JP3415001B2 - アレーアンテナ - Google Patents

アレーアンテナ

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JP3415001B2
JP3415001B2 JP24559297A JP24559297A JP3415001B2 JP 3415001 B2 JP3415001 B2 JP 3415001B2 JP 24559297 A JP24559297 A JP 24559297A JP 24559297 A JP24559297 A JP 24559297A JP 3415001 B2 JP3415001 B2 JP 3415001B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーダあるいは
通信等に用いられ、放射特性を改善した2周波共用のア
レーアンテナに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のアレーアンテナについて図9を参
照しながら説明する。図9は、従来のアレーアンテナの
構成を示す図である。
【0003】図9において、1は低周波数帯で使用する
低周波数帯用素子アンテナ(黒四角)、2は高周波数帯
で使用する高周波数帯用素子アンテナ(白四角)、3は
低周波数帯用素子アンテナ1が1個と高周波数帯用素子
アンテナ2が16個とで構成される基本配列格子であ
る。
【0004】この従来のアレーアンテナは、それぞれの
周波数帯においてグレーティングローブが発生しないよ
うに素子間隔を決定しており、素子配列として便宜的に
四角配列の場合を示した。
【0005】また、図9は低周波数帯の波長が高周波帯
の波長の4倍である場合のアレーアンテナを想定してお
り、低周波数帯の素子間隔を高周波帯の素子間隔の4倍
に設定している。一般的に、低周波数帯と高周波数帯と
でビーム走査範囲が同位置の場合には、低周波数帯と高
周波数帯との素子間隔比はその波長比となる。
【0006】従来のアレーアンテナでは以上のような素
子配列を採用していたため、低周波数帯用素子アンテナ
1の影響で高周波数帯用素子アンテナ2の放射パターン
が影響をうけ、影響をうけた高周波数帯用素子アンテナ
2が周期的に配列されているため、その周期性により高
周波数帯のアレーパターンのサイドローブが上昇すると
いう欠点があった。
【0007】図9において、低周波数帯用素子アンテナ
1aの近傍に位置する高周波帯用素子アンテナ2aの放
射パターンが、低周波数帯用素子アンテナ1aとの結合
により影響を受ける。高周波帯用素子アンテナ2aから
放射された高周波数帯の電波が低周波数帯用素子アンテ
ナ1aに結合し、この低周波数帯用素子アンテナ1aか
ら再放射される。
【0008】その再放射により、高周波帯用素子アンテ
ナ2aの放射パターンが乱れるとともに、その乱れが高
周波数帯にとって1波長以上の周期性をもつ。
【0009】特に、素子アンテナとしてダイポール・ア
ンテナ等の開口から高さを持つ素子アンテナを採用した
場合には、素子アンテナの寸法は使用帯域の波長に比例
するため、低周波数帯の素子アンテナの方が高周波数帯
の素子アンテナに比べて開口面からの素子アンテナ高さ
が高くなり、低周波数帯の素子アンテナのブロッキング
(遮蔽)の影響により高周波数帯の素子アンテナの放射
パターンが大きく乱れる。
【0010】高周波数帯用素子アンテナ2の放射パター
ンが周期的に乱れることにより、あたかもグレーティン
グローブが発生するように、サイドローブレベルが上昇
する。通常、1波長より広い素子間隔で素子アンテナを
配列した場合にはグレーティングローブが発生すること
が知られているが、1波長より広い間隔の励振振幅位相
の周期性があると、上記グレーティングローブ発生角度
と同一の角度方向のサイドローブレベルが上昇する。な
お、サイドローブレベルを小さくするために、サブアレ
ー間をずらした平面アンテナ装置が特開平6−1327
17号公報等に記載されているが、本願は、以下に説明
するように、周波数共用アンテナにおいて周期性による
サイドローブの上昇を低減するために、素子配列の周期
性を乱すようにした点に特徴がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
アレーアンテナでは、低周波数帯用素子アンテナ1の影
響で高周波数帯用素子アンテナ2の放射パターンが影響
をうけ、影響をうけた高周波数帯用素子アンテナ2が周
期的に配列されているため、その周期性により高周波数
