JPH0656750A - アリールエチルアミンを選択的に製造する方法 - Google Patents
アリールエチルアミンを選択的に製造する方法Info
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- JPH0656750A JPH0656750A JP5072029A JP7202993A JPH0656750A JP H0656750 A JPH0656750 A JP H0656750A JP 5072029 A JP5072029 A JP 5072029A JP 7202993 A JP7202993 A JP 7202993A JP H0656750 A JPH0656750 A JP H0656750A
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- C07—ORGANIC CHEMISTRY
- C07C—ACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
- C07C213/00—Preparation of compounds containing amino and hydroxy, amino and etherified hydroxy or amino and esterified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton
- C07C213/02—Preparation of compounds containing amino and hydroxy, amino and etherified hydroxy or amino and esterified hydroxy groups bound to the same carbon skeleton by reactions involving the formation of amino groups from compounds containing hydroxy groups or etherified or esterified hydroxy groups
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、(α−ハロ−α−オキシミノ)ア
セトフェノンからアリールエチルアミンとそれらの塩を
直接製造するための方法を提供する。 【構成】 本発明の製造法は、遷移金属触媒の存在下で
の水素化を含む。本発明の製造法は、4−ヒドロキシ−
(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノンのチラ
ミン塩酸塩への転化によって示される。
セトフェノンからアリールエチルアミンとそれらの塩を
直接製造するための方法を提供する。 【構成】 本発明の製造法は、遷移金属触媒の存在下で
の水素化を含む。本発明の製造法は、4−ヒドロキシ−
(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノンのチラ
ミン塩酸塩への転化によって示される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、(α−クロロ−α−オ
キシミノ)アセトフェノンおよび置換(α−クロロ−α
−オキシミノ)アセトフェノンの水素化還元によってア
リールエチルアミンおよび置換アリールエチルアミンを
製造する方法に関する。
キシミノ)アセトフェノンおよび置換(α−クロロ−α
−オキシミノ)アセトフェノンの水素化還元によってア
リールエチルアミンおよび置換アリールエチルアミンを
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】置換
アリールエチルアミン、非置換アリールエチルアミン、
およびこれらの塩は、工業的に重要な化学中間体であ
る。これらの物質は、薬理学的に活性な化合物の製造に
使用され、また場合によってはこれらの物質自体が薬理
活性を示すことがある。例えば、フェネチルアミンやp
−ヒドロキシフェネチルアミン(チラミン)は、交感神
経興奮作用(アドレナリン作用)を有する。チラミンは
さらに麻酔薬の一種でもあり、他の生理学的に活性な化
合物または組成物の製造における中間体や置換体として
有用である。チラミン塩酸塩は、ベザフィブレート(b
ezafibrate)(コレステロール抑制剤)の製
造に使用される重要な医薬中間体である。ヒドロキシチ
ラミン(ドーパミン)は、薬理学的に重要な神経抑制伝
達物質である。ヒドロキシチラミンはドーパスタット
(Dopastat)やイントロピン(Intropi
n)中の活性成分であり、ノルエピネフリンの天然産出
前駆体でもある。
アリールエチルアミン、非置換アリールエチルアミン、
およびこれらの塩は、工業的に重要な化学中間体であ
る。これらの物質は、薬理学的に活性な化合物の製造に
使用され、また場合によってはこれらの物質自体が薬理
活性を示すことがある。例えば、フェネチルアミンやp
−ヒドロキシフェネチルアミン(チラミン)は、交感神
経興奮作用(アドレナリン作用)を有する。チラミンは
さらに麻酔薬の一種でもあり、他の生理学的に活性な化
合物または組成物の製造における中間体や置換体として
有用である。チラミン塩酸塩は、ベザフィブレート(b
ezafibrate)(コレステロール抑制剤)の製
造に使用される重要な医薬中間体である。ヒドロキシチ
ラミン(ドーパミン)は、薬理学的に重要な神経抑制伝
達物質である。ヒドロキシチラミンはドーパスタット
(Dopastat)やイントロピン(Intropi
n)中の活性成分であり、ノルエピネフリンの天然産出
前駆体でもある。
【0003】アリールエチルアミンとそれらの塩が重要
な物質であることから、それらの合成に関する文献がよ
く知られている。そのいくつかとしては、米国特許第
1,995,709号、第2,567,906号、第
2,505,645号、第2,784,228号、およ
び第3,966,813号;Journal of M
edical Chemistry,vol.25,
p.1442(1982);J.Chem.Socie
ty,vol.95,p.1127(1909);J.
Amer.Chem.Society,vol.55,
p.3389(1933);およびHakko Kog
aku Kaishi,vol.55(2),pp.6
8−74(1977);などが挙げられる。
な物質であることから、それらの合成に関する文献がよ
く知られている。そのいくつかとしては、米国特許第
1,995,709号、第2,567,906号、第
2,505,645号、第2,784,228号、およ
び第3,966,813号;Journal of M
edical Chemistry,vol.25,
p.1442(1982);J.Chem.Socie
ty,vol.95,p.1127(1909);J.
