JPH0660432A - 光情報媒体とその表面印刷方法 - Google Patents

光情報媒体とその表面印刷方法

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JPH0660432A
JPH0660432A JP5131298A JP13129893A JPH0660432A JP H0660432 A JPH0660432 A JP H0660432A JP 5131298 A JP5131298 A JP 5131298A JP 13129893 A JP13129893 A JP 13129893A JP H0660432 A JPH0660432 A JP H0660432A
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隆 石黒
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Taiyo Yuden Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 光情報媒体の保護層の表面に一定の文字や図
柄を容易かつ良好に形成することができ、しかも記録部
分の保護機能を確保する。 【構成】 光情報媒体は、透光性基板上に記録部分を保
護する保護層を備え、レーザ光により光学的に読み取り
可能な情報を記録できる。前記透光性基板の再生光が入
射する側の裏面に、親水性樹脂膜26が形成され、その
表面が水性の印刷用インクが定着可能な親水性表面27
となっている。この親水性表面27にインクジェットプ
リンタを用いて印刷が可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再生光が入射するのと
反対側の面に、印刷インクを用いて印刷が可能な光情報
媒体と、その表面への印刷方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、オーディオや情報処理等の分野
で、コンパクトディスクの名称を有する光情報媒体(以
下「CD」と称する。)が広く普及している。このCD
は、ポリカーボネート等のドーナツ状の円板からなる基
板の上に金やアルミニウム等を蒸着して反射層を設け、
さらにその上を紫外線硬化性樹脂等の保護層で覆った構
造になっている。そして、データは、前記基板の表面に
螺旋状の配列に従って凹凸状のピットを形成することで
記録してあり、このピットは、基板を成形するときにス
タンパー等の型に倣って予め形成しておき、その上に前
記の反射層が設けられいる。従って、このCDは、製造
されたときは、既にデータが記録されており、再生専用
の光情報媒体として使用される。
【0003】このCDは、それに記録された内容を示す
インデックス表示や各種のデザインを紫外線硬化性イン
クや油性インクによって保護層の表面に印刷してある。
これらの印刷は、通常、スクリーン印刷、タンポ印刷或
はオフセット印刷といった版の転写による印刷手段によ
り行なわれている。これらの印刷手段は、同一パターン
を同時に多数印刷する、いわゆる多量印刷に適する印刷
手段である。
【0004】一方、いわゆるカラオケブームに象徴され
るように、アマチュアによる自演熱が高まり、その裾野
が広がるに伴い、アマチュア演奏家が比較的少数の自作
CDを作る活動も盛んになってきた。これらの自作CD
は、例えば、プロモーション用、オーディション用、テ
スト用或は自費出版用等として作られる。特に、レーザ
ーを用いて1回だけ記録することができ、その記録内容
をCDプレーヤーで再生できる、いわゆるCD−WO等
のライトワンス型の光情報媒体が開発されるに至り、こ
うした自作CDがより手軽に作ることができるようにな
った。また、コンピュータの分野においてもいわゆるC
D−ROMが広く普及し、いわゆるライトワンス型の光
情報媒体の普及に伴い、CD−WOを用いてユーザが自
作のCD−ROMを作ることも行われるようになってい
る。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】こうして作られた
自作CD等の光情報媒体の保護層には、何も記載されて
いないか、或は紫外線硬化性インクや油性インクによっ
て共通の文字や図柄が印刷されてるだけであり、パーソ
ナルな情報を光情報媒体に記録する前、或は後に保護層
の表面或はレーベルの印刷面に記録内容のインデックス
や、さらに必要があればその他のデザインを表示する必
要が生じる。
【0006】しかし、前記の印刷手段は、保護層を設け
た後、その製造工程で印刷するものであり、保護層の面
も印刷面も共に疎水性であるために、パーソナルな情報
の記録後に保護層の表面に印刷するには過大な設備を要
し、個人的に任意の情報を自由に印刷することは困難で
ある。このため、一般に油性のフエルトペン等を用いて
保護層の表面に書き込む方法や、ラベル等を貼って表示
を施す手段がとられる。しかし、1枚ずつ手で書き込ま
なければならないため、面倒であると共に、描いたパタ
