JPH0660057B2 - 焦電体磁器材料 - Google Patents

焦電体磁器材料

Info

Publication number
JPH0660057B2
JPH0660057B2 JP60184800A JP18480085A JPH0660057B2 JP H0660057 B2 JPH0660057 B2 JP H0660057B2 JP 60184800 A JP60184800 A JP 60184800A JP 18480085 A JP18480085 A JP 18480085A JP H0660057 B2 JPH0660057 B2 JP H0660057B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pyroelectric
titanate
temperature
composition
present
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP60184800A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS6246958A (ja
Inventor
隆 山本
剛一 安田
伸治 吉行
徹 竹門
義明 太田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TDK Corp filed Critical TDK Corp
Priority to JP60184800A priority Critical patent/JPH0660057B2/ja
Publication of JPS6246958A publication Critical patent/JPS6246958A/ja
Publication of JPH0660057B2 publication Critical patent/JPH0660057B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Radiation Pyrometers (AREA)
  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Inorganic Insulating Materials (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はチタン酸鉛、チタン酸ビスマス及びチタン酸カ
ルシウムを基本構成成分とする組成物から成る焦電体磁
器材料に関するものである。さらに詳しくいえば、本発
明は、焦電型赤外線検出素子などとして好適な、極めて
ち密で耐水性や耐熱性が良い上に、焦電性能に優れ、か
つ容易に製造しうる安価で実用的な焦電体磁器材料に関
するものである。
従来の技術 近年、常温近辺の物体の表面温度や人体の皮膚温度など
をそれらに直接に触れることなく測定する方法として、
該被検知物体からその温度に応じて放射される赤外線の
強度を焦電型赤外線検出素子を用いて検知し、該温度を
測定する方法が広く用いられている。
この焦電型赤外線検出素子は、被検知物体から放射され
る赤外線を吸収することによつて生じるその焦電体材料
の温度変化に起因する自発分極の変化を信号として利用
するものであつて、被検知物体の表面温度を容易にかつ
精度良く検知することができる。特に、被検知物体の表
面温度が常温近い場合、放射する赤外線強度はその極大
値が波長10ミクロン近傍にあり、これを検知する焦電
型赤外線検出素子が通常広く利用されている。
このような焦電型赤外線検出素子に用いる焦電体材料に
ついては、温度変化に対応する自発分極の変化が大きい
ほど、すなわち焦電係数(dPs/dT)が大きく、比誘電率
(Es)が小さいほど優れたものであつて、焦電性が消滅
する温度、すなわちキユリー点(Tc)の高いものが安価
に提供されることが実用上からも、また工業的にも望ま
しい。
従来、焦電体材料としては、硫酸グリシン、ニオブ酸リ
チウム(LiNbO3)、タンタル酸リチウム(LiTaO3)などの単
結晶材料、チタン酸ジルコン酸鉛(PbZrTiO3)やチタン
酸鉛(PbTiO3)などの磁器材料が知られている。
しかしながら、硫酸グリシン結晶は水溶性でもろい上
に、その加工が困難で焦電素子を製造することが容易で
なく、かつ焦電性の消滅する温度、すなわちキユリー温
度が52℃であつて著しく低いため、その使用温度範囲
が大幅に制限されるという欠点がある。一方、ニオブ酸
リチウム結晶については、加工性は良好であるものの、
焦電係数(dPs/dT)が小さく高価であるため、実用上好
ましくなく、またタンタル酸リチウムは加工性が良く、
焦電性能指数も比較的大きいので好ましい材料である
