JPH0659674A - 電子楽器用入力装置 - Google Patents

電子楽器用入力装置

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JPH0659674A
JPH0659674A JP4233024A JP23302492A JPH0659674A JP H0659674 A JPH0659674 A JP H0659674A JP 4233024 A JP4233024 A JP 4233024A JP 23302492 A JP23302492 A JP 23302492A JP H0659674 A JPH0659674 A JP H0659674A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 2次元面内で演奏操作を行なうための電子楽
器用入力装置に関し、新規な構成を有する電子楽器用入
力装置を提供することを目的とする。 【構成】 面状の表示面を有するプレート(1、2)
と、表示面とほぼ平行な第1の面内で、2次元方向の少
なくとも一方の第1の方向について直進性を有する複数
の第1の信号を発進させる第1の信号発進体(5a)
と、前記第1の信号を受ける複数の第1の受信体(5
b)と、表示面とほぼ平行な第2の面内で、2次元方向
の少なくとも前記第1の方向とは異なる第2の方向につ
いて直進性を有する複数の第2の信号を発進させる第2
の信号発進体(6a)と、前記第2の信号を受ける複数
の第2の受信体(6b)と、前記第1の受信体と前記第
2の受信体からの信号により、前記第1の信号と前記第
2の信号を遮る物体の面内位置を検出する手段(31)
と、 前記第1の受信体と前記第2の受信体からの信号
により、前記物体の移動速度を検出する手段(31)
と、前記面内位置と前記移動速度により楽音パラメータ
を制御する手段(31)とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子楽器用入力装置に
関し、特に2次元面内で演奏操作を行なうための電子楽
器用入力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子楽器は、電子的に種々の楽音信号を
形成することができる。演奏操作を行なうための入力装
置としては、自然楽器同様の外観を有する鍵盤等が最も
よく用いられるが、必要な楽音形成パラメータを発生す
ることができれば入力装置の外観は自由に選択できる。
【0003】楽音形成パラメータとして主要なものは、
ピアノ型楽音においては、音高(ピッチ)とタッチであ
り、打楽器型楽音においては、楽器の種類(音色)とタ
ッチである。このように、タッチは楽音形成パラメータ
として重要なものである。
【0004】鍵盤以外にも、電子楽器用入力装置として
種々のものが知られている。たとえば、実開昭60−7
4192号公報は透明な接触位置検知シートを有する入
力装置を提案している。楽器本体の上に画像表示装置が
配置され、画像表示面上に透明性指タッチ位置検知シー
トが配置されている。
【0005】ただし、ここでいう「タッチ」は接触の意
味であり、操作速度等のいわゆるタッチではない。画像
表示装置は鍵盤やスイッチパネル等の画像を表示する。
演奏者が指でシートの一部を触ると、その位置が検出さ
れる。
【0006】また、光を利用した入力装置も知られてい
る。たとえば、複数の光ビームを平行に進行させ、指等
でそのいずれかを遮ると、その位置が検出される入力装
置が提案されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
電子楽器用入力装置として種々のものが提案されてい
る。電子楽器は、1つの楽器で種々の自然楽器に対応す
る楽音を発生させることができる。各種自然楽器は、そ
れぞれ特有の演奏形態に基づいて楽音を発生させる。
【0008】電子楽器において、各種自然楽器の入力装
置と同等の入力装置をそれぞれ備えることとすると、電
子楽器全体の構成が複雑化してしまう。しかしながら、
たとえば鍵盤入力装置のみを用いて各種の自然楽器の楽
音を発生させようとすると、演奏形態の差により、鍵盤
楽器以外の楽器に対応した忠実な楽音を発生させること
が難しくなる。
【0009】本発明の目的は、新規な構成を有する電子
楽器用入力装置を提供することである。本発明の他の目
的は、1つの入力装置で複数の入力装置と同等の機能を
果たすことのできる電子楽器用入力装置を提供すること
である。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の電子楽器用入力
装置は、面状の表示面を有するプレートと、表示面とほ
ぼ平行な第1の面内で、2次元方向の少なくとも一方の
第1の方向について直進性を有する複数の第1の信号を
発進させる第1の信号発進体と、前記第1の信号を受け
る複数の第1の受信体と、表示面とほぼ平行な第2の面
内で、2次元方向の少なくとも前記第1の方向とは異な
る第2の方向について直進性を有する複数の第2の信号
を発進させる第2の信号発進体と、前記第2の信号を受
ける複数の第2の受信体と、前記第1の受信体と前記第
2の受信体からの信号により、前記第1の信号と前記第
2の信号を遮る物体の面内位置を検出する手段と、前記
第1の受信体と前記第2の受信体からの信号により、前
記物体の移動速度を検出する手段と、前記面内位置と前
記移動速度により楽音パラメータを制御する手段とを有
する。
【0011】
【作用】面状の表示面を有するプレートは、表示面に種
々の表示を行なうことができる。たとえば、鍵盤楽器の
演奏時には表示面に鍵盤を表示し、打楽器の演奏時には
打楽器の演奏部を表示面に表示することができる。
