JPH0656831A - ロイコトリエン生合成阻害剤としての(キノリン−2−イルメトキシ)ヘテロテトラヒドロカルバゾール類 - Google Patents

ロイコトリエン生合成阻害剤としての(キノリン−2−イルメトキシ)ヘテロテトラヒドロカルバゾール類

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JPH0656831A
JPH0656831A JP3274451A JP27445191A JPH0656831A JP H0656831 A JPH0656831 A JP H0656831A JP 3274451 A JP3274451 A JP 3274451A JP 27445191 A JP27445191 A JP 27445191A JP H0656831 A JPH0656831 A JP H0656831A
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John W Gillard
ダブリュ.ギラード ジョン
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Merck Frosst Canada and Co
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 〔R,R,R及びRは水素、ハロゲン、低級ア
ルキルなど、Rは水素又はX−R,Rは水素、低
級アルキルなど、Rは−(CRQ,R
水素、Rなど、Rはアルキル、アルケニルなど、m
は0〜3、pは1〜3、qは0又は1、sは0〜4、X
はC(O),CR,S(O)又は結合、Qは−
CHOH,1H−テトラゾール−5−イルなど、X
−XはCHO,CHSなど、YはO,Sなどを示
す〕を有するロイコトリエン生合成阻害剤である化合物
又は薬学的に許容されるそれらの塩。 【効果】上記の化合物は抗喘息剤、抗アレルギー剤、抗
炎症剤および細胞保護剤として有用であり、また下痢、
高血圧、アンギナ、血小板凝集、大脳痙攣、早産分娩、
自然流産、月経困難および片頭痛の治療に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】ロイコトリエン類及びそれらの生合成活
性、特に種々な症状におけるそれらの役割が、例えば米
国特許第4,683,325号(1987年7月28
日)に記載されている、その内容はここにこれを引用す
ることにより本明細書に組み入れたものとする。いくつ
かの種類の化合物は哺乳動物、特にヒトにおいてロイコ
トリエンの生合成を阻害する活性を示す。例えば、EP
349,062(メルク社)には次の一般式Aの一連の
化合物が記載されている。
【化4】 EP339,416(Bayer)及び344,519
(Bayer)には次の式B及びCの化合物がそれぞれ
記載されている。
【化5】 上記化合物は主な構造的特徴において本発明から化学的
に異なっている。すなわち、本発明の化合物はヘテロテ
トラヒドロカルバゾール核を含み、それは上記のものに
は存在しない。
【0002】EP353,983(Glaxo)及びJ
P80/145,687Chem.Ab.94巻、12
1318)は構造D及びEのアザテトラヒドロカルバゾ
ール類を開示している。カナダ特許1,006,875
(Ayerst)は式Fのオキサ−及びチア−テトラヒ
ドロカルバゾール類を開示している。これらの化合物の
すべては、後者はすべてキノリニルメトキシ基を含んで
いるが、その技術の化合物のいずれもキノリン構造を含
んでいないという点において本発明の化合物と著しく異
なっている。
【化6】
【0003】本発明は、ロイコトリエン生合成阻害剤と
しての化合物、それらの製造方法、及びこれらの化合物
を哺乳動物(特にヒト)に使用するための方法及び薬学
的組成物に関する。
【0004】ロイコトリエン生合成阻害剤としてのそれ
らの活性によって本発明の化合物は抗喘息剤、抗アレル
ギー剤、及び抗炎症剤として有用でありそしてアレルギ
ー性鼻炎及び慢性の気管支炎の治療に並びに乾癬及びア
トピー性湿疹のような皮膚病の改善に有用である。これ
らの化合物はまた心臓血管及び血管組織におけるロイコ
トリエンの病理学的作用、例えばアンギナまたはエンド
トキシンのショックのような作用を阻害するためにも有
用である。本発明の化合物はアレルギー性結膜炎を含む
目の炎症及びアレルギー疾患の治療に有用である。この
化合物はまた細胞保護剤として及び片頭痛治療のために
も有用である。したがって、本発明の化合物はまた哺乳
動物(特にヒト)の症状、例えば糜爛性胃炎;糜爛性食
道炎;炎症性腸疾患;エタノールで誘発された出血性糜
爛;肝臓虚血;肝臓、膵臓、腎臓、または心筋組織の有
害な薬剤で誘発された障害または壊死;CCl4及びD
−ガラクトサミンのような肝臓毒性薬剤によって起こさ
れた肝臓柔組織障害;病気で誘発された肝臓障害;胆汁
酸塩で誘発された膵臓または胃腸障害;外傷またはスト
レスで誘発された細胞障害;及びグリセロールで誘発さ
れた腎臓機能不全の治療または予防するために使用され
得る。
【0005】この発明の化合物は、5−HPETE,5
−HETE及びロイコトリエンのようなアラキドン酸の
5−リポキシゲナーゼ代謝産物の生合成の阻害剤であ
る。ロイコトリエンB4,C4,D4,及びE4は様々な症
状、例えば喘息、苦痛、潰瘍、及び全身性の過敏症に寄
与することが知られている。したがって、そのような化
合物の合成の阻害はこれらの及び他のロイコトリエンに
係る症状を緩和すると考えられる。
【0006】本発明は式I:
【化7】 〔式中、R1、R2、R3、R4およびR10のおのおのは、
独立的に水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルケニ
ル、低級アルキニル、−CF3、−CN、−NO2、−N
3、−C(OH)R66、−C(O)OR12、−S
13、−S(O)R13、−S(O)213、−S(O)2
NR1515、−C(O)NR1515、−OR15、−NR
1515、−C(O)R16叉は−(CH2r21であり、
5は水素叉はX−R9であり、R6は独立的に水素叉は
低級アルキルであり、叉は同じ炭素原子上の2つのR6
基は結合して3〜6個の炭素原子のシクロアルキル環を
形成し、R7は−(CR66sQであり、R8は水素、
9、−CR23=CR2425、−C(Cl)=CCl2
は同じ炭素原子上のR6とR8は一緒になって二重結合の
酸素(=O)であってもよく、R9はアルキル、アルケ
ニル、−(CH2tPh(R102叉は−(CH2t
h(R102であり、R11はカルボキシ基へのアミノ基
αを除く標準アミノ酸の構造であり、叉は同じ窒素に結
合したR11とR18は環化してピロリン残基を形成するこ
とができ、R12は水素、低級アルキル叉は−CH221
であり、R13は−CF3叉はR14であり、R14は低級ア
ルキル叉は−(CH2u21であり、R15は水素、−C
(O)R16、R14であり、叉は同じ窒素上の2個のR15
基は結合してO、S叉はNから選択された2個までのヘ
テロ原子を含む4〜6個の原子のヘテロ環を形成しても
よく、R16は水素、低級アルケニル、低級アルキニル叉
はR13であり、R17は−(CH2v−C(R1818)−
(CH2v−R19叉は−CH2C(O)NR1515であ
り、R18は水素叉は低級アルキルであり、R19はa)3
〜9個の核形成炭素原子とN、S叉はOから選択された
1叉は2個の核形成ヘテロ原子を含む単環叉は二環式ヘ
テロ環であり、かつヘテロ環基の各環は5叉は6個の原
子より形成されている、叉はb)W−R20基であり、R
20は21個までの炭素原子を含み、(1)炭化水素基叉
は(2)1個のヘテロ原子のみを環中に含む有機非環式
叉は単環式カルボン酸のアシル基であり、R21は1叉は
2個のR22基で置換されたフェニルであり、R22は水
素、ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級ア
ルキルチオ、低級アルキルスルホニル、低級アルキルカ
ルボニル、−CF3、−CN、−NO2叉は−N3であ
り、R23は、R18であり叉はR23とR24は結合を形成し
てもよく、R24はR6であり叉はR23とR24は結合を形
