JPH0657615A - スレや折れ、しわの発生しやすい素材布用の拡布液流処理装置 - Google Patents

スレや折れ、しわの発生しやすい素材布用の拡布液流処理装置

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JPH0657615A
JPH0657615A JP4235420A JP23542092A JPH0657615A JP H0657615 A JPH0657615 A JP H0657615A JP 4235420 A JP4235420 A JP 4235420A JP 23542092 A JP23542092 A JP 23542092A JP H0657615 A JPH0657615 A JP H0657615A
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JP
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cloth
liquid
tension
treatment
treated
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JP4235420A
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English (en)
Inventor
Shosaku Ito
昭作 伊藤
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Ito Kogyo KK
Original Assignee
Ito Kogyo KK
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Publication date
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    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06BTREATING TEXTILE MATERIALS USING LIQUIDS, GASES OR VAPOURS
    • D06B3/00Passing of textile materials through liquids, gases or vapours to effect treatment, e.g. washing, dyeing, bleaching, sizing, impregnating
    • D06B3/28Passing of textile materials through liquids, gases or vapours to effect treatment, e.g. washing, dyeing, bleaching, sizing, impregnating of fabrics propelled by, or with the aid of, jets of the treating material
    • DTEXTILES; PAPER
    • D06TREATMENT OF TEXTILES OR THE LIKE; LAUNDERING; FLEXIBLE MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D06BTREATING TEXTILE MATERIALS USING LIQUIDS, GASES OR VAPOURS
    • D06B23/00Component parts, details, or accessories of apparatus or machines, specially adapted for the treating of textile materials, not restricted to a particular kind of apparatus, provided for in groups D06B1/00 - D06B21/00
    • D06B23/02Rollers
    • D06B23/023Guiding rollers

