JPH065942A - 積層型圧電素子 - Google Patents
積層型圧電素子Info
- Publication number
- JPH065942A JPH065942A JP4156642A JP15664292A JPH065942A JP H065942 A JPH065942 A JP H065942A JP 4156642 A JP4156642 A JP 4156642A JP 15664292 A JP15664292 A JP 15664292A JP H065942 A JPH065942 A JP H065942A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- plates
- piezoelectric element
- tongue
- piezoelectric
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
- 230000002093 peripheral effect Effects 0.000 claims description 4
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 3
- 238000009413 insulation Methods 0.000 abstract description 9
- 238000006073 displacement reaction Methods 0.000 abstract description 7
- 238000000034 method Methods 0.000 description 8
- 239000000843 powder Substances 0.000 description 8
- 238000004519 manufacturing process Methods 0.000 description 4
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 4
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 4
- BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N Silver Chemical compound [Ag] BQCADISMDOOEFD-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 3
- 239000002994 raw material Substances 0.000 description 3
- 229910052709 silver Inorganic materials 0.000 description 3
- 239000004332 silver Substances 0.000 description 3
- PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N Nickel Chemical compound [Ni] PXHVJJICTQNCMI-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000008602 contraction Effects 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 2
- 238000010304 firing Methods 0.000 description 2
- 239000010410 layer Substances 0.000 description 2
- YCKRFDGAMUMZLT-UHFFFAOYSA-N Fluorine atom Chemical compound [F] YCKRFDGAMUMZLT-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910001252 Pd alloy Inorganic materials 0.000 description 1
- XUIMIQQOPSSXEZ-UHFFFAOYSA-N Silicon Chemical compound [Si] XUIMIQQOPSSXEZ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000004809 Teflon Substances 0.000 description 1
- 229920006362 Teflon® Polymers 0.000 description 1
- 229910010413 TiO 2 Inorganic materials 0.000 description 1
- 230000005856 abnormality Effects 0.000 description 1
- 239000007864 aqueous solution Substances 0.000 description 1