成してもよく、R25はR6であり、mは0〜3であり、
pは1〜3であり、qは0叉は1であり、m+p+qは
2〜4であり、m+qは0〜3であり、rは0〜2であ
り、sは0〜4であり、tは0〜3であり、uは0〜3
であり、vは0〜3であり、WはO、S叉はNR15であ
り、XはC(O)、CR66、S(O)2叉は結合であ
り、X2−X3はCH2O、CH2S、CH2S(O)2、C
2CH2叉はCH=CHであり、YはO、NR15、S、
S(O)叉はS(O)2であり、Qは−C(O)NR11
18、−C(O)OR12、−C(O)NHS(O)2
13、−NHS(O)213、−S(O)2NHR15、−C
(O)NR1515、−C(O)OR17、−CH2OH叉
は1H−叉は2H−テトラゾール−5−イルである。〕
の新規な化合物または薬学的に許容できるそれらの塩を
提供する。
【0007】 式Iの好ましい実施態様は、式中、
1、R2、R3およびR4のおのおのは水素であり、R5
はX−R9であり、R8はR9であり、R10は水素叉はハ
ロゲンであり、CH2Oはキノリン環の2位に結合し、
Xは結合であり、X2−X3はCH2Oであり、Qは−C
(O)OR12であり、および残りの置換基は式Iで定義
した通りであり、または薬学的に許容できるそれらの塩
である。
【0008】以下の省略は示された意味を有する。 Ac=アセチル C35=アリル Bz=ベンジル c−=シクロ c−C611=シクロヘキシル c−Pr=シクロプロピル Et=エチル i−Pr=イソプロピル Me=メチル Ph=フェニル t−Bu=tert−ブチル Tz=5−テトラゾリル Th=2−叉は3−チエニル
【0009】アルキル、アルケニルおよびアルキニルは
線状、枝分れ状および環状構造およびそれらの組み合せ
を意味する。
【0010】用語「アルキル」は「低級アルキル」を含
み、20個までの炭素原子を有する炭素断片を含むこと
まで拡大する。アルキル基の例は、オクチル、ノニル、
ノルボルニル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テ
トラデシル、ペンタデシル、エイコシル、3,7−ジエ
チル−2,2−ジメチル−4−プロピルノニル、2−
(シクロ−ドデシル)エチル、アダマンチルなどを含
む。
【0011】用語「低級アルキル」は1〜7個の炭素原
子のそれらのアルキル基を含む。低級アルキル基の例
は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチ
ル、sec−およびtert−ブチル、ペンチル、ヘキ
シル、ヘプチル、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、2−メ
チルシクロプロピル、シクロプロピルメチルなどを含
む。
【0012】用語「アルケニル」は「低級アルケニル」
を含み、20個までの炭素原子を有する炭素断片を含む
ことまで拡大する。アルケニルの例は、オクト−2−エ
ン−1−イル、3−(シクロヘキセン−1−イル)プロ
ピル、オクタデシ−9−エン−2−イルなどを含む。
【0013】「低級アルケニル」基は2〜7個の炭素原
子のそれらのアルケニル基を含む。低級アルケニルの例
は、ビニル、アリル、イソプロペニル、ペンテニル、ヘ
キセニル、ヘプテニル、シクロプロペニル、シクロブテ
ニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、1−プロ
ペニル、2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニルなど
を含む。
【0014】用語「アルキニル」は「低級アルキニル」
を含み、20個までの炭素原子を有する炭素断片を含む
ことまで拡大する。アセチレン基は10員以上の環状構
造に含まれる。アルキニルの例はドデシ−2−イン−1
−イル、1−シクロヘキシルブト−1−イン−4−イ
ル、シクロヘキサデシン−3−イルなどを含む。
【0015】「低級アルキニル」基は2〜7個の炭素原
子のそれらのアルキニル基を含む。低級アルキニル基の
例はエチニル、プロパルギル、3−メチル−1−ペンチ
ニル、2−ヘプチニルなどを含む。
【0016】用語「低級アルコキシ」は直線状、枝分れ
状叉は環状配置の1〜7個の炭素原子のそれらのアルコ
キシ基を含む。低級アルコキシ基の例はメトキシ、エト
キシ、プロポキシ、イソプロポキシ、シクロプロピルオ
キシ、シクロヘキシルオキシなどを含む。
【0017】用語「低級アルキルチオ」は直線状、枝分
れ状叉は環状配置の1〜7個の炭素原子のそれらのアル
キルチオ基を含む。低級アルキルチオ基の例はメチルチ
オ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、シクロヘプチル
チオなどを含む。図式すると、プロピルチオ基は−SC
2CH2CH3を意味する。
【0018】用語「低級アルキルスルホニル」は直線
状、枝分れ状叉は環状配置の1〜7個の炭素原子からな
るそれらのアルキルスルホニル基を含む。低級アルキル
スルホニル基の例はメチルスルホニル、2−ブチルスル
ホニル、シクロヘキシルメチルスルホニルなどである。
図式すると、2−ブチルスルホニル基は−S(O)2
H(CH3)CH2CH3を意味する。
【0019】用語「低級アルキルカルボニル」は直線
状、枝分れ状叉は環状配置の1〜8個の炭素原子のそれ
らのアルキルカルボニル基を含む。低級アルキルカルボ
ニル基の例は、ホルミル、2−メチルブタノイル、シク
ロヘキシルアセチルなどである。図式すると2−メチル
ブタノイル基は−C(O)CH(CH3)CH2CH3
意味する。
【0020】用語Ph(R102およびTh(R10
2は、2個のR10置換基で置換されたフェニル叉はチエ
ニル基を示す。ハロゲンはF、Cl、BrおよびIを意
味する。特定の分子中のいくつかの置換基(例えば、R
1、R2、Ph(R102など)の定義は、該分子中の他
の場所のその定義から独立している。このように、−N
1515は−NHH、−NHCH3、−NHC65など
を表わす。
【0021】Nを通して2個のR15基が結合するとき形
成されるヘテロ環はピロリジン、ピペリジン、モルホリ
ン、チアモルホリン、ピペラジンおよびN−メチルピペ
ラジンである。
【0022】Qのプロドラックエステル(すなわち、Q
=CO217のとき)は、サアリ(Saari)らの
J.Med.Chem.、第21巻、第8号、第746
〜753頁(1978年)、坂本らのChem.Pha
rm.Bull.、第32巻、第6号、第2241〜2
248頁(1984年)およびブンドガード(Bund
gaad)らのJ.Med.Chem.、第30巻、第
3号、第451〜454頁(1987年)に記載されて
いるようなエステルを含む。
【0023】R19の定義内において、代表的な単環式叉
はニ環式ヘテロ環基は、2,5−ジオキソ−1−ピロリ
ジニル、(3−ピリジニルカルボニル)アミノ、1,3
−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール
−2−イル、1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール
−2−イル、2,4−イミダゾリンジオン−1−イル、
2,6−ピペリジンジオン−1−イル、2−イミダゾリ
ル、2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル、ピ
ペリジン−1−イル、モルホリン−1−イルおよびピヘ
ラジン−1−イルである。
【0024】用語、標準アミノ酸は、下記のアミノ酸を
含むように使用されている。アラニン、アスパラギン、
アスパラギン酸、アルギニン、システイン、グルタミン
酸、グルタミン、グリシン、ヒスチジン、イソロイシ
ン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニルアラニ
ン、ピロリン、セリン、スレオニン、トリプトファン、
チロシンおよびバリン。(F. H. C. Crick, Symposium
of the Society of Experimental Biology, 1958年
(12)、第140頁、参照。)
