JPH0660664B2 - 流体入りマウント - Google Patents

流体入りマウント

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JPH0660664B2
JPH0660664B2 JP58220912A JP22091283A JPH0660664B2 JP H0660664 B2 JPH0660664 B2 JP H0660664B2 JP 58220912 A JP58220912 A JP 58220912A JP 22091283 A JP22091283 A JP 22091283A JP H0660664 B2 JPH0660664 B2 JP H0660664B2
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JP58220912A
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憲一 菊地
芳樹 舟橋
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Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Sumitomo Riko Co Ltd
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH0660664B2 publication Critical patent/JPH0660664B2/ja
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Expired - Lifetime legal-status Critical Current

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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16FSPRINGS; SHOCK-ABSORBERS; MEANS FOR DAMPING VIBRATION
    • F16F13/00Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs
    • F16F13/04Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper
    • F16F13/26Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper characterised by adjusting or regulating devices responsive to exterior conditions
    • F16F13/28Units comprising springs of the non-fluid type as well as vibration-dampers, shock-absorbers, or fluid springs comprising both a plastics spring and a damper, e.g. a friction damper characterised by adjusting or regulating devices responsive to exterior conditions specially adapted for units of the bushing type

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の分野 本発明は、弾性体の弾性変形と流体の流通抵抗とを利用
して防振作用を果たす流体入りマウントに係り、特に流
体による減衰機能が振動特性に応じて変化するようにし
た流体入りマウントに関するものである。
従来技術 従来より、弾性体の弾性変形作用と流体の流通抵抗との
双方の機能を組み合わせた流体入りマウントが、例えば
自動車のエンジンマウントやサスペンションブッシュ等
として用いられている。そのようなエンジンマウントの
一種に、内筒部材とその内筒部材の外側に所定距離隔て
て配置された外筒部材との間に弾性体が介装されるとと
もに、その弾性体に所定の非圧縮性流体が封入された第
一流体室および第二流体室とが形成され、かつその非圧
縮性流体が第一流体室と第二流体室との間で相互に移動
し得るようにされた構造のものが知られている。
ところで、この種のエンジンマウントにおいては、低周
波数で大変位をもたらす振動入力に対しては大きな減衰
力で要求される一方、高周波数で小変位の振動入力に対
しては低い動ばね定数が要求される。しかしながら、従
来の流体入りマウントにおいては、第一流体室と第二流