ーンや描画品質にバラツキが出たりするため、体裁が悪
く、折角作った光情報媒体の外観を損なうという問題が
あった。また、特にラベルを貼った場合は、表示面がラ
ベルの厚さだけ盛り上がり、再生や追記の際に光情報媒
体の偏心や面ブレ等を招くという問題があった。
【0007】本発明は、このような従来の問題点に鑑
み、第一に光情報媒体の保護層の表面に一定の文字や図
柄を容易かつ良好に形成することができる光情報媒体を
提供することを目的とする。第二に、比較的少数の光情
報媒体について、一定の文字や図柄を容易に、且つほぼ
一定の品質で光情報媒体表面に印刷可能な光情報媒体へ
の印刷方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】すなわち、前記第一の目
的を達成するため、本発明において採用した手段は、板
状の透光性基板上に直接または他の層を介して密着され
て形成された樹脂からなる保護層を備え、レーザ光によ
り光学的に読み取り可能な情報が再生及び/または記録
し得る光情報媒体において、前記透光性基板の再生光が
入射する側の裏面が水性の印刷用インクが定着可能な親
水性表面であることを特徴とするものである。さらに、
前記光情報媒体の親水性表面上に水性インクが定着され
て、表示が施されたことを特徴とするものである。
【0009】この光情報媒体の望ましい実施態様を挙げ
ると、次の通りである。CDの保護層は、多くの場合に
紫外線硬化性樹脂からなるが、この保護層の上に形成さ
れる親水性表面は、この紫外線硬化樹脂層からなる保護
層の上に設けた親水性樹脂膜の表面であるのがよい。
【0010】親水性樹脂膜を形成する樹脂は、ポリエチ
レンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリビニルメ
チルエーテル、ポリビニルホルマール、カルボキシビニ
ルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースナトリウム塩、ポリビニルピロリドン、
モルホリンのうちの少なくとも1つを含む樹脂により成
膜されてなることが望ましい。
【0011】親水性表面の表面は、 微細な粗面とする
のが望ましく、その微細な粗面は、親水性樹脂膜中に顔
料を分散させて形成することも、また、紫外線硬化性樹
脂膜を形成した後、その表面に粗面加工を施すことによ
り形成してもよい。
【0012】さらに本発明では、前記第二の目的を達成
するため、光情報媒体の表面に印刷する方法として、前
記親水性表面に向けて水性インクを噴出させて、同表面
にインクを付着させ、この水性インクを同表面に定着さ
せることを特徴とする光情報媒体の表面印刷方法を提供
する。この場合、印刷は、インクジェットプリンタによ
って行うことができる。
【0013】
【作用】本発明による光情報媒体では、再生光が入射す
る側の裏面側に、印刷用インクが定着可能な親水性とし
たことにより、水性インクを用いる筆記具や油性インク
の用いる筆記具の何れの筆記手段によっても任意に文字
や図柄を描くことができる。もちろん、紫外線硬化イン
ク等の他の方法によることも可能である。
【0014】前記親水性表面上に水性インクが定着して
施された表示を有する光情報媒体は、ラベル等を貼って
表示を施したものに比べて、表示面が平坦となるため
に、再生や追記の際の偏心や面ブレ等が発生するのを防
止することができる。光情報媒体の保護層は、通常紫外
線硬化樹脂からなるため、その上に親水性樹脂膜を設け
ることにより、保護層の保護機能が向上する。これによ
り、光情報媒体の表層の親水性樹脂膜の剥がれが起こら
ず、耐候性が高く、信頼性の高い光情報媒体を得ること
ができる。しかも、光情報媒体の反りや偏心等も少な
く、記録再生特性の劣化等に有効である。
【0015】このような要請にかない、しかも、インク
の塗れ性や親水性等の印刷性を良好にするための親水性
樹脂膜として、前述したポリエチレンオキサイド、ポリ
ビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビ
ニルホルマール、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキ
シエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、
メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリ
ウム塩、ポリビニルピロリドン、モルホリンのうちの少
なくとも1つを含む樹脂により成膜されているものがあ
げられる。
【0016】親水性表面は、微細な粗面であることによ
り、インクの接触角が粗面でない場合よりも小さくなる
ため、インクの付着が良好になり、印刷性が向上する。
また、光情報媒体を手で扱っても指紋等が付着すること
がなくなるため、取扱性も良好となる。
【0017】前記親水性表面に向けて水性インクを噴出
させて、同表面にインクを付着させ、この水性インクを
同表面に定着させる本発明の表面印刷方法によれば、保
