JPH09504777A - ロイコトリエンアンタゴニストとしてのキノリン誘導体 - Google Patents

ロイコトリエンアンタゴニストとしてのキノリン誘導体

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JPH09504777A JP7500049A JP50004995A JPH09504777A JP H09504777 A JPH09504777 A JP H09504777A JP 7500049 A JP7500049 A JP 7500049A JP 50004995 A JP50004995 A JP 50004995A JP H09504777 A JPH09504777 A JP H09504777A
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ベリー,ミシエル
グリム,エリク・エル
グワイ,ダニエル
クシアン,イ・ビン
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メルク フロスト カナダ インコーポレーテッド
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Abstract

(57)【要約】 式(I)を有する化合物はロイコトリエンの作用のアンタゴニストである。かかる化合物は、抗喘息、抗アレルギー、抗炎症及び細胞保護剤として有用であり、更には、アンギナ、大脳性痙攣、糸球体腎炎、肝炎、内毒素血症、ぶどう膜炎及び同種移植拒絶反応を治療することにおいても有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 ロイコトリエンアンタゴニストとしてのキノリン誘導体発明の背景 ロイコトリエン類は、生体系内でアラキドン酸から生成される局所作用ホルモ ン群を構成する。主なロイコトリエンにはロイコトリエンB4(略称LTB4)、 LTC4、LTD4及びLTE4がある。ロイコトリエンの生合成は、酵素5−リ ポキシゲナーゼがアラキドン酸に作用してロイコトリエンA4(LTA4)の名で 知られるエポキシドを生成することから開始され、次いでこのエポキシドが酵素 反応ステップによって他のロイコトリエンに変換される。ロイコトリエンの生合 成及び代謝の更なる詳細は著書Leukotrienes and Lipox ygenases ,J.Rokach編,Elsevier,アムステルダム( 1989)に見られる。Rokachの著書には生体系内でのロイコトリエンの 作用及びそれらの種々の病状への関与も考察されている。 数種類の化合物が、哺乳動物、特にヒトにおけるロイコトリエンの生体系を阻 害する能力を示している。 EP181,568は、一般式: Ar1−X−Ar−Z−(R)n の一連の化合物を記載しているが、該化合物は、アルキレン鎖Zに直接結合して いるシクロアルキルまたはフェニル置換基(R)を持たないこと、及び硫黄原子 によってアルキレン鎖に結合している本発明の好ましい実施態様におけるQ置換 基を持たないことで本発明とは異なる。 米国特許第4,631,287号は、式: (R1)(R2)Ar−Z−M−Ar1(R3)(R4) の化合物を包含しているが、該化合物は、(本発明のQ置換基に対応する)カル ボキシ基を含むR3及びR4置換基が酸素原子によってAr1に直接結合している ことで本発明とは異なる。更に該化合物がアリール基を含む場合、それはAr1 に直接結合しているか、または酸素原子を介して結合している。更にR3または R4は、本発明のQ置換基と本発明のシクロアルキルまたはフェニル置換基を同 時に含むことはない。 EP200,101及び豪州特許出願第56398/86号は、式: (R1)(R2)Ar−Z−M−Z1−Ar1(R3)(Z2−Y−Z3−R4) の化合物を開示しているが、該化合物は、置換単位(Z2 −Y−Z3−R4)が本発明のシクロアルキルまたはフェニルとQ置換基とを同時 には含まないことで本発明の化合物とは異なる。 WO87/05510は、一般式: の化合物を開示しているが、該化合物は、本発明化合物にはない複素環式テトラ ゾール部分を含むこと、並びにR2及びR3置換基に存在するフェニル基が非置換 であることで本発明の化合物とは異なる。 Zamboniらは米国特許第5,102,881号に下記の化合物をロイコ トリエン生合成の阻害物質として記載している: 発明の要約 本発明は、ロイコトリエンアンタゴニストとしての活性を有するシクロプロパ ン酢酸のハロアリールキノリン誘導体、それらの製造方法、及び、かかる化合物 を哺乳動物(特にヒト)に使用するための方法及び医薬組成物に係わる。 ロイコトリエンアンタゴニストとしての活性の故に、本発明化合物は抗喘息剤 、抗アレルギー剤、抗炎症剤、及び細胞保護剤として有用である。また本発明化 合物は、アンギナ、大脳性痙攣、糸球体腎炎、肝炎、内毒素血症、ぶどう膜炎及 び同種移植拒絶反応の治療にも有用である。発明の詳細 本発明の化合物は式I: 〔式中、 R1は、H、ハロゲン、−CF3、−CN、−NO2また は−N3であり; R2は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、−CF3、−CH2 F、−CHF2、Ph(R25)2、CH2Ph(R25)2またはCH2CH2Ph(R25)2 であるか、或いは、同じ原子に結合している2つのR2基は、O、S及びNから 選択される最高2個のヘテロ原子を含む最高8員の飽和環を形成し得; R3は、HまたはR2であり; R4は、R3、ハロゲン、−NO2、−CN、−CF3、−OR3、N(R3)2、N R3COR7、−SR2、S(O)R2、S(O)22、CHR7OR3またはCHR7S R2であるが; CR34は標準アミノ酸のラジカルでもよく; R5は、H、ハロゲン、−NO2、−N3、−CN、−SR2、−S(O)R2、S( O)22、−N(R12)2、−OR3、−COR3または低級アルキルであり; R6は、−(CH2)s−C(R7)2−(CH2)s−R8または−CH2CON(R20)2で あり; R7は、Hまたは低級アルキルであり; R8は、A)3〜12個の核炭素原子と、N、S及びOから選択される1また は2個の核ヘテロ原子とを含み、複 素環式基の各環が5または6個の原子で形成されている複素単環式基もしくは複 素二環式基、または、 B)基W−R9であり; R9は、最高21個の炭素原子を含み、(1)炭化水素基または(2)環に1 個以下のヘテロ原子しか含まない有機非環式または単環式カルボン酸のアシル基 であり; R10は、H、低級アルキルまたはハロゲンであり; R11は、低級アルキル、−COR14、Ph(R25)2、CH2Ph(R25)2または CH2CH2Ph(R25)2であり; R12は、HまたはR11であるか、或いは、同じNに結合している2つのR12基 は、炭素原子と、O、S及びNから選択される最高2個のヘテロ原子とを含む5 または6員の飽和環を形成し得; R13は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、−CF3、Ph(R25 )2、CH2Ph(R25)2またはCH2CH2Ph(R25)2であり; R14は、HまたはR13であり; R16は、H、低級アルキルまたはOHであり; R17は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、Ph(R25)2、C H2Ph(R25)2またはCH2CH2P h(R25)2であり; R18はR13であり; R19は、H、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、−CF3、P h、CH2PhまたはCH2CH2Phであり; R20は、H、低級アルキル、Ph(R25)2、CH2Ph(R25)2またはCH2CH2 Ph(R25)2であるか、或いは、同じNに結合している2つのR20基は、炭素原 子と、O、S及びNから選択される最高2個のヘテロ原子とを含む5または6員 の飽和環を形成し得; R21は、HまたはR17であり; R22、R23及びR24は各々独立に、H、低級アルキル、CF3、CF2H、CH2 CF3、ハロゲン、OR3、SR2または電子対であり; R25は、H、−CO27、−COR7、−CN、CF3、NO2、SCF3、低級 アルキル、−SR26、−OR27、N(R27)2、CON(R27)2またはハロゲンであ り; R26は、低級アルキル、フェニルまたはベンジルであり; R27は、R26、HまたはCOR7であるか、或いは、同 じNに結合している2つのR27基は、炭素原子と、O、S及びNから選択される 最高2個のヘテロ原子とを含む5または6員の飽和環を形成し得; m、n及びpは各々独立に0〜8であるが、 X2がO、S、S(O)またはS(O)2であり且つZ1が結合である場合、m+p は1〜10であり; Z1がHET(R222324)である場合、m+pは0〜10であり; X2がCR316である場合、m+pは0〜10であり; sは0〜3であり; Qは、テトラゾール−5−イル、−CO23、−CO26、−CONHS(O)213、−CN、−CON(R20)2、−NR21S(O)213、−NR21CON(R20 )2、−NR21COR14、OCON(R20)2、−COR19、−S(O)R18、−S(O )218、−S(O)2N(R20)2、−NO2、−NR21CO217、−C(N(R20)2) =NR21、−C(R19)=NOHまたは−C(R3)2OHであるが、QがCO2Hで あり、R4が−OH、−CHR7OHまたは−NHR3である場合、QとR4とそれ らを結合している炭素とは水を失って複素環を形成し得; Wは、SまたはNR3であり; X1は、O、S、−S(O)−、−S(O)2−、−NR3−、−C(R3)2−または 結合であり; X2及びX3は各々独立に、O、S、S(O)、S(O)2、CR316または結合で あり; Yは、−CR3=CR3−、−C(R3)2−X1−、−X1−C(R3)2−、−C(R3 )2−X1−C(R3)2−、−C≡C−、−CO−、−NR3CO−、−CONR3− 、O、S、 1は、HET(R2223)または結合であり; Z2はHET(R222324)であり; HETは、ベンゼン、ピリジン、フラン、チオフェン、チアゾール、ピラジン 、ベンズイミダゾール、キノリン、ベンゾチアゾール、5,6,7,8−テトラ ヒドロキノリンまたは1,2,5−チアジアゾールである〕 の化合物またはその医薬上容認可能な塩によって実施されるのが最もよい。 好ましい式Iの化合物は、式Ia: 〔式中、R1は、H、ハロゲンまたは−CF3であり; m及びnは各々独立に1〜6であり; Qは、CO23、CO26、−CONHS(O)213、テトラゾール−5−イ ルまたはC(R3)2OHであり; X2は、SまたはOであり; Yは、−CH=CH−、−CH2−CH2−、−C≡C−または−CH(CH2) CH−であり; Z2はHET(R2223)であり; HETは、ベンゼン、チオフェンまたはピリジンであり; 残りの置換基は式Iで定義した通りである〕 のものである。 最も好ましい式Iの化合物は、式Ib: 〔式中、R1は、H、ハロゲンまたはCF3であり; R3は、Hまたは低級アルキルであるか、或いは、同じ炭素に結合している2 つのR3は1つの酸素または硫黄を任意に含む3〜6員環を形成し得; R22及びR23は各々独立に、H、ハロゲンまたは低級アルキルであり; m及びnは各々独立に1〜5であり; Qは、−CO23、テトラゾール−5−イルまたは−CONHS(O)213で あり; 残りの置換基は式Iで定義した通りである〕 によって表わされる。