワイヤによって引張ることにより、反射面を所
望の曲面形状に設定できる金属メッシュ反射鏡アンテナ
において、表面用ワイヤ5を、反射面の中心部から周辺
部へ放射状に配設された複数の放射方向用ワイヤ5a
と、反射面の中心部から周辺部へ不等な分割間隔に配設
され前記隣合う放射方向用ワイヤ5aを結ぶ複数の周方
向用ワイヤ5bと、隣合う周方向用ワイヤ5bを結ぶ複
数の連結用ワイヤ5cとにより構成し、表面用ワイヤ5
の交点Bを6本のワイヤにより支持した。
の交点の張力バランス調整を容易とし、グレーティング
ローブのレベルを抑制する。 【構成】 背面構造物の表面に反射面を構成する金属メ
ッシュが張設され、この金属メッシュと同一平面上に金
属メッシュよりも弾性力を有する複数の表面用ワイヤ5
が配設され、これらの表面用ワイヤ5を背面方向から他
の背面用ワイヤによって引張ることにより、反射面を所
望の曲面形状に設定できる金属メッシュ反射鏡アンテナ
において、表面用ワイヤ5を、反射面の中心部から周辺
部へ放射状に配設された複数の放射方向用ワイヤ5a
と、反射面の中心部から周辺部へ不等な分割間隔に配設
され前記隣合う放射方向用ワイヤ5aを結ぶ複数の周方
向用ワイヤ5bと、隣合う周方向用ワイヤ5bを結ぶ複
数の連結用ワイヤ5cとにより構成し、表面用ワイヤ5
の交点Bを6本のワイヤにより支持した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は展開アンテナ等に用いら
れる金属メッシュ反射鏡アンテナに関する。
れる金属メッシュ反射鏡アンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、金属メッシュ反射鏡アンテナとし
ては、図9および図10、図11に示すようなものが知
られている。図9および図10に示すアンテナ1は、
「the American institute of Aeronautics and Astron
autics」の12th[International Communication Satell
ite Systems Conference AIAA-88-0875 」に記載されて
いるものである。図11に示すアンテナ2は、「電子情
報通信学会論文誌B,Vol.J71−B,No.6,
pp.764−771」(1988−6)に記載された
ものである。これらの図中、3は背面構造物、4は金属
メッシュ、5は表面用ワイヤ、6は背面用ワイヤ、7は
一次放射器を示す。
ては、図9および図10、図11に示すようなものが知
られている。図9および図10に示すアンテナ1は、
「the American institute of Aeronautics and Astron
autics」の12th[International Communication Satell
ite Systems Conference AIAA-88-0875 」に記載されて
いるものである。図11に示すアンテナ2は、「電子情
報通信学会論文誌B,Vol.J71−B,No.6,
pp.764−771」(1988−6)に記載された
ものである。これらの図中、3は背面構造物、4は金属
メッシュ、5は表面用ワイヤ、6は背面用ワイヤ、7は
一次放射器を示す。
【0003】これらのアンテナ1,2は、背面構造物3
の表面に金属メッシュ4を張ることにより反射面が形成
され、この金属メッシュ4と同一平面上に金属メッシュ
4よりも弾性力の強い表面用ワイヤ5を設け、この表面
用ワイヤ5を背面方向から他の背面用ワイヤ6により引
張ることにより、反射面を所望の曲面形状となるように
構成されている。そして、一次放射器7から放射され球
面状に伝搬する電波は、背面構造物3と金属メッシュ4
とによって構成された回転放物面形状の反射面により、
平面状に伝搬する電波に変換されて所望の方向へ集中的
に放射される。反対に、十分遠方から到来してきた電波
は、上記反射面により反射された後一次放射器7に集中
され、効率よく受信できるようになっている。
の表面に金属メッシュ4を張ることにより反射面が形成
され、この金属メッシュ4と同一平面上に金属メッシュ
4よりも弾性力の強い表面用ワイヤ5を設け、この表面
用ワイヤ5を背面方向から他の背面用ワイヤ6により引
張ることにより、反射面を所望の曲面形状となるように