- 239000000919 ceramic Substances 0.000 description 1
- 230000000052 comparative effect Effects 0.000 description 1
- 239000003822 epoxy resin Substances 0.000 description 1
- 238000005530 etching Methods 0.000 description 1
- 229910052731 fluorine Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000011737 fluorine Substances 0.000 description 1
- PCHJSUWPFVWCPO-UHFFFAOYSA-N gold Chemical compound [Au] PCHJSUWPFVWCPO-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052737 gold Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010931 gold Substances 0.000 description 1
- 239000008187 granular material Substances 0.000 description 1
- 238000000227 grinding Methods 0.000 description 1
- 238000010438 heat treatment Methods 0.000 description 1
- 239000011810 insulating material Substances 0.000 description 1
- 239000012212 insulator Substances 0.000 description 1
- 238000003475 lamination Methods 0.000 description 1
- 238000002156 mixing Methods 0.000 description 1
- 238000000465 moulding Methods 0.000 description 1
- 229910052759 nickel Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 1
- SWELZOZIOHGSPA-UHFFFAOYSA-N palladium silver Chemical compound [Pd].[Ag] SWELZOZIOHGSPA-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 230000010287 polarization Effects 0.000 description 1
- 229920000647 polyepoxide Polymers 0.000 description 1
- 238000002360 preparation method Methods 0.000 description 1
- 239000011241 protective layer Substances 0.000 description 1
- 238000004080 punching Methods 0.000 description 1
- 230000000630 rising effect Effects 0.000 description 1
- 229910052710 silicon Inorganic materials 0.000 description 1
- 239000010703 silicon Substances 0.000 description 1
- 238000005245 sintering Methods 0.000 description 1
- 229920001187 thermosetting polymer Polymers 0.000 description 1
- 239000010409 thin film Substances 0.000 description 1
- XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N water Substances O XLYOFNOQVPJJNP-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Landscapes
- General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】全面電極タイプとした場合でも、舌片部や絶縁
シートの破損を防止して絶縁性を確保する。 【構成】圧電板1と電極板2とが交互に複数枚積層さ
れ、電極板が一枚おきに同極となるように電極板の舌片
部20を接続した一対の電極部3をもつ圧電素子であっ
て、電極部3には一端が開口する複数のスリット31を
