JPH0656117B2 - 内燃機関の学習制御装置 - Google Patents

内燃機関の学習制御装置

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JPH0656117B2 JP26278487A JP26278487A JPH0656117B2 JP H0656117 B2 JPH0656117 B2 JP H0656117B2 JP 26278487 A JP26278487 A JP 26278487A JP 26278487 A JP26278487 A JP 26278487A JP H0656117 B2 JPH0656117 B2 JP H0656117B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、内燃機関の空燃比(燃料噴射量),点火時
期,アイドル回転数等のフィードバック制御系の学習制
御装置に関する。
〈従来の技術〉 従来の内燃機関の学習制御装置としては、特開昭59−
203828号公報,特開昭59−211738号公
報,特開昭60−90944号公報,特開昭61−19
0141号公報等に示されているものがある。
これらは、機関の運転状態に基づき空燃比等の制御目標
値に対応させて設定される基本制御量を制御目標値と実
際値とを比較しつつ比例・積分制御などにより設定され
るフィードバック補正値により補正して制御量を演算
し、この制御量の制御を行って空燃比等を制御目標値に
フィードバック制御するものにおいて、フィードバック
制御中のフィードバック補正値の基準値からの偏差を機
関運転状態のエリア毎に学習してエリア別学習値を定
め、制御量の演算にあたって、基本制御量をエリア別学
習値により補正して、フィードバック補正値による補正
なしで演算される制御量により得られるものを制御目標
値に一致させるようにし、フィードバック制御中はこれ
をさらにフィードバック補正値により補正して制御量を
演算するものである。
これによれば、フィードバック制御中は過渡運転時にお
けるフィードバック制御の追従遅れをなくすことがで
き、フィードバック制御停止時においては所望の制御出
力を正確に得ることができる。
従って、電子制御燃料噴射装置等の構成部品のバラツキ
を吸収し、また機関の充填効率等の経年変化や大気圧,
温度,湿度等の使用環境条件の変化等を補正して長期に
わたって機関の最高性能を維持してゆくために用いられ
ている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、このような従来の学習制御装置は、デー
タマップによるいわゆる繰返し学習方式、つまり、機関
運転状態によりデータマップ格子区分を設定し、各学習
エリアにおけるフィードバック制御偏差量を繰返し学習
経験により更新してゆく方式であったため、学習補正精
度を高めるために各学習エリア区分を細かく設定する
と、学習の更新スピードが遅くなるという欠点があっ
た。つまり、学習補正精度と学習スピードとが相反する
条件となっているのであった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、学習補正精
度を高めつつ学習スピードを大幅に向上させることので
きる内燃機関の学習制御装置を提供することを目的とす
る。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明は、上記の目的を達成するため、第1図に示すよ
うに、下記のA〜Iの手段を含んで内燃機関の学習制御
装置を構成する。
(A)内燃機関の制御対象の制御目標値に対応する基本制
御量を設定する基本制御量設定手段 (B)制御目標値と実際値とを比較して制御目標値に実際
値を近づける方向にフィードバック補正値を所定の量増
減して設定するフィードバック補正値設定手段 (C)複数の要因別学習値を記憶する書換え可能な要因別
学習値記憶手段 (D)前記基本制御量を前記フィードバック補正値及び前
記複数の要因別学習値に基づきこれらに応じてそれぞれ
設定された演算式で補正して制御量を演算する制御量演
算手段 (E)前記制御量に応じて作動し内燃機関の制御対象を制
御する制御手段 (F)前記フィードバック補正値の基準値からの偏差を検
出する偏差検出手段 (G)検出した偏差を複数の異なる機関運転状態のエリア
毎に一時的に記憶するエリア別偏差一時記憶手段 (H)前記偏差の要因を過去の複数の異なる機関運転状態
のエリアにおける偏差についての記憶内容のうち少くと
も偏差方向を基に分析し、その分析結果に基づき前記偏
差を複数のパラメータに分離する要因分析手段 (I)前記複数のパラメータの夫々に基づき前記記憶手段