構成されている。そして、一次放射器7から放射され球
面状に伝搬する電波は、背面構造物3と金属メッシュ4
とによって構成された回転放物面形状の反射面により、
平面状に伝搬する電波に変換されて所望の方向へ集中的
に放射される。反対に、十分遠方から到来してきた電波
は、上記反射面により反射された後一次放射器7に集中
され、効率よく受信できるようになっている。
【0004】また、機械的には、上記反射面に展開収納
できる機能を持たせ、軽量化を図るために、背面構造物
3を棒状材を組合せたトラスト構造とし、上記反射面を
金属糸を織った金属メッシュ4により構成している。更
に、上記反射面の形状を回転放物面等のような所望の曲
面形状に設定するために、上記金属メッシュ4と同一平
面上に金属メッシュ4よりも弾性力の強い表面用ワイヤ
5を背面方向から他の背面用ワイヤ6により引張る構造
とし、これらの各ワイヤ5、6の長さや張力を調整でき
るようにしている。
できる機能を持たせ、軽量化を図るために、背面構造物
3を棒状材を組合せたトラスト構造とし、上記反射面を
金属糸を織った金属メッシュ4により構成している。更
に、上記反射面の形状を回転放物面等のような所望の曲
面形状に設定するために、上記金属メッシュ4と同一平
面上に金属メッシュ4よりも弾性力の強い表面用ワイヤ
5を背面方向から他の背面用ワイヤ6により引張る構造
とし、これらの各ワイヤ5、6の長さや張力を調整でき
るようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の金属メッシュ反射鏡アンテナにおいては、背面
構造物、金属メッシュ、および形状調整用の各種のワイ
ヤにより、反射面が図10および図11に示すように、
多数の三角形の平面(ファセット)の整然とした組合せ
により構成されるが、各ファセットが回転放物面など理
想的な曲面からずれて鏡面誤差を生じてしまう不具合が
あり、これにより放射パターンが劣化し、特に広角度方
向におけるサイドローブレベルが上昇してしまう問題を
有していた。
た従来の金属メッシュ反射鏡アンテナにおいては、背面
構造物、金属メッシュ、および形状調整用の各種のワイ
ヤにより、反射面が図10および図11に示すように、
多数の三角形の平面(ファセット)の整然とした組合せ
により構成されるが、各ファセットが回転放物面など理
想的な曲面からずれて鏡面誤差を生じてしまう不具合が
あり、これにより放射パターンが劣化し、特に広角度方
向におけるサイドローブレベルが上昇してしまう問題を
有していた。
【0006】例えば、図10に示す従来のアンテナの場
合には、ファセットの大きさを定める半径方向の分割が
等間隔であるために鏡面誤差が周期的に存在し、これに
より図12に示すような大きいレベルのグレーティング
ローブを生ずる問題があった。また、図11に示す従来
のアンテナの場合には、周期性を小さくするために中心
部に対し周辺部分のファセットを不連続的に大きくする
方法を採用しているが、サイドローブの抑圧に十分な効
果が発揮されず、その上、機械的には、不連続部分にお
いて、ワイヤの交点Cでは6本、交点Dでは4本となる
ため、中心部分と周辺部分との境界部分で強度が低下
し、展開時にく字状に屈曲したり、境界部分の鏡面に段
差を生じたり、不連続部分に存在する各ワイヤの交点に
おいて張力バランスをとることが難しい等の問題があ
る。
合には、ファセットの大きさを定める半径方向の分割が
等間隔であるために鏡面誤差が周期的に存在し、これに
より図12に示すような大きいレベルのグレーティング
ローブを生ずる問題があった。また、図11に示す従来
のアンテナの場合には、周期性を小さくするために中心
部に対し周辺部分のファセットを不連続的に大きくする
方法を採用しているが、サイドローブの抑圧に十分な効
果が発揮されず、その上、機械的には、不連続部分にお
いて、ワイヤの交点Cでは6本、交点Dでは4本となる
ため、中心部分と周辺部分との境界部分で強度が低下
し、展開時にく字状に屈曲したり、境界部分の鏡面に段
差を生じたり、不連続部分に存在する各ワイヤの交点に
おいて張力バランスをとることが難しい等の問題があ
る。
【0007】更に、従来のアンテナでは、グレーティン
グレベルを小さくするために、半径方向の分割数を十分
に増やす必要があり、これに伴って重量増加や、形状調