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Textile Engineering (AREA)
  • Treatment Of Fiber Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 スレや折れ、しわの発生しやすい布を、能率
よくしかも高品質のものとして液流処理する。 【構成】 処理液槽3と誘導路5とノーテンション搬送
装置6とからなる循環処理系に、被処理布2を拡布状態
で無端状に仕掛け、該被処理布2に液流処理を施す。処
理液槽3の後端部分には、誘導路下流端から落流した処
理液を受ける液受面Aを設ける。液受面Aには、誘導路
下流端から落下した被処理布を受ける略水平な布受面B
を連設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、「スレ」や「折れ」あ
るいは「しわ」が発生しやすい液流処理条件の厳しい布
〔例えば絹や麻あるいはレーヨンを素材とする布(交織
布、交編布を含む)〕を、能率よくしかも高品質のもの
として液流処理可能とする拡布液流処理装置に関するも
のである。
【0002】
【発明の背景及び従来の技術】絹織物や絹編物等の絹素
材布を精錬処理や染色処理するばあいを例にとれば、絹
素材布は光沢と感触を尊ぶ高級布の性格を有するもので
あるところ、該布は、摩擦堅ろう度等が低く「スレ」や
「折れ」あるいは「しわ」等の損傷をうけやすい性質を
有するものであるため、精錬処理や染色処理に際して
は、その取扱いに十分な注意を払わなければならない。
【0003】絹素材布の精錬処理や染色処理等を行うに
際して必要とされる条件の主なものを挙げれば以下のご
とくである。即ち、「スレ」や「折れ」、「しわ」、
「布目の崩れ」等の傷の発生を防止するため、 布がロープ状態やもつれ状態あるいはからみ状態と
ならないようにすること。 布にテンションを極力かけないこと。
【0004】このような処理条件に適合しうる液流処
理、例えば染色処理としては、従来、つり染め(1:1
00程度の高浴比の下で行なう)によるのが安全である
とされており、それ以外の方法、例えば、図12に示す
ごとき、処理液を収容せる処理液槽a及び処理液ととも
に被処理布bを移送させる誘導路cを含む循環処理系に
被処理布bを無端状に仕掛けて液流染色する液流染色装
置dを用いての染色法(浴比は1:20〜1:25)は
不向きであるとされていた。
【0005】なぜならば、かかる従来の液流処理装置を
用いて染色するばあいには、仕掛けられた被処理布bが
循環移動中にロープ状態やもつれ状態あるいはからみ状
態となり「スレ」や「折れ」、「しわ」等が発生しやす
い問題があった他、布引上げリールeと被処理布bとの
間に生ずるスリップによって「スレ」が発生する問題が
あったからである。又布引上げリールeが処理液面のか
なり上方に位置する如く配設されていたことから、被処
理布は、大きなテンションがかかった状態で無理に引き
延ばされつつ、かつ横ブレしながら引上げられることと
なり、そのため「折れ」「スレ」「布目の形崩れ」等が
染布に発生し、染布の風合いや触感が損なわれるという
問題もあったからである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た高浴比つり染めによって染色処理するばあいには、浴
比があまりにも高いために、多量の染料や助剤等の薬品
を要し又多くの熱量を要する等経済性の面において問題
があった他、吊下げられた布相互が接触して「スレ」等
が発生しないように、作業を慎重に行わなければなら
ず、従って作業能率が非常に悪く、生産性に劣る問題が
あった。又つり染め方式においては、吊下げられた布の
上下動に伴って多少の処理液対流は生ずるものの、処理
液それ自体は滞溜状態にあることから、得られた染布の
風合、触感に限界があった。
【0007】特に、布が編物であるばあいには、竿掛け
状態にある編物は、その自重によって、特に上側部が伸
びる傾向にあるため、該伸びた部分は不良品として切断
除去しなければならない事態を招くこととなり、歩留り
が悪いという問題もあった。
【0008】本発明者は、絹素材等の「スレ」や「折
れ」、「しわ」の発生しやすい素材布におけるこのよう
な問題点に鑑み、「スレ」「折れ」「しわ」等のない高