帯のアレーパターンのサイドローブが上昇するという問
題点があった。
【0012】この発明は、前述した問題点を解決するた
めになされたもので、低周波数帯と高周波数帯の素子ア
ンテナを同一開口上に配置しながら、周期性による高周
波帯のアレー放射特性の劣化を抑えることができるアレ
ーアンテナを得ることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】この発明に係るアレーア
ンテナは、同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の2種
類の素子アンテナを配置するアレーアンテナにおいて、
基本配列格子を低周波数帯用素子アンテナの素子間隔が
高周波数帯用素子アンテナの素子間隔の整数倍となるよ
うに設定するとともに、評価する放射パターンのカット
面において基本配列格子を徐々にずらしたものである。
【0014】また、この発明に係るアレーアンテナは、
1段を複数の基本配列格子から構成し、複数段毎に基本
配列格子を前記高周波数帯用素子アンテナの素子間隔ず
つずらしたものである。
【0015】また、この発明に係るアレーアンテナは、
1段を複数の基本配列格子から構成し、1段毎に基本配
列格子を前記高周波数帯用素子アンテナの素子間隔ずつ
ずらしたものである。
【0016】また、この発明に係るアレーアンテナは、
1段を複数の基本配列格子から構成し、1段毎に基本配
列格子を前記高周波数帯用素子アンテナの素子間隔の異
なる整数倍ずつランダムにずらしたものである。
【0017】さらに、この発明に係るアレーアンテナ
は、1段を複数の基本配列格子から構成し、複数段毎に
基本配列格子を前記高周波数帯用素子アンテナの素子間
隔ずつずらし、このずらした方向の開口端部において基
本配列格子を不規則としたものである。
【0018】この発明に係るアレーアンテナは、同一開
口上に低周波数帯と高周波数帯の2種類の素子アンテナ
を配置するアレーアンテナにおいて、基本配列格子を低
周波数帯用素子アンテナの素子間隔が高周波数帯用素子
アンテナの素子間隔の整数倍となるように設定するとと
もに、評価する放射パターンのカット面において基本配
列格子内の前記低周波数帯用素子アンテナの位置をラン
ダムにずらしたものである。
【0019】また、この発明に係るアレーアンテナは、
基本配列格子内の前記低周波数帯用素子アンテナの位置
を横方向に前記高周波数帯用素子アンテナの素子間隔だ
けランダムにずらしたものである。
【0020】また、この発明に係るアレーアンテナは、
基本配列格子内の前記低周波数帯用素子アンテナの位置
を縦横斜め方向にランダムにずらしたものである。
【0021】さらに、この発明に係るアレーアンテナ
は、前記低周波数帯用素子アンテナの位置をランダムに
ずらした基本配列格子が複数からなるブロックを開口上
に複数配列したものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.この発明の実施の形態1に係るアレーア
ンテナについて図1を参照しながら説明する。図1は、
この発明の実施の形態1に係るアレーアンテナの構成を
示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当
部分を示す。
【0023】図1において、1は低周波数帯で使用する
低周波数帯用素子アンテナ(黒四角)、2は高周波数帯
で使用する高周波数帯用素子アンテナ(白四角)、3は
低周波数帯用素子アンテナ1が1個と高周波数帯用素子
アンテナ2が16個とで構成される基本配列格子であ
る。
【0024】このアレーアンテナは、それぞれの周波数
帯においてグレーティングローブが発生しないように素
子間隔を決定しており、素子配列として便宜的に四角配
列の場合を示した。
【0025】また、図1は低周波数帯の波長が高周波帯
の波長の4倍である場合のアレーアンテナを想定してお
り、低周波数帯の素子間隔を高周波帯の素子問隔の4倍
に設定している。
【0026】つぎに、この実施の形態1の動作について
説明する。図1において、低周波数帯用素子アンテナ1
aの近傍に位置する高周波帯用素子アンテナ2aの放射
パターンが、低周波数帯用素子アンテナ1aとの結合に
より影響をうける。高周波数帯用素子アンテナ2aから
放射された高周波数帯の電波が低周波数帯用素子アンテ
ナ1aに結合し、低周波数帯用素子アンテナ1aから再
放射される。その再放射により、高周波帯用素子アンテ
ナ2aの放射パターンが乱れるとともに、その乱れが高
周波数帯にとって1波長以上の周期性をもつ。