Amer.Chem.Society,vol.55,
p.3389(1933);およびHakko Kog
aku Kaishi,vol.55(2),pp.6
8−74(1977);などが挙げられる。
【0004】米国特許第5,041,669号(ヘキス
ト・セラニーズ社に譲渡)は、アリールメチルケトンか
らのアリールエチルアミンの合成について説明してい
る。ケトンがアリール・α−オキシミノアルキルケトン
に転化され、次いでこれが水素化されてアリールエチル
アミンになる。
ト・セラニーズ社に譲渡)は、アリールメチルケトンか
らのアリールエチルアミンの合成について説明してい
る。ケトンがアリール・α−オキシミノアルキルケトン
に転化され、次いでこれが水素化されてアリールエチル
アミンになる。
【0005】1990年12月19日付け提出の係属中
の米国特許出願第07/630,127号は、水性反応
媒体中でのアリール・α−オキシミノアルキルケトンの
水素化還元による、アリールエチルアミン塩酸塩の合成
について説明している。
の米国特許出願第07/630,127号は、水性反応
媒体中でのアリール・α−オキシミノアルキルケトンの
水素化還元による、アリールエチルアミン塩酸塩の合成
について説明している。
【0006】好ましくは容易に入手しうる物質から、あ
るいは容易に且つ経済的に生成させることのできる物質
〔例えば、(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェ
ノン〕からアリールエチルアミンを製造するための、改
良された原価効率のよい方法が依然として求められてい
る。(α−ハロ−α−オキシミノ)アセトフェノンの合
成が知られている。例えば、1991年12月3日付け
提出の米国特許出願第07/801,999号は、4−
ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェ
ノン(N,4−ジヒドロキシ−α−オキソベンゼン−エ
タンイミドイルクロライド)の合成について説明してい
る。4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)ア
セトフェノンのような化合物は、水素化リチウムアルミ
ニウムによる還元でアリールアミノエタノール塩酸塩を
生成することが知られている〔H.Brachwit
z,Zeitschrift fur Chemie,
Vol.14(7),268(1974)〕。
るいは容易に且つ経済的に生成させることのできる物質
〔例えば、(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェ
ノン〕からアリールエチルアミンを製造するための、改
良された原価効率のよい方法が依然として求められてい
る。(α−ハロ−α−オキシミノ)アセトフェノンの合
成が知られている。例えば、1991年12月3日付け
提出の米国特許出願第07/801,999号は、4−
ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェ
ノン(N,4−ジヒドロキシ−α−オキソベンゼン−エ
タンイミドイルクロライド)の合成について説明してい
る。4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)ア
セトフェノンのような化合物は、水素化リチウムアルミ
ニウムによる還元でアリールアミノエタノール塩酸塩を
生成することが知られている〔H.Brachwit
z,Zeitschrift fur Chemie,
Vol.14(7),268(1974)〕。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、(α−クロロ
−α−オキシミノ)アセトフェノンからアリールエチル
アミンとそれらの塩を選択的に製造する方法を含む。本
発明の方法は、 (a) 式 (式中、XはF、Cl、Br、またはIから選ばれるハ
ライドであり;そしてArはフェニル基、ナフチル基、
置換フェニル基、または置換ナフチル基であり、このと
き置換基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキル
アミノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル
基、フェニル基、ベンジル基、スルホン酸基、およびス
ルフィン酸基からなる群から選ばれ、このとき前記アル
キル成分は枝分かれC1〜C8アルキル基または非枝分か
れC1〜C8アルキル基であり、前記のアルキル基、フェ
ニル基、およびベンジル基のいずれかが、必要に応じて
アミノ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、スルフィン
酸基から選ばれる1つ以上の置換基で置換されており、
そして前記フェニル置換基と前記ベンジル置換基が、必
要に応じてC1〜C8アルキル基、C1〜C8アルコキシ
基、またはその両方で置換されている)で示される化合
物を供給する工程; (b) 実質的に無水のプロトン性溶媒と遷移金属触媒
の存在下で実質的に無水の条件下にて、水素を使用した
第1の水素化工程において工程(a)の前記化合物を部
分水素化して第1の反応混合物を得る工程; (c) 前記第1の反応混合物に水を加える工程; (d) 水の存在下における第2の水素化工程にて、工
程(b)の反応混合物にさらに水素化を施してアリール
エチルアミン塩を得る工程、このとき前記水素化工程の
少なくとも1つが無機酸の存在下で行われる;および必
要に応じて (e) 前記の塩を塩基化して、遊離塩基のアリールエ
チルアミンにする工程;を含む。
−α−オキシミノ)アセトフェノンからアリールエチル
アミンとそれらの塩を選択的に製造する方法を含む。本
発明の方法は、 (a) 式 (式中、XはF、Cl、Br、またはIから選ばれるハ
ライドであり;そしてArはフェニル基、ナフチル基、
置換フェニル基、または置換ナフチル基であり、このと
き置換基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキル
アミノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル
基、フェニル基、ベンジル基、スルホン酸基、およびス
ルフィン酸基からなる群から選ばれ、このとき前記アル
キル成分は枝分かれC1〜C8アルキル基または非枝分か
れC1〜C8アルキル基であり、前記のアルキル基、フェ
ニル基、およびベンジル基のいずれかが、必要に応じて
アミノ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、スルフィン
酸基から選ばれる1つ以上の置換基で置換されており、
そして前記フェニル置換基と前記ベンジル置換基が、必
要に応じてC1〜C8アルキル基、C1〜C8アルコキシ
基、またはその両方で置換されている)で示される化合
物を供給する工程; (b) 実質的に無水のプロトン性溶媒と遷移金属触媒
の存在下で実質的に無水の条件下にて、水素を使用した
第1の水素化工程において工程(a)の前記化合物を部
分水素化して第1の反応混合物を得る工程; (c) 前記第1の反応混合物に水を加える工程; (d) 水の存在下における第2の水素化工程にて、工
程(b)の反応混合物にさらに水素化を施してアリール
エチルアミン塩を得る工程、このとき前記水素化工程の
少なくとも1つが無機酸の存在下で行われる;および必
要に応じて (e) 前記の塩を塩基化して、遊離塩基のアリールエ
チルアミンにする工程;を含む。
【0008】XがClで、Arが4−ヒドロキシフェニ
ルであるとき、出発化合物は4−ヒドロキシ(α−クロ
ロ−α−オキシミノ)アセトフェノン(後記式2)であ
り、生成物はチラミン塩酸塩である。
ルであるとき、出発化合物は4−ヒドロキシ(α−クロ
ロ−α−オキシミノ)アセトフェノン(後記式2)であ
り、生成物はチラミン塩酸塩である。
【0009】反応工程(a)〜(d)は1つの釜で行う
ことができ、中間体を単離する必要はない。アミン塩を
遊離のアミンに転化させる工程(工程(e))はよく知
られているので、本発明はアリールエチルアミンを製造
するための単純な経路を提供する。
ことができ、中間体を単離する必要はない。アミン塩を
遊離のアミンに転化させる工程(工程(e))はよく知
られているので、本発明はアリールエチルアミンを製造
するための単純な経路を提供する。
【0010】本発明は、1つの実施態様においては、ス
キームI (式中、XとArは前記した通りであり、HYは無機酸
を示している)に示すように、(α−ハロ−α−オキシ
ミノ)アセトフェノンをアミン塩を経てアリールエチル
アミンに選択的に転化させるための方法を提供する。こ
れによって形成される生成物は所望するアミンの塩であ
り、この塩はよく知られている方法(例えば、塩を塩基
で処理する)によって遊離のアミンに転化させることが
できる。
キームI (式中、XとArは前記した通りであり、HYは無機酸
を示している)に示すように、(α−ハロ−α−オキシ
ミノ)アセトフェノンをアミン塩を経てアリールエチル
アミンに選択的に転化させるための方法を提供する。こ
れによって形成される生成物は所望するアミンの塩であ
り、この塩はよく知られている方法(例えば、塩を塩基
で処理する)によって遊離のアミンに転化させることが
できる。
【0011】スキームIの反応は接触水素化反応であ
り、式1の化合物が溶解するような溶媒中で行われる。
一般には、溶液の濃度は約1〜35重量%であり、典型
的には約10〜25%であり、そして好ましくは約18
〜25%である。溶媒は、例えばアルコール、エステ
ル、エーテル、酸、これらの類似物、およびこれらの混
合物等のプロトン性溶媒である。しかしながら、選定さ
れる溶媒は、前記工程(b)において実質的に無水であ
ることが必須であり、また水素化の条件は実質的に水分
を含まないことが必須である。水が存在すると、出発物
質1からの加水分解副生物が生じる。“実質的に無水
の”とは、溶媒中の水分が1%未満であることを意味し
ている。こうした無水の溶媒は市販されている。実質的
に水分を含まない条件は、一般には不活性ガス雰囲気を
保持すること(当業者にはよく知られている)によって
達成することができる。不活性ガス雰囲気を保持するこ
とは安全操作の面から有効である。なぜなら、反応混合
物のあるものは、空気や酸素の存在下で引火しやすくな
るからである。工程(b)においては、約3当量の水素
が消費される。工程(b)の後では無水状態を保持する
必要はなく、無機酸HYの水溶液が加えられ、そしてさ
らに2当量の水素を消費させるための水素化が行われ
る。
り、式1の化合物が溶解するような溶媒中で行われる。
一般には、溶液の濃度は約1〜35重量%であり、典型
的には約10〜25%であり、そして好ましくは約18
〜25%である。溶媒は、例えばアルコール、エステ
ル、エーテル、酸、これらの類似物、およびこれらの混
合物等のプロトン性溶媒である。しかしながら、選定さ
れる溶媒は、前記工程(b)において実質的に無水であ
ることが必須であり、また水素化の条件は実質的に水分
を含まないことが必須である。水が存在すると、出発物
質1からの加水分解副生物が生じる。“実質的に無水
の”とは、溶媒中の水分が1%未満であることを意味し
ている。こうした無水の溶媒は市販されている。実質的
に水分を含まない条件は、一般には不活性ガス雰囲気を
保持すること(当業者にはよく知られている)によって
達成することができる。不活性ガス雰囲気を保持するこ
とは安全操作の面から有効である。なぜなら、反応混合
物のあるものは、空気や酸素の存在下で引火しやすくな
るからである。工程(b)においては、約3当量の水素
が消費される。工程(b)の後では無水状態を保持する
必要はなく、無機酸HYの水溶液が加えられ、そしてさ
らに2当量の水素を消費させるための水素化が行われ
る。
【0012】水素化反応は、不活性担体に担持された遷
移金属というタイプの触媒によって触媒作用を受ける。
このような触媒はよく知られており、市販されている。
遷移金属触媒の例としては、Pt、Pd、ラネーニッケ
ル、ロジウム、およびこれらの組み合わせ物などがあ
る。好ましいのはパラジウムと白金であり、最も好まし
いのはパラジウムである。好ましい不活性担体は炭素で
ある。このような触媒は、Pd/C、Pt/C、および
これらの類似物として市販されている。触媒は、式1の