【0012】各種楽器の演奏においては、入力装置のど
の部分を操作したかと共に、どのようなタッチ(速度、
強さ)で操作したかによって発生する楽音が変化する。
表示面の上に指やスティック等の物体の存在を検出する
ことのできる第1の面と第2の面が形成されることによ
り、演奏面内の位置と、演奏動作の速度を検出すること
ができる。これらの情報に基づいて発生する楽音を制御
することにより、より忠実な楽音形成が可能となる。
【0013】
【実施例】図1に、本発明の実施例による電子楽器用入
力装置10の基本構成を示す。図1(A)は、概念的基
本構成を示す。表示器1上に弾性体2が配置され、弾性
体2の上に演奏面を取り囲むように枠体4が配置されて
いる。表示器1は、液晶表示装置等の表示部8とその上
に配置されたガラス等の透明な保護体9を含む。弾性体
2は透明な樹脂等の弾性体で形成される。
【0014】枠体4中には、下段検出器5および上段検
出器6が配置され、弾性体2上の空間に、表示器1表面
とほぼ平行な2つの平面を画定する。これら2つの平面
には、複数の光ビーム3が発進され、スティック7等の
物体がこれら光ビーム3のいずれかを横切ると、その遮
蔽部分を検出することができる。
【0015】たとえば、スティック7が振り下ろされる
とき、上段検出器6の光ビーム3を時間t=t1で遮蔽
し、続いて下段検出器5の光ビーム3を時間t=t2で
遮蔽すると、これらの時刻およびスティック7が振り下
ろされた位置を検出し、対応する信号を発生させる。
【0016】下段検出器5は、たとえば半導体レーザ等
の複数の光源5aとそれぞれ対応する半導体ホトダイオ
ード、半導体ホトトランジスタ等の複数の光検出器5b
を有し、上段検出器6は、同様に複数の光源6aとそれ
ぞれ対応する複数の光検出器6bを含む。これらの検出
器5、6の少なくとも一方は平面内の交差する2方向に
光ビームを進行させ、光遮蔽物の面内位置を検出でき
る。
【0017】図1(B)は、表示器1の表示例を概略的
に示す。たとえば、打楽器の演奏においては表示器1の
表示面は4つの部分に区分され、各部分に打楽器1とし
てボンゴ、打楽器2としてバスドラム、打楽器3として
タムタム、打楽器4としてシンバルが表示される。表示
器の表示は透明な弾性体2を通して上方から視認でき
る。
【0018】演奏者がスティック7等で打楽器1の部分
を叩くと、その演奏操作に対応してボンゴの音が発生す
る。同様、スティック7で打楽器4の領域を叩くと、シ
ンバルの音が発生する。発生する楽音はスティック7を
振り下ろす速度(タッチ)に応じて変化する。
【0019】なお、図1(B)に示した表示は表示の一
例であり、その他種々の表示を行なうことができる。た
とえば鍵盤楽器の演奏においては、表示面1に鍵盤楽器
の鍵盤が表示され、演奏者が指でいずれかの鍵を押鍵す
ると対応する楽音が発生する。
【0020】図2は、下段検出器5および上段検出器6
の構成例を示す。以下、表示面内に直交座標系XYを想
定する。下段検出器5は、複数の光源がコリメータ(co
llimator)11を介して平行なY方向の光ビームを発生
するX方向に長い第1X枠5axと、発生した複数のY
方向の光ビームをそれぞれ受けるための光検出器を有す
るX方向に長い第2X枠5bx、および複数のX方向光
ビームがコリメータ11を介して平行に発生するY方向
に長い第1Y枠5ay、およびこれらのX方向光ビーム
を検出する複数の光検出器を含むY方向に長い第2Y枠
5byを含み、矩形枠体を形成している。
【0021】これらX方向およびY方向の複数の光ビー
ムは、ほぼ1つの平面を画定し、スティック、指等の物
体がこの面内に入り込むと、遮蔽された光の位置から物
体の面内位置を検出することができる。
【0022】上段検知器6は、複数の光源を含むY方向
に長い第1Y枠6ayおよび、これらの光ビームを検出
する複数の光検出器を含むY方向に長い第2Y枠6by
を含む。上段検出器6においても、複数の光ビームがほ
ぼ1つの平面を画定し、物体がこの面内に入り込むとき
その物体の存在とY方向位置を検出することができる。
【0023】たとえば、スティックや指が上部から振り
下ろされるとき、物体が上段検出器6の面に入り込む時
刻を上段検出器6が検出し、物体が下段検出器5の面内
に入り込む時間を下段検出器5が検出する。これらの時
間から、物体の移動速度を算出することができる。
【0024】また、下段検出器5から物体の面内位置を
検出することができる。上段検出器6から得られるY方
向位置は下段検出器5から得られるX、Y位置と比較し
て2つの事象の対応関係の判断等に用いることができ
る。
【0025】複数の光源としては、赤外光源を用いるこ
とが外光による外乱ノイズを低減するために好ましい。
たとえば、赤外光を発光することのできる半導体レーザ
や発光ダイオードを用いることができる。
【0026】また、光検出器としては、対象とする波長
の光を優先的に受光する半導体受光素子を用いることが
好ましい。たとえば、ホトダイオードやホトトランジス
タを用いることができる。この場合、赤外線用のものが
望ましい。また、これら受光素子の前面に、他の方向か
ら入射する光を遮蔽するためのコリメータ11や波長選
択用フィルタを設けることが好ましい。
【0027】光源は、所望の光ビームに対応してそれぞ
れ半導体レーザダイオードや発光ダイオードとレンズを
用いることもできるが、1つの半導体レーザダイオード
からの光を複数の光ビームに分割して用いること等もで
きる。
【0028】図3は、1つの光源からの光を分割して複
数の光ビームを形成する光源の構成例を示す。光源LS
から発した光ビームは、ハーフミラーHMおよびミラー
Mによって8本の光ビームLB1〜LB8に分割されて
