JP2757065B2 - 内燃機関の空燃比制御装置 - Google Patents

内燃機関の空燃比制御装置

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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、内燃機関の空燃比制御装置に関し、特に空
燃比センサを排気浄化用触媒の上流側及び下流側にそれ
ぞれ備え、これら2つの空燃比センサの検出値に基づい
て空燃比を高精度にフィードバック制御する装置に関す
る。
〈従来の技術〉 従来から、排気浄化用に排気系に設けられる三元触媒
における転換効率を良好に維持するために、機関吸入混
合気の空燃比を理論空燃比にフィードバック制御するこ
とが行われており、排気中の酸素濃度を介して空燃比を
検出する酸素センサ(空燃比センサ)を、応答性を確保
するために燃焼室に比較的近い排気マニホールドの集合
部などに設け、この酸素センサで検出される排気中酸素
濃度に基づいて理論空燃比に対する実際の空燃比のリッ
チ・リーンを検出して、機関への燃料供給量などをフィ
ードバック制御するようにしている。
しかしながら、上記のように燃焼室に比較的近い排気
系に設けられる酸素センサは、高温排気に曝されること
になるため、熱劣化などにより特性が変化し易く、ま
た、気筒毎の排気の混合が不十分であるため全気筒の平
均的な空燃比を検出し難いため、空燃比の検出精度にバ
ラツキがあり、引いては、空燃比の制御精度を悪化させ
ていた。
この点に鑑み、触媒の下流側にも酸素センサを設け、
2つの酸素センサの検出値を用いて空燃比をフィードバ
ック制御するものが提案されている(特開昭58−48756
号公報等参照)。
即ち、下流側の酸素センサは、燃焼室から離れている
ために応答性は悪いが、触媒の下流側であるために熱的
影響が少なく、また、排気中の毒性成分による被毒量も
少なく、更に、排気の混合状態が良いため全気筒の平均
的な空燃比を検出できるなど、上流側に設けられる酸素
センサに比較して高精度で安定した検出性能が得られ
る。
そこで、2つの酸素センサの検出値に基づいてそれぞ
れに独立した空燃比のフィードバック制御を行わせた
り、上流側の酸素センサによる空燃比フィードバック制
御の特性を下流側の酸素センサで補償したりして、上流
側のセンサで応答性を確保しつつ、下流側で制御点の精
度を補償して、高精度な空燃比フィードバック制御を行
うようにしている。
しかし、上記のような2つの空燃比センサ(酸素セン
サ)による空燃比制御装置においては、フィードバック
制御時の空燃比補正に係わる要求レベルが、非フィード
バック制御時と大きく離れることがあり、特に非フィー
ドバック制御時からフィードバック制御時に移行する際
のフィードバック制御開始時点では次のような問題が発
生する。
即ち、上記の場合、通常下流側の空燃比センサによる
空燃比補正制御の速度は、上流側の空燃比センサによる
空燃比制御の速度に比較して応答遅れが大きい分だけ小
さく設定されているので、下流側空燃比センサに基づい
て制御される空燃比制御量(例えば上流側空燃比センサ
に基づく空燃比フィードバック補正量の比例積分制御に
おける比例分の補正量)が要求値に達するのに時間を要
し、引いては目標空燃比に達するのに時間を要して、燃
費,運転性,排気性状の悪化などを招くことがあった。
また、空燃比フィードバック制御中でも機関の運転状
態が異なる領域に遷移したときには、やはり空燃比が目
標空燃比から大きくずれることがあり、この場合にも、
燃費,運転性,排気性状の悪化などを招くことになる。
そこで、下流側の空燃比センサに基づく空燃比制御量
の平均的な値を逐次学習補正値として演算し運転領域毎
に記憶しておき、該学習補正値を前記空燃比制御量と共
に用いて空燃比を制御することにより、常に安定した空
燃比制御を行えるようにしたものが先に提案されている