もつ絶縁シート30が配置され、スリット31内に舌片
部20が位置していることを特徴とする。高変位で伸縮
駆動されても、スリット31により絶縁シート30が追
従するので、舌片部及び絶縁シートに応力が発生するの
が防止され破損が生じにくい。
シートの破損を防止して絶縁性を確保する。 【構成】圧電板1と電極板2とが交互に複数枚積層さ
れ、電極板が一枚おきに同極となるように電極板の舌片
部20を接続した一対の電極部3をもつ圧電素子であっ
て、電極部3には一端が開口する複数のスリット31を
もつ絶縁シート30が配置され、スリット31内に舌片
部20が位置していることを特徴とする。高変位で伸縮
駆動されても、スリット31により絶縁シート30が追
従するので、舌片部及び絶縁シートに応力が発生するの
が防止され破損が生じにくい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクチュエータなどに
用いられる積層型圧電素子に関する。
用いられる積層型圧電素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電磁力を利用したアクチュエータ
に代わって、例えば実開昭64−30865号公報など
に開示されているように、圧電効果を利用した圧電アク
チュエータが多用されている。この圧電アクチュエータ
は発熱が少なく、また小型で高速駆動が可能なため、各
種の機械的駆動素子として極めて有望である。ただ圧電
効果による機械的変位は本質的に極めて小さいので、大
きな変位量を得るために圧電板と電極板とを交互に多重
に積層し絶縁保護層で被覆された構造の積層型圧電素子
として提供されている。
に代わって、例えば実開昭64−30865号公報など
に開示されているように、圧電効果を利用した圧電アク
チュエータが多用されている。この圧電アクチュエータ
は発熱が少なく、また小型で高速駆動が可能なため、各
種の機械的駆動素子として極めて有望である。ただ圧電
効果による機械的変位は本質的に極めて小さいので、大
きな変位量を得るために圧電板と電極板とを交互に多重
に積層し絶縁保護層で被覆された構造の積層型圧電素子
として提供されている。
【0003】ところで積層型圧電素子では、圧電板を挟
んで対向する2枚の電極板はそれぞれ別極に接続される
ため、電極板は一枚おきに同極となるように接続され
る。そのため圧電板を挟んで対向する2枚の電極板間の
絶縁性が問題となる。この絶縁性を確保するために、圧
電板の直径より小さな直径の電極板(部分電極)を用
い、それらの中心を一致させて積層した積層型圧電素子
が知られている。このようにすれば、電極板は積層型圧
電素子の外表面に表出しないため、外表面における絶縁
性が確保できる。
んで対向する2枚の電極板はそれぞれ別極に接続される
ため、電極板は一枚おきに同極となるように接続され
る。そのため圧電板を挟んで対向する2枚の電極板間の
絶縁性が問題となる。この絶縁性を確保するために、圧
電板の直径より小さな直径の電極板(部分電極)を用
い、それらの中心を一致させて積層した積層型圧電素子
が知られている。このようにすれば、電極板は積層型圧
電素子の外表面に表出しないため、外表面における絶縁
性が確保できる。
【0004】ところが、圧電板の直径より小さな直径の
電極板を用いた場合には、例えば高荷重・高電圧の条件
で駆動すると、電極板と当接している部分と当接してい
ない部分とで圧電板に局部的な応力差が生じ、その部分
にクラックが生じることがあった。したがって圧電板と
電極板とは同一形状(全面電極)とすることが望ましい
が、積層型圧電素子表面における絶縁を工夫する必要が
ある。
電極板を用いた場合には、例えば高荷重・高電圧の条件
で駆動すると、電極板と当接している部分と当接してい
ない部分とで圧電板に局部的な応力差が生じ、その部分
にクラックが生じることがあった。したがって圧電板と
電極板とは同一形状(全面電極)とすることが望ましい
が、積層型圧電素子表面における絶縁を工夫する必要が
ある。
【0005】そこで本願出願人は、特開平3-156986号公
報に、絶縁材料からなる極軟性薄膜帯状シートを用いる
方法を開示している。この方法は、圧電板と電極板の積
層時に、電極板から突出する舌片部が一枚おきに180
度逆方向となるように積層し、積層体の両側で軸方向に
整列した舌片部をそれぞれ上記帯状シートに突き刺し、
それを加熱して硬化させて絶縁シートとする方法であ
る。この方法によれば、絶縁シートから突出する舌片部
と、それに隣接する他極の電極板との間の絶縁性を確実
とすることができる。
報に、絶縁材料からなる極軟性薄膜帯状シートを用いる
方法を開示している。この方法は、圧電板と電極板の積
層時に、電極板から突出する舌片部が一枚おきに180
度逆方向となるように積層し、積層体の両側で軸方向に
整列した舌片部をそれぞれ上記帯状シートに突き刺し、
それを加熱して硬化させて絶縁シートとする方法であ
る。この方法によれば、絶縁シートから突出する舌片部
と、それに隣接する他極の電極板との間の絶縁性を確実
とすることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが特開平3-1569