【0025】R1とR2はキノリン環のいずれかの非カッ
プリング位置に位置してよいものと理解される。R7
はA環を形成する炭素に結合したR6基の一個と置き換
える。
【0026】光学異性体およびジアステレオマー ここに記載された化合物のいくつかは、1以上の不斉中
心を有し、このようにジアステレオマーおよび光学異性
体を生じる。本発明は、このような可能なジアステレオ
マー並びにそれらのラセミ体およ分割されたエナンチオ
マー的な純粋な形およびび薬学的に許容されるそれらの
塩を包含することを意味している。
【0027】 本発明の医薬組成物は活性成分としての式Iの化合物も
しくはその医薬的に許容される塩からなり、そして医薬
的に許容される媒体及び任意に他の治療上の成分を含む
ことができる。用語「医薬的に許容できる塩」は無機塩
基及び有機塩基を含む医薬的に許容できる無毒性の塩基
から調製される塩に適用される。無機塩基から誘導され
る塩は、アルミニウム、アンモニウム、カルシウム、
銅、鉄(III)、鉄(II)、リチウム、マグネシウ
ム、マンガン(III)〔(VI)〕、マンガン(I
I)、カリウム、ナトリウム、亜鉛などを含む。特に好
適なのはアンモニウム、カルシウム、マグネシウム、カ
リウム及びナトリウム塩である。医薬的に許容される有
機無毒塩基から誘導される塩には、アルギニン、ベタイ
ン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジルエチレ
ンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタ
ノール、2−ジメチルアミノエタノール、エタノールア
ミン、エチレンジアミン、N−エチルモルフォリン、N
−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒス
チジン、ヒドラバミン、イソプロピルアミン、リジン、
メチルグルカミン、モルフォリン、ピペラジン、ピペリ
ジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロ
ミン、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロ
ピルアミン、トロメタミンなどといった、第一、第二、
第三アミン、天然に見いだされる置換アミンを含む置換
アミン、環式アミン及び塩基性イオン交換樹脂が含まれ
る。
【0028】本発明の化合物が塩基性である場合、塩は
無機及び有機酸を含む医薬的に許容される無毒性の酸か
ら調製されてよい。そのような酸は、酢酸、ベンゼンス
ルホン酸、安息香酸、樟脳スルホン酸、クエン酸、エタ
ンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、
臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、
リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝
酸、パモイック酸(pamoic acid)、パントテン酸、リ
ン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン
酸などを含む。特に好適なものは、クエン酸、臭化水素
酸、塩酸、マレイン酸、リン酸、硫酸、及び酒石酸であ
る。以下に続く処理の方法の議論中で、式Iの化合物に
対する言及はまた医薬的に許容される塩をも含むという
ことを意図しているということは理解されるであろう。
【0029】有用性 ロイコトリエンの生合成を阻害する式Iの化合物の能力
は、人体内のロイコトリエンによって誘発された症状を
阻止するのに有用たらしめる。このロイコトリエンの哺
乳類生合成の阻止は、化合物及びその医薬組成物が哺乳
類そしてとりわけヒトにおける1)喘息などの疾患を含
む肺疾患、2)アレルギー性鼻炎、接触性皮膚炎、アレ
ルギー性結膜炎などのアレルギー及びアレルギー反応、
3)関節炎あるいは炎症性内臓疾患のような炎症、4)
痛み、5)乾癬などのような皮膚病、6)アンギナ、エ
ンドトキシンショックなどの心血管症、そして7)免疫
監視機構もしくは化学的(シクロスポリン)病因により
誘発される虚血から引き起こされる腎不全の治療、予
防、もしくは改善に有用であること及びその化合物はサ
イトプロテクティブな薬剤であることを示している。
【0030】化合物のサイトプロテクティブな活性は、
強力な刺激原の有害な効果例えばアスピリンもしくはイ
ンドメタシンの潰瘍誘発効果などに対する胃腸粘膜の増
加した抵抗を銘記することによって、動物とヒトとの両
方に観察されてよい。胃腸管上の非ステロイド抗炎症薬
の影響を軽減することに加えて、動物実験は、サイトプ
ロテクティブ化合物が強酸、強塩基、エタノール、高張
性塩溶液などの経口投与によって誘発される胃障害を防
止するであろうことを示す。
【0031】投与範囲 式Iの化合物の予防上もしくは治療上の投与の程度は、
もちろん、治療されるべき状態の激しさの性質に、そし
て式Iの特定の化合物及びその投与経路によって変化す
るだろう。そしてまた個々の患者の年齢、体重、及び応
答に従って変動するであろう。一般に、抗喘息、抗アレ
ルギー性あるいは抗炎症使用の及び通常サイトプロテク
ション以外の使用のための日々の投与範囲は、一度のも
しくは分割しての投与において哺乳類の体重kg当たり
約0.001mg乃至約100mg、好ましくはkg当
たり0.01mg乃至約10mgそして最も好ましくは
kg当たり0.1乃至1mgの範囲内に存在する。一
方、いくつかの場合においてはこれらの範囲外での投与
をすることが必要かもしれない。
【0032】静脈内投与のための組成物が用いられる使
用にとって、抗喘息、抗炎症あるいは抗アレルギー使用
のための好適な投与範囲は、1日当たり体重1kg当た
り式Iの化合物約0.001mg乃至約25mg(好ま
しくは0.01mg乃至約1mg)である。そしてサイ
トプロテクティブ使用のためのは日当たり体重1kg当
たり式Iの化合物約0.1mg乃至約100mg(好ま
しくは約1mg乃至約100mgで更に好ましくは約1
mg乃至約10mg)である。
【0033】口腔組成物が用いられた場合において、抗
喘息、抗炎症あるいは抗アレルギー性使用のための好適
な投与範囲は、例えば1日当たり体重1kg当たり式I
の化合物約0.01mg乃至約100mg、好ましくは
kg当たり約0.1mg乃至約10mgであり、そして
サイトプロテクティブ使用のためのは1日当たり体重1
kg当たり式Iの化合物約0.1mg乃至約100mg
(好ましくは約1mg乃至約100mg、更に好ましく
は約10mg乃至約100mg)である。眼の疾患の治
療の為には、許容される眼用処方において式Iの化合物
の0.001−1重量%溶液もしくは懸濁液からなる眼
用の調合剤が用いられてよい。
【0034】サイトプロテクティブ剤として用いられる
式Iの化合物の的確な量は、とりわけ、損傷を受けた細
胞を癒すためにあるいは将来の損傷を防止するために投
与されるかどうかに、損傷を受けた細胞の状態(例え
ば、胃腸内潰瘍対ネフローゼの壊死)に、及び原因とな
る薬剤の状態による。将来の損傷を防止することにおい
ての式Iの化合物の使用の例は、さもなければそのよう
なダメージを引き起こすかもしれないところの、非ステ
ロイド抗炎症薬(例えばインドメタシン)との式Iの化
合物の共投与であろう。そのような使用のために、式I
の化合物は該NSAIDの投与の30min前から30
min後までを限度に投与される。好ましくはNSAI
Dの前または同時に投与する(例えば、組み合わせ服用
形態で)。
【0035】医薬組成物 哺乳動物、特にヒトに本発明化合物の有効量を与えるに
は適当な投与経路のいずれを使用してもよい。例えば、
経口、直腸、局所、非経口、眼、肺、鼻等の投与を使用
してもよい。投与形態としては、錠剤、トローチ剤、分
散剤、懸濁剤、溶液剤、カプセル剤、クリーム剤、軟膏
剤、噴霧剤等が含まれる。
【0036】本発明の医薬組成物は活性成分として式I
の化合物またはその医薬的に許容される塩から成り、そ
して医薬的に許容される担体及び場合によりほかの治療
上の有効成分を含んでも良い。「医薬的に許容される
塩」という用語は、無機塩基または酸及び有機塩基また
