JPH0657355B2 - 水質改質方法 - Google Patents

水質改質方法

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JPH0657355B2
JPH0657355B2 JP12018085A JP12018085A JPH0657355B2 JP H0657355 B2 JPH0657355 B2 JP H0657355B2 JP 12018085 A JP12018085 A JP 12018085A JP 12018085 A JP12018085 A JP 12018085A JP H0657355 B2 JPH0657355 B2 JP H0657355B2
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和宏 山崎
宏臣 小林
俶将 猪狩
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工業技術院長
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、飲料水、プール、養魚槽などの水質改良方法
に関するものであり、副次効果による悪影響がなく、簡
便な手段で目的を達成しうる水質改質方法に関する。
(従来の技術) 2価の鉄イオンを含む化合物が共存する水の酸素溶解度
を増し、水質腐敗を防止する効果があることは知られて
いる(特開昭57−135012)。
しかしながら、2価鉄イオンは酸化されやすく、不安定
であるため実用にあたっての難点となっていた。しか
し、最近の研究により適当な還元剤を鉄(II)化合物に
対して3〜10%添加することにより活性を高めると共
に安定化できることが見出された(特開昭58−156
539)。
このようにして活性で、かつ、安定化された2価鉄イオ
ンを含む組成物、例えば硫酸第一鉄/アスコルビン酸水
溶液を、紙、繊維、活性炭ゼオライト、シリカゲル、ス
ポンジなどの多孔体に担持または含浸して乾燥させたも
のはアンモニア、メチルメルカプタン、トリメチルアミ
ン、硫化水素などを選択的に吸着し、脱臭剤あるいは大
気浄化剤として機能することが認められている(特開昭
59−132937)。
(発明が解決しようとする問題点) 上記のように2価鉄イオンを含む組成物が大気中の種々
の物質を吸着あるいは反応により除去する効果のあるこ
とはわかったが、水中での作用、例えば中の微量物質に
対する作用及び水に対する影響はよくわかっていない。
この2価鉄イオンを含む組成物が水処理剤として使用さ
れた例は産業廃水、都市下水などの汚濁性有機物の凝集
効果及び溶存酸素増加効果を利用するものにとどまって
いる(特公昭60−3849号)。
一方従来の家庭用脱臭剤に用いられる薬品は飲料水など
にはそのまま使用できないことはいうまでもない。なぜ
なら、活性物質が処理水に溶出して水を汚染し人体に悪
影響を及ぼしたり、臭味を与えたりするからである。
本発明者らは、水に溶解しているアンモニア、アミンに
対する2価鉄イオンを含む組成物の効果を調べたとこ
ろ、アンモニア、アミンと反応し、その含有量を低下さ
せる効果があることを認めた。
アンモニア、アミンは、汗、尿などの人間の排泄物や魚
類の排泄物、魚餌の未摂取部分などから生じ水中に溶存
する。例えば養魚槽で水の更新を行わないと水質が急速
に劣化し、養魚の健康状態に影響を及ぼすがその原因は
溶存酸素の低下とともにアンモニア、アミンの蓄積にあ
るといわれている。発明者らはさらに安定化した2価鉄
イオンを含む組成物の機能としてアンモニア、アミンの
除去機能の他に顕著な遊離塩素除去能を発揮することを
見い出した。
遊離塩素は水道水に0.5〜1ppm程度含有されこれ
が水道水の味をまずくしているが、遊離塩素は殺菌の目
的で添加しているのであって、従来公知の方法、例えば
活性炭吸着により除去すると同時に殺菌作用も失われ、
処理水は貯蔵性に乏しくなる。安定化された2価鉄イオ
ンを含む組成物の場合はそれ自体に制菌作用があるので
共存させておけば、処理水の貯蔵性も良好である。
しかしながら安定化された2価鉄イオン組成物の有効成
分は水溶性であるため水と接触させると溶出して来る。