の要因別学習値を修正して書換える要因別学習値更新手
段 〈作用〉 基本制御量設定手段Aは、内燃機関の制御対象(例えば
空燃比,点火時期,アイドル回転数等)の制御目標値に
対応する基本制御量を設定し、フィードバック補正値設
定手段Bは、制御目標値と実際値とを比較して制御目標
値に実際値を近づける方向にフィードバック補正値を例
えば比例・積分制御に基づいて所定の量増減して設定す
る。そして、制御量演算手段Dは、基本制御量をフィー
ドバック補正値で補正し、さらに要因別学習値記憶手段
Cに記憶されている複数の要因別学習値に基づきこれら
に応じてそれぞれ設定された最適な演算式で補正するこ
とにより、制御量を演算する。そして、この制御量に応
じて制御手段Eが作動し、内燃機関の制御対象を制御す
る。
一方、偏差検出手段Fは、フィードバック補正値の基準
値からの偏差を検出し、エリア別偏差一時記憶手段G
は、複数の異なる機関運転状態のエリア毎に過去に検出
した偏差を記憶している。そして、要因分析手段Hは、
現在の偏差を与えるに至った要因を過去の複数の異なる
機関運転状態のエリアにおける偏差についての記憶内容
のうち少くとも偏差方向を基に所定の分析ルールに従っ
て、推論的に分析し、その分析結果に基づいて現在の偏
差を要因別の複数のパラメータに分離する。ここでは、
例えば多くのエリアにおいて同一方向の偏差をもつとき
は空気密度変化の要因によるなどと要因分析して、要因
別のパラメータに分離するのである。そして、要因別学
習値更新手段Iは、分離された複数のパラメータの夫々
に基づき記憶手段Cの要因別学習値を修正して書換えて
ゆく。
このように、フィードバック制御の偏差(エラー量)を
検出し、これを過去の複数の異なる機関運転状態のエリ
アにおける偏差(特に偏差方向)の情報とデータベース
とを用いて推論して要因分析し、各々の要因に適した演
算式で精度良く補正することで、学習補正精度と学習ス
ピードとを両立させるのである。
〈実施例〉 以下に本発明に係る学習制御装置を電子制御燃料噴射装
置を有する内燃機関の空燃比のフィードバック制御系に
適用した実施例を説明する。
第2図において、機関1には、エアクリーナ2から吸気
ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホールド5を介
して空気が吸入される。吸気マニホールド5のブランチ
部には各気筒毎に制御手段としての燃料噴射弁6が設け
られている。燃料噴射弁6はソレノイドに通電されて開
弁し通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの駆動パルス
信号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプか
ら圧送されてプレッシャレギュレータにより所定の圧力
に調整された燃料を噴射供給する。尚、この例はマルチ
ポイントインジェクションシステムであるが、スロット
ル弁の上流などに全気筒共通に単一の燃料噴射弁を設け
るシングルポイントインジェクションシステムであって
もよい。
機関1の燃焼室には点火栓7が設けられていて、これに
より火花点火して混合気を着火燃焼させる。
そして、機関1からは、排気マニホールド8,排気ダク
ト9,三元触媒10及びマフラー11を介して排気が排出さ
れる。三元触媒10は、排気成分中のCO,HCを酸化
し、また、NOを還元して、他の無害な物質に転換す
る排気浄化装置であり、混合気を理論空燃比で燃焼させ
たときに両転換効率が最も良好なものとなる。
コントロールユニット12は、CPU,ROM,RAM,
A/D変換器及び入出力インタフェイスを含んで構成さ
れるマイクロコンピュータを備え、各種のセンサからの
入力信号を受け、後述の如く演算処理して、燃料噴射弁
6の作動を制御する。
前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3中に熱線式あ
るいはフラップ式のエアフローメータ13が設けられてい
て、吸入空気流量Qに応じた電圧信号を出力する。
また、クランク角センサ14が設けられていて、4気筒の
場合、クランク角180゜毎の基準信号とクランク角1゜
又は2゜毎の単位信号とを出力する。ここで、基準信号
の周期、あるいは所定時間内における単位信号の発生数
を計測することにより、機関回転数Nを算出可能であ
る。
また、機関1のウォータジャケットの冷却水温Twを検
出する水温センサ15等が設けられている。
さらに、排気マニホールド8の集合部にOセンサ16が
設けられ、排気中のO濃度を介して機関1に吸入され
る混合気の空燃比を検出する。尚、Oセンサ16として
特願昭62−65844号で提案しているNO還元触
媒層付のものを用いるとより正確な検出が可能となる。
