JPH1138967A - 電子楽器 - Google Patents

電子楽器

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JPH1138967A
JPH1138967A JP9193677A JP19367797A JPH1138967A JP H1138967 A JPH1138967 A JP H1138967A JP 9193677 A JP9193677 A JP 9193677A JP 19367797 A JP19367797 A JP 19367797A JP H1138967 A JPH1138967 A JP H1138967A
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JP9193677A
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Inventor
Jiyunichi Rekimoto
純一 暦本
Nobuyuki Matsushita
伸行 松下
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 省スペース化を図りつつ複数の楽器を演奏可
能とし、さらにリアルな演奏方法での演奏を可能にす
る。 【解決手段】 半透明面2の背面側に対して、赤外線光
を定常的に照射する赤外線LEDパネル3と、半透明面
2側から入射してくる赤外線光のみを撮像するCCDカ
メラ4と、半透明面2に対して画像(赤外線光は含まな
い)を投影表示するプロジェクタ5を設ける。ユーザが
半透明面2の前面側で演奏を行うと赤外線反射光量が変
化するので、制御装置7では、CCDカメラ4の撮像信
号に基づいて上記反射光量の変化を検出画像情報として
捉えた上で、この画像情報に基づいて得られる演奏情報
に従って、例えば半透明面2に表示されている楽器の楽
音を出力するための所要の制御を実行して、スピーカ6
から出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子楽器に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】例えば趣味などの分野においてピアノ、
ギターなどの楽器演奏を行なうことが知られている。ま
た、1種類の楽器のみではなくピアノ、ギターなどの複
数の楽器を演奏するユーザもいる。また、最近では例え
ばパーソナルコンピュータのアプリケーションソフトウ
エアとして、楽器の絵を表示して例えば文字入力用のキ
ーボードのキーを操作することによって発音させたり、
また例えばマウスなどを用いてポインタを移動させ画面
上のピアノの鍵盤やギターの弦を選択することにより発
音させるものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば電子ピ
アノ、ギターなどをそれぞれ演奏する場合は、演奏した
い楽器をそれぞれそろえなければならないので、購入費
用がかかってしまう。また楽器をそろえることができた
場合でも配置スペースが必要となる。また、パーソナル
コンピュータを用いて楽器演奏を行なう場合は、広い配
置スペースは必要とされないが、コンピュータ用のキー
ボードやマウスでは、実際の楽器と同様に演奏すること
は困難であるという問題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た課題を解決するため、半透明面と、上記半透明面側の
方向から入射する所定の波長帯域の光又は電磁波のみを
像として捉える撮像手段と、上記撮像手段から入射され
た撮像信号に基づいて、上記半透明面に対して与えられ
た操作が反映される検出用画像情報を生成し、この検出
用画像情報に基づいて識別した操作情報に基づいて所要
の制御処理を実行する制御処理手段と、上記撮像手段が
撮像すべき光又は電磁波の波長帯域を含まない可視光に
よる画像を上記半透明面に対して投影表示可能に設けら
れる撮影表示手段と、少なくとも楽音を音声として発音
出力可能な発音手段とを備え、上記制御処理手段は、少
なくとも、楽器として機能する楽器画像が上記投影手段
により投影表示されるための上記撮影手段に対する表示
制御と、上記楽器画像が表示された半透明面上の領域に
対して行なわれた所定の操作により得られる操作情報を
演奏情報として認識して、この演奏情報に基づいて楽音
を発生するための上記発音手段に対する発音制御とを実
行するように電子楽器を構成する。
【0005】本発明によれば、省スペース化を実現しつ
つ複数の楽器を揃えることができ、さらに実際の楽器に
対する奏法を摸すようにしてほぼ同等の演奏方法によっ
て楽音を出力することができるという利点がある。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態の電子
楽器について説明する。図1は、本発明の実施の形態と
しての電子楽器の構成例を概念的に示している。本実施
の形態としての電子楽器1は、半透明面2、赤外線発光
ダイオード素子(LED:Light Emitted Diode )パネ
ル3、CCD(Charge Coupled Device)カメラ4、プロ
ジェクタ5、スピーカ6、及び制御装置7を備えて構成
される。赤外線LEDパネル3、CCDカメラ4、及び
プロジェクタ5は半透明面2の背面側に対して設けられ
る。スピーカ6は出力される音声をモニタすることがで
きる位置に配置されていれば良い。
【0007】半透明面2は、例えば透明なガラス板に対
してトレーシングペーパーのような見え方をする半透明
膜を貼り合わせる、あるいは磨りガラスのような半透明
の性質を有するものを利用するなどして形成され、後述
するようにして当該電子楽器1における演奏及び操作を
行なうための入力パネルとしての機能と、該入力パネル
を表示するための表示パネルとしての機能を併せ持つ。
赤外線LEDパネル3は、例えばパネル面に対して多数
の赤外線LEDが集合的に配列されることによって構成
され、上記赤外線LEDから発光出力される赤外線光が
半透明面2の背面全体に対して照射されるように設けら
れる。上記赤外線LEDは制御装置7によって定常的に
赤外線を発光するように駆動される。なお、赤外線LE
Dパネル3としては、発光出力される赤外線光が半透明
面2全体に対して照射されるのに充分な数の赤外線LE
Dが設けられればよい。また、後述するように、初期の
赤外線画像に対する現在の赤外線画像の差分に基づいて
半透明面2側から反射してくる画像情報を得るようにさ
れることから、半透明面2全体に対して照射される赤外
線光量が一律であるべき必要もない。従って赤外線LE
Dパネル3のサイズは、半透明面2よりもはるかに小さ
いもので済ませることができる。
【0008】CCDカメラ4は、撮像素子としてCCD
を用いたカメラ装置であり、この場合には、半透明面2
に映る画像光として赤外線光の成分のみを撮像すること
により、半透明面2に対して行われた操作を画像情報と
して認識するために設けられる。このため、CCDカメ
ラ4の光学系の部分に対しては、赤外線領域の波長帯域
のみを透過する赤外線透過フィルタ4aが設けられる。
また、CCDカメラ4により撮影される構図として半透
明面2全体が含まれるようにその配置位置が設定され
る。
【0009】プロジェクタ5は、制御装置7から供給さ
れる画像情報に基づいて、可視光による画像光を半透明
面2の背面に対して投影表示する。例えばユーザは、半
透明面2に投影表示されたプロジェクタ5の画像を、半
透明面2の前面側から観察することができる。ここで、
プロジェクタ5の光学系には赤外線領域の波長を遮断す
る赤外線遮断フィルタ5aが設けられているが、これに
より、半透明面2に投影表示される画像光には赤外線が