は酸を含む医薬的に許容される無毒性の塩基または酸か
ら製造される塩である。
【0037】組成物は経口、直腸、局所、非経口(皮
下、筋肉内及び静脈内を含む)、眼(眼病用)、肺(鼻
内または口内吸入)、または鼻投与に適する組成物を含
み、しかし投与する場合における最適な投与経路は治療
される状態の性質または厳しさ及び活性成分の性質に依
存するであろう。組成物は単一投与量形態中で好都合に
存在し、製薬業界で良く知られた方法のいずれによって
も製造することができる。
【0038】吸入による投与のために、本発明化合物は
エアゾールスプレーの形態で圧縮容器または噴霧器から
好都合に与えられる。化合物は処方された粉末として与
えてもよく、その粉末組成物は粉末吸入器により吸入し
てもよい。吸入に対する好ましい輸送システムは液体計
量した投与量吸入(MDI)エアゾールであり、これは
炭化フッ素または炭化水素のような適当な推薬中の化合
物Iの懸濁液または溶液として処方してよい。
【0039】化合物Iの適当な局所処方は皮膚貫通手
段、エアゾール、クリーム、軟膏、ローション、散布剤
などを含む。
【0040】実際の使用において、式Iの化合物は従来
の医薬化合物技術に従って完全な混合物中、活性成分と
して医薬担体と化合することができる。担体は投与、例
えば経口または非経口(静脈内を含む)に対して望まし
い調製形態に依存してさまざまな形態を取り得る。経口
投与量形態に対する組成物の調製においては、通常の医
薬媒体のいずれも使用することができ、例えば、懸濁
液、エリキシル及び溶液のような経口液体調製物の場合
には、水、グリコール、油、アルコール、香料剤、保存
剤、着色剤等があり、粉末、カプセル及び錠剤のような
経口固体調製物の場合にはスターチ、糖類、微晶質セル
ロース、希釈剤、顆粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤等の
担体があり、液体調製物よりも固体経口調製物が好まし
い。投与の容易さから、錠剤及びカプセル剤が最も好都
合な経口投与単一形態であり、この場合固体医薬担体が
明らかに使用される。所望ならば、錠剤は標準水性また
は非水性技術によりコーティングしてもよい。
【0041】上記した一般的な投与形態に加え、式Iの
化合物はアメリカ特許第3845770号、第3916
899号、第3536809号、第3598123号、
第3630200号及び第4008719号に記載され
たような制御した放出手段及び/または輸送手段により
投与してもよい。これらの開示は参照としてここに編入
する。
【0042】経口投与に適する本発明の医薬組成物は、
前もって決定した量の活性成分をそれぞれ含むカプセル
剤、カシェ剤または錠剤のごとく、粉末剤または顆粒剤
のごとく、あるいは水性液体、非水性液体、油含有水の
乳剤または水含有油の液体乳剤中の溶液または懸濁液の
ごとく別々のユニットとしてもよい。そのような組成物
はいずれの医薬方法によっても調製することができる
が、すべての製法は活性成分と一種以上の必須成分から
なる担体との会合をもたらす工程を含んでいなければな
らない。一般に、組成物は活性成分と液体担体または細
かく分割した固体担体あるいは両者と、均一でしかも完
全に混合されて製造される。次いで、必要ならば、生成
物を所望の形態に形作る。例えば、錠剤は粉末または顆
粒のごとく流動性の形態中の活性成分を、場合により結
合剤、潤滑剤、不活性希釈剤、界面活性剤あるいは分散
剤と混合して、適当な機器で圧縮することにより製造す
ることができる。成形加工した錠剤は粉末化合物を不活
性液体希釈剤で湿らせた混合物を適当な機器で成形加工
することにより作ることができる。望ましくは、それぞ
れの錠剤は活性成分を約2.5mgから約500mg含
み、それぞれのカシェ剤またはカプセル剤は活性成分を
約2.5mgから約500mg含む。
【0043】以下は式Iの化合物の代表的な医薬投与形
態の例である。注射懸濁液(I.M.) mg/ml 式Iの化合物 10 メチルセルロース 5.0 ツイーン80 0.5 ベンジルアルコール 9.0 塩化ベンザルコニウム 1.0 注射水で全容量を1mlする錠剤 mg/錠剤 式Iの化合物 25 微晶質セルロース 415 プロビドン 14.0 全ゼラチン化セルロース 43.5 ステアリン酸マグネシウム 2.5 計 500カプセル剤 mg/カプセル 式Iの化合物 25 ラクトース粉末 573.5 スレアリン酸マグネシウム 1.5 計 600噴霧剤 缶当たり 式Iの化合物 24mg レシチン、NF液体濃縮物 1.2mg トリクロロフルオロメタン、NF 4.025g ジクロロジフルオロメタン、NF 12.15g
【0044】他の薬剤との組み合わせ 式Iの化合物に加えて、本発明の医薬組成物は他の活性
成分、例えばシクロオキシゲナーゼ阻害剤、非ステロイ
ド性抗炎症剤(NSAIDS)、ゾメピラックジフルニ
サールのような末梢性鎮痛剤などを含むこともできる。
式Iの化合物の第2の活性成分に対する重量比は変動し
得るものであり更にそれぞれの成分の有効投与量に依存
するであろう。一般に、それぞれの有効量が使用される
であろう。したがって、例えば、式Iの化合物をNSA
IDと組み合わせる場合は、NSAIDに対する式Iの
化合物の重量比は一般に約1000:1から約1:10
00、好ましくは約200:1から約1:200の範囲
であろう。式Iの化合物と他の活性成分との組み合わせ
もまた一般に上記の範囲内であり、しかしそれぞれの場
合において、それぞれの活性成分の有効量を使用すべき
である。
【0045】NSAIDは以下の5つのグループで特長
づけることができる: (1)プロピオン酸誘導体; (2)酢酸誘導体; (3)フェナム酸誘導体; (4)ビフェニルカルボン酸誘導体;および (5)オキシカム類 またはそれらの医薬的に許容される塩である。
【0046】使用し得るプロピオン酸誘導体は、アルミ
ノプロフェン、ベンゾキサプロフェン、ブクロキシ酸、
カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、
フルプロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェ
ン、インドプロフェン、ケトプロフェン、ミロプロフェ
ン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピロプロフェン、
プラノ−プロフェン、スプロフェン、チアプロフェン
酸、及びチオキサプロフェンから成る。同様な鎮痛性及
び抗炎症性を有する構造的に関連するプロピオン酸誘導
体もこのグループに含まれるものと解釈される。したが
って、ここで定義する「プロピオン酸誘導体」は、典型
的には直接あるいはカルボニル官能基を経て、環、好ま
しくは芳香族環に結合したフリーの−CH(CH3)C
OOHまたは−CH2CH2COOH基(これは任意に医
薬的に許容される塩、例えば、−CH(CH3)COO-
Na+または−CH2CH2COO-Na+の形を取ること
ができる)を有する非麻酔性鎮痛剤/非ステロイド性抗
炎症剤である。
【0047】使用し得る酢酸誘導体は、好ましいNSA
IDであるインドメタシン、アセメタシン、アルクロフ
ェナック、クリダナック、ジクロフェナック、フェンク
ロフェナック、フェンクロジン酸、フェンチアザック、
フロフェナック、イブフェナック、イソゼパック、オキ
ピナック、スリンダック、チモピナック、トルメチン、
ジドメタシン及びゾメピラックから成る。同様な鎮痛性
及び抗炎症性を有する構造的に関連する酢酸誘導体もこ
のグループに含まれるものと解釈される。したがって、
ここで定義する「酢酸誘導体」は、典型的には直接、
環、好ましくは芳香族環または複素芳香族環に結合した
フリーの−CH2COOH基(これは任意に医薬的に許
容される塩、例えば、−CH2COO-Na+の形を取る
ことができる)を有する非麻酔性鎮痛剤/非ステロイド
性抗炎症剤である。
【0048】使用し得るフェナム酸誘導体は、フルフェ
ナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフルム酸
及びトルフェナム酸から成る。同様な鎮痛性及び抗炎症
性を有する構造的に関連するフェナム酸誘導体もこのグ