護層や基板を傷めることなく光情報媒体の表面に表示を
施すことができる。また、光情報媒体の表面が平坦とな
り、再生や追記の際の偏心や面ブレ等が発生するのを防
止できる。
【0018】特に、インクジェットプリンタによってイ
ンクを噴出させて印刷する方法では、例えば予めパーソ
ナルコンピューターで印刷する文字や図柄等を作ってお
き、それを繰り返し印刷できるため、印刷パターンや印
刷品質のバラツキの少ない表示が容易に施せる。
【0019】
【実施例】次に、図面を参照しながら、本発明の実施例
について具体的に説明する。図1は、光情報媒体を再生
光が入射する面の裏面側から見たもので、透光性基板2
1は同図において下面側となっている。この図に示すよ
うに、紫外線硬化樹脂層25の表面に親水性樹脂膜26
が形成されている。光情報媒体の中心に設けられた孔
は、CDプレーヤーに光情報媒体をセットしたとき、ス
ピンドルのクランパーでクランプするためのクランプ孔
4である。
【0020】図2は、前記光情報媒体の例として、いわ
ゆるライトワンス型の光情報媒体の断面を模式的に示し
ている。ポリカーボネート樹脂等からなる透光性基板2
1の上に螺旋状にトラッキング用の案内溝22が形成さ
れ、その上に色素記録層23がコーティングされてい
る。この色素記録層23の上に金、銀、アルミニウム等
の金属膜からなる反射層24が形成され、その上に保護
層25が設けられている。さらに、この保護層25の上
に後述する親水性樹脂膜26が形成されている。
【0021】図3は、前記光情報媒体の他の例として、
いわゆるライトワンス型の光情報媒体の断面を模式的に
示している。表面上に案内溝22が形成された透光性基
板21の上に、色素記録層23、反射層24、保護層2
5及び親水性樹脂膜26が設けられているのは前述の図
2のものと同じである。但しこの例では、前記の親水性
樹脂膜26の表面、つまり親水性表面27に後述するよ
うな改質処理が施されている。
【0022】図5は、このようなライトワンス型の光情
報媒体の前記親水性樹脂膜26にインクジェット記録を
行う印刷装置の要部構成を示す断面図であり、図4は、
このような装置でインクジェット記録を行うときに、光
情報媒体2を保持するホルダ31である。
【0023】ホルダ31は矩形であり、その中心に光情
報媒体2の外径よりごく僅かに大きな円形の孔33が設
けられ、この内側に光情報媒体2の外周縁を保持する段
部32が全周にわたって設けられている。この段部3の
深さは、光情報媒体2の厚さより僅かに浅い。このた
め、図4に示すように、親水性樹脂膜26側を上にして
光情報媒体2をホルダ31の孔33の中に嵌め込み、光
情報媒体2の再生光の入射面側の外周部を段部32で支
持すると、光情報媒体2は、その親水性樹脂膜26の表
面がホルダ31の表面より僅かに上に出るように同ホル
ダ31に保持される。
【0024】こうしたホルダ31に保持された光情報媒
体2を、図5に示す印刷装置の送りテーブル41の上に
伸せ、ローラ42、43をホルダ31の端の部分に当た
る位置に送る。コンピュータ等から印刷信号が印刷装置
に入力すると、ローラ42、43の駆動によりホルダ3
1の送りが開始される。この光情報媒体2がテーブル4
1上を通過する位置の真上に印字ヘッド44が配置さ
れ、この印字ヘッド44から印刷用インクの粒を光情報
媒体2の親水性樹脂膜26の表面に噴出させ、同膜26
の表面に文字や図柄等を印刷する。
【0025】既に述べた通り、図5に示す印刷装置はイ
ンクジェット印刷を行うインクジェットプリンタであ
る。この種のプリンタでは、周知のように、印字ヘッド
44に複数本の細い印字ノズルが配列されている。この
印字ノズルは、例えば、電気信号により動作する電気熱
変換体によって印字ノズル中のインクにバブルを発生さ
せ、ノズル先端からインクを噴出させる。これにより、
前述のように、送りテーブル41に沿って搬送される光
情報媒体2の親水性樹脂膜26の表面上の所定の位置に
インクを付着させる。
【0026】光情報媒体2に使用される前記の板状の透
光性基板21は、レーザ光に対する屈折率が1.4〜
1.6の範囲の透明度の高い材料で、耐衝撃性に優れた
樹脂が使用される。具体的には、ポリカーボネート、ポ
リオレフィン、アクリル等が例示できるが、これらに限
られる訳ではない。透光性基板21は、このような樹脂
材料を用いて、例えば、射出成形法等の手段により成形
される。図2に示されたように、このような透光性基板
21の表面には、スパイラル状の案内溝22または、他
の形状によるトラッキングガイド手段を設けておいても
良い。このようなトラッキングガイド手段は、通常、ス
タンパを用い、公知の方法にて形成できる。
【0027】この光情報媒体は、レーザ光により光学的
に読み取り可能な情報を記録するための部分か、或は記
録した部分の少なくとも何れかを備えており、これは例
えば、レーザ光を照射することにより、光学的に情報を
再生または記録し得る層や、記録または再生に関与する
基板表面或はそれ以外の表面を意味する。例えば、図2
に示した前述のライトワンス型の光情報媒体の場合、透