含まれなくなるため、プロジェクタ5の投影画像は、C
CDカメラ4からは不可視となる。
【0010】制御装置7は、例えばマイクロコンピュー
タを備えて構成され、CCDカメラ4から供給される撮
像信号から画像情報(映像データ)を得て、更にこの画
像情報をもとに演奏が行なわれた際の演奏情報又は発音
される楽音の音色や音量調整などを行なうための操作情
報を得る。そして、この演奏/操作情報に基づいて、例
えばプロジェクタ5により半透明面2に表示させる画像
に関する発音制御及び表示制御を実行する他、各種所要
の制御処理を行う。また、赤外線LEDパネル3の赤外
線LEDの発光駆動を行う。なお、上記赤外線LEDパ
ネル3、CCDカメラ4及びプロジェクタ5の配置位置
は、それぞれが果たすべき役割が充分機能することを考
慮して設定されればよい。
【0011】図2は、上記制御装置7の内部構成例を示
すブロック図である。この図に示す制御装置7におい
て、LED駆動部10は、赤外線LEDパネル3に設け
られた複数の赤外線LEDを発光駆動するための回路部
位である。
【0012】画像入力部11は、CCDカメラ4から供
給された撮像信号について所要の信号処理を施すことに
よって映像信号を生成して入力画像処理部12に供給す
る。つまり、画像入力部11では、半透明面2側からC
CDカメラ4を介して入射してきた赤外線光を画像情報
として出力する。
【0013】入力画像処理部12では、例えば画像入力
部11から供給された映像信号をデジタル信号による映
像信号データに変換する。入力画像処理部12において
は、この映像信号データに基づいて得られる「画像情報
(例えばフレーム単位の映像データ)」を利用して所要
の解析処理等を実行することで、半透明面2に対して行
われた演奏/操作情報を得るようにされる。ここで画像
情報に基づいて得られる演奏/操作情報としては、例え
ば、半透明面2に対して操作を行っている操作体の画像
上の位置(座標)や画像の信号レベルなどが用いられ
る。この演奏/操作情報はデータベース駆動部14に伝
送される。また、上記映像信号データは、画像合成部1
7に対しても供給可能とされている。
【0014】しきい値制御部13は、入力画像処理部1
2にて実行される演奏/操作情報に関する処理に必要な
しきい値を設定して入力画像処理部12に伝送する。上
記入力画像処理部12では、しきい値制御部13におい
て設定されるしきい値を利用して画像情報について解析
を行うなど所要の処理を実行することで演奏/操作情報
を得る。また、本実施の形態では後述するようにして入
力画像データのフレーム差分を算出することにより、現
在の半透明面2の画像状態(検出画像情報)を得るよう
にされるが、フレーム差分演算に利用する基準値(基準
画像入力レベル)等の情報も、後述するようにして、し
きい値制御部13に格納されるものとする。
【0015】データベース駆動部14は、入力画像処理
部12により得られた演奏/操作情報を取り込み、この
演奏/操作情報に基づいて適宜所要の処理を実行する。
この際、データベース駆動部14が実行すべき制御処理
に必要なプログラムデータはデータベースメモリ15に
格納されており、データベース駆動部14は、データベ
ースメモリ15に格納されたプログラムデータに基づい
て所要の制御処理を実行することになる。また、データ
ベースメモリ15には楽音データ(ここでは少なくとも
音色データ及び音程データを含む楽音としてのデータと
される)が格納されており、この楽音データは入力され
た演奏情報に応じて読み出されて音源駆動部19に供給
される。音源駆動部19では供給された楽音データにつ
いて、例えばデジタル/アナログ変換や増幅などの所要
の音声信号処理を施してスピーカ6から出力する。タイ
マ20は後述するようにして演奏時においてしきい値制
御部13で設定される第一のしきい値が検出されてから
第二のしきい値が検出されるまでの時間を計測するよう
にされている。ここで計測された時間は発音されるべき
楽音、すなわち音源駆動部19に供給する楽音データに
与える発音の強弱情報に換算される。
【0016】画像生成部16は、データベース駆動部1
4の制御によって、必要な画像データ(デジタル信号に
よる映像信号データ)を生成して画像合成部17に出力
する。画像合成部17においては、必要があれば上記画
像生成部16から供給された映像信号データに対して、
入力画像処理部12から供給された映像信号データを合
成してRGB信号生成部18に対して出力する。RGB
信号生成部18では、上記画像合成部17から供給され
た映像信号データについて、例えばアナログによるRG
B信号に変換してプロジェクタ5に対して出力する。こ
れにより、プロジェクタ5からは、半透明面2に対して
行われる操作に応答した映像による画像光が半透明面2
に対して照射出力されることになる。
【0017】次に、上記構成による本実施の形態の電子
楽器1における演奏/操作情報の検出方法について説明
する。前述のように、図1に示す半透明面2全体に対し
ては、その背面から赤外線LEDパネル3により赤外線
光が照射されるのであるが、この赤外線光は半透明面2
が半透明であることから、全ての赤外線光が半透明面2
を通過するのではなく、幾分かの赤外線光が半透明面2
の作用によって反射されることになる。そして、本実施
の形態においては半透明面2に対して何も操作が行われ
ていないとされる状態のもとで、半透明面2にて反射さ
れる赤外線光をCCDカメラ4により撮像して得られる
映像信号データの初期レベルを「基準入力画像レベル」
として記憶する。この基準入力画像レベルは、入力され
た映像信号データに基づいて例えば1フレームにおける
画素ごとの信号レベルを検出することにより行うように
すればよい。この検出処理は、入力画像処理部12によ
り行われるものとされる。このようにして検出された基
準入力画像レベルの情報はしきい値制御部13に伝送さ
れ、ここで保持されることになる。
【0018】上記基準入力画像レベルの検出処理は、例
えば図3のフローチャートに示すものとなる。この図に
示すように、先ず入力画像処理部12では、ステップS
101において、CCDカメラ4から画像入力部11を
介して供給された映像信号から得られる1フレーム分の
画像データに基づいて、上述のようにして画素ごとに信
号レベルを検出し、この検出結果を基準入力画像レベル
Lintとして得る。なお、具体的には画素ごとの輝度
信号成分のレベルを検出してこれを基準入力画像レベル
Lintとすることが考えられる。入力画像処理部12
は、続くステップS102において、上記基準入力画像
レベルLintをしきい値制御部13に伝送して記憶さ
せるように処理を実行する。
【0019】なお、基準入力画像レベルLintを検出
してしきい値制御部13に記憶させる処理(上記図3に
示す処理動作)は、例えば当該インタラクティブ表示シ
ステムの電源オン時などに実行させたり、あるいは何ら
かのユーザの指示によって必要なときに基準入力画像レ
ベルLintを更新させるように構成することが考えら
れる。
【0020】上記のようにして基準入力画像レベルLi
ntの情報が保持された状態のもとで、演奏/操作情報
として扱われる画像情報は次のようにして得るようにさ
れる。図4は、演奏/操作情報のもととなる画像情報
(以下、この「画像情報」については特に「検出画像情
報」という)を得るための入力画像処理部12の処理動
作を示すフローチャートである。この場合、入力画像処
理部12は、先ずステップS201において現在の入力
画像レベルLprsを検出する処理を実行する。ここで
いう入力画像レベルLprsは、現在においてCCDカ
メラ4により撮像された、赤外線光に基づく半透明面2
の画像についてのフレーム単位のデータであり、このフ
レーム単位の画像データにおける画素ごとの信号レベル