【0027】しかしながら、図1に示すように、基本配
列格子3を放射パターンを評価するカット方向、例え
ば、横方向にずらして配置することにより、高周波数帯
用素子アンテナ2aの放射パターンの周期的な乱れを相
殺できるため、広角のサイドローブレベルの上昇を抑え
ることができる。
【0028】すなわち、1段が5個の基本配列格子3か
らなり、3段を1組として、3段毎に基本配列格子3を
高周波数帯の素子間隔ずつ横方向にずらして配置するも
のである。ここで、低周波数帯用素子アンテナ1に着目
すると、低周波数帯用素子アンテナ1が横方向に高周波
数帯の素子間隔毎に全部に存在し、きれいに並んだこと
になる。
【0029】この実施の形態1に係るアレーアンテナ
は、同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の2種類の素
子アンテナ1、2を配置するアレーアンテナにおいて、
基本配列格子3を低周波数帯用素子アンテナ1の素子間
隔が高周波数帯用素子アンテナ2の素子問隔の整数倍と
なるように設定するとともに、評価する放射パターンの
カット面において、高周波数帯用素子アンテナ2の配置
に周期性が発生しないように、基本配列格子3を徐々に
ずらした、つまり3段毎にずらしたものである。
【0030】その結果、評価する放射パターンのカット
面の方向の素子アンテナ配列の周期性を抑え、広角での
サイドローブの上昇を抑えることができる。
【0031】実施の形態2.この発明の実施の形態2に
係るアレーアンテナについて図2を参照しながら説明す
る。図2は、この発明の実施の形態2に係るアレーアン
テナの構成を示す図である。
【0032】上記実施の形態1では、基本配列格子3を
ずらす場合に、基本配列格子3を3段毎にまとめたが、
図2に示すように規則的に分けてもよい。
【0033】図2に示すように、基本配列格子3を放射
パターンを評価するカット方向、例えば、横方向にずら
して配置することにより、高周波数帯用素子アンテナ2
の放射パターンの周期的な乱れを相殺できるため、広角
のサイドローブレベルの上昇を抑えることができる。
【0034】すなわち、1段が5個の基本配列格子3か
らなり、1段毎に基本配列格子3を高周波数帯の素子間
隔ずつ横方向にずらし、4段毎に同様のことを繰り返し
て配置するものである。ここで、低周波数帯用素子アン
テナ1に着目すると、低周波数帯用素子アンテナ1が横
方向に高周波数帯の素子間隔毎に全部に存在し、きれい
に並んだことになる。
【0035】この実施の形態2に係るアレーアンテナ
は、同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の2種類の素
子アンテナ1、2を配置するアレーアンテナにおいて、
基本配列格子3を低周波数帯用素子アンテナ1の素子間
隔が高周波数帯用素子アンテナ2の素子問隔の整数倍と
なるように設定するとともに、評価する放射パターンの
カット面において、高周波数帯用素子アンテナ2の配置
に周期性が発生しないように、基本配列格子3を徐々に
ずらした、つまり1段毎にずらし4段毎に同様のことを
繰り返したものである。
【0036】その結果、評価する放射パターンのカット
面の方向の素子アンテナ配列の周期性を抑え、広角での
サイドローブの上昇を抑えることができる。
【0037】実施の形態3.この発明の実施の形態3に
係るアレーアンテナについて図3を参照しながら説明す
る。図3は、この発明の実施の形態3に係るアレーアン
テナの構成を示す図である。
【0038】上記実施の形態1では、基本配列格子3を
ずらす場合に、基本配列格子3を3段毎にまとめたが、
図3に示すようにランダムに分けてもよい。
【0039】図3に示すように、基本配列格子3を放射
パターンを評価するカット方向、例えば、横方向にずら
して配置することにより、高周波数帯用素子アンテナ2
の放射パターンの周期的な乱れを相殺できるため、広角
のサイドローブレベルの上昇を抑えることができる。
【0040】すなわち、1段が5個の基本配列格子3か
らなり、ランダムに基本配列格子3を高周波数帯の素子
間隔ずつ横方向にずらして配置するものである。ここ
で、低周波数帯用素子アンテナ1に着目すると、低周波
数帯用素子アンテナ1が横方向に高周波数帯の素子間隔
毎に全部に存在することになる。
【0041】この実施の形態3に係るアレーアンテナ
は、同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の2種類の素
子アンテナ1、2を配置するアレーアンテナにおいて、
基本配列格子3を低周波数帯用素子アンテナ1の素子間
