JPH065842Y2 - 泥漿鋳込み成形用型 - Google Patents

泥漿鋳込み成形用型

Info

Publication number
JPH065842Y2
JPH065842Y2 JP3418988U JP3418988U JPH065842Y2 JP H065842 Y2 JPH065842 Y2 JP H065842Y2 JP 3418988 U JP3418988 U JP 3418988U JP 3418988 U JP3418988 U JP 3418988U JP H065842 Y2 JPH065842 Y2 JP H065842Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
layers
filtration
membrane
casting
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP3418988U
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01139505U (ja
Inventor
博信 嶋原
Original Assignee
株式会社イナックス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社イナックス filed Critical 株式会社イナックス
Priority to JP3418988U priority Critical patent/JPH065842Y2/ja
Publication of JPH01139505U publication Critical patent/JPH01139505U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH065842Y2 publication Critical patent/JPH065842Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Producing Shaped Articles From Materials (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、衛生陶器素地又は陶芸品素地等を泥漿鋳込み
成形する際に用いる泥漿鋳込み成形用型の改良に関す
る。
[従来の技術] 従来、泥漿鋳込み成形用型(以下「成形型」という)と
しては、ヨーロッパ特許第0234360号公報に記載のもの
がある。この成形型1は、第4図に示す如く、粗孔の多
孔質材料からなる支持層2,3の内部に鋳込み空間Hを
形成すると共に、鋳込み空間Hを囲繞するように、濾過
材層4,5を支持層2,3の内側面に結合したものであ
る。濾過材層4,5は、微細多孔質樹脂(例えば、アク
リル樹脂、ポリウレタン樹脂、フラン樹脂等)から形成
されている。支持層2,3は、実質的に非圧縮性の材料
から成り、濾過材層4,5の変形を許容範囲内に抑える
ものである。支持層2,3は、例えば、石英粒子を相互
接触箇所においてのみ樹脂で結合し、透水性の粗孔を多
数形成したものである。予め成形された濾過材層4,5
を支持層2,3に結合方法として、第5図に示す如く、
接着接合(同図(A)参照)、アリ脚・アリ溝係合(同図
(B)参照)、ネジ結合(同図(C)参照)、凹凸による係合
(同図(D)参照)又は螺旋状鋼線による結合(同図(E)参
照)等の機械的結合がある。支持層2,3と濾過材層
4,5との境界範囲には、第4図に示す如く、着肉成形
時及び脱型時に役立つように、ダクト網6,7が必要に
応じて配置されている。即ち、ダクト網6,7は、着肉
成形時には濾過材層4,5を通過する濾過水の排水に役
立ち、脱型時には濾過材層4,5に残留している残留濾
過水を濾過材層4,5の表面と成形品(図示は省略)と
の間に滲み出させる圧縮空気の通路として役立つもので
ある。
[考案が解決しようとする課題] しかし、前記従来の成形型1には、次のような問題点が
ある。
(a)濾過材層4,5は、層厚みAが20〜50mmと高いため
に、高価な微細多孔質樹脂を大量に必要とする。また、
支持層2,3に対して濾過材層4,5を機械的に結合す
るために、結合作業に多くの手間を必要とする。その結
果、従来の成形型1は、材料コスト及び製作コストが高
くなり、鋳込み成形品の成形コストの増大を招く問題点
がある。
(b)濾過材層4,5は、その層厚みAに関して前記ヨー
ロッパ特許第0234360号公報に記載はないが、濾
過材層4,5の成形及び結合等における取扱に耐える強
度を確保する必要があることから、層厚みAを20〜50mm
と厚くする必要がある。このため、濾過材層4,5は、
層厚みAの増大に伴ない、濾過材層4,5の残留水が濾
過材層4,5を通過する際の通過抵抗が非常に大きくな
る。その結果、脱型の際に、支持層2,3又はダクト網
6,7を介して濾過材層4,5へ圧縮空気を供給するこ
とにより濾過材層4,5に残留している残留濾過水を濾
過材層4,5の表面と成形品(図示は省略)との間に滲
み出させる場合、この圧縮空気の圧力を高くする必要が
ある。しかし、濾過材層4,5の層厚みAは、全域に亘
って均一となるものではなく、平面域と隅部域とでは若
干異なるものである。そのため、従来の成形用型にあっ
ては、濾過材層4,5の層厚みAの比較的薄い箇所から
高圧の圧縮空気が濾過材層4,5の表面に噴出すること
があり、円滑な脱型ができず、最悪の場合には成形品を
破損させることがあった。
本考案は、上記問題点に鑑み、材料コスト及び製作コス
トが安価で且つ円滑な脱型のできる泥漿鋳込み成形用型
の提供を目的とする。
[課題を解決するための手段] 本考案の要旨は、粒子どうしが樹脂で結合された粗孔の
多孔質材料からなる支持層の内部に鋳込み空間を形成す