を検出して得られる情報である。
【0021】続いて、入力画像処理部12はステップS
202において、基準入力画像レベルLintと上記現
在の入力画像レベルLprsの差分を演算する(L=L
prs−Lint)ことによって差分入力画像レベルL
を算出する。具体的には、基準入力画像レベルLint
と上記入力画像レベルLprsとして得られたデータ値
を、同一位置の画素ごとに差分を求めることによって差
分入力画像レベルLを得るようにされる。従って、差分
入力画像レベルLとしては、常に基準入力画像レベルL
intに対する現在の入力画像レベルLprsとの信号
レベル差が画素ごとに得られることになる。そして、入
力画像処理部12は、ステップS203に進み、上記差
分入力画像レベルLに基づいて、現在の検出画像情報
(フレーム単位で画素ごとのレベル情報を有する形式の
映像データ)を生成するようにされる。
【0022】上記のごとき検出画像情報の検出動作を、
実際のユーザの半透明面2の前面側での動きと共に説明
する。例えばユーザは、半透明面2の前面側において赤
外線を反射可能な何らかの物体を利用して半透明面2の
前面側において操作を行うようにするのであるが、ここ
では、説明の簡単のためにユーザ自身の指や身体を用い
ることとする。ここで、例えば図1に示すように半透明
面2の前面側においてユーザが半透明面2から遠く離れ
た距離にいるときには、例えば半透明面2を通過してユ
ーザの身体に反射するとされる赤外線光量は少ないこと
から、そのほとんどが半透明面2の前面から背面を通過
して戻ることはない。このとき、上述した基準入力画像
レベルLintと上記現在の入力画像レベルLprsと
は同等であり、入力画像処理部12では、差分入力画像
レベルLとしてほぼ0であると検出することになる。つ
まり、差分入力画像レベルLに基づいて生成される検出
画像情報としては、初期状態と同様の変化の無いとされ
る状態が得られることになる。
【0023】ここで、例えば上記の状態からユーザが徐
々に半透明面2に対して近づいていったとすると、半透
明面2を通過してユーザの身体に反射する赤外線光のう
ち、半透明面2を通過して背面側に到達する光量が次第
に増加していくことになる。この状態を、入力画像処理
部12からみた場合には、ユーザの身体に対応する画像
部分の基準入力画像レベルLintに対する現在の入力
画像レベルLprsのレベルが徐々に増加していく状態
として捉えられる。これに応じて、検出画像情報として
は算出される差分入力画像レベルLに応じて、半透明面
2に接近するユーザの姿が徐々に捉えられていくことに
なる。そして、半透明面2に対して例えばユーザの体が
非常に接近した状態(しきい値の設定にもよるが例えば
半透明面2から30cm以内)では、その人体に反射し
た赤外線光がほとんど半透明面2を通過して背面側に到
達することになるので、その身体形状がより鮮明な状態
の検出画像情報が生成されることになる。
【0024】また、ここでユーザがその身体を半透明面
2からある程度距離を置いた状態で、例えば自身の指を
手前にかざして半透明面2の非常に近い位置においたと
する。この場合、半透明面2に近接するユーザの指は他
の身体部分よりも多くの赤外線光を反射するため、入力
画像処理部12において得られる画像情報としては、ユ
ーザの指にあたるに位置の画像領域のレベルが強く、そ
の背景となる部分においてユーザの身体部分にあたる位
置の画像領域のレベルは半透明面2からの距離に応じて
弱くなることになる。そして、例えばこの状態のもと
で、しきい値制御部13にて設定された所定のしきい値
と検出画像情報とを比較すれば、容易にユーザの指にあ
たる部分のみの画像を背景から分離させることが可能で
あり、同様にしきい値の設定によっては、半透明面2か
ら離れた距離にあるユーザの身体部分のみを抽出した画
像情報を得ることも可能である。このようなしきい値
は、前述のように実際に必要とされる条件に応じた値が
しきい値制御部13において設定されるものである。
【0025】このようにして、半透明面2の前面側の状
態を検出する構成を採ることにより、この半透明面2を
例えばインタラクティブなインターフェイスのための操
作パネルとして機能させる場合には次のような利点が得
られる。先ず、本実施の形態では半透明面2側からの赤
外線の反射光量によって得られる画像に基づいて操作情
報を得ることになるので、操作を行うための操作体とし
ては、特に特殊なポインティングデバイスを必要とせ
ず、赤外線を反射する物体であればその種類は問わない
ことになる。つまり、操作体としては、上述のように人
体全体もしくはその一部や、その他の何らかの物理的対
象を問題なく使用することができる。
【0026】また、例えばタッチパネルなどでは操作パ
ネル面に対して指などの操作体を接触させる必要がある
が、本実施の形態の場合には操作体の位置や動きは赤外
線光の反射として検出されればよいことから、半透明面
2に操作体を接触させる必要性はなく、その前面の空間
において操作を行うような方法を採ることができる。
【0027】また、上述したように赤外線の反射光量
は、操作体の半透明面2に対する距離に応じて変化する
ために、例えば操作体の半透明面2からの距離を演奏/
操作情報として利用することも考えられる。
【0028】更に、半透明面2は前述のように例えば透
明のガラス板などに対してトレーシングペーパーのよう
な半透明の薄膜を組み合わせたり、磨りガラスのような
ものを利用するなどの簡略な手段により構成可能とさ
れ、特にパネルに固有の駆動回路などは不要なので、低
コストで容易に大型化を実現することができ、この点で
大型化が困難なタッチパネルなどとは大きく異なる。そ
して、半透明面2側からの赤外線の反射光により得られ
る画像に基づいて演奏/操作情報を得ることで、画像認
識さえ可能であれば複数の操作体を同時に認識して所要
の制御を実行させることが可能である。つまり、複数の
異なる操作対象に対する同時操作が可能となるものであ
り、特に半透明面2が大画面として構成される場合には
半透明面2上のいろいろな領域を利用して異なる種類の
操作を同時に行うことができることにもなるので非常に
有効となる。
【0029】そして、半透明面2は画像表示パネルとし
ての機能も有することから、例えば後述するように操作
対象となるメニュー画面のようなものを表示させた上
で、ユーザがこのメニュー画面に対して指などにより操
作を行えるようにするなどの直接的な操作を実現するこ
とも容易に可能となる。
【0030】次に、上記構成による本実施の形態の電子
楽器1の利用例について、図5〜図9を参照して説明す
る。図5には、本実施の形態の電子楽器1の利用例とし
て、メニュー操作を行う場合の例が示されており、ここ
では半透明面2を前面側からみた状態が示されている。
例えばこの図に示すように、ユーザが半透明面2の前面
に近づいたとすると、先ず、電子楽器1の制御装置7で
は、このときに得られる検出画像情報に基づいてユーザ
が近づいた半透明面2上の位置を認識する。そして、半
透明面2上においてユーザが近づいたと認識された位置
に対して、図のようにメニュー画面Mを表示するように
表示制御を行う。このメニュー画面Mは当然のこととし
てプロジェクタ5から半透明面2に対して投影された画
像である。またここでのメニュー画面Mは当該電子楽器
1を利用して演奏する楽器の種類を選択するためのもの
とする。そして、ユーザ自身が位置している付近の半透
明面2上にメニュー画面Mが表示された状態のもとで、
例えばユーザは自身の指を用いて、メニュー画面Mにお
いて操作項目すなわち楽器名が表示されている領域を指
さすように指定したとする。このとき、ユーザの指先
は、半透明面2上から3cm〜30cm程度の範囲内の
距離にあるようにされる。
【0031】これにより、例えばメニュー画面Mにおい