ここにおいて、コントロールユニット12に内蔵されたマ
イクロコンピュータのCPUは、第3図〜第5図にフロ
ーチャートとして示すROM上のプログラム(燃料噴射
量演算ルーチン,空燃比フィードバック制御ルーチン,
最適学習ルーチン)に従って演算処理を行い、燃料噴射
を制御する。
尚、基本制御量設定手段,フィードバック補正値設定手
段,制御量演算手段,偏差検出手段,エリア別偏差一時
記憶手段,要因分析手段及び要因別学習値更新手段とし
ての機能は、前記プログラムにより達成される。また、
要因別学習値記憶手段としては、RAMを用い、かつバ
ックアップ電源によりエンジンキースイッチのOFF後
も記憶内容を保持させる。
次に第3図〜第5図のフローチャートを参照しつつコン
トロールユニット12内のマイクロコンピュータの演算処
理の様子を説明する。
第3図は燃料噴射量演算ルーチンで、所定時間毎に実行
される。
ステップ1(図にはS1と記してある。以下同様)では
エアフローメータ13からの信号に基づいて検出される吸
入空気流量Q,クランク角センサ14からの信号に基づい
て算出される機関回転数N,水温センサ15からの信号に
基づいて検出される水温Tw等を入力する。
ステップ2では吸入空気流量Qと機関回転数Nとから単
位回転当りの吸入空気量に対応する基本燃料噴射量Tp
=K・Q/N(Kは定数)を演算する。このステップ2
の部分が基本制御量設定手段に相当する。
ステップ3では水温Twに応じた水温補正係数KTW
機関回転数Nと基本燃料噴射量Tpとに応じた空燃比補
正係数KMRなどを含む各種補正係数COEF=1+K
TW+KMR+…を設定する。
ステップ4では後述する第4図の空燃比フィードバック
制御ルーチンによって設定されている最新の空燃比フィ
ードバック補正係数α(基準値1)を読込む。
ステップ5ではバッテリ電圧に基づいて電圧補正分Ts
を設定する。これはバッテリ電圧の変動による燃料噴射
弁6の噴射流量変化を補正するためのものである。
ステップ6では要因別学習値記憶手段としてのRAMの
所定アドレスから要因別学習値X,Xを読込む。
尚、学習が開始されていない時点では、初期値として、
=0,X=1を記憶させてある。
ステップ7では燃料噴射量Tiを次式に従って演算す
る。このステップ7の部分が制御量演算手段に相当す
る。
Ti=X・Tp・COEF・α+(Ts+X) ステップ8では演算されたTiを出力用レジスタにセッ
トする。これにより予め定めた機関回転同期(例えば1
回転毎)の燃料噴射タイミングになると、最新にセット
されたTiのパルス巾をもつ駆動パルス信号が燃料噴射
弁6に与えられて、燃料噴射が行われる。
第4図は空燃比フィードバック制御ルーチンで、回転同
期又は時間同期で実行され、これにより空燃比フィード
バック補正係数αが設定される。従ってこのルーチンが
フィードバック補正値設定手段に相当する。
ステップ11では所定の空燃比フィードバック制御条件が
成立しているか否かを判定する。ここで、所定の空燃比
フィードバック制御条件とは、機関回転数Nが所定値以
下で、かつ負荷を表わす基本燃料噴射量Tpが所定値以
下であることを条件とする。かかる条件が満たされてい
ない場合はこのルーチンを終了する。この場合、空燃比
フィードバック補正係数αは前回値(又は基準値1)に
クランプされ、空燃比フィードバック制御が停止され
る。これは、高回転又は高負荷領域では空燃比フィード
バック制御を停止し、前記空燃比補正係数KMRにより
リッチな出力空燃比を得て、排気温度の上昇を抑制し、
機関1の焼付きや三元触媒10の焼損などを防止するため
である。
空燃比フィードバック制御条件の成立時は、ステップ12
以降へ進む。
ステップ12ではセンサ16の出力電圧V02を読込み、次
のステップ13で理論空燃比相当のスライスレベル電圧V
refと比較することにより空燃比のリッチ・リーンを
判定する。
空燃比がリーン(V02<Vref)のときは、ステッ
プ13からステップ14へ進んでリッチからリーンへの反転
時(反転直後)であるか否かを判定し、反転時にはステ
ップ15へ進んで後述する第5図の最適学習ルーチンのた
め前回の空燃比フィードバック補正係数αの基準値1か
らの偏差をa=α−1として記憶した後、ステップ16へ
進んで空燃比フィードバック補正係数αを前回値に対し
所定の比例定数P分増大させる。反転時以外はステップ
17へ進んで、空燃比フィードバック補正係数αを前回値
に対し所定の積分定数I分増大させ、こうして空燃比フ
ィードバック補正係数αを一定の傾きで増大させる。
尚、P>>Iである。
空燃比がリッチ(V02>Vref)のときは、ステッ
プ13からステップ18へ進んでリーンからリッチへの反転