隔が高周波数帯用素子アンテナ2の素子問隔の整数倍と
なるように設定するとともに、評価する放射パターンの
カット面において、高周波数帯用素子アンテナ2の配置
に周期性が発生しないように、基本配列格子3を徐々に
ずらした、つまりランダムにずらしたものである。
【0042】その結果、評価する放射パターンのカット
面の方向の素子アンテナ配列の周期性を抑え、広角での
サイドローブの上昇を抑えることができる。
【0043】実施の形態4.この発明の実施の形態4に
係るアレーアンテナについて図4を参照しながら説明す
る。図4は、この発明の実施の形態4に係るアレーアン
テナの構成を示す図である。
【0044】上記実施の形態1では、基本配列格子3を
ずらす場合に、基本配列格子3を3段毎にまとめたが、
図4に示すように低周波数帯用素子アンテナ1が横方向
に高周波数帯の素子間隔毎に全部に存在しなくてもよ
い。基本配列格子3のずらしを減らすことにより、多少
の広角サイドローブレベル上昇はあるものの、部品種類
削減により、費用削減が可能である。
【0045】図4に示すように、基本配列格子3を放射
パターンを評価するカット方向、例えば、横方向にずら
して配置することにより、高周波数帯用素子アンテナ2
の放射パターンの周期的な乱れを相殺できるため、広角
のサイドローブレベルの上昇を抑えることができる。
【0046】すなわち、1段が5個の基本配列格子3か
らなり、4段毎に基本配列格子3を高周波数帯の素子間
隔ずつ横方向にずらして配置するものである。ここで、
低周波数帯用素子アンテナ1に着目すると、低周波数帯
用素子アンテナ1が横方向に高周波数帯の素子間隔毎に
いわばとびとびに存在することになる。
【0047】この実施の形態4に係るアレーアンテナ
は、同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の2種類の素
子アンテナ1、2を配置するアレーアンテナにおいて、
基本配列格子3を低周波数帯用素子アンテナ1の素子間
隔が高周波数帯用素子アンテナ2の素子問隔の整数倍と
なるように設定するとともに、評価する放射パターンの
カット面において、高周波数帯用素子アンテナ2の配置
に周期性が発生しないように、基本配列格子3を徐々に
ずらした、つまり4段毎にずらしたものである。
【0048】その結果、評価する放射パターンのカット
面の方向の素子アンテナ配列の周期性を抑え、広角での
サイドローブの上昇を抑えることができる。
【0049】実施の形態5.この発明の実施の形態5に
係るアレーアンテナについて図5を参照しながら説明す
る。図5は、この発明の実施の形態5に係るアレーアン
テナの構成を示す図である。
【0050】図5において、3A及び3Dは低周波数帯
用素子アンテナ1が1個と高周波数帯用素子アンテナ2
が12個とで構成される基本配列格子、3B及び3Cは
低周波数帯用素子アンテナ1が1個と高周波数帯用素子
アンテナ2が20個とで構成される基本配列格子であ
る。
【0051】図5に示すように、開口端部で基本配列格
子3A、3B、3C、3Dをくずすことにより、開口寸
法の増加をおさえることも可能である。開口寸法に制約
がある場合に有効であるとともに、開口寸法の増加をお
さえることにより、材料費の削滅及ぴ運搬の容易性の向
上が期待できる。
【0052】また、図5に示すように、基本配列格子3
を放射パターンを評価するカット方向、例えば、横方向
にずらして配置することにより、高周波数帯用素子アン
テナ2の放射パターンの周期的な乱れを相殺できるた
め、広角のサイドローブレベルの上昇を抑えることがで
きる。
【0053】すなわち、1段が3個の基本配列格子3と
1個の基本配列格子3Aと1個の基本配列格子3Bとか
らなるものと、1段が5個の基本配列格子3からなるも
のとがあり、3段毎に基本配列格子3を高周波数帯の素
子間隔ずつ横方向にずらして配置するものである。ここ
で、低周波数帯用素子アンテナ1に着目すると、低周波
数帯用素子アンテナ1が横方向に高周波数帯の素子間隔
毎に全部に存在することになる。
【0054】この実施の形態5に係るアレーアンテナ
は、同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の2種類の素
子アンテナ1、2を配置するアレーアンテナにおいて、
基本配列格子3を低周波数帯用素子アンテナ1の素子間
隔が高周波数帯用素子アンテナ2の素子問隔の整数倍と
なるように設定するとともに、評価する放射パターンの
カット面において、高周波数帯用素子アンテナ2の配置
に周期性が発生しないように、基本配列格子3を徐々に
