JPH0656690A - 免疫キャリア及び増強性質を有するネイセリア・メニンギチジスの外膜のクラスiiタンパク質 - Google Patents

免疫キャリア及び増強性質を有するネイセリア・メニンギチジスの外膜のクラスiiタンパク質

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JPH0656690A
JPH0656690A JP3269964A JP26996491A JPH0656690A JP H0656690 A JPH0656690 A JP H0656690A JP 3269964 A JP3269964 A JP 3269964A JP 26996491 A JP26996491 A JP 26996491A JP H0656690 A JPH0656690 A JP H0656690A
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miep
protein
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antigen
polysaccharide
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アイ.オリフ アレン
Margaret A Liu
エー.リウ マーガレット
Arthur Friedman
フリードマン アーサー
Joseph Y Tai
ワイ.タイ ジョセフ
John J Donnelly
ジェー.ドネリー ジョン
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    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 血清グループBのネイセリア・メニンギチジ
スの外膜のクラスIIタンパク質を投与して抗原に対す
る免疫応答を増加させる方法。 【効果】 上記のネイセリア・メニンギチジスの外膜の
クラスIIタンパク質は免疫増強,サイトカイン[インタ
ーロイキン−2(Il−2)]誘導及び分裂誘発性質の
みならず免疫学的キャリヤー性質をも有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】ネイセリア・メニンギチジス(Neisseria m
eningitidis)の外膜タンパク質複合体(OMPC)はヒ
ト用のワクチンにおいて免疫キャリアとして用いられ
る。OMPCは様々なタンパク質及びリポ多糖(LPS
又は内毒素)を含む膜脂質を含有したリポソームからな
る。
【0002】OMPCは免疫増強性質を有しており、抗
原がそれと化学的にカップリングした場合には抗原に対
する抗体応答が増加する。OMPCはヘモフィラス・イ
ンフルエンザ(Haemophilus influenzae)のような感染源
に対するヒト幼児用ワクチンとして現在用いられ、ポリ
リボシルリビトールホスフェート(PRP)がOMPC
と共有結合した場合にH.インフルエンザのPRPに対
するIgG及び記憶免疫応答を幼児で発現させることが
できる。
【0003】OMPCは様々なタンパク質及び脂質の混
合体であるが、OMPCの成分がカップリングした抗原
に有益な免疫増強効果を付与することは知られていなか
った。しかしながら、ヒトワクチンでOMPCを用いた
場合における一部の潜在的に否定的な面としてLPS関
連反応がある。更にOMPC−抗原複合体は抗原がOM
PCを構成するいずれのタンパク質部分とも複合化する
ため全く不均一であり、多価ワクチンの用量当たりの全
タンパク質含量は非常に高くなる。
【0004】他のネイセリア・メニンギチジス外膜成分
なしにネイセリア・メニンギチジスの外膜から直接誘導
される主要免疫増強タンパク質(MIEP)である実質
上純粋なクラスIIタンパク質を提供することが本発明の
目的である。他のすべてのネイセリア・メニンギチジス
タンパク質を完全に含まずに組換え宿主細胞で産生され
るネイセリア・メニンギチジスの外膜の実質上純粋な組
換えMIEPを提供することが本発明のもう1つの目的
である。本発明の他の目的は、ネイセリア・メニンギチ
ジスの外膜から直接精製されたMIEP又は組換え宿主
細胞で産生されたネイセリア・メニンギチジスの組換え
MIEPのいずれかからなる抗原に対する免疫応答増強
用に有効な免疫キャリアタンパク質を提供することであ
る。本発明のもう1つの目的は、ネイセリア・メニンギ
チジスの外膜から直接精製されたMIEP又は組換え宿
主細胞で産生されたネイセリア・メニンギチジスの組換
えMIEPのいずれかからなる免疫分裂誘発活性を有す
るタンパク質を提供することである。本発明のもう1つ
の目的は、ネイセリア・メニンギチジスの外膜から直接
精製されたMIEP又は組換え宿主細胞で産生されたネ
イセリア・メニンギチジスの組換えMIEPのいずれか
からなるIl−2のようなサイトカインの産生を誘導し
うる能力を有したタンパク質を提供することである。本
発明の他の目的は、組換えMIEP又はネイセリア・メ
ニンギチジスの外膜から直接精製されたMIEPのいず
れかを含んだワクチン組成物を提供することである。こ
れらの及び他の目的は以下の記載から明らかであろう。
【0005】本発明は他の汚染N.メニンギチジス外膜
タンパク質及びLPSのない実質上純粋な形におけるネ
イセリア・メニンギチジスの外膜のクラスII主要免疫増
強タンパク質(MIEP)に関する。本発明のMIEP
は、ネイセリア・メニンギチジス細胞の外膜から直接精
製されたか又はネイセリア・メニンギチジスの組換えM
IEP産生組換え宿主細胞から誘導されたかにかかわら
ず、免疫キャリア活性、サイトカイン(Il−2)誘導
活性及び分裂誘発活性を有する。本発明のMIEPは、
抗原とカップリングした場合に、カップリング抗原に対
する抗体応答が増加されるか又はIgGクラスの免疫グ
ロブリンが産生されるのを保証するT依存性抗原に抗原
が変換されるという点で免疫増強することができる。本
発明のMIEPとカップリングされる抗原としては、ウ
イルスタンパク質、細菌タンパク質及び多糖類、合成ペ
プチド、他の免疫抗原並びに弱又は非免疫抗原がある。
【0006】IgMクラス抗体のみからなり記憶を含ま
ない免疫応答を自ら発現するある物質は、免疫グロブリ
ン産生のためTリンパ球を補助する抗原性部分への化学
的カップリングによりIgM及びIgG抗体並びに記憶
を発現する完全な免疫抗原に変換されうることが知られ
ている。この免疫現象は“キャリア効果”と称され、弱
又は非免疫原性部分及び強抗原性物質は各々“ハプテ
ン”及び“キャリア”と称される。
【0007】ハプテン−キャリア又は多糖−キャリア複
合体を動物に注射するとBリンパ球により抗体を形成す
るが、その一部はハプテンに特異的でそれと結合し、他
はキャリアに特異的でそれと結合する。キャリア効果の
もう1つの面は、ハプテン−キャリア複合体との後にお
ける接触でハプテンに対する強い抗体応答が生じること
である。これは記憶又は追憶応答と称される。
【0008】キャリア効果には“ヘルパーTリンパ球”
と称されるあるTリンパ球で媒介される機能を含む。キ
ャリア分子は抗ハプテンIgGクラス抗体産生Bリンパ
球の形成及び記憶応答を一部補助するためヘルパーTリ
ンパ球を刺激する。
【0009】ヘルパーTリンパ球は“T非依存性”抗原
と称される他の抗原ではなく“T依存性”抗原と称され
るあるタイプの抗原に特異的な抗体のBリンパ球による
産生に通常関与している。キャリア分子はT非依存性の
弱い又は非免疫原性ハプテンをT依存性の強い抗原分子
に変換することができる。更に、記憶応答はハプテン−
キャリア複合体に対する後の接触に追随し、T非依存性
抗原ではなくT依存性抗原に特徴的なIgGから主にな
る。
【0010】キャリア分子の利用可能性はT非依存性抗
原との使用に限定されず、T依存性抗原とも用いること
ができる。T依存性抗原に対する抗体応答は、抗原自体
が抗体応答を発現しうる場合であっても抗原をキャリア
とカップリングさせることで高められる。
【0011】他のある分子は一般的に全免疫系を刺激し
うる能力を有している。これらの分子は“分裂誘発因
子”と称され、それには植物タンパク質及び細菌産物が
ある。分裂誘発因子はT及び/又はBリンパ球を増殖さ
せ、食作用増加、感染耐性増加、腫瘍免疫増加及び抗体
産生増加を含めて多くの面の免疫応答を広く高めること
ができる。
【0012】あるTヘルパーリンパ球によるIl−2の
産生で他のリンパ球の増殖及び活性を促進させることが
できる。Tヘルパー細胞によるIl−2産生はT細胞が
ある物質又は抗原産生細胞による抗原で活性化された場
合に誘導できる。Il−2の効果としては格別限定され
ないが、T細胞の増殖進行並びにB細胞の増殖及び分化
がある。多くの感染病原体は、病原体及びその副産物に
結合して殺し無害化するか又は殺すかもしくは無害化す
る保護抗体を自ら発現しうる。これらの疾患からの回復
で、感染源の高抗原性成分に対する保護抗体により長期
持続性免疫を通常獲得する。
【0013】保護抗体はヒト及び他の多くの動物の自然
防御メカニズムの一部であり、血中並びに他の組織及び
体液中に存在する。疾患をおこさずに感染源及び/又は
それらの副産物に対する保護抗体を発現させることがほ
とんどのワクチンの第一機能である。
【0014】N.メニンギチジスからのOMPCは、O
MPCが細菌多糖類を含めたT細胞非依存性抗原と化学
的にカップリングする場合にヒトにおいて抗体応答を誘
導させるため好結果で用いられた。OMPCはいくつか
の細菌外膜タンパク質及び細菌脂質を含んでいる。加え
て、OMPCはリポソーム三次元構造を有する。
【0015】免疫キャリアとしてのOMPCの効力は1
種以上の細菌膜タンパク質、細菌脂質、リポソーム三次
元構造又は細菌タンパク質、脂質及びリポソーム構造の
組合せに依存していると考えられた。本出願人らは、タ
ンパク質の1種MIEPがOMPCベシクルの免疫キャ
リア及び免疫増強性質を有し、他のN.メニンギチジス
膜タンパク質及びリポ多糖類を含まない精製された形で
有効であることを発見した。
【0016】本出願人らは、MIEPが細菌多糖と化学
的にカップリングした場合に多糖に対する抗体応答を誘
導するのに際してOMPCと同様に機能することも発見
した。本出願人らはMIEPがN.メニンギチジスの外
膜のクラスIIタンパク質であることも更に発見した。
N.メニンギチジスのクラスIIタンパク質はポーリンタ
ンパク質である〔ムラカミ、K.ら、1989年、イン
フェクション・アンド・イムニティ(Infection and Imm
unity)、第57巻、第2318−23頁〕。ポーリン類
はすべてのグラス陰性細菌の外膜でみられる。本発明は
N.メニンギチジスのMIEPで例示されるが、免疫キ
ャリア及び免疫増強活性を有するのであればいかなるグ
ラム陰性細菌からのいかなる外膜タンパク質でも本発明
に包含されることは当業者にとり容易に明らかである。
グラム陰性細菌の例としては格別限定されず、ネイセリ
ア、エシェリヒア(Escherichia) 、シュードモナス(Pse
udomonas) 、ヘモフィラス(Hemophilus)、サルモネラ(S
almonella)、シゲラ(Shigella)、ボルデテラ(Bordetell
a)、クレブシエラ(Klebsiella)、セラチア(Serratia)、
エルシニア(Yersinia)、ブブリオ(Vibrio)及びエンテロ
バクター(Enterobacter)属の種がある。
【0017】MIEPは高い抗原性、弱い抗原性及び非
抗原性の物質に対する抗体応答を増強するために用いら
れる。ここで相互的に用いられる“抗原”及び“抗原物
質”という用語には、細菌、ウイルス又は他の源の1種
以上の非生存、免疫原性、弱免疫原性、非免疫原性又は
脱感作(抗アレルギー性)物質を含む。抗原成分は乾燥
粉末、水性溶液又は水性懸濁液のような水相及びそれら
の混合物を含めたその他からなり、非生存、免疫原性、
弱免疫原性、非免疫原性又は脱感作物質を含有してい
る。
【0018】水相は非経口上許容される液体中に抗原物
質を含んでいることが都合よい。例えば、水相は生物が
生育された平衡塩溶液、生理塩溶液、リン酸緩衝液、組
織培養液又は他の媒体中に抗原が溶解されたワクチンの
形であってもよい。水相は保存剤及び/又はワクチン製
剤で慣用的に配合される物質を含有してもよい。MIE
P複合抗原を含有したアジュバントエマルジョンは当業
界で周知の技術を用いて製造される。
【0019】抗原は格別限定されないが細菌、ウイル
ス、哺乳動物細胞及び他の真核細胞(寄生虫を含む)、
真菌、リケッチアから誘導される抗原を含めて精製又は
部分的精製された抗原の形でもよい。抗原は格別限定さ
れず花粉、ちり、ふけ又はそれらの抽出物を含めたアレ
ルゲンでもよい。あるいは抗原は格別限定されず有害昆
虫又はは虫類から誘導される毒物又は毒液を含めた毒物
又は毒液の形でもよい。抗原は合成ペプチド、更に大き
なポリペプチドの断片でも又は細菌、哺乳動物細胞、真
菌、ウイルス、リケッチア、アレルゲン、毒物もしくは
毒液から誘導される分子もしくは成分のいずれかのサブ
部分の形であってもよい。すべてのケースにおいて、抗
原はそれらの毒性又は有害性質が減少又は破壊され、適
切な宿主に導入された場合に特定のタンパク質、ペプチ
ド、微生物、抽出物又は抗原、毒物、毒液の製造に用い
られる微生物の産物に対する抗体の産生により能動免疫
を誘導するかあるいはアレルゲンのケースでは特定のア
レルゲンによるアレルギー症状を軽減する上で役立つ形
をしている。
【0020】抗原は単独でも又は組合せて用いてもよ
く、例えば多数細菌抗原、多数ウイルス抗原、多数マイ
コプラズマ抗原、多数リケッチア抗原、多数細菌もしく
はウイルストキソイド、多数アレルゲン、多数タンパク