品質の処理物を能率よく製造可能とする液流処理装置の
開発を目的とし、鋭意研究を重ねた。その結果、前記し
た処理条件を充足するためには、主として次の
(イ)(ロ)( ハ)に述べる点を踏まえて従来の液流処
理装置を改良する必要のあることが判明した。
【0009】(イ)循環処理系に仕掛けられた被処理布
を常に拡布状態で循環させること。 (ロ)処理液槽の液内より引上げられる布にテンション
がほとんどかからない布引上げ手段を講ずること。 (ハ)被処理布を拡布状態で循環させるものであって
も、それだけではしわを防止しきれないことに鑑み、誘
導路より処理液槽に落下した被処理布に適度の揉効果を
与えること。 本発明はかかる知見をさらに発展させることによって完
成されたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は以下のごとき手段を採用する。本発明は係
る拡布液流処理装置(以下装置という)1は、被処理布
2を処理液中において遊泳移行させるための処理液槽3
と;該処理液槽3の上方位置において、後方に向け下方
に傾斜するごとく前後方向に配設されかつ流下する処理
液とともに被処理布2を移送させる誘導路5と;該誘導
路5の上流端に連なるごとく左右方向に延び、かつ処理
液槽3の底部から液送ポンプPによって吸出された処理
液を貯留する貯液槽22と;処理液槽前端の液内より被
処理布2を引上げるノーテンション搬送装置6と;から
なる循環処理系を具え、該処理液槽3とノーテンション
搬送装置6と誘導路5とに亘って拡布状態で無端状に仕
掛けられた被処理布2に液流処理を施す装置である。
【0011】そして前記誘導路5の左右幅L2を、該誘
導路5の前後全長に亘り略等しく設定するとともに、処
理液槽3の内面部左右幅L1を、処理液槽3の前後全長
に亘り誘導路5の左右幅L2と略等しく設定している。
【0012】又前記ノーテンション搬送装置6は、貯液
槽22の上側において左右方向に延びるごとく配設され
た布送りリール27と、処理液槽前端の処理液面29の
稍上側において該布送りリール27の軸線と平行して左
右方向に延びるごとく配設された案内ローラ30との間
に、布送りリール27の軸線と平行して左右方向に延び
る搬送ローラ31の所要本数を並設し、該搬送ローラ3
1と布送りリール27と案内ローラ30とによって、後
方に向け上方に傾斜する搬送面6aが形成されるごとく
なし、又布送りリール27、案内ローラ30、各搬送ロ
ーラ31の全てを、夫々、搬送される被処理布2との間
にスリップが生じない周速度で回転駆動せしめ、かつ拡
布状態で搬送される被処理布2は、その中間部分が並設
搬送ローラに支持されることによってほとんどテンショ
ンがかからない状態で搬送されるようになされている。
【0013】又前記処理液槽3の後端部分には、前方に
向け下方に徐々に低くなり且つ誘導路下流端から落流し
た吐出処理液を受ける液受面Aを設けるとともに、該液
受面Aには、誘導路下流端から落下した被処理布を受け
る、平面に近い布受面Bを連設してなり、該布受面B
は、水平面に対して下向き20度、上向き5度の角度範
囲にある任意の角度に設定したことを特徴とするもので
ある。
【0014】なお、本発明に係る装置は、高圧液流処理
条件下においてであるか常圧液流処理条件下においてで
あるかを問わず応用可能である。
【0015】
【作用】次に上記構成に基づいて、本発明に係る装置1
の作用を説明する。まず、処理液槽3とノーテンション
搬送装置6と誘導路5とに亘って、例えば誘導路5の左
右幅L2よりも稍大きい幅を有する被処理布2を拡布状
態で無端状に仕掛けて後、液送ポンプPを作動させかつ
ノーテンション搬送装置6を作動させる。その結果、処
理液槽3から吸引された処理液は、適宜熱交換器26に
より所定温度に加熱されて貯液槽22に送給せしめら
れ、その液面が誘導路5の上流端21を越えると、貯液
槽22内の処理液7は順次誘導路5内にオーバーフロー
し、従って、ノーテンション搬送装置6により処理液槽
3の液内から引上げられて誘導路5の上流端21内に落
下導入された被処理布2は、側方に広がる傾向にある液
流に伴われて拡布状態を維持しつつ誘導路5内を移送せ
しめられ、処理液槽3内に導入されて後、処理液内を前
方に向けて拡布状態のまま遊泳移行せしめられる。
【0016】これについて説明を補足する。被処理布2