化合物を基準として一般には約0.05〜10重量%、
典型的には約0.05〜7重量%、そして好ましくは約
0.05〜5重量%の濃度にて使用される。工程(b)
における反応は、一般には約10〜70℃、典型的には
約20〜60℃、そして好ましくは約40〜55℃の範
囲の温度にて行われる。無機酸水溶液を加えた後、工程
(d)の水素化は、一般には約35〜120℃、典型的
には約30〜110℃、そして好ましくは約50〜95
℃の範囲の温度にて行われる。 水素化反応時における
水素の圧力は、一般には約0〜1000psi、典型的
には約0〜500psi、そして好ましくは約0〜30
0psiの範囲である。
移金属というタイプの触媒によって触媒作用を受ける。
このような触媒はよく知られており、市販されている。
遷移金属触媒の例としては、Pt、Pd、ラネーニッケ
ル、ロジウム、およびこれらの組み合わせ物などがあ
る。好ましいのはパラジウムと白金であり、最も好まし
いのはパラジウムである。好ましい不活性担体は炭素で
ある。このような触媒は、Pd/C、Pt/C、および
これらの類似物として市販されている。触媒は、式1の
化合物を基準として一般には約0.05〜10重量%、
典型的には約0.05〜7重量%、そして好ましくは約
0.05〜5重量%の濃度にて使用される。工程(b)
における反応は、一般には約10〜70℃、典型的には
約20〜60℃、そして好ましくは約40〜55℃の範
囲の温度にて行われる。無機酸水溶液を加えた後、工程
(d)の水素化は、一般には約35〜120℃、典型的
には約30〜110℃、そして好ましくは約50〜95
℃の範囲の温度にて行われる。 水素化反応時における
水素の圧力は、一般には約0〜1000psi、典型的
には約0〜500psi、そして好ましくは約0〜30
0psiの範囲である。
【0013】前述したように、工程(b)において使用
する溶媒は実質的に無水でなければならない。これは、
式1の(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノン
が、その構造上の類似性により、酸ハロゲン化物と同様
に水による加水分解を受けやすいからである。したがっ
て、溶媒が実質的に無水でない場合、溶媒中の水は、反
応時における水の量に応じて、所望のアリールアミン塩
の他に、あるいは所望のアリールアミン塩の代わりに望
ましくない生成物を生じることがある。例えば、4−ヒ
ドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノ
ンが本発明にしたがって水素化を受けると(但し、工程
(b)において水性媒体を使用)、相当量のp−ヒドロ
キシ安息香酸が形成される。しかしながら、工程(b)
において実質的に無水の溶媒だけでなく水分非含有の条
件を使用することによって、p−ヒドロキシ安息香酸の
形成を実質的に減少させるか、あるいは実質的に避ける
ことができる。
する溶媒は実質的に無水でなければならない。これは、
式1の(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノン
が、その構造上の類似性により、酸ハロゲン化物と同様
に水による加水分解を受けやすいからである。したがっ
て、溶媒が実質的に無水でない場合、溶媒中の水は、反
応時における水の量に応じて、所望のアリールアミン塩
の他に、あるいは所望のアリールアミン塩の代わりに望
ましくない生成物を生じることがある。例えば、4−ヒ
ドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノ
ンが本発明にしたがって水素化を受けると(但し、工程
(b)において水性媒体を使用)、相当量のp−ヒドロ
キシ安息香酸が形成される。しかしながら、工程(b)
において実質的に無水の溶媒だけでなく水分非含有の条
件を使用することによって、p−ヒドロキシ安息香酸の
形成を実質的に減少させるか、あるいは実質的に避ける
ことができる。
【0014】本発明の他の実施態様においては、工程
(c)において酸HYを加える代わりに、媒体の無水状
態が悪影響を受けないような仕方で、酸HYをその無水
の形態にて工程(b)における溶媒に加えることもでき
る。このような加え方がなされる場合、工程(c)では
水だけが加えられる。したがって、例えば工程(b)に
おける溶媒が酢酸またはメタノールであれば、工程
(b)において乾燥HClのような酸をその溶媒に加え
ることができる。工程(c)では水だけが加えられる。
(c)において酸HYを加える代わりに、媒体の無水状
態が悪影響を受けないような仕方で、酸HYをその無水
の形態にて工程(b)における溶媒に加えることもでき
る。このような加え方がなされる場合、工程(c)では
水だけが加えられる。したがって、例えば工程(b)に
おける溶媒が酢酸またはメタノールであれば、工程
(b)において乾燥HClのような酸をその溶媒に加え
ることができる。工程(c)では水だけが加えられる。
【0015】本発明のさらに他の実施態様においては、
水とHYの両方を反応混合物に加えることを完全に避け
ることができる。したがって、例えば、水素化が氷酢酸
のような溶媒中で行われる場合、水素化反応においてH
Yや水を加えなくても、アミンの良好な収率が得られ
る。必要とされる水素の消費はすべて酢酸中でなされ
る。
水とHYの両方を反応混合物に加えることを完全に避け
ることができる。したがって、例えば、水素化が氷酢酸
のような溶媒中で行われる場合、水素化反応においてH
Yや水を加えなくても、アミンの良好な収率が得られ
る。必要とされる水素の消費はすべて酢酸中でなされ
る。
【0016】さらに他の実施態様においては、本発明の
製造法は、スキームIIに示すように、4−ヒドロキシ
(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノン(式
2)のチラミン塩酸塩(式3)への転化を含む。
製造法は、スキームIIに示すように、4−ヒドロキシ
(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノン(式
2)のチラミン塩酸塩(式3)への転化を含む。
【0017】 4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセト
フェノン(2)を水素化反応装置(例えばオートクレー
ブ)中に仕込み、不活性担体に担持された遷移金属触媒
(例えば10%Pd/C)を加える。オートクレーブ中
の雰囲気が、窒素雰囲気を供給することによって実質的
に水分非含有にされ、その後実質的に無水の溶媒(例え
ばメタノール)が、メタノール中において化合物2の約
20重量%溶液が作製されるに充分な量にて加えられ
る。窒素が水素によって置き換えられ、周囲温度にて水
素化反応が行われる。水素の消費が約2当量に達するま
で、水素の消費量がモニターされる。次いで水素が窒素
によって置き換えられ、酸水溶液(例えば塩酸)がオー
トクレーブに加えられる。再び窒素が水素によって置き
換えられ、上記のように水素化が続けられ、このとき同
時に、約1〜3時間にわたって溶液の温度を約40〜7
0℃に上昇させて、水素の消費をさらに約3当量増大さ
せる。次いで反応を停止し、例えば熱濾過によって触媒
を除去する。濾液を冷却すると、チラミン塩酸塩が80
%以上の収率にて固体として得られ、p−ヒドロキシ安
息香酸汚染物は2%以下である。前述したように、この
チラミン塩酸塩は、必要に応じて、よく知られている方
法によってチラミンに転化させることができる。
フェノン(2)を水素化反応装置(例えばオートクレー
ブ)中に仕込み、不活性担体に担持された遷移金属触媒
(例えば10%Pd/C)を加える。オートクレーブ中
の雰囲気が、窒素雰囲気を供給することによって実質的
に水分非含有にされ、その後実質的に無水の溶媒(例え
ばメタノール)が、メタノール中において化合物2の約
20重量%溶液が作製されるに充分な量にて加えられ
る。窒素が水素によって置き換えられ、周囲温度にて水
素化反応が行われる。水素の消費が約2当量に達するま
で、水素の消費量がモニターされる。次いで水素が窒素
によって置き換えられ、酸水溶液(例えば塩酸)がオー
トクレーブに加えられる。再び窒素が水素によって置き
換えられ、上記のように水素化が続けられ、このとき同
時に、約1〜3時間にわたって溶液の温度を約40〜7
0℃に上昇させて、水素の消費をさらに約3当量増大さ
せる。次いで反応を停止し、例えば熱濾過によって触媒
を除去する。濾液を冷却すると、チラミン塩酸塩が80
%以上の収率にて固体として得られ、p−ヒドロキシ安
息香酸汚染物は2%以下である。前述したように、この
チラミン塩酸塩は、必要に応じて、よく知られている方
法によってチラミンに転化させることができる。
【0018】上記の水素化反応を、水が初めから反応混
合物中に存在する状態で行う場合〔例えば、4−ヒドロ
キシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノンを
メタノールと塩酸水溶液との混合物中で水素化する場
合〕、p−ヒドロキシ安息香酸が相当量形成されるため
に、チラミン塩酸塩の収率は低下する。
合物中に存在する状態で行う場合〔例えば、4−ヒドロ
キシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノンを
メタノールと塩酸水溶液との混合物中で水素化する場
合〕、p−ヒドロキシ安息香酸が相当量形成されるため
に、チラミン塩酸塩の収率は低下する。
【0019】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明がこれによって限定されることは
ない。
に説明するが、本発明がこれによって限定されることは
ない。
【0020】
【実施例】以下に記載の実施例においては、gはグラム
を、mlはミリリットルを、℃は摂氏温度を、rpmは
1分当たりの回転数を、psiはポンド/in2を、そ
して周囲温度は約21〜28℃の温度を表している。
を、mlはミリリットルを、℃は摂氏温度を、rpmは
1分当たりの回転数を、psiはポンド/in2を、そ
して周囲温度は約21〜28℃の温度を表している。
【0021】実施例1 水と酸を遅らせて加えることによる、メタノール中での
4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセト
フェノンからのチラミン塩酸塩の製造 10%Pd/C触媒(2g)を含んだ300mlオート
クレーブ反応器に、4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−
オキシミノ)アセトフェノン(式2,10g,0.05
モル)を加えた。本混合物を水素雰囲気下に10分静置
した後、窒素を使用して反応器から脱気した。窒素雰囲
気下にて、オートクレーブのブローケース(blow
case)を介して乾燥メタノール(90ml)を加え
た。次いで反応器を約50psiの水素で加圧し、圧力
と水素の取り込み状況をモニターしながら、反応媒体を
周囲温度にて約1,500rpmで撹拌した。2当量の
水素の消費が完了した後、オートクレーブ中の雰囲気を
窒素で置き換え、ブローケースを介して塩酸水溶液(約
2当量のHClを含有した水溶液30ml)をオートク
レーブ中に加えた。再び窒素を水素で置き換え、反応を
続けた。さらに1当量消費させた後、外部加熱を開始
し、約3時間にて内部の温度を約26℃から約60℃に
上昇させ、この3時間の間にさらに2当量の水素を消費
させた。反応を停止し、熱濾過を行って触媒を除去し
た。濾液を冷却すると、粗製のチラミン塩酸塩が析出し
た。水中12%HClの溶液から再結晶することによ
り、チラミン塩酸塩の結晶を単離した(収率80%)。
分離されて得られたp−ヒドロキシ安息香酸の収率は
1.3%であった。
4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセト
フェノンからのチラミン塩酸塩の製造 10%Pd/C触媒(2g)を含んだ300mlオート
クレーブ反応器に、4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−
オキシミノ)アセトフェノン(式2,10g,0.05
モル)を加えた。本混合物を水素雰囲気下に10分静置
した後、窒素を使用して反応器から脱気した。窒素雰囲
気下にて、オートクレーブのブローケース(blow
case)を介して乾燥メタノール(90ml)を加え