ると共に、微細孔を多数有する濾過面で鋳込み空間を囲
繞した泥漿鋳込み成形用型において、前記濾過面は多孔
質樹脂からなる膜厚みを1〜10mmの範囲で選択した濾
過膜の表面で形成され、該濾過膜は前記支持層に自着し
ていることである。
[作用] 多孔質樹脂からなる濾過膜は、膜厚みを1〜10mmの範
囲で選択してあるので、従来に比べ材料コストが低くな
ると共に、残留濾過水を濾過膜内に通過させる際の通過
抵抗が飛躍的に低くなる結果、残留濾過水を濾過膜表面
に滲み出させるために供給される圧縮空気の圧力を低く
させることが可能となり、膜厚みに多少の厚薄があった
としても圧縮空気が膜厚みの薄い箇所から濾過膜表面に
向って噴出することはない。更に、濾過膜は、支持層に
自着形成されているので、支持層に対し機械的結合を別
途必要としない。
[実施例] 以下、本考案に係る成形型(以下、「本案型」という)
を第1〜3図に示す実施例に基づいて説明する。
第1図は内部に鋳込み空間Hを形成した状態の本案型11
を示す縦断面図、第2図は排泥後の状態を示す縦断面
図、第3図は脱型の途中を示す縦断面図である。
本案型11は、少なくとも2個の分割接合型部11a,11bか
らなり、分割接合型部11a,11bを接合したときに、内部
に所望形状の鋳込み空間Hを形成する。分割接合型部11
a,11bは、耐圧性の気密式容器17,18と、該容器17,18内
に形成された支持層12,13と、該支持層12,13の内側面12
a,13aに自着形成された濾過膜14,15とからなり、濾過膜
14,15の内表面14a,15aで鋳込み空間Hを形成してある。
支持層12,13は、従来と同様に例えば、石英粒子を相互
接触箇所においてのみ樹脂で結合し、透水性の粗孔を多
数形成したものである。濾過膜14,15は、微細多孔質樹
脂からなり、膜厚みTを1〜10mm(好ましくは2〜5
mm)の範囲で適宜選択したものである。濾過膜14,15の
微細孔は、微細孔の平均内径が3〜30μmφで、気孔
率が20〜50%である。濾過膜14,15の膜厚みTを1
〜10mmの範囲で選択するのは、1mm未満の場合には機
械的強度が不足して鋳込み成形の際に亀裂等のダメイジ
を受けるからであり、逆に10mmを越えるの場合には残
留濾過水の通過抵抗が極めて大きくなり、後述の圧縮空
気供給管23,23に供給する圧縮空気の圧力が非常に高く
なるからである。濾過膜14,15の成形は、支持層12,13の
内側面12a,13aに未硬化の塗布材を塗布した後に硬化さ
せて行なう。この未硬化の塗布材とは、主剤である樹脂
(例えば、アクリル樹脂、ポリウレタン樹脂、フラン樹
脂等)と、硬化剤と、乳化剤(例えば、ソルビンタン脂
肪酸エステル等)と、充填材(例えば、セラミック粉末
等)と、水とを流動状となるまで混練したものである。
塗布方法としては、刷毛塗り、スプレー塗布、ローラー
塗布又はどぶ漬けによる塗布がある。濾過膜14,15の成
形は、塗布以外にプレスによる方法も可能である。プレ
ス方法は、図示は省略したが、鋳込み空間Hに対応する
形状の型を準備し、離型処理したこの型の表面に未硬化
の前記塗布材を適宜厚み塗布又は積層し、この型の表面
に向って前記支持層12,13の内側面12a,13aを適宜時間だ
けプレスし、硬化した塗布材とこの型とを分離して行な
う。前記支持層12,13の内側面12a,13aに塗布又はプレス
された未硬化の塗布材は、硬化の進行に伴ない適宜高度
になった時点で乳化剤と水とが除去されて多孔質とな
り、最終硬化により微細多孔質樹脂となって支持層12,1
3の内側面12a,13aへ強固に自着する。
図中の21は鋳込み空間Hに端部21aを開口したスリップ
給排管、22は濾過水を排出するために支持層12,13に端
部を開口させた濾過水用吸引管、23は成形品24を脱型
(第3図参照)するときに濾過膜14,15の内表面14a,15a
へ脱型促進用分離水膜を滲み出させるための圧縮空気を
供給するための圧縮空気供給管である。
[考案の効果] 以上詳述した如く、本案型は次の如き実用的効果を有す
る。
高価な多孔質樹脂からなる濾過膜の膜厚みを1〜10
mmの範囲で選択してあると共に支持層に濾過膜を自着し
てあるため、材料コスト及び製作コストを低減できる。
その結果、本案型は、鋳込み成形品の低コスト化が図れ
る。
膜厚みに多少の厚薄があったとしても圧縮空気が膜厚
みの薄い箇所から濾過膜表面に向って噴出することがな
いため、濾過脱表面と成形品との間に、残留濾過水を均
一に滲み出させて円滑な脱型を行なうこと可能となり、
歩留を飛躍的に向上させることができる。
濾過膜の厚みが薄くなることから着肉速度が飛躍的に
速くなり、たとえ微細孔分布密度に不均一があったとし
ても着肉速度の不均一とはならず、着肉層の厚み分布を
常に均一とする。その結果、本案型は、肉厚の均一な成
形品が得られることになり、焼成割れが非常に少なくな
って歩留を飛躍的に向上させることができる。
本案型は、濾過膜が従来に比べて薄いため、濾過膜を
成形するときの硬化工程における収縮変形が非常に少な
くなり、寸法精度の高い型が得られる。
濾過抵抗は、濾過膜が従来に比べて薄いために小さく
なる。その結果、本案型は、圧縮空気供給管のためのコ
ンプレッサーの運転負荷及び必要に応じて設けた濾過水
用吸引管のための吸引ポンプの運転負荷がいずれも小さ
くなり、ランニングコストの低減が図れる。
【図面の簡単な説明】
第1〜3図は本案型の実施例を示すものであって、第1
図は内部に鋳込み空間を形成した状態を示す縦断面図、
第2図は非泥後の状態を示す縦断面図、第3図は脱型の
途中を示す縦断面図、第4図は従来の泥漿鋳込み成形用
型を示す縦断面図、第5図は従来の泥漿鋳込み成形用型
における支持層と濾過材層との結合構造を拡大して示す
断面図である。 12,13……支持層、14,15……濾過膜 H……鋳込み空間、T……膜厚み