いる。なお、ハーフミラーHM1〜HM7は、それぞれ
入射する光を半分ずつ透過および反射させるミラーであ
る。
【0029】また、ミラーM1〜M4は、入射する光を
全て反射するミラーである。なお、各光ビームLB1〜
LB8の出射部分には、2枚の平行スリット11a、1
1bで形成されたコリメータ11が配置されている。
【0030】なお、1つの光源から8本の光ビームを形
成する場合を説明したが、光ビームの分割の方法および
最終的に得る光ビームの数は任意に変更することができ
る。透過光と反射光の強度が1:1でないパーシャルミ
ラーを用いてもよい。
【0031】また、これらのハーフミラーおよびミラー
を一体化した構成で作成することも可能である。また、
発生した光ビームが固定された位置を進行する場合を説
明したが、光ビームを回転反射鏡等によって面内で走査
することも可能である。
【0032】また、1つの光源から8本の光ビームを形
成するのに代えて、各光ビーム毎にそれぞれ光源素子
(半導体レーザやコリメータ付光源素子)を設けるよう
にしてもよい。
【0033】この場合、半導体レーザ等の光源素子は、
現在の技術では直径1cm程度のものが限界のため、隣
接する光ビームの間隔も1cm程度に制限されてそれ以
上狭くすることは難しいが、上記図3の実施例のよう
に、ハーフミラーとミラーを用いて各光ビームを形成す
るようにすれば、ハーフミラーやミラーを、ガラス等を
Vカット後ミラー該当部分のスパッタリングや蒸着加工
等で形成することにより、各光ビームの間隔を10分の
1cm程度以下にすることも可能となり、位置検出分解
能を上げるのに効果的である。
【0034】図4は、検出器の他の構成を示す。下段検
出器5および上段検出器6はそれぞれが2つの枠体に形
成されている。下段検出器5の下部分に配置される枠体
5−1においては、1つのY方向枠5ayに複数の光源
が配置され、対向するY方向枠5byに対応する数の光
検出器が配置されている。下段検出器5の上部枠体5−
2には、1つのX方向枠5axに複数の光源が配置さ
れ、対向するX方向枠5bxに対応する複数の光検出器
が配置される。
【0035】同様、上部検出器6は2つの枠体6−1、
6−2で構成され、枠体6−1の対向するY方向枠6a
y、6byには複数の光源と光検出器が配置され、他の
枠体6−2の対向するX方向枠6ax、6bxには、複
数の光源および対応する複数の光検出器が配置される。
【0036】下部検出器5内のX方向光ビームおよびY
方向光ビームは、垂直方向に近接して配置され、実質的
に同一面内を進行すると見なせる。同様、上部検出器6
内のX方向光ビームとY方向光ビームも垂直方向に関し
て近接して配置され、実質的に同一面を画定する。
【0037】本構成においては、下部検出器5および上
部検出器6でそれぞれ物体が光ビームのいずれかを遮光
する時間および面内X、Y位置を検出することができ
る。図5は、上述のような構成を含む入力装置を備えた
電子楽器の構成例を示す。図5(A)は電子楽器の外観
を示す斜視図であり、図5(B)は背面の構成例を示す
背面図である。
【0038】図5(A)において、電子楽器の上面に
は、演奏操作やパラメータ設定操作等の操作を行なうた
めの操作面兼表示面18が形成され、この操作面兼表示
面18を囲むように下段検出器5および上段検出器6が
配置されている。
【0039】電子楽器の上面には、さらに電源のオン/
オフを行なうためのパワースイッチ12、後述するモー
ド変更等を行なうためのダイヤル14、および楽音を発
生させるためのスピーカ16が配置されている。
【0040】図5(B)に示すように、電子楽器の背面
にはAC電力を供給するための電源コード21、入力
用、出力用、スルー用のMIDI端子23a、23b、
23c、およびパソコン等との接続端子25が配置され
ている。
【0041】図6は、電子楽器のハードウエア構成を示
す。入力操作装置20は、前記の下段検出器5、上段検
出器6、ダイヤル14および操作面兼表示面(表示装
置)18等を有するものであり、後述するマイコン31
により制御されて各検出器5、6における光検出器(受
光素子)の検出信号やダイヤル14の操作位置に関する
信号等のデータをバス30に送出する。
【0042】なお、本構成においては、図4に示すよう
に、下段検出器5および上段検出器6の両方において物
体が検出面内を横切るX、Y位置を検出することができ
るものとする。
【0043】バス30には、ROM32、RAM33、
CPU34を含むマイコン31が接続されている。RO
M32は、入力操作装置20における各光検出器の検出
状態やダイヤル14の操作状態の検出処理および同装置
20における表示内容の制御処理、同装置20からのデ
ータに基づき楽音形成用パラメータを作成する処理等の
各種処理を実行するためのプログラム、およびこれらの
各種処理を実行する際に用いられる各種テーブルのデー
タを記憶している。
【0044】RAM33は、これらの処理において必要
となる変数、フラグ等のデータを記憶するためのレジス
タを内蔵する。CPU34は、ROM32に記憶された
プログラムに従って、RAM33内のレジスタを使用し
て上記の各種処理を実行する。
【0045】この場合、CPU34は、特に入力操作装
置20の各光検出器の検出信号に基づき、物体が上段検
出器6から下段検出器5まで移動する時間(移動速度)
および下段検出器5、上段検出器6における物体の面内
位置を検出して楽音形成用パラメータを作成する。
【0046】また、バス30には、音階音用の音源回路
36aおよび打楽器用の音源回路36bが接続されてお
り、これらの音源回路36a、36bはバス30を介し
てCPU34から供給される楽音形成用パラメータに基
づき、所定の音階音または打楽器音の楽音信号を形成出
