JPH0656450A - 光制御ガラスの製造法 - Google Patents

光制御ガラスの製造法

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JPH0656450A
JPH0656450A JP22929592A JP22929592A JPH0656450A JP H0656450 A JPH0656450 A JP H0656450A JP 22929592 A JP22929592 A JP 22929592A JP 22929592 A JP22929592 A JP 22929592A JP H0656450 A JPH0656450 A JP H0656450A
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JP
Japan
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light
glass
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irradiated
transparent
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP22929592A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Usui
寛 臼井
Tsuneo Manabe
恒夫 真鍋
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
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Publication of JPH0656450A publication Critical patent/JPH0656450A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】感光性ガラスの表面に所定の間隔で直線状に光
を照射する。次いで熱処理し、光を照射した部位のみ結
晶化し、結晶化された直線状の不透明部位1と光の照射
されない直線状の透明部位2とを交互に形成する。 【効果】光の照射によって希望の遮光性能をもつ光制御
ガラスを精密に、しかも生産性よく製造できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、眺める角度によって光
の透過率が変化する光制御ガラスの製造法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】眺める角度によって光の透過率が変化す
る材料は、採光用窓等の建築用途、間仕切り等のインテ
リア用途、ディスプレー用途等において求められてい
る。従来このような材料としては、特殊な液晶フィルム
等を2枚のガラスの間にはさみ込んだ材料が報告されて
いる。また所定間隔で直線状に結晶化させた部位と直線
状の透明部位を交互に形成し光遮蔽機能をもたせたガラ
スに関する報告がある(実開昭53−46353)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の材料に
おいては、特殊フィルムの製造の他に、板ガラスではさ
み込む工程が必要であり、また2枚の板ガラスを用いる
ため重量も重くなる。更に、樹脂を用いるため、紫外線
があたる屋外や高温環境では使用することができないな
どの課題があった。また、後者のものにおいては、具体
的に結晶化を行う方法や、ガラス組成、光遮蔽機能をも
たせるための結晶相とガラス相の幅の比率、或いはガラ
ス相の幅と板厚の比率などについて具体的には何も述べ
られておらず、実際に精密にこれらの操作、制御を行う
ことは困難であった。本発明の目的は、樹脂を用いるこ
となくガラス材料自身で、眺める角度によって光の透過
率が変化する光制御材料を感光性ガラスを利用して作
製、提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、感光性ガラス
の表面に所定の間隔で直線状に光を照射し、次いで熱処
理し、光を照射した部位のみ結晶化し、結晶化された直
線状の不透明部位と光の照射されない直線状の透明部位
とを交互に形成する光制御ガラスの製造法である。
【0005】本発明において使用される感光性ガラスと
しては、光の照射し、熱処理することにより結晶化する
ものであればよく、珪酸塩系ガラスに感光性金属を微量
含有させ、珪酸リチウム、珪酸バリウムの結晶を析出さ
せた周知ものが例示される。この感光性金属としては、
Au、Ag、Cu、Pd等がある。感光性ガラスは、各
原料を調合し、これを加熱溶融して硝子化した後、溶融
ガラスを清澄し常法の成形手段により板ガラスに成形す
ることにより製造される。
【0006】感光性ガラスの表面に所定の間隔で直線状
に光を照射する方法としては、次の方法がある。第一方
法としては、始めに所定の幅と間隔で配置された直線状
のパターンからなるマスクを感光性ガラスの表面に密着
させ、高圧水銀ランプ、水銀−キセノンランプ、レーザ
ーなどを用いて紫外線を照射する。このとき、マスクを
密着させたガラスを、ランプやレーザーの光源に対して
平行に設置してもよいし、角度を付けて設置してガラス
中に斜め方向に照射してもよい。第二の方法としては、
集光したレーザー光を平行に所定間隔で走査し、照射す
る方法がある。
【0007】かかる照射に使用する光は、波長が長すぎ
ても、短すぎても熱処理により結晶を生成し難いので好
ましくなく、波長300〜350nm程度の紫外線が好
ましい。光を照射する時間は、光の強度ダラスの厚さに
より異なるが、例えば、ガラスの厚さが5mmの場合、
1000W程度の高圧水銀ランプを使用したとき、3〜
90分間程度である。その後、この光を照射したガラス
を熱処理してガラス中の照射した部位にのみ精密に結晶
を析出させた光制御ガラスを製造することができる。こ
の熱処理としては、500〜800℃で5〜90分間程
度である。
【0008】本手法により光制御ガラスを作製する場
合、マスクの線幅、線の間隔、ガラスの板厚、及び露光
時の光源に対する、マスクを密着させたガラスの設置方
法を適宜調節することにより、種々の特性、すなわち、