ループに含まれるものと解釈される。したがって、ここ
で定義する「フェナム酸誘導体」は、さまざまな置換基
を持つことができる基本構造:
【化8】 を含む非麻酔性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症剤であ
る。ここで、フリーの−COOH基は医薬的に許容され
る塩、例えば、−COO-Na+の形を取ることができ
る。
【0049】使用し得るビフェニルカルボン酸誘導体
は、ジフルニサール及びフルフェニサールから成る。同
様な鎮痛性及び抗炎症性を有する構造的に関連するビフ
ェニルカルボン酸誘導体もこのグループに含まれるもの
と解釈される。したがって、ここで定義する「ビフェニ
ルカルボン酸誘導体」は、さまざまな置換基を持つこと
ができる基本構造:
【化9】 を含む非麻酔性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症剤であ
る。ここで、フリーの−COOH基は医薬的に許容され
る塩、例えば、−COO-Na+の形を取ることができ
る。
【0050】本願発明で使用し得るオキシカム類は、イ
ソキシカム、ピロキシカム、スドキシカム及びテノキシ
カムから成る。同様な鎮痛性及び抗炎症性を有する構造
的に関連するオキシカム類もこのグループに含まれるも
のと解釈される。したがって、ここで定義する「オキシ
カム類」は、一般式:
【化10】 (ここで、Rはアリールまたはヘテロアリール環であ
る。)を有する非麻酔性鎮痛剤/非ステロイド性抗炎症
剤である。
【0051】以下に示すNSAIDを使用してもよい:
アンフェナックナトリウム、アミノプロフェン、アニト
ラザフェン、アントラフェニン、オーラノフィン、ベン
ザダックリシネート、ベンジダニン、ベプロジン、ブロ
ペラモール、ブフェゾラック、シンメタシン、シプロカ
ゾン、ダジダミン、デボキサメット、デルメタシン、デ
クスインドプロフェン、ジアセレイン、ジ−フィサルア
ミン、ジフェンピラミド、エモルファゾン、エンフェナ
ム酸、エノリカム、エピリゾール、エテルサレート、エ
トドラック、エトフェナメート、ファネチゾールメシレ
ート、フェンクロラック、フェンドサール、フェンフル
ミゾール、フェプラゾン、フロクタフェニン、フルニキ
シン、フルノキサプロフェン、フルプロクアゾン、フォ
ピルトリン、フォスフォサール、フルクロプロフェン、
グルカメタシン、グアイメサール、イブプロキサン、イ
ソフェゾラック、イソニキシン、イソプロフェン、イソ
キシカン、レフェタミンHCl、レフルノミド、ロフェ
ミゾール、ロナゾラックカルシウム、ロチファゾール、
ロキソプロフェン、リジンクロニキシネート、メクロフ
ェナメートナトリウム、メセクラゾン、ナブメトン、ニ
クトインドール、ニメスリッド、オルパノキシン、オキ
サメタシン、オキサパドール、クエン酸ペリソキサー
ル、ピメプロフェン、ピメタシン、ピプロキセン、ピラ
ゾラック、ピロフェニドン、マレイン酸プログルメタシ
ン、プロクアゾン、ピリドキシプロフェン、スドキシカ
ム、タルメタシン、タルニフルメート、テノキシカム、
チアゾリノブタゾン、チエラビンB、チアルアミドHC
l、チフラミゾール、チメガジン、トルパドール、トリ
プタミド及びウフェナメート。
【0052】企業コード番号(例えば、ファルマプロジ
ェクト(Pharmaprojects)参照)に記されている以下の
NSAIDを使用してもよい:480156S、AA8
61、AD1590、AFP802、AFP860、A
I77B、AP504、AU8001、BPPC、BW
540C、CHINOIN127、CN100、EB3
82、EL508、F1044、GV3658、ITF
182、KCNTEI6090、KME4、LA285
1、MR714、MR897、MY309、ONO31
44、PR823、PV102、PV108、R83
0、RS2131、SCR152、SH440、SIR
133、SPAS510、SQ27239、ST28
1、SY6001、TA60、TAI−901(4−ベ
ンゾイル−1−インダンカルボン酸)、TVX270
6、U60257、UR2301及びWY41770。
【0053】最後に、使用し得るNSAIDはサリチレ
ート類、特にアセチルサリチル酸及びフェニルブタゾン
類、そしてその医薬的に許容される塩をも含む。
【0054】インドメタシンに加えて、他の好ましいN
SAIDはアセチルサリチル酸、ジクロフェナック、フ
ェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェ
ン、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、
フェニルブタゾン、ピロキシカム、スリンダック及びト
ルメチンである。
【0055】式Iの化合物から成る医薬組成物はここで
参照として編入した欧州特許第138481(4月24
日、1985)号、第115394(8月8日、198
4)号、第136893(4月10日、1985)号及
び第140709(5月8日、1985)号に開示され
ているようなロイコトリエンの生合成の阻害剤を含んで
もいる。式Iの化合物は、ここで参照として編入した欧
州特許第106565(4月25日、1984)号及び
第104885(4月4日、1984)号に開示されて
いるようなロイコトリエンアンタゴニスト及びここで参
照として編入した欧州特許第56172(7月21日、
1982)号及び第61800(6月10日、198
2)号そして英国特許第2058785(4月15日、
1981)号で開示されているもののような当業界でよ
く知られたものとの組み合わせで使用することもでき
る。
【0056】式Iの化合物から成る医薬組成物は第2の
活性成分として欧州特許第11067(5月28日、1
980)号で開示されているようなプロスタグランジン
アンタゴニストまたは米国特許第4237160号で開
示されているようなトロンボキサンアンタゴニストを含
んでもいる。その医薬組成物は米国特許第432596
1号で開示されているα−フルオロメチルヒスチジンの
ようなヒスチジンデカルボキシラーゼ阻害剤を含んでも
いる。式Iの化合物は、例えばアセタマゾール、欧州特
許第40696(12月2日、1981)号に開示され
ているアミノチアジアゾール類、ベンアドリル、シメチ
ジン、ファモチジン、フラマミン、ヒスタジル、フェネ
ルガン、ラニチジン、テルフェナジンなどの化合物のよ
うな、米国特許第4283408号、第4362736
号及び第4394508号で開示されているようなH1
またはH2−レセプタ−アンタゴニストと有利に組み合
わせてもよい。医薬組成物は米国特許第4255431
号等で開示されているオメプラゾールのようなK+/H+
ATPアーゼ阻害剤を含んでもよい。式Iの化合物は、
1,3−ビス(2−カルボキシクロモン−5−イルオキ
シ)−2−ヒドロキシプロパン及び英国特許明細書第1
144905号及び第1144906号で記載されてい
る関連化合物のようなほとんどの細胞安定化剤と有用に
組み合わされてもいる。別の有用な医薬組成物はメチセ
ルギデのようなセロトニンアンタゴニスト、ネイチャ
ー、第316巻、第126−131頁、1985年で記
載されているセロトニンアンタゴニスト等と組み合わさ
れた式Iの化合物から成る。このパラグラフに引用した
それぞれの文献は参照のためここに編入する。
【0057】他の有利な医薬組成物は、イプラトロピウ
ムプロミドのような抗コリン作動剤、βアゴニストサル
ブタモール、メタプロテレノール、テルブタリン、フェ
ノテロール等のような気管支拡張剤、抗喘息剤 テオフ
ィリン、コリン テオフィリネート及びエンプロフィリ
ン、カルシウムアンタゴニスト ニフェジピン、ジルチ
アゼム、ニトレンジピン、ベラパミル、ニモジピン、フ
ェロジピン等、そしてコルチコイド、ヒドロコルチゾ
ン、メチルプレドニゾロン、ベタメタゾン、デキサメタ
ゾン、ベクロメタゾン等との組み合わせでの式Iの化合
物から成る。
【0058】合成方法 本発明の化合物は、以下の図式に従って製造可能であ
る。温度は摂氏である。
【化11】 図式1 出発物質であるフエニールヒドジンの酸化物は、市販
されているかまたは化学文献に記載されている。R5