力する。この楽音信号はアンプ38を介してスピーカ3
9に供給されて可聴楽音として発音される。
【0047】さらに、バス30には、自動演奏用の自動
演奏用メモリ40や、他の電子楽器、またはパソコン等
との双方向データ通信用のMIDI装置29等が接続さ
れているが、これらの構成部分は省略することもでき
る。
【0048】図7は、マイコン31が実行するプログラ
ムのメインルーチンを示す。このメインルーチンは、C
PU34がROM32に記憶されたプログラムに従って
行なう。
【0049】メインルーチンの処理がスタートすると、
ステップM1において、RAM33内のレジスタ等の初
期設定が行なわれる。続いて、ステップM2において、
図5(A)に示すモード選択指定用のダイヤル14の操
作状態を調べ、操作イベントがあったか否かが判断され
る。
【0050】ダイヤル操作イベントがあると、ステップ
M3に進み、モード変更設定処理を行なう。このモード
変更設定処理では、この電子楽器の動作をダイヤル14
の操作により新たに指定されたモードに設定するもので
あり、この新たなモード設定に対応して入力操作装置2
0の操作面兼表示面18の表示内容を変更する。
【0051】ここで、モードとしては、「鍵盤演奏モー
ド」、「打楽器演奏モード」、「音階音音色等設定モー
ド」、「打楽器音音色等設定モード」が設定されてい
る。図11(A)、(B)、(C)、(D)に、これら
の各モードにおける入力操作装置20における表示面上
の表示例を概略的に示す。
【0052】図11(A)は、鍵盤演奏モードにおける
表示例を示す。表示面には、鍵盤の形態を示す表示がな
され、演奏者が指等によって鍵盤上のある鍵を操作する
と、該鍵に対応する音階音の楽音が発生する。
【0053】図11(B)は、打楽器演奏モードにおけ
る表示例を示す。表示面は8つの領域に区分され、各領
域が所定の打楽器に対応している。演奏者がスティック
や指等でこれらの領域の1つを操作すると、その領域に
割り当てられている打楽器音が発生する。
【0054】図11(C)は、音階音音色等設定モード
における表示例を示す。表示面の各所定部分には、スト
リングス、ピアノ、オルガン等の各音色名が表示され、
さらに、各音色名表示の下には、当該音色の音量レベル
を設定するスライドボリュームの絵が表示される。
【0055】演奏者が指等によって所望の音色名表示領
域を操作すると、音階音の音色として当該音色が設定さ
れ、さらにその音色に対応するスライドボリュームの表
示における所望の位置を指等によって操作すると、その
操作位置に対応して当該音色の音量レベルが設定され
る。
【0056】図11(D)は、打楽器音音色等設定モー
ドにおける表示例を示す。表示面の上の領域には、上記
打楽器演奏モードにおける8つの領域に対応して「1」
〜「8」の数字が表示され、中央の領域には、シンバ
ル、ドラム、タムタム等の打楽器音音色名が表示され、
さらにこの各打楽器音音色名表示の下には、当該音色の
音量レベルを設定するスライドボリュームの絵が表示さ
れる。
【0057】打楽器演奏モードにおける8つの各領域
に、それぞれ所望の打楽器音音色を割り当てるために、
演奏者は、まず8つの領域の中のある領域番号に対応す
る数字表示部を操作し、次にその領域に割り当てるべき
打楽器音音色に対応する打楽器音音色名表示部分を操作
する。
【0058】さらに、その打楽器音音色の音量レベルを
対応するスライドボリューム表示部分を操作して設定す
る。これにより、打楽器演奏モードにおける8つの各領
域にそれぞれ所望の打楽器音音色が割り当てられると共
に、各打楽器音音色の音量レベルが設定される。
【0059】なお、鍵盤演奏モードおよび打楽器演奏モ
ードにおける表示(図11(A)、(B))において
は、上記音階音音色等設定モードまたは打楽器音音色等
設定モードで設定された音色名や音量レベルも表示され
る。
【0060】また、音階音音色等設定モードや打楽器音
音色等設定モードに関連して音色や音量レベル以外の他
のパラメータ(たとえば、効果に関するパラメータやエ
ンベロープのアタック時間、ディケイ時間に関するパラ
メータ等)も設定できるようにしてもよい。
【0061】図7のメインルーチンに戻って説明を続け
ると、上記のモード変更設定処理M3の実行後、または
ステップM2の判定結果がNOの場合はステップM4に
進み、入力操作装置20内の下段検出器5および上段検
出器6における各光検出器(受光素子)の出力信号に変
化(イベント)が生じたか否かを調べる。
【0062】すなわち、このステップM4では、下段検
出器5および上段検出器6の各光検出器の出力信号を取
り込み、この取り込んだ各光検出器の出力信号と、前回
このステップM4を実行したときに取り込んでRAM3
3内のレジスタに記憶されている前回の各光検出器の出
力信号とを、各光検出器毎にそれぞれ比較することによ
ってイベントがあった光検出器を検出する。
【0063】なお、今回取り込んだ各光検出器の出力信
号は上記レジスタに記憶され、次回のステップM4の実
行時に前回の光検出器の出力信号として使用される。こ
のステップM4においては、全ての光検出器について変
化が検出されなければステップM2に戻る。
【0064】入力操作を行なうために、指、スティック
等の物体が上段検出器6または下段検出器5の検出面内
を横切ると、光ビームが物体によって遮られて物体の位
置Xm・Ynに対応した光検出器に光ビームが入力され
ず、該光検出器の出力が変化するので、この変化がステ
ップM4で検出される。
【0065】このように、何らかの入力操作が行なわれ
て、上段検出器6、下段検出器5の出力に変化がある
と、ステップM4からステップM5に進み、現在設定さ
れているモードに応じた処理が実行される。