が、高価であつて割れやすいため、工業的に不利であ
る。
チタン酸ジルコン酸鉛は、加工性が良く焦電係数も大き
いものを選ぶことが可能であるが、比誘電率が比較的大
きく、かつ磁器が軟弱なため割れやすいなどの欠点を有
している。さらに、チタン酸鉛は焦電係数が大きく、キ
ユリー点も高いとされていたが(特公昭51−10794号公
報)、実際には焦電係数は大きくないことが報告されて
いる〔第3回「センサの基礎と応用」シンポジウム〕。
しかも、このものはかなり、高電圧で分極しなければな
らないという欠点もある。このようにチタン酸鉛は、現
状の物質の中ではPsが最大の部類に入ることはよく知ら
れているにもかかわらず、その長所を引き出すことは極
めて困難である上に添加物として高価な希土類を用いる
ため、価格も高くなるという欠点を有している。
発明が解決しようとする問題点 本発明の目的は、このような従来の焦電体材料が有する
欠点を克服し、焦電係数が大きくて、比誘電率が小さい
上に、ち密で耐水性や耐熱性に優れ、かつ容易に低コス
トで製造することができ、しかも分極条件が穏やかな実
用的焦電体磁器材料を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、チタン酸鉛、チタ
ン酸ビスマス及びチタン酸カルシウムを基本構成成分と
する特定組成の組成物から成り、かつTiがMnやNbにより
特定の割合で置換されたものが前記目的に適合しうるこ
とを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至
つた。
すなわち、本発明は、チタン酸鉛、チタン酸ビスマス及
びチタン酸カルシウムを基本構成成分とする組成物から
成るものであつて、基本組成が式 (1-x-y)PbαTiO3・xBi2/3βTiO3・yCaTiO3……(I) (式中のxは0.01〜0.20、yは0.10〜0.35、αは0.95〜
1.02、βは0.95〜1.05である)で表わされ、かつTiがMn
0.5〜5原子%又はNb0.5〜5原子%あるいはその両方で
置換されていることを特徴とする焦電体磁器材料を提供
するものである。
本発明の焦電体磁器材料は、基本組成が前記一般式(I)
で表わされる、チタン酸鉛、チタン酸ビスマス及びチタ
ン酸カルシウムを基本構成成分とする組成物から成るも
のである。この組成物におけるチタン酸ビスマスの含有
割合については、前記一般式(I)のxが0.01〜0.20の範
囲内にあることが必要であり、またチタン酸カルシウム
の含有割合については、yが0.10〜0.35の範囲内にある
ことが必要である。該組成物における各成分の含有割合
が前記範囲を逸脱したものでは、焦電係数が小さくなる
か、比誘電率が大きくなるなど焦電性能が低下し、さら
にはなはだしい場合には、焼結性が劣り、素体は著しく
変形しやすくなる。
ところで、通常のチタン酸鉛におけるPbの原子比すなわ
ちαは1であるが、原料中のPb供給成分の量や焼成条件
によつてある程度変動する場合があり、本発明において
はこれが0.95〜1.02の範囲内にあれば特に問題はない。
もしこれが0.95未満であると焦電特性が劣化し、1.02を
超えると焼結性が悪くなる。また、チタン酸ビスマスに
おけるBiの原子比βについても同様であつて、0.95〜1.
05の範囲内にあれば差しつかえない。この値が0.95未満
では焦電特性が劣化するとともに、素体の変形が著しく
なつて大型磁器が得られないし、一方1.05を超えると焦
電特性が劣化する。なお、αについては1よりも小さく
なる方が劣化傾向が少なくなるという特徴がある。
また、本発明の焦電体磁器材料においては、TiはMn0.5
〜5原子%又はNb0.5〜5原子%あるいはその両方で置
換されていることが必要である。この置換の割合が0.5
原子%未満では、分極中に絶縁破壊を起こしやすくて製
造上望ましくない傾向を示し、また5原子%を超えると
焼結性が悪くなり、かつ電気抵抗が著しく減少して分極
不能となつて、いずれも焦電素子として使用できない。
前記Mn又はNbの置換量は、単独のものについてのもので
あり、MnとNbの両方で置換される場合は、その合計量の
上限が両者の和すなわち10原子%になる。
次に、本発明の焦電体磁器材料の好適な製造方法の1例
について説明する。まず出発原料として、例えばPbO、T
iO2、Bi2O3、CaO、MnO2、Nb2O5又は焼成によりこれらの
酸化物に変換しうる、それぞれに対応する水酸化物、炭
酸塩、シユウ酸塩、硝酸塩などを用い、これら原料粉末
を所定の割合で配合し、ボールミルなどを用いて粉砕混
合して可及的に微細かつ均一な混合物としたのち、この
混合物を例えば700〜900℃程度の温度で仮焼成後、再び
ボールミルなどの粉砕機で粉砕する。次いで、このよう