ては、ユーザが指し示した操作項目の領域が選択された
ことを示す何らかの指示表示(例えば選択領域に対する
カーソルの配置表示や所定の形態による強調表示など)
が行われることになる。この強調表示のための表示制御
は、検出画像情報に基づいてユーザの指が指し示してい
る領域の座標を検出することにより実現される。ここで
は、上記のようにして指示表示が開始された状態から所
定時間(例えば数秒程度)経過したときにエンター操作
が行われたとみなすこととする。そして、ユーザがエン
ター操作を行った、つまり、特定の操作項目が強調表示
された状態を所定時間以上維持させたとすると、指定さ
れた操作項目に従った所要の制御動作を実行する。ここ
では、演奏を行なう楽器としてのキーボード装置、ギタ
ーなどを表示させる。なお、ユーザが半透明面2の前面
から離れていき、ユーザと半透明面2との間にある程度
以上の距離があいた場合には、それまで表示されていた
メニュー画面Mは自動的に消去されるものとされる。
【0032】ここで、図6のフローチャートに、上記図
5に示した利用例に対応して実行される制御装置7の処
理動作を示す。この図に示す処理動作は、主として制御
装置7内の入力画像処理部12が検出画像情報に基づい
て操作情報を認識すると共に、データベース駆動部14
がデータベースメモリ15に格納されたプログラムに従
って、上記操作情報に基づいて適宜処理動作を実行する
ことにより実現されるものである。
【0033】この図に示すルーチンにおいては、先ずス
テップS301において現在の検出画像情報から「接近
体」が検出されるか否かについて判別を行う。ここで、
「接近体」とは半透明面2に対して所定の距離範囲まで
接近した何らかの検出対象(図5ではユーザ自身の身体
とされている)をいうものとされる。この「接近体」の
検出は、例えば入力画像処理部12が検出画像情報と接
近体の検出用に設定されたしきい値(しきい値制御部1
3により設定される)を比較して、例えば検出画像情報
のある領域においてこのしきい値以上の値が得られた場
合には「接近体有り」と検出し、しきい値以上の値が得
られる領域がない場合には、「接近体無し」と検出する
ことになる。上記接近体検出用のしきい値は、例えば通
常、人体(ユーザ)が半透明面2にある程度(例えば数
十cm)近づいたときに検出画像情報として得られる人
体部分の画像レベルに基づいて設定されればよい。
【0034】上記ステップS301において接近体が検
出されなかった場合にはステップS308に進んで、こ
こで現在メニュー画面Mが表示中であるか否かについて
判別が行われ、ここでメニュー画面Mが表示されていな
い場合には元のルーチンに戻る(即ち再度ステップS3
01の処理に移行する)が、メニュー画面Mが表示中の
状態である場合にはステップS309に進み、メニュー
画面Mを消去するための制御処理を実行する。このメニ
ュー画面Mの消去処理は、例えばデータベース駆動部1
4が画像生成部16に対するメニュー画面Mの画像デー
タの生成処理を停止することで実現される。
【0035】これに対して、ステップS301において
接近体が検出された場合には、ステップS302に進ん
で、半透明面2上における上記接近体の位置を検出する
ことが行われる。この処理は、例えば検出画像情報にお
ける接近体の部分が占有する領域の座標を検出すること
で可能となる。この場合、検出すべき座標としては接近
体の領域の所定の一地点であっても、所定規則に従って
求められる複数地点であっても構わなく実際の使用環境
等に応じて任意に設定されればよい。
【0036】続くステップS303においては、上記ス
テップS302にて検出された接近体の位置に応じた半
透明面2の領域に対してメニュー画面Mを表示させるた
めの制御を実行する。この制御処理は、例えばデータベ
ース駆動部14がデータベースメモリ15に格納されて
いるメニュー画面表示用のプログラムに基づいて、画像
生成部16において所要の種類のメニュー画面の画像デ
ータが作成されるように制御を行うことになる。この
際、データベース駆動部14は、ステップS302にて
検出された接近体の位置に対応する表示領域に対して、
例えばメニュー画面の画像データをマッピングするよう
にして、表示用画像データを作成する。この結果、最終
的にプロジェクタ5から投影される画像としては、半透
明面2におけるユーザが近づいた位置に対してメニュー
画面Mが表示されたものとなる。
【0037】上記ステップS303の処理が実行された
後は、ステップS304において、現在表示中のメニュ
ー画面Mの操作項目とされる表示領域内において、「操
作体」が検出されたか否かについて判別が行われる。こ
こで、「操作体」とは半透明面2の前面において至近距
離(しきい値の設定にもよるが3cm〜30cm程度)
にある物体(検出対象)のことをいうものとされる。つ
まり、図5においてはメニュー画面Mを指し示す指が対
象となる。そして、この「操作体」の検出処理は、先
ず、操作体検出用としてしきい値制御部13において設
定されたしきい値と、検出画像情報の画像レベルとを比
較することにより、操作体の有無を検出することが行わ
れる。このとき設定されるしきい値としては、半透明面
2の前面において至近距離にある物体を背景から分離し
て検出する必要上、前述した接近体検出用のしきい値よ
りも大きい値が設定される。そして、例えばしきい値と
比較した結果、操作体が検出されたとすれば、その操作
体が検出された検出画像情報上の座標位置を検出し、こ
の検出位置とメニュー画面Mが表示されているとされる
画像情報上の位置が一致しているか否かを判別すること
で、現在表示中のメニュー画面の表示領域内における操
作体の有無を検出することになる。
【0038】上記ステップS304においてメニュー画
面Mの操作項目とされる表示領域内において操作体が検
出されない場合とは、検出画像情報上に操作体が検出さ
れなかった(ユーザが至近距離で半透明面2上を指し示
していないような状態)か、或いは、検出画像情報上に
操作体を検出したとしても、この操作体の検出位置(座
標)がメニュー画面Mの表示領域内に対応する画像情報
上の領域に無かった(ユーザが至近距離で半透明面2上
を指し示していた位置がメニュー画面Mの操作項目以外
の領域であったような状態)ことになるが、このような
場合にはステップS301に戻るようにされる。
【0039】なお、ここで操作体が人体の手又は指に特
定されるような場合には、ステップS304における操
作体の検出処理として、例えば、データベースメモリ1
5に対して操作時に現れる人体の手又は指の形状の情報
を記憶させておき、この手又は指の形状の情報と、検出
画像情報として得られた画像形状とを比較して、その一
致状態をみて操作体の検出の有無を識別するように構成
することが可能である。本発明では、画像情報から入力
情報を検出するために、検出画像情報に得られる画像の
形状に基づいてもこれを操作情報として認識可能であ
る。
【0040】ステップS304においてメニュー画面M
の操作項目とされる表示領域内において操作体が検出さ
れたと判別された場合には、ステップS305に進ん
で、操作体が検出された位置に対応するメニュー画面M
の操作項目について指示表示が行われるように制御を実
行してステップS306に進む。
【0041】ステップS306の処理はエンター操作の
待機処理となる。前述のように、ここでのエンター操作
は、指示表示が開始された状態から所定時間経過したと
きに確定されるものと規定している。そこで、ステップ
S306においては、ステップS304にて検出された
操作体の検出状態が所定時間以上維持されるか否かにつ
いて検出を行うようにしている。この検出処理は、入力
画像処理部12において現在の検出画像の状態遷移を監
視することにより行われる。そして、例えば現在の検出