定義 下記の略号は以下の意味を有する: Ac =アセチル AIBN =2,2−アゾビスイソブチロニトリル Bmz =ベンズイミダゾリル Bn =ベンジル Btz =ベンゾチアゾリル DHP =2,3−ジヒドロ−4H−ピラン DIAD =ジイソプロピルアゾジカルボキシレート DIBAL =水素化アルミニウムジイソブチル DIPHOS =1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン DMAP =4−(ジメチルアミノ)ピリジン DMF =N,N−ジメチルホルムアミド DMSO =ジメチルスルホキシド Et3N =トリエチルアミン Fl =2−または3−フリル Fur =フランジイル KHMDS =カリウムヘキサメチルジシラザン LDA =リチウムジイソプロピルアミド Ms =メタンスルホニル=メシル MsO =メタンスルホネート=メシレート NBS =N−ブロモスクシンイミド NCS =N−クロロスクシンイミド NMO =N−メチルモルホリン N−オキシド NSAID =非ステロイド系抗炎症剤 PCC =クロロクロム酸ピリジニウム PDC =ジクロム酸ピリジニウム Ph =フェニル Phe =ベンゼンジイル PPTS =p−トルエンスルホン酸ピリジニウム pTSA =p−トルエンスルホン酸 Py =ピリジル Pye =ピリジンジイル Pz =ピラジニル Qn =キノリニル r.t. =室温 rac. =ラセミ体 Tdz =1,2,5−チアジアゾール−3,4−ジイル Tf =トリフルオロメタンスルホニル=トリフリル TfO =トリフルオロメタンスルホネート=トルフレート Th =2−または3−チエニル THF =テトラヒドロフラン Thi =チオフェンジイル THP =テトラヒドロピラン−2−イル THQ =5,6,7,8−テトラヒドロキノリニル Thz =チアゾリル Tl =1,2,5−チアジアゾリル TLC =薄層クロマトグラフィー TPAP =テトラプロピルアンモニウムペルルテネート Ts =p−トルエンスルホニル=トシル TsO =p−トルエンスルホネート=トシレート Tz =1H(または2H)−テトラゾール−5−イル C35 =アリルアルキル基の記号 Me =メチル Et =エチル n−Pr =直鎖プロピル i−Pr =イソプロピル n−Bu =直鎖ブチル i−Bu =イソブチル s−Bu =第二級ブチル t−Bu =第三級ブチル c−Pr =シクロプロピル c−Bu =シクロブチル c−Pen =シクロペンチル c−Hex =シクロヘキシル アルキル、アルケニル及びアルキニルなる用語は、線状、分枝状及び環状構造 並びにこれらの組合せを意味する。 「アルキル」なる用語は「シクロアルキル」及び「低級アルキル」を包含し、 最高20個の炭素原子を有する炭素フラグメントをも含むものとする。アルキル 基の例としてはオクチル、ノニル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、テトラ デシル、ペンタデシル、エイコシル、3,7−ジエチル−2,2−ジメチル−4 −プロピルノニルなどが挙げられる。 「低級アルキル」は「低級シクロアルキル」を包含し、炭素原子1〜7個のア ルキル基を意味する。低級アルキル基の例としてはメチル、エチル、プロピル、 イソプロピル、ブチル、s−及びt−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチルな どが挙げられる。 「シクロアルキル」は「低級シクロアルキル」を包含し、炭素原子3〜12個 の環を1つ以上含み、合計で最高20個の炭素原子を有する炭化水素を意味する 。シクロアルキル基の例としてはシクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘプ チル、アダマンチル、シクロドデシルメチル、2−エチル−1−ビシクロ[4. 4.0]デシルなどが挙げられる。 「低級シクロアルキル」は、炭素原子3〜7個の環を1つ以上含み、合計で最 高7個の炭素原子を有する炭化水素を意味する。低級シクロアルキル基の例とし てはシクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロブチル、2−シクロペンチ ルエチル、シクロヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルなどが挙げ られる。 「アルケニル」なる用語は「シクロアルケニル」及び「低級アルケニル」を包 含し、炭素原子2〜20個のアルケニル基を意味する。アルケニル基の例として はアリル、5−デセン−1−イル、2−ドデセン−1−イルなどが挙げられる。 「低級アルケニル」は「低級シクロアルケニル」を包含し、炭素原子2〜7個 のアルケニル基を意味する。低級アルケニル基の例としてはビニル、アリル、イ ソプロペニル、 ペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、1−プロペニル、2−ブテニル、2−メ チル−2−ブテニルなどが挙げられる。 「シクロアルケニル」は「低級シクロアルケニル」を包含し、炭素原子3〜1 2個の環を含む、炭素原子3〜20個のアルケニル基を意味するが、ここでアル ケニル二重結合は構造中の任意の位置にあってよい。シクロアルケニル基の例と してはシクロプロペン−1−イル、シクロヘキセン−3−イル、2−ビニルアダ マント−1−イル、5−メチレン−ドデシ−1−イルなどが挙げられる。 「低級シクロアルケニル」は、炭素原子3〜7個の環を含む、炭素原子3〜7 個のアルケニル基を意味するが、ここで二重結合は構造中の任意の位置にあって よい。低級シクロアルケニル基の例としてはシクロプロペン−1−イル、シクロ ヘキセン−3−イル、2−シクロ−ペンチレン−1−イルなどが挙げられる。 「アルキニル」なる用語は「シクロアルキニル」及び「低級アルキニル」を包 含し、炭素原子2〜20個のアルキニル基を意味する。アルキニル基の例として はエチニル、2−ペンタデシン−1−イル、1−エイコシン−1−イル などが挙げられる。 「低級アルキニル」は「低級シクロアルキニル」を包含し、炭素原子2〜7個 のアルキニル基を意味する。低級アルキニル基の例としてはエチニル、プロパル ギル、3−メチル−1−ペンチニル、2−ヘプチニルなどが挙げられる。 「シクロアルキニル]は「低級シクロアルキニル」を包含し、炭素原子3〜2 0個の環を含む、炭素原子5〜20個のアルキニル基を意味する。アルキニル三 重結合は、基の任意の位置にあってよいが、環内にあるときはかかる環は10員 以上であらねばならない。シクロアルキニルの例としてはシクロドデシン−3− イル、3−シクロヘキシル−1−プロピン−1−イルなどが挙げられる。 「低級シクロアルキニル」は、炭素原子3〜5個の環を含む、炭素原子5〜7 個のアルキニル基を意味する。低級シクロアルキニルの例としてはシクロプロピ ルエチニル、3−(シクロブチル)−1−プロピニルなどが挙げられる。 「低級アルコキシ」は、炭素原子1〜7個の線状、分枝状または環状アルコシ キ基を意味する。低級アルコキシ基の例としてはメトキシ、エトキシ、プロポキ シ、イソプロポキシ、シクロプロピルオキシ、シクロヘキシルオキシな どが挙げられる。 「低級アルキルチオ」は、炭素原子1〜7個の線状、分枝状または環状アルキ ルチオ基を意味する。低級アルキルチオ基の例としてはメチルチオ、プロピルチ オ、イソプロピルチオ、シクロヘプチルチオなどが挙げられる。式で示すと、プ ロピルチオ基は−SCH2CH2CH3と表わされる。 「低級アルキルスルホニル」は、炭素原子1〜7個の線状、分枝状または環状 アルキルスルホニル基を意味する。低級アルキルスルホニル基の例としてはメチ ルスルホニル、2−ブチルスルホニル、シクロヘキシルメチルスルホニルなどが 挙げられる。式で示すと、2−ブチルスルホニル基は−S(O)2CH(CH3)CH2 CH3と表わされる。 「アルキルカルボニル」なる用語は「低級アルキルカルボニル」を包含し、炭 素原子1〜20個の線状、分枝状または環状アルキルカルボニル基を意味する。 アルキルカルボニル基の例としてはホルミル、2−メチルブタノイル、オクタデ カノイル、11−シクロヘキシルウンデカノイルなどが挙げられる。11−シク ロヘキシルウンデカノイル基はc−Hex−(CH2)10−CO−である。 「低級アルキルカルボニル」は、炭素原子1〜8個の線状、分枝状または環状 アルキルカルボニル基を意味する。低級アルキルカルボニル基の例としてはホル ミル、2−メチルブタノイル、シクロヘキシルアセチルなどが挙げられる。式で 示すと、2−メチルブタノイル基は−COCH(CH3)CH2CH3と表わされる 。 Ph(R25)2なる用語は、2つのR25置換基で置換されたフェニル基を示す。 ハロゲンは、F、Cl、Br及びIを包含する。 特定の分子における置換基(例えばR3、R25など)の定義は該分子の他の部 分における定義からは独立したものとする。従って、−N(R3)2は−NHH、− NHCH3、−NHC65などを表わす。 2つのR2基が同じ原子を介して結合している場合に形成される環としては、 シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプ タン、シクロオクタン、オキセタン、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン 、テトラヒドロチオフェン、テトラヒドロチオピラン、ピロリジン、ピペリジン 、モルホリン、チアモルホリン、ピペラジンなどが挙げられる。 2つのR12、R20またはR27基がNを介して結合している場合に形成される複 素環としては、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チアモルホリン、ピペラ ジン及びN−メチルピペラジンが挙げられる。 Q1とR4とこれらを結合する炭素とが環を形成する場合、このように形成され る環としてはラクトン、ラクタム及びチオラクトンが挙げられる。 Qのプロドラッグエステル(即ちQ=CO26)は、Saariら,J.Me d.Chem.,21,No.8,746−753(1978)、Sakamot oら,Chem.Pharm.Bull.,32,No.6,2241−2248( 1984)及びBundgaardら,J.Med.Chem.,30,No.3, 451−454(1987)に記載のごときエステルを含むものとする。 R8の定義において、幾つかの代表的な単環式または二環式複素環式基として は、 2,5−ジオキソ−1−ピロリジニル、 (3−ピリジニルカルボニル)アミノ、 1,3−ジヒドロ−1,3−ジオキソ−2H−イソインドール−2−イル、 1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル、 2,4−イミダゾリンジオン−1−イル、 2,6−ピペリジンジオン−1−イル、 2−イミダゾリル、 2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル、 ピペリジン−1−イル モルホリン−1−イル、及び ピペリジン−1−イル がある。 「標準アミノ酸」なる用語は以下のアミノ酸を意味する:アラニン、アスパラ ギン、アスパラギン酸、アルギニン、システイン、グルタミン酸、グルタミン、 グリシン、ヒスチジン、イソロイシン、ロイシン、リシン、メチオニン、フェニ ルアラニン、プロリン、セリン、トレオニン、トリプトファン、チロシン及びバ リン(F.H.C.Crick,Symposium of the Soci ety of Experimental Biology,1958(12) ,p.140参照)。光学異性体−ジアステレオマー−幾何異性体 本明細書に記載の化合物の幾つかは1つ以上の不斉中心 を含んでおり、ジアステレオマー及び光学異性体を与え得る。本発明は、このよ うな存在し得るジアステレオマー、それらのラセミ体、鏡像異性体が分割された 純粋な形態、及びそれらの医薬上容認可能な塩をも含むものとする。 本明細書に記載の化合物の幾つかはオレフィン二重結合を含んでおり、特に記 載のない限りは、E及びZ幾何異性体を含むものとする。 本発明の薬剤組成物は、上記式Iの化合物又はこの化合物の調剤上許容可能な 塩を活性成分として含み、これに加えて、調剤上許容可能な担体と任意の他の薬 効成分とを更に含むことも可能である。術語「調剤上許容可能な塩」は、無機塩 基と有機塩基とを含めた調剤上許容可能な無毒の塩基から調製された塩を意味す る。無機塩基から得られる塩は、アルミニウム塩、アンモニウム塩、カルシウム 塩、銅塩、鉄(III)塩、鉄(II)塩、リチウム塩、マグネシウム塩、マンガン(III) 塩、マンガン(II)塩、カリウム塩、ナトリウム塩、亜鉛塩等を含む。特に好まし い塩は、アンモニウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、カリウム塩、ナトリ ウム塩である。