光性基板21の上に形成された色素記録層23とその上
に形成された反射層24により、情報の記録と再生を可
能にする。他方、基板上に光反射層及び保護層が順次積
層されたCD等の読み出し専用の光情報媒体では、透光
性基板21上に形成されたピット列とそれを覆う反射層
とにより情報の再生を行う。
【0028】記録や再生の方式は、光学的なものであ
り、レーザ光によるものや光磁気記録再生方式等が一般
的である。このような情報の記録や再生は、光情報媒体
の片面側から行われ、具体的には透光性基板21の表面
側からレーザ光を入射させる等の手段で行われる。他方
の面側から光学的な情報の記録や再生は行われない。記
録光、再生光としてレーザ光を用いる場合、波長770
〜830nmのものが一般的であるが、これ以外の波長
のレーザ光を使用してもよい。
【0029】さらに、図2や図3に示した色素記録層2
3や反射層24の他に、他の層を設けることもある。例
えば、結着性を向上させるための層等、情報を記録する
以外に信頼性を向上させるための層等を設けることもあ
る。また図2では、色素記録層23が透光性基板21上
に直接被着されているが、その間に他の層が設けられる
場合もある。
【0030】保護層25は、透光性基板21と反対側か
ら受ける物理的または機械的障害に対して情報記録部分
を保護する層であり、透光性基板21側と反対側に設け
られる。このような保護層25は、耐衝撃性に優れた樹
脂が望ましい。保護層25の厚みは、5〜10ミクロン
の範囲が望ましく、それは材質の異なる複数の層からな
るものであっても構わない。
【0031】保護層25は、一般には重合してポリマー
となり得る有機化合物のモノマー及びオリゴマーを塗布
後、架橋反応させることによりこれを得ることができ
る。架橋反応により有機ポリマーとしてこれを得る場合
には、作業性の面から分子中にひとつ以上の反応性アク
リロイル基(−CH=CH2)を持つ有機重化合物のモ
ノマー及びオリゴマーの混合物に反応開始剤、反応触媒
を少量加え、メチルエチルケトン、アルコール等の溶剤
で液状としたこれらの混合物を塗布し、紫外線もしくは
電子線を照射することにより架橋させる方法が有利であ
る。特に、保護層25の形成の際の基板や情報層への悪
影響を防止し、短時間で形成できるため、紫外線硬化樹
脂が望ましい。
【0032】このような紫外線硬化樹脂は、光情報媒体
に用いるものであれば、公知の紫外線硬化樹脂が適用可
能である。具体的には、Nビニルピロリドン、トリプロ
ピレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロ
パントリアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレー
ト等の樹脂を例示できる。しかし、架橋の方法は前述の
ような紫外線照射に限られるわけではなく、エポキシ樹
脂やウレタン樹脂のように、熱によって架橋が進むもの
であってもよいし、ジアルコキシシランカップリング剤
のように空気中の水分で重合反応が進むものであっても
よい。
【0033】こうして得られた架橋物の主鎖及び側鎖
は、飽和もしくは不飽和系の直鎖状炭化水素であっても
よいし、メラミン、ビスフェノール系等の環状化合物を
含んでいてもよい。また、この架橋物の主鎖または側鎖
の途中に一個以上のエーテル結合を含むポリエーテル、
エステル結合を含むポリエステル、ウレタン結合を含む
ポリウレタン、イオン結合を含むアイオマー、アミド結
合を含むポリアミド、イミド結合を含むポリイミド、ス
ルホン結合を含むポリスルホン、スルフィド結合を含む
ポリスルフィド等に例示されるその他の結合を含んでい
てもかまわない。これらの結合をふたつ以上含む共重合
化合物であってもよいし、ブロックポリマーであっても
かまわない。
【0034】これらの架橋物の防湿性を向上させるため
に、側鎖にフルオロカーボン等を含んでいてもよいし、
ハロゲン化水素による劣化を防止するためにエポキシ樹
脂を含んでいてもよい。保護層25と親水性樹脂膜26
との密着性を向上させるために、望ましくは、前記架橋
物の側鎖にヒドロキシル基、カルボキシル基、アクリル
基、アミノ基、酢酸ビニル基等を含んでいてもよいし、
主鎖または側鎖に塩基酸が含まれていてもよい。
【0035】保護層25の形成の際には、塗布中に樹脂
とその反応剤、反応開始剤等のほかに、塗布性を向上さ
せるために、溶剤、希釈剤が含まれていてもよい。ま
た、塗膜の安定化を図るために、レベリング剤や、可塑
剤、酸化防止剤、帯電防止剤、等が含まれていてもよ
い。必要に応じて、顔料や染料により着色してあっても
かまわない。
【0036】樹脂の硬化は、架橋構造の架橋密度ないし
は反応性アクロイル濃度によってこれを変えることがで
き、主鎖となり得るオリゴマー自体の分子回転の自由度
によっても変わってくる。この保護層25の硬化の際の
収縮率を低くすると、これを硬化させた後に、樹脂の歪
みが残らないようにヒートサイクル試験を行ったときで
も、保護層25に割れが生じにくくなる。機械的強度を
考慮すると、この収縮率は12%以下が望ましく、さら