画像情報上から操作体が検出されなくなったり、あるい
は現在の検出画像情報上における操作体の検出位置が、
ステップS304にて検出されたメニュー画面Mの操作
項目とされる表示領域内から外れたことが検出されたよ
うな場合には、ステップS306からステップS301
以降の処理に戻ることになる。(この処理により、例え
ばユーザがこれまでとは異なるメニュー画面M上の操作
項目を指し示すように、その指定位置を変更した場合に
は、新たに指定されたメニュー画面M上の操作項目に対
して指示表示が行われたりすることになる。)
【0042】これに対して、ステップS306におい
て、直前のステップS304にて検出された操作体の検
出状態が所定時間以上維持されたと判別された場合に
は、エンター操作が行われたものとしてステップS30
7に進む。ステップS307においては、メニュー画面
M上において操作体が検出された項目とされる楽器が表
示される制御処理が実行される。この処理は、データベ
ース駆動部14がデータベースメモリ15に格納された
プログラムに従って実行することになる。
【0043】次に、図7乃至図9にしたがい半透明面2
に表示される楽器として例えばキーボード装置が表示さ
れてこれを演奏する場合の例を説明する。図7乃至図9
に示されているキーボード装置50は先述したようにメ
ニュー画面Mを操作することによって選択され、半透明
面2に表示されている。キーボード装置50は図7
(a)に示されているように、演奏情報の入力を検出す
る演奏領域とされる鍵盤部51、及び演奏に伴って発音
する音色を設定する操作情報を検出する操作領域とされ
る音色キー部52、発音する音の音量を調整する操作領
域とされる音量キー53などによって構成されている。
【0044】鍵盤部51に示されている鍵盤は通常のピ
アノと同様に、各鍵盤の入力を個別に検出することがで
きるようにされている。すなわち、単音演奏、重音演奏
を行なうことが可能とされている。音色キー部52には
本実施の形態では例えば『ピアノ』『ビブラフォン』
『オルガン』の3種類の音色を選択することができる音
色キー52a、52b、52cが配置されている。そし
て、後述するように例えば音色キー52aに操作体とさ
れる例えばユーザの手を近づけることによって、『ピア
ノ』の音色を選択することができるようにされている。
音量キー53はスライド式の音量調整キーとされてお
り、音量キー53に操作体を近づけて、この例では上下
方向に操作体を移動させることにより、音量を増減する
調整を行なうことができるようにされている。
【0045】図7(a)に示されているように、例えば
鍵盤部51の鍵盤51aを操作して発音させる場合は、
操作体とされるユーザの手40を矢印で示されているよ
うに鍵盤51aに近づけていくと、手40の画像情報が
検出されるようになる。図示した例では、説明の便宜上
手40の指により打鍵する様子が示されているが、実際
の演奏方法としては、指に依るのではなく、例えば手の
一部などを使って演奏することも考えられ、このような
演奏情報(操作情報)も検出され得る限り、これに応答
した発音制御が可能なため、ここでは演奏のため操作体
を手40として扱うものとする。このとき制御装置7で
は半透明面2からの所定の位置とされる検出開始位置か
ら発音位置の間において、半透明面2に手40が近づく
速度の検出を行なっている。したがって図7(b)に示
されているように手40が鍵盤51aに対する発音位置
に達すると、手40による演奏情報はCCDカメラ4を
介して制御装置7に供給され、この検出された速度に基
づいた演奏強度で、鍵盤51aに対応した音程の楽音を
出力することができる。これにより、演奏に強弱をつけ
ることができるようになる。さらにこのとき、発音と同
時に演奏が行なわれた鍵盤51aの表示色を変えること
により、いずれの鍵盤が演奏されたかを示すことができ
るようになる。また、鍵盤51aの他の鍵盤についても
同様であり、演奏したい鍵盤に対して手40を近づけて
発音位置に達することにより、その鍵盤に対応した音程
の楽音を演奏速度に応じた強度で出力することができ
る。なお、演奏速度の検出に関しては後で詳しく説明す
る。
【0046】図7では単音演奏の例を説明したが、図8
に示されているように複数の鍵盤を同時に演奏すること
も可能である。この場合、図示されているように例えば
手40aと手40bをそれぞれ鍵盤51aと鍵盤51b
に近づけることによって、手40aと手40bの画像情
報が鍵盤51aと鍵盤51bに対応した位置でほぼ同時
に検出される。これによって、鍵盤51aと鍵盤51b
に対応した楽音を出力することができる。なお、図8で
は手40aと手40bの指を一本ずつ用いる例を説明し
たが、例えば手40a、手40bの指を複数本ずつ使用
してコードなどを演奏することも可能である。
【0047】またキーボード装置50を演奏することに
よって発音する音を選択する場合は、図9に示されてい
るように、音色キー部52に配置されている音色キー5
2a、52b、52cのいずれかに手40を近づければ
良い。例えば、現在『ピアノ(piano )』の音色が選択
されているときに、『ビブラフォン(vib )』の音色を
選択して切替えたい場合は、図示されているように音色
キー52bに手40bを近づけることにより、音色キー
52bに対応した位置で手40bの画像情報を検出する
ことができる。そして、この状態が所定時間以上続いた
場合ユーザが『ビブラフォン』を選択したと判別し、制
御装置7ではデータベース駆動部14において音色を
『ピアノ』から『ビブラフォン』に切替える制御を行な
う。これにより、次に鍵盤部51において演奏が行なわ
れた場合は、『ビブラフォン』の音色で発音するように
制御される。また、同様に音色キー52cに手40bを
近づけることにより、『オルガン(organ )』の音色を
選択して切替えることができるようになる。なお、音色
の切替状態が解るように何らかの指示表示を行なうこと
が好ましい。
【0048】さらに、キーボード装置50を演奏するこ
とによって出力される楽器の楽音の音量を調整する場合
は、まず音量キー53に手40aを近づける。これによ
り、各鍵盤や音色キーなどと同様に音量キー53の表示
色を変えて、音量キー53が選択されたことを示す。さ
らに、この状態で手40を例えば上下方向に移動させる
ことによって、この移動に伴う画像情報が検出され、手
40を矢印U方向に移動させた場合は音量増、矢印D方
向に移動させた場合は音量減となるように制御を行な
う。
【0049】このように、鍵盤部51において所望する
鍵盤に例えばユーザの手40を近づけることによって、
疑似的にピアノ演奏を行なうことができるようになる。
また、鍵盤部51とともに、音色キー部52、音量キー
53を設けることにより音色切替えや音量調整を容易に
行なうことができるようになる。なお、図7乃至図9に
示したキーボード装置50は一例であり配置される鍵盤
の数や、鍵盤個々の大きさは演奏を行ないやすいように
設定すれば良い。また、音色キー部52に関しても、デ
ータベースメモリ15に格納されている音色データに対
応して、多数の音色キーによって構成されるようにして
も良い。また、音色キー部52を独立した音色選択メニ
ューとして構成するようにしても良い。さらに、音量キ
ー53の他にも例えばリバーブ、ビブラートなど、エフ
ェクト機能の設定を行なうことができる操作キーなどを
設けても良い。
【0050】また、鍵盤部51と音色キー部52、音量
キー53では同じしきい値が設定される必要はない。す
なわち音色キー部52、音量キー53は単に選択操作な
どを行なうことができれば良いので、そのときの操作性
を考慮して半透明面2からそれほど近接しない位置でも
入力することができるように上記しきい値を設定すれば
良く、また、鍵盤部51では演奏を行なう指は比較的鍵