(特開昭63−97851号公報等参照)。
〈発明が解決しようとする課題〉 ところで、下流側空燃比センサに基づく空燃比制御量
は、上流側空燃比センサに基づく空燃比制御量のずれを
長期的に補正するものであり、制御周期(制御速度)を
早くすると空燃比のオーバーシュートが大きくなってし
まうため、上流側空燃比センサに基づく制御周期に比較
して非常に長い制御周期となる。従って、下流側空燃比
センサに基づく空燃比制御量の学習補正値を記憶する運
転領域を細かくすると、各領域に留まる時間が短くな
り、然も、上記のように制御周期が長いから学習がなか
なか進行しないことになる。
一方、学習補正値の要求値は運転条件(EGRの有無
等),比例分の値(マニュアルトランスミッション搭載
車ではサージを回避するため、ある領域の比例分を特別
小さくしている)等により大幅に異なるため、学習補正
値を記憶する運転領域を大きくすると学習の精度を損ね
ることになる。
従って、従来は、学習の進行促進と学習の精度向上と
の2つの目標を折衷して学習補正値を記憶する運転領域
を設定しているが、これらの目標を両立させることが困
難であり、非気性状の悪化や空燃比のばらつきによる運
転性の悪化を招いていた。
そこで、広い運転領域における一律学習と、学習の精
度向上を維持するための細分化された運転領域別のエリ
ア別学習とをマッチングさせつつ同時に行うよう構成す
ることで、触媒下流側の空燃比センサによる空燃比制御
学習の進行促進と学習の精度向上とを図ることを勘案し
た。
ところで、従来から空燃比フィードバック補正係数な
どの最終的な空燃比制御量については、空燃比センサの
故障などに対応すべく補正値の限界値が設定されている
が、上記のように学習補正値をマップに記憶させる場合
には、個々のマップ値には限界値が設定されていないの
が現状である。
このため、上記のように細分化された運転領域別に下
流側空燃比センサに基づく空燃比制御量を学習する場
合、学習速度を充分に確保しようとすると、例えばキャ
ニスタパージによって空燃比がリッチ化したり、また、
過度時のベース空燃比制御エラーがあって空燃比が大き
くリッチ化又はリーン化したときに、これに追従してエ
リア別学習値が大きく変化して運転状態の違いによる要
求値でない値を学習してしまうことがあった。
このようにして、細分化された運転状態エリアの違い
を原因とするものではない、キャニスタパージなどによ
る空燃比ずれを学習してしまうと、かかる学習結果に基
づいてキャニスタパージが行われていないときや定常時
に空燃比が制御されることになってしまい、大きく目標
空燃比からずれた制御が行われて排気性状や運転性を悪
化させる惧れがあった。
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、キャ
ニスタパージや過渡時のベース空燃比制御エラーなどに
よって空燃比が目標からずれた場合に、エリア別の学習
値がこれに追従して大きく変化することを回避でき、こ
れによって誤学習による空燃比制御性の悪化を防止でき
る空燃比制御装置を提供することを目的とする。
〈課題を解決するための手段〉 そのため本発明に係る内燃機関の空燃比制御装置で
は、第1図に示すように、 内燃機関の排気通路に備えられた排気浄化用触媒の上
流側及び下流側にそれぞれ設けられ、空燃比によって変
化する排気中特定気体成分の濃度に感応して出力値が変
化する第1及び第2の空燃比センサと、 第1の空燃比センサの出力値に基づいて空燃比制御量
を演算する空燃比制御量演算手段と、 機関運転状態の全エリアについて前記空燃比制御量を
一律に補正するための一律学習補正量を記憶した書き換
え可能な一律学習補正量記憶手段と、 機関運転状態のエリア毎に前記空燃比制御量を補正す
るためのエリア別学習補正量を記憶した書き換え可能な
エリア別学習補正量記憶手段と、 実際の機関運転状態に基づいてエリア別学習補正量記
憶手段から対応する機関運転状態のエリアのエリア別学
