JPH0661045A - 超電導磁石 - Google Patents
超電導磁石Info
- Publication number
- JPH0661045A JPH0661045A JP22948692A JP22948692A JPH0661045A JP H0661045 A JPH0661045 A JP H0661045A JP 22948692 A JP22948692 A JP 22948692A JP 22948692 A JP22948692 A JP 22948692A JP H0661045 A JPH0661045 A JP H0661045A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tank container
- inner tank
- low electric
- stainless steel
- superconducting magnet
- Prior art date
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- Pending
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- Apparatuses And Processes For Manufacturing Resistors (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 内槽容器表面に低電気抵抗被膜を溶射によっ
て形成することにより、内部で発生する渦電流損を低減
する超電導磁石が安価に得られるようにする。 【構成】 超電導磁石の内槽容器2は強度部材であるス
テンレス鋼板等の板材3により製作され、この表面に溶
射によって形成された低電気抵抗被膜4がステンレス鋼
板等の板材3と一体に張りつくようにして設けられてい
る。本発明によれば、超電導磁石の内部で発生する渦電
流損を低減させるために、低電気抵抗被膜4の形成を、
内槽容器2をステンレス鋼板等の板材3により製作した
後に施工でき、かつそのための施工コストを低減させる
ことができる。
て形成することにより、内部で発生する渦電流損を低減
する超電導磁石が安価に得られるようにする。 【構成】 超電導磁石の内槽容器2は強度部材であるス
テンレス鋼板等の板材3により製作され、この表面に溶
射によって形成された低電気抵抗被膜4がステンレス鋼
板等の板材3と一体に張りつくようにして設けられてい
る。本発明によれば、超電導磁石の内部で発生する渦電
流損を低減させるために、低電気抵抗被膜4の形成を、
内槽容器2をステンレス鋼板等の板材3により製作した
後に施工でき、かつそのための施工コストを低減させる
ことができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気浮上式鉄道用超電導
磁石のように、ある一定の大きさの外部変動磁場中で使
用される超電導磁石に関するものである。
磁石のように、ある一定の大きさの外部変動磁場中で使
用される超電導磁石に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3は従来の超電導磁石の全体構造の構
成図であり、1は超電導コイル、2は内槽容器、5は輻
射シールド板、6は外槽容器である。内槽容器2の中に
超電導線を巻回した超電導コイル1が格納されており、
さらに外槽容器6の中に内槽容器2と輻射シールド板5
が格納されている。輻射シールド板5は液体窒素等で冷
却され、かつ外槽容器6は真空断熱層を形成しているこ
とにより内部を低温状態に保持している。
成図であり、1は超電導コイル、2は内槽容器、5は輻
射シールド板、6は外槽容器である。内槽容器2の中に
超電導線を巻回した超電導コイル1が格納されており、
さらに外槽容器6の中に内槽容器2と輻射シールド板5
が格納されている。輻射シールド板5は液体窒素等で冷
却され、かつ外槽容器6は真空断熱層を形成しているこ
とにより内部を低温状態に保持している。
【0003】例えば特公平3− 52203号公報に示されて
いる内槽容器は、強度部材であるステンレス鋼板等の板
材により製作され、この表面全体に銅またはアルミニウ
ム或いは超電導材等の低電気抵抗被膜がステンレス鋼板
等の板材と一体状態で張りつくようにして設けられてい
る。
いる内槽容器は、強度部材であるステンレス鋼板等の板
材により製作され、この表面全体に銅またはアルミニウ
ム或いは超電導材等の低電気抵抗被膜がステンレス鋼板
等の板材と一体状態で張りつくようにして設けられてい
る。
【0004】この低電気抵抗被膜を内槽容器の表面にを
張りつけることによって、外槽容器から侵入する外部変
動磁場や内槽容器、輻射シ−ルド板、外槽容器間相互の
相対変位に起因する変動磁場等によって内槽容器の表面
に発生する渦電流によるジュール損失を低減させること
ができる。
張りつけることによって、外槽容器から侵入する外部変
動磁場や内槽容器、輻射シ−ルド板、外槽容器間相互の
相対変位に起因する変動磁場等によって内槽容器の表面
に発生する渦電流によるジュール損失を低減させること
ができる。
【0005】ところで、従来は前記の内槽容器の表面に
低電気抵抗被膜として銅を電気メッキによって張りつけ