には10%以下がより望ましい。
【0037】なお、保護層25は、塗布等の手段によら
ず、樹脂材料を光反射層24の上に張り合わせて形成す
ることもできる。また、材質も有機化合物に限らず、無
機物をスパッタ法あるいは蒸着法等公知の手段により形
成してもよい。さらに、光反射層24と保護層25との
間に、光反射層24の酸化を防止する耐酸化層を介在さ
せることもできる。
【0038】本発明では、このような光情報媒体におい
て、読み取りレーザ光入射側と反対側の面を印刷用イン
クが定着できるように、親水性表面27としている。こ
の親水性表面27とは、水性のインクを滴下し、30分
後に手で触れてもインクがにじまない程度にそのインク
を定着するのに充分な親水性を有する表面である。すな
わち、インクの乾燥により単にインクが付着した状態で
はなく、容易に消すことができない程度にインクが定着
可能な膜をいう。親水性表面27上に印刷されたインク
は、その付着面積を縮小することなく、親水性表面27
に定着する。
【0039】例えば、図2に示すように、保護層25の
表面に親水性の樹脂をコーティングし、薄い親水性樹脂
膜26を形成することで、その表面を親水性表面27と
し、そこに印刷用インクが定着できるようにしている。
このような親水性樹脂の例としては、例えば、ポリエチ
レンオキサイド(polyethylen oxid
e)、ポリビニルアルコール(polyvinyl a
lcohol)、ポリビニルメチルエーテル(poly
vinylmethyl ether)ポリビニルホル
マール(polyvinyl formal)、カルボ
キシビニルポリマー(carboxyvinyl po
lymer)、ヒドロキシエチルセルロース(hydr
oxyethyl cellulose)、ヒドロキシ
プロピルセルロース(hydroxypropyl c
ellulose)、メチルセルロース(methyl
cellulose)、カルボキシメチルセルロース
ナトリウム塩(sodium carboxymeth
yl cellulose)、ポリビニルピロリドン
(polyvinyl prrolidone)、モル
ホリン(morpholine)等を挙げることができ
る。これらの親水性樹脂を少なくとも1種以上を用意
し、必要に応じて他の添加剤を配合してコーティングす
る。
【0040】これらの樹脂は、光情報媒体の耐候性、耐
水性、反り等の信頼性や製造性を考慮し、配合バランス
を調整して混合する。親水性樹脂の添加量は、5重量%
以上、溶解限度(例えば50重量%)程度が考えられる
が、5〜20重量%の範囲とすることが望ましい。多す
ぎると耐水性が悪くなり、印刷作業性も悪化しやすくな
る。少くなすぎると、インクのぬれ性が悪くなり、印刷
後のかすれが生じやすくなる。
【0041】前記親水性材料中に、別に添加剤を配合す
ることもできる。例えば、吸水性顔料、湿潤剤、消泡
剤、表面張力調整剤等を配合することも望ましい。具体
的には、微粉シリカ等の無機顔料、カルボキシメチルセ
ルロース、デキストリン、メチルセルロース等の微粉
末、特殊コーティングにより、アミド系アクリレート等
に不溶とされたポリビニルピロリドン、アクリル酸ビニ
ルアルコール共重合体(スミカゲルSP−510:住友
化学製)等の有機顔料、アニオン系またはノニオン系の
公知の湿潤剤(ノプコ2272RSN、ノプコウェツト
50、ノプコウェツトSN20T:いずれもサンノプコ
製)、消泡剤(ノプコ8034:サンノプコ製、デヒド
ラン1620:ヘンケル製)、表面張力調整剤(ペレノ
ールs43、同s5:ヘンケル製)、ポリエチレンイミ
ン(SP103 日本触媒(株))等の増粘剤を例示するこ
とができる。
【0042】添加剤としての吸水性顔料は、インクの印
刷性の調整や親水性膜形成の際の作業性等を調整すると
いう役割を果たす。湿潤剤は湿潤性を向上させ、流動性
を調整し、低起泡性のものを得ることができ、スクリー
ン印刷等の光情報媒体の製造工程中における他の層形成
工程と同様の設備にて形成することが可能になるため、
製造効率を向上させることができる。消泡剤や表面張力
調整剤は、ムラなく塗膜を形成することができる。
【0043】親水性樹脂中に顔料を添加することによ
り、親水性樹脂膜26を不透明または濁色としたり着色
することも可能である。このようにすることにより、イ
ンクの色や印刷の程度に応じて適した光情報媒体を選択
することができ、美観の向上を図ることができる。ま
た、保護層下に設けられた層の色彩を活かして、いわゆ
るヌキ部分を形成することにより浮き彫り模様とするこ
とも可能である。
【0044】前記親水性樹脂膜26には、水、エチルア
ルコール、イソプロピルアルコール、エチレングリコー
ル、エチルセロソルブ、ジメチルフォルムアミドその他
の溶剤は含まないことが望ましい。溶剤は、下の保護層
や紫外線硬化樹脂を侵し、信頼性が低下する場合もあ
る。また、溶剤を含むとスクリーン印刷等の手段により
親水性樹脂膜26を形成する際の粘度等が変化し、製造
上不都合が生じるからである。
【0045】親水性樹脂膜26の厚みは、光情報媒体と