習補正量を検索するエリア別学習補正量検索手段と、 第2の空燃比センサの出力値に基づいて前記空燃比制
御量を補正する空燃比制御補正量を演算する空燃比制御
補正量演算手段と、 空燃比制御補正量演算手段で演算された空燃比制御補
正量,一律学習補正量記憶手段に記憶されている一律学
習補正量,及びエリア別学習補正量検索手段で検索され
たエリア別学習補正量に基づいて空燃比制御量演算手段
で演算された空燃比制御量を補正して最終的な空燃比制
御量を設定する空燃比制御量補正設定手段と、 この空燃比制御量補正設定手段で設定された最終的な
空燃比制御量に基づいて機関吸入混合気の空燃比を制御
する空燃比制御手段と、 機関運転状態のエリア毎に空燃比制御補正量演算手段
で演算された空燃比制御補正量を学習してエリア別学習
補正量記憶手段のエリア別学習補正量を修正して書き換
えるエリア別学習補正量修正手段と、 空燃比制御補正量演算手段で演算される空燃比制御補
正量の運転領域全エリアにおける平均レベルを学習し、
一律学習補正量記憶手段に記憶されている一律学習補正
量を修正して書き換える一律学習補正量修正手段と、 一律学習補正量修正手段で一律学習補正量を修正した
分をエリア別学習補正量記憶手段に記憶されているエリ
ア別学習補正量から逆方向に修正してエリア別学習補正
量記憶手段のエリア別学習補正量を書き換える第2のエ
リア別学習補正量修正手段と、 一律学習補正量記憶手段に記憶されている一律学習補
正量を基準値とする限界値にエリア別学習補正量記憶手
段にエリア毎に記憶されるエリア別学習補正量を制限す
るエリア別学習補正量制限手段と、 を含んで構成するようにした。
〈作用〉 かかる構成において、空燃比制御量演算手段は、排気
浄化用触媒の上流側に設けられた第1の空燃比センサの
出力値に基づいて空燃比制御量を演算し、一方、空燃比
制御補正量演算手段は、排気浄化用触媒の下流側に設け
られた第2の空燃比センサの出力値に基づいて前記空燃
比制御量を補正する空燃比制御補正量を演算する。
そして、前記第2の空燃比センサに基づき演算される
空燃比制御補正量が、エリア別学習補正量修正手段によ
って機関運転状態のエリア毎に学習され、この学習結果
に基づいてエリア別学習補正量記憶手段の対応するエリ
アに記憶されているエリア別学習補正量が書き換えられ
る。
また、前記第2の空燃比センサに基づき演算される空
燃比制御補正量の運転領域の全エリアにおける平均レベ
ルが一律学習補正量修正手段によって学習され、この学
習結果に基づいて一律学習補正量記憶手段に記憶されて
いる一律学習補正量が書き換えられる。
ここで、空燃比制御量補正設定手段は、第2の空燃比
センサに基づく空燃比制御補正量と、一律学習補正量記
憶手段に記憶されている一律学習補正量と、エリア別学
習補正量記憶手段からエリア別学習補正量検索手段によ
って検索された実際の機関運転状態に対応するエリアの
エリア別学習補正量とに基づき、第1の空燃比センサに
基づく空燃比制御量を補正して最終的な空燃比制御量を
設定する。
そして、空燃比制御手段は、前述のようにして最終設
定された空燃比制御量に基づいて機関吸入混合気の空燃
比を制御する。
また、第2のエリア別学習補正量修正手段は、一律学
習補正量修正手段で一律学習補正量を修正したときに、
この修正分をエリア別学習補正量記憶手段に記憶されて
いるエリア別学習補正量から逆方向に修正して記憶値を
書き換える。
ここで、エリア別学習補正量制限手段は、一律学習補
正量記憶手段に記憶されている一律学習補正量を基準値
とする限界値にエリア別学習補正量記憶手段にエリア毎
に記憶されるエリア別学習補正量を制限し、エリア別学
習補正量が一律学習補正量を基準とする前記限界値を越
えて設定記憶されることを回避する。
即ち、エリア別学習補正量は、運転状態の違いによる
要求補正レベルの違いを学習するものであるから、全運
転状態エリアの平均が学習される一律学習補正量を基準