た。次いで反応器を約50psiの水素で加圧し、圧力
と水素の取り込み状況をモニターしながら、反応媒体を
周囲温度にて約1,500rpmで撹拌した。2当量の
水素の消費が完了した後、オートクレーブ中の雰囲気を
窒素で置き換え、ブローケースを介して塩酸水溶液(約
2当量のHClを含有した水溶液30ml)をオートク
レーブ中に加えた。再び窒素を水素で置き換え、反応を
続けた。さらに1当量消費させた後、外部加熱を開始
し、約3時間にて内部の温度を約26℃から約60℃に
上昇させ、この3時間の間にさらに2当量の水素を消費
させた。反応を停止し、熱濾過を行って触媒を除去し
た。濾液を冷却すると、粗製のチラミン塩酸塩が析出し
た。水中12%HClの溶液から再結晶することによ
り、チラミン塩酸塩の結晶を単離した(収率80%)。
分離されて得られたp−ヒドロキシ安息香酸の収率は
1.3%であった。
【0022】実施例2 比較例. 相当量のp−ヒドロキシ安息香酸の生成を伴
ったチラミン塩酸塩の製造 300mlのオートクレーブに、4−ヒドロキシ(α−
クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノン(10g,
0.05モル)、10%Pd/C触媒(2g)、メタノ
ール(90ml)、および1当量のHClを含有した水
(30ml)を仕込んだ。反応器をシールし、窒素を使
用して脱気し、次いで窒素を水素で置き換えて50ps
iに保持した。反応混合物を1500rpmで撹拌し、
水素の取り込み状況をモニターした。実施例1に記載の
ように、3当量の水素が消費された後に熱を加え、約4
時間にて温度を約28℃から約60℃に上昇させた。実
施例1の場合と類似の操作により、チラミン塩酸塩が約
65%の収率で得られ、残りはp−ヒドロキシ安息香酸
であった。
ったチラミン塩酸塩の製造 300mlのオートクレーブに、4−ヒドロキシ(α−
クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノン(10g,
0.05モル)、10%Pd/C触媒(2g)、メタノ
ール(90ml)、および1当量のHClを含有した水
(30ml)を仕込んだ。反応器をシールし、窒素を使
用して脱気し、次いで窒素を水素で置き換えて50ps
iに保持した。反応混合物を1500rpmで撹拌し、
水素の取り込み状況をモニターした。実施例1に記載の
ように、3当量の水素が消費された後に熱を加え、約4
時間にて温度を約28℃から約60℃に上昇させた。実
施例1の場合と類似の操作により、チラミン塩酸塩が約
65%の収率で得られ、残りはp−ヒドロキシ安息香酸
であった。
【0023】実施例3 酢酸だけを使用した場合のチラミン塩酸塩の製造 約50重量%の水を含有した10%Pd/C(4.4
g)を氷酢酸(3×50ml)で洗浄し、フレッシュな
酢酸(200g)を使用してオートクレーブに移した。
触媒を300psiの水素の雰囲気に置き、激しく撹拌
し、そして30分にて約45℃に加熱した。反応器を開
け、4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)ア
セトフェノン(88g,0.4422m)を加え、次い
で酢酸(300g)を加えた。反応混合物を、300p
siの水素雰囲気下で約50℃にて激しく撹拌した。急
激な発熱が起こって約85〜90℃になった後、反応混
合物を95℃に加熱し、水素の消費が止まるまでこの温
度に保持した。このプロセスには約6時間を要した。次
いで反応混合物を約130℃に加熱し、触媒を濾別し
た。濾液を冷却すると、チラミン塩酸塩が固体として得
られた。収率は、通常50〜70%の範囲であった。
g)を氷酢酸(3×50ml)で洗浄し、フレッシュな
酢酸(200g)を使用してオートクレーブに移した。
触媒を300psiの水素の雰囲気に置き、激しく撹拌
し、そして30分にて約45℃に加熱した。反応器を開
け、4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)ア
セトフェノン(88g,0.4422m)を加え、次い
で酢酸(300g)を加えた。反応混合物を、300p
siの水素雰囲気下で約50℃にて激しく撹拌した。急
激な発熱が起こって約85〜90℃になった後、反応混
合物を95℃に加熱し、水素の消費が止まるまでこの温
度に保持した。このプロセスには約6時間を要した。次
いで反応混合物を約130℃に加熱し、触媒を濾別し
た。濾液を冷却すると、チラミン塩酸塩が固体として得
られた。収率は、通常50〜70%の範囲であった。
【0024】実施例4 酸を含有した溶媒を使用した場合のチラミン塩酸塩の製
造 約50重量%の水を含有した10%Pd/C(2.2
g)を氷酢酸(3×25ml)で洗浄し、フレッシュな
酢酸(200g)を使用して水素化反応器中に移した。
触媒を300psiの水素の雰囲気に置き、激しく撹拌
し、そして30分にて約45℃に加熱した。反応器を開
け、4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)ア
セトフェノン(88g,0.4422m)を加え、次い
で無水のHCl(4.4g)を吹き込んでおいた酢酸
(240g)を加えた。次いで反応混合物を300ps
iの水素の雰囲気に置き、激しく撹拌した。内部温度を
モニターし、そして発熱挙動が鈍化したときに(一般に
は、約65〜70℃のピーク温度付近;この反応は通
常、実施例3の反応より発熱の程度が低い)、反応混合
物を約95℃に加熱した。水素の消費が止まったとき
に、反応混合物を約25℃に冷却し、10%Pd/C触
媒(2.2g)をさらに加えた。本混合物を撹拌し、約
95℃に再加熱した。水素の取り込みが止まったとき
に、水(200g)を加えた。この時点にて、水素の取
り込みが再び始まり、反応が進行して完了した。反応混
合物を濾過して触媒を除去し、濾液から溶媒を蒸発除去
してチラミン塩酸塩を単離した(収率80%)。
造 約50重量%の水を含有した10%Pd/C(2.2
g)を氷酢酸(3×25ml)で洗浄し、フレッシュな
酢酸(200g)を使用して水素化反応器中に移した。
触媒を300psiの水素の雰囲気に置き、激しく撹拌
し、そして30分にて約45℃に加熱した。反応器を開
け、4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)ア
セトフェノン(88g,0.4422m)を加え、次い
で無水のHCl(4.4g)を吹き込んでおいた酢酸
(240g)を加えた。次いで反応混合物を300ps
iの水素の雰囲気に置き、激しく撹拌した。内部温度を
モニターし、そして発熱挙動が鈍化したときに(一般に
は、約65〜70℃のピーク温度付近;この反応は通
常、実施例3の反応より発熱の程度が低い)、反応混合
物を約95℃に加熱した。水素の消費が止まったとき
に、反応混合物を約25℃に冷却し、10%Pd/C触
媒(2.2g)をさらに加えた。本混合物を撹拌し、約
95℃に再加熱した。水素の取り込みが止まったとき
に、水(200g)を加えた。この時点にて、水素の取
り込みが再び始まり、反応が進行して完了した。反応混
合物を濾過して触媒を除去し、濾液から溶媒を蒸発除去
してチラミン塩酸塩を単離した(収率80%)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 215/46 7457−4H 215/48 7457−4H // C07B 61/00 300 (72)発明者 フランク・ウッド アメリカ合衆国テキサス州78412,コーパ ス・クリスティ,シェリダン・ドライブ 409 (72)発明者 ジョセフ・エイ・マクドノウ アメリカ合衆国テキサス州78412,コーパ ス・クリスティ,エジプシャン 814 (72)発明者 グラハム・エヌ・モット アメリカ合衆国テキサス州78413,コーパ ス・クリスティ,レイク・コモ 7417
Claims (23)
- 【請求項1】 (a) 式 (式中、XはF、Cl、Br、またはIから選ばれるハ
ライドであり;そしてArはフェニル基、ナフチル基、
置換フェニル基、または置換ナフチル基であり、このと
き置換基は、アミノ基、アルキルアミノ基、ジアルキル
アミノ基、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルキル
基、フェニル基、ベンジル基、スルホン酸基、およびス
ルフィン酸基からなる群から選ばれ、このとき前記アル
キル成分は枝分かれC1〜C8アルキル基または非枝分か
れC1〜C8アルキル基であり、前記のアルキル基、フェ
ニル基、およびベンジル基のいずれかが、必要に応じて
アミノ基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、スルフィン
酸基から選ばれる1つ以上の置換基で置換されており、
そして前記フェニル置換基と前記ベンジル置換基が、必
要に応じてC1〜C8アルキル基、C1〜C8アルコキシ
基、またはその両方で置換されている)で示される化合
物を供給する工程; (b) 実質的に無水のプロトン性溶媒と遷移金属触媒
の存在下で実質的に無水の条件下にて、水素を使用した
第1の水素化工程において工程(a)の前記化合物を部
分水素化して第1の反応混合物を得る工程; (c) 前記第1の反応混合物に水を加える工程; (d) 水の存在下における第2の水素化工程にて、工
程(b)の反応混合物にさらに水素化を施してアリール
エチルアミン塩を得る工程;および (e) 工程(d)の前記アリールエチルアミン塩を塩
基化してアリールエチルアミンを得る工程、このとき前
記水素化工程の少なくとも1つが無機酸の存在下で行わ
れる;を含む、アリールエチルアミンを選択的に製造す
る方法。 - 【請求項2】 前記無機酸が前記第1の水素化工程にお
いて存在する、請求項1記載の製造法。 - 【請求項3】 前記無機酸が前記第2の水素化工程にお
いて存在する、請求項1記載の製造法。 - 【請求項4】 前記プロトン性溶媒がアルコール、酸、
ケトン、エステル、エーテル、およびこれらの混合物か
らなる群から選ばれる、請求項1記載の製造法。 - 【請求項5】 前記プロトン性溶媒がメタノールであ
る、請求項1記載の製造法。 - 【請求項6】 前記プロトン性溶媒が酢酸である、請求
項1記載の製造法。 - 【請求項7】 前記無機酸が塩酸である、請求項1記載
の製造法。 - 【請求項8】 前記化合物が、工程(b)において前記
プロトン性溶媒中に約1〜35重量%の濃度で存在して
いる、請求項1記載の製造法。 - 【請求項9】 前記遷移金属が白金、パラジウム、ニッ
ケル、ロジウム、およびこれらの組み合わせ物からなる
群から選ばれる、請求項1記載の製造法。 - 【請求項10】 前記遷移金属がパラジウムを含む、請
求項1記載の製造法。 - 【請求項11】 前記遷移金属が白金を含む、請求項1
記載の製造法。 - 【請求項12】 前記不活性担体が炭素である、請求項
1記載の製造法。 - 【請求項13】 Arが、パラ位がヒドロキシルで置換
されたフェニルである、請求項1記載の製造法。 - 【請求項14】 工程(b)における前記温度が約22
〜30℃である、請求項1記載の製造法。 - 【請求項15】 前記遷移金属が約0.05〜3重量%
にて存在する、請求項1記載の製造法。 - 【請求項16】 前記遷移金属が約0.05〜1.5重
量%にて存在する、請求項1記載の製造法。 - 【請求項17】 工程(d)における前記温度が約35
〜120℃である、請求項1記載の製造法。 - 【請求項18】 工程(d)における前記温度が約35
〜100℃である、請求項1記載の製造法。 - 【請求項19】 工程(d)における前記温度が約40
〜70℃である、請求項1記載の製造法。 - 【請求項20】 (a) 4−ヒドロキシ(α−クロロ
−α−オキシミノ)アセトフェノンを実質的に無水のメ
タノール中に溶解して、約20重量%濃度の溶液を調製
する工程; (b) 不活性担体に担持された遷移金属触媒の存在下
にて、約22〜30℃の温度で前記溶液と水素とを反応
させて、約2当量の水素を消費させる工程、 このとき
前記触媒は、前記アセトフェノンを基準として約0.0
5〜1.5重 量%にて存在する; (c) 前記反応混合物に塩酸水溶液を加える工程;お
よび (d) 温度を約40〜70℃に保持しつつ、水素との
前記反応を続けてさらに約3当量の水素を消費させ、こ
れによってチラミン塩酸塩を得る工程;を含む、4−ヒ
ドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)アセトフェノ
ンからチラミン塩酸塩を製造する方法。 - 【請求項21】 不活性担体に担持された前記遷移金属
が炭素担持パラジウムを含む、請求項21記載の製造
法。 - 【請求項22】 (a) 4−ヒドロキシ(α−クロロ
−α−オキシミノ)アセトフェノンを実質的に無水の酢
酸と塩酸との混合物中に溶解して、約1〜35重量%濃
度の溶液を調製する工程; (b) 不活性担体に担持された遷移金属触媒の存在下
にて、約20〜100℃の温度で前記溶液と水素とを反
応させて、約2当量の水素を消費させる工程、このとき
前記触媒は、前記アセトフェノンを基準として約0.5
〜5重量%にて存在する; (c) 前記反応混合物に、さらなる前記触媒と共に水
を加える工程;および (d) 温度を約20〜100℃に保持しつつ、水素と
の前記反応を続けてさらに約3当量の水素を消費させ、
これによってチラミン塩酸塩を形成させる工程;を含
む、4−ヒドロキシ(α−クロロ−α−オキシミノ)ア
セトフェノンからチラミン塩酸塩を製造する方法。 - 【請求項23】 (a) 4−ヒドロキシ(α−クロロ
−α−オキシミノ)アセトフェノンを酸溶媒中に溶解し
て、約1〜 35重量%濃度の溶液を調製する工程;お
よび(b) 不活性担体に担持された遷移金属触媒の存
在下にて、約20〜100℃の温度で前記溶液と水素と
を反応させて約5当量の水素を消費させ、これによって
チラミン塩酸塩を形成させる工程、このとき前記触媒
は、前記アセトフェノンを基準として約0.5〜5重量
%にて存在する;を含む、4−ヒドロキシ(α−クロロ
−α−オキシミノ)アセトフェノンからチラミン塩酸塩
を製造する方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/859,773 US5220066A (en) | 1992-03-30 | 1992-03-30 | Process for the preparation of arylethylamines and substituted arylethylamines |
US859773 | 1992-03-30 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0656750A true JPH0656750A (ja) | 1994-03-01 |
Family
ID=25331677
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5072029A Pending JPH0656750A (ja) | 1992-03-30 | 1993-03-30 | アリールエチルアミンを選択的に製造する方法 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5220066A (ja) |
EP (1) | EP0564213A3 (ja) |
JP (1) | JPH0656750A (ja) |
CN (1) | CN1077189A (ja) |
CA (1) | CA2090843A1 (ja) |
MX (1) | MX9301764A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013517266A (ja) * | 2010-01-14 | 2013-05-16 | ナフ カンパニー リミテッド | 4−アミノメチル安息香酸の製造方法 |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103012168A (zh) * | 2012-11-29 | 2013-04-03 | 张家港市大伟助剂有限公司 | 一种酪胺盐酸盐的制备方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US5041669A (en) * | 1990-10-16 | 1991-08-20 | Hoechst Celanese Corporation | Process for the preparation of arylalkylamines and substituted arylalkylamines |
-
1992
- 1992-03-30 US US07/859,773 patent/US5220066A/en not_active Expired - Fee Related
-
1993
- 1993-03-02 CA CA002090843A patent/CA2090843A1/en not_active Abandoned
- 1993-03-29 MX MX9301764A patent/MX9301764A/es unknown
- 1993-03-29 EP EP19930302429 patent/EP0564213A3/en not_active Withdrawn
- 1993-03-30 JP JP5072029A patent/JPH0656750A/ja active Pending
- 1993-03-30 CN CN93103529A patent/CN1077189A/zh active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013517266A (ja) * | 2010-01-14 | 2013-05-16 | ナフ カンパニー リミテッド | 4−アミノメチル安息香酸の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
CA2090843A1 (en) | 1993-10-01 |
EP0564213A2 (en) | 1993-10-06 |
CN1077189A (zh) | 1993-10-13 |
US5220066A (en) | 1993-06-15 |
MX9301764A (es) | 1994-07-29 |
EP0564213A3 (en) | 1993-11-24 |
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