しての記録再生特性に影響が生じることを防止するため
5〜30ミクロンの範囲とすることが望ましい。このよ
うな膜厚は、上記の材料を適宜配合して粘度等を調整す
ることにより得ることができる。
【0046】親水性樹脂膜26は紫外線硬化樹脂かなる
保護層25の上に形成することが望ましい。特に、保護
層25としての紫外線硬化樹脂膜を成膜した直後、すな
わち、下地となる紫外線硬化樹脂が完全に硬化する前の
活性が損なわれない状態の間に、親水性樹脂膜26を形
成することにより、それらの層界が一体となって結着性
を向上させることができる。
【0047】親水性樹脂膜26は、保護層25の全表面
にわたって設けてもよいが、例えば、図1に示すよう
に、保護層25の内外周の縁部を除いて設けることもで
きる。親水性樹脂膜26の表面には、微細な粗面とする
のがよく、この微細表面状態により、保護層25の表面
2に印刷インクが付着したとき、微細な凹部に印刷イン
クが保持されて定着する、いわゆる投錨効果が付与され
る。また、粗面によって親水性樹脂膜26の表面積が増
大され、インク吸収を促進することができる。
【0048】ここにいう粗面とは、水性インクに対する
接触角が粗面としない場合よりも小さいものをいい、望
ましくは触針式表面粗さ測定器による平均粗さ(Ra)
が2.0〜0.1μm程度がよい。この表面粗さの水性
インクに対する効果は、膜の物性により多少の違いがあ
るが、総じて、表面粗さが小さい場合には、ファインラ
インは解像度良好に描くことができるものの、ベタにイ
ンクを形成した場合にかすれが生じる恐れがあり、表面
粗さが大きすぎると、ファインラインもベタも共ににじ
みやすい。特に、平均粗さ(Ra)を1.0〜0.5μ
m程度とすることにより、ファインライン印刷もベタ印
刷も共に実用上良好に印刷することが可能になる。
【0049】このような親水性樹脂膜26の微細な粗面
は、保護層25の表面に親水性樹脂をグラビア塗工する
ことで形成できるが、例えば、保護層25の表面2にフ
ィラーを混合した樹脂をスクリーン印刷やスピンコーテ
ィングによりコーディングすることで形成することもで
きる。例えば親水性樹脂膜26中に、フィラーとして有
機または無機顔料を分散すると、容易に粗面を形成で
き、その投錨効果も大きい。顔料の粒径は、1〜10μ
m程度が適当であり、特に3〜5μmの大きさである
と、ベタ印刷性が良好になる。
【0050】また、図3に示すように、親水性樹脂膜2
6の表面をプラズマ処理することにより改質処理し、そ
の親水性表面27の親水性をより高めることも可能であ
る。具体的には、真空状態の希薄不活性ガス雰囲気中に
この光情報媒体を配置し、このガス中でプラズマを発生
させて処理する。このように処理すると、処理された表
面に付着したインクの表面張力が小さく、インクの接触
角が小さくなり、いわゆるインクの濡れ性が向上する。
この表面へのインクの印刷は、プラズマ処理後、なるべ
く早く行うことが望ましい。なお、本発明の光情報媒体
に適用可能なインクは、水性インクであることが望まし
いが、油性インクや紫外線硬化インク等であっても良
い。
【0051】既に述べた通り、親水性表面27に文字等
を印刷する場合、筆記やスクリーン印刷等によることも
できるが、特にインクジェットプリンターで印刷するの
がよい。周知の通り、インクジェットプリンターは、パ
ーソナルコンピューター等のプリンターとして用いられ
ており、コンピューターで作成した印刷文字や印刷図柄
を前記親水性表面27に繰り返し印刷することが可能で
ある。従って、比較的少数の光情報媒体に一定の文字や
図柄を印刷するのに適している。また、印刷に際して打
撃等の機会的な衝撃や印刷インクの定着のための熱等を
加える必要がないため、光情報媒体に損傷を与えること
もない。同様にして、ノズル部分をヒーター加熱するバ
ブルジェット方式により、インク粒子を作成し印刷す
る、いわゆるバブルジェット方式にも適応できる事は言
うまでもない。
【0052】次に、本発明の具体的な実施例を述べる。
スタンパによりスパイラル状にトラッキングガイドを行
うための幅0.8μm、深さ0.08μm、トラックピ
ッチ1.6μmのガイド溝が直径の46〜117mmφ
の範囲に形成された外形120mmφ、内径15mm
φ、厚み1.2mmのポリカーボネート基板を用意す
る。
【0053】0.65gの1、1、−ジブチル3、3、
3、3、テトラメチル4、5、4、5、−ジベンゾイン
ドジカーボシアニンパークロレートをジアセトンアルコ
ール10mlに溶解し、これを上記基板上に回転数を適
当に変化させながら平均膜厚130nmになるようにス
ピンコートし、乾燥させて、色素記録層を形成した。こ
の上に、金をスパッタリングし、厚さ100nmの反射
層を形成した。
【0054】次にスピンコート法によりアクリルを主成
分とする紫外線硬化樹脂(SD−17:大日本インキ
製)を塗布し、高圧水銀灯で230mj/cm2 の紫外
線を照射し、硬化させて、厚さ10μmの保護層を形成
した。
【0055】さらに、エタノールを溶媒としてポリビニ