としてある範囲内に学習されるはずであり、これを越え
る場合には、キャニスタパージなどの他の要因による空
燃比ずれが学習されたもの見做すものである。
〈実施例〉 以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
一実施例の構成を示す第2図において、機関11の吸気
通路12には吸入空気流量Qを検出するエアフローメータ
13及び図示しないアクセルペダルと連動して吸入空気流
量Qを制御するスロットル弁14が設けられ、下流のマニ
ホールド部分には気筒毎に電磁式の燃料噴射弁15が設け
られる。
燃料噴射弁15は、マイクロコンピュータを内蔵したコ
ントロールユニット16からの噴射パルス信号によって開
弁駆動し、図示しない燃料ポンプから圧送されてプレッ
シャレギュレータにより所定圧力に制御された燃料を噴
射供給する。
更に、機関11の冷却ジャケット内の冷却水温度Twを検
出する水温センサ17が設けられる。
一方、排気通路18にはマニホールド集合部に排気中酸
素濃度を検出することによって吸入混合気の空燃比を検
出する第1の空燃比センサ19が設けられ、その下流側の
排気管に排気中のCO,HCの酸化とNOxの還元を行って排気
を浄化する排気浄化用触媒としての三元触媒20が設けら
れ、更に該三元触媒20の下流側に第1空燃比センサと同
一の機能を持つ第2の空燃比センサ21が設けられる。
尚、前記第1の空燃比センサ19及び第2の空燃比セン
サ21は、排気中の酸素濃度に感応して出力電圧が変化す
る公知の酸素濃度センサであり、理論空燃比に境に排気
中の酸素濃度が急変することを利用して、理論空燃比に
対するリッチ・リーンを検出できるものである。
また、第2図で図示しないディストリビュータには、
クランク角センサ24が内蔵されており、該クランク角セ
ンサ22から機関回転と同期して出力されるクランク単位
角信号を一定時間カウントして、又は、クランク基準角
信号の周期を計測して機関回転数Nを検出する。
次に、コントロールユニット16による空燃比制御ルー
チンを第3図及び第4図のフローチャートに従って説明
する。
尚、本実施例において、空燃比制御量演算手段,空燃
比制御補正量演算手段,空燃比制御量補正設定手段,空
燃比制御手段,エリア別学習補正量検索手段,一律学習
補正量修正手段,エリア別学習補正量修正手段,第2の
エリア別学習補正量修正手段,エリア別学習補正量制限
手段としての機能は、前記第3図及び第4図のフローチ
ャートに示すようにコントロールユニット16がソフトウ
ェア的に備えており、また、一律学習補正量記憶手段,
エリア別学習補正量記憶手段は、コントロールユニット
16に内蔵されたRAMが相当する。
第3図は燃料噴射量設定ルーチンを示し、このルーチ
ンは所定周期(例えば10ms)毎に行われる。
ステップ(図ではSと記す)1では、エアフローメー
タ13によって検出された吸入空気流量Qとクランク角セ
ンサ24からの信号に基づいて算出した機関回転数Nとに
基づき、単位回転当たりの吸入空気量に相当する基本燃
料噴射量Tpを次式によって演算する。
Tp=K×Q/N (Kは定数) ステップ2では、水温センサ17によって検出された冷
却水温度Tw等に基づいて各種補正係数COEFを設定する。
ステップ3では、後述するフィードバック補正係数設
定ルーチンにより設定された空燃比フィードバック補正
係数αを読み込む。
ステップ4では、バッテリ電圧値に基づいて電圧補正
分Tsを設定する。これは、バッテリ電圧変動による燃料
噴射弁15の噴射流量変化を補正するためのものである。
ステップ5では、最終的な燃料噴射量(燃料供給量)
Tiを次式に従って演算する。下式のように空燃比フィー
ドバック補正係数α(空燃比制御量)で補正しつつ燃料
噴射量Tiを設定するステップ5の機能が空燃比制御手段
に相当する。
Ti=Tp×COEF×α+Ts ステップ6では、演算された燃料噴射弁Tiを出力用レ
ジスタにセットする。