調剤上許容可能な無毒の有機塩基から得ら れる塩は、アルギニン、ベタイン、カフェイン、コリン、N,N’−ジベンジル エチレンジアミン、ジエチルアミン、2−ジエチルアミノエタノール、2−ジメ チルアミノエタノール、エタノールアミン、エチレンジアミン、N−エチル−モ ルホリン、N−エチルピペリジン、グルカミン、グルコサミン、ヒスチジン、ハ イドラバミン、イソプロピルアミン、リシン、メチルグルカミン、モルホリン、 ピペラジン、ピペリジン、ポリアミン樹脂、プロカイン、プリン、テオブロミン 、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリプロピルアミン、トロメタミン等 のような、第一アミン塩、第二アミン塩、第三アミン塩、天然の置換アミンを含 む置換アミンの塩、環状アミン塩、塩基性イオン交換樹脂塩を含む。 本発明化合物が塩基性である場合、無機酸及び有機酸を含む調剤上許容可能な 無毒の酸から塩を製造することができる。かかる酸としては、酢酸、ベンゼンス ルホン酸、安息香酸、ショウノウスルホン酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フ マル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、 マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモ酸 、パン トテン酸、リン酸、コハク酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などが挙 げられる。特に好ましいのはクエン酸、臭化水素酸、塩酸、マレイン酸、リン酸 、硫酸及び酒石酸である。 下記の処置方法の説明において、上記式Iの化合物に言及する場合は上記調剤 上許容可能な塩をも含むと理解されたい。用途 式Iの化合物はロイコトリエン生合成阻害能力を有するため、こうした化合物 は、人間の患者においてロイコトリエンのために生じる症状を予防及び後退する ために有効なものとなる。このロイコトリエンの作用に対する拮抗により、上記 化合物及びその薬剤組成物は、哺乳動物、特に人間において、1)喘息、慢性気 管支炎、関連気道障害のごとき肺疾患、2)アレルギー性鼻炎、接触皮膚炎、ア レルギー性結膜炎といったアレルギー及びアレルギー性反応、3)関節炎又は炎 症性内臓疾病のごとき炎症、4)疼痛、5)アトピー性湿疹のごとき皮膚疾患、 6)アンギナ、心筋虚血、高血圧、血小板凝集のごとき心血管障害、7)免疫学 的又は化学的(シクロスポリン)病因によって惹起さ れる虚血に起因する腎不全、8)偏頭痛または群発頭痛、9)ぶどう膜炎のごと き眼病、10)化学的、免疫学的または感染性の剌激から生じる肝炎、11)熱 傷、内毒素ショックのごとき外傷またはショック状態、12)同種移植拒絶反応 、13)インターロイキンII及び腫瘍壊死因子のごときサイトカインの治療投与 に伴なう副作用の予防、14)嚢胞性線維症、気管支炎、並びに他の小気道及び 大気道疾患といった慢性肺疾患、並びに15)胆嚢炎の治療、予防及び改善にお いて有用であることが判る。 更に本発明化合物を使用して、びらん性胃炎;びらん性食道炎;下痢:大脳性 痙攣;早産;自然流産;月経困難症;虚血;肝、膵、腎または心筋組織の有害物 質誘発性損傷または壊死;CCl4及びD−ガラクトサミンのごとき肝細胞毒性 物質によって惹起される肝実質損傷;虚血性腎不全;疾患誘発性肝損傷;胆汁塩 誘発性膵または胃損傷;外傷またはストレス誘発性細胞損傷;及び、グリセロー ル誘発性腎不全といった哺乳動物(特に人間)の疾患を治療または予防し得る。 本発明化合物は細胞保護作用をも示す。 化合物の細胞保護活性は、例えばアスピリン又はインドメタシンの潰瘍誘発作 用のような強力な刺激薬の有害な作 用に対する胃腸粘膜の抵抗性の増大に注目することによって、哺乳動物と人間の 両方において観察することが可能である。胃腸器官系に対する非ステロイド性抗 炎症薬の作用を減少させることに加えて、強酸、強塩基、エタノール、高張塩水 等の経口投与によって生じる胃の病巣を細胞保護化合物が防止するだろうという ことが、動物実験によって明らかになっている。 細胞保護能力を測定するために、2種類の検定、即ち、a)エタノール誘発損 傷検定と、b)インドメタシン誘発潰瘍検定とを使用することが可能であり、こ れらはEP140,684に説明されている。用量範囲 当然のことながら、予防又は治療のための式Iの化合物の用量は、治療される べき病状の重症度と、使用する個々の式Iの化合物と、投与経路とに応じて変化 するだろう。この用量は、個々の患者の年齢と体重と反応とに応じても変化する だろう。一般的に、喘息、アレルギー、炎症の予防又は治療、及び細胞保護以外 の用途の場合とにおける1日当たりの用量の範囲は、単一の投与又は複数回分に 分割した投与において、通常哺乳動物の体重1kg当たり約0. 001mgから約100mgであり、好ましくは哺乳動物の体重1kg当たり0 .01mgから約10mgであり、最も好ましくは哺乳動物の体重1kg当たり 0.1から1mgである。一方、場合によっては、この範囲外の用量を使用する ことが必要であることもあるだろう。 静脈内投与用の組成物が使用される場合には、喘息、炎症、アレルギーの予防 又は治療に使用するための適切な用量の範囲は、1日につき体重1kg当たり式 Iの化合物約0.001mgから約25mg(好ましくは0.01mgから約1 mg)であり、細胞保護用に使用するための用量の範囲は、1日につき体重1k g当たり式Iの化合物約0.1mgから約100mg(好ましくは約1mgから 約100mg、更に好ましくは約1mgから約10mg)である。 経口的投与用組成物が使用される場合には、喘息、炎症、または、アレルギー の予防又は治療に使用するための適切な用量の範囲は、例えば、1日につき体重 1kg当たり式Iの化合物約0.01mgから約100mgであり、好ましくは 約0.1mgから約10mgであり、細胞保護に使用するための用量の範囲は、 1日につき体重1kg当たり式Iの化合物約0.1mgから約100mg(好ま しく は約1mgから約100mg、更に好ましくは約10mgから約100mg)で ある。 眼病の治療の場合には、許容可能な目薬処方中に式Iの化合物を0.001重 量%から1重量%含む眼に投与するための目薬調合剤を使用することが可能であ る。 細胞保護薬として使用される式Iの化合物の正確な量は、特に、その使用目的 が損傷を受けた細胞の治療又は将来の損傷の予防のどちらであるかに応じて、損 傷を受けた細胞の種類(例えば、胃腸潰瘍、ネフローゼ壊死)に応じて、及び、 原因物質の種類に応じて決定される。将来の細胞損傷を防止するために式Iの化 合物を使用する一例は、式Iの化合物と共に投与しない場合には細胞損傷の原因 となる可能性があるNSAID(例えば、インドメタシン)と共に、式Iの化合 物を投与することである。こうした使用では、式Iの化合物はNSAID投与の 30分前から30分後までに投与される。NSAIDの投与前に又はNSAID と同時に(例えば、組み合わせ投与形態で)投与されることが好ましい。薬剤組成物 有効量の本発明の化合物を哺乳動物(特に人間)に与え るために、任意の適切な投与方法を使用することが可能である。例えば、経口的 投与、直腸投与、局所的投与、非経口的投与、眼投与、肺投与、鼻投与等が、使 用可能である。投与形態は、錠剤、トローチ、分散液、懸濁液、溶液、カプセル 、クリーム、軟膏、エーロゾル等を含む。 本発明の薬剤組成物は、上記式Iの化合物又はこの化合物の調剤上許容可能な 塩を活性成分として含み、これに加えて、調剤上許容可能な担体と任意の他の治 療成分とを更に含むことも可能である。術語「調剤上許容可能な塩」は、無機塩 基又は無機酸と有機塩基又は有機酸とを含む調剤上許容可能な無毒の塩基又は酸 から調製された塩を意味する。 上記組成物は、経口的投与、直腸投与、局所的投与、非経口的投与(皮下、筋 肉内、静脈内投与を含む)、眼投与(眼)、肺投与(鼻もしくは頬からの吸入) 、又は、鼻投与に適した組成物を含み、何れの場合にも、最適の投与方法は、治 療される病状の種類と重症度と、活性成分の種類とに応じて決定されるだろう。 上記組成物を、単位用量形態で投与すると便利であり、調剤分野で公知の方法の いずれかによって調剤することも可能である。 吸入による投与の場合には、本発明の化合物を、加圧容 器又はネブライザーからのエーロゾル噴霧投与の形で与えることが便利である。 更に、本発明の化合物は、調合可能な粉末の形で供給されてもよく、この粉末組 成物は通気粉末吸入器装置によって吸入することが可能である。吸入のための好 ましい投与システムは、計量吸入(MDI)エーロゾルであり、このエーロゾル を、適切な噴射剤(例えば、フルオロカーボン又は炭化水素)中に式Iの化合物 を含む懸濁液又は溶液として調合することが可能である。 式Iの化合物の適切な局所的投与調合物は、経皮投与剤、エーロゾル、クリー ム、軟膏、ローション、散布粉末等を含む。 実際に使用する際には、式Iの化合物を、従来の調剤上の配合手法によって、 調剤担体との均質混合物中の活性成分として組み合せることが可能である。この 担体は、例えば経口的投与又は非経口的投与(静脈内投与を含む)といった、投 与のために必要とされる調製形態に依存する様々な形態をとることが可能である 。経口的投与形態のための組成物を調製する際には、例えば懸濁液やエリキジー ルや溶液のような経口液体製剤の場合に、例えば水、グリコール、オイル、アル コール、香味料、防腐剤、着色剤等のような 通常の調剤媒質のいずれかを使用することが可能であり、一方、例えば粉末やカ プセルや錠剤のような経口固形製剤の場合には、デンプン、糖、微晶質セルロー ス、希釈剤、造粒剤、潤滑剤、結合剤、崩壊剤のような担体を使用することが可 能であるが、固形経口製剤の方が液体製剤よりも好ましい。投与の容易性から、 錠剤とカプセルが最も有利な経口的投与単位形態であり、この場合には当然のこ とながら固体調剤担体が使用される。必要に応じて錠剤を標準的な水性又は非水 性の手法でコーティングすることが可能である。 上記で説明した一般的な投与形態に加えて、式Iの化合物を、米国特許第3, 845,770号、同第3,916,899号、同第3,536,809号、同 第3,598,123号、同第3,630,200号、同第4,008,719 号に開示されているような持続放出手段及び/又は供給装置によって投与するこ とも可能であり、これらの特許明細書の開示内容は参照により本明細書に包含さ れるものとする。 経口的投与に適した本発明の薬剤組成物は、1個中に予め決められた量の上記 活性成分を含むカプセルやカシエや錠剤のような単位形態として、粉末もしくは 顆粒として、 又は、水性液体もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液、水中油型乳濁液、 油中水型液体乳濁液として提供することが可能である。こうした組成物は、任意 の調剤方法で調製することが可能であるが、こうした方法はいずれも、1つ以上 の必要成分を構成する担体と上記活性成分とを組み合わせる段階を含む。一般に 、上記組成物は、液体担体又は微粉末固体担体又はこれらの担体両方と上記活性 成分を均一且つ均質に混合することと、その後で必要に応じて、その調合物を所 期の製剤に形作ることとによって調製される。例えば、錠剤は、任意に1つ以上 の付加的な成分と共に圧縮又は成形によって調製することが可能である。結合剤 、潤滑剤、不活性希釈剤、界面活性剤、又は、分散剤と共に任意に混合された粉 末又は顆粒のような易流動性形態に上記活性成分を適切な打錠機で圧縮すること によって、圧縮錠剤を調製することも可能である。不活性液体希釈剤で湿らせた 粉末化合物の混合物を適切な打錠機で成形することによって、成形錠剤を作るこ とが可能である。錠剤1個が約2.5mgから約500mgの活性成分を含み、 カシエ又はカプセル1個が約2.5mgから約500mgの活性成分を含むこと が望ましい。 式Iの化合物の代表的な調剤投与形態の例を次に示す。注射用懸濁液(I.M.) mg/ml 式Iの化合物 10 メチルセルロース 5.0 Tween80 0.5 ベンジルアルコール 9.0 塩化ベンザルコニウム 1.0 合計体積が1mlになるように注射用水を加えた。