盤に近接した状態で動くことが想定されるので、これに
応じた適切なしきい値が設定されれば良い。
【0051】次に、手40を半透明面2に表示されてい
る鍵盤部51に近づける場合に行なわれる速度検出につ
いて説明する。図10は演奏時の手40の動作と、手4
0の動作を検出するためのしきい値の関係を説明する摸
式図であり。鍵盤部51において手40が近づいた場合
の画像情報の検出を行なうために、例えば第一、第二の
しきい値が設定されている。速度検出開始を指示する第
一のしきい値は例えば半透明面2から或る程度離れた位
置Aでの画像情報の検出を行なうことができる値として
設定され、速度検出終了及び発音処理を指示する第二の
しきい値は例えば半透明面2付近の位置Bにおいて画像
情報の検出を行なうことができる値として設定されてい
る。すなわち、位置Aから位置Bまでの区間が速度検出
区間とされる。
【0052】図10(a)に示されているように、演奏
を行なう際に手40を白抜き矢印で示されているように
半透明面2に近づけていくと、制御装置7では手40の
動作に伴って位置Aで得られる画像情報から、まず第一
のしきい値を超えたことが検出される。第一のしきい値
を超えたことが検出された時点でタイマ20のタイマカ
ウントを開始する。そしてさらに手40を半透明面2に
近づけていき、図10(b)に示されているように位置
Bまで近づくと第二のしきい値を超えたことが検出され
る。この第二のしきい値を超えたことが検出された時点
でタイマ20のカウントを停止して、位置A点から位置
B点までにかかった時間が短い場合(カウント値が小さ
い)は素早い動作で強い打鍵動作が行なわれたと判別
し、また位置A点から位置B点がまでにかかった時間が
長かった場合(カウント値が大きい)はゆっくりとした
動作で弱い打鍵動作が行なわれたと判別する。つまり、
第二のしきい値が検出された時点でのカウント値(速度
情報)を発音すべき楽音データの強弱情報に変換して、
この強弱情報及び選択した鍵盤から得られる音程情報に
基づいて発音処理を行なうよう。
【0053】強弱情報に基づいて楽音に強弱をつける方
法としては、例えば予め強弱に応じた楽音データを記録
しておいて、その都度強弱情報に応じた楽音データを読
み出すようにしても良いし、例えば音源駆動部19にお
いて強弱情報に応じて単に出力される楽音の音量を調整
するようにしても良い。なお、第一、第二のしきい値は
実際の使用環境によっても異なるが、演奏時に行なわれ
るユーザの手の動きの一般的な上下動範囲を考慮して設
定されれば良い。
【0054】図11は半透明面2に対して手40を近づ
けることによりキーボード装置50を演奏して、鍵盤部
51の各鍵盤に対応した楽音を出力する場合の処理の流
れを説明するフローチャートである。キーボード装置5
0が表示されている状態で、鍵盤部51に手40を近づ
けることにより、入力画像処理部12において画像情報
が検出されたか否かを判別する(S401)。ここで画像情
報が検出されない場合は演奏待機状態として画像情報の
検出を待つことになる。また、鍵盤部51で画像情報を
検出したと判別した場合は、その画像情報の検出レベル
が第一のしきい値を超えたか否かを判別する(S402)。
ここで第一のしきい値を超えたと判別した場合は、タイ
マ20のカウントを開始する(S403)。
【0055】タイマ20のカウントが開始されると、次
に画像情報の検出レベルが第二のしきい値を超えたか否
かを判別する(S404)。画像情報が第二のしきい値を超
えたと判別した場合は、タイマ20のカウントを停止し
て(S405)、カウント値tを検出し(S406)、さらにこ
のカウント値tを強弱情報に換算する処理を行なう(S4
07)。そして、第二のしきい値を超えたと判別された検
出画像情報における画像の位置(座標)を検出し、デー
タベースメモリ15から検出された位置に対応している
鍵盤が担当する音高の楽音データの読み出しを行なう
(S408)。そして、楽音データと強弱情報を音源駆動部
19に供給して(S409)、所要の信号処理を施して、演
奏に応じた楽音をスピーカ6から出力させる。また、楽
音データと強弱情報を音源駆動部19に供給するととも
に、画像生成部16を制御して第二のしきい値を超えた
と判別された鍵盤の表示色を変更する(S410)。そし
て、タイマ20のカウント値をリセットして(S411)、
再び演奏が開始されるのを待つ。
【0056】また、タイマ20のカウントをスタートし
た後に、画像情報の検出レベルが第二のしきい値を超え
ないと判別した場合は(S404)、画像情報が第一のしき
い値以下になったか、または、第一のしきい値が検出さ
れてからタイマ20のカウント値が所定値以上となった
かを判別する(S412)。ここで、画像情報が第一のしき
い値以上、またはタイマ20のカウント値が所定値以下
である場合はステップS404に戻り、画像情報の検出レベ
ルが第二のしきい値を超えたか否かを判別する。また、
ステップS412において画像情報が第一のしきい値以下に
なったか、またはカウントとが所定値以上となったと判
別した場合は、タイマ20のカウント値をリセットして
(S411)、再び演奏が開始されるのを待つ。
【0057】図12は半透明面2に対して手40を近づ
けることにより音色キー部52、音量キー53を操作し
て音色選択又は音量調整を行う場合の処理の流れを説明
するフローチャートである。キーボード装置50が表示
されている状態で、操作領域に手40を近づけることに
より、入力画像処理部12において例えば操作体として
の画像情報が検出画像情報内において検出されたか否か
を判別する(S501)。なお、ここでいう操作領域は音色
キー部52及び音量キー53であるものとする。ここで
画像情報が検出されない場合は演奏待機、状態として画
像情報の検出を待つことになる。また、操作領域で画像
情報を検出したと判別した場合は、その画像情報の検出
レベルが操作領域用に設定された所定のしきい値を超え
たか否かを判別する(S502)。ここで上記しきい値を超
えたと判別した場合は、次に操作領域に対応して得られ
た操作体の画像が音色キー部52、音量キー53のいず
れかの位置にあるのかを判別する(S503)。
【0058】ステップS503で、音色キー部52で画像入
力が行なわれたと判別した場合は、音色キー部52にお
いて選択された音色キー52(a、又はb、又はc)の
表示色を替えて選択されたことを示し(S504)、データ
ベースメモリ15に対して演奏時に発音する音色を変更
する(例えば『ピアノ』から『オルガン』)ように設定
する(S505)。また、ステップS503で音量キー53で画
像入力が行なわれたと判別した場合は、さらに手40の
例えば上下方向に対する動作に伴って音量キー53を移
動させながら表示させる(S506)。そして、手40の動
作に伴って音源駆動部19を制御し音量を調整する(S5
07)。
【0059】このように、プロジェクタ5によって半透
明面2に表示される例えばキーボード装置50に手40
を近づけることにより、あたかも本物のキーボード装置
と同様に鍵盤による演奏及び各種設定及び調整などの操
作を行なうことができる。さらに、本発明ではプロジェ
クタ5によってキーボード装置50以外の例えばギター
などの弦楽器などを表示して演奏することも可能であ
る。
【0060】次に、図13、図14にしたがい半透明面
2にギターを表示して演奏する場合の例を説明する。例
えば先に図5で説明したメニュー画面Mで『ギター』を
選択すると、図13(a)(b)に示されているよう
に、プロジェクタ5によって半透明面2にギター60が
表示され、さらに、データベースメモリ15ではギター
の音色が選択される。ギター60には所定のチューニン
グで例えば4本の弦ST1、ST2、ST3、ST4が
張られているものとされているが、弦の数はこれに限定