整作業量が増加する不具合があった。そこで本発明は、
重量増加や調整作業量の増加を伴うことなく、反射面を
連続的に変化可能とするとともに、各表面用ワイヤの交
点における張力バランスの調整が容易で、且つ、半径方
向の分割数を従来に比べて増加させることなくグレーテ
ィングローブのレベルを十分に抑制できる金属メッシュ
反射鏡アンテナを提供することを目的としている。
グレベルを小さくするために、半径方向の分割数を十分
に増やす必要があり、これに伴って重量増加や、形状調
整作業量が増加する不具合があった。そこで本発明は、
重量増加や調整作業量の増加を伴うことなく、反射面を
連続的に変化可能とするとともに、各表面用ワイヤの交
点における張力バランスの調整が容易で、且つ、半径方
向の分割数を従来に比べて増加させることなくグレーテ
ィングローブのレベルを十分に抑制できる金属メッシュ
反射鏡アンテナを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の金属メッシュ反
射鏡アンテナは、背面構造物の表面に反射面を構成する
金属メッシュが張設され、この金属メッシュと同一平面
上に金属メッシュよりも弾性力を有する複数の表面用ワ
イヤが配設され、これらの表面用ワイヤを背面方向から
他の背面用ワイヤによって引張ることにより、前記反射
面を所望の曲面形状に設定できる金属メッシュ反射鏡ア
ンテナにおいて、前記表面用ワイヤが、前記反射面の中
心部から周辺部へ放射状に配設された複数の放射方向用
ワイヤと、前記反射面の中心部から周辺部へ不等な分割
間隔に配設され前記隣合う放射方向用ワイヤを結ぶ複数
の周方向用ワイヤと、隣合う周方向用ワイヤを結ぶ複数
の連結用ワイヤとにより構成されるとともに、最外周部
を除く前記表面ワイヤの交点が、前記放射方向用ワイ
ヤ、周方向用ワイヤおよび連結用ワイヤを組み合わせた
6本により支持されている。
射鏡アンテナは、背面構造物の表面に反射面を構成する
金属メッシュが張設され、この金属メッシュと同一平面
上に金属メッシュよりも弾性力を有する複数の表面用ワ
イヤが配設され、これらの表面用ワイヤを背面方向から
他の背面用ワイヤによって引張ることにより、前記反射
面を所望の曲面形状に設定できる金属メッシュ反射鏡ア
ンテナにおいて、前記表面用ワイヤが、前記反射面の中
心部から周辺部へ放射状に配設された複数の放射方向用
ワイヤと、前記反射面の中心部から周辺部へ不等な分割
間隔に配設され前記隣合う放射方向用ワイヤを結ぶ複数
の周方向用ワイヤと、隣合う周方向用ワイヤを結ぶ複数
の連結用ワイヤとにより構成されるとともに、最外周部
を除く前記表面ワイヤの交点が、前記放射方向用ワイ
ヤ、周方向用ワイヤおよび連結用ワイヤを組み合わせた
6本により支持されている。
【0009】
【作用】したがって、周方向用ワイヤが反射面の半径方
向に不等な分割間隔に配設されるので、鏡面誤差の存在
が不規則となり、グレーティングローブのレベルを半径
方向の分割数を増大させることなく十分に抑制できる。
また、表面用の各ワイヤの交点が6本のワイヤにより支
持されるとともに、背面用ワイヤにより位置が保持され
ることになるので、表面用ワイヤの交点における張力バ
ランスを容易にとることができる。さらに、半径方向の
周方向用ワイヤによるによる分割数を従来に比べて増加
させる必要がないので、重量の増大や形状調整の作業量
を増大させることがない。
向に不等な分割間隔に配設されるので、鏡面誤差の存在
が不規則となり、グレーティングローブのレベルを半径
方向の分割数を増大させることなく十分に抑制できる。
また、表面用の各ワイヤの交点が6本のワイヤにより支
持されるとともに、背面用ワイヤにより位置が保持され
ることになるので、表面用ワイヤの交点における張力バ
ランスを容易にとることができる。さらに、半径方向の
周方向用ワイヤによるによる分割数を従来に比べて増加
させる必要がないので、重量の増大や形状調整の作業量
を増大させることがない。
【0010】
【実施例】以下に本発明の一実施例を図面に基づき説明
する。図1は本実施例に係る金属メッシュ反射鏡アンテ
ナ10の反射面の正面図を示している。本実施例では、
正面形状が正六角形に構成され、反射面が後述の周方向
用ワイヤ5bにより半径方向へ4分割されている。ま
た、金属メッシュ反射鏡アンテナ10の構造は、基本的
