JPH0658932U - クシャミ誘発具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 棒状体、線状体又は螺旋状体からなる本体の
少なくとも一方の端部に、鼻腔の粘膜を傷つけない粘膜
刺激部を有するクシャミ誘発具であって、必要に応じて
粘膜刺激部又はクシャミ誘発具全体に殺菌・消毒用薬剤
及び鼻疾患の治療用薬剤の少なくとも一種を施してある
クシャミ誘発具。 【効果】 本考案のクシャミ誘発具を用いてクシャミを
積極的に誘発させることにより、人体に侵入した病原菌
や異物、鼻水等を迅速に且つ積極的に体外に排出させる
ことができ、更に場合には病原菌や異物の身体深部への
侵入を防止でき、病気の回復を早めたり、鼻腔に侵入し
た異物による不快感の早期解消、病原菌や異物の身体深
部への取込み防止を図ることができ、特に粘膜刺激部に
殺菌・消毒用の薬剤や鼻疾患治療用薬剤を施したもので
は、上記の効果と併せて鼻腔の粘膜の殺菌・消毒、鼻の
疾患（花粉症等のアレルギー症、粘膜に生じた傷）の治
療を同時に行うことができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はクシャミ誘発具に関する。詳細には、本考案は、安全に且つ衛生的に クシャミを積極的に誘発させるためのクシャミ誘発具に関する。

【０００２】

【従来の技術】

風邪をひいた時にクシャミやセキが出ることは日常よく経験するところである 。また、鼻腔の粘膜が花粉、ホコリ、煤煙、胡椒等の香辛料などによって刺激を 受けた場合にもクシャミが出る。クシャミは人間の体に本来備わっている自浄機 能や防衛機能によるところが大きく、身体に侵入した病原菌や異物を体外に排出 させてその治癒を早めたり、病原菌や異物が鼻腔を通して体内に取り込まれるの を防止するためにクシャミが出ることが多い。

【０００３】

【考案の内容】

ところで、クシャミの発生に関しては、外部から手を加えて積極的にクシャミ を誘発させることはほとんど行われておらず、自然に出るままにまかされている のが現状である。 それに対して、本考案者は、クシャミを自然に出るままにする以外に、クシャ ミを積極的に誘発させると、人体に侵入した病原菌や異物の排出を積極的に行う ことができて、病気の回復がはやくなったり、異物の身体深部への取り込みが防 止でき効果的であること、更にはクシャミをすることによって気分転換が行われ て精神衛生上も有効であることに想到して、そのためのクシャミ誘発具を開発し た。

【０００４】 すなわち、本考案は、棒状体、線状体または螺旋状体からなる本体の少なくと も一方の端部に鼻腔の粘膜を傷つけない粘膜刺激部を有しているクシャミ誘発具 であって、必要に応じて該粘膜刺激部またはクシャミ誘発具全体に殺菌・消毒用 薬剤および鼻疾患の治療用薬剤の少なくとも一種を施してあることを特徴とする クシャミ誘発具である。

【０００５】 本考案のクシャミ誘発具は、鼻腔内に挿入して粘膜を刺激してクシャミを誘発 させるものであるから、その太さは鼻腔内に無理なく挿入でき且つ鼻腔から簡単 に抜き出すことのできる太さとし、その先端部分によって粘膜を軽く刺激して、 および場合によっては更に棒状体、線状体または螺旋状体からなる本体部分によ っても粘膜を軽く刺激して、クシャミを誘発させる。そのため、クシャミ誘発具 の先端部分、すなわち粘膜刺激部および場合によっては本体部分は、粘膜を刺激 するが、粘膜を傷つけない柔らかさや、材質、形状、構造等を有することが必要 であり、本体部分をも粘膜を傷つけない材質や形状・構造とするのが好ましい。

【０００６】 また、クシャミ誘発具の全体の長さは、鼻腔への出し入れや携帯が容易なよう に約５〜２２ｃｍ程度とするのがよい。しかし、勿論それに限定されず、多少短 くてもまたは長くてもよい。また、一度使用した粘膜刺激部は花汁などにより汚 れているので、汚れた部分のみを本体から切り離して再度使用できるように、ク シャミ誘発具に切り離し用の溝や切れ込みなどを長さ方向に１個または２個以上 設けておいてもよい。

