JPH0656121B2 - 内燃機関の学習制御装置 - Google Patents

内燃機関の学習制御装置

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JPH0656121B2
JPH0656121B2 JP26279087A JP26279087A JPH0656121B2 JP H0656121 B2 JPH0656121 B2 JP H0656121B2 JP 26279087 A JP26279087 A JP 26279087A JP 26279087 A JP26279087 A JP 26279087A JP H0656121 B2 JPH0656121 B2 JP H0656121B2
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尚己 冨澤
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株式会社ユニシアジェックス
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、内燃機関の空燃比(燃料噴射量),点火時
期,アイドル回転数等のフィードバック制御系の学習制
御装置に関する。
〈従来の技術〉 従来の内燃機関の学習制御装置としては、特開昭59−
203828号公報,特開昭59−211738号公
報,特開昭60−90944号公報,特開昭61−19
0141号公報等に示されているものがある。
これらは、機関の運転状態に基づき空燃比等の制御目標
値に対応させて設定される基本制御量を制御目標値と実
際値とを比較しつつ比例・積分制御などにより設定され
るフィードバック補正値により補正して制御量を演算
し、この制御量の制御を行って空燃比等を制御目標値に
フィードバック制御するものにおいて、フィードバック
制御中のフィードバック補正値の基準値からの偏差を機
関運転状態のエリア毎に学習してエリア別学習値を定
め、制御量の演算にあたって、基本制御量をエリア別学
習値により補正して、フィードバック補正値による補正
なしで演算される制御量により得られるものを制御目標
値に一致させるようにし、フィードバック制御中はこれ
をさらにフィードバック補正値により補正して制御量を
演算するものである。
これによれば、フィードバック制御中は過渡運転時にお
けるフィードバック制御の追従遅れをなくすことがで
き、フィードバック制御停止時においては所望の制御出
力を正確に得ることができる。
従って、電子制御燃料噴射装置等の構成部品のバラツキ
を吸収し、また機関の充填効率等の経年変化や大気圧,
温度,湿度等の使用環境条件の変化等を補正して長期に
わたって機関の最高性能を維持してゆくために用いられ
ている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、このような従来の学習制御装置は、デー
タマップによるいわゆる繰返し学習方式、つまり、機関
運転状態によりデータマップ格子区分を設定し、各学習
エリアにおけるフィードバック制御偏差量を繰返し学習
経験により更新してゆく方式であったため、学習補正精
度を高めるために各学習エリア区分を細かく設定する
と、学習の更新スピードが遅くなるという欠点があっ
た。つまり、学習補正精度と学習スピードとが相反する
条件となっているのであった。
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、学習補正精
度を高めつつ学習スピードを大幅に向上させることので
きる内燃機関の学習制御装置を提供することを目的とす
る。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明は、上記の目的を達成するため、第1図に示すよ
うに、下記のA〜Kの手段を含んで内燃機関の学習制御
装置を構成する。
(A)内燃機関の制御対象の制御目標値に対応する基本制
御量を設定する基本制御量設定手段 (B)制御目標値と実際値とを比較して制御目標値に実際
値を近づける方向にフィードバック補正値を所定の量増
減して設定するフィードバック補正値設定手段 (C)複数の要因別学習値を記憶する書換え可能な要因別
学習値記憶手段 (D)前記基本制御量を前記フィードバック補正値及び前
記複数の要因別学習値に基づきこれらに応じてそれぞれ
設定された演算式で補正して制御量を演算する制御量演