これにより、予め定められた機関回転同期の燃料噴射
タイミングになると、演算した燃料噴射量Tiのパルス巾
をもつ駆動パルス信号が燃料噴射弁15に与えられて燃料
噴射が行われる。
次に、空燃比フィールドバック補正係数設定ルーチン
を第4図のフローチャートに従って説明する。このルー
チンは機関回転に同期して実行される。
ステップ11では、空燃比のフィードバック制御を行う
運転条件(後述する一律学習補正値P HOSM及びエリア別
学習補正値P HOSSXの学習を行う運転条件と一致し、但
し、学習を定常条件を加味して行うようにして精度向上
を図ってもよい)であるか否かを判定する。前記運転条
件を満たしていないときには、このルーチンを終了す
る。この場合、フィードバック補正係数αは前回のフィ
ードバック制御終了時の値若しくは一定の基準値にクラ
ンプされ、フィードバック制御は停止される。
ステップ12では、第1の空燃比センサ19からの信号電
圧V02及び第2の空燃比センサ21からの信号電圧V′02
を入力する。
ステップ13では、ステップ12で入力した第1の空燃比
センサ19の信号電圧V02と目標空燃比(理論空燃比)相
当の基準値SLとを比較し、空燃比がリーンからリッチ又
はリッチからリーンへの反転時か否かを判定する。
反転時と判定されたときはステップ14へ進み、空燃比
フィードバック補正係数α(空燃比制御量)の比例分補
正量P HOS(空燃比制御補正量)を学習補正するための
一律学習補正値P HOSM(一律学習補正量)を記憶させた
一律学習補正値マップ(コントロールユニット16内蔵の
マイクロコピュータのRMAに記憶)から検索すると共
に、機関回転速度Nと基本燃料噴射量Tpとに基づいて同
じく比例分補正量P HOSのエリア別学習補正値P HOSS
X(エリア別学習補正量)を記憶させたエリア別学習補
正値マップ(同じくRAMに記憶)から対応する運転領域
に記憶されたエリア別学習補正値P HOSSXを検索する。
上記ステップ14がエリア別学習補正量検索手段に相当
する。
尚、第5図に示すように前記一律学習補正値マップに
は、学習を行う全運転領域で1個の一律学習補正値P HO
SMが記憶され、エリア別学習補正値マップには、機関回
転速度Nと基本燃料噴射量Tpとによってそれぞれ3分さ
れ計9個に区分された各運転領域にそれぞれエリア別学
習補正値P HOSSXが記憶される。
ステップ15では、第2の空燃比センサ21からの信号電
圧V′02と目標空燃比(理論空燃比)相当の基準値SLと
を比較し、空燃比がリーンからリッチ又はリッチからリ
ーンへの反転時か否かを判定する。
反転時と判定された時にはステップ16へ進み、ステッ
プ14で検索されたエリア別学習補正値P HOSSXを今回用
いる値P HOSP0としてセットした後ステップ17へ進み、
一律学習補正値P HOSMの修正量DPHOSPを次式により演算
する。
DPHOSP=M(P HOSP0+P HOSP-1)/2 ここで、P HOSP-1は前回第2の空燃比センサ21の出力
V′02が反転した時のエリア別学習補正値P HOSSXであ
り、Mは正の定数(<1)である。つまり、該修正量DP
HOSPは第2の空燃比センサ21の出力反転時毎にエリア別
学習補正値P HOSSXを、平均化演算した値の所定割合分
の値として設定され、前記一律学習補正値P HOSMが運転
領域全エリアにおけるエリア別学習補正値P HOSSXの平
均レベルを学習するようにする。
ステップ18では、ステップ14で検索した一律学習補正
値P HOSMに前記ステップ17で演算した修正量DPHOSPを加
算した値で一律学習補正値P HOSMを修正し、該修正値で
RAMに記憶される一律学習補正値P HOSMを更新する。
従って、ステップ17,18の部分が一律学習補正修正手
段に相当する。
次いで、ステップ19では、エリア別学習補正値マップ
の全運転領域のエリア別学習補正値P HOSSXを前記修正