【0066】すなわち、現在のモードが「音階音音色等
設定モード」であれば、ステップM5からステップM6
の音階音音色等のパラメータ設定処理に進み、また、現
在のモードが「打楽器音音色等設定モード」であれば、
ステップM7の打楽器音音色等のパラメータ設定処理に
進む。
【0067】また、現在のモードが「鍵盤演奏モード」
または「打楽器演奏モード」であれば、ステップM8の
鍵盤押鍵処理またはM9の打楽器押鍵処理に進む。な
お、現在のモードが上記の4つのモード以外の時には、
ステップM10に進んでその他の処理を実行する。
【0068】ステップM6の音階音音色等のパラメータ
設定処理の一例を、図8のフローチャート(サブルーチ
ン)に示す。この処理では、まずステップP1にて、上
記ステップM4で検出したイベントが下段検出器5のオ
ンイベント、すなわち下段検出器5に物体が侵入したこ
とによるイベントであるか否かが判断され、NOの場合
はそのままリターンするが、YESのときはステップP
2に進む。
【0069】なお、オンイベントとは、指等の物体が操
作面兼表示面18に向かって操作されるときの上段検出
面または下段検出面を横切るときのことを言う。オフイ
ベントとは、オンイベントとは逆に物体が操作面兼表示
面18から離れるように操作されるときの上段検出面ま
たは下段検出面を横切るときのことを言う。
【0070】この音階音音色等設定モードでは、前記の
図11(C)の表示面の所望位置を上から押圧操作して
音色等を設定するものであるため、下段検出器5のオン
イベントがあったときだけ、ステップP2、P3で押圧
操作位置に対応したパラメータ設定処理を行なうように
している。
【0071】ステップP2では、下段検出器5のX方向
およびY方向の各光検出器の出力に基づき、オンイベン
トのあった表示面内位置(押圧操作位置)Xm・Ynを
求め、その位置Xm・YnからROM32内の音階音音
色等設定モードに関するテーブルを参照して、どのパラ
メータが指定されたのかを解析する。
【0072】このテーブルには、下段検出器5において
検出可能な各面内位置について、操作面兼表示面18で
表示される各音色、スライドボリューム等のパラメータ
のどれに対応するのかのデータが記憶されている。
【0073】この場合、それぞれの音色名表示等はある
面積があるので、複数の面内位置が同一の音色等のパラ
メータに対応している。こうして操作された面内位置X
m・Ynに対応する音色等のパラメータを求めて、それ
をRAM33内の対応するパラメータレジスタに書き込
む。
【0074】この場合、図11(C)の表示面におい
て、各音色面表示の部分を操作する毎に当該音色のオン
・オフが交互に反転する。また、スライドボリューム表
示においては、その操作位置に対応した値の音量レベル
が設定される。
【0075】次のステップP3では、この音階音に関す
るパラメータレジスタ内のデータに従って入力操作装置
20の表示状態(図11(C))を制御することによ
り、音階音音色等のパラメータの現在の設定状態を表示
する。
【0076】選択された音色に対応する音色名表示の部
分が他の選択されていない音色名表示とは異なる態様で
表示され、またスライドボリューム表示部分では設定値
に対応する位置につまみの表示が行なわれる。
【0077】このようにして、入力操作装置20の操作
面兼表示面18を指等で適宜操作することによって、音
階音に対する音色等のパラメータが設定される。また、
ステップM7の打楽器音音色等のパラメータ設定処理に
ついては、上記の音階音音色等のパラメータ設定処理と
同様であるので、その詳細な説明は省略する。
【0078】なお、この打楽器音音色等のパラメータ設
定処理においては、音色や音量レベル等のパラメータ
は、図11(B)に示す8つの各領域毎にそれぞれ設定
されるので、パラメータも各領域毎にパラメータレジス
タに記憶される。
【0079】このモードに関してROM32に記憶され
ているテーブルは、前記の音階音音色等設定モードに関
するテーブルと同様に、下段検出器5で検出可能な各位
置を、表示面上に現れた音色名、スライドボリューム等
の表示パターンに従って対応するパラメータに変換す
る。
【0080】次に、図9に示す前記ステップM8の鍵盤
押鍵処理に関するフローチャート(サブルーチン)につ
いて説明する。まず、ステップKB1では、下段検出器
5、上段検出器6の各光検出器の出力に基づき、前記ス
テップM4で検出したイベントの内容が下段検出器5/
上段検出器6に関するものか、オンイベント/オフイベ
ントか、表示面内のどの位置Xm・Ynに関するものか
等を解析する。
【0081】その後、ステップKB2に進み、上記イベ
ントが上段検出器6でかつオンイベントに関するもので
あるか否かを判断する。イベントが上段検出器6のオン
イベントに関するものであれば、それは新たな押鍵であ
るので、ステップKB3に進み、この新たな押鍵に対し
て発音チャンネルを割り当てる作業を行なう。
【0082】すなわち、所定数の発音チャンネルの中か
ら空きチャンネルをサーチし、該チャンネルに対応する
RAM33内の上段検出面の位置データを記憶する上段
用位置データレジスタPLC1(チャンネル毎に設けら
れている)に上段検出器6で検出した操作位置Xm・Y
nのデータを書き込むことによってチャンネル割り当て
を行なう。
【0083】続いて、ステップKB4に進み、この新た
な押鍵の押鍵速度を検出するために、各チャンネル毎に
設けられた移動時間レジスタT(CH)およびカウント
フラグF(CH)のうち該割り当てチャンネルに対応す
るレジスタをクリアすると共にフラグを“1”に設定し
た後リターンする。
【0084】また、前記イベントが下段検出器5のオン
イベントに関するものであれば、ステップKB2→ステ