算手段 (E)前記制御量に応じて作動し内燃機関の制御対象を制
御する制御手段 (F)前記フィードバック補正値の基準値からの偏差を検
出する偏差検出手段 (G)前記偏差の要因を偏差検出時の機関運転状態に関す
る情報及び偏差に関する情報のうち少なくとも1つを基
に分析し前記偏差を当該情報によって定まる割合で要因
別の複数のパラメータに分離する要因分析手段 (H)前記偏差検出手段による偏差検出時に前記制御量演
算手段により演算された制御量と前記要因分析手段によ
り分離された複数のパラメータに基づいた複数の要因別
学習値に基づいて前記基本制御量を補正演算して得た制
御量との差に基づき要因分析結果の正否を判定する要因
分析結果正否判定手段 (I)該要因分析結果正否判定手段による判定結果に基づ
き前記差を減少させる方向に前記要因分析手段で分離し
た複数のパラメータを増減修正する要因分析修正手段 (J)該要因分析修正手段による複数のパラメータの増減
修正を所定の上下限範囲に規制する要因分析修正規制手
段 (K)前記要因分析修正手段による修正結果の前記複数の
パラメータのそれぞれに基づき前記要因別学習値記憶手
段の要因別学習値を修正して書換える要因別学習値更新
手段 〈作用〉 基本制御量設定手段Aは、内燃機関の制御対象の制御目
標値に対応する基本制御量を設定し、フィードバック補
正値設定手段Bは、制御目標値と実際値とを比較して制
御目標値に実際値を近づける方向にフィードバック補正
値を例えば比例・積分制御に基づいて所定の量増減して
設定する。そして、制御量演算手段Dは、基本制御量を
フィードバック補正値で補正し、さらに要因別学習値記
憶手段Cに記憶されている複数の要因別学習値に基づき
これらに応じてそれぞれ設定された最適な演算式で補正
することにより、制御量を演算する。そして、この制御
量に応じて制御手段Eが作動し、内燃機関の制御対象を
制御する。
一方、偏差検出種だFは、フィードバック補正値の基準
値からの偏差を検出している。そして、要因分析手段G
は、偏差を与えるに至った要因を偏差検出時の機関運転
状態に関する情報及び偏差に関する情報(偏差量、偏差
方向、偏差速度、偏差変化方向等の情報)のうち少なく
とも1つを基に所定の分析ルールに従って推論的に分析
し、その分析結果に基づき偏差を要因別の複数のパラメ
ータに分離する。
要因分析結果正否判定手段Hは、偏差を検出したときに
フィードバック補正して設定された制御量と、基本制御
量を要因分析結果の要因別学習値に基づいて補正して得
た制御量と、の差に基づいて要因分析結果の正否を判定
する。そして、要因分析修正手段Iは、この要因分析結
果の正否に基づいて前記の差を減少させる方向に前記複
数のパラメータを修正するが、この複数のパラメータの
修正は、要因分析修正規制手段Jにより所定の上下限範
囲内に規制され、この修正結果によって要因別学習値更
新手段Kが要因別学習値記憶手段Cの要因別学習値を修
正して書換えてゆく。
即ち、要因分析手段Gが、フィードバック補正値の基準
値からの偏差を要因別の複数のパラメータに分離する
と、要因分析結果正否判定手段Hがこの分析結果に基づ
く要因別学習値によって制御量を演算して、フィードバ
ック補正に基づく制御量と比較することにより、要因分
析による学習結果が、フィードバック補正による目標値
に実際値を近づける方向の補正と一致しているか否か
(フィードバック補正値なしで要因別学習値のみを用い
ることにより制御目標に制御対象が制御されるか否か)
を判定し、要因分析が不的確でフィードバック補正によ
る補正と一致しないときにはこの差を減少させるように
要因分析修正手段Iが要因別の複数のパラメータを修正
するが、この修正によって前記複数のパラメータが所定
の上下限範囲外となることがないように規制して、誤修
正による学習不良を回避した上で修正結果を要因別学習
値更新手段Kが要因別学習値記憶手段Cに記憶させる。
このように、フィードバック制御の偏差(エラー量)を
検出し、これを各種情報とデータベースとを用いて推論
して要因分析すると共に、この要因分析が実際値を制御
目標に近づける補正となるように修正しかつこの修正が
所定の限界を越えないようにして、各々の要因に適した
演算式で精度良く補正することで、学習補正精度と学習
スピードとを両立させるのである。
〈実施例〉 以下に、本発明に係る学習制御装置を、電子制御燃料噴
射装置を有する内燃機関の空燃比のフィードバック制御
系に適用した実施例を説明する。