ることがよく行われてきた。これは、第1に銅が安価で
あること、第に電気メッキが表面処理技術として確立し
ていること、第3に内槽容器をステンレス鋼板等の板材
等で制作した後に施工が可能であるということ等が理由
としてあげられる。しかしながら、銅を使用した場合に
は超電導磁石の重量を増加させ、低電気抵抗被膜を望ま
しい抵抗値になるように施工するためには、銅メッキ溶
液の管理や電極の配置等に細心の注意を払う必要があ
り、内槽容器の大きさによっては専用のメッキ槽を製作
する必要があるなどのコスト増につながる問題点があっ
た。
低電気抵抗被膜として銅を電気メッキによって張りつけ
ることがよく行われてきた。これは、第1に銅が安価で
あること、第に電気メッキが表面処理技術として確立し
ていること、第3に内槽容器をステンレス鋼板等の板材
等で制作した後に施工が可能であるということ等が理由
としてあげられる。しかしながら、銅を使用した場合に
は超電導磁石の重量を増加させ、低電気抵抗被膜を望ま
しい抵抗値になるように施工するためには、銅メッキ溶
液の管理や電極の配置等に細心の注意を払う必要があ
り、内槽容器の大きさによっては専用のメッキ槽を製作
する必要があるなどのコスト増につながる問題点があっ
た。
【0006】また、軽量でかつ低電気抵抗を有する材料
としてはアルミニウムが知られているが、アルミニウム
によって低電気抵抗被膜を形成する場合には、電気メッ
キによって前記のことを達成することはできないので、
例えばステンレス鋼板とアルミニウム板のクラッド材に
よって内槽容器を製作する等が考えられた。しかし、こ
の方法もクラッド材を溶接する技術的な問題や、クラッ
ド材自体が高価であるため、コスト増につながる問題点
があった。
としてはアルミニウムが知られているが、アルミニウム
によって低電気抵抗被膜を形成する場合には、電気メッ
キによって前記のことを達成することはできないので、
例えばステンレス鋼板とアルミニウム板のクラッド材に
よって内槽容器を製作する等が考えられた。しかし、こ
の方法もクラッド材を溶接する技術的な問題や、クラッ
ド材自体が高価であるため、コスト増につながる問題点
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の問題点
を解決するためになされたものであり、低電気抵抗被膜
の形成を電気メッキができないアルミニウムや超電導材
等でも内槽容器をステンレス鋼板等の板材で製作した後
に容易に施工ができ、かつ施工コストを低減させること
を目的としている。
を解決するためになされたものであり、低電気抵抗被膜
の形成を電気メッキができないアルミニウムや超電導材
等でも内槽容器をステンレス鋼板等の板材で製作した後
に容易に施工ができ、かつ施工コストを低減させること
を目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、低電気抵抗材料を溶射によって内槽容器
上に形成するやり方である。溶射の方式としては、酸素
−燃焼ガスを用いるガス式、アーク放電を用いるアーク
式、アルゴンまたは水素或いはヘリウム等のプラズマ炎
を用いるプラズマジェット式などが考えられるが、実施
例ではガス式、アーク式及びプラズマジェット式によっ
て低電気抵抗被膜の形成を行った。
成するために、低電気抵抗材料を溶射によって内槽容器
上に形成するやり方である。溶射の方式としては、酸素
−燃焼ガスを用いるガス式、アーク放電を用いるアーク
式、アルゴンまたは水素或いはヘリウム等のプラズマ炎
を用いるプラズマジェット式などが考えられるが、実施
例ではガス式、アーク式及びプラズマジェット式によっ
て低電気抵抗被膜の形成を行った。
【0009】
【作 用】この発明によれば、変動磁場中で運用されて
いる超電導磁石の内槽容器で発生する渦電流によるジュ
ール損失を安価に低減することができる。さらに、施工
時に内槽容器を異状に温度上昇させなくてもすむので、
超電導コイルの性能を低下させない。
いる超電導磁石の内槽容器で発生する渦電流によるジュ
ール損失を安価に低減することができる。さらに、施工
時に内槽容器を異状に温度上昇させなくてもすむので、
超電導コイルの性能を低下させない。
【0010】
【実施例】図1は本発明の内槽容器内部の構成図であ
り、1は超電導コイル、2は内槽容器、3はステンレス
鋼板等の板材、4は低電気抵抗被膜である。図2は内槽
容器表面の断面図であり、3はステンレス鋼板等の板
材、4は低電気抵抗被膜である。SUS304L、3t
で製作されたステンレス鋼板等の板材3の表面全体に、
純度99.99%のアルミニウムをガス式、アーク式及
びプラズマジェット式溶射によって低電気抵抗被膜4を
0.7t形成した。これは、従来の銅メッキによるもの
と比較して低電気抵抗被膜4の厚さも十分均質に管理で
き、かつ安価に施工できた。また、超電導磁石の重量を
低減することができた。
り、1は超電導コイル、2は内槽容器、3はステンレス
鋼板等の板材、4は低電気抵抗被膜である。図2は内槽
容器表面の断面図であり、3はステンレス鋼板等の板
材、4は低電気抵抗被膜である。SUS304L、3t
で製作されたステンレス鋼板等の板材3の表面全体に、
純度99.99%のアルミニウムをガス式、アーク式及
びプラズマジェット式溶射によって低電気抵抗被膜4を
0.7t形成した。これは、従来の銅メッキによるもの