錠剤 mg/錠 式Iの化合物 25 微晶質セルロース 415 ポビドン 14.0 前ゲル化デンプン 43.5 ステアリン酸マグネシウム 2.5 500カプセル mg/カプセル 式Iの化合物 25 ラクトース粉末 573.5 ステアリン酸マグネシウム 1.5 600エーロゾル 1缶当たり 式Iの化合物 24 mg レシチン、NF液体濃縮物 1.2 mg トリクロロフルオロメタン、NF 4.025g ジクロロジフルオロメタン、NF 12.15g他の薬剤との併用 式Iの化合物に加えて、本発明の調剤組成物は、シクロオキシゲナーゼ阻害剤 や非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)や末梢鎮痛薬(例えばゾメピラクジフ ルニサール)等のような他の活性成分を含むことも可能である。「式Iの化合物 」対「第2の活性成分」の重量比は様々であってよく、各成分の有効量に応じて 決定されるだろう。一般に、各活性成分の有効量が使用されるだろう。従って、 例えば、式Iの化合物がNSAIDと組み合わされる場合には、「式Iの化合物 」対「NSAID」の重量比は一般に約1000:1から約1:1000であり 、好ましくは約200:1から約1:200である。式Iの化合物と他の活性成 分との組み合わせも一般に上記範囲内であるが、各々の場合に、各活性成分を各 々の有効量で使用すべきである。 NSAIDは次の5つのグループに分けられる。 (1)プロピオン酸誘導体、 (2)酢酸誘導体、 (3)フェナム(fenamic)酸誘導体、 (4)オキシカム(oxicams)、 (5)ビフェニルカルボン酸誘導体、 又は、これらの調剤上許容可能な塩である。 使用可能なプロピオン酸誘導体は、アルミノプロフェン、ベノキサプロフェン 、ブクロクス酸、カルプロフェン、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルプ ロフェン、フルルビプロフェン、イブプロフェン、インドプロフェン、ケトプロ フェン、ミロプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ピルプロフェン、プ ラノプロフェン、スプロフェン、チアプロフェン酸、チオキサプロフェンを含む 。同様の鎮痛性特性と抗炎症性特性とを有する構造的に関連したプロピオン酸誘 導体も、このグループに含まれることが意図されている。 従って、本明細書で定義される通りの「プロピオン酸誘導体」は、典型的には 環状基(好ましくは芳香環基)に直接結合した又はカルボニル基を介して結合し た、(任意に調剤上許容可能な塩の基、例えば−CH(CH3)COO-N a+又は−CH2CH2COO-Na+の形であることが可能な)遊離−CH(CH3) COOH基又は−CH2CH2COOH基を有する非麻酔性鎮痛薬/非ステロイド 性抗炎症薬である。 本発明の組成物で使用可能な酢酸誘導体は、インドメタシン(好ましいNSA IDである)、アセメタシン、アルクロフェナク、クリダナク、ジクロフェナク 、フェンクロフェナク、フェンクロジン酸、フェンチアザク、フロフェナク、イ ブフェナク、イソキセパック、オキスピナク、スリンダク、チオピナク、トルメ チン、ジドメタシン、ゾメピラクを含む。同様の鎮痛性特性と抗炎症性特性とを 有する構造的に関連した酢酸誘導体も、このグループに含まれることが意図され ている。 従って、本明細書で定義される通りの「酢酸誘導体」は、典型的には環系(好 ましくは芳香環又はヘテロ芳香環基)に直接結合した(任意に調剤上許容可能な 塩の基、例えば−CH2COO-Na+の形であることが可能な)遊離−CH2CO OH基を有する非麻酔性鎮痛薬/非ステロイド性抗炎症薬である。 本発明の組成物で使用可能なフェナム酸誘導体は、フル フェナム酸、メクロフェナム酸、メフェナム酸、ニフルム酸、トルフェナム酸を 含む。同様の鎮痛性特性と抗炎症性特性とを有する構造的に関連したフェナム酸 誘導体も、このグループに含まれることが意図されている。 従って、本明細書で定義される通りの「フェナム酸誘導体」は、様々な置換基 を有し且つ遊離−COOH基が調剤上許容可能な塩の基(例えば、−COO−N a+)の形であることが可能である、次式の基本構造を含む非麻酔性鎮痛薬/非 ステロイド性抗炎症薬である。 本発明の組成物で使用可能なビフェニルカルボン酸誘導体は、ジフルニサール とフルフェニサールを含む。同様の鎮痛性特性と抗炎症性特性とを有する構造的 に関連したビフェニルカルボン酸誘導体も、このグループに含まれることが意図 されている。 従って、明細書で定義される通りの「ビフェニルカルボ ン酸誘導体」は、様々な置換基を有し且つ遊離−COOH基が調剤上許容可能な 塩の基(例えば、−COO-Na+)の形であることが可能である、次式の基本構 造を含む非麻酔性鎮痛薬/非ステロイド性抗炎症薬である。 本発明の組成物で使用可能なオキシカムは、イソキシカム、ピロキシカム、ス ドキシカム、テノキシカンを含む。同様の鎮痛性特性と抗炎症性特性とを有する 構造的に関連したオキシカムも、このグループに含まれることが意図されている 。 従って、本明細書で定義される通りの「オキシカム」は、式中のRがアリール 又はヘテロアリール環基である次式の一般式を有する、非麻酔性鎮痛薬/非ステ ロイド性抗炎症薬である。 次に示すNSAIDも使用可能である。アムフェナックナトリウム、アミノプ ロフェン、アニトラザフェン、アントラフェニン、オーラノフィン、ベンダザク リシネート、ベンジダニン、ベプロジン、ブロペラモール、ブフェゾラク、シン メタシン、シプロカゾン、クロキシメート、ダジダミン、デボキサメト、デルメ タシン、デトミジン、デクスインドプロフェン、ジアセレイン、ジ−フィサラミ ン、ジフェンピラミド、エモルファゾン、エンフェナム酸、エノリカム、エピリ ゾール、エテルサレート、エトドラク、エトフェナメート、メシル酸ファネチゾ ール、フェンクロラク、フェンドサール、フェンフルミゾール、フェプラゾン、 フロクタフェニン、フルニキシン、フルノキサプロフェン、フルプロカゾン、フ ォピルトリン、フォスフォサル、フルクロプロフェン、グルカメタシン、グアイ メサール、イブプロキサム、イソフェゾラク、イソニキシン、イソプ ロフェン、イソキシカム、塩酸レフェタミン、レフルノミド、ロフェミゾール、 ロナゾラクカルシウム、ロチファゾール、ロキソプロフェン、リシンクロニキシ ネート、メクロフェナム酸ナトリウム、メセクラゾン、ナブメトン、ニクチンド ール、ニメスリド、オルパノキシン、オキサメタシン、オキサパドール、クエン 酸ペリソキサール、ピメプロフェン、ピメタシン、ピプロキセン、ピラゾラク、 ピルフェニドン、マレイン酸プログルメタシン、プロカゾン、ピリドキシプロフ ェン、スドキシカム、タルメタシン、タルニフルメート、テノキシカム、チアゾ リノブタゾン、チエラビンB、塩酸チアラミド、チフラミゾール、チメガジン、 トルパドール、トリプタミド、ウヘナメート。 製造会社のコード番号(例えばPharmaprojectsを参照されたい )によって示された次のNSAIDも使用可能である。480156S、AA8 61、AD1590、AFP802、AFP860、AI77B、AP504、 AU8001、BPPC、BW540C、CHINOIN127、CN100、 EB382、EL508、F1044、GV3658、ITF182、KCNT EI6090、KME4、LA2851、MR714、MR8 97、MY309、ONO3144、PR823、PV102、PV108、R 830、RS2131、SCR152、SH440、SIR133、SPAS5 10、SQ27239、ST281、SY6001、TA60、TAI−901 (4−ベンゾイル−1−インダンカルボン酸)、TVX2706、U60257 、UR2301、WY41770。 最後に、使用可能な更に別のNSAIDは、サリチル酸塩、特にアセチルサリ チル酸、フェニルブタゾンと、これらの調剤上許容可能な塩とを含む。 インドメタシンに加えて、他の好ましいNSAIDは、アセチルサリチル酸、 ジクロフェナク、フェンブフェン、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、イ ブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、フェニルブタゾン、ピロキシカ ム、スリンダク、トルメチンである。 式Iの化合物を含む薬剤組成物は更に、本明細書に引例として組み入れられて いるEP138,481(1985年4月24日)、EP115,394(19 84年8月8日)、EP136,893(1985年4月10日)、EP140 ,709(1985年5月8日)に開示されてい るような、ロイコトリエン生合成阻害剤も含むことが可能である。 更に、式Iの化合物は、本明細書に参照して組み入れられているEP106, 565(1984年4月25日)とEP104,885(1984年4月4日) とに開示されているようなロイコトリエンアンタゴニストと組み合わせて、更に は、本明細書に参照として組み入れられているEP出願番号56,172(19 82年7月21日)と同第61,800(1982年6月10日)と英国特許明 細書No.2,058,785(1981年4月15日)とに開示されているよ うな当業界で公知の他のロイコトリエンアンタゴニストと組み合わせて、使用す ることも可能である。 式Iの化合物を含む薬剤組成物は更に、第2の活性成分として、EP11,0 67(1980年5月28日)に開示されているようなプロスタグランジンアン タゴニスト、又は、米国特許第4,237,160号に開示されているようなト ロンボキサンアンタゴニストを含むことも可能である。式Iの化合物を含む調剤 組成物は更に、米国特許第4,325,961号に開示されているα−フルオロ メチルヒスチジンのようなヒスチジンデカルボキシラーゼ阻害剤も 含むことが可能である。更に、有利には、式Iの化合物を、例えばEP40,6 96(1981年12月2日)に開示されているアセタマゾールとアミノチアジ アゾール、米国特許第4,283,408号と同第4,362,736号と同第 4,394,508号とに開示されているようなベナドリル、シメチジン、ファ モチジン、フラマミン、ヒスタジル、フェネルガン、ラニチジン、テルフェナジ ン等の化合物のような、H1−及びH2−レセプターアンタゴニストと組み合わせ ることも可能である。本発明の調剤組成物は更に、米国特許第4,255,43 1号に開示されているオメプラゾール等のようなK+/H+ATPアーゼ阻害剤を 含むことも可能である。更に、式Iの化合物は、英国特許明細書1,144,9 05と同1,144,906とに開示されている1,3−ビス(2−カルボキシ −クロモン−5−イルオキシ)−2−ヒドロキシプロパンとその関連の化合物の ような、大半の細胞安定化剤と有効に組み合わされることも可能である。別の有 益な調剤組成物は、Nature316,pp.126−131(1985) で説明されているセロトニンアンタゴニストであるメチセルギド等のようなセロ トニンアンタゴニストと組み合わせて式Iの化合物を 含む。この段落において取り上げた参考文献の各々は、本明細書に引例として組 み入れられている。 他の有利な調剤組成物は、イプラトロピウムブロミドのような抗コリン作用薬 と、ベータアゴニストサルブタモールやメタプロテレノールやテルブタリンやフ ェノテロール等のような気管支拡張薬と、テオフィリンやコリンテオフィリナー トやエンプロフィリンのような抗喘息薬と、ニフェジピンやジルチアゼムやニト レンジピンやベラパミルやニモジピンやフェロジピン等のようなカルシウムアン タゴニストと、ヒドロコルチゾンやメチルプレドニソロンやベータメタゾンやデ キサメタゾンやベクロメタゾン等のようなコルチコステロイドと組み合わせて、 式Iの化合物を含む。合成方法 下記の方法によって本発明の化合物を調製することができる。かかる反応図式 において、Quは、 である。方法A 臭化アリルまたはビニルマグネシウムをアルデヒドIIIに加えてIVを得る(Y がCH=CHであるIIIの形成の説明は実施例に与える。YがCH2CH2及び1 ,2−シクロプロピルについては米国特許第5,104,882号明細書実施例 3、ステップ2及びスチレン4をそれぞれ参照)。次いで、ホモアリルまたはア リルアリコールIVをPdの存在下で適当な臭化物またはヨウ化物Vを用いて10 0℃で処理し、VIを得る。ケトンのキラル還元は(−)−β−クロロジイソピノカ ンフェイルボランのごとき試薬を用いて行う。メシレートを形成し、NaHまた はCs2CO3のごとき塩基の存在下でチオールVIIIにより置換してIXを得る。