にして得られた仮焼粉末に水又はポリビニルアルコール
などのバインダーを少量添加して、所望の形状に加圧成
形したのち、この成形体をさらに高い温度、例えば1150
〜1250℃の範囲の温度で2〜4時間焼成することにより
本発明の材料が得られる。次にこの材料に焦電性を付与
するためには、例えば円板形状の該材料の両面に電極を
取り付け、これを80〜120℃に加温した油中で4〜6K
V/mmの直流電圧を印加することによつて、分極処理が
行われる。
発明の効果 本発明の焦電体磁器材料はチタン酸鉛、チタン酸ビスマ
ス及びチタン酸カルシウムを基本構成成分とする組成物
から成るものであつて、焦電係数が大きくて、比誘電率
が小さい上に、ち密で耐水性や耐熱性に優れ、かつ容易
に低コストで製造することができ、しかも分極条件が穏
やかな実用的材料であり、焦電型赤外線検出素子などに
好適に用いられる。
実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本
発明はこれらの例によつてなんら限定されるものではな
い。
実施例1、比較例1 出発原料として化学的高純度のPbO、TiO2、Bi2O3、CaCO
3、MnCO3、Nb2O5の各粉末を用い、これらの粉末を所定
の割合で配合し、ボールミルを用いて十分に混合したの
ち、約900℃の温度で約2時間仮焼成を行つた。この仮
焼成物を再びボールミルにより十分に混合粉砕したの
ち、有機バインダーを加えて混練し、2ton/cm2の圧力
で直径20mm、圧さ1mmの円板を加圧成形した。次いで
得られた円板を約1200℃の温度で3時間本焼成したの
ち、円板の両面に電極を接触させ、これを100℃の油中
に入れて5KV/mmの直流電圧を印加し、分極処理を行つ
た。
このようにして得られた、前記一般式(I)で表わされる
組成の焦電磁器の各性能を求め、その結果を組成ととも
に実施例1を第1表に、比較例1を第2表に示す。
なお、これらの表において組成を表示するに当り、組成
式として前記一般式(I)においてα=1、β=1として
組みかえた式(Pb1-x-yBi2/3xCay)(Ti1-mMem)O3を用い
た。この式におけるMeはMn又はNb若しくはその両方を表
わす。本発明のものにおいては、Mn、Nbが単独で置換さ
れる場合、mの値は0.005〜0.05、両方で置換される場
合、mの値は0.01〜0.10の範囲で選ばれる。
また、従来知られている各種焦電材料の焦電特性、その
他実用性などを参考のために第3表に示す。
第1表から明らかなように、本発明の焦電体磁器は、広
い組成範囲にわたつて、誘電率が120〜300程度と低い値
を示し、かつ焦電係数も4.0(X10-8Coul/cm2・K)以上
と大きな値を示す。これらの磁器のキユリー点はいずれ
も200℃以上と実用上十分高い値である。
また、比較例1(第2表)における試料No.28はxが
0.01未満のものであり、試料No.29はxが0.20を超え
るものであつて、いずれも焦電係数が低い。No.30は
yが0.10未満のものであり、誘電率は低いものの、焦電
係数が低すぎるし、No.31はyが0.35を超えるもの
で、焦電係数は大きいが、誘電率が高くて焦電材料とし
て適さない。No.32及び33はmが0.005未満のもので
あり、MeがMn、Nbのいずれの場合も、分極中に絶縁破壊
を起こしやすく、素体が割れやすい。絶縁破壊を起こさ
ないように分極電圧を低くすると、No.32、33のよ
うに焦電係数の小さいものしか得ることができなかつ
た。
一方、mが0.05を超えるもの(No.34、35)はMeがM
n、Nbのいずれの場合も、磁器の電気抵抗が低くなり、
分極中に電流が流れすぎて分極処理が困難であつた。
実施例2、比較例2 前記一般式(I)を組みかえた式 〔Pbα (1-x-y)Bi2/3β(x)Cay〕(Ti1-mMem)O3 において、x=0.03、y=0.30、m=0.05(Mn=0.02、
Nb=0.03)である組成式をもつ焦電体磁器を、α,βの
値を変えて、実施例1と同様な方法で製造した。このも
のの性能を求め、その結果をα,βの値とともに第4表
に示す。
第4表から分かるように、αの値が0.95未満のものは焦
電係数が低く、1.02を超えたものは焼結体として良好な
ものが得られない。
また、βの値が1.05を超えたものは焦電係数が低く、一
方0.95未満のものは焦電係数が低く、かつ磁器の変形が
激しい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹門 徹 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テイ ーデイーケイ株式会社内 (72)発明者 太田 義明 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 テイ ーデイーケイ株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】チタン酸鉛、チタン酸ビスマス及びチタン