置換ベンジル基である化合物の製造は、ヨーロッパ特
許第166591号に記載されている。B.Robinson
は、構造式のフエニールヒドラジン誘導体の多数を、
彼の著書“The Fischer Indole Synthesis”〔John Wil
ey & Sons, Toronto,第557〜591頁(198
2)〕に列挙している。多くのケトン類は、化学文献
に記載されていて、その多くは既知の方法の標準的な変
形によって容易に製造できる。ハロメチルキノリン類Q
uCH21(X1は塩素、臭素またはヨウ素である)
は、“Quinolines”〔第I部および第II部、G.J
ones編、John Wiley& Sons, Toronto(1977年
および1982年)〕に記載されている文献の方法が有
用である。対応するメチル・キノリン類のハロゲン化に
よるQuCH21の製造が、Jonesの書に記載され
ている。フエニールヒドラジンを、酢酸またはギ酸の
如き適当な溶剤中で、ケトンとフィッシャー・インド
ール(Fischer indole)反応にかける。または、
塩酸塩を、ジメチルホルムアミド(DMF)、エタノー
ル、t−ブタノール、ジオキサンなどの如き中性の溶剤
中または酢酸中でとフィッシャー反応にかける。フィ
ッシャー・インドール合成についてのそれ以上の指示に
ついては、B.Robisonの上記の書、または“Heterocy
clic Compounds”第25巻、第I、II、III部
〔W.J.Houlihan編、Interscience, J. Wiley & So
ns, New York(1979年)〕を参照されたい。R12
水素である1においては、この反応は直接的に化合物
を与える。化合物は、ベンゼン、CH2Cl2、CH2
ClCH2Clなどの如き中性溶剤中で、アルキルメル
カプタンをアルミニウム、ガリウムまたはホウ素のハロ
ゲン化物と一緒に使用する脱アルキル化(またはR12
ベンジル基である場合には脱ベンジル化)によって
ら製造される。次に、DMF、アセトンまたはN−メチ
ル・ピロリドン(NMP)などの如き適当な溶剤中にお
いて、K2CO3、KHCO3、Na2CO3またはCaC
3などの如き塩基の存在下において、フエノール
ハロメチルキノリンQuCH21にカップルさせる。生
成物は、本発明の化合物の例である。化合物(R5
=H)は、塩基としてヘキサメチルジシルアザイド・カ
リウムを使用して、各種の求電子試薬と反応することが
でき、求電子試薬R5−X1(R5はHではない)はN−
置換化合物(R5はHではない)を与える。所望の場
合には、のR7中のQは、既知の標準的な方法によっ
て対応するカルボン酸に加水分解されうる。
【0059】
【化12】 図式2 適当なN−アセチル化アミノフエノールを、DMFま
たはNMPの如き極性溶剤中において、塩基として、炭
酸カリウムの如きアルカリの水酸化物または炭酸塩を用
いて、QuCH21と反応させる。次に、キノリニルメ
トキシアセトアニリドを、還流下において、標準的な
条件下で、好ましくはアルコール性水酸化カリウムを用
いて脱アセチル化して、キノリニルメトキシアニリン誘
導体を製造する。キノリニルメトキシアニリン誘導体
のヒドラジン類似体への変換は、水性媒質中において
ハイドロサルファイトを用いる中間体ジアゾニウム塩の
還元によって行なわれる。次に、ヒドラジンは、ジイ
ソプロピルエチルアミンの如きアミン塩基と好ましくは
触媒としてtert−n−ブチルアンモニウムブロマイ
ドを含有する塩化メチルの如き有機溶媒中において、ハ
ロゲン化ベンジルを用いてN−ベンジル化される。次
に、ヒドラジン10は、本発明の化合物を製造するた
めの図式1に従って、ケトン2を用いるフィッシャー・
インドール化をうける。
【0060】
【化13】 図式3 図式3は、本発明の化合物へのアリル基の導入を説明す
るものである。中間体11および12を介する方法は、
クライゼン転送として既知であり、当該分野において周
知である〔The Claisen and Cope Rearrangements, in
Organic Reaction 第22巻、第1〜252頁(197
5)〕。アリル基は、順次に、有機化学における標準的
な方法によって多くの他の官能基に変換されうる(たと
えば、ヒドロホウ素化、還元、エポキシ化、酸化開裂な
ど)。
【0061】
【化14】 図式4 2−オキサ−1,2,3,4−テトラヒドロカルバゾー
ルの合成を図式4に示す。ここにおいては、インドール
14の2−エタノール誘導体を、酸性触媒作用下におい
てケトエステル15と縮合させる。この方法は、D.M
obilioらによって、J.Med. Chem., 第31巻、第2
211頁〜第2217頁(1988)に記載されてい
る。ここに引例として組み入れる。この生成物16は、
所望の場合には、対応する酸に加水分解されうる。
【0062】
【化15】 図式5 図式5において、式Iの化合物を製造するのに用いられ
るルートを示す。ここにおいてX2−X3は−CH2S−
である。第1工程として、フェノール性インドール
(図式1より)を有機溶剤(たとえばDMF)に溶解
し、NaHの如き無機塩基で処理し、次にジメチルチオ
カルバモイルクロリドを添加して中間17を得る。純中
間体17を加熱して転位を起こさせて、チオフエノール
誘導体18を得る。この化合物を、たとえばメタノール
中のナトリウムメトキサイドの溶液中で還流し、必要な
らばジスルフィド結合を還元して(ジオキサンの如き有
機溶剤中6N HCl、トリフエニルホスフィン)、チ
オフエノール19を得る。中間体19のチオール基は、
チオフエノール19、K2CO3またはトリエチルアミン
の如き塩基、および適切なアルキル化剤(THFの如き
溶剤中のQuCH21)の溶液を攪拌することによって
アルキル化されうる。この生成物は、本発明の化合物I
の一例である生成物20を与える。酢酸中の過酸化水素
または塩化メチレン中のm−クロロ過安息香酸の如き温
和な酸化剤2モルを用いて20を酸化して、対応するス
ルホン21を得る。
【0063】
【化16】 図式623が−CH=CH−または−(CH22−である式
Iの対応する化合物は、図式5の如くにして製造され
る。フエノール(図式1から)は、ジクロロメタンの
如き溶剤中においてトリフルオロメタンスルホン酸無水
物(Tf2O)と有機塩基(たとえばピリジン)とを攪
拌することによって、トリフラート22に転換されう
る。トリフラート22のDMSO/メタノール中の溶液
を、トリエチルアミンの如き有機塩基、ジフエニルホス
フィノエタン(DPE)の如きホスフィンおよびパラジ
ウムII塩(たとえば酢酸パラジウム(II))と、一
酸化炭素の雰囲気下で処理してエステル23を得る。T
HFの如き有機溶剤中において、水素化ホウ素リチウム
の如き還元剤を23と反応させて、アルコール24を得
る。アルコール24を、ジクロロメタンの如き有機溶剤
中において、たとえば二酸化マンガンを用いて酸化して
アルデヒド25をつくることができる。アルデヒド25
と、ホスホニウム塩QuCH2P(Ph)31 の脱プロ
トンによって誘導されるイリドとの、THFの如き有機
溶剤中におけるウイテッヒ反応によって不飽和生成物
ができる。化合物26は、アルコール性溶媒(たとえ
ばメタノール)中において、カーボン上10%パラジウ
ムの如き触媒を用い水素雰囲下において還元して、飽和
化合物27をつくることができる。所望の場合には、化
合物202126または27のR7のQは、当該分
野における標準的な方法によって、対応するカルボン酸
に加水分解されうる。
【0064】代表的な化合物 表1に、一般式Ibで表わされる本発明の代表的な化合
物を示す。
【化17】
【0065】生物活性測定用アッセイ 細胞保護活性を測定するには2つの方法がある。これら
のアッセイは(A)エタノールで引き起こされる傷害ア
ッセイ、(B)インドメタシンで引き起こされる潰瘍ア
ッセイ、の2つで、EP140,684に記載されてい
る。式Iの化合物は以下のアッセイを用いて試験し、ほ
乳動物ロイコトリエン生合成阻害活性を測定することが
できる。
【0066】ラット腹膜の多核白血球(PMN)アッセ
エーテル麻酔下で、ラットに8mlのカゼインナトリウ
ムの懸濁液(約50mlの水に6g懸濁)を注射(i.