する必要はなく、例えば6弦、12弦などとなるような
構成としても良い。
【0061】例えば図13(a)に示されているように
手40を演奏領域PRにおいて弦ST4に近づけて弾く
ようにすると、弦ST4の開放音として設定されている
ギターの音色で発音するようにされる。このギター60
を演奏する場合も、先に説明したキーボード装置50の
場合に準じて弦を弾くような手の動きの速さを演奏の強
弱情報として検出して、その強弱情報に応じた強さで発
音するようにされている。さらに、強弱情報に応じて画
像生成部16を制御して演奏された弦ST4を振動して
いるように表示するものとされる。また、手40を弦S
T1付近に近づけて、上方から弾き下ろすことによって
弦ST1から弦ST4までの4本の弦をほぼ同時に演奏
(ストローク奏法)することもできる。
【0062】さらに、図13(a)で説明した開放音の
みではなく、図13(b)に示されているように、ネッ
ク部N付近に手40bを近づけることによって、例えば
フレットF1付近とされる位置で弦ST3を押さえた状
態で演奏することができる。つまりネック部Nにおいて
手40bを操作体とする画像情報が検出画像情報内にお
いて検出された場合、データベース駆動部14はこの検
出された画像情報の位置、すなわちフレットF1に対応
した音程で発音するように制御を行なう。そして、手4
0aを弦ST3に近づけて弦を弾くようにすることで、
フレットF1に対応した音程、かつ演奏時の強弱情報に
応じた強さでギターの音を出力することができる。ま
た、図示は省略するが、ネック部Nにおいて4本の弦S
T1からST4の所定の位置に手40の指を近づけてあ
たかも指板上で和音を押さえるような操作形態を採っ
て、手40a側を適宜動かすことによってストローク奏
法やアルペジオ奏法を行なってもよい。
【0063】次に、手40を半透明面2に表示されてい
る弦ST(1から4)に近づける場合に行なわれる演奏
領域PRにおける速度検出について図14を参照して説
明する。この場合は演奏領域PRにおいて手40が近づ
いた場合の画像情報の検出を行なうためのしきい値が設
定されている。ここでのしきい値は、先に図10で説明
した第一のしきい値と同様に機能するものとして設定さ
れ、第一のしきい値と同レベルとなるように設定されて
も良いし、キーボード装置50とギター60の演奏形態
の違いを考慮して、最適な値に設定すれば良い。さら
に、例えば弦STが表示される領域Gに対応する位置に
検出位置H及び検出位置Jが設定されており、これらの
検出位置Hと検出位置Jの間が演奏速度の検出区間とさ
れる。
【0064】例えば、手40の矢印D方向の動作による
画像情報の検出レベルがしきい値以上となり、この状態
を維持しながら例えば検出位置Hを通過したということ
を検出すると、タイマ20がカウントを開始する。さら
に、画像情報により手40が検出位置Jを通過した時点
でカウントを停止してカウント値を検出して、このカウ
ント値を強弱情報として当該弦に対応した所定の音程で
発音させる。つまり、矢印D方向に演奏した場合は、検
出位置Hが速度検出開始位置、検出位置Jは速度検出終
了位置及び発音位置となる。また、手40を矢印U方向
に動作させて演奏を行なう場合は、検出位置Hが速度検
出終了位置及び発音位置、検出位置Jは速度検出開始位
置となる。さらに、検出位置H及び検出位置Jは各弦の
間隔や太さなどに応じて、快適に演奏することができる
間隔となるように設定されれば良い。
【0065】なお、半透明面2に表示する楽器として
は、鍵盤楽器とされる例えばキーボード装置50、弦楽
器とされる例えばギター60を例に挙げて説明したが、
この他にも打楽器とされるドラム、各種パーカッション
などを表示して演奏することができるようにしても良
い。また、操作体に関してもユーザの手を例に挙げて説
明したが、画像情報を検出することができるものであれ
ば何でも良く、例えばユーザの足を用いてもよいし、ま
た実際の楽器演奏に用いるスティック、マレット、ブラ
シ、ボウなどいかなるものを使用することによって、現
実に近い感覚で演奏することができるようになる。
【0066】さらに、先述したように本実施の形態では
複数の操作情報を同時に認識して、各操作情報に対応し
てそれぞれ異なる所要の処理を実行させることが可能な
ので、同時にピアノ、ギター、ドラムなど複数の楽器を
表示して各楽器によるアンサンブルを行なうことも可能
である。またさらに、電子楽器1は画像情報を検出して
これに応じて発音制御を行なうようにされているので、
半透明面2に表示されるのは必ずしも楽器に限定する必
要はなく、例えば動物の絵柄を表示して、画像情報を検
出することにより鳴き声などを出力することも可能であ
る。
【0067】また、本実施の形態では半透明面2を壁面
状に形成する例を挙げて説明したが、半透明面2の形状
はこれに限定されるものではなく、例えば例えば机状と
される水平な面として構成しても良いし、また平面では
なく例えば球面などの曲面を有した形状としても良い。
これにより、様々な演奏形態を演出することができるの
で、既成の楽器とは異なる創造的な楽器を構成すること
が可能になる。すなわち、本発明を適用することによ
り、楽器を構成する自由度を得ることができるようにな
る。
【0068】ところで、本発明に基づく電子楽器を屋外
などの外光の強い環境で使用する場合、たとえば日中の
自然光に含まれる赤外線が強いために、図1に示すよう
な赤外線LEDパネル3から照射される赤外線光を操作
情報検出用の光源とする構成では、赤外線LEDパネル
3から照射される赤外線光の強度が自然光に含まれる赤
外線に対して相対的に弱まるので、場合によっては適切
な操作情報の検出が行われない(つまり操作情報を認識
可能な適正な検出画像情報が得られない)可能性があ
る。
【0069】そこで、このような場合には、例えば図1
5に他の実施の形態として示されているように、赤外線
LEDパネル3を省略して、その代わりに、自然光に含
まれる赤外線光を操作情報検出用の光源として利用する
すればよい。この場合、検出画像情報を得るために必要
な基準入力画像レベルLintは、例えば接近体及び操
作体等の検出対象が無い(半透明面2に対して何の操作
も行われていない)とされる状態のもとで、その前面側
から半透明面2を透過してCCDカメラ4において撮像
される撮像信号から得た画像情報に基づいて検出するよ
うにされる。
【0070】そして、例えば半透明面2に対して何らか
の操作が行われるとすると、このときの半透明面2にお
ける接近体及び操作体などの部分をCCDカメラ4側か
らみた場合には、接近体及び操作体などにより自然光の
赤外線が遮られることから、これを自然光に含まれる赤
外線光の影として見ることができる。他の実施の形態の
い制御装置7では、基準入力画像レベルLintに対し
て、画像レベルがより低くなる(暗くなる)ようにして
変化する画像情報を操作情報として扱うことになる。な
お、電子楽器1Aの制御装置7の内部構成の図示は省略
するが、赤外線LEDパネル3が省略されたことに応じ
て、LED駆動部10が設けられないことになる。
【0071】また、奔発明の電子楽器としては、図1に
示す構成において、例えば赤外線LEDパネル3の代わ
りにマイクロ波発生器を設け、また、CCDカメラ4の
代わりにマイクロ波受信器を設けて構成することも考え
られる。この場合、図2に示す制御装置7においては、
LED駆動部10(図1参照)の代わりに、マイクロ波
発生器を駆動するためのマイクロ波駆動回路が備えられ
る。また、マイクロ波受信器から供給される受信マイク
ロ波を入力して例えば所定形式のデータに変換して出力
する画像信号入力回路と、この画像信号入力回路から供
給されるマイクロ波の受信データを入力して所要の処理
を行うことにより、例えば検出画像情報を得ると共にこ