【０００７】 本考案のクシャミ誘発具は、棒状体、線状体または螺旋状体からなる本体とそ の先端部分に設けられた粘膜刺激部とを備えているが、粘膜刺激部は、鼻腔の粘 膜を傷つけることなく刺激することができ且つ人体に無害である限り、その材質 、形状、構造等は特に制限されない。粘膜刺激部の材質としては、例えば天然ま たは合成繊維、プラスチック、ゴム、紙などから形成することができ、その形状 は例えば房状、球状、半球状、リング状、毛球状、こより状などにすることがで きる。

【０００８】 また、棒状体、線状体または螺旋状体からなる本体は、クシャミ誘発具が鼻腔 中に円滑に挿入でき且つ鼻腔からの円滑に取出し得るような適度な形状保持性（ 硬さ）を有し且つ安全である限り、その材質、形状および構造は制限されない。 棒状体、線状体または螺旋状体からなる本体は、例えばプラスチック、ゴム、木 材、繊維製品、紙、金属、セラミックなどから形成することができ、その形状や 構造は、真っ直ぐであっても、多少湾曲していても、ある程度しなったり折り曲 げが可能であってもよい。また、本体を構成する材質が柔らか過ぎで形状保持性 のない薄紙からなるこよりや繊維などからなる場合は、必要に応じて樹脂などを 適量含浸して形状保持性を持たせてもよい。特に、本体を形状保持性と共にある 程度の柔軟性を有し粘膜を傷つけることの紙などの材質から本体を形成するのが 、本体によっても鼻腔の粘膜に刺激を与えることができるので好ましい。本体を 構成する棒状体、線状体または螺旋状体の太さは、その材質や形状等に応じて適 宜変え得るが、一般に直径約０．５〜５ｍｍ程度にするとよい。

【０００９】 また、粘膜刺激部は、棒状体、線状体または螺旋状体からなる本体と一体に形 成しても、または本体と同じまたは異なる材料から本体とは別に形成しそれを本 体の先端部分に取り付けるようにしてもよい。そして、粘膜刺激部は、棒状体、 線状体または螺旋状体からなる本体の一方の端部にのみ設けても、または両端部 に設けてもよい。粘膜刺激部を本体の両端部に設ける場合は、両端の粘膜刺激部 は同じ形状や材質からなっていても、または形状および／または材質が互いに異 なっていてもよい。

【００１０】 更に、本考案のクシャミ誘発具では、必要に応じて鼻腔の粘膜に接触して刺激 を与える先端部分である粘膜刺激部、更にはクシャミ誘発具全体に、殺菌・消毒 用の薬剤および鼻疾患治療用薬剤の少なくとも一種を施しておいてもよい。それ によって、鼻腔の粘膜の殺菌・消毒や鼻の疾患（例えば花粉症等のアレルギー症 、粘膜に生じた傷）の治療を同時に行うことができる。その場合に、殺菌・消毒 用の薬剤や鼻疾患治療用薬剤は、クシャミ誘発具の粘膜刺激部やクシャミ誘発具 全体にそれらの薬剤を例えば塗布、含浸などによって施すとよい。そして、本体 の両端部に粘膜刺激部を設ける場合は、一方の粘膜刺激部にのみ上記した薬剤を 施しても、または両方の粘膜刺激部に薬剤を施してもよい。両端部の粘膜刺激部 のうちの一方にのみ薬剤を施す場合は、薬剤を施してある方と施してない方の区 別が可能なように、色調などを異ならせておくのがよい。粘膜刺激部またはクシ ャミ誘発具全体に上記のような薬剤を施しておくことによって、本考案のクシャ ミ誘発具を鼻疾患の治療のみならず、手足や耳などの他の傷等の患部の消毒、殺 菌、治療などに必要に応じて使用することができる。

【００１１】 また、安全性や衛生性を損なわない限りは、棒状体や線状体からなる本体部分 に着色や模様を施しておいてもよい。そして、本考案のクシャミ誘発具は、使い 捨てタイプのものとしても、または多少再使用できるようにしてもよい。 本考案のクシャミ誘発具は、その全体を滅菌消毒してから、細菌等を通さない プラスチックやその他の包装材で１個づつまたは複数個まとめて包装して販売す るのが衛生上好ましい。

【００１２】 以下に、本考案のクシャミ誘発具の例を図によって具体的に説明するが、図に 記載したものに限定されない。

【００１３】 図１は、複数本の繊維を束ねて繊維束を形成し、棒状体からなる本体１の部分 に樹脂を含浸し固化させて硬度をもたせ、本体１の端部には繊維束を固めずにそ のまま房状に残留させ、その房状部分をそのまま粘膜刺激部２とした本考案のク シャミ誘発具である。房状の粘膜刺激部２は、図１の（ａ）に示すように本体１ の一方の端部にのみ形成しても、または図１の（ｂ）に示すように本体１の両端 に形成してもよい。