体室とを連通するオリフィスの断面積や長さ等が変わら
ない構造とされており、そのため上記のような二つの要
求をともに満足させることは困難であった。すなわち、
低周波域で減衰力が高くなるようにオリフィスを選ぶ
と、高周波域での動ばね定数が高くなり、逆に高周波域
で動ばね定数が低くなるようにオリフィスを選ぶと、低
周波域での減衰性能が不十分となるからである。
発明の目的 ここにおいて、本発明はそのような事情に基づいてなさ
れたものであり、その目的とするところは、低周波振動
域での高減衰特性と高周波振動域での低動ばね定数とを
ともに満足し得る流体入りマウントを提供することにあ
る。
発明の構成 このような目的を達成するために、本発明にあっては、
前述のような弾性体とそれに形成された第一流体室およ
び第二流体室とを備えた流体入りマウントにおいて、弾
性体にその軸方向の一方または双方の端面に開口するよ
うにそれぞれ形成された空所の開口部を剛性材料製の連
通路形成部材で塞ぐことにより、第一流体室および第二
流体室を、内筒部材を挟んだ両側に形成すると共に、該
連通路形成部材に、それら第一流体室と第二流体室とを
並列的に連通させる複数の連通路を設ける一方、該複数
の連通路の少なくとも一つの連通路における第一流体室
または第二流体室に近接する部分に、該連通路部分を流
通する非圧縮性流体の流通方向に所定距離隔てて位置す
る一対の弁座部を設けると共に、該一対の弁座部の間に
前記流通方向において移動可能に配置され、該一対の弁
座部のいずれにも着座せずに該流体の流通を許容する開
放位置と該一対の弁座部のいずれかに選択的に着座して
前記流体の流通を阻止する閉鎖位置との間で移動させら
れる可動弁体を設けて、それら弁座部と可動弁体によ
り、前記連通路を閉鎖する閉鎖状態と閉鎖しない開放状
態との2状態に作動可能で、かつ該連通路を流通する前
記非圧縮性流体の流通作用によって前記開放状態から前
記閉鎖状態に作動させられる弁手段を構成したのであ
る。
発明の効果 従って、このような流体入りマウントに低周波数で大変
位をもたらす振動が入力させられた場合には、弾性体の
弾性変形に基づき、第一流体室および第二流体室の一方
の容積が減少し、他方の容積が増大することにより、そ
れらの相互間で非圧縮性流体が複数の連通路を介して流
通させられるようになる。そして、この大きな低周波振
動が加えられた時には、その流体の流通量ならびに流通
速度も大きくなるため、上記弁手段が流体の流通作用に
よって開放状態から閉鎖状態に作動せしめられることと
なるのである。その状態では、弁手段によっては閉鎖さ
れない連通路を経て第一流体室と第二流体室との間で流
体の流通が起こり、その際に生じる流通抵抗によって低
周波数の大きな振動が効果的に減衰させられる。
一方、高周波数で小変位の減衰入力が作用した場合に
は、弾性体の弾性変形量も小さく、弁手段を開放状態か
ら閉鎖状態に作動させるだけの流体流通作用が生じな
い。そのため、流体の流通は複数の連通路を介して、い
わば自由に行われることとなって、弾性体自体の弾性特
性を発揮せしめることが出来、以てマウントに低い動ば
ね定数を与えることができるのである。
この結果、一つの流体入りマウントでありながら、低周
波域においては大きな減衰特性を発揮させ、高周波域に
おいては低い動ばね定数、言い換えれば柔らかいばね特
性を得ることが可能となったのである。
実施例 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて詳細に説明す
る。
第1図には、本発明の一実施例である流体入りマウント
2の縦断面図が示されており、また第2図および第3図
には、第1図における左側面図および右側面図がそれぞ
れ一部切欠かれて示されている。それらの図において、
4は、内筒部材として機能する厚肉円筒状の内筒金具で
あり、この内筒金具2の外側には外筒部材として機能す
る円筒状の外筒金具6が、互いの軸心が平行になるよう
に、特に同心的となるように所定距離隔てて配置されて
いる。そして、それら内筒金具4と外筒金具6との間に
は、弾性体としての円環状のゴムスリーブ8が公知の加
硫成形手法により固着・介装せしめられている。
このゴムスリーブ8には、第2図および第3図から明ら
かなように、内筒金具2の軸心線に関して互いに対称な
位置に、第一流体室10および第二流体室12が形成さ
れており、それら流体室10および12内には、例えば
水,ポリアルキレングリコール等の非圧縮性流体(以下
単に流体という)がそれぞれ封入されている。これら第
一流体室10および第二流体室12は、ゴムスリーブ8
の中心線を中心とする円弧状の断面形状を有し、かつ第
1図から明らかなように、内筒金具4の軸方向に長く延
びている。その軸方向における両流体室10および12
の一方の端部は、ゴムスリーブ8内において行き止まり
形態とされているが、他方の端部はゴムスリーブ8の一
端面に開口させられている。