ルピロリドンを10重量%、ポリビニルブチラールを5
重量%配合して充分溶解混合した後、この液体中に粒径
約4μmの合成非晶質微粉シリカを5重量%配合し、こ
れらを21ポットの12個のボールを入れたボールミル
を用い、24時間かけて分散し、濃度40%の親水性樹
脂溶液を用意した。
【0056】前記保護層形成後、この親水性樹脂溶液
を、スクリーン印刷により該保護層上に塗布し、50度
の温度で1時間乾燥させることにより、厚さ10μmの
親水性樹脂膜を形成し、親水性樹脂膜を有する光情報媒
体を得た。また、エタノールを溶媒としてポリビニルア
ルコールを10重量%、ヒドロキシプロピルセルロース
を10重量%配合して充分溶解混合した後、この液体中
に粒径約4μmの合成非晶質微粉シリカを5重量%配合
した他は上記と同様にして親水性樹脂膜を有する光情報
媒体を得た。
【0057】このようにして形成さた親水性樹脂膜の表
面状態は、半透明の粗面であり、その表面粗さ(Ra)
を触針式表面粗さ測定器(DEKTAK3030:ビー
コインスツルメンツインク製)により測定したところ、
0.9〜0.6μmであった。このようにして得られた光
情報媒体にEFM信号に変調された波長780nmの半
導体レーザを、パワー7.8mW、線速1.4m/secにて
案内溝に沿って照射することにより、所定の光学的情報
を記録した。
【0058】その後、温度70℃、湿度0%RH(DR
Y)の加速劣化試験を行い、その前後のインクジェット
印刷性能(IJP性能)を調べた。すなわち、インクジ
ェットプリンタの「●」や「■」を印字し、網目状にな
らずに印字できるかどうかのベタ印字性と、画数の多い
漢字を印字し、線の間が潰れずに印字できるかどうかの
漢字印字性を調べた。その結果を表1に示す。
【0059】
【表1】
【0060】また、実施例2と同様の光情報媒体を用意
し、親水性樹脂膜26を形成後、0.1〜1toorの
環境下でアルゴンガスを用いてプラズマ処理を施し、そ
の後、インクジェットプリンタにて上記と同様のIJP
性能を調べたところ、いずれも良好な印刷性能を得るこ
とができた。
【0061】また、その場合の光情報媒体の反り角を表
2に示す。また、温度23℃、湿度50%RHの標準時
間に98時間放置した後の反り角も同様にして表4に示
した。なお、反り角は、CD規格に従い、中心からの半
径55mmの位置における径方向のものを測定し、その
平均値を示した。なお、比較例は、厚さ25μmの保護
層を有し、親水性樹脂膜を有しないものである。何れも
CD規格で規定した0.6°以下となっている。
【0062】
【表2】 ─────────────────────────── 反り角(°) 初期 100時間後 標準条件(98時間) ─────────────────────────── 実施例1 0.05 0.18 0.13 実施例2 0.02 0.17 0.15 比較例 0.02 0.17 0.15 ───────────────────────────
【0063】さらに、光情報媒体の親水性樹脂膜の表面
にインクジェットプリンターで前述のようなIJP試験
用の印字をし、これを温度70℃、湿度85%RH及び
温度70℃で8時間、湿度0%RH(DRY)の条件で
100時間の加速劣化試験を行い、印字のかすれやにじ
みを確認したところ、何れのものも殆どにじみやかすれ
を見ることはできなかった。また、親水性樹脂膜の表面
に印字後、3分後に手で印刷面を擦ってみたが、かすれ
等は生じなかった。保護層と親水性樹脂膜との間の結着
性を比較するため、剥離試験(碁盤目試験)を行った結
果、保護層部分においては、97/100であったのに
対し、親水性樹脂膜部分においては100/100であ
った。
【0064】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の光情報媒体
によれば、通常の水性インクや油性インクを用いて光情
報媒体の保護層の表面に一定の文字や図柄を容易かつ良
好に書き込むことができる。しかも、光情報媒体の保護
機能にも優れた光情報媒体を提供することができる。ま
た、本発明の方法によれば、比較的少数の光情報媒体に
ついて、一定の文字や図柄を容易かつほぼ一定の品質で
光情報媒体表面に印刷可能な光情報媒体への印刷方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】光情報媒体の外観斜視図である。
【図2】本発明の実施例を示す光情報媒体の要部模式縦
断面図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す光情報媒体の要部模
式縦断面図である。
【図4】光情報媒体の表面にインクジェットプリンタを
用いて印刷するときに使用するホルダと光情報媒体との
分解斜視図である。
【図5】本発明の実施例に用いられるインクジェットプ
リンタを示す要部模式断面図である。
【符号の説明】