ずらし、つまり3段毎にずらし、基本配列格子3のずれ
にともなう開口寸法増を最小限にするべく、ずらした方
向の開口端部において基本配列格子3A〜3Dを不規則
としたたものである。
【0055】その結果、評価する放射パターンのカット
面の方向の素子アンテナ配列の周期性を抑え、広角での
サイドローブの上昇を抑えることができる。また、ずら
した方向の開口端部において基本配列格子3A〜3Dを
不規則とすることにより、開口寸法の増加をおさえるこ
とができるため、費用削減等の効果がある。
【0056】実施の形態6.上記実施の形態1〜5に係
るアレーアンテナの素子配列として四角配列の場合につ
いて説明したが、素子配列として三角配列を採用しても
よく、上記各実施の形態と同様の効果を奏する。
【0057】実施の形態7.この発明の実施の形態7に
係るアレーアンテナについて図6を参照しながら説明す
る。図6は、この発明の実施の形態7に係るアレーアン
テナの構成を示す図であり、一部のみ図示する。
【0058】上記実施の形態1〜5では、基本配列格子
間のずらしにより周期性をおさえたが、図6に示すよう
に基本配列格子内の低周波数帯の素子アンテナを放射パ
ターンを評価するカット方向、例えばアレーアンテナ全
体にわたって横方向にランダムに移動させて、ブロッキ
ング等による周期性をくずしてもよい。
【0059】この実施の形態7に係アレーアンテナは、
同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の2種類の素子ア
ンテナ1、2を配置するアレーアンテナにおいて、基本
配列格子3を低周波数帯用素子アンテナ1の素子間隔が
高周波数帯用素子アンテナ2の素子問隔の整数倍となる
ように設定するとともに、評価する放射パターンのカッ
ト面において、高周波数帯用素子アンテナ2の配置に周
期性が発生しないように、基本配列格子3内の低周波数
帯用素子アンテナ1の位置をランダムに横方向にずらし
たものである。
【0060】その結果、素子アンテナ配列の周期性を抑
え、広角でのサイドローブの上昇を抑えることができ
る。
【0061】実施の形態8.この発明の実施の形態8に
係るアレーアンテナについて図7を参照しながら説明す
る。図7は、この発明の実施の形態8に係るアレーアン
テナの構成を示す図であり、一部のみ図示する。
【0062】上記実施の形態1〜5では、基本配列格子
間のずらしにより周期性をおさえたが、図7に示すよう
に基本配列格子内の低周波数帯の素子アンテナをアレー
アンテナ全体にわたって縦横斜め方向にランダムに移動
させて、ブロッキング等による周期性をくずしてもよ
い。
【0063】この実施の形態8に係アレーアンテナは、
同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の2種類の素子ア
ンテナ1、2を配置するアレーアンテナにおいて、基本
配列格子3を低周波数帯用素子アンテナ1の素子間隔が
高周波数帯用素子アンテナ2の素子問隔の整数倍となる
ように設定するとともに、すべてのカット面において、
高周波数帯用素子アンテナ2の配置に周期性が発生しな
いように、基本配列格子3内の低周波数帯用素子アンテ
ナ1の位置をランダムに縦横斜め方向にずらしたもので
ある。
【0064】その結果、素子アンテナ配列の周期性を抑
え、広角でのサイドローブの上昇を抑えることができ
る。
【0065】実施の形態9.この発明の実施の形態9に
係るアレーアンテナについて図8を参照しながら説明す
る。図8は、この発明の実施の形態9に係るアレーアン
テナの構成を示す図であり、一部のみ図示する。
【0066】図8に示すように、基本配列格子3内の低
周波数帯用素子アンテナ1をランダムに移動させて、ブ
ロッキング等による周期性をくずすとともに、低周波数
帯用素子アンテナ1をランダムに移動させた基本配列格
子3を複数個組み合わせたブロックを複数ブロック同じ
ものを配列することにより、ランダム化にともなう部品
種類の増加を抑えることができ、設計時問の削減、工作
性の向上等により費用削減が可能である。
【0067】この実施の形態8に係アレーアンテナは、
同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の2種類の素子ア
ンテナ1、2を配置するアレーアンテナにおいて、基本
配列格子3を低周波数帯用素子アンテナ1の素子間隔が
高周波数帯用素子アンテナ2の素子問隔の整数倍となる
ように設定するとともに、すべてのカット面において、
高周波数帯用素子アンテナ2の配置に周期性が発生しな