そして、ゴムスリーブ8の両流体室10および12が開
口させられている側の端面には、扁平な有底円筒形状の
固着プレート14がそれの底部外側において突き合わさ
れる如く公知の加硫接着により固着され、かつその底部
に形成された中心孔において内筒金具2の一端部に同心
的に嵌合されている。この固着プレート14の円筒状部
分の内側には、いずれも同形の円環状をなすシートプレ
ート16,スペーサプレート18および閉塞プレート2
0が順次外側の位置を占めるように重ね合わされるとと
もに、それらの中心孔において内筒金具4の一端部に嵌
合され、かつ閉塞プレート20に対して固着プレート1
4の先端外周縁部と内筒金具4の一端部とがそれぞれか
しめられることにより、金属性の各プレート14,1
6,18および20が互いに密着させられた状態で固定
されている。そして、それらのプレート14,16,1
8および20が合わさって、一つの連通路形成部材を構
成しているのである。
また、固着プレート14の底部には、第4図から明らか
なように、第一流体室10および第二流体室12のそれ
ぞれの開口部に対応する一対の窓部22が形成されてお
り、またシートプレート16およびスペーサプレート1
8にも、固着プレート14の各窓部22にそれぞれ対応
する一対ずつの窓部24および窓部26が形成されてい
て、それらプレート14,16および18にまたがって
両流体室10および12の開口部から延びる連通孔が構
成されている。それら連通孔の開口部は閉塞プレート2
0によって閉塞されているが、閉塞プレート20の内側
合わせ面には、スペーサプレート18の一対の窓部2
6,26を円環状につなぐ環状溝28がゴムスリーブ8
と同心的に形成されている。そして、この環状溝28が
スペーサプレート18の外側面で塞がれることにより連
通路30が形成されている。連通路30は第一流体室1
0と第二流体室12と相互に連通させる連通路の一部を
構成しているが、スペーサプレート18の両窓部26,
26を基準にして一方の半周部分と他方の半周部分と
を、両流体室10および12に対しては相互に並列でか
つ独立した独立通路と見ることができ、それらの独立通
路が、プレート14,16および18にまたがって形成
された前記連通孔、言い換えれば共用通路32(第5図
参照)によって第一流体室10および第二流体室12に
接続されているのである。
さらに、スペーサプレート18の内側面にも環状溝34
が形成されている。この環状溝34は、閉塞プレート2
0に形成された環状溝28より小さな断面積で、かつそ
れより大きな径をもって同心的に設けられ、シートプレ
ート16の外側面で塞がれることによって円環状の連通
路36を構成しており、シートプレート16に形成され
た一対の連通孔38によって第一流体室10および第二
流体室12にそれぞれ連通させられている。この連通路
36も、それら連通孔38を基準として一方の半周部分
と他方の半周部分とがそれぞれ並列的な独立通路を構成
し、連通孔38,38をそれぞれ1本ずつの共用通路と
して、第5図に示されるように両流体室10および12
に接続されているのである。第5図はそのような連通経
路を模型的に表したものであり、この場合、両流体室1
0と12とを並列的に連通させる4本の連通路が存在す
ると見ることができるが、連通路30の側と連通路36
の側とでそれぞれ1組ずつ対をなしているため、以下、
前者をA組の連通路と称し、後者をB組の連通路と称す
ることにする。
一般に、流体が流路を流通する際に生じる抵抗は、流路
断面積が大きいほど小さく、また流路長さが短いほど小
さいため、A組の連通路の方がB組の連通路より流体に
与える流通抵抗が小さい。この流通抵抗が小さい方のA
組の連通路において、第一流体室10に接続された共用
通路32にその流路を開閉する弁手段10が設けられて
いる。
この共用通路32は、第1図に示されるようにプレート
14,16および18の各窓部22,24および26に
よって構成されており、スペーサプレート18の窓部2
6内には、可動弁体としての弁プレート42が収容され
ている。この弁プレート42は、第4図から明らかなよ
うにスペーサプレート18の窓部26に対応する相似形
状をなし、その窓部26より小さな大きさで形成されて
いるが、シートプレート16の窓部24よりもやや大き
く、また閉塞プレート20の環状溝28の溝幅よりやや
大きな形状を有しており、またその厚みはシートプレー
ト18の厚みより薄くされている。
従って、弁プレート42は、シートプレート16と閉塞
プレート20との間で前記ゴムスリーブ8の軸方向に移
動可能であって、かつシートプレート16の窓部24の
開口周縁部、ならびに閉塞プレート20の環状溝28の
溝縁部にそれぞれ着座することが可能である。すなわ
ち、本実施例においては、窓部24の開口周縁部および
環状溝28の溝縁部が、流体の流通方向に所定距離隔て
て形成された一対の弁座部を構成しているのである。