p.)した。15−24時間後ラットを屠殺し(C
2)、腹腔内の細胞を20mlのバッファー(イーグ
ルNEM、30mMのHEPESを含み、NaOHでp
H7.4に調整)により洗浄して集めた。細胞を遠心
(350×g、5分)してペレットにし、激しく振とう
して再懸濁し、レンズペーパーを通して濾過し、再遠心
し、最終的に10細胞/mlとなるようにバッファーに
懸濁した。PMN懸濁液の500μlと試験化合物を3
7℃で2分間予備インキュベートし、10μMのA−2
3187を加えた。懸濁液は更に4分間攪拌し、一部を
とってあらたなPMN懸濁液500μlに加えることに
よりLTB4含有量のバイオアッセイした。はじめのイ
ンキュベーションによって生成したLTB4は2番目の
PMNの凝集を引き起こす。これは光透過の変化として
測定される。無処理のコントロールに最大に近い光透過
変化(通常−70%)を与えるようにアッセイに用いる
量を選択する。LTB4形成の%阻害を、化合物を含ま
ないコントロールにおける光透過の変化に対するサンプ
ル中での光透過の変化の比から計算する。
【0067】ヒト多核白血球(PMN)LTB4 アッセ
A.ヒトPMNの調製 ヒトの血液は、先立つ7日間薬剤を摂取していない志願
者から肘前の静脈穿刺により血液を採取して得た。血液
は直ちに10%(v/v)クエン酸三ナトリウム(0.
13M)または5%v/vヘパリンナトリウム(100
0 IU/ml)に加えた。PMNはBoyumの記載
のように抗凝固処理した血液からデキストラン沈澱によ
り赤血球を除き、フィコール−ハイペーク(ficoll-Hyp
aque)(比重1.007)を通して遠心して単離した。
混入する赤血球は0.16M塩化アンモニウムのトリス
溶液(pH7.65)で処理して溶血させて除き、PM
Nは、HEPES(15mM)で緩衝化したハンクスバ
ランス塩溶液(Ca2+(1.4mM)とMg2+(0.7
mM)を含み、pH7.4)に5×105細胞/mlにな
るよう再懸濁した。生存率はトリパンブルー排除法によ
り評価し、通常98%より高かった。
【0068】B.LTB4 の生成とラジオイムノアッセ
イ PMN(0.5ml、2.5×105細胞)をプラスチ
ックチューブに入れ、所望の濃度の試験化合物あるいは
コントロールとして賦形剤(DMSO、最終濃度0.2
%)と一緒に2分間37℃でインキュベートした。LT
4の合成はカルシウムイオノフォアA23187(最
小濃度10μM)またはコントロールの賦形剤を加える
ことにより開始させ、37℃で5分間進行させた。反応
は冷メタノール(0.25ml)を加えて停止させ、P
MN反応混合物全部をLTB4のラジオイムノアッセイ
用に取りおいた。
【0069】ラジオイムノアッセイ(RIA)用バッフ
ァー(リン酸ナトリウム1mM、EDTAにナトリウム
0.1mM、チメロサール0.025mM、ゼラチン
0.1%、pH7.3)あるいはPMN反応用混合液を
RIAバッファーで1:1に希釈した液に溶かした既知
の濃度の真正LTB4サンプル50μlを反応用チュー
ブに入れた。ついで〔3H〕−LTB4(10nCi、1
00μlRIAバッファー)と、LTB4抗血清(RI
Aバッファーで1:3000に希釈したもの100μ
l)を加え、チューブをボルテックスミキサーにかけ
た。4℃で1晩インキュベートして、反応物を平衡化し
た。遊離のLTB4から抗体結合体を分離するため、
0.25%デキストランT−70を含むRIAバッファ
ー中3%活性炭の50μlを加え、チューブをボルテッ
クスミキサーにかけ、室温で10分間放置した後、遠心
した(1500×g、10分、4℃)。抗体結合LTB
4を含む上清は傾斜してバイアル中に入れ、アクアゾル
(Aquasol)4mlを加えた。放射活性は液体シンチレ
ーション法によって測定した。予備的な研究から、ラジ
オイムノアッセイに持ち込まれたメタノールは結果に影
響を与えないことが判明している。抗血清の特異性と方
法の感度は、Rokachら2)により報告されている。試験区
およびコントロール区で生成したLTB4の量(約20
ng/106細胞)を計算した。阻害用量反応曲線は4
パラメーターアルゴリズムを用いて算出し、IC 50値を
これから求めた。 注) (1)Boyum, A. Scand. J. Clin. Lab. Invest., 21
巻補遺97、77頁(1968) (2)Rokach, J.; Hayes, E.C.; Girard, Y.; Lombard
o, D.L.; Maucock, A.L.; Rosenthal, A.S.; Young, R.
N.; Zamboni, R.; Zweerink, H.J.;「プロスタグランジ
ン、ロイコトリエンおよび医薬」13巻21頁(198
4)
【0070】喘息アッセイ ラットは喘息ラットの近交系を用いた。オス(260−
400g)メス(190−250g)のラットを用い
た。卵アルブミン(EA)(グレードV、結晶化して凍
結乾燥標品)は、シグマケミカル(セントルイス)から
入手した。水酸化アルミニウムは Regis ChemicalCompa
ny(シカゴ)から入手した。メチセルジドビマレエート
は Sandoz Ltd.(バーゼル)から入手した。免疫攻撃と
続く呼吸の記録は内部の大きさが10×6×4インチの
透明なプラスチックボックスの中で行なった。箱の上部
は取り外せて、使用時には4個のクランプでしっかりと
固定され、気密性は柔らかいゴムのガスケットで保たれ
た。チェンバーの両横の中央には Devilbissネブライザ
ー(No.40)が気密性シールを介して挿入され、同
じくチェンバーの両横には排気口が設けられていた。ボ
ックスの一方の側には Fleisch No.0000ニューモタコグ
ラフが挿入されて、Grass 容積圧力トランスデューサー
(PT5−A)に接続され、このトランスデューサーは
ベックマンR型ダイモグラフに適当なカップラーを介し
て接続された。抗原を噴霧しているあいだは、排気口を
開き、ニューモタコグラフはチェンバーから外しておい
た。呼吸パターンの記録をとっている間は排気口を閉
じ、チェンバーとタコグラフを接続した。攻撃は生理食
塩水3%の抗原の溶液2mlを各ネビュライザーに入
れ、エアロゾルは空気とともに小型のPotterダイアフラ
ムポンプから10psi、8リットル/分の流量で発生
させた。
【0071】ラットは、食塩水中1mgのEAと200
mgの水酸化アルミニウムを含む1mlの懸濁液を皮下
に注射して感作した。ラットは感作後12日後と24日
後の間に使用した。反応のセロトニンコンポーネントを
排除するため、ラットはエアロゾル感作の5分前に3.