86号公報に開示された方法により製造された積層型圧電
素子では、積層体のみが伸縮して絶縁シートと相対移動
するために、高変位での伸縮駆動を繰り返した場合に舌
片部と絶縁シートの界面に応力が集中し、舌片部または
絶縁シートが破損するという不具合が生じることがあっ
た。
86号公報に開示された方法により製造された積層型圧電
素子では、積層体のみが伸縮して絶縁シートと相対移動
するために、高変位での伸縮駆動を繰り返した場合に舌
片部と絶縁シートの界面に応力が集中し、舌片部または
絶縁シートが破損するという不具合が生じることがあっ
た。
【0007】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、全面電極タイプとされた場合であっても、
舌片部や絶縁シートの破損を防止して絶縁性を確保する
ことを目的とする。
ものであり、全面電極タイプとされた場合であっても、
舌片部や絶縁シートの破損を防止して絶縁性を確保する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の積層型圧電素子は、圧電材料からなる圧電板と外周
方向に突出する舌片部をもつ電極板とが交互に複数枚積
層され、電極板が積層方向に一枚おきに同極となるよう
に舌片部を接続した一対の電極部をもつ圧電素子であっ
て、電極部は、舌片部を電極板の一枚おきに同極に接続
するリード部と、それぞれ同極に接続された隣接する2
枚の電極板の間に位置する他極の電極板とリード部の間
を電気的に絶縁する絶縁シートと、からなり、絶縁シー
トは一端が開口する複数のスリットをもち、スリット内
に舌片部が位置していることを特徴とする。
明の積層型圧電素子は、圧電材料からなる圧電板と外周
方向に突出する舌片部をもつ電極板とが交互に複数枚積
層され、電極板が積層方向に一枚おきに同極となるよう
に舌片部を接続した一対の電極部をもつ圧電素子であっ
て、電極部は、舌片部を電極板の一枚おきに同極に接続
するリード部と、それぞれ同極に接続された隣接する2
枚の電極板の間に位置する他極の電極板とリード部の間
を電気的に絶縁する絶縁シートと、からなり、絶縁シー
トは一端が開口する複数のスリットをもち、スリット内
に舌片部が位置していることを特徴とする。
【0009】絶縁シートは軟質あるいは弾性変形容易な
ものが望ましく、弾性係数が100 〜800 MPa、伸びが
100 〜400 %程度のものが推奨される。このような材質
としては、たとえばフッ素系樹脂がある。また絶縁シー
トに設けられるスリットの幅は、もちろん舌片部の厚さ
以上であり、圧電板の厚さの1/10〜1/3 の範囲が望まし
い。スリットの幅がこの範囲より狭くなると、作業性及
び変位に対する追従性が低下する。またこの範囲より広
くなると絶縁性が低下する。
ものが望ましく、弾性係数が100 〜800 MPa、伸びが
100 〜400 %程度のものが推奨される。このような材質
としては、たとえばフッ素系樹脂がある。また絶縁シー
トに設けられるスリットの幅は、もちろん舌片部の厚さ
以上であり、圧電板の厚さの1/10〜1/3 の範囲が望まし
い。スリットの幅がこの範囲より狭くなると、作業性及
び変位に対する追従性が低下する。またこの範囲より広
くなると絶縁性が低下する。
【0010】
【作用】本発明の積層型圧電素子では、絶縁シートは一
端が開口するスリットをもち、そのスリット内に電極板
の舌片部が位置している。したがって高変位で伸縮駆動
され舌片部が絶縁シートに対して相対移動したとして
も、舌片部はスリットの幅内では自由に移動することが
できる。また舌片部が絶縁シートに当接したとしても、
スリットの存在により絶縁シートは移動の自由度が高い
ため舌片部の変位に十分追従する。
端が開口するスリットをもち、そのスリット内に電極板
の舌片部が位置している。したがって高変位で伸縮駆動
され舌片部が絶縁シートに対して相対移動したとして
も、舌片部はスリットの幅内では自由に移動することが
できる。また舌片部が絶縁シートに当接したとしても、
スリットの存在により絶縁シートは移動の自由度が高い
ため舌片部の変位に十分追従する。
【0011】また全面電極としても、スリット以外の部
分では絶縁シートが存在するので、スリットから突出す
る舌片部とその両側の他極の電極板との絶縁性は十分確
保されている。
分では絶縁シートが存在するので、スリットから突出す
る舌片部とその両側の他極の電極板との絶縁性は十分確
保されている。
【0012】
【実施例】以下、実施例により具体的に説明する。図1
に本発明の一実施例の積層型圧電素子の要部断面図を示
す。この積層型圧電素子は、PZTセラミックよりなる
圧電板1と、圧電板1と交互に積層された電極板2と、
一対の電極部3と、全体を被覆する樹脂チューブ4とか
ら構成されている。以下、この積層型圧電素子を製造す
る方法を詳細に説明し、構成の詳細な説明に代える。 (1)圧電板1の製作 (原料調製工程)PbO粉末が60質量%と、ZrO2
粉末が22質量%と、TiO2 粉末が13重量%に、焼
結助剤としてのSrCO3 粉末を5質量%加え、水35