Q がエステルである場合、加水分解すると酸Xが得られる。IXのエピマーは、VI還 元用キラル試薬の(+)エナンチオマーを使用して得ることができる。方法B XIから出発し、方法Aと同様の合成を行うが、但し、キラル還元剤はオキサザ ボロリジンXIVである。メタノール中のp−トルエンスルホン酸ピリジニウムを 用いてテトラヒドロピラニル保護基を脱保護し、MnO2を用いて第一 級アルコールをアルデヒドXVIIに酸化する。カリウムt−ブトキシドのごとき塩 基の存在下でのXVIIとホスホニウムXVIIaとのウィッティッヒカップリング反応 により、合成の最後にキノリン部分を付加する。方法C 臭化ビニルマグネシウムをアルデヒドIIIに添加してから酸化し、エノンXIXを 得る。次いで(対応ヨウ化物、亜鉛粉及びシアン化銅から製造される)適当な亜 鉛酸銅試薬XXをクロロトリメチルシランの存在下でエノンXIXに添加し、エノー ルエーテルの加水分解後にケトンXXIを得る。キラル還元によりアルコールXXII を得る。或いは、適当な亜鉛酸銅試薬XXIIIを三フッ化ホウ素エーテル錯体の存 在下でアルデヒドIIIに添加し、次いで酸化及びキラル還元することにより、上 記アルコールを得ることもできる。メシレートを形成し、チオールVIIIで置換し 、XXIVを得る。Qがエステルの場合、加水分解してカルボキシレートXXVを得る 。方法D β−ケトエステルXXVI(米国特許第5,104,882号参照)を、NaHま たはt−BuOKのごとき塩基の存在下で適当な試薬XXVII(例えば2−クロロ メチルピリジン) を用いてアルキル化し、XXVIIIを得る。酸性または中性条件下で加熱することに より脱カルボメトキシル化し、得られたケトンXXIXをエナンチオ選択的に還元し てアルコールXXXを得る。求核剤としてチオール酢酸を使用するMitsuno bu反転(Synthesis,pp1−28,1981)によりチオ酢酸塩XX XIを得る。ヒドラジンで処理して対応チオールを生成し、それを適当なメシラー トXXXIIと反応させた後に加水分解し、カルボキシレートXXXIIIを得る。或いは 、チオールを置換アクリル酸XXXIVで処理してカルボキシレートXXXVを得る。方法E トリメチルスルホニウムイリドを使用してアルデヒドIIIをエポキシドXXXVIに 変換する。適当な有機リチウム試薬XXXVIIを添加してラセミアルコールXXXVIII を得る。 テトラプロピルアンモニウムペルルテネート及びN−メチルモルホリン N− オキシドを使用して酸化した後にキラル還元し、アルコールXXXを得、それを、 方法CまたはDに記載のごとくカルボキシレートXXXIIIに変換する。 代表的化合物 表1及び2は本発明を代表する式Ic及びIdの化合物を示す。表3には元素 分析データを示す。 生物活性を測定するための検定 以下のアッセイを使用して本発明化合物のロイコトリエンアンタゴニスト性を 評価する。 1.DMSO分化U937細胞(ヒト単球細胞系)における[3H]LTD4レセプ ター結合アッセイ; 2.モルモット肺膜における[3H]LTD4レセプター結合アッセイ; 3.ヒト肺膜における[3H]LTD4レセプター結合アッセイ; 4.in vitroモルモット気管;及び 5.麻酔したモルモットにおけるin vivoアッセイ。 上記アッセイは、T.R.Jonesら,Can.J.Physiol.Phar macol.,1991,69,18 47−1854に記載されている。喘息ラットによる検定 近交系喘息ラットの中からラットを得た。雌ラット(190−250g)と雄 ラット(260−400g)の両方を使用した。 結晶化させ且つ凍結乾燥した卵アルブミン(EA)(グレードV)を、Sig ma Chemical Co.(St.Louis)から入手した。水酸化ア ルミニウムをRegis Chemical Company(Chicago )から入手した。ビマレイン酸メチセルギドをSandoz Ltd.(Bas el)から入手した。 内法10×6×4インチの透明プラスチック箱内において、誘発(chall enge)とそれに続く呼吸の記録とを行った。この箱の上ぶたは取り外し可能 だった。使用時には、この上ぶたを4個のクランプによって所定位置に堅固に保 持し、気密シールを柔軟なゴムガスケットによって維持した。チャンバの各端面 の中心を通して、DeVilbissネブライザー(No.40)を気密シール を介して挿入し、更に、上記箱の各端面に出口を備えた。Fleish No. 0000呼吸流量計を上記箱の1つの端 面に挿入し、この呼吸流量計をGrass体積圧力変換器(PT5−A)に結合 し、この体積圧力変換器をBuxco Electronics前置増幅器(B uxco Electronics Inc.,Sharon,Conn.)に接 続した。この前置増幅器を、Beckman Type R Dynograp hと、Buxcoソフトウェアを用いる波形分析器Data Acquisit ion Loggerから成るBuxcoコンピュータとに接続した。抗原をエ ーロゾル化する際には、上記出口を開いて、上記呼吸流量計を上記チャンバから 分離した。呼吸パターンの記録時には、上記出口を閉じて、呼吸流量計とチャン バとを接続した。誘発のために、塩水中の3%抗原溶液2mlを各々のネブライ ザー内に入れ、10psi及び8リットル/分で動作する小型Potterダイ アフラムポンプからの空気でエーロゾルを発生させた。 塩水中にEA1mgと水酸化アルミニウム200mgとを含む懸濁液1mlを 注射(皮下)することによってラットを感作した。ラットを感作後12日から2 4日の間に使用した。反応のセロトニンによる部分を除去するために、エーロゾ ル誘発の前に5分間に亙ってメチセルギド3.0 μg/kgを静脈内注射することによってラットを前処置した。その後で、ラッ トを塩水中の3%EAのエーロゾルに正確に1分間に亙って露出し、その後でラ ットの呼吸パターンを更に30分間に亙って記録した。Buxcoコンピュータ によって連続的な呼吸困難を測定した。 本発明の化合物を、一般に、誘発の2−4時間前に経口的に投与し、又は、誘 発の2分前に静脈内投与した。本発明の化合物を、塩水又は1%メトセル中に溶 解させ、又は、1%メトセル中に懸濁させた。投与体積は1ml/kg(静脈内 )又は10ml/kg(経口)だった。経口的処置の前に、ラットを一晩に亙っ て絶食させた。化合物の活性を、ベヒクル処理対照試料群と比較する形で、抗原 誘発性呼吸困難の持続時間を減少させる能力に関して測定した。一般に、一連の 用量において化合物を評価し、ED50を決定した。ED50を、症状の持続時間を 50%まで阻害する用量(mg/kg)と定義した。訓練した有意識のリスザルにおける肺機能 試験では、エーロゾル暴露チャンバ内のイスに訓練したリスザルを置いた。対 照とするため、呼吸パラメーターの肺機能測定値を約30分間にわたって記録し 、その日の各 サルの正常時対照値とした。経口投与には、化合物を1%メトセル溶液(メチル セルロース,65HG,400cps)中に溶解または懸濁し、体重1kg当た り1mLの量を与えた。化合物のエーロゾル投与にはDeVilbiss超音波 ネブライザーを使用した。5分間〜4時間前処理してから、エーロゾル用量のロ イコトリエンD4(LTD4)またはAscaris suum抗原 1:25希 釈物を用いてサルを誘発した。 誘発後、気道抵抗(airway resistance)(RL)及び動的 コンプライアンス(Cdyn)を含む各呼吸パラメーターに対して、毎分のデータ の対照値からの変動(%)をコンピュータで計算した。次いで各試験化合物に関 する結果を誘発後最低60分に亙って連続的に得、その後で、こうした結果を、 前もって得た当該のサルの過去の基線対照値の記録と比較した。これに加えて、 各々のサルに関する誘発後の60分間に亙る全ての値(過去の基線値の記録と試 験値)の記録を別々に平均し、試験化合物によるLTD4又は豚回虫抗原反応の 総阻害パーセンテージを計算するために使用した。統計的分析のためには、対比 t検定(paired t−test)を使用した(参 照:McFarlane,C.S.ら,Prostaglandins,28,1 73−182(1984)及びMcFarlane,C.S.ら,Agents Actions,22,63−68(1987))アレルギー性ヒツジにおける誘起気管支狭窄の予防 A.原理的説明: 特定の抗原(豚回虫抗原)に対する既知の感受性を有する 特定のアレルギー性の羊は、急性気管支反応と遅発性気管支反応とを伴って吸入 誘発に対して反応する。急性気管支反応と遅発性気管支反応との両方の時間過程 は、喘息において観察される時間過程に対応し、これらの両方の反応の薬理学的 改変は、人間において観察される時間過程に対応していた。こうしたヒツジにお ける抗原の効果を広い気道内において広範囲に観察し、肺抵抗(lung re sistance)の変化、即ち、肺比抵抗の変化として好都合に記録した。 B.方法: 動物標本: 平均体重35kg(範囲18−50kg)のヒツジ 成体を使用した。使用した動物は全て、a)豚回虫抽出物(Greer Dia gnostics,Lenois,NC)の1:1,000希釈液又は1;10 ,000希釈液に対して自然な皮膚反応を示す ことと、b)急性気管支狭窄と遅発性気管支閉塞の両方を伴って豚回虫抽出物に よる吸入誘発に反応したことが以前にあることという2つの基準に合致していた (W.M.Abrahamら,Am.Rev.Resp.Dis.,128,839− 44(1983))。 気道機能の測定: 非鎮静状態のヒツジを、うつ伏せの姿勢で頭部を固定して 手押し車上に拘束した。2%リドカイン溶液を鼻から導入して局所麻酔した後に 、一方の鼻孔を通してバルーンカテーテルを食道下部に送り込んだ。その後で、 可撓性光ファイバ気管支鏡をガイドとして使用して、他方の鼻孔を通してカフス 付きの気管内チューブをヒツジに挿管した。(1mlの空気で満たした)食道バ ルーンカテーテルを用いて胸膜圧力を推定し、このバルーンカテーテルを、明確 に識別できる心臓から発生する振動を伴った負の圧力偏差を吸息が生じさせるよ うに配置した。鼻気管チューブ(nasotracheal tube)の中を 通して送り込み、その先端から遠位に位置させたサイドホールカテーテル(内径 2.5mm)を使用して、気管内の横方向圧力を測定した。横断肺圧力(tra nspulmonary pressure)、即ち、気管支圧力と 胸膜圧力との差を、示唆圧力変換器(DP45;Validyne Corp. ,Northridge,CA)を用いて測定した。肺抵抗(RL)の測定のた めに、鼻気管チューブの末端部を呼吸流量計(Fleisch,Dyna Sc iences,Blue Bell,PA)に接続した。肺横断圧力と積分によ って得られる呼吸容積とフローとからRLをオンライン計算するために、フロー と上記横断肺圧力との信号をPDP−11Digitalコンピュータ(Dig ital Equipment Corp.,Maynard,MA)に接続し たオッシロスコープ(Model DR−12;Electronics fo r Medicine,White Plains,NY)上に記録した。RL の測定のために10−15回の呼吸を分析した。肺比抵抗(SRL=RL・Vtg) を得るために、胸部気体体積(Vtg)をボディプレシスモグラフ(body p lethysmograph)で測定した。エーロゾル供給システム : 豚回虫抽出物(1:20)のエーロゾルを、使い捨 て医療用ネブライザー(Raindrop(登録商標),Puritan Ben nett)を使用して発生させ、このネブライザーは、エレクトリック サイズアナライザー(Model 3030;Thermal Systems ,St.Paul,MN)による測定では質量基準空気力学的直径6.2μMを 有するエーロゾルを生じさせた。上記ネブライザーからのエーロゾルは、プラス チック製のT型部材に導かれ、この部材の一方の端部は鼻気管チューブに取り付 けられ、他方の端部はHarvardレスピレーターの吸気部分に接続された。 エーロゾルを一回呼吸気量500mlで毎分20回の割合で供給した。このよう にして、各ヒツジにプラシーボ試験と薬剤試験の両方で同用量の抗原を投与した 。 実験プロトコール:SRLの抗原誘発基線測定値を得る前に、誘発の1時間 前に試験化合物の注入を開始し、SRLの測定を繰り返し、その後でヒツジに豚 回虫抗原による吸入誘発を行った。