には、図9に示す従来の場合と同様に、背面構造物の表
面に金属メッシュを張ることにより反射面を形成し、金
属メッシュと同一平面上に金属メッシュよりも弾性力の
強い複数の表面用ワイヤ5を設け、この表面用ワイヤ5
を背面方向から他の背面用ワイヤにより引張ることによ
り、上記反射面を所望の曲面形状に設定できる構成とな
っている。
する。図1は本実施例に係る金属メッシュ反射鏡アンテ
ナ10の反射面の正面図を示している。本実施例では、
正面形状が正六角形に構成され、反射面が後述の周方向
用ワイヤ5bにより半径方向へ4分割されている。ま
た、金属メッシュ反射鏡アンテナ10の構造は、基本的
には、図9に示す従来の場合と同様に、背面構造物の表
面に金属メッシュを張ることにより反射面を形成し、金
属メッシュと同一平面上に金属メッシュよりも弾性力の
強い複数の表面用ワイヤ5を設け、この表面用ワイヤ5
を背面方向から他の背面用ワイヤにより引張ることによ
り、上記反射面を所望の曲面形状に設定できる構成とな
っている。
【0011】上記表面用ワイヤ5は、放射方向用ワイヤ
5a…、周方向用ワイヤ5b…、および連結用ワイヤ5
c…から構成されている。放射方向用ワイヤ5aは反射
面の中心部Aから周辺部へ向け放射状に複数本(6本)
配設され、周方向の角度が等角度となっている。周方向
用ワイヤ5bは、隣合う上記放射方向用ワイヤ5a、5
aの、互いに中心部から等しい距離の箇所同士を結ぶも
のであり、反射面の中心部Aから周辺部へ複数本(24
本)配設されている。尚、本実施例では、周方向用ワイ
ヤ5bは中心部Aから周辺部へ間隔が連続的に大きくな
るような不等間隔に配設されている。連結用ワイヤ5c
は、上記放射方向に隣合う周方向用ワイヤ5b,5bを
結ぶためのものであり、これらの間に互いに角度が異な
るよう複数本配設されている。
5a…、周方向用ワイヤ5b…、および連結用ワイヤ5
c…から構成されている。放射方向用ワイヤ5aは反射
面の中心部Aから周辺部へ向け放射状に複数本(6本)
配設され、周方向の角度が等角度となっている。周方向
用ワイヤ5bは、隣合う上記放射方向用ワイヤ5a、5
aの、互いに中心部から等しい距離の箇所同士を結ぶも
のであり、反射面の中心部Aから周辺部へ複数本(24
本)配設されている。尚、本実施例では、周方向用ワイ
ヤ5bは中心部Aから周辺部へ間隔が連続的に大きくな
るような不等間隔に配設されている。連結用ワイヤ5c
は、上記放射方向に隣合う周方向用ワイヤ5b,5bを
結ぶためのものであり、これらの間に互いに角度が異な
るよう複数本配設されている。
【0012】更に詳述すると、一組の放射方向用ワイヤ
5a、5a間において、反射面の中心部Aから外側へ数
えて、1番目の周方向用ワイヤ5bの両端と、2番目の
周方向用ワイヤ5bの中点をそれぞれ結ぶ連結用ワイヤ
5cを配設することにより、双方のワイヤ5b、5b間
に複数(3つ)の三角形のファセットが構成されてい
る。同様に一組の放射方向用ワイヤ5a、5a間におい
て、2番目の周方向用ワイヤ5bの中点および両端の3
点と、3番目の周方向用ワイヤ5bを三等分する2点お
よび両端の4点とをそれぞれ結ぶ連結用ワイヤ5c…を
配設することにより、双方のワイヤ5b、5b間で複数
(5つ)の三角形のファセットが構成されている。ま
た、3番目の周方向用ワイヤ5bと4番目の周方向用ワ
イヤ5bにおいても同様にしてこれらの間に複数(7
つ)の三角形のファセットが構成されている。そして、
他の放射方向用ワイヤ間においても同様に連結用ワイヤ
5c…を配設することにより、反射面の鏡面全体が複数
の三角形のファセットとなるように構成されている。
5a、5a間において、反射面の中心部Aから外側へ数
えて、1番目の周方向用ワイヤ5bの両端と、2番目の
周方向用ワイヤ5bの中点をそれぞれ結ぶ連結用ワイヤ
5cを配設することにより、双方のワイヤ5b、5b間
に複数(3つ)の三角形のファセットが構成されてい
る。同様に一組の放射方向用ワイヤ5a、5a間におい
て、2番目の周方向用ワイヤ5bの中点および両端の3
点と、3番目の周方向用ワイヤ5bを三等分する2点お
よび両端の4点とをそれぞれ結ぶ連結用ワイヤ5c…を
配設することにより、双方のワイヤ5b、5b間で複数
(5つ)の三角形のファセットが構成されている。ま
た、3番目の周方向用ワイヤ5bと4番目の周方向用ワ