の検出画像情報に基づいて操作情報を得る入力データ処
理回路が設けられる必要がある。画像信号入力回路及び
入力データ処理回路は、それぞれ図2に示す画像入力部
11及び入力画像処理部12に代わる機能回路部であ
る。また、操作情報検出用の媒体としてマイクロ波を利
用するため、CCDカメラ4に備えられた赤外線透過フ
ィルタ4aや、プロジェクタ5に備えられた赤外線遮断
フィルタ5aは不要となる。
【0072】このように、それが照射された物体に反射
する性質を有するマイクロ波のような媒体を操作情報の
検出に利用するように構成しても、これまで説明してき
た実施の形態(赤外線を操作情報の検出に利用した例)
と同様にして本発明としての電子楽器を構成することが
可能である。
【0073】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は半透明面
に表示されている楽器の映像に操作体とされる例えば手
などを近づけることによって、検出される画像情報に応
じた楽音を出力することができる。すなわち、半透明面
に表示されている例えばピアノなどの楽器を、本来の演
奏方法に近い方法で疑似的に演奏することができるよう
になる。また、楽音データと楽器を表示するための画像
データを有していれば、その楽器の演奏を行なうことが
できるので、本発明の電子楽器1台で必要な分だけ楽器
を揃えることが可能になる。したがって、本発明は省ス
ペース化を実現するとともに、実際の楽器とほぼ同等の
演奏によって楽音を出力することができるという利点が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態としての電子楽器の構成例
を示す概念図である。
【図2】本実施の形態の電子楽器に備えられる制御装置
の内部構成を示す図である。
【図3】基準入力画像レベルを検出及び保持するための
処理動作を示すフローチャートである。
【図4】検出画像情報を生成するための処理動作を示す
フローチャートである。
【図5】本実施の形態の電子楽器の利用例を示す説明図
である。
【図6】図5に示す利用例を実現するための処理動作を
示すフローチャートである。
【図7】本実施の形態の電子楽器をキーボード装置とし
て演奏する場合の例を説明する図である。
【図8】本実施の形態の電子楽器をキーボード装置とし
て演奏する場合の例を説明する図である。
【図9】本実施の形態の電子楽器をキーボード装置とし
て演奏する場合の例を説明する図である。
【図10】本実施の形態の電子楽器をキーボード装置と
して演奏する場合の打鍵速度の検出方法を説明する図で
ある。
【図11】本実施の形態の電子楽器をキーボード装置と
して演奏する場合の処理動作を示すフローチャートであ
る。
【図12】本実施の形態の電子楽器をキーボード装置と
して使用する場合の、音色設定、音量調整の処理動作を
示すフローチャートである。
【図13】本実施の形態の電子楽器をギターとして演奏
する場合の例を説明する図である。
【図14】本実施の形態の電子楽器をギターとして演奏
する場合の撥弦速度の検出方法を説明する図である。
【図15】本発明の他の実施の形態としての電子楽器の
構成例を示す概念図である。
【符号の説明】
1 電子楽器、2 半透明面、3 赤外線LEDパネ
ル、4 CCDカメラ、5 プロジェクタ、6 スピー
カ、7 制御装置、10 LED駆動部、11画像入力
部、12 入力画像処理部、13 しきい値制御部、1
4 データベース駆動部、15 データベースメモリ、
16 画像生成部、17 画像合成部、18 RGB信
号生成部、19 音源駆動部、20 タイマ、50 キ
ーボード装置、51 鍵盤部、52 音色キー部、53
音量キー、60 ギター、ST1〜ST4 弦

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半透明面と、 上記半透明面側の方向から入射する所定の波長帯域の光
    又は電磁波のみを像として捉える撮像手段と、 上記撮像手段から入射された撮像信号に基づいて、上記
    半透明面に対して与えられた操作が反映される検出用画
    像情報を生成し、この検出用画像情報に基づいて識別し
    た操作情報に基づいて所要の制御処理を実行する制御処
    理手段と、 上記撮像手段が撮像すべき光又は電磁波の波長帯域を含
    まない可視光による画像を上記半透明面に対して投影表
    示可能に設けられる撮影表示手段と、 少なくとも楽音を音声として発音出力可能な発音手段
    と、 を備え、 上記制御処理手段は、少なくとも、楽器として機能する
    楽器画像が上記投影手段により投影表示されるための上
    記撮影手段に対する表示制御と、上記楽器画像が表示さ
    れた半透明面上の領域に対して行なわれた所定の操作に
    より得られる操作情報を演奏情報として認識して、この
    演奏情報に基づいて楽音を発生するための上記発音手段
    に対する発音制御とを実行するように構成されているこ
    とを特徴とする電子楽器。
  2. 【請求項2】 上記制御処理手段は、上記楽器画像とし
    て鍵盤楽器を表示させる表示制御を行なうとともに、上
    記演奏情報が検出された位置に対応して表示されている
    鍵盤に対応する音高による楽音を発音させるための発音
    制御を実行するように構成されていることを特徴とする
    請求項1に記載の電子楽器。
  3. 【請求項3】 上記制御処理手段は、上記演奏情報が検
    出された位置に対応するとされる上記鍵盤楽器の鍵盤の
    表示状態を所定の形態に変化させるための表示制御を実
    行するように構成されていることを特徴とする請求項2
    に記載の電子楽器。
  4. 【請求項4】 上記制御処理手段は、上記演奏情報とし
    て上記鍵盤楽器としての楽器画像に対する打鍵速度情報
    を認識可能とされ、この打鍵速度情報に基づいて、上記
    楽音の発音強度を可変制御するように構成されているこ
    とを特徴とする請求項2に記載の電子楽器。
  5. 【請求項5】 上記制御処理手段は、上記楽器画像とし
    て弦楽器を表示させる表示制御を行なうとともに、上記
    演奏情報が検出された位置に対応して表示されている弦
    に対応する音高による楽音を発音させるための発音制御
    を実行するように構成されていることを特徴とする請求
    項1に記載の電子楽器。
  6. 【請求項6】 上記制御処理手段は、上記演奏情報が検
    出された位置に対応するとされる上記弦楽器の弦の表示
    状態を所定の形態に変化させるための表示制御を実行す
    るように構成されていることを特徴とする請求項5に記
    載の電子楽器。
  7. 【請求項7】 上記制御処理手段は、上記演奏情報とし
    て上記弦楽器としての楽器画像に対する撥弦速度情報を
    認識可能とされ、この撥弦速度情報に基づいて、上記楽
    音の発音強度を可変制御するように構成されていること
    を特徴とする請求項2に記載の電子楽器。
  8. 【請求項8】 上記制御処理手段は、上記演奏情報とし
    て上記弦楽器としての楽器画像に対する押弦位置情報を
    認識可能とされ、この押弦位置情報に基づいて、上記楽
    音の音高を可変する発音処理を実行するように構成され
    ていることを特徴とする請求項5に記載の電子楽器。
  9. 【請求項9】 上記撮像手段が受像すべき所定の波長帯
    域の光又は電磁波を上記半透明面に対して定常的に輻射
    する輻射手段を備えていることを特徴とする請求項1に
    記載の電子楽器。
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