    酸カルシウムを基本構成成分とする組成物から成るもの
    であつて、基本組成が式 (1-x-y)PbαTiO3・xBi2/3βTiO3・yCaTiO3 (式中のxは0.01〜0.20、yは0.10〜0.35、αは0.95〜
    1.02、βは0.95〜1.05である)で表わされ、かつTiがMn
    0.5〜5原子%又はNb0.5〜5原子%あるいはその両方で
    置換されていることを特徴とする焦電体磁器材料。
JP60184800A 1985-08-22 1985-08-22 焦電体磁器材料 Expired - Lifetime JPH0660057B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60184800A JPH0660057B2 (ja) 1985-08-22 1985-08-22 焦電体磁器材料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP60184800A JPH0660057B2 (ja) 1985-08-22 1985-08-22 焦電体磁器材料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS6246958A JPS6246958A (ja) 1987-02-28
JPH0660057B2 true JPH0660057B2 (ja) 1994-08-10

Family

ID=16159513

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP60184800A Expired - Lifetime JPH0660057B2 (ja) 1985-08-22 1985-08-22 焦電体磁器材料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0660057B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4937484A (en) * 1988-05-16 1990-06-26 Nippondenso Co., Ltd. Sparking plug
CN116396075B (zh) * 2022-12-16 2023-12-22 惠州市鑫永诚传感科技有限公司 热释电陶瓷材料及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPS6246958A (ja) 1987-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6426018B1 (en) Piezoelectric ceramic compositions
KR100821542B1 (ko) 압전 자기 및 그 제조방법
US3637532A (en) Sintered cold-conductor resistor body and method for its production
KR100187901B1 (ko) 압전 세라믹 조성물
JP3198906B2 (ja) 圧電体磁器組成物
JP2000272962A (ja) 圧電体磁器組成物
JP4686883B2 (ja) 圧電磁器および圧電素子
CA1251037A (en) Dielectric ceramic composition
JPH11349380A (ja) 圧電磁器組成物及びこれを用いた圧電素子
JPH0660057B2 (ja) 焦電体磁器材料
JP3125624B2 (ja) 圧電磁器
JP4001366B2 (ja) 圧電磁器
JPS61193419A (ja) 還元再酸化型半導体コンデンサ磁器組成物
JPS6358782B2 (ja)
JPH0745882A (ja) 圧電素子
JP3114886B2 (ja) 圧電セラミックス
JPH04342459A (ja) チタン酸鉛系圧電セラミックス材料
JP2987762B2 (ja) 強誘電体磁器組成物
JPH0369175A (ja) 圧電性磁器組成物
JPH05330910A (ja) 半導体磁器組成物
JP2874495B2 (ja) 圧電磁器材料
JP2853424B2 (ja) チタン酸鉛磁器の製造方法
JP3228648B2 (ja) 圧電磁器組成物
JPH0517188B2 (ja)
JP2001302343A (ja) 圧電磁器組成物