イヤ5bにおいても同様にしてこれらの間に複数(7
つ)の三角形のファセットが構成されている。そして、
他の放射方向用ワイヤ間においても同様に連結用ワイヤ
5c…を配設することにより、反射面の鏡面全体が複数
の三角形のファセットとなるように構成されている。
【0013】本実施例の金属メッシュ反射鏡アンテナ1
0によれば、最外周部を除く各ワイヤ5a、5b、5c
の交点Bがこれらを組み合わせた6本により支持される
とともに、背面用ワイヤにより引張られた状態に保持さ
れ、所望の曲面形状に設定される。この場合、周方向用
ワイヤ5bによる半径方向の分割が連続的な不等間隔と
なっているので、鏡面誤差を不規則に存在させることが
可能となり、グレーティングローブのレベルを十分に抑
制できるとともに、サイドローブレベルも低くすること
ができる。
0によれば、最外周部を除く各ワイヤ5a、5b、5c
の交点Bがこれらを組み合わせた6本により支持される
とともに、背面用ワイヤにより引張られた状態に保持さ
れ、所望の曲面形状に設定される。この場合、周方向用
ワイヤ5bによる半径方向の分割が連続的な不等間隔と
なっているので、鏡面誤差を不規則に存在させることが
可能となり、グレーティングローブのレベルを十分に抑
制できるとともに、サイドローブレベルも低くすること
ができる。
【0014】例えば、本発明者等が試験した結果を図2
ないし図5に示す。図2は周方向用ワイヤ5bによる半
径方向の分割数Mが4の場合(図1)、図3は分割数M
が5の場合、図4は分割数Mが6の場合、図5は分割数
Mが8の場合をそれぞれ示している。これらの図に示す
ように、分割数Mが、4、5、6、8のそれぞれにおい
て、分割間隔の比率pを順次変化させて構成した場合、
半径方向の分割間隔のうち、最内周の間隔t1と最外周
の間隔tnの比率pが約2倍のときに、サイドローブレ
ベルが最も低くなることがわかる。尚、中間の分割間隔
は周辺部へ至るに従って連続的に増大するように設定さ
れている。
ないし図5に示す。図2は周方向用ワイヤ5bによる半
径方向の分割数Mが4の場合(図1)、図3は分割数M
が5の場合、図4は分割数Mが6の場合、図5は分割数
Mが8の場合をそれぞれ示している。これらの図に示す
ように、分割数Mが、4、5、6、8のそれぞれにおい
て、分割間隔の比率pを順次変化させて構成した場合、
半径方向の分割間隔のうち、最内周の間隔t1と最外周
の間隔tnの比率pが約2倍のときに、サイドローブレ
ベルが最も低くなることがわかる。尚、中間の分割間隔
は周辺部へ至るに従って連続的に増大するように設定さ
れている。
【0015】また、分割数Mとサイドローブレベルの関
係は図6に示す結果として得られた。図6中、曲線aは
本実施例の如き不等間隔の分割の特性を示し、曲線bは
従来の如き等間隔の分割の特性を示し、曲線cはパラボ
ラ面(等分割時のグレーティングローブ方向のサイドロ
ーブレベル)の特性を示している。図7および図8に
は、各分割時における反射面の分割の様子と鏡面誤差の
2次元マップを示している。このように、本実施例にお
いては、特に最内周と最外周の間隔(t1,tn)の比
率pが1.5〜3倍で与えられる範囲内においてその効
果が大きく、従来の等分割の場合に比べて広角度におけ
るサイドローブレベルを約3〜8dBほど低くすること
が可能である。
係は図6に示す結果として得られた。図6中、曲線aは
本実施例の如き不等間隔の分割の特性を示し、曲線bは
従来の如き等間隔の分割の特性を示し、曲線cはパラボ
ラ面(等分割時のグレーティングローブ方向のサイドロ
ーブレベル)の特性を示している。図7および図8に
は、各分割時における反射面の分割の様子と鏡面誤差の
2次元マップを示している。このように、本実施例にお
いては、特に最内周と最外周の間隔(t1,tn)の比
率pが1.5〜3倍で与えられる範囲内においてその効
果が大きく、従来の等分割の場合に比べて広角度におけ
るサイドローブレベルを約3〜8dBほど低くすること
が可能である。
【0016】また、各ワイヤの交点Bが各ワイヤを組み
合わせた6本で支持されるとともに、背面用ワイヤによ
り位置の保持が行なわれるので、ワイヤの交点における
張力のバランスを容易にとることが可能となり、従来の
如くく字状に屈曲したり、鏡面に段差が生ずることがな