リットルとともに混粉装置中に投入して4時間粉砕し
た。そして真空下120℃に加熱して乾燥させ、原料粉
末とした。 (成形工程)上記原料粉末に10質量%のPVA水溶液
を加え、これを乾燥させた後篩いにかけて造粒した。こ
の造粒粉2.5gを直径18mmの円柱状キャビティを
もつ金型に入れ、98MPaの面圧をかけて円板状の成
形体を形成した。 (焼成・加工工程)この成形体を坩堝に入れ、300℃
/hrの昇温速度で加熱し1200℃で2時間保持して
焼成した。その後研削加工して可能な限り平面度を向上
させ、外径が17mmとなるように周端面も研削して圧
電板1とした。この圧電板1の厚さは0.5mmであ
る。因みに圧電板1の直径としては10〜30mmの範
囲が、厚さとしては0.3〜1.0mmの範囲が一般的
である。 (内部電極形成工程)この圧電板1を洗浄した後乾燥さ
せ、両表面の全面に銀ペーストをスクリーン印刷し、5
00℃で30分加熱して焼き付けて図示しない内部電極
層を形成した。なお、今回は銀ペーストを用いたが、銀
以外にニッケル,金,銀−パラジウム合金などを用いる
こともできる。 (2)電極板2の製作 厚さ0.02mmのステンレス板から、打ち抜き又はエ
ッチングなどにより舌片部20をもつ円板状に形成して
電極板2を作製した。その直径は圧電板1と同一の17
mmであり、舌片部20は外周端部の一部から法線方向
に突出した後直角に曲折されて断面L字状に形成されて
いる。 (3)積層型圧電素子の制作 (積層工程)両表面に内部電極層が形成された圧電板1
と、電極板2を、図2に示すように交互に積層する。こ
こで電極板2は、舌片部20が交互に180度ずれた位
置となるように積層する。積層方向両端には、絶縁体6
を配置する。
に本発明の一実施例の積層型圧電素子の要部断面図を示
す。この積層型圧電素子は、PZTセラミックよりなる
圧電板1と、圧電板1と交互に積層された電極板2と、
一対の電極部3と、全体を被覆する樹脂チューブ4とか
ら構成されている。以下、この積層型圧電素子を製造す
る方法を詳細に説明し、構成の詳細な説明に代える。 (1)圧電板1の製作 (原料調製工程)PbO粉末が60質量%と、ZrO2
粉末が22質量%と、TiO2 粉末が13重量%に、焼
結助剤としてのSrCO3 粉末を5質量%加え、水35
リットルとともに混粉装置中に投入して4時間粉砕し
た。そして真空下120℃に加熱して乾燥させ、原料粉
末とした。 (成形工程)上記原料粉末に10質量%のPVA水溶液
を加え、これを乾燥させた後篩いにかけて造粒した。こ
の造粒粉2.5gを直径18mmの円柱状キャビティを
もつ金型に入れ、98MPaの面圧をかけて円板状の成
形体を形成した。 (焼成・加工工程)この成形体を坩堝に入れ、300℃
/hrの昇温速度で加熱し1200℃で2時間保持して
焼成した。その後研削加工して可能な限り平面度を向上
させ、外径が17mmとなるように周端面も研削して圧
電板1とした。この圧電板1の厚さは0.5mmであ
る。因みに圧電板1の直径としては10〜30mmの範
囲が、厚さとしては0.3〜1.0mmの範囲が一般的
である。 (内部電極形成工程)この圧電板1を洗浄した後乾燥さ
せ、両表面の全面に銀ペーストをスクリーン印刷し、5
00℃で30分加熱して焼き付けて図示しない内部電極
層を形成した。なお、今回は銀ペーストを用いたが、銀
以外にニッケル,金,銀−パラジウム合金などを用いる
こともできる。 (2)電極板2の製作 厚さ0.02mmのステンレス板から、打ち抜き又はエ
ッチングなどにより舌片部20をもつ円板状に形成して
電極板2を作製した。その直径は圧電板1と同一の17
mmであり、舌片部20は外周端部の一部から法線方向
に突出した後直角に曲折されて断面L字状に形成されて
いる。 (3)積層型圧電素子の制作 (積層工程)両表面に内部電極層が形成された圧電板1
と、電極板2を、図2に示すように交互に積層する。こ
こで電極板2は、舌片部20が交互に180度ずれた位
置となるように積層する。積層方向両端には、絶縁体6
を配置する。
【0013】次に、フッ素樹脂(商標名「テフロン」)
製の絶縁シート30を用意する。この絶縁シート30
は、幅が6mm、長さ30mm、厚さ0.5mmのテー
プ状に形成され、一長辺側から幅方向に延びるスリット
31が平行に長手方向に複数個列設されている。スリッ
ト31の幅は0.15mmであり、スリット31どうし
の間隔は1.02mmである。
製の絶縁シート30を用意する。この絶縁シート30
は、幅が6mm、長さ30mm、厚さ0.5mmのテー
プ状に形成され、一長辺側から幅方向に延びるスリット
31が平行に長手方向に複数個列設されている。スリッ
ト31の幅は0.15mmであり、スリット31どうし
の間隔は1.02mmである。
【0014】この絶縁シート30を上記積層体から突出
する舌片部20に対して横から滑らせるようにして、図
3に示すように積層体の片側に軸方向に並ぶ複数の舌片
部20を全部同時にスリット31内に位置させる。もう
一方の側に並ぶ舌片部20にも同様にして別の絶縁シー
ト30を配置する。次に積層体の両側でそれぞれ、軸方