質、多数ペプチド又は前記産物のいずれかの組合せがM
IEPと複合化できる。
【0021】特に重要な抗原は、格別限定されずB.パ
ーツシス(B.pertussis) 、レプトスピラ・ポモナ(Lepto
spira pomona) 及びイクテロヘモラギア(icterohaemorr
hagiae) 、S.パラチフィ(S.paratyphi) A及びB、
C.ジフテリア(C.diphtheriae) 、C.テタニ(C.tetan
i)、C.ボツリナム(C.botulinum) 、C.パーフリンゲ
ンス(C.perfringens) 、C.フェセリ(C.feseri)並びに
他のガス壊疽細菌B.アントラシス(B.anthracis) 、
Y.ペスチス(Y.pestis)、P.マルトシダ(P.multocid
a) 、V.チョレラ(V.cholerae)、ネセリア・メニンギ
チジス、N.ゴノレア(N.gonorrheae)、ヘモフィラス・
インフルエンザ、トレポネマ・パリダム(Treponema pal
lidum)等を含めた細菌;格別限定されず腫瘍細胞、ウイ
ルス感染細胞、遺伝子工学処理細胞、培養細胞又は組織
抽出物中で増殖された細胞等を含めた哺乳動物細胞;格
別限定されずヒト向Tリンパ球性ウイルス(多数タイ
プ)、ヒト免疫不全ウイルス(多数の変異体及びタイ
プ)、ポリオウイルス(多数タイプ)、ヒトパピローマ
ウイルス(多数タイプ)、アデノウイルス(多数タイ
プ)、パラインフルエンザウイルス(多数タイプ)、麻
疹、耳下腺炎、呼吸シンシチウムウイルス、インフルエ
ンザウイルス(様々なタイプ)、輸送熱ウイルス(SF
4)、西部及び東部ウマ脳脊髄炎ウイルス、日本B脳脊
髄炎、ロシア春−夏脳脊髄炎、ブタコレラウイルス、ニ
ューカッスル病ウイルス、鶏痘、狂犬病、ネコ及びイヌ
ジステンパー等のウイルスを含めたウイルス;格別限定
されず発疹チフス及び発疹熱又は斑点熱群の他のものを
含めたリケッチア;様々なクモ及びヘビ毒液又は格別限
定されずブタクサ、ハウスダスト、花粉抽出物、草花粉
等のものを含めたいずれか公知のアレルゲンから誘導さ
れる。
【0022】本発明の多糖類は酸基があるいかなる細菌
多糖類であってもよく、いずれか特定のタイプに限定さ
れない。このような細菌多糖類の例としてはストレプト
コッカス・ニューモニア(Streptococcus pneamoniae)
(肺炎双球菌)タイプ6A、6B、10A、11A、1
8C、19A、19f、20、22F及び23F多糖
類;グループBストレプトコッカスタイプIa、Ib、
II及びIII ;ヘモフィラス・インフルエンザ血清タイプ
b多糖;ネイセリア・メニンギチジス血清グループA、
B、C、X、Y、W135及び29E多糖類;並びに大
腸菌K1、K12、K13、K92及びK100多糖類
がある。しかしながら、特に好ましい多糖類はローゼン
バーグら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミス
トリー、第236巻、第2845−2849頁、196
1年[Rosenberg et al.,J.Biol.Chem., 236,284
5−2849(1961)〕及びザメンホフ(Zamenhof)
ら、ジャーナル・オブ・バイオロジカル・ケミストリ
ー、第203巻、第695−704頁、1953年で記
載されるようなH.インフルエンザ血清タイプb多糖
類;ロビンス(Robbins) ら、インフェクション・アンド
・イムニティ、第26巻、第3号、第1116−112
2頁(1979年12月)で記載されるようなスタフィ
ロコッカス・ニューモニア(肺炎双球菌)タイプ6B又
はタイプ6A多糖類;C.J.リーら、レビューズ・オ
ブ・インフェクションス・ディジーゼス、第3巻、第2
号、第323−331頁、1981年[C.J.Lee et al.,
Reviews of Infectious Diseases, 3,No. 2,323
−331(1981)〕で記載されるような肺炎双球菌
タイプ19F多糖類;並びにO.ラームら、アドバ・カ
ルボヒド・ケミ・アンド・バイオケミ、第33巻、第2
95−321頁、R.S.Tipsonら編集、アカデミック
・プレス、1976年(O.Larm et al.,Adv.Carbohyd.C
hem.and Biochem., 33,295−321,R.S.Tipson
et al.,ed.,Academic Press,1976)で記載されるよ
うな肺炎双球菌タイプ23F多糖類からなる群より選択
される莢膜多糖類である。
【0023】MIEPは米国特許第4,459,286
号及び米国特許第4,830,852号明細書で記載さ
れたような常法に従い増殖されたN.メニンギチジスの
培養物から得られるOMPCから精製できる。OMPC
精製は米国特許第4,271,147号、第4,45
9,286号及び第4,830,852号明細書で記載
された方法に従い行うことができる。
【0024】MIEPはMIEPについてコードする組
換えDNAの発現により組換えDNA工学処理宿主細胞
からも得ることができる。MIEPについてコードする
DNAはN.メニンギチジス細胞から得ても(ムラカ
ミ、K.ら、1989年、インフェクション・アンド・
イムニティ、第57巻、第2318頁)又はそのDNA
は標準DNA合成技術を用いて合成製造してもよい。M
IEPについてコードするDNAは格別限定されないが
組換えMIEPを産生する細菌、酵母、昆虫、哺乳動物
又は他の動物細胞を含めた組換え宿主細胞で発現させる
ことができる。MIEPを得るために本発明で好ましい
方法はOMPCからのMIEPの精製及びN.メニンギ
チジスから誘導されるMIEPコードDNAの組換えD
NA発現である。
【0025】精製されたMIEPはベシクルのドデシル
硫酸ナトリウム(SDS)溶解しかる後SDSポリアク
リルアミドゲル電気泳動(PAGE)によってOMPC
ベシクルから製造された。MIEPはゲルから溶出さ
れ、高pH緩衝液に対して透析され、濃縮された。ポリア
クリルアミドゲル電気泳動の標準的方法はOMPCベシ
クルからMIEPを精製するために利用できる。このよ
うな方法は分子クローニング:実験マニュアル、サムブ
ルック、J.ら、1989年、コールド・スプリング・
ハーバー・ラボラトリー・プレス、ニューヨーク[Molec
ular Cloning:A Laboratory Manual,Sambrook,J.et a
l., (1989),Cold Spring Harbor Laboratory Pre
ss,New York]及び分子生物学における現在のプロトコー
ル、1987年、オースベル、F.M.ら編集、ウィリ
ー・アンド・サンズ、ニューヨーク[Current Protocols
In Molecular Biology (1987),Ausubel F.M.et
al.,editors,Wiley and Sons,New York]で記載されてい
る。
【0026】SDSポリアクリルアミドゲルからタンパ
ク質を溶出させる標準的方法はハンカピラー、M.W.
及びルジャン、E.,1986年、ポリアクリルアミド
ゲル電気泳動によるマイクログラム量のタンパク質の精
製、タンパク質微量特徴化方法(J.シビリー編集)、
フマンナ・プレス、クリフトン、ニュージャージー州[H
unkapiller,M.W.and Lujan,E. (1986),Purificat
ion Of Microgram Quantities Of Proteins By Polyacr
ylamide Gel Electrophoresis,in Methods ofProtein M
icrocharacterization(J.Shively editor)Humanna Pres
s,Clifton,N.J.]及び分子生物学における現在のプロト
コール、1987年、オースベル、F.M.ら編集、ウ
ィリー・アンド・サンズ、ニューヨークで記載されてい
る。
【0027】この方法で製造されたMIEPは細菌、ウ
イルス、哺乳動物細胞、リケッチア、アレルゲン、毒物
又は毒液、真菌、ペプチド、タンパク質、多糖類から誘
導される抗原又は他のいずれかの抗原との複合化に容易
に適合する。
【0028】組換えMIEPは細菌、例えば大腸菌又は
酵母、例えばS.セレビシアエにおいてMIEPについ
てコードするゲノムN.メニンギチジスDNAの発現に
より製造できる。MIEPについてコードするゲノムD
NAを得るため、ゲノムDNAはN.メニンギチジスか
ら抽出され、マニアティス、T.ら、1978年、セル
(Cell)、第15巻、第687頁の技術に従い高分子量D
NAのランダム断片化によるか又はスミシーズら、19
78年、サイエンス、第202巻、第1248頁[Smith
ies,et al.(1978),Science, 202,pp. 124
8〕の方法による制限エンドヌクレアーゼでの開裂によ
ってクローニング用に調製される。次いでゲノムDNA
は適切なクローニングベクター、例えばラムダファージ
に組込まれる(サムブルック、J.ら、1989年、分
子クローニング:実験マニュアル、コールド・スプリン
グ・ハーバー・プレス、ニューヨーク参照)。一方、ポ
リメラーゼ鎖反応(PCR)技術〔パーキン・エルマー
(Perkin Elmer)〕はゲノムDNAにおいて特定のDNA
配列を増幅させるために用いることができる〔ロウクス
ら、1989年、バイオテクニクス、第8巻、第48頁
(Roux et al., 1989,Biotechniques,8,pp.4
8)〕。PCR処理ではゲノムDNAにおいて特定のD
NA配列とハイブリッド形成しうるDNAオリゴヌクレ
オチドを要する。N.メニンギチジスゲノムDNA中の
MIEP DNAとハイブリッド形成しうるDNAオリ
ゴヌクレオチドのDNA配列は、MIEPのアミノ酸配
列から又はN.メニンギチジスのクラスII主要膜タンパ
ク質に関して決定されたDNA配列を参照して決定する
ことができる(ムラカミ、K.ら、1989年、インフ
ェクション・アンド・イムニティ、第57巻、第231
8頁)。
【0029】組換えMIEPはMIEPに特異的なモノ
クローナル又はポリクローナル抗体で作製されるアフィ
ニティカラムの使用により他の細胞タンパク質から分離
できる。これらのアフィニティカラムは、抗体がアガロ
ースゲルビーズ支持体と共有結合を形成するようにN−
ヒドロキシスクシンイミドエステルで前活性化されたゲ
ル支持体アフィゲル−10(Affigel−10)〔バイオラ
ッド(Biorad)〕に抗体を加えることで作製される。次い
で抗体はスペーサーアームでアミド結合を介してゲルに
カップリングされる。次いで残りの活性化エステルが1
MエタノールアミンHCl(pH8)で消失される。カラ
ムは非複合化抗体又は外来タンパク質を除去するため水
しかる後0.23MグリシンHCl(pH2.6)で洗浄
される。次いでカラムはリン酸緩衝液(pH7.3)で平
衡化され、MIEPを含有した細胞培養上澄又は細胞抽
出物がカラムに徐々に通される。次いでカラムは光学密
度(A280 )がバックグラウンドに低下するまでリン酸
緩衝液で洗浄され、しかる後タンパク質が0.23Mグ
リシンHCl(pH2.6)で溶出される。次いでタンパ
ク質はリン酸緩衝液に対して透析される。
【0030】本発明の複合体はいかなる安定な多糖−M
IEP複合体でも又は合成ペプチド抗体を含めていかな
る他の抗原−MIEP複合体であってもよい。合成ペプ
チドは細菌、リケッチア、ウイルス(ヒト免疫不全ウイ
ルスを含む)、哺乳動物細胞又は寄生虫を含めた他の真
核細胞、毒物もしくは毒液又はアレルゲンからの抗原決
定基を含めていかなる抗原の抗原決定基も1以上有して
いてよい。抗原−MIEP複合体は多糖及びMIEPと
加水分解不安定性共有結合を形成するチオエーテル基及
び一級アミンを含めた二属スペーサーでカップリングさ
れる。しかしながら本発明で好ましい複合体は式Ps−
A−E−S−B−Pro又はPs−A’−S−E’−
B’−Proで示される複合体であり、その場合にPs
は多糖又は他のいずれかの抗原を表す;Proは細菌タ
ンパク質MIEPを表す;A−E−S−B及びA’−S
−E’−B’は加水分解安定性共有チオエーテル結合を
含みかつ高分子Pro及びPsと(加水分解不安定性エ
ステル又はアミド結合のような)共有結合を形成する二
属スペーサーを構成している。スペーサーA−E−S−
Bにおいて、Sはイオウである;Eはチオール基と反応
せしめられた親チオ基の変換産物であり、
【化1】 (上記式中RはH又はCH3 である;pは1〜3であ
る)で示される;Aは
【化2】 である〔上記式中WはO又はNHである;mは0〜4で
ある;nは0〜3である;YはCH2 、O、S、NR’
又はCHCO2 Hである(R’はH又はC1 −C2 アル
キルである);但しYがCH2 である場合m及びnの双
方は共にゼロとならず、YがO又はSである場合mは2
以上、nは2以上である〕;Bは−(CH2p CH
(Z)(CH2q D−である(上記式中qは0〜2で
ある;ZはNH2 、NHC(=O)R’、COOH又は
Hである;R’及びpは前記と同義である;DはC=
O、NR’又はNH−C(=O)(CH22 C(=
O)である)。次にスペーサーA’−S−E’−B’に
おいて、Sはイオウである;A’は−C(=W)NH
(CH2a R''−である〔式中aは1〜4である;
R''はCH2 又はNHC(=O)C(−Y’)(CH
2p (Y’はNH2 又はNHCOR’である)であ
る;W、p及びR’は前記と同義である〕;E’はチオ
ール基と反応せしめられた親チオ基の変換産物であって
−C(−R)H−(Rは前記と同義である)で示され、
B’は−C(=O)−であるか;又はE’は
【化3】 であり、B’は−(CH2p C(=O)−(pは1〜
3である)である。更に二属スペーサーA−E−S−B
及びA’−S−E’−B’のうちE−S−B及びA’−
S−E’成分は決定可能かつ定量可能であり、この同一
性は共有結合修正多糖から派生するチオエーテルイオウ
の側鎖を官能化タンパク質から派生するスペーサーの側
鎖と結合させる複合体結合の共有原子価を反映してい
る。
【0031】本発明による複合体Ps−A−E−S−B
−Proは成分が特に二酸化炭素、1,4−ブタンジア
ミン及びS−カルボキシメチル−N−アセチルホモシス
テイン;二酸化炭素、1,5−ペンタンジアミン及びS
−カルボキシメチル−N−アセチルホモシステイン;二
酸化炭素、3−オキサ−1,5−ペンタンジアミン及び
S−カルボキシメチル−N−アセチルホモシステイン;
二酸化炭素、1,4−ブタンジアミン及びS−カルボキ
シメチル−N−アセチルシステイン;二酸化炭素、1,
3−プロパンジアミン及びS−カルボキシメチル−N−
ベンゾイルホモシステイン;二酸化炭素、3−アザ−
1,5−ペンタンジアミン及びS−カルボキシメチル−
N−アセチルシステイン;並びに二酸化炭素、1,2−
エタンジアミン、グリシン及びS−(スクシン−2−イ
ル)−N−アセチルホモシステインの誘導体であるスペ
ーサーを含んでいてもよい。本発明による複合体Ps−
A’−S−E’−B’−Proは成分が特に二酸化炭素
及びS−カルボキシメチルシステアミン;二酸化炭素及
びS−(α−カルボキシエチル)システアミン;二酸化
炭素及びS−カルボキシメチルホモシステアミン;二酸
化炭素、S−(スクシン−2−イル)システアミン及び
グリシン;並びに二酸化炭素及びS−カルボキシメチル
システインの誘導体であるスペーサーを含んでいてもよ
い。
【0032】本発明のプロセスにおいて、多糖は(a)
それを非ヒドロキシル有機溶媒に溶解し、しかる後
(b)それを二官能性試薬で活性化し、(c)この活性
化された多糖をビス親核剤と反応させ、最後に必要であ
れば更に(d)この修正された多糖を(i)親電子(例
えば親チオール)部位形成試薬又は(ii)チオール基形
成試薬との反応で官能化することにより共有結合修正さ
れる。逆に、タンパク質は(i)チオール基形成試薬又
は(ii)親チオール部位形成試薬と反応せしめられ、し
かる後共有結合修正多糖及び官能化タンパク質が安定な
共有結合複合体を形成させるため互いに反応され、最終
混合物が未反応多糖及びタンパク質を除去するため精製
される。
【0033】本発明のプロセスでは側鎖親電子部位又は
側鎖チオール基のある共有結合修正多糖を形成するため
活性化多糖と反応する親核又はビス親核剤の選択を含ん
でおり、それによって共有結合修正多糖を共有結合修正
タンパク質と反応させる前に更にビス親核修正多糖を官
能化する必要性を解消している。しかもいずれかの部分
形へのタンパク質の官能化は2以上のステップにおいて
これらのステップでの反応剤の選択に応じて行ってよ
い。
【0034】多糖を共有結合修正する第一ステップにお
いて、固体多糖は溶解されねばならない。多糖の親核ア
ルコール性ヒドロキシル基は水性溶液中で水のヒドロキ
シルと親電子試薬に関し化学的に競合してはならないた
め、多糖は非水性(非ヒドロキシル)溶媒に溶解される
べきである。適切な溶媒としてはジメチルホルムアミ
ド、ジメチルスルホキシド、ジメチルアセトアミド、ホ
ルムアミド、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン及び
他の類似の極性非プロトン溶媒、好ましくはジメチルホ
ルムアミドがある。
【0035】これらの溶媒の使用に加えて、リン酸モノ
及びジエステルのような酸水素を有する多糖類(例え
ば、リボース・リビトールホスフェートポリマーである
H.インフルエンザタイプbの莢膜多糖類)を適切な塩
形に変換して、多糖類を前記溶媒に容易に可溶化させ
る。これらの高分子中における酸性水素はトリもしくは
テトラ(C1 −C5 )アルキルアンモニウム、1−アザ
ビシクロ〔2.2.2〕オクタン、1,8−ジアザビシ
クロ〔5.4.0〕ウンデカ−7−エン又は同様の陽イ
オン、特にトリもしくはテトラ(C1 −C5 )アルキル
アンモニウムのような大疎水性陽イオンで置き換えても
よく、得られたリン酸化多糖類のトリもしくはテトラア
ルキルアンモニウム又は同様の塩は約17〜50℃で前
記溶媒に溶解するが、その際1分間〜1時間攪拌され
る。
【0036】部分的に加水分解されたH.インフルエン
ザ血清タイプB多糖はテトラブチルアンモニウム塩に変
換され、しかる後ジメチルスルホキシドに溶解されたが
〔エガンら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル
・ソサエティ、第104巻、第2898頁、1982年
(Egan et al.,J.Amer.Chem.Soc.,104,2898,1
982)〕、但しこの生成物はもはや抗原性でなく、し
たがってワクチン製造上無用である。逆に、本出願人ら
は多糖をテトラアルキルアンモニウム形で強酸陽イオン
交換樹脂に通すか又は好ましくは前記操作で多糖をテト
ラアルキルアンモニウムヒドロキシドで慎重に中和する
ことにより完全な未加水分解多糖の溶解を行うが、これ
によって免疫原性ワクチン用として多糖の存在能を保存
している。
【0037】次のステップは結合が望まれる単位の官能
化に普通又は実際上用いられる試薬と十分に反応性であ
るヒドロキシル基以外の多糖類上における官能基を欠い
た多糖類に共有結合させるために他の重要な物理化学的
制限を克服することに関する。活性化多糖を形成するた
め多糖の活性化、親核官能化多糖を形成するためビス親
核剤との反応及び親電子部位又はチオール基いずれかの
形成試薬での官能化はすべて複合化のため製造上多糖を
共有結合修正して多糖に官能基を形成させることに関す
る。
【0038】次のステップにおいて、可溶化された多糖
は活性剤対多糖の重要な重量比1:5〜1:12範囲内
で10分間〜1時間にわたり攪拌下約0〜50℃で二官
能性試薬との反応により活性化される。従来、この活性
化は多糖と臭化シアンとの反応で行われた。しかしなが
ら、ビシナルジオール用の“傾向”を有する臭化シアン
で活性化された誘導体はリン酸緩衝液に対する透析中に
一時的安定性を示しただけである。したがって、臭化シ
アンによる活性化は本発明でなお可能であるが、この試
薬は多糖類の活性化にほとんど利用されず、好ましくな
い。代わりに多糖を活性化するために好ましい二官能性
試薬としてはカルボン酸誘導体R2 −C(=O)−R3
があり、その場合にR2 及びR3 は各々独立してイミダ
ゾリルのようなアゾリル;ハライド;又はp−ニトロフ
ェニルもしくはポリハロフェニルのようなフェニルエス
テルである。
【0039】特に好ましい試薬カルボニルジイミダゾー
ルはヒドロキシル基と反応して多糖のイミダゾリルウレ
タンを形成し、例えばニトロフェニルクロロホルメート
を含めたアリールクロロホルメートは多糖の混合カーボ
ネートを生じる。各ケースにおいて、得られた活性化多
糖はアミンのような親核試薬に対して非常に感受性であ
り、そのため各ウレタン類に変換される。
【0040】次の段階において、活性化された多糖はア
ミン、特にジアミン類、例えばH2N(CH2m
(CH2n −NH2 〔mは0〜4である;nは0〜3
である;YはCH2 、O、S、NR’、CHCO2 Hで
ある(R’はH又はC1 −C2アルキルである);但し
YがCH2 である場合m及びnの双方は共にゼロとなら
ず、YがO又はSである場合mは2以上、nは2以上で
ある〕のような親核試薬と大過剰のアミン(即ち、例え
ば用いられる活性剤に対して50〜100倍モル過剰の
アミン)存在下で反応せしめられる。反応液は氷浴中で
15分間〜1時間保たれ、しかる後約17〜40℃で1
5分間〜1時間保たれる。
【0041】活性化された多糖はジアミン、例えば1,
4−ブタンジアミンと反応した場合に側鎖アミンのある
ウレタン形の多糖を生じるが、その後でこれは更にアシ
ル化によって官能化してもよい。混合カーボネート類も
ジアミン類と容易に反応して、側鎖アミン基を生じる。
一方、活性化された多糖は側鎖親電子部位のある共有結
合修正多糖を得るためジアミノアルカンのモノハロアセ
トアミド、例えば4−ブロモアセトアミドブチルアミン
〔W.B.ローソンら、ホッペ・セイラーズ・ツァイシ
ュリフト・フュール・フィジオロジッシェ・ケミー、第
349巻、第251頁、1968年(W.B.Lawson et a
l.,Hoppe Seyler's Z.Physiol.Chem.,349,251,
1968)参照〕のような求核剤と反応させてもよい。
あるいは活性化された多糖は側鎖チオール基のある多糖
を得るためシステアミン(アミノエタンチオール)又は
システインのようなアミノチオールと反応させてもよい
が、その誘導体の例はペプチド合成業界で周知である。
双方のケースにおいて、追加の官能化は共有結合修正多
糖を修正細菌“キャリア”タンパク質とカップリングさ
せる前に不要である。
【0042】多糖を製造する最終ステップにおいて、必
要であれば更に多糖の官能化は親核官能化多糖を親電子
(即ち、親チオ)部位を形成する試薬又はチオール基を
形成する試薬と反応させる形をとってもよい。
【0043】親電子部位を形成する上で使用上適した試
薬としては、例えばX’C(=O)CH(−R)X(R
はH又はCH3 である;XはCl、Br又はIである;
X’はニトロフェノキシ、ジニトロフェノキシ、ペンタ
クロロフェノキシ、ペンタフルオロフェノキシ、ハライ
ド、O−(N−ヒドロキシスクシンイミジル)又はアジ
ドである)のようなα−ハロアセチル又はα−ハロプロ
ピオニル誘導体にアシル化する試薬、特にクロロ酢酸又
はα−ブロモプロピオン酸があり、反応はpH8〜11
(必要であれば塩基の添加でこの範囲内に維持され
る)、温度約0〜35℃で10分間〜1時間行われる。
アミノ誘導化多糖は、チオ置換をうけやすい適切に官能
化された多糖類を得るため、下記マレイミド基:
【化4】 (上記式中pは1〜3である)を形成する活性化マレイ
ミドアミノ酸〔O.ケラーら、ヘルベチカ・キミカ・ア
クタ、第58巻、第531頁、1975年(O.Keller et
al.,Helv.Chim.Acta,58,531,1975)参
照〕、p−ニトロフェニルブロモアセテートのような2
−ハロアセチル化剤又はα−ハロケトンカルボン酸誘導
体、例えば
【化5】 〔ベル(Ber.)、第67巻、第1204頁、1934年〕
でアシル化してもよい。チオール基を形成する上で使用
に適した試薬としては、例えばチオラクトン類、例えば
【化6】 (上記式中R4 はC1 −C4 アルキル又はC65 (−
NHCOR5 )もしくはC1013のような単もしくは二
環式アリールである;pは1〜3である;R5 はC1
4 アルキル又はC65 である)、−O3 SSCH2
(CH2m CH−COX’(mは0〜4である;X’
は前記と同義である)のようなアシル化剤しかる後HS
CH2 CH2 OHとの処理;又はC25 −S−S−C
2 (CH2m CH(NHCOR5 )COX’(m、
5 及びX’は前記と同義である)しかる後ジチオスレ
イトールとの処理がある。このような反応は窒素雰囲気
下、約0〜35℃、pH8〜11(必要であれば塩基の添
加でpHをこの範囲内に保つ)で1〜24時間行われる。
例えば、アミノ誘導化多糖は適切な官能化多糖を得るた
【化7】 と反応させてもよい。
【0044】これらのステップにより、Ps−A−E*
−又はPs−A’−SH−形の共有結合修正多糖類(上
記式中E* は−CCHX又は
【化8】 であり、A、A’、R、X及びpは前記と同義である)
が製造される。
【0045】タンパク質を多糖とカップリングさせるた
めの別の官能化には、チオール基を形成する1種以上の
試薬とタンパク質との反応又は親電子(即ち親チオ)中
心を形成する1種以上の試薬とタンパク質との反応があ
る。親電子官能化多糖との複合化製造において、タンパ
ク質はで前記された多糖類にチオール基を形成するため
に用いられるアシル化試薬のようなチオール基を形成す
る1種以上の試薬と1又は2ステップで反応せしめられ
る。チオール化されたタンパク質はチオール化タンパク
質を得るためアタッシら、バイオキミカ・エド・バイオ
フィジカ・アクタ、第670巻、第300頁、1981
年[Atassi etal.,Biochem.et Biophys.Acta, 670,
300(1981)〕で示されるようなカルボキシ活性
化タンパク質をアミノチオール類でアミノ化することで
製造してもよい。本プロセスステップの好ましい態様で
は等重量の反応剤を用いて約0〜35℃、pH8〜11で
5分間〜2時間にわたりタンパク質の側鎖アミノ基(即
ちリシル基)をN−アセチルホモシステインチオラクト
ンで直接アシル化する。E’B’が
【化9】 である場合、官能化タンパク質の製造条件及び方法は活
性化マレイミド酸との反応で相手の多糖を製造する前記
の場合のとおりである。
【0046】側鎖チオール基のある共有結合修正細菌多
糖との複合化製造において、タンパク質は例えばHCH
2 C(=O)−X’、及びXCH(CH3 )−C(=
O)X’(X及びX’は前記と同義である)及び
【化10】 (X’は前記と同義である)を含めたアシル化剤のよう
な親電子中心形成試薬でアシル化される。親電子中心の
ある適切なタンパク質としては、例えば活性化マレイミ
ド酸、例えば
【化11】 のような試薬との側鎖リシルアミノ基のアシル化又はジ
アミン類のモノハロアセチル誘導体とのカルボキシ活性
化タンパク質の反応によって製造されるタンパク質もあ
る。双方の製造反応において、温度は5分間〜1時間に
わたり0〜35℃であり、pHは8〜11である。
【0047】複合体の形成は、共有結合複合体を得るた
め窒素雰囲気下pH7〜9、約17〜40℃で6〜24時
間にわたり適切な等重量比で側鎖親電子中心を有するい
ずれかの共有結合修正多糖類を側鎖チオール基を有する
細菌タンパク質MIEPと反応させるという単純な問題
である。このような反応の例としては、4−ブロモアセ
トアミドブチルアミンと反応した活性化多糖が複合体を
形成するためN−アセチルホモシステインチオラクトン
と反応したタンパク質と反応せしめられる:
【化12】 及び活性化マレイミド酸と反応したアミノ誘導化多糖が
複合体を形成するためアミノチオールでアミノ化された
カルボキシ活性化タンパク質と反応せしめられる:
【化13】 (上記式中Y''はC2 −C8 アルキル基である)があ
る。
【0048】同様に、側鎖チオール基のあるいずれかの
共有結合修正多糖類が共有結合複合体を得るため側鎖親
電子中心を有する細菌タンパク質MIEPと反応せしめ
られてもよい。このような反応の例は:
【化14】 であって、その場合にアミノチオールと反応した活性化
多糖が複合体を形成するためジアミンのモノハロアセチ
ル誘導体と反応したカルボキシ活性化タンパク質と反応
せしめられる。
【0049】ハロアセチル基の過剰親電子活性が除かれ
る必要がある場合には、複合体とn−アセチルシステア
ミンのような低分子量チオールとの反応がこの目的を果
たす。この試薬n−アセチルシステアミンの使用は用い
られたハロアセチル部分に関する確認も可能にするが、
その理由は形成されたS−カルボキシメチルシステアミ
ンがスパックマン(Spackman)、ムーア(Moore) 及びステ
イン(Stein) の方法で特有に検出されるからである。
【0050】次いでこれらの複合体は望ましい生物活性
を追跡する方法として二属スペーサーに関する共有原子
価アッセイ(下記参照)を用いて非共有結合多糖及びタ
ンパク質を除去するため、約1〜20℃で約2時間にわ
たり固定角ローターを用いて約100,000xgで遠心
されるか又はゲル浸透、イオン排除クロマトグラフィ
ー、勾配遠心もしくは他の異なる吸着クロマトグラフィ
ーを含めた他の様々な精製操作のいずれかに付される。
【0051】更に試薬の分離はカラムでサイズ排除クロ
マトグラフィーにより行っても又は非常に大きな非可溶
性タンパク質の場合には分離は超遠心で行ってもよい。
【0052】共有原子価、ひいては複合体の安定性を確
認するための複合体の分析は、複合体を(好ましくは1
10℃で20時間6N HClにより)加水分解し、し
かる後チオエーテル結合を含む加水分解安定性スペーサ
ーのアミノ酸及びタンパク質の構成アミノ酸に関して定
量分析することにより行われる。タンパク質のアミノ酸
の関与分は必要であれば関与タンパク質に関して適切な
アミノ酸標準との比較により除去されて、残りのアミノ
酸価が複合体の共有原子価を反映するか、又はスペーサ
ーのアミノ酸が分析時にタンパク質のアミノ酸標準以外
に出現するよう考えてもよい。共有原子価アッセイは生
物活性成分の濃度増加をマークする精製操作をモニター
する上でも有用である。上記例において、ペプチド結合
及び他の加水分解不安定性結合におけるPs−A−E−
S−B−Pro分子の開裂により、PsC(=O)NH
CH2 CH2 CH2 CH2 NHC(=O)CH2 SCH
2CH2 CH(−NHCOCH3 )COProの加水分
解ではS−カルボキシメチルホモシステインHO2 CC
2 SCH2 CH2 CH(−NH2 )CO2 Hを放出
し;
【化15】 の加水分解ではアミノジカルボン酸HO2 CCH2 CH
(−CO2 H)SCH2CH2 NH2 を放出し;PsC
(=O)NHCH2 CH2 SCH2 C(=O)NH(C
24 NHC(=O)CH2 CH2 C(=O)Pro
の加水分解ではS−カルボキシメチルシステアミンH2
NCH2 CH2 SCH2 CO2 Hを放出する。次いでス
パックマン、ムーア及びステインのようなクロマトグラ
フィー方法が好都合には適用され、アミノ酸成分の比率
が決定される。
【0053】最適のIgG抗体産生では対象の抗原と特
異性のあるB及びTリンパ球の協調を要する。Tリンパ
球は多糖類を認識できないが、但しT細胞が認識できる
タンパク質と多糖が共有結合した場合には抗多糖IgG
抗体応答を補助することができる。マウスにおいてこの
必要性は一次のみならず二次抗体応答に関しても存在
し、キャリア特異性であって、即ちTヘルパー細胞が二
次免疫で用いられるキャリアタンパク質で即に感作され
た場合のみ二次抗体応答がおきる。したがって、PRP
−タンパク質複合体に対して二次抗体応答を生じうるマ
ウスの能力はキャリアタンパク質に対して特異性のある
プライム化Tリンパ球の存在に依存している。
【0054】抗PRP抗体応答に関してキャリアプライ
ム化しうるMIEPの能力の立証は、異種キャリアのジ
フテリアトキソイド(DT)に共有結合されたPRPで
養子プライム化されたマウスで行われた。養子移入は、
MIEP単独でプライム化されたリンパ球の投与がPR
P−OMPCに応答して抗PRP抗体形成用に有効なヘ
ルパーT細胞活性を生じる上で十分であるか否かについ
て調べるために用いられた。匹敵しうる二次抗PRP抗
体応答はMIEP又はOMPCでプライム化されたリン
パ球が移入された場合にPRP−OMPCで発現された
が、これはOMPCのT細胞認識がMIEP部分に存在
することを示している。
【0055】PRP−MIEP複合体はマウス及び幼児
アカゲザルで免疫原性に関して試験された。これら動物
モデル双方における免疫応答は細菌多糖類のようなT非
依存性抗原に対して抗体応答を生じうるそれらの能力に
関してヒト幼児と不完全性を共有している。これらの動
物は様々な抗原に対するヒト幼児の免疫応答の評価用モ
デルとして普通用いられる。
【0056】本発明の1種以上の複合体ワクチンが細
菌、リケッチア、寄生虫及びウイルスを含めた感染源に
対する又は毒素もしくは毒物、アレルゲン及び哺乳動物
細胞もしくは他の真核細胞に対する予防又は治療的な能
動又は受動保護用に哺乳動物種で用いられる。能動保護
は測定可能量の抗体(例えば2〜50μg )を産生しう
る有効量の抗原(例えばPRP)を用量当たりで投与さ
れる各複合体のMIEP複合体形として注入することに
より行われる。アジュバント(例えばミョウバン)の使
用も本発明の範囲内に属する。受動保護はMIEP複合
体で予め投与された動物から得られた全抗血清又はその
抗血清のグロブリンもしくは他の抗体含有画分を無菌塩
水溶液のような薬学上許容されるキャリアと共に又はそ
れなしで注入することにより行われる。このようなグロ
ブリンはクロマトグラフィー、塩もしくはアルコール分
別又は電気泳動により全抗血清から得られる。受動保護
は標準モノクローナル抗体操作によるか又は適切な哺乳
動物宿主を免疫することにより行ってもよい。
【0057】本発明の好ましい態様において、複合体は
ヒト、特に幼児及び小供、免疫無防備個体(例えば、無
脾人及び化学療法後の患者)並びに老人の能動免疫ワク
チン接種に用いられる。更に安定化のため、これらの複
合体は使用前にラクトース存在下(例えばPRP20μ
g /mlのラクトース4mg/ml)で凍結乾燥してもよい。
【0058】好ましい投与レベルは1回投与当たりH.
インフルエンザ血清タイプB多糖の複合体としてMIE
P複合体形でPRP約2〜20μg に相当するように投
与される各MIEP複合体又はその誘導体の量である必
要であれば、複合体形としてPRP約2〜20μg に相
当する量でH.インフルエンザ血清タイプB多糖のMI
EP複合体又はその誘導体が更に1回又は2回投与され
てもよい。
【0059】本発明は下記実施例を参照して更に明確に
されるが、但しこれは説明のためであって、限定のため
ではない。 実施例1ネイセリア・メニンギチジスB11血清タイプ2 OM
PCの製造 A.発酵 1.ネイセリア・メニンギチジスグループB11 ネイセリア・メニンギチジスの凍結乾燥培養物を含有し
たチューブ〔ワシントン、D.C.のウォルター・リー
ド・アーミー・インスティチュート・オブ・リサーチ(W
alter Reed Army Institute of Research;WRAIR)
のM.アーテンスタイン博士(Dr.M.Artenstein) から得
た〕を開封し、ユーゴンブロス(Eugonbroth)(BBL)
を加えた。培養物をミュエラー・ヒントン(Mueller Hin
ton)寒天斜面上に画線状に塗布し、5%CO2 下37℃
で36時間インキュベートし、しかる後増殖物を10%
スキムミルク培地〔ジフコ(Difco) 〕で回収し、一部を
−70℃で凍結した。生物の同定はWRAIR製の特異
抗血清及びジフコ製のタイプ別血清との凝集により確認
した。
【0060】第二継代培養物のバイアルを解凍し、10
枚のコロンビアヒツジ血清(Columbis Sheep Blood)寒天
プレート(CBAB−BBL)上に画線状に塗布した。
プレートを5%CO2 下37℃で18時間インキュベー
トし、しかる後増殖物を10%スキムミルク培地100
mlで回収し、等分に0.5ml量で取出し、−70℃で凍
結した。生物は特異抗血清との凝集、糖発酵及びグラム
染色で陽性と確認された。
【0061】この継代培養物のバイアルを解凍し、ミュ
エラー−ヒントンブロスで希釈し、40枚のミュエラー
・ヒントン寒天プレート上に画線状に塗布した。プレー
トを6%CO2 下37℃で18時間インキュベートし、
しかる後培養物を10%スキムミルク培地17mlで回収
し、0.3ml量に分割し、−70℃で凍結した。生物は
グラム染色、特異抗血清との凝集及びオキシダーゼ試験
で陽性と確認された。
【0062】2.発酵及び細胞ペーストの回収 a.接種原産生−接種原を前記ネイセリア・メニンギチ
ジスグループB、B−11(継代4)の1凍結バイアル
から増殖させた。10個のミュエラー−ヒントン寒天斜
面に接種し、6つから約18時間後に回収し、3つのpH
6.35ゴットシュリッヒ(Gotschlich's)酵母透析物培
地の250mlフラスコ用に接種原として用いた。OD
660 を0.18に調整し、OD660 が1〜1.8となる
までインキュベートした。この培養物1mlを用いて2リ
ットルの各々5つに接種した。エルレンマイヤーフラス
コ(各々培地1リットル)含有;下記参照)をシェーカ
ーにおいて37℃、200rpm でインキュベートした。
ODは接種後1時間毎にモニターした。ブロス培養物4
リットルはOD660 =1.28で生じた。
【0063】70リットル種発酵槽−種培養物約4リッ
トルを用いて完全産生培地約40リットル含有の無菌7
0リットル発酵槽に接種した(下記参照)。70リット
ル発酵用の条件は37℃、185rpm 、10リットル/
min 空気導入及び約pH7.0の一定pHコントロール下で
約2時間であった。このバッチに関して、最終OD66 0
は2時間後に0.732であった。
【0064】800リットル産生発酵槽−種培養物約4
0リットルを用いて完全産生培地568.2リットル含
有の無菌800リットル発酵槽に接種した(下記参
照)。バッチは37℃、100rpm 、60リットル/mi
n 空気導入及びpH7.0の一定pHコントロール下で接種
した。このバッチに関して、最終ODは接種の13時間
後に5.58であった。
【0065】3.エルレンマイヤーフラスコ並びに70
及び800リットル発酵槽用の完全培地 画分A L−グルタミン酸 1.5g/リットル NaCl 6.0g/リットル 無水Na2 HPO4 2.5g/リットル NH4 Cl 1.25g/リットル KCl 0.09g/リットル L−システインHCl 0.02g/リットル 画分B(ゴットシュリッヒ酵母透析物):
【0066】ジフコ酵母エキス1280gを蒸留水6.
4リットルに溶解した。溶液は3個のH10SMカート
リッジを装備した2つのアミコン(Amicon )DC−3
0中空繊維透析ユニットで透析した。MgSO4 ・7H
2 O 384g及びデキストロース3200gを透析物
に溶解し、全容量を蒸留水で15リットルにした。pHを
NaOHで7.4に調整し、0.22μフィルター通過
で滅菌し、画分A含有発酵槽に移した。
【0067】エルレンマイヤーフラスコの場合:画分A
1リットル及び画分B25mlを加え、pHをNaOHで
7.0〜7.2に調整した。70リットル発酵槽の場
合:画分A41.8リットル及び画分B900mlを加
え、pHをNaOHで7.0〜7.2に調整した。800
リットル発酵槽の場合:画分A553リットル及び画分
B15.0リットルを加え、pHをNaOHで7.1〜
7.2に調整した。
【0068】d.回収及び不活性化 発酵終了後フェノールを別の容器に加え、しかる後細胞
ブロスを移して、最終フェノール濃度約0.5%とし
た。物質を培養物がもはや生存しなくなるまで(約24
時間)穏やかに攪拌しながら室温に保った。
【069】e.遠心 4℃で約24時間後、不活性化培養液614.4リット
ルをシャープルズ(Sharples)連続流遠心機で遠心した。
フェノール処理後における細胞ペーストの重量は3.8
75kgであった。
【0070】B.OMPC単離ステップ1 濃縮及び透析濾過 フェノール不活性化培養物を約30リットルに濃縮し、
0.2μ中空繊維フィルター(ENKA)を用いて無菌
蒸留水で透析濾過した。
【0071】ステップ2 抽出 等容量の2xTED緩衝液(0.5%デオキシコール酸
ナトリウム含有pH8.5の0.1Mトリス0.01M
EDTA緩衝液)を濃縮された透析濾過細胞に加えた。
懸濁液を攪拌下56℃で30分間OMPC抽出用の温度
調節タンクに移した。抽出物をシャープルズ連続流遠心
機において流速約80ml/min、約4℃、約18,000
rpm で遠心した。次いで粘稠な上澄を集め、4℃で貯蔵
した。抽出された細胞ペレットを前記のようにTED緩
衝液で再抽出した。上澄をプールし、4℃で貯蔵した。
【0072】ステップ3 超遠心による濃縮 プールされた抽出物をAG−テック(AG−Tech)0.
1ミクロンポリスルホンフィルターに連結された温度調
節容器に移した。抽出物の温度を濃縮プロセス全体にお
いて容器中25℃で保った。サンプルを11〜24psi
(約0.8〜1.7kg/cm2)の平均経膜圧の10倍濃縮
した。
【0073】ステップ4 OMPCの回収及び洗浄 ステップ3の貯留物を連続流遠心機において流速300
〜500ml/min、約70℃、約160,000xg(3
5,000rpm)で遠心し、上澄を捨てた。OMPCペレ
ットをTED緩衝液(緩衝液190ml; 20ml/gペレッ
ト)に懸濁し、ステップ2及びステップ4を2回繰返し
た(ステップ3省略)。
【0074】ステップ5 OMPC産物の回収 ステップ4の洗浄されたペレットを完全懸濁化の保証の
ためガラス棒及びドーンス(Dounce)ホモゲナイザーで蒸
留水100mlに懸濁した。次いで水性OMPC懸濁液を
0.22μフィルターに通してフィルター滅菌し、TE
D緩衝液を0.1μ中空繊維フィルターで無菌蒸留水に
対する透析濾過により水と交換した。
【0075】実施例2H.インフルエンザタイプb莢膜多糖(PRP)の製造 接種原及び種産生 段階A:ヘモフィラス・インフルエンザタイプbの凍結
乾燥チューブ〔ニューヨーク州立大学から受理したロス
(Ross)768から培養された)を無菌ヘモフィラス接種
原培地(下記参照)1mlに懸濁し、この懸濁液を9つの
チョコレート寒天斜面(BBL)に塗布した。接種原培
地のpHを7.2±0.1(典型的値はpH7.23であっ
た)に調整し、培地溶液を使用前に121℃で25分間
オートクレーブ処理により滅菌した。キャンドルジャー
内において37℃で20時間のインキュベート後、各プ
レートの増殖物をヘモフィラス接種原培地1〜2mlに再
懸濁し、対の斜面をプールした。 ヘモフィラス接種原培地 g/リットル 大豆ペプトン 10 NaCl 5 NaH2 PO4 3.1 Na2 HPO4 13.7 K2 HPO4 2.5 蒸留水 所要量まで
【0076】各対の斜面からの再懸濁された細胞をヘモ
フィラス種及び産生培地約100ml含有の3つの250
mlエルレンマイヤーフラスコに接種した。250mlフラ
スコを約1.3のOD660 に達するまで37℃で約3時
間インキュベートした。これらの培養物を用いて2リッ
トルフラスコ(下記)に接種した。
【0077】段階B:2リットル非バッフル化エルレン
マイヤーフラスコー”段階A”(上記)の培養物5mlを
用いて、各々が完全ヘモフィラス種及び産生培地(下記
参照)約1.0リットルを含有した5つの2リットルフ
ラスコの各々に接種した。次いでフラスコをロータリー
シェーカー上37℃、約200rpm で約3時間インキュ
ベートした。インキュベート終了時における典型的OD
660 値は約1.0であった。 完全ヘモフィラス種及び産生培地 リットル当たり NaH2 PO4 3.1g/リットル Na2 HPO4 13.7g/リットル 大豆ペプトン 10g/リットル 酵母エキス透析濾過物(1) 10g/リットル K2 HPO4 2.5g/リットル NaCl 5.0g/リットル グルコース(2) 5.0g/リットル ニコチンアミドアデニンジ ヌクレオチド(NAD)(3) 2mg/リットル ヘミン(4) 5mg/リットル
【0078】塩類及び大豆ペプトンを少量の熱無発熱物
質水に溶解し、更に熱無発熱物質水で最終容量に調整し
た。次いで発酵槽又はフラスコを121℃で約25分間
オートクレーブ処理により滅菌し、冷却後酵母エキス透
析濾過物(1)、グルコース(2)、NAD(3)及び
ヘミン(4)を接種前にフラスコ又は発酵槽に無菌的に
加えた。 (1)酵母エキス透析濾過物:醸造業者の酵母エキス
〔アンバー(Amber) 100gを蒸留水1リットルに溶解
し、50kdカットオフH10×50カートリッジ装備ア
ミコンDC−30中空繊維ユニットで限外濾過した。濾
液を集め、0.22μフィルターに通して滅菌した。 (2)グルコースを蒸留水中無菌25%溶液として調製
した。 (3)NAD20mg/ml 含有ストック溶液を0.22μ
フィルターに通して滅菌し、接種直前に無菌的に加え
た。 (4)ヘミン3×のストック溶液を0.1M NaOH
10mlに200mg溶解して調製し、容量を無菌蒸留水で
100mlに調整した。溶液を121℃で20分間滅菌
し、接種前に最終培地に無菌的に加えた。
【0079】段階C:70リットル種発酵槽−段階Bの
産物3リットルを用いて、完全ヘモフィラス種及び産生
培地(前記のように調製)約40リットル及びUCON
B625消泡剤17mlを含有した発酵槽に接種した。接
種時のpHは7.4であった。 段階D:800リットル産生発酵槽−”段階C”の産物
約40リットルを用いて、必要容量に定められたヘモフ
ィラス種及び産生培地(前記のように調製)570リッ
トルを含有する800リットル発酵槽に接種し、UCO
N LB625消泡剤72mlを加えた。
【0080】発酵を100rpm 攪拌下37℃で維持し、
OD660 及びpHレベルをOD660 が2時間安定するまで
約2時間毎に測定し、しかる後発酵を終了した(典型的
最終OD660 は約20時間後に約1.2であった)。 回収及び不活性化 約600リットルのバッチを1%メチロサール12リッ
トル含有”キルタンク”(Killtank)に回収することで不
活性化した。 清澄化 4℃で18時間の不活性化後、バッチは産物透明度を維
持しうるように調整された流速(1.3〜3.0リット
ル/min )で4インチボウルシャープルズ連続流遠心機
において遠心した。遠心(15,000rpm )後に得ら
れた上澄を産物回収に用いた。
【0081】限外濾過による単離及び濃縮 2回の産生発酵からの上澄をプールし、20個の50kd
カットオフ中空繊維カートリッジ(4.5m2 膜面積;
2.0Lpm 気流及び20psi )装備のロミコンXM−5
0限外濾過ユニットにおいて2〜8℃で濃縮した。濃縮
とは、約4.5時間後に約1900リットルが57.4
リットルに濃縮されるようなものであった。濾液は捨て
た。
【0082】48%及び61%エタノール沈殿 限外濾過貯留液57.4リットルに95%エタノール5
3リットルを4℃で攪拌下1時間かけて48容量%エタ
ノールの最終濃度まで滴下した。混合液を4℃で更に2
時間攪拌して完全に沈殿させ、上澄を単一の4インチシ
ャープルズ連続流遠心機に15,000rpm 、流速約
0.4リットル/min で通した後に集めた。ペレットを
捨て、清澄化された液体を1時間にわたる95%エタノ
ール40.7リットルの添加で82%エタノールにし
た。混合液を更に3時間攪拌して、完全に沈殿させた。
【0083】第二ペレットの回収 得られた48%エタノール可溶性−82%エタノール不
溶性沈殿を4インチシャープルズ連続流遠心機における
15,000rpm 、流速約0.24リットル/min の遠
心により集め、82%エタノール上澄を捨てた。粗生成
物収量は湿潤ペースト約1.4kgであった。
【0084】塩化カルシウム抽出 82%エタノール不溶性物質1.4kgをデイマックス(D
aymax)分散容器内において2〜8℃で冷蒸留水24.3
リットルと混ぜた。この混合液に冷2M CaCl2
2H2 O 24.3リットルを加え、混合液を4℃で1
5分間インキュベートした。次いで容器を1M CaC
2 ・2H2 O 2リットルで洗浄し、約50リットル
の最終容量とした。 23%エタノール沈殿 CaCl2 抽出液50リットルを攪拌下4℃で30分間
かけて95%エタノール16.7リットルを滴下するこ
とにより25%エタノールとした。更に17時間攪拌
後、混合液を4℃でシャープルズ連続流遠心機に通すこ
とにより集めた。上澄を集め、ペレットを捨てた。 38%エタノール沈殿及び粗生成物ペーストの回収 25%エタノール可溶性上澄を攪拌下30分間にわたる
95%エタノール13.9リットルの滴下により38%
エタノールとした。次いで混合液を攪拌下で1時間しか
る後非攪拌下で14時間放置して完全に沈殿させた。次
いで得られた混合液を4インチシャープルズ連続流遠心
機において15,000rpm (流速0.2リットル/mi
n )で遠心し、沈殿粗製H.インフルエンザ多糖を集め
た。
【0085】摩 砕 遠心によるペレットを無水エタノール2〜3リットル含
有1ガロンウェアリング・ブレンダー(Waring Blender)
に移し、最高速度で30秒間ブレンドした。ブレンドは
硬白色粉末が生じるまで30秒間オン及び30秒間オフ
で続けた。粉末をテフロンフィルターディスク装備ブフ
ナー漏斗で集め、その場において無水エタノール1リッ
トルで2回及びアセトン2リットルで2回連続洗浄し
た。次いで物質を減圧下4℃で24時間乾燥し、生成物
約337g(乾燥重量)を得た。
【0086】フェノール抽出 摩砕ステップからの乾燥物質約168g(全体の約半
分)をデイマックス分散容器の補助でpH6.9の0.4
88M酢酸ナトリウム12リットルに再懸濁した。酢酸
ナトリウム溶液を下記のように調製された新鮮フェノー
ル水溶液4.48リットルで直ちに抽出した:pH6.9
の0.488M酢酸ナトリウム590mlを20リットル
加圧容器内において8個のフェノール〔マリンクロッツ
(Mallinckrodt)結晶〕1.5kgボトルの各々に加え、混
ぜて懸濁させた。各フェノール抽出液をK2超遠心機
〔エレクトロヌクレオニクス(Electronucleonics) 〕に
おいて30,000rpm 、4℃で2.5時間遠心した。
水性流出液を前記のように新鮮フェノール水溶液で更に
3回抽出した。フェノール相は捨てた。
【0087】限外濾過 前記第一フェノール抽出からの水相(12.2リット
ル)を冷蒸留水300リットルで希釈し、アミコンンD
C−30限外濾過装置で3個のH10P1010kdカッ
トオフカートリッジを用い4℃で透析濾過してキャリー
オーバーフェノールを除去した。アミコンユニットを洗
浄し、洗液を貯留液に加えたところ、最終容量は31.
5リットルであった。限外濾液は捨てた。
【0088】67%エタノール沈殿 2.0M CaCl2 0.81リットルを前ステップ
からの透析液31.5リットルに加え(最終CaCl2
濃度は0.05Mであった)、溶液を1時間急速に攪拌
しながら95%エタノール48.5リットルの滴下で8
2%エタノールとした。4時間の攪拌しかる後4℃で1
2時間放置後、上澄を吸い出し、沈殿を4インチシャー
プルズ連続流遠心機(15,000rpm )において4℃
で45分間の遠心により集めた。得られた多糖ペレット
を1ガロンウェアリングブレンダーにおいて30秒間パ
ルスを用い無水エタノール2リットルで摩砕し、テフロ
ンフィルターディスク装備ブフナー漏斗で集め、その場
において無水エタノール1リットルで4回しかる後アセ
トン1リットルで2回洗浄した。次いでサンプルを風袋
を計った皿において減圧下4℃で20時間乾燥した。収
量は乾燥粉末約102gであった。すべてのフェノール
抽出からの回収物をプールしたところ、全乾燥粉末で2
12.6gであった。
【0089】29%エタノール中における超遠心及び最
終生成物の回収 上記からの乾燥粉末212.6gを蒸留水82.9リッ
トルに溶解し、それに2M CaCl2 ・2H2
(0.05M CaCl2 、多糖2.5mg/ml )2.1
3リットルを加え、混合液を30分間にわたる95%エ
タノール29.86リットルの滴下で29%エタノール
とした。混合液をK3チタニウムボウル及びKllノリ
ル(Noryl) コア装備のK2超遠心機(30,000rpm
及び流速150ml/min)で4℃における遠心により直ち
に清澄化させた。ペレットを捨て、攪拌下30分間にわ
たる95%エタノール17.22リットルの添加で38
%エタノールとした。更に30分間の攪拌後、混合液を
攪拌せずに4℃で17時間放置し、沈殿を4インチシャ
ープルズ連続流遠心機において15,000rpm で集め
た(45分間要した)。
【0090】得られたペーストを無水エタノール2リッ
トル含有1ガロンウェアリングブレンダーに移し、硬白
色粉末が生成するまで4又は5サイクルの30秒間オン
30秒間オフにより最大速度でブレンドした。この粉末
をヅィテックス(Zitex) テフロンディスク装備ブフナー
漏斗で集め、その場において新鮮無水エタノール0.5
リットルで2回、1リットルで1回及びアセトン1リッ
トルで2回連続洗浄した。生成物を漏斗から取出し、減
圧下4℃で(25時間)乾燥のため風袋を計った皿に移
した。生成物の最終収量は乾燥重量で79.1gであっ
た。
【0091】実施例3MIEPについてコードするゲノムDNAのクローニン
フェノール不活性化N.メニンギチジス細胞(実施例1
参照)約0.1gを新鮮なチューブにいれた。フェノー
ル不活性化細胞をTE緩衝液(pH8.0の10mMトリス
HCl、1mM EDTA)567μlに再懸濁した。再
懸濁された細胞に10%SDS 30μl及び20mg/m
l プロテイナーゼK〔シグマ(Sigma) 〕3μlを加え
た。細胞を混ぜ、37℃で約1時間インキュベートし、
しかる後5M NaCl 100μlを加え、完全に混
ぜた。次いで0.7M NaCl中1%セチルトリメチ
ルアンモニウムブロミド(CTAB)80μlを加えて
完全に混ぜ、65℃で10分間インキュベートした。等
容量(約0.7〜0.8ml)のクロロホルム/イソアミ
ルアルコール(各々24:1の比率)を加えて完全に混
ぜ、約10,000xgで約5分間遠心した。水(上)相
を新しいチューブに移し、有機相を捨てた。等容量のフ
ェノール/クロロホルム/イソアミルアルコール(各々
25:24:1の比率)を水相に加えて完全に混ぜ、1
0,000xgで約5分間遠心した。水(上)相を新しい
チューブに移し、0.6倍容量(約420μl)のイソ
プロピルアルコールを加えて完全に混ぜ、沈殿したDN
Aを10,000xgで10分間遠心した。上澄を捨て、
ペレットを70%エタノールで洗浄した。DNAペレッ
トを乾燥し、TE緩衝液100μlに再懸濁したが、こ
れはN.メニンギチジスゲノムDNAである。
【0092】MIEP遺伝子の5’末端及びMIEP遺
伝子の3’末端に対応する2種のDNAオリゴヌクレオ
チドを合成した(ムラカミ,E.C.ら,1989年,
インフェクション・アンド・イムニティ,第57巻、第
2318−23頁)。MIEP遺伝子の5’末端に特異
的なDNAオリゴヌクレオチドの配列は5’−ACTA
GTTGCAATGAAAAAATCCCTG−3’、
MIEP遺伝子の3’末端に関しては5’−GAATT
CAGATTAGGAATTTGTT−3’であった。
これらのDNAオリゴヌクレオチドはN.メニンギチジ
スゲノムDNA10ngを用いてMIEP遺伝子のポリメ
ラーゼ鎖反応(PCR)増幅用のプライマーとして用い
た。PCR増幅ステップは製造業者〔パーキン・エルマ
ー(Perkin Elmer)〕による操作に従い行った。
【0093】次いで増幅されたMIEP DNAを制限
エンドヌクレアーゼSpeI及びEcoRIで切断し
た。MIEPの完全コード領域を含んだ1.3キロ塩基
(kb)DNA断片を1.5%アガロースゲル電気泳動で単
離し、電気溶出によりゲルから回収した〔分子生物学に
おける現在のプロトコール、1987年、オースベル、
R.M.,ブレント,R.,キングストン,R.E.,
ムーア,D.D.,スミス,J.A.,セイドマン,
J.G.及びストルール,K.編集,グリーン・バブリ
ッシング・アソシ.(Carrent Protocols in Molecular
Biology,(1987),Ausubel,R.M.,Brent,R.,Kingst
on,R.E.,Moore,D.D.,Smith,J.A.,Seidman,J.G.and Stru
hl,K.,eds.,Greene Publishing Assoc.)] 。
【0094】プラスミドベクターpUC−19をSpe
I及びEcoRIで切断した。ゲル精製されたSpeI
−EcoRI MIEP DNAをSpeI−EcoR
IpUC−19ベクターに結合し、大腸菌株DH5を形
質転換するために用いた。1.3kbp MIEP DNA
含有pUC−19ベクターを含む形質転換株を制限エン
ドヌクレアーゼ地図作成により同定し、MIEP DN
Aを配列決定してその同一性を確認した。
【0095】実施例4pc1/1.Gal 10p(B)ADH1t ベクターの組立て Gal 10プロモーターはSau3A及びHindII
I で開裂後に得られた0.5キロ塩基対(kbp) 断片をゲ
ル精製することによりプラスミドYEp52〔ブローチ
ら,1983年,遺伝子発現の実験操作,イノウエ,M
(編集),アカデミック・プレス,第83−117頁(B
roach,et al., (1983)in Experimental Manipula
tion of Gene Expression, Inouye,M(Ed),Academic Pre
ss,pp.83−117)〕から単離した。ADH1ターミ
ネーターはHindIII 及びSpeI開裂で得られた
0.35kbp 断片をゲル精製することによりベクターp
GAP.tADH2〔ニスカーンら,1986年,ジー
ン,第46巻、第135−141頁(Kniskerm et al.,
(1986),Gene, 46,pp. 135−141)〕か
ら単離した。2つの断片をBamHI及びSphIで切
断されたゲル精製puc18△HindIII ベクター
(HindIII 部位はpUC18をHindIIIで切断
し、大腸菌DNAポリメラーゼIのクレノウ断片でブラ
ント末端化し、T4DNAリガーゼで結合させることに
より除去した)にT4DNAリガーゼで結合させ、親ベ
クターpGal 10−tADH1を作製した。これは
Gal 10p.ADH1t結合箇所で唯一のHind
III クローニング部位を有している。
【0096】pGal 10.tADH1の唯一のHi
ndIII クローニング部位は、pGal 10.tAD
H1をHindIII で切断し、切断DNAをゲル精製
し、T4DNAリガーゼを用いて下記HindIII −B
amH1リンカー: 5’−AGCTCGGATCCG−3’ 3’−GCCTAGGCTCGA−5’ に結合させることにより唯一のBamHIクローニング
部位に変えた。得られたプラスミドpGal 10
(B)tADH1はHindIII 部位を失い、唯一のB
amH1クローニング部位を形成していた。
【0097】Gal 10p.tADH1断片をSma
I及びSphI切断でpGal 10(B)tADH1
から単離し、T4DNAポリメラーゼでブラント末端化
し、ゲル精製した。酵母シャトルベクターpC1/1
〔ブレークら、1984年、プロシーディング・オブ・
ナショナル・アカデミー・オブ・サイエンスUSA,第
81巻、第4642−4646頁(Brake et al.,(19
84),Proc.Nat'l.Acad.Sci.USA,81,pp. 4642
−4646)〕をSphIで切断し、T4DNAポリメ
ラーゼでブラント末端化し、増幅させた。この断片をT
4DNAリガーゼでベクターに結合させた。次いで結合
反応混合物を用いて大腸菌HB101細胞をアンピシリ
ン耐性に形質転換し、形質転換株を一本鎖の32P標識H
indIII−BamHIリンカーとのハイブリッド形成
によりスクリーニングした。新規ベクター組立て体Pc
i11.Gal 10p(B)ADH1tはHindII
I 及びBamHI切断で確認した。
【0098】実施例5MIEP+リーダーDNA配列を有する酵母MIEP発
現ベクターの組立て MIEPの完全コード領域を含むDNA断片をSpeI
及びEcoRIによるpUC19.MIEP#7の切
断、MIEP DNAのゲル精製、T4DNAポリメラ
ーゼでのブラント末端化によって形成した。酵母内部発
現ベクターpC1/1.Gal 10p(B)ADH1
tをBamHIで切断し、子牛腸アルカリホスファター
ゼで脱リン酸化し、T4DNAポリメラーゼでブラント
末端化した。DNAをゲル精製して未切断ベクターを除
去した。
【0099】MIEPの1.1kbp ブラント末端化断片
をブラント末端化pc1/1.Gal 10p(B)A
DH1tベクターに結合させ、結合反応混合物を用いて
コンピテント大腸菌DH5細胞をアンピシリン耐性に形
質転換した。形質転換株はMIEP−ベクター結合箇所
と重複する配列と相同的であるようにデザインされた32
P標識DNAオリゴヌクレオチド:5’...AAGC
TCGGATCCTAGTTGCAATG...3’と
のハイブリット形成によりスクリーニングした。DNA
をハイブリット形成陽性形質転換株から産生させ、Kp
nI及びSalIで切断して、MIEP断片がGal
10プロモーターからの発現にとり適正な向きであるこ
とを確認した。更にDNA組立ての確認はGal 10
プロモーターからMIEPコード領域をジデオキシ配列
決定することにより得た。
【0100】形質転換株によるMIEPの発現はウェス
ターンブロット分析により検出した。形質転換株で産生
された組換えMIEPはポリアクリルアミドゲルにおい
てOMPCベシクルから精製されたMIEPと同時移動
し、MIEPに特異的な抗体と免疫反応した。
【0101】実施例65’修正MIEP DNA配列を有する酵母MIEP発
現ベクターの組立て HindIII 部位、保存酵母5’非翻訳リーダー(NT
L)、メチオニン開始コドン(ATG)、成熟MIEP
の最初の89コドン(+20位においてAspで始ま
る)及びKpnI部位(+89位)を含むDNAオリゴ
ヌクレオチドをポリメラーゼ鎖反応(PCR)技術を用
いて作製した。PCRは鋳型としてプラスミドpUC1
9MIEP42#7及びプライマーとして下記DNAオ
リゴマーを用いて製造業者〔パーキン・エルマー・セタ
ス(Perkin Elmer Cetus)〕から示されるように行った: 5’CTAAGCTTAACAAAATGGACGTT
ACCTTGTACGGTACAATT3’及び 5’ACGGTACCGAAGCCGCCTTTCAA
G3’
【0102】MIEPクローンの5’領域を除去するた
め、プラスミドpUC19MIEP42#7をKpnI
及びHindIII で切断し、3,4kbpベクター断片
をアガロースゲル精製した。280bp・PCR断片を
KpnI及びHindIII で切断し、アガロースゲル精
製し、3,4kbpベクター断片と結合させた。大腸菌
HB101(BRL)の形質転換株をDNAオリゴヌク
レオチドハイブリッド形成によりスクリーニングし、陽
性形質転換株からのDNAを制限酵素切断により分析し
た。変異がPCRステップで導入されていないことを保
証するため、陽性形質転換株の280bp PCR形成
DNAを配列した。得られたプラスミドは酵母NTL、
ATGコドン及びAspコドン(アミノ酸+20)で始
まるMIEPの全オープン読取り枠(ORF)からなる
HindIII −EcoRIインサートを含んでいる。
【0103】酵母MIEP発現ベクターは下記のように
組立てた。pGAL10/pc1/1及びpGAP/p
C1/1ベクター〔ブラスク(Vlasuk), G.P.ら,1
989年,J.B.C.,第264巻,第12,106
−12,112頁〕をBamHIで切断し、DNAポリ
メラーゼIのクレノウ断片で平滑末端化し、子牛腸アル
カリホスファターゼで脱リン酸化した。これらの直鎖ベ
クターをクレノウ処理かつゲル精製された前記酵母NT
L、ATG及びMIEPのORFを含有したHindII
I −EcoRI断片と結合させて、pGal 10/p
c1/MIEP及びpGAP/pGAP/pC1/MI
EPを形成した。
【0104】サッカロミセス・セレビシアエ株U9(gal
10pgal 4-)をプラスミドpGal10/p/pC1/
MIEPで形質転換した。組換えクローンを単離し、M
IEPの発現に関して試験した。クローンを2%グルコ
ース(w/v) 含有合成培地(leu-) 中振盪下37℃で約
6.0のOD660 まで増殖させた。次いでガラクトース
を2%(w/v) まで加えて、MIEPの発現をGal 1
0プロモーターから誘導させた。細胞をガラクトース誘
導後更に45時間にわたり約9.0のOD600まで増殖
させた。次いで細胞を遠心により回収した。細胞ペレッ
トを蒸留水で洗浄し、凍結した。
【0105】組換えMIEPに関するウェスターンブロ
ット 酵母がMIEPを発現したか否かを調べるため、ウェス
ターンブロット分析を行った。12%、1mm、10〜1
5ウェルのノベックス・レムリ(Novex Laemmli) ゲルを
用いた。酵母細胞をH2 O中ガラスビーズで破壊した
(ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)は破壊プロセスに
おいて2%で用いられる)。細胞破片を10,000xg
で1分間の遠心により除去した。
【0106】上澄みMIEPのポリアクリルアミドゲル
精製に関して前記したようにサンプルランニング緩衝液
と混ぜた。サンプルはブロモフェノール色素マーカーが
ゲルから出るまで参照コントロールとしてOMPCを用
い35mAでランさせた。タンパク質をノベックス移入装
置で0.45μ孔径ニトロセルロースペーパー上に移し
た。移入後ニトロセルロースペーパーをリン酸緩衝液中
において1時間かけ5%牛血清アルブミンでブロック
し、しかる後1:1000希釈のウサギ抗MIEP抗血
清(標準的操作を用いてゲル精製MIEP免疫により生
成させた)15mlを加えた。室温で一夜インキュベート
後、1:1000のアルカリホスファターゼ複合化ヤギ
抗ウサギIgG15mlを加えた。2時間のインキュベー
ト後、ファースト・レッドTR塩(FAST RED
TR SALT)(シグマ)及びナフトール−AS−M
Xホスフェート(シグマ)を用いてブロットを展開させ
た。
【0107】実施例7組換えMIEPの細菌発現 1.3キロ塩基対MIEP遺伝子インサートを含むプラ
スミドpUC19−MIEPを制限エンドヌクレアーゼ
SpeI及びEcoRIで切断した。1.1kbp 断片を
当業界で公知の標準的技術によりアガロースゲルで単離
精製した。2つのシストロンTACプロモーター及び唯
一のEcoRI部位を含むプラスミドpTACSDをE
coRIで切断した。ブラント末端を製造業者の指示に
従いT4DNAポリメラーゼ〔ベーリンガー・マンハイ
ム(Boehringer Mannheim) により1.3kbp MIEP
DNA及びpTACSDベクターの双方で形成したブ
ラント末端化1.3kbp MIEP DNAを製造業者の
指示に従いT4DNAリガーゼ(ベーリンガー・マンハ
イム)でブラント末端化ベクターに結合させた。結合さ
せたDNAを用いて製造業者の指示に従い大腸菌株DH
5aIQMAX(BRL)を形質転換させた。形質転換
細胞をカナマイシン25μg/ml及びペニシリン50μg/
ml含有寒天プレート上におき、37℃で約15時間イン
キュベートした。MIEPと相同的な配列をもつDNA
オリゴヌクレオチドを32Pで標識し、標準DNAハイブ
リッド形成技術を用いて形質転換株のプレートから溶離
された変性コロニーを含むニトロセルロースフィルター
をスクリーニングするために用いた。ハイブリッド形成
で陽性のコロニーを制限エンドヌクレアーゼで地図化
し、MIEP遺伝子の向きを調べた。
【0108】形質転換株によるMIEPの発現をウェス
ターンブロット分析により検出した。形質転換株で産生
された組換えMIEPはポリアクリルアミドゲルにおい
てOMPCベシクルから精製されたMIEPと同時移動
し、MIEPに特異的な抗体と免疫反応した。
【0109】実施例8 ポリアクリルアミドゲル電気泳動によりOMPCリポソ
ーム又は組換え細胞から精製されたMIEPの製造 18×14cm、3mm厚のアクリルアミド/BIS(3
7.5:1)ゲルを用いた。濃縮用ゲルは4%ポリアク
リルアミド、分離用ゲルは12%ポリアクリルアミドで
あった。約5μg のOMPCタンパク質又は組換え宿主
細胞タンパク質をゲル当たりで用いた。OMPC 1ml
にサンプル緩衝液(4%グリセロール、300mM DT
T、100mMトリス、0.001%ブロモフェノールブ
ルー、pH7.0)0.5mlを加えた。混合液を105℃
に20分間加熱し、ゲルに担持させる前に室温まで冷却
した。ゲルをブロモフェノールブルーがゲルの底に達す
るまで冷却下200〜400mAでランさせた。ゲルの垂
直ストリップを(約1〜2cm幅で)切取り、クマシー
ノ酢酸銅(0.1%)で染色した。ストリップをMIE
Pバンド(約38kd) が可視化するまで脱染色し
た。次いでストリップをその原ゲル位置に置き、MIE
P領域を小刀でゲルの残部から切出した。
【0110】切出された領域を立方形(約5mm)に切断
し、pH0.1の0.01Mトリス緩衝液で溶出させた。
2回の溶出サイクル後、溶出物をSDS−PAGEによ
り純度に関して評価した。溶出物を共通プールの溶出物
と合わせ、pH10の60mMアンモニア−ギ酸に対して4
8時間透析した。一方、溶出タンパク質は水中50%酢
酸に対して透析するすることもできる。透析後溶出タン
パク質を蒸発乾固させた。物質をPD10サイジングカ
ラム〔ニュージャージー州ピスカッタウェイのファルマ
シア(Pharmacia) 〕に通して更に精製し、室温で貯蔵し
た。
【0111】実施例9共有PRP−OMPC複合体におけるMIEPのキャリ
ア活性 免疫処置 :雄性C3H/HeNマウス〔マサチューセッ
ツ州ウィルミントンのチャールズ・リバー(Charles Riv
er) 〕を0.01Mリン酸緩衝液(PBS)0.5ml中
に懸濁されたOMPCに共有結合されたPRP(PRP
−OMPC;PRP2.5μg 及びOMPC17μg 含
有)又はDTにカップリングされたPRP(PRP−D
T;PRP2.5〜7.5μg 及びDT1.8〜5.4
μg 含有)〔オンタリオ州ウィローデールのコナフト・
ラボラトリーズ(Connaught Laboratories)〕で復腔内
(IP)免疫した。第二グループの雄性C3H−HeN
マウスはMIEP17μg 、OMPC17μg 又はOM
PC−IAA(N−アセチルホモシステインチオラクト
ンで誘導されかつヨードアセトアミドでキャップされた
OMPC)17μgmのいずれかを受容した。養子移入実
験用の細胞ドナーを21日間離して2回IP免疫し、脾
臓細胞を二次免疫後10日目に採取した。養子移入受容
体は、137 Cs源から500R全身γ線照射をうけかつ
直ちにPRP−DTとOMPC、MIEP又はOMPC
−IAAとで別々にプライム化された2同系ドナーの各
々からの8×107 脾臓細胞の静脈内注射で再調整され
た雄性C3H/HeNマウスであった。コントロールマ
ウスはPRP−OMPCでプライム化された1ドナーマ
ウスから8×107 脾臓細胞及び非プライム化ドナーマ
ウスから同数の脾臓細胞を受容した。
【0112】抗PRP抗体に関するELISA:反応性
アミン類をマーバーグ(Marburg) らの米国特許第4,8
82,317号明細書で記載されたようにカルボニルジ
イミダゾールとの処理及びブタンジアミンとの反応で精
製されたH.インフルエンザPRPに導入した。この誘
導化PRPをpH8.4の0.1M炭酸水素ナトリウム緩
衝液でセファデックス(Sephadex)G−25によるクロマ
トグラフィーに付した。ジメチルスルホキシド中N−ヒ
ドロキシスクシンイミドビオチン〔イリノイ州ロックフ
ォードのピアース・ケミカル(Pierce Chemical) 〕を最
終濃度0.3mg/ml まで溶出液に加え、暗所中環境温度
(約25〜28℃)で4時間反応させた。未反応N−ヒ
ドロキシスクシンイミドビオチンをPBS中セファデッ
クスG−25によるゲル濾過で除去した。コスター(Cos
tar)(マサチューセッツ州ケンブリッジ)ポリビニルク
ロリドELISAプレートを環境温度及び湿度100%
で一夜かけpH9.5の0.1M炭酸水素ナトリウム緩衝
液中10μg/mlでアビジン(ピアース・ケミカル)50
μg /ウェルにてコートした。プレートを0.05%ツ
イーン20(TBS−T)含有pH8.5の0.05Mト
リス緩衝液で3回洗浄し、環境温度及び湿度100%に
おいて1時間かけTBS−T+0.1%ゼラチン(ブロ
ック用緩衝液)でブロックした。プレートを洗浄せずに
ブロットし、PBS中15〜40μg/mlのPRP−ビオ
チン50μg /ウェルを加え、プレートを1時間インキ
ュベートした。プレートをサンプル添加前にTBS−T
で3回洗浄した。サンプルをブロック用緩衝液に2倍連
続希釈で加え、環境温度及び湿度100%で2時間イン
キュベートした。次いでプレートをTBS−Tで3回洗
浄し、ブロック用緩衝液で希釈された適切なアルカリホ
スファーゼ複合化抗免疫グロブリンを加えた。用いられ
た抗体はヤギ抗マウスIgM〔ペンシルバニア州ウェス
トグローブのジャクソン・イムノリサーチ(Jackson Imm
unoresearch)〕,IgG(Fc)(ジャクソン・イムノ
リサーチ)、IgG1(ガンマ)(メリーランド州ゲイ
ザースバーグのBRL)、IgG2a(ガンマ)(BR
L)、IgG2b(ガンマ)〔アラバマ州バーミンガム
のサザン・バイオテクノロジー・アソシエーツ(Souther
n Biotechnology Associates) 〕、IgG3(ガンマ)
(サザン・バイオテクノロジー・アソシエーツ)及びヤ
ギ抗ウサギIgG(ジャクソン・イムノリサーチ)であ
った。プレートを環境温度及び湿度100%で2時間イ
ンキュベートし、ブロック用緩衝液で洗浄し、基質展開
をp−ニトロフェニルホスフェート〔1Mジエタノール
アミン中1mg/ml ;メリーランド州ゲイザースバーグの
カーケガード・アンド・ペリー(Kirkegaard and Perr
y)〕で行った。希釈はサンプル吸光度が8試薬ブランク
の平均吸光度+標準偏差の3倍を超えかつ連続希釈間の
吸光度差が0.01以上であった場合に陽性と考えられ
た。終点力価は前記のようにELISAで陽性反応を示
した最大希釈倍率の逆数と規定された。逆数力価の対数
を二方向分散分析により処理グループ間で比較した〔リ
ンドマン,R.H.ら,1980年,二変数及び多変数
分析の紹介、スコット・フォレスマン(発行),ニュー
ヨーク(Lindeman,R.H.et al., (1980),Introdac
tion to Bivariate and Multivariate Analysis,Scott
Foresman(pub.),New Yrk) 〕。
【0113】抗PRP抗体定量に関するRIA:抗PR
P抗体の量に関して試験される血清の実験サンプルを希
釈液として牛胎児血清を用い1:2.1:5及び1:2
0希釈した。各希釈血清サンプル25μl を0.5μlm
RIAバイアル〔サーステッズ(Sarstedt)〕に二重に移
した。12 5 Iで標識されたPRPの溶液を希釈液として
リン酸緩衝液を用い300〜800カウント/min(cpm)/
50μlmとなるように希釈した。希釈125 I−PRP5
0μl を各RIAバイアルに移し、十分に混ぜ、4℃で
約15時間インキュベートした。硫酸アンモニウムの飽
和溶液75μl を4℃で各RIAバイアルに加え、十分
に混ぜ、4℃で1時間インキュベートした。次いでRI
Aバイアルを10,000xgで10分間遠心し、上澄を
捨て、ペレットのcpm をガンマカウンター(LKB)で
測定した。
【0114】既知量の抗PRP抗体を含有した連続2倍
希釈の抗血清からなる標準曲線を前記のように作成し、
実験血清サンプルと並行して調べた。標準曲線における
抗PRP抗体の量は最大抗体量として14μg /ml 及び
最少抗体量として0.056μg/mlの間であった。すべ
てのサンプルは二重にランさせた。
【0115】二重サンプルの平均cpm を標準曲線と比較
して、実験血清サンプル中に存在する抗PRP抗体の量
を計算した。 養子移入受容体の抗体応答:PRP−DTとMIEP、
OMPC又はIAA−OMPCとで別々にプライム化さ
れた脾臓細胞の受容体は4日以内で相当量の血清IgG
1及びIgG2a抗PRP抗体の産生によりPRP−O
MPC免疫に応答した(図1参照)。MIEP、OMP
C又はIAA−OMPCでキャリアプライム化された脾
臓細胞で再調整された放射線照射マウスは、OMPCプ
ライム化ではなくPRP−DTプライム化された脾臓細
胞を受容したコントロールマウスよりもPRP−OMP
C免疫後に有意に高いIgG1(p<0.001)及び
IgG2a(p<0.04)抗PRP抗体力価を有して
いた。PRP−DTとMIEP、OMPC又はIAA−
OMPCとで別々にプライム化された脾臓細胞を受容し
たマウスにおけるPRP−OMPC免疫に対する血清抗
体応答はPRP−OMPCでプライム化された脾臓細胞
を受容したマウスの場合に匹敵した(6〜13日目のI
gG1抗体に関してp>0.12及び9〜13日目のI
gG2a抗体に関してp>0.5)。抗体応答は、PR
P−DTプライム化及びMIEP又はOMPCプライム
化脾臓細胞で再調整された放射線照射マウスがタンパク
質キャリアなしにPRPで免疫された場合には観察され
なかった。統計的分析は二方向分散分析(ANOVA)
により行った(リンドマン,R.H.ら,二変数及び多
変数分析の紹介、1980年,スコット・フォレスマ
ン,ニューヨーク)。これらの結果は、キャリアTヘル
パー細胞を誘導するOMPCと同様にマウスで官能化さ
れたMIEPも抗PRP・IgG抗体の形成に応答する
ことを立証している。
【0116】実施例10MIEPの分裂誘発活性 N.メニンギチジスOMPCから精製されたMIEPを
リンパ球増殖アッセイで分裂誘発活性について試験し
た。ネズミ脾臓リンパ球はC3H/HeN、C3H/F
eJ、C3H/HeJ又はBalb/cマウスから得
た。マウスは未処置であるか又は既にPRP−OMPC
で接種されていた。脾臓細胞を無菌細メッシュスクリー
ンに通して間質破片を除去し、K培地〔RPMI 16
40(ギブコ)+10%牛胎児血清(アーマー(Armou
r))、2mMグルタミン(ギブコ)、10mMヘペス(ギブ
コ)、100μg/mlペニシリン/100μg/mlストレプ
トマイシン(ギブコ)及び50μM β−メルカプトエタ
ノール(バイオラッド(Biorad))〕に懸濁した。細胞の
破砕凝塊にピペットで移した後、懸濁液を300xgで5
分間遠心し、ペレットを赤血球溶離用緩衝液〔90%
0.16M NH4 Cl(フィッシャー(Fisher))、1
0%0.7MトリスHCl(シグマ)、pH7.2〕に室
温で2分間かけ細胞0.1ml/ml 緩衝液で再懸濁した。
細胞を牛胎児血清5mlで下層化し、4000xgで10分
間遠心し、しかる後K培地で2回洗浄し、K培地に5×
106 細胞/mlで再懸濁した。これらの細胞をタンパク
質又はペプチドサンプル100μlmと共に96ウェルプ
レートに三重に(100μl /ウェルで)いれた。
【0117】N.メニンギチジスのMIEPを実施例7
で前記したように精製した。コントロールタンパク質は
牛血清アルブミン、PRP−OMPC、OMPC自体及
びリポ多糖(内毒素)を含有していた。すべてのサンプ
ルを1、6.5、13、26、52、105及び130
μg/mlの濃度までK培地で希釈し、しかる後それらの最
終濃度がそれらの原濃度の半分となるように前記のよう
にいれた。三重ウェルをK培地のみに懸濁された各タイ
プの細胞に関してもインキュベートし、細胞増殖のベー
スラインを定めた。
【0118】培養3、5又は7日目に、ウェルを1mCi/
25μl 含有3 H−チミジン(アマーシャム)25μl
でパルス標識した。ウェルを16〜18時間後にスカッ
トロン・ハーベスター(Skatron harvester) で回収し、
カウント/min (cpm)を液体シンチレーションカウンタ
ーで測定した。cpm の正味変化はK培地のみで細胞によ
りウェル当たりで測定されたcpm の平均数を実験cpm の
平均から差し引くことにより計算された。刺激インデッ
クスは平均実験cpm をコントロールウェルの平均cpm で
割ることにより決定された。
【0119】図2で示されるように、OMPC及びPR
P−OMPCのみならずMIEPワクチンも既に接種さ
れたマウスからのリンパ球を増殖させた。この分裂誘発
活性は、MIEPがウサギ発熱原性アッセイで測定され
る検出可能リポ多糖(LSP)を含まず、増殖効果が銀
染色ポリアクリルアミドゲルに検出可能レベル以下の量
で存在するLPSにより起こされた場合よりも大きいこ
とから、LPSに起因しないようであった。
【0120】実施例11 N.メニンギチジスMIEPへのH.インフルエンザタ
イプb PRP多糖の複合化 化学的複合化は米国特許第4,882,317号明細書
で開示された方法に従い行った。pH11.5の0.1M
ホウ酸緩衝液3ml中MIEP10mgをエチレンジアミン
四酢酸二ナトリウム塩(EDTA、シグマ・ケミカル
ズ)10mg及びジチオスレイトール(シグマ・ケミカル
ズ)4mgと混ぜた。タンパク質溶液をN2 で十分にフラ
ッシングした。N−アセチルホモシステインチオラクト
ン(アルドリッチ・ケミカルズ)125mgをMIEP溶
液に加え、混合液を室温で16時間インキュベートし
た。次いでそれをpH9.5の4mMEDTA含有0.1M
ホウ酸緩衝液2リットルに対してN2 下室温で24時間
にわたり2回透析した。次いでチオール化タンパク質を
エルマン試薬(シグマ・ケミカルズ)によりチオール含
量に関して分析し、タンパク質濃度をブラッドフォード
(Bradford)試薬(ピアース・ケミカルズ)により調べ
た。PRPへのMIEPの複合化のために、1.5倍過
剰(wt/wt)のブロモアセチル化H.インフルエンザ血清
タイプb PRPをMIEP溶液に加え、pHを1N N
aOHで9〜9.5に調整した。混合液をN2 下室温で
6〜8時間インキュベートした。反応時間経過後、N−
アセチルシステアミン(ケミカル・ダイナミクス)25
μl を混合液に加え、N2 下室温で18時間放置した。
複合体溶液を1N HClでpH3〜4に酸性化し、1
0,000xgで10分間遠心した。上澄1mlをFPLC
スペロース(Sperose) 6B〔1.6×50cm、ファルマ
シア(Pharmacia) 〕のカラムに直接適用し、複合体をP
BSで溶出させた。多糖−タンパク質複合体(PRP−
MIEP)を含有した放出容量ピークをプールした。次
いで複合体溶液を滅菌のため0.22μフィルターで濾
過した。
【0121】実施例12PRP−MIEP複合体の免疫原性の立証 免疫処置:雄性Bal b/cマウス(マサチューセッツ州
ウィルミントンのチャールズ・リバー)を前形成ミョウ
バン0.5ml中PRP2.5μg を用いて実施例11で
記載されたようにMIEPに共有結合されたPRPでI
P免疫した。コントロールマウスはPRP・CRM〔ア
ンダーソン,M.E.ら,1985年,ジャーナル・オ
ブ・ペディアトリクス,第107巻,第346−351
頁(Anderson,M.E.et al., (1985),J.Pediatri
cs. 107,pp. 346−351)〕(PRP2.5μ
g/CRM6.25μg ;ヒト用量の1/4)、PRP−
DT(PRP2.5μg/DT1.8μg ;一定量のPR
Pが用いられるようなヒト用量の1/10)及びPRP
−OMPC(PRP2.5μg/OMPC35μg ;ヒト
用量の1/4)として投与される相当量のPRPで免疫
した。
【0122】6〜13.5週令の幼児アカゲザルをミョ
ウバンに吸着されたPRP−MIEP複合体で免疫し
た。各サルは総用量0.5mlで2つの異なる注射部位か
ら複合体0.25mlを受容した。サルを0.28及び5
6日目に免疫し、血液サンプルを2〜4週間毎に採取し
た。
【0123】抗体応答は実施例9で記載されたELIS
Aで測定したが、これは免疫グロブリン応答のクラス及
びサブクラスを識別する。全抗PRP抗体を定量するR
IA(実施例9参照)もサル応答を評価するために用い
た。PRP−MIEP複合体の受容体の抗体応答は図3
で示されている。
【0124】結果は、PRP−MIEP複合体がIgG
抗PRP抗体及び記憶応答からなる免疫応答をマウスで
発現させうることを示す。これは測定可能な抗PRP抗
体を発現しないPRP−CRM及びPRP−DTとは対
照的である。このためMIEPはPRP用の免疫学的キ
ャリアタンパク質として機能し、PRP抗原と共有結合
した場合に抗PRP抗体応答を示すことができる。した
がって精製MIEPは細菌多糖複合体ワクチンの製造上
において異種OMPCに代わる有効な免疫原性キャリア
タンパク質である。
【0125】実施例13MIEPとの接触後におけるインターロイキン−2誘導 CTLL細胞(ATCC TIB214としてアメリカ
ン・タイプ・カルチャー・コレクションから入手可能)
〔ギリス,S.及びスミス,K.,1977年,ネーチ
ャー,第268巻,第154−156頁(Gillis,S. and
Smith,K. (1977)Nature, 268,pp. 154−
156)〕を10%デファインド(Defined) 牛胎児血清
〔ハイクローン(HyClone) 〕、2μM ・L−グルタミン
(ギブコ)、100μg/mlペニシリン、100μM スト
レプトマイシン(ギブコ)、20μM 2−メルカプトエ
タノール(バイオラッド)、10%ラットT細胞ポリク
ローン(コラボレィティブ・リサーチ社)で補充された
RPMI1640(ギブコ)中で維持した。CTLL細
胞を2〜3日間毎に1〜2×104 細胞/mlで接種し
た。IL−2に関して試験される上澄は、MIEP50
μg/ml、PRP−OMPC50μg/ml、牛血清アルブミ
ン(ピアース)50μg/ml又は培地単独と共に各々等容
量を含んだ6ウェルプレート(コスター)内で末梢血リ
ンパ球を4×106 細胞/mlで培養することにより得
た。上澄を培養中に2、3又は4日間隔で回収し、アッ
セイ時まで凍結した。IL−2に関するアッセイはギリ
スら、ジャーナル・オブ・イムノロジー,第120巻,
第2027−2032頁,1978年で記載されたよう
に行った。2倍連続希釈上澄を調製し、100μl をラ
ットT細胞ポリクローンのない前記培地中で1時間枯渇
された4000CTLL細胞を含むウェルにいれた。す
べてのサンプルを96ウェルプレート(コスター)で三
重に調製した。プレートを37℃、8%CO2 で一夜イ
ンキュベートした。各ウェルを3 H・チミジン(アマー
シャム)1μCiで10時間かけてパルス標識し、ベー
タプレート・フィルターメート(BetaPlate filtermate)
(ファルマシア/LKB)で回収し、ベータプレート1
205(LKBインストルメンツ)で読取った。IL−
2標準曲線も組換えヒトIL−2〔セルラー・プロダク
ツ社(Cellular Products,Inc) 〕を用いて同時に作成し
た。IL−2の定量測定はギリスら,ジャーナル・オブ
・イムノロジ−,第120巻,第2027−2032
頁,1978年の方法を用いて計算した。組換えIL−
2を用いたプロビット分析により最大 3H−チミジン取
込み量の50%として1U/mlのIL−2を決定した。
試験上澄はIL−2のU/mlが決定された最大 3H−チ
ミジン取込み率としても表示された。
【0126】図4はこの実験結果がIl−2濃度の増加
を誘導しうるMIEPの能力を立証していることを示
す。図4で示された結果は3日目の時点から導き出され
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】PRP−DTとMIEP、OMPC又はIAA
−OMPCとで別々にプライム化された脾臓細胞を受容
した養子移入受容体の抗体応答はPRP−OMPCで免
疫後所定日に採取された血液サンプルにおいてELIS
Aにより測定した。
【図2】インビトロにおけるMIEPの分裂誘発活性に
関するリンパ球増殖アッセイ。細胞DNA中への 3H−
チミジン取込み増加は牛血清アルブミン(BSA)、P
RP−OMPC、OMPC又はMIEPとの細胞の接触
後に測定した。
【図3】PRP−MIEP複合体がマウス及び幼児アカ
ゲザルにおいて免疫原性に関し試験された。抗体応答は
ELISA及びRIAにより測定した。
【図4】サイトカイン産生の誘導例としてMIEPとの
接触後における培養中のマウス脾臓細胞によるIl−2
産生の誘導。結果は3日間の培養時点からサンプルを用
いて得た。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年8月12日
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図4】
【図3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 39/02 ADS 9284−4C 39/12 9284−4C 39/35 9284−4C 39/385 9284−4C // C07K 15/04 8619−4H C12N 15/31 C12P 21/00 A 8214−4B C 8214−4B (A61K 37/02 39:00) 9284−4C (C12P 21/00 C12R 1:36) 7804−4B (C12P 21/00 C12R 1:19) (C12P 21/00 C12R 1:865) (72)発明者 マーガレット エー.リウ アメリカ合衆国,19010 ペンシルヴァニ ア,ローズモント,クシュマン ロード 4 (72)発明者 アーサー フリードマン アメリカ合衆国,18966 ペンシルヴァニ ア,チャーチヴィル,フロッグ ホロー ロード 121 (72)発明者 ジョセフ ワイ.タイ アメリカ合衆国,19034 ペンシルヴァニ ア,フォート ワシントン,シナモン ド ライヴ 1370 (72)発明者 ジョン ジェー.ドネリー アメリカ合衆国,19083 ペンシルヴァニ ア,ヘイヴァータウン,ブライアーウッド ドライブ 1505

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 抗原に対する免疫応答を増加させるため
    の方法であって、 グラム陰性細菌の外膜から精製された実質上純粋な形の
    タンパク質の投与からなる方法。
  2. 【請求項2】 実質上純粋な形でネイセリア・メニンギ
    チジス血清グループBの外膜のクラスIIタンパク質の投
    与からなる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 抗原の投与から更になる、請求項2記載
    の方法。
  4. 【請求項4】 抗原が細菌、ウイルス、哺乳動物細胞、
    真菌、リケッチア、アレルゲン、毒物又は毒液、合成ペ
    プチド及びポリペプチド断片から誘導される、請求項3
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 抗原に対する免疫応答を増加させるため
    の方法であって、 組換え宿主細胞で産生されたグラム陰性細菌の外膜の組
    換えタンパク質の投与からなる方法。
  6. 【請求項6】 組換え宿主細胞で産生されたネイセリア
    ・メニンギチジス血清グループBの外膜の組換えクラス
    IIタンパク質の投与からなる、請求項5記載の方法。
  7. 【請求項7】 抗原の投与から更になる、請求項6記載
    の方法。
  8. 【請求項8】 抗原が細菌、ウイルス、哺乳動物細胞、
    真菌、リケッチア、アレルゲン、毒物又は毒液、合成ペ
    プチド及びポリペプチド断片から誘導される、請求項7
    記載の方法。
  9. 【請求項9】 哺乳動物においてサイトカインのレベル
    を増加させるための方法であって、 グラム陰性細菌の外膜から精製された実質上純粋な形の
    タンパク質の投与からなる方法。
  10. 【請求項10】 実質上純粋な形でネイセリア・メニン
    ギチジス血清グループBの外膜のクラスIIタンパク質の
    投与からなる、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 組換え宿主細胞で産生されたネイセリ
    ア・メニンギチジス血清グループBの外膜の組換えクラ
    スIIタンパク質の投与からなる、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 哺乳動物においてインターロイキン−
    2のレベルを増加させるための方法であって、 グラム陰性細菌の外膜から精製された実質上純粋な形の
    タンパク質の投与からなる方法。
  13. 【請求項13】 組換え宿主細胞で産生されたグラム陰
    性細菌の外膜の組換えタンパク質の投与からなる、請求
    項12記載の方法。
  14. 【請求項14】 哺乳動物においてインターロイキン−
    2のレベルを増加させるための方法であって、 実質上純粋な形でネイセリア・メニンギチジス血清グル
    ープBの外膜のクラスIIタンパク質の投与からなる方
    法。
  15. 【請求項15】 哺乳動物においてインターロイキン−
    2のレベルを増加させるために、組換え宿主細胞で産生
    されたネイセリア・メニンギチジス血清グループBの外
    膜の組換えクラスIIタンパク質の投与からなる、請求項
    14記載の方法。
JP3269964A 1990-07-19 1991-07-19 免疫キャリア及び増強性質を有するネイセリア・メニンギチジスの外膜のクラスiiタンパク質 Pending JPH0656690A (ja)

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KR (1) KR920002631A (ja)
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CA (1) CA2047043A1 (ja)
FI (1) FI913473A (ja)
IL (1) IL98837A0 (ja)
MX (1) MX9100272A (ja)
NO (1) NO912822L (ja)
PT (1) PT98381A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003527079A (ja) * 1999-04-30 2003-09-16 カイロン コーポレイション ナイセリアゲノム配列およびそれらの使用方法
JP2003532404A (ja) * 2000-05-08 2003-11-05 マイクロサイエンス リミテッド ビルレンス遺伝子、タンパク質およびそれらの使用

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AU8114091A (en) 1992-01-23
NO912822L (no) 1992-01-20
MX9100272A (es) 1992-02-28
CA2047043A1 (en) 1992-01-20
IL98837A0 (en) 1992-07-15
FI913473A (fi) 1992-01-20
PT98381A (pt) 1992-05-29
FI913473A0 (fi) 1991-07-18
NO912822D0 (no) 1991-07-18
KR920002631A (ko) 1992-02-28

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Effective date: 19941006