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】粒子どうしが樹脂で結合された粗孔の多孔
    質材料からなる支持層の内部に鋳込み空間を形成すると
    共に、微細孔を多数有する濾過面で鋳込み空間を囲繞し
    た泥漿鋳込み成形用型において、前記濾過面は多孔質樹
    脂からなる膜厚みを1〜10mmの範囲で選択した濾過膜
    の表面で成形され、該濾過膜は前記支持層に自着してい
    ることを特徴とする泥漿鋳込み成形用型。
JP3418988U 1988-03-14 1988-03-14 泥漿鋳込み成形用型 Expired - Lifetime JPH065842Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3418988U JPH065842Y2 (ja) 1988-03-14 1988-03-14 泥漿鋳込み成形用型

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3418988U JPH065842Y2 (ja) 1988-03-14 1988-03-14 泥漿鋳込み成形用型

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01139505U JPH01139505U (ja) 1989-09-25
JPH065842Y2 true JPH065842Y2 (ja) 1994-02-16

Family

ID=31260909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3418988U Expired - Lifetime JPH065842Y2 (ja) 1988-03-14 1988-03-14 泥漿鋳込み成形用型

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH065842Y2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN1070409C (zh) * 1995-08-26 2001-09-05 东陶机器株式会社 粉浆浇铸法及其铸模和铸模中使用的开孔多孔体的生产方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01139505U (ja) 1989-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0559491B1 (en) Pulp molding die for molding shaped pulp articles, method and apparatus
US4160003A (en) Method of molding cementitious material
JPS6331710A (ja) 陶磁器加圧成形用多孔質型の製法
EP0572280A1 (en) Slip casting method for manufacturing ceramic articles
JPH0146283B2 (ja)
JPH065842Y2 (ja) 泥漿鋳込み成形用型
EP0463376B1 (en) Sealing construction for a pressure casting mold
JPS63288705A (ja) 精密寸法の泥漿鋳込用成形型
JPH047963B2 (ja)
JPH0445842Y2 (ja)
EP0389234B1 (en) Liquid-tight slip-casting molds and method for production thereof
JP3916021B2 (ja) セラミックスフィルターの製造方法
JPH0525849Y2 (ja)
JPS63221010A (ja) 成形型、これを用いた物品の成形方法及び加圧鋳込み成形方法
JPH0214166B2 (ja)
JPH0645054B2 (ja) 減圧造型法による鋳型構造
JP5778906B2 (ja) セラミックス製品の製造方法、及びセラミックス成形用鋳型
JP4790450B2 (ja) 大型肉厚セラミックス成形体の成形方法
JP3155660B2 (ja) セラミック製鋳込成形型の製造方法
JP3243426B2 (ja) 水硬性材料の成形法
JP3195751B2 (ja) 水硬性材料の成形法
JPS61174918A (ja) 多層セラミツクフイルタ−の製造方法
TW201702038A (zh) 澆鑄成形體及其製造方法
JPH0770997A (ja) 繊維成形物の抄造型及びその製造方法
JPH0429480B2 (ja)