時(反転直後)であるか否かを判定し、反転時にはステ
ップ19へ進んで後述する第5図の最適学習ルーチンのた
め前回の空燃比フィードバック補正係数αの基準値1か
らの偏差をb=α−1として記憶した後、ステップ20へ
進んで空燃比フィードバック補正係数αを前回値に対し
所定の比例定数P分減少させる。反転時以外はステップ
21へ進んで空燃比フィードバック補正係数αを前回値に
対し所定の積分定数I分減少させ、こうして空燃比フィ
ードバック補正係数αを一定の傾きで減少させる。
第5図は最適学習ルーチンで、所定時間毎に実行され、
これにより要因別学習値X,Xが設定・更新され
る。
ステップ31では所定の学習条件が成立しているか否かを
判定する。ここで、所定の学習条件とは、空燃比フィー
ドバック制御中であり、かつOセンサ16のリッチ・リ
ーン信号が適当な周期で反転していることを条件とす
る。かかる条件が満たされていない場合はこのルーチン
を終了する。
所定の学習条件が成立した場合には、ステップ32へ進ん
でOセンサ16の出力電圧V02が反転したか否かを判
定し、反転時以外はステップ33へ進んでそのときの機関
運転状態のデータとして機関回転数Nと基本燃料噴射量
Tpとをサンプリングする。
センサ16の出力電圧V02の反転時は、最適学習の
ため、ステップ34へ進んで前述のaとbとの平均値を求
める。このときのa,bは、第6図に示すように空燃比
フィードバック補正係数αの増減方向の反転から反転ま
での空燃比フィードバック補正係数αの基準値1からの
偏差の上下のピーク値であり、これらの平均値を求める
ことにより、空燃比フィードバック補正係数αの基準値
1からの平均的な偏差Δαを検出している。
従って、第4図のステップ15,19と第5図のステップ34
の部分が偏差検出手段に相当する。
次にステップ35へ進んでOセンサ16の出力電圧V02
が反転する間の機関回転数N及び基本燃料噴射量Tpの
動き(N,N…,Tp,Tp…)を読出し、機
関運転状態(N,Tp)のエリアを特定する。
次にステップ36へ進んで今回の偏差Δαを与えた機関運
転状態(N,Tp)のエリアが記憶中の3エリアのいず
れかと等しいか否かを判定し、等しい場合はこのルーチ
ンを終了する。
等しくない場合は、ステップ37へ進んで下記の如く操作
を行い、異なる機関運転状態(N,Tp)の3エリアに
ついて偏差Δα−Hを記憶する。
Δα−3←Δα−2 Δα−2←Δα−1 Δα−1←Δα すなわち、常に、最新の過去の異なる3つの機関運転状
態(N,Tp)のエリアの偏差Δα−H(Δα−3〜Δ
α−1)を記憶することとする。尚、Δα−1は1番新
しい機関運転状態のエリアの偏差、Δα−2は2番目に
新しい別の機関運転状態のエリアの偏差、Δα−3は3
番目に新しい別の機関運転状態のエリアの偏差である。
従って、今回の偏差Δαを与えた機関運転状態(N,T
p)のエリアが記憶中の3エリアのいずれとも等しくな
い場合は、機関運転状態のエリアが変化して新しいエリ
アの偏差Δαが得られたわけであるから、これまでのΔ
α−3の記憶値は捨てることとして、これまでのΔ
α−2の記憶値をΔα−3に置き換え、これまでのΔα
−1の記憶値をΔα−2に置き換え、今回の偏差Δαを
Δα−1として記憶させるのである。
従って、ステップ35〜37の部分がエリア別偏差一時記憶
手段に相当する。尚、記憶するエリア数は3つに限るも
のではない。
次に要因分析を行う。尚、ここでは、偏差Δαを与える
に至った要因を、主に燃料噴射弁6に起因するもの(以
下F/I要因という)と、空気密度変化に起因するもの
(以下Q要因という)とに分ける。
ステップ38では過去の異なる3つの機関運転状態(N,
Tp)のエリアの偏差Δα−H(Δα−3〜Δα−1
を読出す。
次にステップ39へ進んで偏差Δα−Hが(+)方向のエリ
ア数又は(-)方向のエリア数を調べ、マップを参照して
偏差Δαを与えるに至った要因がQ要因であることの満
足度K(=0〜1)を検索する。
このマップは、多くのエ利アで同一方向の偏差Δα−H
をもつときは空気密度変化によるQ要因であるとの推論
を基に作成されている。
次にステップ40へ進んでQ要因以外をF/I要因と考え
て偏差Δαを与えるに至った要因がF/I要因であるこ
との満足度K=1−Kを演算する。
これにより、偏差Δαを、F/I要因のパラメータK
・Δαと、Q要因のパラメータK・Δαとに分離する
ことが可能となり、次のステップ41ではΔα=K・Δ
α,Δα=K・Δαとして、各パラメータに分離す
る。
従って、ステップ38〜41の部分が要因分析手段に相当す
る。
尚、要因分析は、このようにエリア別偏差方向を基に行
う他、機関運転状態等の各種情報に基づくデータベース
を併用して、更に確かなものとしてもよい。