向に並ぶ舌片部20の曲折された端部をそれぞれリード
板32と溶接し、電気的に接続する。そしてそれぞれの
リード板32にリード線5を半田付けして電極部3を形
成した。さらに全体を熱収縮性チューブ内に挿入し、加
熱して熱収縮性チューブを収縮させて樹脂チューブ4と
し、全体を一体的に固定して本実施例の積層型圧電素子
とした。
する舌片部20に対して横から滑らせるようにして、図
3に示すように積層体の片側に軸方向に並ぶ複数の舌片
部20を全部同時にスリット31内に位置させる。もう
一方の側に並ぶ舌片部20にも同様にして別の絶縁シー
ト30を配置する。次に積層体の両側でそれぞれ、軸方
向に並ぶ舌片部20の曲折された端部をそれぞれリード
板32と溶接し、電気的に接続する。そしてそれぞれの
リード板32にリード線5を半田付けして電極部3を形
成した。さらに全体を熱収縮性チューブ内に挿入し、加
熱して熱収縮性チューブを収縮させて樹脂チューブ4と
し、全体を一体的に固定して本実施例の積層型圧電素子
とした。
【0015】(分極工程)上記積層型圧電素子を100
℃のシリコンオイル中に浸漬し、2kVの電圧を印加し
て20分間保持して分極を行った。 (4)耐久試験 上記により得られた積層型圧電素子は、以下の条件で耐
久試験に供された。
℃のシリコンオイル中に浸漬し、2kVの電圧を印加し
て20分間保持して分極を行った。 (4)耐久試験 上記により得られた積層型圧電素子は、以下の条件で耐
久試験に供された。
【0016】 電圧 :0〜800V プリセット面圧:28MPa 雰囲気温度 :25℃ その結果、1×108 回駆動させても異常が認められ
ず、耐久性に優れていた。 (5)比較例 絶縁シートとして熱硬化性エポキシ樹脂から形成された
スリットのないものを用い、特開平3-156986号公報に記
載の方法に準じて、積層体から突出する舌片部を突き刺
してから硬化させて絶縁したこと以外は実施例と同様に
して積層型圧電素子を形成し、同様に耐久試験を行っ
た。その結果、1×108 回の駆動で舌片部及び硬化し
た絶縁シートに破損が認められた。 (6)実施例の他の態様 上記実施例では、絶縁シート30として同一方向に延び
るスリット31をもつ櫛歯状のものを用いたが、図4に
示すようにスリット33が幅方向両側から交互に互いに
逆向きに延びるような構成の絶縁シートを用いても、同
様に高い耐久性が得られる。しかしこの場合は、絶縁シ
ート30のスリット33に舌片部20を位置させる作業
性が実施例に比べて劣っている。
ず、耐久性に優れていた。 (5)比較例 絶縁シートとして熱硬化性エポキシ樹脂から形成された
スリットのないものを用い、特開平3-156986号公報に記
載の方法に準じて、積層体から突出する舌片部を突き刺
してから硬化させて絶縁したこと以外は実施例と同様に
して積層型圧電素子を形成し、同様に耐久試験を行っ
た。その結果、1×108 回の駆動で舌片部及び硬化し
た絶縁シートに破損が認められた。 (6)実施例の他の態様 上記実施例では、絶縁シート30として同一方向に延び
るスリット31をもつ櫛歯状のものを用いたが、図4に
示すようにスリット33が幅方向両側から交互に互いに
逆向きに延びるような構成の絶縁シートを用いても、同
様に高い耐久性が得られる。しかしこの場合は、絶縁シ
ート30のスリット33に舌片部20を位置させる作業
性が実施例に比べて劣っている。
【0017】
【発明の効果】すなわち本発明の積層型圧電素子によれ
ば、駆動時の舌片部及び絶縁シートに作用する応力は極
めて小さくなるため、両者の破損が防止される。これに
より耐久性が格段に向上する。またスリットを一方向か
らのみ形成した櫛歯状の絶縁シートを用いれば、積層体
の一方向に突出する舌片部群の横から差し込むだけで、
一度で全スリット内に全舌片部を位置させることがで
き、極めて作業性に優れている。
ば、駆動時の舌片部及び絶縁シートに作用する応力は極
めて小さくなるため、両者の破損が防止される。これに
より耐久性が格段に向上する。またスリットを一方向か
らのみ形成した櫛歯状の絶縁シートを用いれば、積層体
の一方向に突出する舌片部群の横から差し込むだけで、
一度で全スリット内に全舌片部を位置させることがで
き、極めて作業性に優れている。
【図1】本発明の一実施例の積層型圧電素子の要部断面
図である。
図である。
【図2】図1の積層型圧電素子の要部の構成を示す斜視
図である。
図である。
【図3】図1の積層型圧電素子の要部の構成を示す正面
図である。
図である。
【図4】絶縁シートの他の例を示す正面図である。
1:圧電板 2:電極板 3:電極部
4:樹脂チューブ 20:舌片部 30:絶縁シート 3
1,33:スリット 32:リード板(リード部)
4:樹脂チューブ 20:舌片部 30:絶縁シート 3
1,33:スリット 32:リード板(リード部)
Claims (1)
- 【請求項1】 圧電材料からなる圧電板と外周方向に突
出する舌片部をもつ電極板とが交互に複数枚積層され、
該電極板が積層方向に一枚おきに同極となるように該舌
片部を接続した一対の電極部をもつ圧電素子であって、 前記電極部は、前記舌片部を前記電極板の一枚おきに同
極に接続するリード部と、それぞれ同極に接続された隣