量DPHOSPを減算した値で修正演算する。即ち、このステ
ップ19の部分が第2のエリア別学習補正量修正手段に相
当する。
ステップ20では、前記ステップ19で演算されたエリア
別学習補正値P HOSSXを次回のステップ17での演算のた
めP HOSP-1としてセットし、次いでステップ21に進む。
ステップ15で非反転時と判定された時は、ステップ16
〜ステップ20をジャンプしてステップ21へ進む。
ステップ21では、一律学習補正値P HOSMに所定値βを
加算してエリア別学習補正値P HOSSXの最大値SMAX(上
側限界値)を設定すると共に、一律学習補正値P HOSMか
ら所定値βを減算してエリア別学習補正値P HOSSXの最
小値SMIN(下側限界値)を設定する。
ステップ22では、第2の空燃比センサ21の出力V′02
を基準値SLと比較して空燃比のリッチ,リーンを判別す
る。
そして、空燃比がリッチ(V′02>SL)と判定された
ときにはステップ23へ進み、ステップ14で検索されたエ
リア別学習補正値P HOSSXから所定値DPHOSRを差し引い
た値でエリア別学習補正値P HOSSXを修正演算する。ま
た、空燃比がリーン(V′02<SL)と判定されたときに
はステップ24へ進み、検索されたエリア別学習補正値P
HOSSXに所定値DPHOSLを加算した値でエリア別学習補正
値P HOSSXを修正演算する。本ルーチン実行毎にマップ
から当該エリアのエリア別学習補正値P HOSSXを検索し
て読み出し、これを第2の空燃比センサ21の出力に基づ
いて修正するものであり、本実施例では、エリア別学習
補正値P HOSSXが第2の空燃比センサ21の出力に基づく
空燃比制御補正量にも相当する。従って、ステップ22及
びステップ23の部分がエリア別学習補正量修正手段及び
空燃比制御補正量演算手段に相当する。
ステップ25では、上記ステップ23又はステップ24で設
定されたエリア別学習補正値P HOSSXと前記ステップ21
で一律学習補正値P HOSMを基準として設定した最大値SM
AXとを比較し、最大値SMAXを越えているときにはステッ
プ26で、エリア別学習補正値P HOSSXに最大値SMAXをセ
ットし、前記最大値SMAXを越えるエリア別学習補正値P
HOSSXが設定されないようにする。
一方、ステップ25でエリア別学習補正値P HOSSXが最
大値SMAX未満であると判別されると、ステップ27で、今
度はステップ21で設定した最小値SMINとエリア別学習補
正値P HOSSXとを比較する。そして、エリア別学習補正
値P HOSSXが前記最小値SMINを下回るときには、ステッ
プ28へ進んでエリア別学習補正値P HOSSXに最小値SMIN
をセットすることによって、最小値SMINを下回るエリア
別学習補正値P HOSSXが設定されることを回避する。
このようにして、一律学習補正値P HOSMを基準とした
限界値である最大値SMAXと最小値SMINとの間にエリア別
学習補正値P HOSSXを制限するようにすれば、キャニス
タバージや過渡時のベース空燃比制御エラーなどによっ
て大きく空燃比がずれて、第2の空燃比センサ21の出力
がなかなか反転せず、ステップ18で一律学習補正値P HO
SMが大きく補正されるような状態のときに、これに連動
してエリア別学習補正値P HOSSXが大きく修正されるこ
とを防止できることになる。従って、キャニスタパージ
や過渡時のベース空燃比制御エラーなどがあっても、エ
リア別学習補正値P HOSSXがこれに同調して変化するこ
とを抑止でき、エリア毎の補正要求量の違いを学習させ
ることができるので、キャニスタパージや過度時のベー
ス空燃比制御エラーなどがあったときの学習値が、キャ
ニスタパージのない定常運転時に用いられても空燃比制
御性が大きく悪化することを防止できる。
ステップ29ではステップ23又は24で修正され、ステッ
プ26,28で限界値内に制限されたエリア別学習補正値P H