2 光情報媒体 4 クランプ孔 21 透光性基板 22 案内溝 23 色素記録層 24 反射層 25 保護層 26 親水性樹脂 27 親水性表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邊 敏夫 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (10)

    【整理番号】 0050272−01 【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 板状の透光性基板上に直接または他の層
    を介して密着されて形成された樹脂からなる保護層を備
    え、レーザ光により光学的に読み取り可能な情報が再生
    及び/または記録し得る光情報媒体において、前記透光
    性基板の再生光が入射する側の裏面が水性の印刷用イン
    クが定着可能な親水性表面であることを特徴とする光情
    報媒体。
  2. 【請求項2】 板状の透光性基板上に直接または他の層
    を介して密着されて形成された樹脂からなる保護層を備
    え、レーザ光により光学的に読み取り可能な情報が再生
    及び/または記録し得る光情報媒体において、前記透光
    性基板の再生光が入射する側の裏面が水性の印刷用イン
    クが定着可能な親水性表面であり、この親水性表面上に
    水性インクが定着されて、表示が施されたことを特徴と
    する光情報媒体。
  3. 【請求項3】 前記請求項1または2の光情報媒体にお
    いて、親水性表面は、透光性基板上に直接または他の層
    を介して密着されて形成された紫外線硬化樹脂層からな
    る保護層上に設けられた親水性樹脂膜の表面からなるこ
    とを特徴とする光情報媒体。
  4. 【請求項4】 前記請求項3の光情報媒体において、親
    水性樹脂膜を形成する樹脂は、ポリエチレンオキサイ
    ド、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテ
    ル、ポリビニルホルマール、カルボキシビニルポリマ
    ー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピル
    セルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセル
    ロースナトリウム塩、ポリビニルピロリドン、モルホリ
    ンのうちの少なくとも1つを含む樹脂であることを特徴
    とする光情報媒体。
  5. 【請求項5】 前記請求項1〜4の何れかの光情報媒体
    において、親水性表面は、微細な粗面であることを特徴
    とする光情報媒体。
  6. 【請求項6】 前記請求項3または4の光情報媒体にお
    いて、親水性表面の微細な粗面は、親水性樹脂膜中に有
    機または無機顔料が分散されていることにより形成され
    ていることを特徴とする光情報媒体。
  7. 【請求項7】 前記請求項5の光情報媒体において、親
    水性表面の微細な粗面は、親水性樹脂膜を形成した後、
    その表面を加工を施すことにより形成されていることを
    特徴とする光情報媒体。
  8. 【請求項8】 前記請求項1または2の光情報媒体にお
    いて、保護層の表面が親水性に改質処理されていること
    を特徴とする光情報媒体。
  9. 【請求項9】 板状の透光性基板上に直接または他の層
    を介して密着されて形成された樹脂からなる保護層を備
    え、レーザ光により光学的に読み取り可能な情報が記録
    及び/または記録し得る光情報媒体の表面に印刷する方
    法において、前記透光性基板の再生光が入射する側の裏
    面が水性の印刷用インクが定着可能な親水性表面である
    光情報媒体を用意し、前記親水性表面に向けて水性イン
    クを噴出させて、同表面にインクを付着させ、この水性
    インクを同表面に定着させることを特徴とする光情報媒
    体の表面印刷方法。
  10. 【請求項10】 前記請求項9の光情報媒体の表面印刷
    方法において、水性インクは、インクジェットプリンタ
    によって親水性表面に向けて噴出されることを特徴とす
    る光情報媒体の表面印刷方法。
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WO2003041068A1 (fr) * 2001-11-08 2003-05-15 Mitsui Chemicals, Inc. Support optique d'enregistrement
JP2004122610A (ja) * 2002-10-03 2004-04-22 Seiko Epson Corp ディスク媒体の回転防止装置及び該装置を備える記録装置
WO2006019079A1 (ja) 2004-08-19 2006-02-23 Q.P. Corporation インク受理層形成用組成物およびその製造方法、ならびに被印刷基材

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