次にステップ42へ進んでRAM上の所定アドレスに記憶
してある要因別学習値X,Xを読出し、次式の如
く、一方のF/I要因の学習値Xに偏差ΔαをM
分加算して更新し、他方のQ要因の学習値Xに偏差Δ
αをM分加算して更新する。M,Mは学習重み
付け係数である。
=X+M・Δα=X+M・Δα 次にステップ43へ進んでRAM上の所定アドレスにこれ
らの要因別学習値X,Xを書込んでデータを書換え
る。このRAMはバックアップメモリーであり、エンジ
ンキースイッチのOFF後も記憶内容が記憶保持され
る。
従って、ステップ42,43の部分が要因別学習値更新手段
に相当する。
このようにして、F/I要因の学習値XとQ要因の学
習値Xとが定まるわけであるが、これらを基にした補
正は、第3図のステップ7で示した如く、要因別に最適
な演算式で行われる。
すなわち、F/I要因の学習値Xについては基本燃料
噴射量Tpに対する加算項として、Q要因の学習値X
については基本燃料噴射量Tpに対する掛算項として、
演算式が設定され、これにより最適な補正が行われる。
第7図は、本学習制御による効果として、□印の+16%
のリッチ傾向のエンジンが4回程度の学習で●印のバラ
ツキ中央値のエンジンに近づいてゆく様子と、△印の−
16%のリーン傾向のエンジンが3回程度の学習で●印の
バラツキ中央値のエンジンに近づいてゆく様子を示した
もので、本学習制御による学習スピードの向上が明瞭に
示されている。
尚、本実施例では、電子制御燃料噴射装置として、エア
フローメータを有して吸入空気流量を検出するいわゆる
L−Jetro方式のものを示したが、吸気マニホールド負
圧を検出するいわゆるD−Jetro方式、あるいはスロッ
トル弁開度(α)と機関回転数(N)によるいわゆるα
−N方式等各種のシステムに適用し得る。
また、空燃比のフィードバック制御のみならず、ノッキ
ング検出による点火時期制御や、補助空気弁を介しての
アイドル回転数のフィードバック制御にも適用できるも
のである。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、従来の如くエリア
別に学習する方式ではなく、偏差を生じるに至った要因
を過去の複数の機関運転状態のエリアにおける偏差(特
に偏差方向)を基に要因分析して要因別に学習する方式
としたため、学習補正精度を低下させることなく、学習
スピードを大幅に向上させることができる。また、この
ような学習制御により、マッチング工数の低減,部品管
理の簡単化,メンテナンスフリー等が実現できる。ま
た、バックアップメモリーの容量も少なくすることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示す機能ブロック図、第2図は
本発明の一実施例を示すシステム図、第3図〜第5図は
制御内容を示すフローチャート、第6図は空燃比フィー
ドバック補正係数の変化の様子を示す図、第7図は学習
制御の効果を示す図である。 1……機関、6……燃料噴射弁、12……コントロールユ
ニット、13……エアフローメータ、14……クランク角セ
ンサ、16……Oセンサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の制御対象の制御目標値に対応す
    る基本制御量を設定する基本制御量設定手段と、 制御目標値と実際値とを比較して制御目標値に実際値を
    近づける方向にフィードバック補正値を所定の量増減し
    て設定するフィードバック補正値設定手段と、 複数の要因別学習値を記憶する書換え可能な要因別学習
    値記憶手段と、 前記基本制御量を前記フィードバック補正値及び前記複
    数の要因別学習値に基づきこれらに応じてそれぞれ設定
    された演算式で補正して制御量を演算する制御量演算手
    段と、 前記制御量に応じて作動し内燃機関の制御対象を制御す
    る制御手段と、 前記フィードバック補正値の基準値からの偏差を検出す
    る偏差検出手段と、 検出した偏差を複数の異なる機関運転状態のエリア毎に
    一時的に記憶するエリア別偏差一時記憶手段と、 前記偏差の要因を過去の複数の異なる機関運転状態のエ
    リアにおける偏差についての記憶内容のうち少くとも偏
    差方向を基に分析し、その分析結果に基づき前記偏差を
    複数のパラメータに分離する要因分析手段と、 前記複数のパラメータの夫々に基づき前記記憶手段の要
    因別学習値を修正して書換える要因別学習値更新手段
    と、 を含んで構成されることを特徴とする内燃機関の学習制
    御装置。
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