【００１４】 図２は、紙などをこより状に撚って形成した本考案のクシャミ誘発具であり、 (ａ)は、こより状物の先端をそのまま粘膜刺激部２としたもの、(ｂ)はこより状 物の一方の先端部を小さなリング状に丸めて粘膜刺激部２としたもの、(ｃ)はリ ング状の粘膜刺激部２を両端部に設けて、本体１をその中程で曲げて包装販売す るようにしたものである。この紙こより製のクシャミ誘発具の場合は、本体部分 も柔軟性があって曲がることが可能であるため、先端の粘膜刺激部２だけでなく 、本体１でも鼻腔の粘膜を刺激してクシャミの誘発を促進させることができる。

【００１５】 図３は、プラスチック、木材、金属などからなる棒状体からなる本体１の先端 部に綿や布等からなる球状の粘膜刺激部２を形成した本考案のクシャミ誘発具で あり、（ａ）は該粘膜刺激部２を本体１の一方の端部にのみ設けたもの、（ｂ） は粘膜刺激部２を本体１の両端に設けたものである。

【００１６】 図４の（ａ）〜（ｃ）は、球状、半球状またはリング状の粘膜刺激部２を本体 １と一体にプラスチックやゴム等から形成した本考案のクシャミ誘発具の例を示 す図である。

【００１７】 図５は紙、繊維、軟質のプラスチックやゴムなどからなる螺旋状の本体を備え た本考案のクシャミ誘発具であり、（ａ）は螺旋状本体１の先端部をそのまま粘 膜刺激部２としてもの、（ｂ）は螺旋状の本体１の先端に綿やその他の材質から なる粘膜刺激部２を設けたものである。

【００１８】 上記の図１〜図５に示したクシャミ誘発具において、本体１の先端部分に設け た粘膜刺激部２は、そのままであっても、または必要に応じて殺菌・消毒用の薬 剤および鼻疾患の治療用薬剤の少なくとも一種を施しておいてもよく、また場合 によってはクシャミ誘発具全体にそのような薬剤を施しておいてもよい。

【００１９】

【考案の効果】

本考案のクシャミ誘発具を鼻腔に挿入し粘膜を刺激してクシャミを積極的に誘 発させることによって、人体に侵入した病原菌や異物、そして場合には鼻水等を 迅速に且つ積極的に排出させることができ、更に場合によっては病原菌や異物の 身体深部への侵入を防ぐことができ、その結果、病気の回復を早めたり、鼻腔に 侵入した異物による不快感などの早期解消、病原菌や異物の身体深部への取り込 みの防止などを図ることができる。 また、本考案のクシャミ誘発具を使用してクシャミを積極的に行うことにより 、気分転換が行われて精神衛生上の効果が生ずることも多い。 本考案のクシャミ誘発具は小型で携帯が可能であるので、必要な時にいつでも 使用することができる。

【００２０】 そして、滅菌包装した本考案のクシャミ誘発具は、衛生上優れた製品として、 販売し使用することができる。 更に、殺菌・消毒用の薬剤および鼻疾患治療用薬剤の少なくとも一種を粘膜刺 激部またはクシャミ誘発具全体に施した本考案のクシャミ誘発具は、上記した効 果と併せて、鼻腔の粘膜の殺菌・消毒、鼻の疾患（例えば花粉症等のアレルギー 症、粘膜に生じた傷）の治療を同時に行うことができるという極めて優れた特性 を有している。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のクシャミ誘発具の一例を示す図であ
る。

【図２】本考案のクシャミ誘発具の別の例を示す図であ
る。

【図３】本考案のクシャミ誘発具の更に別の例を示す図
である。

【図４】本考案のクシャミ誘発具のもう一つ別の例を示
す図である。

【図５】本考案のクシャミ誘発具のもう一つ別の例を示
す図である。

【符号の説明】

１ 棒状体または線状体からなる本体 ２ 粘膜刺激部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 棒状体、線状体または螺旋状体からなる
   本体の少なくとも一方の端部に鼻腔の粘膜を傷つけない
   粘膜刺激部を有しているクシャミ誘発具であって、必要
   に応じて該粘膜刺激部またはクシャミ誘発具全体に殺菌
   ・消毒用薬剤および鼻疾患の治療用薬剤の少なくとも一
   種を施してあることを特徴とするクシャミ誘発具。