いように、低周波数帯用素子アンテナ1の位置をランダ
ムにずらした複数個の基本配列格子3からなるブロック
を用意し、上記ブロックを開口上に配列したものであ
る。
【0068】その結果、素子アンテナ配列の周期性を抑
え、広角でのサイドローブの上昇を抑えることができ
る。また、ブロック化により設計時間の削減及び工作性
の向上が可能となり、費用削減の効果を有する。
【0069】実施の形態10.上記実施の形態7〜9で
は、アレーアンテナの素子配列として四角配列の場合に
ついて説明したが、素子配列として三角配列を採用して
もよく、上記各実施の形態と同様の効果を奏する。
【0070】
【発明の効果】この発明に係るアレーアンテナは、以上
説明したとおり、同一開口上に低周波数帯と高周波数帯
の2種類の素子アンテナを配置するアレーアンテナにお
いて、基本配列格子を低周波数帯用素子アンテナの素子
間隔が高周波数帯用素子アンテナの素子間隔の整数倍と
なるように設定するとともに、評価する放射パターンの
カット面において基本配列格子を徐々にずらしたので、
評価する放射パターンのカット面の方向の素子アンテナ
配列の周期性を抑え、広角でのサイドローブの上昇を抑
えることができるという効果を奏する。
【0071】また、この発明に係るアレーアンテナは、
以上説明したとおり、1段を複数の基本配列格子から構
成し、複数段毎に基本配列格子を前記高周波数帯用素子
アンテナの素子間隔ずつずらしたので、評価する放射パ
ターンのカット面の方向の素子アンテナ配列の周期性を
抑え、広角でのサイドローブの上昇を抑えることができ
るという効果を奏する。
【0072】また、この発明に係るアレーアンテナは、
以上説明したとおり、1段を複数の基本配列格子から構
成し、1段毎に基本配列格子を前記高周波数帯用素子ア
ンテナの素子間隔ずつずらしたので、評価する放射パタ
ーンのカット面の方向の素子アンテナ配列の周期性を抑
え、広角でのサイドローブの上昇を抑えることができる
という効果を奏する。
【0073】また、この発明に係るアレーアンテナは、
以上説明したとおり、1段を複数の基本配列格子から構
成し、1段毎に基本配列格子を前記高周波数帯用素子ア
ンテナの素子間隔の異なる整数倍ずつランダムにずらし
たので、評価する放射パターンのカット面の方向の素子
アンテナ配列の周期性を抑え、広角でのサイドローブの
上昇を抑えることができるという効果を奏する。
【0074】さらに、この発明に係るアレーアンテナ
は、以上説明したとおり、1段を複数の基本配列格子か
ら構成し、複数段毎に基本配列格子を前記高周波数帯用
素子アンテナの素子間隔ずつずらし、このずらした方向
の開口端部において基本配列格子を不規則としたので、
評価する放射パターンのカット面の方向の素子アンテナ
配列の周期性を抑え、広角でのサイドローブの上昇を抑
えることができ、また、開口寸法の増加をおさえること
ができ、そのことにより費用を削減できるという効果を
奏する。
【0075】この発明に係るアレーアンテナは、以上説
明したとおり、同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の
2種類の素子アンテナを配置するアレーアンテナにおい
て、基本配列格子を低周波数帯用素子アンテナの素子間
隔が高周波数帯用素子アンテナの素子間隔の整数倍とな
るように設定するとともに、評価する放射パターンのカ
ット面において基本配列格子内の前記低周波数帯用素子
アンテナの位置をランダムにずらしたので、評価する放
射パターンのカット面の方向の素子アンテナ配列の周期
性を抑え、広角でのサイドローブの上昇を抑えることが
できるという効果を奏する。
【0076】また、この発明に係るアレーアンテナは、
基本配列格子内の前記低周波数帯用素子アンテナの位置
を横方向に前記高周波数帯用素子アンテナの素子間隔だ
けランダムにずらしたので、評価する放射パターンのカ
ット面の方向の素子アンテナ配列の周期性を抑え、広角
でのサイドローブの上昇を抑えることができるという効
果を奏する。
【0077】また、この発明に係るアレーアンテナは、
基本配列格子内の前記低周波数帯用素子アンテナの位置
を縦横斜め方向にランダムにずらしたので、すべてのカ
ット面の方向の素子アンテナ配列の周期性を抑え、広角
でのサイドローブの上昇を抑えることができるという効
果を奏する。
【0078】さらに、この発明に係るアレーアンテナ
は、前記低周波数帯用素子アンテナの位置をランダムに
ずらした基本配列格子が複数からなるブロックを開口上
に複数配列したので、すべてのカット面の方向の素子ア