ガラスを眺める角度と透過率の変化の割合を種々変える
ことのできる光制御ガラスを精密かつ任意に得ることが
できる。ガラスの不透明部位の色調は感光性金属の種類
や、ガラスの溶融条件、熱処理条件などによって変化
し、例えば銀を用いた場合は黄色から褐色までの色の直
線パターンを得ることが、また金を用いた場合は白色、
薄青色、薄赤色などを発現させることができる。
【0009】本発明において、ガラス相である透明部位
は、光を透過させるために必要であり、また結晶相であ
る不透明部位は眺める角度に応じて光の透過を防ぐため
に必要である。これらの透明部位と不透明部位とを交互
に配置することによって、眺める角度によって光の透過
率が変化する機能を発現させることができる。
【0010】本発明において、透明部位の幅/不透明部
位の幅は2以上であることが好ましい。この値が2より
小さいと光を透過させるガラス相が少なくなり全体の透
過率が低くなるため好ましくない。本発明において、透
明部位の幅/板厚は1以下であることが好ましい。この
値を1より大きくすると、ガラスを法線方向から45度
以上傾けないと遮光効果が発現されないので好ましくな
い。
【0011】かくして本発明で製造される光制御ガラス
は、眺める角度により透過率が変化するので、いわゆる
ブラインドと同様の機能をもたせることができたり、ま
た、テレビ画面にフィルターとして使用した場合、表面
の光散乱を防止し、画像を見やすくすることができるな
ど、種々の用途展開が期待される。更に本発明によれ
ば、ガラス自体に光制御機能をもたせることができるの
で、樹脂を使う場合などに比べて耐熱性、耐光性、耐候
性が高いという特徴も合わせもつ。
【0012】
【実施例】
実施例1 重量%で、SiO2 :79%、Li2 O:9%、Na2
O:2%、K2 O:5%、Al2 O3 :4%、ZnO:
1%、CeO2 :0.015%、Sb2 O3 :0.3
%、Ag:0.1%となるように各原料を調合し、混合
した後、電気炉中で、白金坩堝を用いて1500℃で撹
拌しながら3時間加熱し溶融した。その後、融液をステ
ンレス板上に流し出して、460℃で30分間徐冷を行
い、感光性ガラスを得た。
【0013】このガラスを100×100×5mmに切
断し、両面を鏡面に研磨した後、以下のように処理を行
った。すなわちCr−CrO蒸着膜に直線状で幅50μ
mの光の透過する部位を、間隔200μmで形成した石
英ガラス製マスクを準備した。この石英ガラス製マスク
を上記の感光性ガラス板に密着させ、1KWの高圧水銀
ランプを用いた平行光源により30分間照射した。照射
したガラスを電気炉中、610℃で40分間熱処理し結
晶化を行った。そして、熱処理によって生じたガラス表
面の変形を研磨することによって光制御ガラスを製造し
得た。
【0014】図1にこのようにして得られた光制御ガラ
スを示した。図中の1は結晶化し黄褐色不透明部位、2
は無色透明部位であり、これらが所定の間隔で交互に形
成されている。このようにして製造した光制御ガラスの
遮光機能を次のようにして評価した。すなわち、光制御
ガラスの法線方向から何度、ガラスを傾けたとき、肉眼
でガラスの向こう側が見えなくなるか調べたところ、約
20度であった。
【0015】実施例2 重量%で、SiO2 :60%、Na2 O:6%、K2
O:6%、BaO:26%、Al2 O3 :2%、CeO
2 :0.04%、Sb2 O3 :0.01%、Au:0.
008%となるように各原料を調合し、実施例1と同様
にガラスを製造した。このガラスと、Cr−CrO蒸着
膜からなる線幅200μm、線ピッチ間隔1mmの石英
ガラスマスクパターンを密着させ、20KV−24mJ
−10HZの出力のN2レーザーを用いて全面に30秒
間露光されるように操作した。露光したガラスを電気炉
中で、700℃、10分間熱処理し結晶化を行った。そ
して、熱処理によって生じたガラス表面の変形を研磨す
ることによって光制御ガラスを製造した。この光制御ガ
ラスの結晶化部分は白色不透明、ガラス部分は無色透明
であった。
【0016】実施例1と同様にして光制御ガラスの遮光
機能を評価したところ、約30度ガラスを傾けたとき、
肉眼でガラスの向こう側が見えなくなった。
【0017】
【発明の効果】本発明では感光性ガラスを用いて、直
接、ガラスに光学的にパターンを作製するので、光の照
射によって希望の遮光性能をもつ光制御ガラスを精密
に、しかも生産性よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の斜視図である。
【符号の説明】
1:不透明部位 2:透明部位

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性ガラスの表面に所定の間隔で直線状
    に光を照射し、次いで熱処理し、光を照射した部位のみ
    結晶化し、結晶化された直線状の不透明部位と光の照射
    されない直線状の透明部位とを交互に形成する光制御ガ
    ラスの製造法。
  2. 【請求項2】透明部位の幅/不透明部位の幅が2以上で
    あることを特徴とする請求項1の光制御ガラスの製造
    法。
  3. 【請求項3】透明部位の幅/板厚が1以下であることを
    特徴とする請求項1の光制御ガラスの製造法。
JP22929592A 1992-08-05 1992-08-05 光制御ガラスの製造法 Withdrawn JPH0656450A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015019989A1 (ja) * 2013-08-07 2015-02-12 Hoya株式会社 感光性ガラス成形体およびその製造方法
JP2015509016A (ja) * 2012-01-20 2015-03-26 ストラウマン ホールディング アーゲー 補綴要素

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015509016A (ja) * 2012-01-20 2015-03-26 ストラウマン ホールディング アーゲー 補綴要素
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Effective date: 19991005