0μl/kgのメチセルジドで予備処理した。それから
ラットを正確に1分間生理食塩水中3%のEAのエアロ
ゾルにさらし、ついでその呼吸プロフィルを30分の間
記録した。連続的呼吸困難の持続は呼吸記録から測定し
た。
【0072】化合物は一般的に、免疫攻撃の1−4時間
前に経口的に投与する、あるいは2分前に静脈投与し
た。化合物は生理食塩水または1%メトセルに溶解、あ
るいは1%メトセルに懸濁した。投与量は1ml/kg
(静注)または10ml/kg(経口)であった。経口
投与のまえには一晩絶食させた。化合物の活性は、担体
で処理したコントロール群にくらべて呼吸困難症状の期
間を短くする活性を測定した。通常、化合物は一連の用
量で評価し、ED50を求めた。ED50は徴候の持続を5
0%阻害する用量(mg/kg)と定義される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07D 495/04 111 9165−4C 116 9165−4C

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式: 【化1】 〔式中、R、R2、R3、R4およびR10のおのおの
    は、独立的に水素、ハロゲン、低級アルキル、低級アル
    ケニル、低級アルキニル、−CF3、−CN、−NO2
    −N3、−C(0H)R66、−C(O)OR12、−S
    13、−S(O)R13、−S(O)213、−S(O)2
    NR1515、−C(O)NR1515、−OR15、−NR
    1515、−C(O)R16叉は−(CH2r21 であ
    り、R5は水素叉はX−R9であり、R6は独立的に水素
    叉は低級アルキルであり、叉は同じ炭素原子上の2つの
    6は結合して3〜6個の炭素原子のシクロアルキル環
    を形成し、R7は−(CR66sQでありR8は水素、
    9、−CR23=CR2425、−C(Cl)=CCl2
    は同じ炭素原子上のR6とR8は一緒になって二重結合の
    酸素(=O)であってもよく、R9はアルキル、アルケ
    ニル、−(CH2tPh(R102叉は−(CH2t
    h(R102であり、R11はカルボキシ基へのアミノ基
    αを除く標準アミノ酸の構造であり、叉は同じ窒素に結
    合したR11とR18は環化してピロリン残基を形成し、R
    12は水素、低級アルキル叉は−CH221であり、R13
    は−CF3叉はR14であり、R14は低級アルキル叉は−
    (CH2u21であり、R15は水素、−C(O)R16
    14であり、叉は同じ窒素上の2個のR15基は結合して
    O、S叉はNから選択された2個までのヘテロ原子を含
    む4〜6個の原子のヘテロ環を形成してもよく、R16
    水素、低級アルケニル、低級アルキニル叉はR13であ
    り、R17は−(CH2v−C(R1818)−(CH2v
    −R19叉は−CH2C(O)NR1515であり、R18
    水素叉は低級アルキルであり、R19はa)3〜9個の核
    形成炭素原子とN、S叉はOから選択された1叉は2個
    の核形成ヘテロ原子を含む単環叉は二環式ヘテロ環であ
    り、かつヘテロ環基中の各環は5叉は6個の原子により
    形成されている、叉はb)W−R20基であり、R20は2
    1個までの炭素原子を含み、(1)炭化水素基叉は
    (2)1個のヘテロ原子のみを環中に含む有機非環式叉
    は単環式カルボン酸のアシル基であり、R21は1叉は2
    個のR22基で置換されたフェニルであり、R22は水素、
    ハロゲン、低級アルキル、低級アルコキシ、低級アルキ
    ルチオ、低級アルキルスルホニル、低級アルキルカルボ
    ニル、−CF3、−CN、−NO2叉は−N3であり、R
    23はR18であり叉はR23とR24は結合を形成してもよ
    く、R24はR6であり叉はR23とR24は結合を形成して
    もよく、R25はR6であり、mは0〜3であり、pは1
    〜3であり、qは0叉は1であり、m+p+qは2〜4
    であり、m+qは0〜3であり、rは0〜2であり、s
    は0〜4であり、tは0〜3であり、uは0〜3であ
    り、vは0〜3であり、WはO、SまたはNR15であ
    り、XはC(O)、CR66、S(O)2叉は結合であ
    り、X2−X3はCH2O、CH2S、CH2S(O)2、C
    2CH2叉はCH=CHであり、YはO、NR15、S、
    S(O)叉はS(O)2であり、Qは−C(O)NR11
    18、−C(O)OR12、−C(0)NHS(O)2
    13、−NHS(O)213、−S(O)2NHR15、−C
    (O)NR1515、−C(O)OR17、−CH2OH叉
    は1H−叉は2H−テトラゾール−5−イルである。〕
    の化合物または薬学的に許容されるそれらの塩。
  2. 【請求項2】 R1、R2、R3およびR4のおのおのは水
    素であり、R5はX−R9であり、R8はR9であり、R10
    は水素叉はハロゲンであり、CH2Oはキノリン環の2
    位に結合し、Xは結合であり、X2−X3はCH2Oであ
    り、Qは−C(O)OR12である請求項1の化合物。
  3. 【請求項3】 式Ib: 【化2】 〔式中、置換基は 【化3】 である。〕の請求項1の化合物。
  4. 【請求項4】 請求項1の化合物の治療学的な有効量お
    よび薬学的に許容される担体からなる薬学組成物。
  5. 【請求項5】 非ステロイド性抗炎症剤、末梢鎮痛剤、
    シクロオキシゲナーゼ阻害剤、ロイコトリエンアンタゴ
    ニスト、ロイコトリエン生合成阻害剤、H2−レセプタ
    ーアンタゴニスト、抗ヒスタミン剤、プロスタグランジ
    ンアンタゴニスト、トロンボキサンアンタゴニスト、ト
    ロンボキサンシンセターゼ阻害剤およびACEアンタゴ
    ニストの群から選択された第2の活性成分の有効量から
    付加的になる請求項4の医薬組成物。
  6. 【請求項6】 第2の活性成分は非ステロイド性抗炎症
    剤である請求項5に記載の医薬組成物。
  7. 【請求項7】 請求項1の前記化合物の前記第2活性成
    分に対する重量比は約1000:1〜1:1000の範
    囲である請求項6の医薬組成物。
  8. 【請求項8】 哺乳動物中のSRS−A叉はロイコトリ
    エンの合成、作用叉は放出を防止する方法において、請
    求項1の化合物の有効量を前記哺乳動物に投与すること
    からなる方法。
  9. 【請求項9】 哺乳動物はヒトである請求項8の方法。
  10. 【請求項10】 哺乳動物の喘息を治療する方法におい
    て、そのような治療が必要な哺乳動物に請求項1の化合
    物の治療学的に有効な量を投与することからなる方法。
JP3274451A 1990-07-26 1991-07-25 ロイコトリエン生合成阻害剤としての(キノリン−2−イルメトキシ)ヘテロテトラヒドロカルバゾール類 Pending JPH0656831A (ja)

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