ップKB5→ステップKB6に進む。ステップKB6で
は、下段検出器5で検出されたオンイベントのあった位
置Xm・Ynのデータと同じデータが記憶されている上
段用位置データレジスタPLC1をサーチする。
【0085】まず、当該位置データが割り当てられてい
るチャンネルをサーチし、サーチの結果同じデータが割
り当てられているチャンネルがみつからなければリター
ンし、みつかればステップKB8に進む(ステップKB
7)。
【0086】ステップKB8では、該チャンネルのレジ
スタPLC1(CH)のデータを下段検出面の位置デー
タを記憶する下段用位置データレジスタPLC2(チャ
ンネル数分設けられている)に転送する。
【0087】次のステップKB9では、レジスタPLC
2内の位置データをROM32内の音高変換テーブルを
参照して音高データ(または鍵情報)に変換し、また該
チャンネルの移動時間レジスタT(CH)の値(物体が
上段検出面から下段検出面まで移動するのに要した時間
を示している)をROM32内のタッチデータ変換用テ
ーブルを参照してタッチデータに変換する。
【0088】この変換したデータをキーオンデータおよ
びパラメータレジスタに記憶されている音階音に関する
音色等のパラメータと共に音階音用音源回路36aの該
チャンネルに対して送出する。また、該チャンネルのフ
ラグF(CH)をクリアする。
【0089】この鍵盤演奏モードに関してROM32に
記憶されているテーブルは、下段検出器5、上段検出器
6で検出可能な各位置を、表示面上に現れた鍵盤のパタ
ーンに従って対応する音高データ(鍵情報)に変換する
ためのもので、このテーブルによって操作された位置デ
ータが音高データに変換される。
【0090】この場合、同じ鍵内の位置データは全て同
一の音高データに変換される。なお、この音高データも
楽音形成用パラメータの1つである。これにより、該チ
ャンネルでは、そのチャンネルに割り当てられた操作位
置に対応した音高で、かつタッチデータにより音量や音
色が制御された楽音信号が発生される。なお、この場合
の基本的音色や音量は前述の音階音音色等設定モード
(図8)で設定されたものとなる。
【0091】また、前記ステップM4で検出したイベン
トが上段検出器6のオフイベントに関するものであれ
ば、ステップKB2→ステップKB5→ステップKB1
0→ステップKB11に進む。
【0092】ステップKB11では、このオフイベント
に関する位置データと同一の位置データを記憶している
レジスタPLC2をサーチすることによって、オフイベ
ントに係わる位置データが割り当られているチャンネル
をサーチし、音源回路36aの該チャンネルに対して消
音データを送出すると共に、該チャンネルに関する各種
レジスタをクリアする。こうして消音処理がなされる。
【0093】このようにして、鍵盤演奏モードでは、図
11(A)のように表示される鍵盤上を指等で押鍵操作
することによって、操作位置に対応する音高の音階音を
発生することができ、鍵盤演奏が可能となる。
【0094】ところで、図9の鍵盤押鍵処理において、
ほぼ同時に複数の位置が操作された場合に、次のような
不都合が生じる恐れがある。すなわち、上段検出器6ま
たは下段検出器5のX・Yの2次元マトリクスにおい
て、たとえば位置「X2・Y3」が操作されている状態
で、さらに位置「X3・Y2」が操作されると、検出結
果は次のようになる。
【0095】X方向については、X2とX3に対応する
光検出器が、Y方向についてはY2とY3に対応する光
検出器がそれを検出するが、このX2、X3とY2、Y
3に対応する光検出器の出力に基づき検出される操作位
置としては、位置「X2・Y3」と「X3・Y2」の外
に位置「X2・Y2」と「X3・Y3」も該当してしま
う。
【0096】これにより、実際には操作されていない位
置があたかも操作されているかのように処理される事態
になる。このような事態を解消するには、一例として、
既にいずれかの位置で操作が行なわれている状態で、新
たにオンイベントが検出された場合は、この新オンイベ
ントに関する位置データのX方向およびY方向の各位置
がそれぞれ既に各チャンネルに割り当てられている位置
データ(レジスタPLC1、PLC2に記憶されてい
る)の中に存在するときは、その新オンイベントに関す
る位置データの偽のものとして無視し、ステップKB2
以降の処理を行なわないようにすればよく、このような
判断処理ステップを図9のステップKB2の前に挿入す
ればよい。
【0097】たとえば、位置「X2・Y3」がまず操作
されてその位置データ(X2・Y3)が既にあるチャン
ネルに割り当てられているときに、位置「X3・Y2」
が操作された場合、この位置「X3・Y2」について
は、「X3」および「Y2」の両方が共に割り当て済み
の位置データの中には存在しないので、ステップKB2
以降の処理が行なわれるが、偽の位置「X2・Y2」お
よび「X3・Y3」については、「X2」および「Y
3」の両方がそれぞれ割り当て済みの位置データの中に
存在するので、これらの位置「X2・Y2」、「X3・
Y3」については処理しないようにする。
【0098】なお、2つの位置を同時に操作するような
場合も考えられるが、人間が操作する以上、2つの位置
をマイコンの処理スピードの時間単位で完全に同時に操
作することはありえず、順次操作されることになるの
で、特に問題はない。
【0099】また、上記の例において、偽の位置「X2
・Y2」または「X3・Y3」が実際に操作される可能
性も考えられるが、図11(A)の鍵盤演奏モードにお
ける表示例からも判るように、位置「X2・Y2」と
「X2・Y3」(「X3・Y3」と「X3・Y2」)は
同一鍵の領域に属するものであるから、同じ鍵を同時に