の幅が誘導路5の左右幅よりも稍大きく形成されている
ために、図5に示すごとく、被処理布2は、その両側縁
部2a,2aが誘導路5の両側部5a,5aに案内され
た横ブレのない安定拡布の状態で移送せしめられる。な
お、移送被処理布2の両側縁部2a,2aは処理液によ
って保護された状態にあるため、移送中において両側縁
部2a,2aが誘導路5の側部5a,5aと直接的には
接触せず(例えば側縁部2aと誘導路5の側部5aとの
間には、10mm前後の間隙が生ずる状態での布移送)、
従って該両側縁部2a,2aに「スレ」が発生するおそ
れはない。
【0017】図7に示すように、誘導路下流端から落流
した処理液は液受面Aに受けられて、布受面Bに向けて
流下せしめられる。又誘導路下流端から落下した被処理
布2は、誘導路5の左右幅L2と処理液槽3の内面部左
右幅L1とが略等しく設定されているため、拡布状態を
保ったまま処理液槽3内に導入され、布受面Bに受けら
れる。該布受面Bに受けられた被処理布2は、液受面A
を流下した処理液に伴われて前方に順次移行せしめられ
るのであるが、液受面を流下してきた処理液を堰止める
ようにも作用する。その結果同図に示す如く、布受面B
に受けられた被処理布と液受面Aとの間の液位が上昇し
たものとなり、被処理布はこの液位上昇部分8に順次投
入されて適度の揉効果を受け、しわの固定が防止され
る。
【0018】このように適度の揉効果を受けた被処理布
は、布受面から処理液槽の処理液中に導入され、処理液
7内を前方に向けてジグザグ状を呈しながら遊泳移行す
る。そして、前記のように誘導路5の左右幅L2と処理
液槽3の内面部左右幅L1が略等しく設定されているた
め、被処理布2は、その両側縁部2a,2aが、前記誘
導路5におけるばあいと同様にして、処理液槽3の両側
部12,12に案内されつつ拡布状態のまま、前方に向
けて処理液内を遊泳移行する。
【0019】そして、処理液槽3の前端に達した被処理
布2は、ノーテンション搬送装置6の形成する搬送面6
a(搬送面6aの下端は処理液面29に近接した状態に
ある)上を、中間部分が並設搬送ローラ31に支持され
た状態で、かつ被処理布2と各ローラ及びリールとの間
にスリップが生じない状態で、拡布状態のまま液内より
引上げられ搬送される。従って搬送中の被処理布2にか
かるテンションは、拡布搬送の被処理布2Aの全体に分
布した状態となる。それ故、搬送被処理布の部分部分に
おけるテンションは非常に小さなものとなり、被処理布
2は、ノーテンションに近い状態で液内より引上げられ
て搬送されることとなるのである。以上述べたサイクル
を繰返すことによって品質のよい所要の処理物を得るこ
とができる。
【0020】又本発明に係る装置によるときには、被処
理布の厚さや重量によって若干異なるが、浴比を1:1
5程度にまで下げることが可能となる。これは、液位上
昇部分8から順次流れ出る豊富な流下液に伴われて被処
理布が円滑に移行することから、処理液槽における処理
液の液面が低い位置にあっても、布受面に受けられた被
処理布が処理液中に無理なく導入されるからである。
【0021】
【実施例】以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。図1〜6において、本発明に係る装置1は、被処理
布2を処理液中において後方から前方に向けて遊泳移行
させるための処理液槽3と;該処理液槽3の上方位置に
おいて前後方向に配される布移送用の誘導路5と;処理
液槽前端の液内より被処理布2を引上げるノーテンショ
ン搬送装置6と;からなる循環処理系を具え、該循環処
理系に、被処理布2を拡布状態で無端状に仕掛け、該被
処理布2に液流処理を施すものである。
【0022】これを具体的に説明すれば次のごとくであ
る。即ち、処理液槽3は、上面全体が開放状態にある舟
形状をなし、所要量の処理液7が収容せしめられる(浴
比は例えば1:15)。該処理液槽3の内面部左右幅L
1は、前後全長に亘って等しく設定され(該内面部左右
幅L1は、後述する誘導路5の左右幅L2と略等しく設
定されている)、かつその前側底部10は、前方に延び
る曲面部とされており、特に前側底部10は、多数の液
抜用の透孔11(図においては、その径が実際よりも大
きく誇張して表わされている)が穿設された孔明曲面部
とされている。