上記抗原による誘発の直後と1時間後と2時 間後と3時間後と4時間後と5時間後と6時間後と6.5時間後と7時間後と7 .5時間後と8時間後とにSRLの測定値を得た。プラシーボ試験と薬剤試験と の間に14日以上の間隔を置いた。別の試験では、試験化合物の丸剤(bolu s)をヒツジに投与し、その後で、豚回虫抗原による誘発の前の0.5時間から 1時間に亙って、及 び、上記の通りに豚回虫抗原による誘発後の8時間に亙って、試験化合物を注入 した。統計的分析 :対照動物と薬剤処置動物とにおいて、抗原に対する直後の急性反応 とピーク遅発性反応とを比較するために、Kruskal−Wallis単向A NOVA試験を使用した。 以下、本発明を非限定的な実施例によって説明する。これらの実施例は特に記 載のない限り下記に従って実施した。 (i)全ての操作は室温または周囲温度、即ち18〜25℃で実施した。 (ii)溶剤蒸発は、ロータリーエバポレーターを使用し、減圧下(600〜4 000パスカル;4.5〜30mmHg)で浴温度を最高60℃として実施した 。 (iii)反応過程を薄層クロマトグラフィー(TLC)によって監視した。反 応時間は説明のためのみに与えるものである。 (iv)融点は補正せず、「d」は分解を示す。示される融点は記載のごとく製 造した材料に対して得られたものである。調製物によっては、材料の単離の際に 多形を生じ、これは異なる融点を有することがある。 (v)全ての最終生成物の構造及び純度は少なくとも1つの以下の方法によっ て評価した:TLC、質量分析法、核磁気共鳴(NMR)分析法、またはマイク ロ分析データ。 (vi)収率は説明のために与えるものである。 (vii)示されている場合、NMRデータは、記載の溶剤を使用して300M Hzまたは400MHzで測定した、内部標準としたテトラメチルシラン(TM S)に対する主要診断プロトンのδ値をppmで表わすものである。シグナル形 状に使用される慣用表記は、s.シングレット;d.ダブレット;t.トリプレ ット;m.マルチプレット;br.広幅などであり、更に“Ar”は芳香族シグ ナルを示す。 (viii)化学記号は慣用の意味を有し、以下の記号も使用される:v(容積) 、w(重量)、b.p.(沸点)、m.p.(融点)、L(リットル)、mL( ミリリットル)、g(グラム)、mg(ミリグラム)、mol(モル)、mmo l(ミリモル)、eq(当量)。 実施例2 (R)−1−(((3−(2−クロロフェニル)−1−(3−(2−(6,7−ジフルオロ −2−キノリニル)エテニル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン酢 酸ナトリウム塩 ステップ16,7−ジフルオロ−2−メチルキノリン 100mLの2−ブタノール中のクロトンアルデヒド(226.34g,3. 23mol)を、5.4Lの2−ブタノール中に3,4−ジフルオロアニリン( 417.27g,3.23mol)、p−クロラニル(794.65g,3.2 3mol)及び濃塩酸(808mL)を含む還流溶液に滴下して加えた。2時間 加熱した後、真空下約60℃で2.7Lの溶剤を除去した。2Lのトルエンを反 応混合物に加えてから、かなりペースト状の固体が形成されるまで2.5〜3L の溶剤を除去した。THF(2L)を加え、混合物を30分間加熱した後、0℃ に冷却した。固体を回収し、TLCにより純粋が確認されるまでTHFで洗浄し た。次いで固体を水性K2CO3/EtOAc中に溶解し、有機相を分離した。水 性相をEtOAcで抽出し(2×)、有機相を合わせ、MgSO4上で脱水し、 溶剤を除去した。最 少量のEtOAc中で生成物を結晶化させ、328.08g(57%)の表題化 合物を得た。1 H NMR(CD3COCD3):δ8.19(1H,d),7.75(2H,m) ,7.4(1H,d),2.64(3H,s)。ステップ23−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリ ニル)エテニル)ベンズアルデヒド 2Lのキシレン中にイソフタルアルデヒド(312.4g,2.33mol) 、6,7−ジフルオロ−2−メチルキノリン(278.4g,1.55mol) 及び無水酢酸(416mL)を含む溶液を一晩還流加熱した。溶剤を蒸発させ、 生成物を2.5LのEtOAc中で濯ぎ、表題化合物(272g,56%)を得 た。1 H NMR(CD3COCD3):δ10.12(1H,s),8.4(1H,d) ,8.29(1H,s),8.1−7.85(6H,m),7.7−7.55(2H ,m)。ステップ31−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キ ノリニル)エテニル)フェニル)−2−プロペ ン−1−オール ステップ2のアルデヒド(35.93g,122mmol)を360mLのト ルエン中に懸濁させ、0℃に冷却し た。THF(135mL)中の1.0M臭化ビニルマグネシウムを別の漏斗に入 れ、真空に引き、窒素で3回フラッシュすることにより、系全体を脱気した。次 いでグリニャール試薬を0℃でゆっくり添加し、混合物を0℃で15分間撹拌し た。冷たい25%NH4OAc水溶液を加え、生成物を熱トルエン中で抽出し、 ブラインで洗浄し、Na2SO4上で脱水した。濁った溶液をセライトで濾過し、 濃縮し、EtOAc:トルエン 10:90と一緒にシリカで濾過し、32.0 4g(81%)の表題化合物を得た。1 H NMR(CD3COCD3):δ8.32(1H,d),7.92−7.8(4 H,m),7.75(1H,br s),7.6(1H,m),7.5−7.35(3 H,m),6.05(1H,ddd),5.37(1H,ddd),5.25(1H, m),5.1(1H,ddd),4.61(1H,d)。ステップ43−(2−クロロフェニル)−1−(3−(2− (6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)エテ ニル)フェニル)−1−プロパノン 7.5mLのDMF中のステップ3のアリルアリコール(1.214g,3. 75mmol)、1−クロロ−2−ヨードベンゼン(480μL)、Pd(OA c)2(30mg) 、LiCl(194mg)、LiOAc・2H2O(995mg)及びBu4NC l(2.13g)の混合物を、真空下で脱気し、窒素下で3時間、100℃に加 熱した。25%NH4OAc水溶液を加え、生成物をEtOAc中で抽出し、N a2SO4上で脱水し、EtOAc:トルエン 2.5:97.5を用いたフラッ シュクロマトグラフィーによって精製した。収量1.53g,94%。1 H NMR(CDCl3)δ8.22(1H,s),8.08(1H,d),7.9 3(1H,d),7.87−7.70(3H,m),7.63(1H,d),7.55 −7.45(2H,m),7.43−7.28(3H,m),7.27−7.13( 2H,m),3.38(2H,t),3.22(2H,t)。ステップ5(S)−3−(2−クロロフェニル)−1−(3 −(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリニ ル)エテニル)フェニル)プロパノール −20℃において、9mLのCH2Cl2中に(−)−β−クロロジイソピノカン フェイルボラン(1.74g,1.5当量)を含む溶液を、18mLのCH2C l2中にステップ4のケトン(1.52g,3.5mmol)を含む懸濁液に滴 下して加え、混合物を、まず0℃で1時間、次いで室温 で2時間撹拌した。0℃において、10%ジエタノールアミン水溶液を添加し、 混合物を室温で30分間撹拌した。生成物をEtOAc:THF 1:1中に抽 出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で脱水し、濃縮した。オイルをエーテル 中に溶解し、濃塩酸(5mL)を加えた。沈殿した塩酸塩を濾別し、エーテルで 洗浄し、THF:0.1NNaOH中に溶解した。生成物をEtOAc:THF 1:1中に抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で脱水し、EtOAc: トルエン 10:90を用いたフラッシュクロマトグラフィーによって精製した 。収量1.125g,74%。1 H NMR(CD3COCD3−CD3SOCD3)δ8.37(1H,d),7. 97−7.83(4H,m),7.78(1H,s),7.61(1H,m),7.4 7(1H,d),7.44−7.32(4H,m),7.30−7.16(2H,m) ,5.25(1H,d,OH),4.73(1H,br t),2.92(1H,m) ,2.78(1H,m),2.00(2H,m)。ステップ61,1−シクロプロパンジメタノール環状ス ルファイト BH3:THF錯体(THF中1M,262mL)の溶液に1,1−シクロプ ロパンジカルボン酸ジエチル(25g,134mmol)を25℃で窒素下に加 えた。溶液を6時間還流加熱し、室温に冷却し、MeOH(300mL)を慎重 に添加した。溶液を1時間撹拌し、油状になるまで濃縮した。粗ジオールをCH2 Cl2(234mL)中に溶解し、SOCl2(15.9g,134mmol) を25℃で15分間かけて滴下して加えた。更に15分間撹拌した後、混合物を NaHCO3水溶液で洗浄した。有機抽出物をNa2SO4上で脱水し、濾過し、 濃縮し、白色固体状の表題化合物を定量的収率で得た。ステップ71−(ヒドロキシメチル)シクロプロパンアセ トニトリル DMF(83mL)中にステップ6の環状スルファイト生成物(14.7g, 199mmol)を含む溶液にNaCN(9.74g,199mmol)を加え た。混合物を20時間90℃に加熱した。冷却し、EtOAc(400mL)を 加え、溶液を飽和NaHCO3溶液(55mL)、H2O(4×55mL)、飽和 NaCl溶液で洗浄し、Na2SO4上で脱水した。溶液を濃縮し、7.1g(6 5%) の表題化合物を得た。ステップ81−(アセチルチオメチル)シクロプロパンア セトニトリル −30℃の乾燥CH2Cl2(450mL)中にステップ7のアルコール(42 g,378mmol)を含む溶液に、まずEt3N(103.7mL,741m mol)、次いでCH3SO2Cl(43.3mL,562mmol)を滴下して 加えた。混合物を25℃に暖め、NaHCO3で洗浄し、Na2SO4で脱水し、 真空下で濃縮し、対応メシレートを得た。次いでこのメシレートをDMF(40 0mL)中に溶解し、0℃に冷却した。チオ酢酸カリウム(55.4g,485 mmol)を加え、混合物を25℃で18時間撹拌した。EtOAc(1.5L )を加え、溶液をNaHCO3で洗浄し、Na2SO4上で脱水し、真空下で濃縮 し、45g(70%)の表題化合物を得た。ステップ91−(メルカプトメチル)シクロプロパン酢酸 メチル MeOH(1.36L)中にステップ8のニトリル(45g,266mmol )を含む溶液にH2O(84mL)及び濃硫酸(168mL)を加えた。混合物 を20時間還 流加熱し、25℃に冷却し、H2O(1L)を加え、生成物をCH2Cl2(2× 1.5L)で抽出した。有機抽出物をH2Oで洗浄し、Na2SO4上で脱水した 。有機溶液を濃縮し、36g(93%)の表題化合物を得た。ステップ10(R)−1−(((3−(2−クロロフェニル) −1−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2 −キノリニル)エテニル)フェニル)プロピ ル)チオ)メチル)シクロプロパン酢酸メチル −40℃において、35mLの無水THF中にステップ5のアルコール(89 5mg,2.05mmol)を含む溶液に、トリエチルアミン(430μL,1 .5当量)及び塩化メタンスルホニル(190μL,1.2当量)を加え、混合 物を、まず−40℃で30分間、次いで0℃で1時間撹拌し、それを飽和NaH CO3水溶液中に注ぎ込んだ。メシレートをEtOAc中に抽出し、ブラインで 洗浄し、Na2SO4上で脱水し、トルエンで2回ストリッピングした。 室温で、ステップ9のチオール(359mg,1.1当量)を、3mLの無水 CH3CN中に無水Cs2CO3(1. 44g,2当量)を含む脱気懸濁液に加えた。7mLの無水CH3CN中にメシ レートを含む溶液を加え、混合物を室温で5時間撹拌し、それを25%NH4O Ac水溶液に加え、表題生成物をEtOAc中に抽出し、Na2SO4上で脱水し 、EtOAc:トルエン 5:95を用いてシリカ上でフラッシュクロマトグラ フィーにかけることにより精製した。