接する2枚の電極板の間に位置する他極の電極板と該リ
ード部の間を電気的に絶縁する絶縁シートと、からな
り、該絶縁シートは一端が開口する複数のスリットをも
ち、該スリット内に該舌片部が位置していることを特徴
とする積層型圧電素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4156642A JP3021972B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 積層型圧電素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4156642A JP3021972B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 積層型圧電素子 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH065942A true JPH065942A (ja) | 1994-01-14 |
JP3021972B2 JP3021972B2 (ja) | 2000-03-15 |
Family
ID=15632132
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4156642A Expired - Fee Related JP3021972B2 (ja) | 1992-06-16 | 1992-06-16 | 積層型圧電素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3021972B2 (ja) |
-
1992
- 1992-06-16 JP JP4156642A patent/JP3021972B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3021972B2 (ja) | 2000-03-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4752712A (en) | Piezoelectric laminate stack | |
US4978881A (en) | Piezoelectric actuator of lamination type | |
JPH03128680A (ja) | 圧電/電歪アクチュエータ | |
US20080211353A1 (en) | High temperature bimorph actuator | |
JP2001210884A (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JPH07106656A (ja) | 圧電アクチュエータ及びその製造方法 | |
JPH05218519A (ja) | 電歪効果素子 | |
JP3021972B2 (ja) | 積層型圧電素子 | |
JP3881474B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JPH04167580A (ja) | 積層圧電アクチュエータ素子 | |
JP2707782B2 (ja) | 積層型圧電素子 | |
JPH0774410A (ja) | 電歪積層板の製造方法 | |
JPS6372172A (ja) | 薄板状電歪積層体 | |
JPH05275764A (ja) | 圧電積層体 | |
US20100308693A1 (en) | Piezoelectric Stack Actuator Assembly | |
JPH03104290A (ja) | 積層体連結型圧電素子 | |
JPH0442947Y2 (ja) | ||
JP3506596B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JPH0316798B2 (ja) | ||
JPH0661543A (ja) | 圧電積層体 | |
JP3227896B2 (ja) | 積層型圧電体 | |
JPH11274589A (ja) | 積層型圧電アクチュエータおよびその製造方法 | |
JP3095155B2 (ja) | 圧電素子の製造方法 | |
JP3968408B2 (ja) | 積層型圧電アクチュエータ | |
JPS6158285A (ja) | 積層型圧電体 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080114 Year of fee payment: 8 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090114 Year of fee payment: 9 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100114 Year of fee payment: 10 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |