JPH0656568A - 光崩壊性膜で被覆された肥料 - Google Patents

光崩壊性膜で被覆された肥料

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JPH0656568A
JPH0656568A JP4228044A JP22804492A JPH0656568A JP H0656568 A JPH0656568 A JP H0656568A JP 4228044 A JP4228044 A JP 4228044A JP 22804492 A JP22804492 A JP 22804492A JP H0656568 A JPH0656568 A JP H0656568A
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coated
coating
copolymer
olefins
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JP4228044A
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Michiyuki Ashihara
通之 芦原
Toshio Fujita
利雄 藤田
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Chisso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 土壌への施用後、肥料成分溶出後速に被膜部
分が崩壊する被覆粒状肥料の提供。 【構成】 粒状肥料の表面を次の3元共重合体すなわ
ち、オレフィン、一酸化炭素および特定のオレフィン性
不飽和化合物からなるもので被覆した光崩壊性肥料。 【効果】 溶出コントロール機能および保存安定性が特
に優れた被覆粒状肥料が得られた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光又は酸化によって崩壊
する被膜で被覆された粒状肥料に関する。更に詳しくは
オレフィン類一酸化炭素及びオレフィン性不飽和化合物
の3成分よりなる共重合体を有効成分として含有する被
膜で被覆されてなる該肥料に関する。本発明品は、被膜
の調整条件により、肥料分の溶出速度を調節できる。
【0002】
【従来の技術とその問題点】近年、粒状肥料をカプセル
化して、肥効成分の溶出速度を調節する被覆粒状肥料が
開発され、次第に実用化されて来ている。かゝる被覆粒
状肥料の被覆方法は、次の二種類に大別される。すなわ
ち、被覆材として例えばイオウ、ワックス及び低分子
オレフィン等の低分子量の材料を用いて比較的厚く被覆
したもの、およびポリオレフィン等の高分子材料を用
いて比較的薄く被覆したものである。しかし、得られた
被覆粒状肥料としては、溶出速度調節の可能性の高いこ
とや粒状肥料の取扱い時の被膜の損傷が少ない等の点
で、後者すなわち高分子材料で被覆したものの方が優れ
ている。しかし、その反面高分子材料による該被覆工程
は技術的に容易でなく、また製品(被覆粒状肥料)の土
壌への施用後に土壌中に残留する被覆物残渣の分解に相
当の長時間を要する等の問題点がある。
【0003】本発明者らは、先に高分子材料による粒状
肥料の被覆及び肥効成分の溶出速度の調節技術を開発
し、特許出願している。例えば特公昭50−99858
号では、ポリオレフィン系樹脂溶液による被覆技術なら
びに界面活性剤の使用による溶出速度調節技術を、特公
昭60−37074号では、ポリオレフィン系樹脂、エ
チレン酢酸ビニル共重合体及び界面活性剤の併用による
より高度の溶出速度調節技術を開示した。また、特公昭
60−3040号ならびに特開昭55−1672号で
は、上述と同様のポリオレフィン系樹脂組成物に更にタ
ルク等の無機質粉体またはイオウ粉末を混合分散させた
ものを用いることにより、肥効成分の溶出速度の調節の
みならず、粒状肥料の使用(土壌への施用)後の残留カ
プセルすなわち被覆物残渣の崩壊又は分解を促進できる
技術を開示した。更に、特開昭63−17285号では
ポリオレフィン系樹脂とゴム系樹脂を有効成分とする光
崩壊膜で被覆された被覆肥料を、特開昭63−1728
6号ではエチレン・一酸化炭素共重合体を主要な樹脂成
分とする光崩壊膜で被覆された被覆肥料を、又特開昭6
3−25288号ではポリオレフィン系樹脂とエチレン
酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体を有効成分とする光崩
壊膜で被覆された被覆肥料、又ビニルケトン共重合体を
有効成分とする光崩壊性膜で被覆された被覆肥料等を研
究し開示してきた。
【0004】発明者らのこれら一連の被覆肥料に係る技
術はポリオレフィン系樹脂やポリ塩化ビニリデン系樹脂
を基本樹脂としこれにエチレン酢酸ビニル共重合体やエ
ラストマー等の樹脂をブレンドして溶出速度を調整する
技術、タルク等の鉱物質を分散させて溶出速度の温度依
存性をコントロールする技術、これらにイオウやでんぷ
んを分散させて被膜の崩壊性を高める技術と更に基本樹
脂や組合せ樹脂に自然に崩壊し易い樹脂類を使用して崩
壊の程度を高めて来た。これらの研究を進めて来た結
果、光等で分解してゆき、特に外力を加えなくても自然
に自壊してゆくためには、使用する全ての樹脂類の分子
構造中に分解を受ける基があることが望ましいことがわ
かった。
【0005】分解性樹脂と非分解性樹脂を併用すること
で、易崩壊化の目的は達せられるが、後の割合が多くな
る程、短期間内に自壊に至る程分解は進行しなかった。
発明者らは分解性の樹脂としてエチレン・一酸化炭素共
重合体、エチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合体及
び一連のビニルケトン共重合体が特に有効であることを
認めて開示してきた。これらの樹脂を組合せることによ
り、いろいろな溶出速度のものや崩壊性のものが得られ
るが、崩壊性についてはより高めようとすれば保存安定
性が悪くなる問題が派生する場合が多い。特に一酸化炭
素共重合体とエチレン・酢酸ビニル・一酸化炭素共重合
体を組合せると溶出速度調節と特に崩壊性の高い被覆肥
料が得られるが、尿素の様に高温で保存中にアンモニア
ガスを発生し易い肥料では保存安定性が悪い。又ビニル
ケトン共重合体の場合は割合安定であるが、高温、特に
80℃を越えると劣化が進行する場合が多く、定常的に
安心できるレベルとは言い難い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】被覆肥料の機能に係る
上述の先行技術の技術問題に鑑み、本発明者らは溶出コ
ントロール機能、保存安定性、被膜の崩壊性供に満足す
べき被覆の高分子材料の検索研究を重ねた。その結果、
光崩壊性を付与する目的で新たにエチレン、一酸化炭素
及びオレフィン性不飽和化合物の成分よりなる共重合体
に優れた性能があることを発見して本発明が完成され
た。以上の記述から明らかな如く、本発明の目的は溶出
コントロール機能及び保存安定性が良好で土壌に施用さ
れ、肥効成分が溶出した後、速やかに被膜部分が崩壊す
る被覆粒状肥料を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、下記(1)〜
(6)の構成を有する。 (1)粒状肥料の表面をオレフィン類、一酸化炭素及び
オレフィン性不飽和化合物の3成分よりなる共重合体を
有効成分として含有する被膜で被覆してなる光崩壊性被
覆肥料。 (2)オレフィン類が50〜99重量%、一酸化炭素が
0.5〜20重量%、オレフィン性不飽和化合物が0.
5〜30wt%からなる共重合体を有効成分として含有す
る被膜で被覆されてなる前記第1項に記載の光崩壊性被
覆肥料。 (3)オレフィン類がエチレン、プロピレン、ブチレン
から選ばれた少なくとも一種である共重合体を有効成分
として含有する被膜で被覆してなる前記第1項に記載の
光崩壊性被覆肥料。 (4)オレフィン性不飽和化合物が、一般式
【化2】 (式中R1,R2 及びR3 は同一又は異なるもので、水素
又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、Aは基−
OH,−OR,−CN,−CONH2 ,−COOH,−
COOR,カルバゾリル基,プロピリドリル基又はスク
シンイシド基のいづれかを表わす)の少なくとも1個の
非パラフィン性置換分を有する化合物である前記第1項
に記載の光崩壊性被覆肥料。 (5)被膜中に水難溶性若しくは水不溶性の粉体を混合
してなる前記第1項記載の光崩壊性被覆肥料。 (6)水難溶性若しくは水不溶性の粉体がタルク、炭酸
カルシウム、クレイ、ケイソウ土、シリカ、シリカの
塩、金属酸化物、イオウ若しくはデンプンの粉末から選
ばれた一種以上のものである前記第5項記載の光崩壊性
被覆肥料。
【0008】本発明の構成と効果について以下に詳述す
る。本発明の必須の共重合体の構成成分であるオレフィ
ン類としては、好ましくはエチレン、プロピレン、ブテ
ンの単独、又は2種類以上用いることができる。2種類
以上のオレフィン類の重合形態はそれぞれランダム又は
ブロックいずれの配列でも良い。本発明における非パラ
フィン性の側鎖を有するオレフィン性不飽和化合物とし
ては殊に次の一般式の化合物がこれに相当する。
【化3】 (式中R1,R2 及びR3 は同一又は異なるもので、水素
又は炭素数1〜4のアルキル基を表わし、R2 は更に、
COOH−基又はCOOR−基を表わし、Aは、基:−
OH,−OR,−CN,−CONH2 ,−COOH,−
COOR,カルバゾリル基、プロピリドリル基、又はス
クシンイシド基を表わす)。その中で有利な化合物は次
のものである。すなわち、ビニルエーテル、例えばメチ
ルビニルエーテル、又はエチルビニルエーテル、アクリ
ル化合物例えばアルキルアクリレート、メタアルキルア
クリレート、アクリル酸、メタアクリル酸アクリルアミ
ド、アクリロニトリル、又はメタアクリロニトリルなど
である。
【0009】これ等のオレフィン性不飽和化合物は単独
又は複数の種類が本発明に必須の共重合の構成単量体と
して用いられる。これ等の共重合体は特定の重合法によ
るものである必要はなく、慣用法例えば塊状重合法、溶
液重合法、懸濁重合法又は乳化重合法により製造するこ
とができ、重合開始剤や反応条件に何を使用したのか等
の制約事項もない。これらの共重合体はオレフィン類の
種類とその割合、一酸化炭素の割合及びオレフィン性不
飽和化合物の種類とその割合等によりその組合せは多数
あり、多くの共重合体が使用可能である。更に2種以上
の該共重合体もブレンドして使用できる。この他に他の
分解性樹脂例えばエチレン・一酸化炭素共重合体など本
発明の効果が損なわれない範囲で通常の樹脂も混合でき
る。
【0010】本発明の効果は本発明粒状肥料の必須の有
効成分であるオレフィン類・一酸化炭素・オレフィン性
不飽和化合物の共重合体を含有する被膜で被覆すること
により、内部の肥料の溶解速度をコントロールし、保存
安定性が優れ、且つ溶出完了後にカプセルが速やかに崩
壊する肥料を提供できることである。しかし、本発明に
係る前記共重合体を構成するオレフィン類は、溶出を抑
える機能、一酸化炭素は崩壊性、特に光により崩壊する
機能、オレフィン性不飽和化合物は浸水性、溶出コント
ロール性、及び強じゅん性を付与する機能があり、該共
重合体の分子内でそれぞれの役割を荷うことができる。
【0011】本発明に使用される前記共重合体の他、崩
壊性溶出コントロール性に優れた特性を有する樹脂とし
て、エチレン・一酸化炭素共重合体、エチレン・酢酸ビ
ニル・一酸化炭素共重合体を併用することができる。し
かし、これ等の樹脂を単独で尿素やリン酸2アンモニウ
ム等のアンモニア系肥料で、庶光状態であっても高温保
存するとアンモニアガスを発生する様な肥料の被膜に使
用する場合、発生したアンモニアガスによって樹脂被膜
が劣化すると云った保存安定性における問題が生じる。
すなわち、本発明に係る前記共重合体は単独で用いられ
る他に前述の他の樹脂をブレンド使用することができ、
この場合は基本的樹脂類をブレンドする際にそのブレン
ド率により希望する性能が得られる利点があり好ましい
使用法である。例えばエチレン・一酸化炭素共重合体と
本発明の共重合体をブレンド使用する場合は、一般には
本発明の共重合体の量が増加する程カプセルの浸水性を
付与し、溶出コントロール性を向上させる。又、ブレン
ド率が一定の場合はオレフィン性不飽和化合物含量が高
い程柔軟性と溶出速度は大きくなる。この組合せの場合
は何れの樹脂も光により易分解性であり、結果として優
れた崩壊性が得られる。この他の例としてポリエチレン
やポリプロピレン等のポリオレフィン類とブレンド使用
しても類似の効果を得ることができる。この場合はポリ
オレフィン類は分解が遅いので本発明の共重合体は一酸
化炭素含量が多いものが全体の物性バランスがとり易
い。共用する樹脂類としてはこの他にエチレン・酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン・酢酸ビニル・塩化ビニルグラ
フト共重合、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジ
エン・スチレン共重合体、イソプレン・スチレン共重合
体、ポリ塩化ビニリデンとその共重合体、アイオノマ−
樹脂、アクリロニトリル・スチレン樹脂、アクリロニト
リル・ブタジエン・スチレン樹脂等の汎用の樹脂が有効
に使用され、夫々の特性によって適宜選択して組合され
る。
【0012】本発明品には前記共重合体の外にこれに粉
体を分散させた被膜で被覆した被覆粒状肥料も含まれ
る。該粉体は水に難溶若しくは不溶性であれば原則的に
はいかなる物質でも使用できる。しかしながら、その粒
径は目的とする被膜の厚みの1/2 以下であることが望ま
しく、その使用に当たっては上記の樹脂又は樹脂組成物
の有機溶媒中になるべく均一に分散させる必要がある。
若し該粒体が上記の樹脂又は樹脂組成物に分散し難い場
合は該粉体の表面をシリコーン樹脂等により表面処理
(被覆)する等により、該粉体に親油性を付与するか若
しくは上述の分散処理に際して該粉体に適度の分散性を
付与する必要がある。本発明の被覆肥料の被覆材料とし
て使用する好ましい粉体としては、例えばタルク、炭酸
カルシウム、クレイ、ケイソウ土、シリカ及びその塩、
金属酸化物、イオウ等の無機質のもの、あるいはデンプ
ンの粉末等の有機質のものが使用できる。これらの粉末
添加により被膜の崩壊性が促進され、溶出も一般に促進
される傾向があるので目的により種々の使い別けが必要
である。本発明品はその保存上は遮光して保存すれば光
劣化は受けないが、特に炎天下長時間放置することを考
えると公知の紫外線吸収剤や酸化防止剤等の添加は有効
である。この場合施肥により被膜からブリードや溶出に
より除去される疎水性の弱い物性等のものを選択し使用
すると溶出後のカプセルの光崩壊性への影響がでないの
で望ましいことである。本発明品に任意の成分として供
用される種々の粉体も本発明の機能に影響を与える。一
般に粉体が増加すると、強度が低下し、溶出速度が増
し、易崩壊化する傾向がある。これらの程度は粉体の種
類、粒度、表面の性質(親和性)により、大巾に異なる
ので、樹脂の種類、重合度、配合割合等を適宜選択して
目的にかなった組成物にする必要がある。
【0013】本発明品は粒状肥料表面を被覆した形態の
ものであるため供用する肥料は粒状品であるがその種類
は限定されない。即ち、公知の化学肥料、例えば硫安、
塩安、硝安、尿素、塩化カリ、硝酸カリ、硝酸ソーダ、
リン酸アンモニア、リン酸カリ、リン酸石灰等の単肥や
これら2種類以上を複合した化成肥料である。
【0014】本発明で使用される被覆材は有機溶剤に溶
解したり、分散させたりして使用できる。又、分散媒に
水を使用したいわゆるエマルジョンやディスパージョン
の形態でも使用される。被覆法は通常実施されている回
転パン等による転動法、流動法や噴流被覆法等が使用さ
れるが、推奨する方法は本発明者等が開示した例えば次
に述べる公知方法(特公昭50−99858号、同60
−37074号)と同様に実施できる。該方法は、転動
又は流動状態にある粒状肥料に、前述の被覆材組成物の
有機溶媒溶液を噴霧等の手段により吹付けてその表面を
被覆する一方、該被覆物を同時並行的に高速熱風流で処
理して該被覆物表面の有機溶媒を瞬時に蒸発乾燥させる
方法である。この場合の粒状肥料の流動化には、噴流層
を用いて行うのが最も好ましい。この場合、本発明に係
る被膜材料の中粉体の一部又は全部を噴流用熱風に混合
し、分散させて上述の被覆操作を行うことにより、粒状
肥料表面に形成される被膜中に該粉体を分散させる本発
明者らによる公知方法(特公昭60−102号)も採用
できる。この方法は、上述の被覆材組成物の有機溶媒溶
液に均一に分散し難い粉体を用いる場合に適している。
【0015】以下実施例により本発明を説明する。 実施例 I.本発明肥料の製造例 図1は本実施例に於て用いた噴流カプセル化装置を示
す。1は噴流塔で塔径250mm、高さ200mm、空
気噴出径50mm、円錐角50℃で肥料投入口2、排ガ
ス出口3を有する。噴流口空気はブロアー10から送ら
れ、オリフィス流量計9、熱交換器8を経て噴流塔に至
るが、流量は流量計、温度は熱交換器で管理され、排気
は排ガス出口3から塔外に導出される。カプセル化処理
に使用される粒状肥料は肥料投入口から所定の熱風(N
2 ガス)を通し乍ら投入し噴流を形成させる。熱風温度
はT1 、カプセル化中の粒子温度はT2 、排気温度はT
3 の温度計により検出される。T2 が所定の温度になっ
たらカプセル化液を一流体ノズル4を通して噴霧状で噴
流に向かって吹き付ける。カプセル化液は液タンク11
で攪拌されて粉体使用の場合は粉体が均一に分散されて
おり、ここからポンプ6によって送られるが、ノズルに
至るまで100℃以下に温度が下がらない様に二重管と
して外側に蒸気を流しておく。所定のカプセル化率に達
したらブロアーを止め、カプセル化された肥料を抜出口
7より抜出す。本実施例では、何れも下記の基本条件を
保持しつつカプセル化した。 一流体ノズル:開口0.8mmフルコン型 熱風量:4m3 /min 熱風温度:100℃±2℃ 肥料の種類:5〜8meshの粒状尿素 肥料投入口量:10kg カプセル化液濃度:固型分2.5%(重量) (供試溶剤:トルエン) カプセル化液供給量:0.5kg/min カプセル化時間:40分 カプセル化率(対肥料):5.0% 溶出コントロールとカプセル崩壊性を証明するため、表
1に示す本発明の実施例および比較例のサンプルを試作
した。
【0016】II.本発明肥料の溶出率測定例 Iで製造した本発明肥料を夫々10gを200ml水中
に侵漬して25℃に静置する。所定期間後、肥料と水を
分けて水中に溶出した尿素を定量分析により求める。肥
料には新水を200ml入れて再び25℃に静置、所定
期間後同様な分析を行う。この様な操作を反復して水中
に溶出した尿素の溶出率累計と日数の関係をグラフ化し
て溶出速度曲線を作成して、80%溶出率に至る日数を
知ることができる。表1の溶出項の24時間水中溶出率
とは、上記溶出率測定に於いて25℃、24時間経過後
の水中溶出率であり、80%溶出日数は上記溶出率測定
に於いて溶出速度曲線を作成して求めた。 III.カプセル崩壊度測定例 Iで製造した肥料を夫々5g取り、一粒ずつ針でビンホ
ールを作り、水中に静置して内部の尿素を完全に溶出さ
せ中空カプセルを作る。中空カプセルを乾燥して供試サ
ンプルとする。縦15cm、巾15cm、高さ15c
m、の四角の塩化ビニル樹脂製の箱に12メッシュバス
の乾燥した砂をほぼ一杯に入れ、その表面に精製した中
空カプセルを並べ、雨が入らない様に石英板(2mm)