1 H NMR(CDCl3)δ8.08(1H,d),7.82(1H,dd),7. 75−7.57(3H,m),7.51(2H,m),7.41−7.27(4H, m),7.19−7.09(3H,m),3.87(1H,t),3.62(3H,s ),2.88−2.67(2H,m),2.50(2H,m),2.39(2H,m) ,2.20(2H,m),0.55−0.35(4H,m)。ステップ11 : ステップ10の生成物(477mg,825μmol)、10N NaOH( 480μL)、H2O(2mL)、MeOH(4mL)及びTHF(8mL)の 混合物を脱気し、室温で一晩撹拌した。次いで25%NH4OAc水溶液を加え 、表題の酸をEtOAc中に抽出し、Na2SO4上で 脱水し、EtOAc:トルエン:AcOH 5:95:1を用いたフラッシュク ロマトグラフィーにより精製した。収量414mg,89%。 1.0当量の1N NaOHを添加することにより、表題のナトリウム塩をE tOH中に形成し、凍結乾燥した。 C3227ClF2NO2SNa・2.4H2Oの元素分析: 計算値 C,61.08;H,5.09;N,2.23、 測定値 C,61.03;H,5.17;N,2.20。 実施例3 (R)−1−(((3−(2−ブロモフェニル)−1−(3−(2−(6,7−ジフルオロ −2−キノリニル)エテニル)フェニル)プロピル)チオ)メチル)シクロプロパン酢 酸ナトリウム塩 ステップ13−(ヒドロキシメチル)ベンズアルデヒド 0℃の無水エタノール(3L)中のイソフタルアルデヒド(200g)にNa BH4(15.6g)を加えた。0℃で1時間後、反応混合物を25%酢酸アン モニウム水溶液(2L)に注ぎ込んだ。エタノールを蒸発させ、生成物をEtO Acで抽出した。得られた混合物をフラッシュクロマトグラフィー(30%Et OAc/ヘキサン)によって 精製し、94gの表題生成物を得た。ステップ23−(((2−テトラヒドロピラニル)オキシ) メチル)ベンズアルデヒド 0℃のCH2Cl2(1.5L)中のステップ1のアルコール(94g)にまず 3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(300mL)を加え、更にp−トルエンスル ホン酸ピリジニウム(5.0g)を加えた。室温で3時間後、反応混合物を25 %酢酸アンモニウム水溶液に注ぎ込み、CH2Cl2で抽出した。得られた混合物 をフラッシュクロマトグラフィー(トルエン中50%EtOAc)によって精製 し、147gの表題アルデヒドを得た。ステップ31−(3−(((2−テトラヒドロピラニル)オ キシ)メチル)フェニル)−2−プロペン−1 −オール 実施例2のステップ3の方法を使用し、48.91gのステップ2のアルデヒ ドを39.66g(72%)の表題アルコールに変換した。1 H NMR(CDCl3)δ7.40−7.25(4H,m),6.07(1H, m),5.38(1H,d),5.21(2H,br d),4.80(1H,d), 4.72(1H,t),4. 50(1H,d),3.94(1H,m),3.57(1H,m),1.99(1H, d,OH),1.95−1.48(6H,m)。ステップ43−(2−ブロモフェニル)−1−(3−(((2 −テトラヒドロピラニル)オキシ)メチル)フェ ニル)−1−プロパノン 240mLのDMF中のステップ3のアリルアルコール(30.14g,12 1mmol)、1,2−ジブロモベンゼン(16mL)、Pd(OAc)2(83 0mg)、LiCl(5.38g)、LiOAc・2H2O(31.6g)及び Bu4NCl(67.96g)の混合物を脱気し、窒素下で30分間85℃に加 熱し、更に90℃で45分間加熱し、それを氷及び25%NH4OAc水溶液( 2L)に加えた。表題ケトンをEtOAc中に抽出し、Na2SO4上で脱水し、 EtOAc:ヘキサン 10:90を用いたシリカ上のフラッシュクロマトグラ フィーによって精製した。収量29.53g,60%。1 H NMR(CDCl3)δ7.97(1H,s),7.90(1H,d),7.5 7(2H,t),7.45(1H,t),7.32(1H,dd),7.24(1H, dd),7.09(1H, m),4.83(1H,d),4.74(1H,t),4.55(1H,d),3.9 2(1H,m),3.58(1H,m),3.32(2H,m),3.20(2H,m) ,1.95−1.45(6H,m)。ステップ5(S)−3−(2−ブロモフェニル)−1−(3 −(((2−テトラヒドロピラニル)オキシ)メ チル)フェニル)−1−プロパノール −55℃(反応混合物の温度)の260mLの無水THF中にステップ4のケ トン(29.00g,72mmol)を含む溶液に、まず70mLのTHF中に (R)−テトラヒドロ−1−メチル−3,3−ジフェニル−1H,3H−ピロロ[ 1,2−c][1,3,2]オキサザボロール、ボラン錯体(J.Org.Chem. ,56,751(1991))(4.07g,0.2当量)、次いでTHF(7 5mL)中の1.0Mボランを滴下して加えた。混合物を3時間かけて−20℃ まで暖め、次いで−45℃に冷却し、10%ジエタノールアミン水溶液を用いて 反応を停止させ、室温に暖めた。25%NH4OAc水溶液を加え、キラルアル コールをEtOAc中に抽出し、Na2SO4上で脱水し、EtOAc:トルエン 5:95→10:90と一緒にシリ カで濾過した。収量27.52g,94%。1 H NMR(CDCl3)δ7.53(1H,d),7.40−7.16(6H, m),7.05(1H,m),4.80(1H,d),4.72(2H,m),4.5 0(1H,d),3.93(1H,m),3.55(1H,m),2.90(1H,m) ,2.80(1H,m),2.08(2H,m),1.95(1H,d,OH),1 .90−1.48(6H,m)。ステップ6(R)−1−(((3−(2−ブロモフェニル)− 1−(3−(((2−テトラヒドロピラニル)オ キシ)メチル)フェニル)プロピル)チオ)メチ ル)シクロプロパン酢酸メチル −40℃において、500mLのCH2Cl2中にステップ5のアルコール(2 0.55g,50.7mmol)を含む溶液にトリエチルアミン(9.2mL, 1.3当量)及び塩化メタンスルホニル(4.3mL,1.1当量)を加え、混 合物を30分間で−20℃まで暖め、0℃で1時間撹拌した。飽和NaHCO3 を加え、メシレートをCH2Cl2中に抽出し、Na2SO4上で脱水し、トルエン で2回ストリッピングした。 0℃において、250mLの無水CH3CN中に1−(メ ルカプトメチル)シクロプロパン酢酸メチル(9.09g,1.1当量;実施例 2のステップ9)及び前記メシレートを含む脱気溶液にCs2CO3(27.02 g,1.6当量)を加えた。混合物を室温で3時間激しく撹拌し、25%NH4 OAc水溶液を添加することにより0℃で反応を停止させた。表題のチオエーテ ルをEtOAc中に抽出し、ブラインで洗浄し、Na2SO4上で脱水し、EtO Ac:トルエン 2.5:97.5と一緒にシリカで濾過することにより精製し た。収量22.64g,77%。1 H NMR(CDCl3)δ7.50(1H,d),7.34−7.13(6H, m),7.04(1H,m),4.79(1H,d),4.72(1H,t),4.5 2(1H,d),3.93(1H,m),3.83(1H,t),3.62(3H,s ),3.56(1H,m),2.72(2H,m),2.42(4H,m),2.15( 2H,m),1.93−1.50(6H,m),0.51−0.33(4H,m)。ステップ7(R)−1−(((3−(2−ブロモフェニル)− 1−(3−(ヒドロキシメチル)フェニル)プロ ピル)チオ)メチル)シクロプロパン酢酸メチル 15mLのMeOH中にステップ6のテトラヒドロピラニルエーテル(1.5 52g,2.83mmol)及びp−オルエンスルホン酸ピリジニウム(176 mg,0.25当量)を含む溶液を室温で2日間撹拌した。トリエチルアミン( 100μL,1当量)を加え、溶剤を蒸発させ、残留物を、EtOAc:トルエ ン 20:80を用いたシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーによって精製 した。収量1.189g,91%。1 H NMR(CDCl3)δ7.50(1H,d),7.39(1H,s),7.3 6−7.14(5H,m),7.05(1H,m),4.70(2H,d),3.73 (1H,t),3.60(3H,s),2.80(1H,m),2.70(1H,m), 2.45(3H,m),2.26(1H,d),2.16(2H,m),2.05(1 H,t,OH),0.50−0.35(4H,m)。ステップ8(R)−1−(((3−(2−ブロモフェニル)− 1−(3−ホルミルフェニル)プロピル)チオ) メチル)シクロプロパン酢酸メチル 25mLのEtOAc中のステップ7のベンジルアルコール(1.176g, 2.54mmol)及び活性化MnO2 (4.6g,20当量)の混合物を室温で4時間撹拌した。MnO2(1.1g )を更に加え、混合物を20分間撹拌し、セライトで濾過し、1.014g(8 7%)の表題アルデヒドを得た。1 H NMR(CDCl3)δ10.02(1H,s),7.85(1H,s),7. 78(1H,d),7.67(1H,d),7.52(2H,2d),7.26−7. 14(2H,m),7.05(1H,m),3.90(1H,t),3.60(3H, s),2.82(1H,m),2.68(1H,m),2.45(2H,m),2.3 5(2H,m),2.18(2H,m),0.55−0.33(4H,m)。ステップ9((6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)メチ ル)トリフェニルホスホニウムブロミド 6,7−ジフルオロ−2−メチルキノリン(実施例2,ステップ1)を、1. 0当量のN−ブロモスクシンイミド及び0.005当量の過酸化ベンゾイルを含 むCCl4中で太陽灯下に還流加熱し、ブロモメチル誘導体を得た。この臭化物 を、還流アセトニトリル中でトリフェニルホスフィンを用いて処理し、表題化合 物を得た。ステップ10(R)−1−(((3−(2−ブロモフェニル) −1−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2 −キノリニル)エテニル)フェニル)プロピ ル)チオ)メチル)シクロプロパン酢酸メチル −78℃において、6mLの無水THF中にステップ9のホスホニウム塩(6 46mg,1.1当量)を含む懸濁液に、ヘキサン中1.6MBuLi(700 μL)を加え、混合物を−10℃で10分間撹拌した。−78℃において、4m LのTHF中にステップ8のアルデヒド(515mg,1.12mmol)を含 む溶液を滴下して加えた。混合物をまず−78℃で30分間、次いで−10℃で 30分間撹拌し、25%NH4OAc水溶液を用いて反応を停止させた。生成物 をEtOAc中に抽出し、Na2SO4上で脱水し、EtOAc:トルエン 2. 5:97.5及び5:95を用いたシリカ上のフラッシュクロマトグラフィーに よって精製した。1 H NMR(CDCl3)δ8.08(1H,d),7.83(1H,dd),7. 75−7.60(3H,m),7.52(3H,m),7.40−7.30(3H, m),7.25−7.15(2H,m),7.05(1H,m),3.88(1H,t ), 3.61(3H,s),2.90−2.78(1H,m),2.78−2.66(1 H,m),2.50(2H,m),2.41(2H,m),2.19(2H,m),0 .55−0.25(4H,m)。ステップ11 : ステップ10の生成物(363mg,583μmol)、10N NaOH( 400μL)、H2O(1.6mL)、MeOH(3.2mL)及びTHF(6 .4mL)の混合物を脱気し、室温で一晩撹拌した。25%NH4OAc水溶液 を加え、表題の酸をEtOAc中に抽出し、Na2SO4上で脱水し、EtOAc :トルエン:AcOH7.5:92.5:1を用いたフラッシュクロマトグラフ ィーによって精製した。収量307mg,87%。 1.0当量の1N NaOHを添加することにより表題のナトリウム塩をEt OH中に形成し、凍結乾燥した。 