ンテナ配列の周期性を抑え、広角でのサイドローブの上
昇を抑えることができ、また、ブロック化により設計時
間を削減でき、工作性の向上が可能となり、ひいては費
用を削減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るアレーアンテ
ナの構成を示す図である。
【図2】 この発明の実施の形態2に係るアレーアンテ
ナの構成を示す図である。
【図3】 この発明の実施の形態3に係るアレーアンテ
ナの構成を示す図である。
【図4】 この発明の実施の形態4に係るアレーアンテ
ナの構成を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態5に係るアレーアンテ
ナの構成を示す図である。
【図6】 この発明の実施の形態7に係るアレーアンテ
ナの構成を示す図である。
【図7】 この発明の実施の形態8に係るアレーアンテ
ナの構成を示す図である。
【図8】 この発明の実施の形態9に係るアレーアンテ
ナの構成を示す図である。
【図9】 従来のアレーアンテナの構成を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 低周波数帯用素子アンテナ、2 高周波数帯用素子
アンテナ、3、3A、3B、3C、3D 基本配列格
子。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−308223(JP,A) 特開 平6−132717(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01Q 21/06 H01Q 21/30 H01Q 13/08

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の
    2種類の素子アンテナを配置するアレーアンテナにおい
    て、 基本配列格子を低周波数帯用素子アンテナの素子間隔が
    高周波数帯用素子アンテナの素子間隔の整数倍となるよ
    うに設定するとともに、 評価する放射パターンのカット面において基本配列格子
    を徐々にずらしたことを特徴とするアレーアンテナ。
  2. 【請求項2】 1段を複数の基本配列格子から構成し、
    複数段毎に基本配列格子を前記高周波数帯用素子アンテ
    ナの素子間隔ずつずらしたことを特徴とする請求項1記
    載のアレーアンテナ。
  3. 【請求項3】 1段を複数の基本配列格子から構成し、
    1段毎に基本配列格子を前記高周波数帯用素子アンテナ
    の素子間隔ずつずらしたことを特徴とする請求項1記載
    のアレーアンテナ。
  4. 【請求項4】 1段を複数の基本配列格子から構成し、
    1段毎に基本配列格子を前記高周波数帯用素子アンテナ
    の素子間隔の異なる整数倍ずつランダムにずらしたこと
    を特徴とする請求項1記載のアレーアンテナ。
  5. 【請求項5】 1段を複数の基本配列格子から構成し、
    複数段毎に基本配列格子を前記高周波数帯用素子アンテ
    ナの素子間隔ずつずらし、このずらした方向の開口端部
    において基本配列格子を不規則としたことを特徴とする
    請求項1記載のアレーアンテナ。
  6. 【請求項6】 同一開口上に低周波数帯と高周波数帯の
    2種類の素子アンテナを配置するアレーアンテナにおい
    て、 基本配列格子を低周波数帯用素子アンテナの素子間隔が
    高周波数帯用素子アンテナの素子間隔の整数倍となるよ
    うに設定するとともに、 評価する放射パターンのカット面において基本配列格子
    内の前記低周波数帯用素子アンテナの位置をランダムに
    ずらしたことを特徴とするアレーアンテナ。
  7. 【請求項7】 基本配列格子内の前記低周波数帯用素子
    アンテナの位置を横方向に前記高周波数帯用素子アンテ
    ナの素子間隔だけランダムにずらしたことを特徴とする
    請求項6記載のアレーアンテナ。
  8. 【請求項8】 基本配列格子内の前記低周波数帯用素子
    アンテナの位置を縦横斜め方向にランダムにずらしたこ
    とを特徴とする請求項6記載のアレーアンテナ。
  9. 【請求項9】 前記低周波数帯用素子アンテナの位置を
    ランダムにずらした基本配列格子が複数からなるブロッ
    クを開口上に複数配列したことを特徴とする請求項6記
    載のアレーアンテナ。
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