【0023】又処理液槽3の後端部分には、図4、図6
〜7に示すごとく、前方に向け下方に傾斜し且つ誘導路
下流端から落流した吐出処理液を受ける液受面Aを設け
る。該液受面Aは、処理液に下流側への方向性を与える
ものであり、その傾斜角度は30度〜60度(図では4
5度)に設定するのが好ましい。又該液受面Aには、誘
導路下流端20から落下した被処理布を受ける略水平な
布受面Bを連設してなる。なお被処理布は、処理液の吐
出量にもよるが、液受面Aの下端に近接して例えば該下
端から約5センチ程度離れた部分で受けられるようにす
るのがよい。そして該布受面Bの前端は、前方に向け下
方に傾斜する傾斜面Cに連ねる。
【0024】なお本実施例においては、処理液槽3の対
向する側部12,12の略前半部分12a,12a(図
4において一点鎖線で囲った部分)に、液面下の部分の
略全面に亘るごとく液抜用の透孔13(図においては、
その径が実際よりも大きく誇張して表わされている)が
多数穿設されている。又図1〜4において符号14は、
前側底部(孔明曲面部)10及び処理液槽3の両側部略
前半部分12a,12aの全体を、所要間隔をおいて囲
い壁15により囲うことにより形成された処理液吸出し
用のジャケットである。
【0025】誘導路5は、前記処理液槽3の上方位置に
おいて、後方に向け下方に傾斜するごとく前後方向に配
設されている。該誘導路5の底面部16は平滑であり、
又その左右幅L2は、前後全長に亘って等しく設定され
ており、全体として偏平な樋状あるいは管状(図におい
ては樋状に形成されたばあいが示されている)を呈す
る。又該誘導路5の下流端20は、処理液槽3の前記液
受面Aと対向するごとくなされ(図4参照)、かつその
上流端21は、処理液槽3の上方稍前側部位において左
右方向に延びるごとく配設された処理液貯留用の貯液槽
22内において、上方に開口する。
【0026】該貯液槽22は、導液管23(図4参照)
によって処理液槽底部のジャケット液抜部25と連通さ
れており、液送ポンプPの駆動によって吸出された液抜
部25からの処理液は、熱交換器26により所定温度に
加熱されて貯液槽22に供給せしめられる。なおジャケ
ット液抜部25は、処理液槽前側底部10の液抜用の透
孔11及び処理液槽側部12の液抜用の透孔13に連通
した状態にある(図3参照)。
【0027】前記ノーテンション搬送装置6は、貯液槽
22の稍上側において左右方向に延びるごとく配設され
た布送りリール27と、処理液槽3の前端の処理液面2
9(図4参照)の稍上側において該布送りリール27の
軸線と平行して左右方向に延びるごとく配設された案内
ローラ30との間に、布送りリール27の軸線と平行し
て左右方向に延びる搬送ローラ31の所要本数(図面に
おいては8本を並設したばあいが示されている)を、該
搬送ローラ31と布送りリール27と案内ローラ30と
によって、後方に向け上方に傾斜する搬送面6aが形成
されるごとく並設してなる。
【0028】そしてこれら布送りリール27、案内ロー
ラ30、各搬送ローラ31の全てを、適宜の駆動手段に
より、搬送される被処理布2との間にスリップが生じな
い周速度で回転駆動せしめ、かつ搬送される被処理布2
は、その中間部分が並設搬送ローラに支持されることに
よって、ほとんどテンションがかからない状態で引上げ
搬送されるようになされている。
【0029】なお、被処理布2を搬送する際において、
被処理布2と各搬送ローラ31との接触を一層十分なも
のとするため、上方に向け稍突に湾曲した搬送面6aが
形成されるよう、各搬送ローラ31をアーチを描くよう
に並設するのがよい。なお前記案内ローラ30は、保守
点検等に際して処理液槽3内に人が入る必要のばあいを
予定して、ノーテンション搬送装置6の下端部分に人の
出入口を形成しうるよう、ワンタッチ着脱を可能とする
のがよい。
【0030】本実施例に係る装置1の作用は、前記「作
用の項」で述べたところと同様である。
【0031】本発明に係る装置において、貯液槽17、
誘導路5、処理液槽3には、被処理布2の循環方向全長
に亘って仕切りが設けられ、循環処理系が複数列に区画
されることもある。なお、処理液槽の側部12に液抜用
の孔部13を設けるばあいにおいて循環処理系を区画す
るときには、該側部12からの液抜きによる波立ち防止
効果を各区画において得るために、該循環処理系を2つ