2つの位置で操作することは実際上はあり得ないし、た
とえそのように操作したとしても同じ鍵に関するもので
あるから、位置「X2・Y2」や「X3・Y3」のデー
タを無視しても特に支障はない。
【0100】以上のようにして、鍵盤演奏モードにおい
ては、図11(A)のように表示された鍵盤上を指等で
操作することによって、タッチレスポンス付きの音階音
演奏を行なうことができる。
【0101】一方、打楽器演奏モードに関する前記ステ
ップM9の打楽器押鍵処理(図7)については、上述の
図9に示した鍵盤押鍵処理とほぼ同様なので、その詳細
な説明は省略する。
【0102】ただし、この打楽器押鍵処理の場合、図9
のステップKB9に対応する処理では、音高データ等を
音階音用音源回路36aに送出する代わりに、検出され
た位置の属する領域(図11(B)の8つの領域のいず
れか)に割り当てられている打楽器音音色に関するデー
タ等を打楽器用音源回路36bに送出する。
【0103】次に、上記の物体が上段検出面から下段検
出面まで移動するのに要した時間を測定する処理につい
て説明する。この測定は、図10に示すタイマ割り込み
ルーチンによって実行される。図示しないクロック発生
回路からのクロックによってCPU32に割り込みがか
かると、まずステップT1にて、チャンネル番号CHと
して第1チャンネルを指示する「1」を設定する。
【0104】そして、ステップT2において、チャンネ
ル番号CHで指示される第iチャンネルのフラグF(C
H)が“1”か否かが判断され、判断結果がYESの時
はステップT3に進み、第iチャンネルの移動時間レジ
スタT(CH)の値を1インクリメントする。
【0105】その後、ステップT4において、レジスタ
T(CH)の値が所定の長い時間に対応した所定値EQ
に達したか否かが判断される。EQに達しているとき
は、物体が上段検出器6を横切ってから下段検出器5を
横切るまでに余りにも長い時間が経過していることにな
るので、上段検出器6で検出した押鍵操作をキャンセル
するため、ステップT5に進む。
【0106】このステップT5では、第iチャンネルの
上段用位置データレジスタPLC1、移動時間レジスタ
T(CH)およびフラグF(CH)をクリアして、第i
チャンネルの割り当てを解除してしまう。
【0107】一方、ステップT4において、レジスタT
(CH)の値が所定値EQに達していないときには、ス
テップT6に進んでチャンネル番号CHを1インクリメ
ントして次の第(i+1)チャンネルを指示する。
【0108】その後、ステップT7にてインクリメント
したチャンネル番号CHが全チャンネルの数を越えたか
否かが判断され、越えていればリターンし、越えていな
ければステップT2に戻って次のチャンネルについて同
様の処理を行なう。
【0109】このようにして、タイマインタラプトがか
かるごとに、フラグF(CH)が“1”のチャンネルに
関して移動時間レジスタT(CH)の値を1だけインク
リメントしていく。
【0110】この場合、フラグF(CH)は、前述のよ
うに、上段検出器6でオンイベントが検出されたときに
“1”に設定され(図9のステップKB4参照)、下段
検出器5のオンイベントが検出されたときに“0”にク
リアされるので(図9のステップKB9参照)、物体が
上段検出器6を横切ってから下段検出器5を横切るまで
の時間が移動時間レジスタT(CH)でカウントされる
ことになる。
【0111】なお、ステップT2において、該当チャン
ネルのフラグF(CH)が“0”のときは、そのチャン
ネルについては時間測定を行なう必要がないので、ステ
ップT3〜T5の処理を行なうことなく、ステップT6
に進んで次の第(i+1)チャンネルを指定する。
【0112】なお、このようにして検出された移動時間
に対応した移動時間レジスタT(CH)の内容は、移動
時間が短ければ(移動速度が遅ければ)大きな値にな
る。このため、図9のステップKB9において、このレ
ジスタT(CH)の値を、タッチデータ変換用テーブル
によって移動時間が短い(移動速度が速い)ほど大きな
値となるようなタッチデータに変換して音源回路に送出
するようにしている。
【0113】このようにして、鍵盤または打楽器の演奏
操作が行なわれて、スティックや指等の物体が上段検出
器6を横切ってから下段検出器5を横切るまでの時間を
検出するタイマ処理が実行される。
【0114】以上のように、操作面の上に2段の光検出
面を設け、演奏操作の位置と移動速度を検出することに
より、イニシャルタッチと操作位置に対応した音色、音
高等を指定し、所望の演奏操作を行なうことができる。
たとえば、電子打楽器として使用すれば、イニシャルタ
ッチ制御により切味のよい打楽器を発生させることがで
きる。
【0115】また、可変表示を伴う2次元操作面での入
力を行なうため、多機能選択により音色の設定と共にそ
れに相応しい入力装置、たとえばインストルメントキ
ー、鍵盤、音色効果等の各種選択スイッチを表示し、そ
の入力装置で入力を行なうことができる。
【0116】なお、上段検出器および下段検出器に関し
て、図2の実施例においては、上段検出器はX方向だけ
の位置検出を行い、下段検出器はXとYの両方向の位置
検出を行なうようになっている。また、図4の実施例で
は、上段検出器と下段検出器の両方がXとYの両方向の
位置検出を行なうようになっている。
【0117】しかし、この発明は、これらのものに限定
されるものではなく、上段検出器においてXとYの両方
向の位置検出を行なうようにし、一方、下段検出器にお
いてはXまたはYの一方向だけの位置検出を行なうよう
にしてもよく、さらには、上段検出器および下段検出器
がそれぞれXとYのうち互いに異なる一方向だけの位置
検出を行なうようにしてもよいものである。