特に鉄イオンの溶出は、そのために水の味をまずくし、
茶を入れた場合悪くなる。おいしい水の条件として遊離
塩素0.1ppm以下、鉄分0.2ppm以下といわれ
ているが、塩素を低減させても鉄分が増大する結果を招
来する。
(問題点を解決するための手段) 発明者らは鋭意研究の結果、上記安定した鉄イオン組成
物を多孔体に担持又は含浸させ、防水透湿性フィルムで
覆ったものを水と接触させることにより鉄分の溶出なく
してアンモニア、アミン及び遊離塩素の除去ができるこ
とを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至っ
た。
すなわち本発明は、活性、かつ、安化した2価鉄イオン
を含む組成物を担持または含浸した多孔体を防水透湿性
フィルム内に保持し、流密的に封緘してなる袋状物を処
理する水に浸漬あるいは接触させることを特徴とする水
質改質方法を提供するものである。
本発明に用いられる防水透湿性フィルムとは水、水性液
などの親水性液体に透過しないが、空気、水蒸気その他
の気体は透過するフィルムである。主としてフッ素化ポ
リオレフィン、ポリオレフィンなどの疎水性物質の微多
孔フィルム、又は、その気体透過性を損なわぬよう紙、
不織布などで補強裏打ちされたフィルムである。その例
としては商品名、μ−フィルム(三井東圧)、NFRシ
ート(徳山曹達)、セルポア(積水化学)、ゴアテック
ス(潤工社)、タイペック(デュボン)、ジュラガード
(ポリプラスチックス)として市販されているものがあ
げられる。
本発明において組成物を担持または含浸させた多孔体を
防水透湿性フィルムで覆ったものと水とを接触させる
と、多孔体とフィルムの間の空気空間を経由して、水中
のアンモニア、アミン、遊離塩素を吸着除去する一方、
鉄分の水中への溶出は防止される。
本発明において用いられる活性、かつ、安定化された2
価鉄イオンを含む組成物としては、例えば特開昭59−
132937号公報及び特開昭60−66753号公報
に記載されたものがある。以下これを詳述する。
本発明に用いられる2価鉄イオンを含む組成物とは例え
ば鉄(II)化合物とアスコルビン酸及び/又はクエン酸
を組合わせたものである。この組成物に用いられる鉄
(II)化合物の例としては、硫酸第一鉄、塩化第一鉄、
硝酸第一鉄、臭化第一鉄、ヨウ化第一鉄などの鉄(II)
無機塩の他、没食子酸第一鉄、リンゴ酸第一鉄、フマル
酸第一鉄などの鉄(II)有機塩があげられる。鉄(II)
化合物は上記例示のものに限定されるものでなく、水中
に溶解し2価鉄イオンを形成するものであれば任意のも
のを用いることができる。
またアスコルビン酸としてはL−アスコルビン酸、D−
イソアスコルビン酸(エリソルビン酸)が用いられるが
L−アスコルビン酸が好ましい。
また2価鉄イオンを含む組成物中の(II)化合物とアス
コルビン酸及び/又はクエン酸との比率は、1:0.0
2〜0.3(重量比)の範囲が好ましく、さらに好まし
くは1:0.03〜0.1の範囲である。
本発明において安定化された2価鉄イオンを含む組成物
を担持または含浸させる多孔体としては粒状又は板状体
が好ましい。例えば紙、繊維成形体、織布、セラミック
多孔体、木材、粒状活性炭、粒状ゼオライト、プラスチ
ック多孔体、スポンジそれらの複合体などを用いること
ができるが、活性炭に担持又は含浸させたものがアンモ
ニア、アミンの吸着除去速度が比較的速い傾向がある。
多孔体に対する2価鉄イオンを含む組成物の含浸量も特
に制限はなく、通常多孔体中30重量%までの範囲が好
ましいが必要によりこれ以上含浸させてもよい。
前記の2価鉄イオンを含む組成物を担持または含浸させ
た多孔体を、防水透湿性フィルムで覆った物の形状は比
較的単純で、かつ、水との接触面積が広くとれるものが
よい。従って多孔体を2枚の防水透湿フィルムで挟持
し、四囲を流密的に封緘して得る袋状物が製造上、実用
上便利である。
この袋状物の1例を第1図に示す。
この他、防水透湿性フィルムの袋に前記の2価鉄イオン
を含む組成物を担持または含浸させた多孔体を収納し、
収納口を流密的に封緘してもよい。
(発明の効果) 本発明によれば、水道水を処理してその中の遊離塩素を