そして、弁プレート42がそれらの弁座部のいずれにも
着座しない中立の位置にある状態では、第一流体室10
と各連通路30との連通を維持する開放状態に保たれる
が、弁プレート42がシートプレート16あるいは閉塞
プレート20のいずれかの弁座部に着座させられるとき
には、実質的にA組の連通路が閉鎖状態とされ、流体室
10および12間の流体の流通は連通路36を主体とす
るB組の連通路を経て行われるようになっている。この
ような弁プレート42が、第一流体室10から流出する
流体の流通作用、あるいは第一流体室10に流入する流
体の流通作用によって、上記のような中立状態の開放位
置から閉鎖位置に移動せしめられることになるのであ
る。
上記のような流体入りマウント2は、例えば次のような
工程に従って製作されることとなる。
まず、内筒金具4と外筒金具6とを所定の金型内に同心
的に配置する。なお、内筒金具4の一端部には、固着プ
レート14を第4図に示されるようにかしめない状態で
嵌合しておく。そのような内筒金具4と外筒金具6と固
着プレート14との間にゴム材料を充填して、第一流体
室10および第二流体室12を備えたゴムスリーブ8を
加硫成形し、同時にそれら内筒金具4,外筒金具6およ
び固着プレート14に加硫接着する。
次いで、そのようにして得られたマウントアッセンブリ
を、前記のような流体が収容された液槽内に浸漬した状
態で、そのマウントアッセンブリにシートプレート1
6,プレート18,弁プレート42および閉塞プレート
20を順次組み付け、かつ内筒金具4と固着プレート1
4とをかしめ加工する。それによって両流体室10およ
び12に前記流体が封入されるとともに、各プレート1
4,16および18が一体化され、かつ窓部26内に弁
プレート42が収容されて、第1図〜第3図に示される
ような流体入りマウント2が完成するのである。なお、
例えば外筒金具6を縮径加工してゴムスリーブ8に予備
圧縮を加えることが、その耐久性を高める上で有効であ
る。
このような流体入りマウント2は、例えば自動車の懸架
装置におけるサスペンションブッシュとして好適に用い
ることができる。その場合、外筒金具6がコントロール
アームのアームアイ(ボス部)内に嵌合される一方、内
筒金具4内に車体もしくは車輪側の軸が封入されるとと
もに、一対の流体室8および10が主な振動荷重を受け
る方向に対向させられた状態で使用されることとなる。
そして、低周波数で大きな変位をもたらす振動荷重が作
用した場合には、ゴムスリーブ8の弾性変形に伴い、第
一流体室10および第二流体室12の一方の容積が減少
して他方の容積が増大することにより、例えば容積が減
少した第一流体室10から流体が流出して第二流体室1
2の側に流入しようとし、また容積の減少側と増大側と
が入れ換われば、上記とは逆向きに流体が流通しようと
する。
しかし、低周波数で大きな振幅の振動が作用した時に
は、流体の流通量および流通速度が大きくなるため、そ
の両方向における流体の流通作用によって、弁プレート
42が閉塞プレート20側の弁座部およびシートプレー
ト16側の弁座部に交互に着座して、連通路30と第一
流体室10との連通を阻止し、第5図に示されるA組の
連通路を閉鎖する状態となる。その結果、流通断面積の
小さな連通路36を主体とするB組の連通路を経て、第
一流体室10と第二流体室12との間で流体が流通せし
められることとなり、低周波領域においてはB組の連通
路がそこを流通する流体に対して積極的に流通抵抗を与
えるオリフィスとして機能する。その結果、第6図
(a)に示すグラフから明らかなように、低周波数で大
変位の振動入力時には、実線Dで示されるように損失係
数(ロスファクタ)が低周波域においてピークとなり、
そのため低周波振動に対する大きな減衰機能が得られ
て、そのような振動を効果的に減衰することができるの
である。なお、このときの動バネ定数は第6図(b)にお
いて実線Fにて示されることとなるが、低周波振動時に
は悪影響をもたらすものではない。
一方、高周波数で小変位の振動荷重が作用する場合に
は、ゴムスリーブ8の弾性変形量ならびに流体の流通量
が少なく、弁プレート42に加えられる力も小さいた
め、弁プレート42は閉塞プレート20側の弁座部およ
びシートプレート16側の弁座部に着座するには至ら
ず、いずれにも着座しない中立の位置に保たれるため、
連通路30と第一流体室10との間が開放された状態に
維持される。その結果、第一流体室10および第二流体
室12の流体は、前記A組およびB組の連通路の双方を
経て、流体室10および12間を移動することが許容さ
れて流体に与える流通抵抗が大幅に低下する。すなわ
ち、第6図(a)に破線Eで示されるように損失係数のピ
ークが高周波域側に移行するのである。そして、破線E
のように損失係数のピークが移行した状態においては、
破線Gから明らかなように、高周波領域においては低い
動ばね定数、言い換えれば高周波振動を吸収するのに好