【0118】たとえば、上段検出器はX方向(またはY
方向)だけの位置検出を行い、下段検出器はY方向(ま
たはX方向)だけの位置検出を行なうようにしてもよ
い。ただし、このようにした場合には、常に1つの物体
(指等)のみが移動するように操作し、同時に2以上の
入力操作をしないものとする。
【0119】これに伴い、このようにした場合には、単
音演奏となり、音源回路36a、36bやチャンネルに
対応するレジスタ、フラグは1チャンネル分でよく、ま
た図9のステップKB3、KB7、KB8、KB11に
おけるチャンネルサーチの処理等も不要となる。
【0120】また、図8の音階音音色等のパラメータ設
定処理においては、入力操作の操作位置のみを検出して
パラメータ設定を行なうようにし、入力操作時の移動速
度は特に検出しなかったが、パラメータ入力操作時の移
動時の移動速度を鍵盤押鍵処理(図9)の場合と同様に
検出して、検出した移動速度に応じてパラメータを設定
するようにしてもよい。
【0121】たとえば、図11(B)、(C)のスライ
ドボリューム部分の操作による音量レベルの設定に代え
て、音色名表示部分の操作による音色設定時の物体移動
速度を検出し、この検出した移動速度によりその音色の
音量レベルを設定するようにしてもよい。
【0122】また、上段検出面、下段検出面で共に光ビ
ームを用いる場合を説明したが、物体が上段検出面、下
段検出面を横切るとき、その時間と位置を検出できる信
号であれば光ビーム以外を用いてもよい。たとえば、超
音波等を用いることもできる。
【0123】また、モードとして各種パラメータ設定モ
ード、押鍵処理モード、その他処理モードを例示した
が、その他処理モードにどのような処理を含ませるかは
任意である。
【0124】さらに、操作面上の演奏操作に基づいてそ
の位置を検出し、音高、音色等を制御する場合を説明し
たが、操作面上でスティック等を移動させ、その移動速
度を検出し、移動速度に応じた楽音制御パラメータを発
生させることもできる。たとえば、擦弦楽器等の楽音を
発生させる場合は、移動速度に応じて弓速度等の情報を
発生させることもできる。
【0125】以上実施例に沿って本発明を説明したが、
本発明はこれらに制限されるものではない。たとえば、
種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者
に自明であろう。
【0126】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
2次元平面を有する表示面の上に2段以上の検出面を設
定することにより、入力操作の速度を検出し、タッチデ
ータを形成することができる。
【0127】検出面内の位置を検出することにより、表
示面上の表示に対応した楽音形成パラメータを発生させ
ることができる。表示面には種々の表示を行なうことが
できるため、種々の演奏形態が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例による電子楽器用入力装置の
基本構成を示す。
【図2】 図1の構成における検出器の構成例を示す。
【図3】 図1の構成における光源の構成例を示す。
【図4】 図1の構成における検出器の他の構成例を示
す。
【図5】 図1に示す入力装置を備えた電子楽器の構成
例を示す。
【図6】 図5に示す電子楽器の回路構成の例を示す。
【図7】 本発明の実施例による電子楽器のメインルー
チンのフローチャートである。
【図8】 本発明の実施例による電子楽器の音階音音色
等のパラメータ設定処理ルーチンのフローチャートであ
る。
【図9】 本発明の実施例による電子楽器の鍵盤押鍵処
理ルーチンのフローチャートである。
【図10】 本発明の実施例による電子楽器のタイマ処
理ルーチンのフローチャートである。
【図11】 本発明の実施例による電子楽器の各種モー
ドにおける入力装置の表示例を示す図である。
【符号の説明】
1 表示器、 2 弾性体、 3 光ビーム、
5 下段検出器、6 上段検出器、 7 スティッ
ク、 8 表示部、 9 保護体、10 入力装
置、 12 電源スイッチ、 14 ダイヤル、
18操作面、 20 入力操作装置、 30 バ
ス、 31 マイコン、32 ROM、 33 R
AM、 34 CPU、 36 音源回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 面状の表示面を有するプレートと、 表示面とほぼ平行な第1の面内で、2次元方向の少なく
    とも一方の第1の方向について直進性を有する複数の第
    1の信号を発進させる第1の信号発進体と、 前記第1の信号を受ける複数の第1の受信体と、 表示面とほぼ平行な第2の面内で、2次元方向の少なく
    とも前記第1の方向とは異なる第2の方向について直進
    性を有する複数の第2の信号を発進させる第2の信号発
    進体と、 前記第2の信号を受ける複数の第2の受信体と、 前記第1の受信体と前記第2の受信体からの信号によ
    り、前記第1の信号と前記第2の信号を遮る物体の面内
    位置を検出する手段と、 前記第1の受信体と前記第2の受信体からの信号によ
    り、前記物体の移動速度を検出する手段と、 前記面内位置と前記移動速度により楽音パラメータを制
    御する手段とを有する電子楽器用入力装置。
  2. 【請求項2】 前記プレートは複数の機能を表示するこ
    とのできる表示体であり、前記制御手段は前記面内位置
    に基づいて表示体のその位置に表示された機能に対応す
    る楽音パラメータを制御する請求項1記載の電子楽器用
    入力装置。
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