除去しうまい水をつくることができる。またプールの水
や養魚槽の水に適用して、汗、尿などの人間の排泄物や
養殖魚の排泄物に由来するアンモニアアミン、メルカプ
タン及びその他の汚染物質を吸着除去できる。したがっ
て水を浄化すると共に養殖魚、鑑賞魚に対しては、その
生存率を著しく高めることができる。またこの方法によ
れば2価鉄イオンを含む組成物が静菌作用を示すので、
細菌の繁殖が防止して水を長持ちさせることができる。
本発明において、袋状物の使用方法としてはプール、養
魚槽の水面下壁際に設置するとか冷庫庫内水筒にティー
バック形式で入れておくとかの方法をとることができ
る。一定の使用期間の後簡単に更新できることも本発明
の特徴の一つである。
(実施例) 以下に実施例をあげて説明するが本発明はこれにより限
定されるものではない。
実施例1 硫酸第一鉄七水塩(分子量278.03)25.7gを
イオン交換水に溶解し、100mlの溶液を作成した。
この溶液にL−アスコルビン酸0.5gを加えて溶解
し、活性、かつ、安定化された2価鉄イオンを含む水溶
液とした。
上記水溶液中に活性炭を含浸し、引き揚げて乾燥したと
ころ15%の増加重量を有する担持活性炭を得た。次に
第1図に示すようにして上記担持活性炭(1)1gを、
2枚のμフィルム(2)の端縁2aをホットメルト接着
剤を用いて製した2cm×4cmの袋(3)に収納し、
収納口もホットメルト接着剤を用いて封緘した。
500ccガラスビーカーにそれぞれ水道水500cc
を入れその一方に上記袋を浸漬し、室温にて放置し、時
間の経過に対する遊離塩素量、溶解鉄量を測定した。測
定方法及び結果を以下に示す。
遊離塩素量;残留塩素測定器(o−トリジン法柴田化学
製)によった 鉄量;20mlメスフラスコに 6NHCl1.5ml及び試料水を入れて定容とし原子吸
光分析に付した。
上記表の結果より、袋と接触させた水は遊離塩素が急激
に減少しており、かつ、鉄分の溶出が認められないこと
がわかる。
実施例2 ふた付きポリエチレン製容器(麦茶冷蔵用、1)4個
を用意し、それぞれに上水道水を満たし、内2個に実施
例1で製造したと同じ袋を投入し5時間静置後の水を1
0人の試飲者によって官能検査した。その結果10人の
うち9人が袋を投入してあった水が美味であると報告し
1人が差がないと報告した。袋を投入してあって水が美
味である理由として7人が塩素臭がしないこと5人がプ
ラスチック臭がしないことを挙げた。
実施例3 実施例1で得たと同じ担持活性炭60部に粘土40部及
び水40部を加えて混練し、プレスして乾燥し、8cm
×4cm×0.8cmの成形板(29g)を得た。この
成形板を2枚のμ−フィルムではさみ、四囲をホットメ
ルト接着剤を用いて封緘してボード状物を得た。
空気吹込装置のない5水槽2個にそれぞれ水道水を開
放容器で一日保存して脱遊離塩素させた水を満たし、一
方に上記ボード状物を浸漬し、それぞれ金魚を10匹ず
つ放ち、水の更新は行わず蒸発分を補充するのみで飼育
実験を行った。ボード状物を投入しない方は1週間で水
が汚れ、2匹が死亡したので実験を中止した。ボード状
物を投入した水槽は3ヶ月間も悪臭が発生せず、死亡例
が0であった。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に用いられる2価鉄イオンを含む組成物
を担持させた活性炭を充填した袋状物の断面図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】活性、かつ、安定化した2価鉄イオンを含
    む組成物を担持または含浸した多孔体を防水透湿性フィ
    ルム内に保持し、流密的に封緘してなる袋状物を、処理
    する水に浸漬あるいは接触させることを特徴とする水質
    改質方法。
  2. 【請求項2】多孔体の少なくとも一部に活性炭を含むも
    のを使用する特許請求の範囲第1項記載の水質改質方
    法。
JP12018085A 1985-06-03 1985-06-03 水質改質方法 Expired - Lifetime JPH0657355B2 (ja)

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