C3227BrF2NO2SNa・1.2H2Oの元素分析: 計算値 C,58.98;H,4.54;N,2.15、 実測値 C,58.98;H,4.65;N,1.98。 実施例1、6、7、8、9 実施例2の方法を使用して、但しステップ4の1−クロ ロ−2−ヨードベンゼンを適当なハロブロモベンゼンまたはハロヨードベンゼン で置き換えて、実施例1及び6〜9の化合物を製造した。 実施例28 (R)−1−(((1−(3−(2−(6,7−ジフルオロ−2−キノリニル)エテニル) フェニル)−3−フェニルプロピル)チオ)メチル)シクロプロパン酢酸ナトリウム ステップ1(R)−1−(((3−(2−ブロモフェニル)− 1−(3−(((2−テトラヒドロピラニル)オ キシ)メチル)フェニル)プロピル)チオ)メチ ル)シクロプロパン酢酸 実施例2のステップ11の方法を使用し、実施例3のステップ6のエステルを 表題の酸に加水分解した。ステップ2(R)−1−(((1−(3−(((2−テトラヒド ロピラニル)オキシ)メチル)フェニル)−3− フェニルプロピル)チオ)メチル)シクロプロ パン酢酸メチル −100℃のステップ1のブロミド(2.0g)のTHF溶液(25mL)に 1.6Mn−BuLi(5.15mL)を滴下して加えた。−78℃で30分後 、反応混合物 を25%NH4OAc水溶液に注ぎ込み、EtOAcで抽出し、Na2SO4上で 脱水した。得られた混合物を、EtOAc:ヘキサン 1:1を用いたフラッシ ュクロマトグラフィーによって精製し、1.0gのデスブロモ生成物を得た。エ ーテル中のCH22を用いて酸をエステル化した。1 H NMR(CD3COCD3)δ7.38−7.18(9H,m),4.70(1 H,m),4.60(2H,ab),3.85(2H,m),3.58(3H,s), 3.50(1H,m),2.65(2H,m),2.45(2H,s),2.35(2 H,ab),2.25−2.08(2H,m),1.90−1.45(6H,m), 0.50−0.30(4H,m)。ステップ3 : 実施例3のステップ7〜11の方法を使用し、ステップ2の生成物を表題のナ トリウム塩に変換した。 C32282NO2SNa・1.5H2Oの元素分析: 計算値 C,66.43;H,5.62;N,2.42、 実測値 C,66.25;H,5.27;N,2.34。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C07D 215/12 7019−4C C07D 215/12 215/36 7019−4C 215/36 215/38 7019−4C 215/38 215/48 7019−4C 215/48 401/10 213 9159−4C 401/10 213 401/12 213 9159−4C 401/12 213 235 9159−4C 235 405/10 215 9159−4C 405/10 215 417/10 213 9053−4C 417/10 213 (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA, CN,CZ,FI,GE,HU,JP,KG,KR,K Z,LK,LV,MD,MG,MN,MW,NO,NZ ,PL,RO,RU,SD,SI,SK,TJ,TT, UA,US,UZ (72)発明者 ベリー,ミシエル カナダ国、ケベツク・アシユ・8・ゼド・ 2・エー・2、ピエールフオンズ、ウーラ ンド・5048 (72)発明者 グリム,エリク・エル カナダ国、ケベツク・アシユ・9・イク ス・2・イクス・9、バイエ・ドウルフ、 チヤーチル・ロード・81 (72)発明者 グワイ,ダニエル カナダ国、ケベツク・ジ・7・ベ・7・ ペ・2、ノートル・ダム・ドウ・リル・ペ ロト、ロジエ・マイエ・67 (72)発明者 クシアン,イ・ビン アメリカ合衆国、マサチユーセツツ・ 01720、アクトン、メイン・ストリート・ 821

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.式I: 〔式中、 R1は、H、ハロゲン、−CF3、−CN、−NO2または−N3であり; R2は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、−CF3、−CH2 F、−CHF2、Ph(R25)2、CH2Ph(R25)2またはCH2CH2Ph(R25)2 であるか、或いは、同じ原子に結合している2つのR2基は、O、S及びNから 選択される最高2個のヘテロ原子を含む最高8員の飽和環を形成し得; R3は、HまたはR2であり; R4は、R3、ハロゲン、−NO2、−CN、−CF3、−OR3、N(R3)2、N R3COR7、−SR2、S(O)R2、S(O)22、CHR7OR3またはCHR7S R2であるが; CR34は標準アミノ酸のラジカルでもよく; R5は、H、ハロゲン、−NO2、−N3、−CN、−SR2、−S(O)R2、S( O)22、−N(R12)2、−OR3、−COR3または低級アルキルであり; R6は、−(CH2)s−C(R7)2−(CH2)s−R8または−CH2CON(R20)2で あり; R7は、Hまたは低級アルキルであり; R8は、A)3〜12個の核炭素原子と、N、S及びOから選択される1また は2個の核ヘテロ原子とを含み、複素環式基の各環が5または6個の原子で形成 されている複素単環式基もしくは複素二環式基、または、 B)基W−R9であり; R9は、最高21個の炭素原子を含み、(1)炭化水素基または(2)環に1 個以下のヘテロ原子しか含まない有機非環式または単環式カルボン酸のアシル基 であり; R10は、H、低級アルキルまたはハロゲンであり; R11は、低級アルキル、−COR14、Ph(R25)2、CH2Ph(R25)2または CH2CH2Ph(R25)2であり; R12は、HまたはR11であるか、或いは、同じNに結合している2つのR12基 は、炭素原子と、O、S及びNから 選択される最高2個のヘテロ原子とを含む5または6員の飽和環を形成し得; R13は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、−CF3、Ph(R25 )2、CH2Ph(R25)2またはCH2CH2Ph(R25)2であり; R14は、HまたはR13であり; R16は、H、低級アルキルまたはOHであり; R17は、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、Ph(R25)2、C H2Ph(R25)2またはCH2CH2Ph(R25)2であり; R18はR13であり; R19は、H、低級アルキル、低級アルケニル、低級アルキニル、−CF3、P h、CH2PhまたはCH2CH2Phであり; R20は、H、低級アルキル、Ph(R25)2、CH2Ph(R25)2またはCH2CH2 Ph(R25)2であるか、或いは、同じNに結合している2つのR20基は、炭素原 子と、O、S及びNから選択される最高2個のヘテロ原子とを含む5または6員 の飽和環を形成し得; R21は、HまたはR17であり; R22、R23及びR24は各々独立に、H、低級アルキル、CF3、CF2H、CH2 CF3、ハロゲン、OR3、SR2または電子対であり; R25は、H、−CO27、−COR7、−CN、CF3、NO2、SCF3、低級 アルキル、−SR26、−OR27、N(R27)2、CON(R27)2またはハロゲンであ り; R26は、低級アルキル、フェニルまたはベンジルであり; R27は、R26、HまたはCOR7であるか、或いは、同じNに結合している2 つのR27基は、炭素原子と、O、S及びNから選択される最高2個のヘテロ原子 とを含む5または6員の飽和環を形成し得; m、n及びpは各々独立に0〜8であるが、 X2がO、S、S(O)またはS(O)2であり且つZ1が結合である場合、m+p は1〜10であり; Z1がHET(R222324)である場合、m+pは0〜10であり; X2がCR316である場合、m+pは0〜10であり; sは0〜3であり; Qは、テトラゾール−5−イル、−CO23、−CO2 6、−CONHS(O)213、−CN、−CON(R20)2、−NR21S(O)213 、−NR21CON(R20)2、−NR21COR14、OCON(R20)2、−COR19、 −S(O)R18、−S(O)218、−S(O)2N(R20)2、−NO2、−NR21CO2 17、−C(N(R20)2)=NR21、−C(R19)=NOHまたは−C(R3)2OHで あるが、QがCO2Hであり、R4が−OH、−CHR7OHまたは−NHR3であ る場合、QとR4とそれらを結合している炭素とは水を失って複素環を形成し得 ; Wは、SまたはNR3であり; X1は、S、−S(O)−、−S(O)2−、−NR3−、−C(R3)2−または結合 であり; X2及びX3は各々独立に、O、S、S(O)、S(O)2、CR316または結合で あり; Yは、−CR3=CR3−、−C(R3)2−X1−、−X1−C(R3)2−、−C(R3 )2−X1−C(R3)2−、−C≡C−、−CO−、−NR3CO−、−CONR3− 、O、S、 1は、HET(R2223)または結合であり; Z2はHET(R222324)であり; HETは、ベンゼン、ピリジン、フラン、チオフェン、チアゾール、ピラジン 、ベンズイミダゾール、キノリン、ベンゾチアゾール、5,6,7,8−テトラ ヒドロキノリンまたは1,2,5−チアジアゾールである〕 の化合物またはその調剤上許容可能な塩。 2.式Ia: 〔式中、R1は、H、ハロゲンまたは−CF3であり; m及びnは各々独立に1〜6であり; Qは、CO23、CO26、−CONHS(O)213、テトラゾール−5−イ ルまたはC(R3)2OHであり; X2は、SまたはOであり; Yは、−CH=CH−、−CH2−CH2、−C≡C−ま たは−CH(CH2)CH−であり; Z2はHET(R2223)であり; HETは、ベンゼン、チオフェンまたはピリジンである〕 を有する請求項1に記載の化合物。 3.式Ib: 〔式中、R1は、H、ハロゲンまたはCF3であり; R3は、Hまたは低級アルキルであるか、或いは、同じ炭素に結合している2 つのR3は1つの酸素または硫黄を任意に含む3〜6員環を形成し得; R22及びR23は各々独立に、H、ハロゲンまたは低級アルキルであり; m及びnは各々独立に1〜5であり; Qは、−CO23、テトラゾール−5−イルまたは−C ONHS(O)213である〕 を有する請求項1に記載の化合物。 4.式Ic: を有する化合物であって、但し置換基は、 である請求項1に記載の化合物。 5.式Id: を有する化合物であって、但し置換基は、 である請求項1に記載の化合物。 6.治療上有効量の請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物と調剤上許容 可能な担体とを含む薬剤組成物。 7.更に、非ステロイド系抗炎症剤;末梢鎮痛剤;シクロオキシゲナーゼインヒ ビター;ロイコトリエンアンタゴニスト;ロイコトリエン生合成インヒビター; H1−またはH2−レセプターアンタゴニスト;抗ヒスタミン剤;プロスタグラン ジンアンタゴニスト;及びACEアンタゴニストからなる群から選択される第2 の有効成分を有効量含む請求項6に記載の薬剤組成物。 8.前記第2の有効成分が非ステロイド系抗炎症剤である請求項7に記載の薬剤 組成物。 9.前記化合物対前記第2の有効成分の重量比が約1000:1〜1:1000 である請求項8に記載の薬剤組成物。 10.請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物の調剤上許容可 能な塩。 11.許容可能なロイコトリエン拮抗量の請求項1から5のいずれか一項に記載 の式(I)の化合物またはその調剤上許容可能な塩を調剤上許容可能な担体と一 緒に含むロイコトリエン拮抗性薬剤組成物。 12.喘息の治療に使用するための請求項1から5のいずれか一項に記載の式( I)の化合物またはその調剤上許容可能な塩。 13.炎症疾患の治療に使用するための請求項1から5のいずれか一項に記載の 式(I)の化合物またはその調剤上許容可能な塩。 14.哺乳動物においてロイコトリエンの作用を予防するための医薬の製造にお ける、請求項1から5のいずれか一項に記載の式(I)の化合物またはその調剤 上許容可能な塩の使用。
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