OSSXでエリア別学習補正値マップの対応する運転領域に
記憶されたエリア別学習補正値P HOSSXを書き換える。
ステップ30では、以上のようにして更新演算された一
律学習補正値P HOSMとエリア別学習補正値P HOSSXとを
加算して第1の空燃比センサ19の出力に基づく空燃比制
御量である空燃比フィードバック補正係数αを、第2の
空燃比センサ21の出力に基づいて補正するための値に相
当する比例分補正量P HOSを演算する。
次にステップ31へ進み、第1の空燃比センサ19による
リッチ,リーン判定を行い、リーン→リッチの反転時に
はステップ32へ進んで、空燃比フィードバック補正係数
α設定用のリッチ反転時に与える減少方向の比例分PR
基準値PROから前記空燃比制御補正量P HOSを減少した値
で更新する。次いで、ステップ33で空燃比フィードバッ
ク補正係数αを現在値から前記比例分PRを減じた値で更
新する。
又、リッチ→リーンの反転時にはステップ34へ進み、
空燃比フィードバック補正係数α設定用のリーン反転時
に与える増加方向の比例分PLを基準値PLOに空燃比制御
補正量P HOSを加算した値で更新する。次いで、ステッ
プ35で空燃比フィードバック補正係数αを現在値に前記
比例分PLを加算した値で更新する。
また、ステップ13で第1の空燃比センサ19の出力が反
転時でないと判定された時には、ステップ36へ進んで第
1の空燃比センサ19の出力に基づくリッチ,リーン判定
を行い、リッチ時はステップ37へ進んで空燃比フィード
バック補正係数αを現在値から積分分IRを減少した値で
更新し、リーン時はステップ38へ進んで積分分ILを加算
した値で更新する。
ここで、ステップ31〜ステップ38の部分でステップ3
2,ステップ34による補正を除いて空燃比フィードバック
補正係数αを設定する機能が第1の空燃比センサ19によ
る空燃比制御量演算手段に相当し、ステップ32,ステッ
プ34を含めてステップ31〜ステップ38の部分が空燃比制
御量補正設定手段に相当する。
かかる構成とすれば、一律学習補正値P HOSMによって
学習を行う全運転領域での学習を進行させて基準値への
収束を促進できると共に、エリア別学習補正値P HOSSX
によるエリア別に異なる精度の高い学習を行うことがで
きる。
尚、第6図及び第7図は、それぞれ一律学習補正値P
HOSM及びエリア別学習補正値P HOSSXが更新されていく
様子を示したものである。
尚、本実施例では第1の空燃比センサ19の検出値に基
づく空燃比フィードバック制御を基調としつつ、その空
燃比フィードバック補正係数の比例分を第2の空燃比セ
ンサの検出値に基づいて補正するものに適用した例を示
したが、これに限らずそれぞれの空燃比センサによって
空燃比フィードバック補正係数を設定し、双方の値を合
成して得た空燃比フィードバック補正係数に使用した
り、第1の空燃比センサによる空燃比フィードバック制
御を行いつつ、リッチ,リーン判定の基準値SLや出力遅
延時間を第2の空燃比センサの検出で補正したりするよ
うなものにも適用できる。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、排気浄化用触媒
の上流側及び下流側に空燃比センサを備え、これら両空
燃比センサの検出値に基づいて空燃比制御を行うものに
おいて、下流側空燃比センサの出力に基づいて設定され
る空燃比制御補正量の学習補正量を、全運転領域一律に
学習補正される一律学習補正量と、細分された運転領域
毎に学習補正されるエリア別学習補正量とで設定する構
成とし、かつ、一律学習補正量を基準とする限界値に前
記エリア別学習補正量を制限するようにしたので、キャ
ニスタパージによる空燃比ずれなどが誤学習されること
を抑止しつつ、学習の進行促進と学習の精度向上との両
立を図って排気性状や運転性能を良好に維持できるもの
である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示すブロック図、第2図は本発