を取付けて屋外に2カ月間(4月〜6月)放置したの
ち、砂、カプセル全量を回転羽根付きV型混合器に入れ
て30分間撹拌混合する。その後10メッシュ箱にて砂
とカプセルを分け、10メッシュを通過しないカプセル
の供試カプセルに対する百分率を求めて崩壊度として表
1に示した。
【0017】
【表1】 註.タルク:平均粒度 11.8μm 炭カル:平均粒度 5.3μm クレイ:平均粒度 8.6μm(シリコンコーティン
グ品) SiO2:平均粒度 6.2μm(シリコンコーティン
グ品)
【0018】
【表2】 表2は表1の樹脂Aの説明表ならびに粒体の説明表であ
る。
【0019】IV. 保存性測定 Iで製造した被覆料5kgを200μ不透明樹脂袋(化
成肥料充填用樹脂袋)に入れてヒートシールし、パレッ
ト(肥料袋保全、運搬用)上に揃べ、防水布シートで覆
い、屋外へ2年間放置して外観(特に着色)と溶出の変
化(水中溶出度)を調べて下記の評価をした。 A:外観:溶出共に変化なし B:外観:わずか黄変(特に注意して比較しないと気付
かない) 溶出は変化なし C:外観:黄〜褐色に変色 溶出は変化なし D:外観:黄、褐色に変色 溶出が変化(促進される)するが、相対値で10%以内
である E:外観:黄、褐色に変色 溶出の変化(促進)が著しい(相対値で10%を越え
る)
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用した噴流被覆装置のフロ
ーシートを示す。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粒状肥料の表面をオレフィン類、一酸化
    炭素及びオレフィン性不飽和化合物の3成分よりなる共
    重合体を有効成分として含有する被膜で被覆してなる光
    崩壊性被覆肥料。
  2. 【請求項2】 オレフィン類が50〜99重量%、一酸
    化炭素が0.5〜20重量%、オレフィン性不飽和化合
    物が0.5〜30wt%からなる共重合体を有効成分とし
    て含有する被膜で被覆されてなる請求項第1項に記載の
    光崩壊性被覆肥料。
  3. 【請求項3】 オレフィン類がエチレン、プロピレン、
    ブチレンから選ばれた少なくとも一種である共重合体を
    有効成分として含有する被膜で被覆してなる請求項第1
    項に記載の光崩壊性被覆肥料。
  4. 【請求項4】 オレフィン性不飽和化合物が、一般式 【化1】 (式中R1,R2 及びR3 は同一又は異なるもので、水素
    又は炭素原子数1〜4のアルキル基を表わし、Aは基−
    OH,−OR,−CN,−CONH2 ,−COOH,−
    COOR,カルバゾリル基,プロピリドリル基又はスク
    シンイシド基のいづれかを表わす)の少なくとも1個の
    非パラフィン性置換分を有する化合物である請求項第1
    項に記載の光崩壊性被覆肥料。
  5. 【請求項5】 被膜中に水難溶性若しくは水不溶性の粉
    体を混合してなる請求項第1項記載の光崩壊性被覆肥
    料。
  6. 【請求項6】 水難溶性若しくは水不溶性の粉体がタル
    ク、炭酸カルシウム、クレイ、ケイソウ土、シリカ、シ
    リカの塩、金属酸化物、イオウ若しくはデンプンの粉末
    から選ばれた一種以上のものである請求項第5項記載の
    光崩壊性被覆肥料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP6466616B1 (ja) * 2018-07-03 2019-02-06 ジェイカムアグリ株式会社 被覆粒状尿素および配合肥料

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JP6466616B1 (ja) * 2018-07-03 2019-02-06 ジェイカムアグリ株式会社 被覆粒状尿素および配合肥料
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