ましい柔らかいばね特性が得られるのであり、以上のよ
うなことから、従来では困難とされていた低周波領域で
の高減衰特性と高周波領域での低動ばね定数とを両立さ
せることが可能となったのである。
また本実施例においては、上記A組およびB組の連通路
が金属製のプレート14,16,18および20からな
る連通路形成部材に形成されているため、ゴムスリーブ
8の弾性変形にかかわらず、それら連通路の断面積がそ
れぞれ一定に保たれる利点がある。
次に、本発明の別の実施例を第7図〜第16図に基づい
て説明するが、前記実施例と同様な部分については同一
の符号を付して説明は省略する。
本実施例の流体入りマウント44は、第7図〜第9図に
示されるように、ゴムスリーブ8の軸方向の両端面の双
方の側に別れて、前記A組の連通路とB組の連通路とが
設けられている。第一流体室10および第二流体室12
は、ゴムスリーブ8の軸方向における両端面にそれぞれ
開口部を有し、一方の開口部側には固着プレート14,
シートプレート16,スペーサプレート18,シートプ
レート46および閉塞プレート20が配置されて連通路
形成部材を構成し、それらにまたがって連通路30を主
体とするA組の連通路が形成されている。
一方、第一流体室10および第二流体室12の他方の開
口部側には、固着プレート48および閉塞プレート50
によって連通路36を主体とするB組の連通路が形成さ
れ、それらプレート48および50もまた連通路形成部
材を構成しており、連通路36と両流体室10および1
2とは、固着プレート48に形成された共用通路として
の窓部52によって接続されている。
そして、より流通断面積の大きなA組の連通路に弁プレ
ート42がスペーサプレート18の窓部22内に収容さ
れた状態で配設されており、スペーサプレート18を挟
んでその両側にそれぞれ配置されたシートプレート16
および46が一対の弁座部として機能し、それぞれに形
成された連通孔54のいずれかが弁プレート42によっ
て閉鎖されることにより、前記実施例と実質的に同様の
作用効果が得られるのである。
なお、このような流体入りマウント44の製作に際して
は、例えば第10図〜第12図に示されるようなマウン
トアッセンブリ56を加硫成形した後、水槽内等におい
て一方の側の固着プレート14に、第13図に示される
シートプレート16および46,第14図に示されるス
ペーサプレート18,第15図に示される弁プレート4
2,さらに閉塞プレート20を嵌合してかしめる一方、
他方の側の固着プレート48には閉塞プレート50を嵌
合してかしめるようにすればよい。
ところで、以上説明した実施例においては、A組および
B組の2組の連通路が設けられ、かつそれぞれの組が2
筋ずつの独立通路を有するようにされていたが、第16
図に示されるように1組の連通路だけを形成し、片側半
周の連通路30を流通断面積の大きなものとする一方、
残る片側半周の連通路34をそれより流通断面積の小さ
なものとし、連通路30の途上にそこを開閉する弁手段
40を設けるようにしてもよい。
また、第17図に示されるように、共用通路を有しない
2筋の連通路30および34を設け、大きな流通断面積
を与える側の30の途上に弁手段40を設けるようにす
ることもできる。
なお、第16図および第17図において、連通路30と
34との流通断面積および長さが同じ場合であっても、
低周波領域において弁手段40の閉鎖作用により、高周
波領域に比べて高い減衰力が得られることとなるため、
その場合でも本発明の目的は一応達せられる。
さらに、第18図に示されるように、3本以上の連通路
30,34および58を設け、例えば流通断面積が最も
小さい連通路58を除く連通路30および34にそれぞ
れ弁手段40を設けるようにすることもできる。この場
合、相互の弁手段40の閉鎖作動時期を異ならせるべ
く、例えば弁プレート42の受圧面積あるいは連通路3
0,34の流体流通量等を定めるようにすることによ
り、双方の弁手段40がともに開放状態にあるときと、
いずれか一方が閉鎖状態にあり他方が開放状態にあると
きと、いずれもが閉鎖状態にあるときとの3状態あるい
は4状態を得ることによって、損失係数のピークを3段
階以上にずらすことが可能となる。
また、弁手段について言えば、前記実施例のような弁プ
レート42を、それの両側からそれぞれスプリングによ
って前記中立位置に付勢した状態に保つようにすること
もできる。
さらに付言すれば、本発明は自動車の懸架装置における
サスペンションブッシュに限らず、エンジンマウント等
他の防振用流体入りマウントに適用することも可能であ
る。
その他、具体的な説明は割愛するが、本発明の趣旨を逸
脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づき種々なる
変更,改良,組合せ等を施した態様で本発明を実施し得
ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の一実施例である流体入りマウントの
縦断面図であって、第2図におけるI−I断面図であ
る。第2図は、第1図におけるII矢視図を一部切り欠い
て示す図であり、第3図は第1図におけるIII矢視図を
一部切り欠いて示す図である。第4図は、第1図の流体
入りマウントにおいて連通路形成部材を構成する各構成
部材の分解斜視図である。第5図は、第1図に示される
流体入りマウントの連通路の形成形態を模型的に示す概
念図である。第6図(a)および(b)は、第1図に示す流体
入りマウントの作用効果を示すグラフである。第7図
は、本発明の別の一実施例を示す縦断面図であり、第8
図および第9図は、第7図におけるVIII矢視図およびIX
矢視図をそれぞれ一部切り欠いて示す図である。第10
図は、第7図に示される流体入りマウントの製造工程で
得られるマウントアッセンブリを示す縦断面図であり、
第11図および第12図は、それぞれ第10図における
XI矢視図およびXII矢視図を示す。第13図〜第15
図は、それぞれ第10図に示されるマウントアッセンブ
リに組み付けられるべき主要部品を示す図である。第1
6図〜第18図は、それぞれ本発明の別の実施例を模型
的に示す概念図である。 2,44:流体入りマウント 4:内筒金具(内筒部材) 6:外筒金具(外筒部材) 8:ゴムスリーブ(弾性体)、10:第一流体室 12:第二流体室、14,48:固着プレート 16,46:シートプレート 18:スペーサプレート 20,50:閉塞プレート 30:連通路(独立通路)(A組の連通路) 32: 〃 (共用通路)(A組の連通路) 36:連通路(独立通路)(B組の連通路) 38: 〃 (共用通路)(B組の連通路) 40:弁手段、42:弁プレート(可動弁体) 56:マウントアッセンブリ、60:可動弁体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭56−143830(JP,A) 特開 昭57−9340(JP,A) 特公 平4−70497(JP,B2)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内筒部材と該内筒部材の外側に配置された
    外筒部材との間に弾性体が介挿せしめられるとともに、
    該弾性体に所定の非圧縮性流体が封入された第一流体室
    および第二流体室が形成され、かつそれら流体室間を該
    非圧縮性流体が相互に移動し得るように構成された流体
    入りマウントにおいて、 前記弾性体にその軸方向の一方または双方の端面に開口
    するようにそれぞれ形成された空所の開口部を剛性材料
    製の連通路形成部材で塞ぐことにより、前記第一流体室
    および第二流体室を、前記内筒部材を挟んだ両側に形成
    すると共に、該連通路形成部材に、それら第一流体室と
    第二流体室とを並列的に連通させる複数の連通路を設け
    る一方、該複数の連通路の少なくとも一つの連通路にお
    ける前記第一流体室または第二流体室に近接する部分
    に、該連通路部分を流通する前記非圧縮性流体の流通方
    向に所定距離隔てて位置する一対の弁座部を設けると共
    に、該一対の弁座部の間に前記流通方向において移動可
    能に配置され、該一対の弁座部のいずれにも着座せずに
    該流体の流通を許容する開放位置と該一対の弁座部のい
    ずれかに選択的に着座して前記流体の流通を阻止する閉
    鎖位置との間で移動させられる可動弁体を設けて、それ
    ら弁座部と可動弁体により、前記連通路を閉鎖する閉鎖
    状態と閉鎖しない開放状態との2状態に作動可能で、か
    つ該連通路を流通する前記非圧縮性流体の流通作用によ
    って前記開放状態から前記閉鎖状態に作動させられる弁
    手段を構成したことを特徴とする流体入りマウント。
  2. 【請求項2】前記複数の連通路が2筋ずつ1組の独立通
    路を2組備え、前記第一流体室および第二流体室への双
    方の接続部分においては2筋ずつの前記独立通路がそれ
    ぞれ1筋とされた共用通路によって該第一流体室および
    第二流体室にそれぞれ接続せしめられており、それら共
    用通路のいずれか一つに前記弁手段が配設されている特
    許請求の範囲第1項に記載の流体入りマウント。
  3. 【請求項3】前記2筋ずつそれぞれ1組の独立通路が、
    前記非圧縮性流体に対して与える流通抵抗の大きさが1
    組ごとに異なるものであって、より流通抵抗の小さい組
    の独立通路に連通する前記共用通路のいずれかに前記弁
    手段が設けられている特許請求の範囲第2項記載の流体
    入りマウント。
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