い。更に、最内周と最外周の間隔の比率pによりサイド
ローブレベルを低くすることができるので、半径方向の
分割数を従来に比べて増加させる必要がなくなり、重量
や形状調整作業量が増大することがない。また更に、半
径方向の分割数を少なくすることができるので、鏡面形
状を調整する部品点数を少なくすることが可能となり、
全体の軽量化および作業量の低減化を図ることができ
る。
合わせた6本で支持されるとともに、背面用ワイヤによ
り位置の保持が行なわれるので、ワイヤの交点における
張力のバランスを容易にとることが可能となり、従来の
如くく字状に屈曲したり、鏡面に段差が生ずることがな
い。更に、最内周と最外周の間隔の比率pによりサイド
ローブレベルを低くすることができるので、半径方向の
分割数を従来に比べて増加させる必要がなくなり、重量
や形状調整作業量が増大することがない。また更に、半
径方向の分割数を少なくすることができるので、鏡面形
状を調整する部品点数を少なくすることが可能となり、
全体の軽量化および作業量の低減化を図ることができ
る。
【0017】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、周
方向用ワイヤにより、半径方向へ不等な間隔に配設され
るので、鏡面誤差の存在が不規則となり、周方向用ワイ
ヤによる分割間隔を増大することなく、グレーティング
ローブのレベルを十分に抑制することが可能となる。ま
た、表面用ワイヤの交点が6本となるとともに、背面用
ワイヤにより位置の保持が行なわれるので、表面用ワイ
ヤの交点の張力のバランスを容易に調整できる。更に、
周方向用ワイヤによる半径方向の分割数を従来に比べて
増加させる必要がないので、全体の重量や形状調整の作
業量が増大することがない。
方向用ワイヤにより、半径方向へ不等な間隔に配設され
るので、鏡面誤差の存在が不規則となり、周方向用ワイ
ヤによる分割間隔を増大することなく、グレーティング
ローブのレベルを十分に抑制することが可能となる。ま
た、表面用ワイヤの交点が6本となるとともに、背面用
ワイヤにより位置の保持が行なわれるので、表面用ワイ
ヤの交点の張力のバランスを容易に調整できる。更に、
周方向用ワイヤによる半径方向の分割数を従来に比べて
増加させる必要がないので、全体の重量や形状調整の作
業量が増大することがない。
【図1】本発明の一実施例に係り、表面用ワイヤにより
分割された反射面を示す正面図である。
分割された反射面を示す正面図である。
【図2】分割数4の場合の各間隔比率における放射パタ
ーン特性図である。
ーン特性図である。
【図3】分割数5の場合の各間隔比率における放射パタ
ーン特性図である。
ーン特性図である。
【図4】分割数6の場合の各間隔比率における放射パタ
ーン特性図である。
ーン特性図である。
【図5】分割数8の場合の各間隔比率における放射パタ
ーン特性図である。
ーン特性図である。
【図6】分割数とサイドローブレベルとの関係を示す特
性図である。
性図である。
【図7】鏡面の分割の様子と鏡面誤差の2次元マップを
示す図である。
示す図である。
【図8】鏡面の分割の様子と鏡面誤差の2次元マップを
示す図である。
示す図である。
【図9】従来例に係り、金属メッシュ反射鏡アンテナの
側面図である。
側面図である。
【図10】金属メッシュ反射鏡アンテナの半砕正面図で
ある。
ある。
【図11】他の形式の金属メッシュ反射鏡アンテナの正
面図である。
面図である。
【図12】放射パターン特性を示す図である。
5 表面用ワイヤ 5a 放射方向用ワイヤ 5b 周方向用ワイヤ 5c 連結用ワイヤ 10 金属メッシュ反射鏡アンテナ A 中心部 t1 最内周側の分割間隔 tn 最外周側の分割間隔
Claims (2)
- 【請求項1】 背面構造物の表面に反射面を構成する金
属メッシュが張設され、この金属メッシュと同一平面上
に金属メッシュよりも弾性力を有する複数の表面用ワイ
ヤが配設され、これらの表面用ワイヤを背面方向から他
の背面用ワイヤによって引張ることにより、前記反射面
を所望の曲面形状に設定できる金属メッシュ反射鏡アン
テナにおいて、 前記表面用ワイヤが、前記反射面の中心部から周辺部へ
放射状に配設された複数の放射方向用ワイヤと、前記反
射面の中心部から周辺部へ不等な分割間隔に配設され前
記隣合う放射方向用ワイヤを結ぶ複数の周方向用ワイヤ