に区画するものとする。
【0032】その際、処理液槽3における仕切りを例に
とれば、該仕切り32は、図8に示すごとく、所要間隔
を隔てる側板33,33を以て形成し、かつ各壁板3
3,33には、液面下の部分の略全面に亘るごとく液抜
用の透孔35を穿設し、両側板33,33の開口下端3
6を前記ジャケット14内に開放させるのがよい。この
ように形成すると、各区画37,37において、処理液
が両側部からも吸出されることとなり、各区画内におけ
る処理液の波立ちを極力防止しうることとなる。
【0033】図9はノーテンション搬送装置6を、全て
同径である案内ローラ30と搬送ローラ31とローラ状
布送りリール27とによって構成したばあいを示し、隣
合うローラにおける布接触部位39,39間の距離L3
は、全て等しく設定されている。
【0034】図10〜11は、液受面A及びそれに連な
る布受面Bの他の構成を説明するものである。図10に
示す液受面Aは、前方に向け下方に徐々に低くなる湾曲
面として形成されている。又図11に示す布受面Bは、
若干上向きに形成されている。
【0035】なお布受面Bの角度について付言すると、
その角度を例えば図12のように下向き20度よりも大
きな傾斜角度に設定したばあいには、被処理布は、重力
の作用によりそれ自体が移行の方向性を持つことになっ
て、流下する処理液に伴われて勢いよく移行してしま
う。それ故、処理液を堰止める作用が不十分となって、
布受面に受けられた被処理布と液受面との間の液位上昇
を生じさせがたく、従って被処理布に与えられる揉み効
果が少なくなる。又布受面の上向き角度が5度を越える
と、液流に伴われての被処理布の移行が円滑に行われな
くなる。
【0036】
【発明の効果】 本発明の装置によれば、(a) 被処理布は、誘導
路において、安定した拡布状態でしかも「スレ」発生の
おそれなく安全に移送せしめられる。(b) 又処理液
槽内に導入された被処理布は、処理液槽の後端側部分に
生ずる液位上昇部分に順次投入されて適度の揉効果を受
けて、「折れ」や「しわの固定」が防止される。特に染
色処理においては、「折れ」や「しわの固定」を原因と
して部分的に濃染現象(図13に示す如く、縦方向や斜
め方向に走る濃く染まった線40が現れる現象)が生じ
やすいのであるが、本発明によるときにはこの濃染を皆
無に近い状態に解消しうる。このように適度の揉効果を
受けた後、被処理布は処理液内を安定した拡布状態で遊
泳移行する。(c) そしてノーテンション搬送装置に
よって、被処理布は横ブレすることなく拡布状態で安定
的に引き上げられ、このように引上げられた後は、拡布
状態のまま、スリップが生じない状態でかつノーテンシ
ョンに近い状態で搬送される。
【0037】従って、被処理布は、誘導路や処理液槽を
移送せしめられる間に「スレ」や「折れ」、「しわ」等
の損傷を受けるおそれなく、又布引上げ時の張力を原因
とする「スレ」や「折れ」、「布目の崩れ」等が発生す
るおそれもなく、常に安定した拡布状態で循環し、良好
に精練処理、染色処理、水洗処理等の液流処理が施され
ることとなる。
【0038】このようなことの結果、「スレ」や「折
れ」あるいは「しわ」等が発生しやすい液流処理条件の
厳しい布(例えば絹や麻あるいはレーヨンを素材とする
織物、編物)であっても、高能率でしかも高品質のもの
として液流処理することができるのである。
【0039】 又本発明によるばあいの経済性を、絹
素材布の染色処理を例にとって説明すれば、本発明によ
るときには、前記した従来のつり染法によるばあいに比
して著しい低浴比の下で染色処理することができるため
(浴比を例示するならば、つり染法においては1:10
0程度であるのに対して本発明によるときには前記「作
用の項」で説明した通り、1:15程度の低浴比に設定
することも可能である。なおこの浴比は品質の劣化を許
容して採用されていた前記液流染色装置における浴比
1:20〜1:25よりも低浴である)染料や助剤等の
薬品を節減しうるとともに消費エネルギの節減をも期し
うる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る装置の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】処理液槽を示す一部切欠斜視図である。