明の一実施例の構成を示す図、第3図は同上実施例の燃
料噴射量設定ルーチンを示すフローチャート、第4図は
同じく空燃比フィードバック補正係数設定ルーチンを示
すフローチャート、第5図(A),(B)はそれぞれ一
律学習補正値マップとエリア別学習補正値マップの運転
領域を示す図、第6図及び第7図はそれぞれ一律学習補
正値とエリア別学習補正値の更新される様子を示す線図
である。 11……内燃機関、12……吸気通路、15……燃料噴射弁、
16……コントロールユニット、19……第1の空燃比セン
サ、20……三元触媒、21……第2の空燃比センサ
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/14 310

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の排気通路に備えられた排気浄化
    用触媒の上流側及び下流側にそれぞれ設けられ、空燃比
    によって変化する排気中特定気体成分の濃度に感応して
    出力値が変化する第1及び第2の空燃比センサと、 前記第1の空燃比センサの出力値に基づいて空燃比制御
    量を演算する空燃比制御量演算手段と、 機関運転状態の全エリアについて前記空燃比制御量を一
    律に補正するための一律学習補正量を記憶した書き換え
    可能な一律学習補正量記憶手段と、 機関運転状態のエリア毎に前記空燃比制御量を補正する
    ためのエリア別学習補正量を記憶した書き換え可能なエ
    リア別学習補正量記憶手段と、 実際の機関運転状態に基づいて前記エリア別学習補正量
    記憶手段から対応する機関運転状態のエリアのエリア別
    学習補正量を検索するエリア別学習補正量検索手段と、 前記第2の空燃比センサの出力値に基づいて前記空燃比
    制御量を補正する空燃比制御補正量を演算する空燃比制
    御補正量演算手段と、 前記空燃比制御補正量演算手段で演算された空燃比制御
    補正量,前記一律学習補正量記憶手段に記憶されている
    一律学習補正量、及び前記エリア別学習補正量検索手段
    で検索されたエリア別学習補正量に基づいて前記空燃比
    制御量演算手段で演算された空燃比制御量を補正して最
    終的な空燃比制御量を設定する空燃比制御量補正設定手
    段と、 該空燃比制御量補正設定手段で設定された最終的な空燃
    比制御量に基づいて機関吸入混合気の空燃比を制御する
    空燃比制御手段と、 機関運転状態のエリア毎に前記空燃比制御補正量演算手
    段で演算された空燃比制御補正量を学習して前記エリア
    別学習補正量記憶手段のエリア別学習補正量を修正して
    書き換えるエリア別学習補正量修正手段と、 前記空燃比制御補正量演算手段で演算される空燃比制御
    補正量の運転領域全エリアにおける平均レベルを学習
    し、一律学習補正量記憶手段に記憶されている一律学習
    補正量を修正して書き換える一律学習補正量修正手段
    と、 前記一律学習補正量修正手段で一律学習補正量を修正し
    た分を前記エリア別学習補正量記憶手段に記憶されてい
    るエリア別学習補正量から逆方向に修正してエリア別学
    習補正量記憶手段のエリア別学習補正量を書き換える第
    2のエリア別学習補正量修正手段と、 前記一律学習補正量記憶手段に記憶されている一律学習
    補正量を基準値とする限界値に前記エリア別学習補正量
    記憶手段にエリア毎に記憶されるエリア別学習補正量を
    制限するエリア別学習補正量制限手段と、 を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の空燃比
    制御装置。
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