と、隣合う周方向用ワイヤを結ぶ複数の連結用ワイヤと
により構成されるとともに、 最外周部を除く前記表面ワイヤの交点が、前記放射方向
用ワイヤ、周方向用ワイヤおよび連結用ワイヤを組み合
わせた6本により支持された、 ことを特徴とする金属メッシュ反射鏡アンテナ。 - 【請求項2】 前記放射方向用ワイヤの不等な分割間隔
が、最内周の分割間隔に対する最外周の分割間隔の比率
が1.5〜3倍の範囲内とし、且つ、中間の分割間隔が
連続的に構成されている請求項1記載の金属メッシュ反
射鏡アンテナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4180456A JPH0779207B2 (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | 金属メッシュ反射鏡アンテナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4180456A JPH0779207B2 (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | 金属メッシュ反射鏡アンテナ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0661730A true JPH0661730A (ja) | 1994-03-04 |
JPH0779207B2 JPH0779207B2 (ja) | 1995-08-23 |
Family
ID=16083546
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4180456A Expired - Lifetime JPH0779207B2 (ja) | 1992-06-15 | 1992-06-15 | 金属メッシュ反射鏡アンテナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0779207B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014143525A (ja) * | 2013-01-23 | 2014-08-07 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | 空間合成アンテナ装置、並びに、主鏡及び副鏡に関する鏡面修整反射鏡の製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04137803A (ja) * | 1990-09-28 | 1992-05-12 | Toshiba Corp | メッシュアンテナおよびその組立調整方法 |
JPH04158604A (ja) * | 1990-10-23 | 1992-06-01 | Mitsubishi Electric Corp | メッシュ型展開アンテナおよびその製造方法 |
-
1992
- 1992-06-15 JP JP4180456A patent/JPH0779207B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04137803A (ja) * | 1990-09-28 | 1992-05-12 | Toshiba Corp | メッシュアンテナおよびその組立調整方法 |
JPH04158604A (ja) * | 1990-10-23 | 1992-06-01 | Mitsubishi Electric Corp | メッシュ型展開アンテナおよびその製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014143525A (ja) * | 2013-01-23 | 2014-08-07 | Nippon Hoso Kyokai <Nhk> | 空間合成アンテナ装置、並びに、主鏡及び副鏡に関する鏡面修整反射鏡の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0779207B2 (ja) | 1995-08-23 |
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