【図3】処理液槽の断面図である。
【図4】本発明に係る装置をその作用とあわせて示す断
面図である。
【図5】誘導路における被処理布の移送状態を示す断面
図である。
【図6】液受面と布受面とからなる揉部を説明する斜視
図である。
【図7】揉部の作用を説明する説明図である。
【図8】仕切りによって区画された処理液槽を示す断面
図である。
【図9】ノーテンション搬送装置の他の例を示す断面図
である。
【図10】液受面と布受面とからなる揉部の他の態様を
その作用とともに説明する説明図である。
【図11】液受面と布受面とからなる揉部の他の態様を
その作用とともに説明する説明図である。
【図12】従来の液流処理装置を説明する説明図であ
る。
【図13】濃染現象を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 装置 2 被処理布 3 処理液槽 5 誘導路 6 ノーテンション搬送装置 12 処理液槽の側部 22 貯液槽 27 布送りリール 30 案内ローラ 31 搬送ローラ A 液受面 B 布受面

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理布2を処理液中において遊泳移行
    させるための処理液槽3と;該処理液槽3の上方位置に
    おいて、後方に向け下方に傾斜するごとく前後方向に配
    設されかつ流下する処理液とともに被処理布2を移送さ
    せる誘導路5と;該誘導路5の上流端に連なるごとく左
    右方向に延び、かつ処理液槽3の底部から液送ポンプP
    によって吸出された処理液を貯留する貯液槽22と;処
    理液槽前端の液内より被処理布2を引上げるノーテンシ
    ョン搬送装置6と;からなる循環処理系を具え、該処理
    液槽3とノーテンション搬送装置6と誘導路5とに亘っ
    て拡布状態で無端状に仕掛けられた被処理布2に液流処
    理を施す装置において、 誘導路5の左右幅L2を、該誘導路5の前後全長に亘り
    略等しく設定するとともに、処理液槽3の内面部左右幅
    L1を、処理液槽3の前後全長に亘り誘導路5の左右幅
    L2と略等しく設定し、 又前記ノーテンション搬送装置6は、貯液槽22の上側
    において左右方向に延びるごとく配設された布送りリー
    ル27と、処理液槽前端の処理液面29の稍上側におい
    て該布送りリール27の軸線と平行して左右方向に延び
    るごとく配設された案内ローラ30との間に、布送りリ
    ール27の軸線と平行して左右方向に延びる搬送ローラ
    31の所要本数を並設し、該搬送ローラ31と布送りリ
    ール27と案内ローラ30とによって、後方に向け上方
    に傾斜する搬送面6aが形成されるごとくなし、布送り
    リール27、案内ローラ30、各搬送ローラ31の全て
    を、夫々、搬送される被処理布2との間にスリップが生
    じない周速度で回転駆動せしめ、かつ拡布状態で搬送さ
    れる被処理布2は、その中間部分が並設搬送ローラに支
    持されることによってほとんどテンションがかからない
    状態で搬送されるようになされており、 又前記処理液槽3の後端部分には、前方に向け下方に徐
    々に低くなり且つ誘導路下流端から落流した吐出処理液
    を受ける液受面Aを設けるとともに、該液受面Aには、
    誘導路下流端から落下した被処理布を受ける、平面に近
    い布受面Bを連設してなり、該布受面Bは、水平面に対
    して下向き20度、上向き5度の角度範囲にある任意の
    角度に設定したことを特徴とする、スレや折れ、しわの
    発生しやすい素材布用の拡布液流処理装置。
JP4235420A 1992-08-10 1992-08-10 スレや折れ、しわの発生しやすい素材布用の拡布液流処理装置 Pending JPH0657615A (ja)

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CN116753706A (zh) * 2023-08-24 2023-09-15 诸城恒信新材料科技有限公司 一种海绵布料加工用自动脱水干燥机

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