と比較して低電気抵抗被膜4の厚さも十分均質に管理で
き、かつ安価に施工できた。また、超電導磁石の重量を
低減することができた。
【0011】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、低
電気抵抗被膜の形成を電気メッキができないアルミニウ
ムや超電導材等でも内槽容器をステンレス鋼板等で製作
した後に施工が可能であり、かつ従来の方式と比較して
施工コストを低減させることができる。特に、アルミニ
ウムを溶射材料として選択した場合には、従来から行わ
れている銅の低電気抵抗被膜と比較して超電導磁石の重
量を低減することも可能である。
電気抵抗被膜の形成を電気メッキができないアルミニウ
ムや超電導材等でも内槽容器をステンレス鋼板等で製作
した後に施工が可能であり、かつ従来の方式と比較して
施工コストを低減させることができる。特に、アルミニ
ウムを溶射材料として選択した場合には、従来から行わ
れている銅の低電気抵抗被膜と比較して超電導磁石の重
量を低減することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超電導磁石における内槽容器内部の構
成図である。
成図である。
【図2】内槽容器表面の断面図である。
【図3】従来の超電導磁石における全体構造の構成図で
ある。
ある。
【符号の説明】 1 超電導コイル 2 内槽容器 3 ステンレス鋼板等の板材 4 低電気抵抗被膜 5 輻射シールド板 6 外槽容器
Claims (1)
- 【請求項1】 超電導線を巻回した超電導コイルと、当
該超電導コイルを格納する内槽容器と、真空断熱層を形
成して当該内槽容器を格納している外槽容器などで構成
された超電導磁石において、当該内槽容器の表面に溶射
によって形成された低電気抵抗被膜を設けたことを特徴
とする超電導磁石。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22948692A JPH0661045A (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 超電導磁石 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP22948692A JPH0661045A (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 超電導磁石 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0661045A true JPH0661045A (ja) | 1994-03-04 |
Family
ID=16892923
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP22948692A Pending JPH0661045A (ja) | 1992-08-06 | 1992-08-06 | 超電導磁石 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0661045A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11868129B2 (en) | 2017-11-07 | 2024-01-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Remote monitoring system and an autonomous running vehicle and remote monitoring method |
-
1992
- 1992-08-06 JP JP22948692A patent/JPH0661045A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11868129B2 (en) | 2017-11-07 | 2024-01-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Remote monitoring system and an autonomous running vehicle and remote monitoring method |
US12032371B2 (en) | 2017-11-07 | 2024-07-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Remote monitoring system and an autonomous running vehicle and remote monitoring method |
US12045051B2 (en) | 2017-11-07 | 2024-07-23 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Remote monitoring system and an autonomous running vehicle and remote monitoring method |
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