第2図において、機関1には、エアクリーナ2から吸気
ダクト3,スロットル弁4及び吸気マニホールド5を介
して空気が吸入される。吸気マニホールド5のブランチ
部には各気筒毎に制御手段としての燃料噴射弁6が設け
られている。燃料噴射弁6はソレノイドに通電されて開
弁し通電停止されて閉弁する電磁式燃料噴射弁であっ
て、後述するコントロールユニット12からの駆動パルス
信号により通電されて開弁し、図示しない燃料ポンプか
ら圧送されてプレッシャレギュレータにより所定の圧力
に調整された燃料を噴射供給する。尚、この例はマルチ
ポイントインジェクションシステムであるが、スロット
ル弁の上流などに全気筒共通に単一の燃料噴射弁を設け
るシングルポイントインジェクションシステムであって
もよい。
機関1の燃焼室には点火栓7が設けられていて、これに
より火花点火して混合気を着火燃焼させる。
そして、機関1からは、排気マニホールド8,排気ダク
ト9,三元触媒10及びマフラー11を介して排気が排出さ
れる。三元触媒10は、排気成分中のCO,HCを酸化
し、また、NOを還元して、他の無害な物質に転換す
る排気浄化装置であり、混合気を理論空燃比で燃焼させ
たときに両転換効率が最も良好なものとなる。
コントロールユニット12は、CPU,RO,RAM,A
/D変換器及び入出力インタフェイスを含んで構成され
るマイクロコンピュータを備え、各種のセンサからの入
力信号を受け、後述の如く演算処理して、燃料噴射弁6
の作動を制御する。
前記各種のセンサとしては、吸気ダクト3中に熱線式あ
るいはフラップ式のエアフローメータ13が設けられてい
て、吸入空気流量Qに応じた電圧信号を出力する。
また、クランク角センサ14が設けられていて、4気筒の
場合、クランク角 180゜毎の基準信号とクランク角1゜
又は2゜毎の単位信号とを出力する。ここで、基準信号
の周期、あるいは所定時間内における単位信号の発生数
を計測することにより、機関回転数Nを算出可能であ
る。
また、機関1のウォータジャケットの冷却水温Twを検
出する水温センサ15等が設けられている。
さらに、排気マニホールド8の集合部にOセンサ16が
設けられ、排気中のO濃度を介して機関1に吸入され
る混合気の空燃比を検出する。尚、Oセンサ16として
特願昭62−65844号で提案しているNO還元触
媒層付のものを用いるとより正確な検出が可能となる。
ここにおいて、コントロールユニット12に内蔵されたマ
イクロコンピュータのCPUは、第3図〜第5図にフロ
ーチャートとして示すROM上のプログラム(燃料噴射
量演算ルーチン,空燃比フィードバック制御ルーチン,
最適学習ルーチン)に従って演算処理を行い、燃料噴射
を制御する。
尚、基本制御量設定手段,フィードバック補正値設定手
段,制御量演算手段,偏差検出手段,要因分析手段,要
因別学習値更新手段,要因分析結果正否判定手段,要因
分析修正手段及び要因分析修正規制手段としての機能
は、前記プログラムにより達成される。また、要因別学
習値記憶手段としては、RAMを用い、かつバックアッ
プ電源によりエンジンキースイッチのOFF後も記憶内
容を保持させる。
次に第3図〜第5図のフローチャートを参照しつつコン
トロールユニット12内のマイクロコンピュータの演算処
理の様子を説明する。
第3図は燃料噴射量演算ルーチンで、所定時間毎に実行
される。
ステップ1(図にはS1と記してある。以下同様)では
エアフローメータ13からの信号に基づいて検出される吸
入空気流量Q,クランク角センサ14からの信号に基づい
て算出される機関回転数N,水温センサ15からの信号に
基づいて検出される水温Tw等を入力する。
ステップ2では吸入空気流量Qと機関回転数Nとから単
位回転当りの吸入空気量に対応する基本燃料噴射量Tp
=K・Q/N(Kは定数)を演算する。このステップ2
の部分が基本制御量設定手段に相当する。
ステップ3では水温Twに応じた水温補正係数KTW,機
関回転数Nと基本燃料噴射量Tpに応じた空燃比補正係
数KMRなどを含む各種補正係数COEF=1+KTW+K
MR+…を設定する。
ステップ4では後述する第4図の空燃比フィードバック
制御ルーチンによって設定されている最新の空燃比フィ
ードバック補正係数α(基準値1)を読込む。
ステップ5ではバッテリ電圧に基づいて電圧補正分Ts
を設定する。これはバッテリ電圧の変動による燃料噴射
弁6の噴射流量変化を補正するためのものである。
ステップ6では要因別学習値記憶手段としてのRAMの
所定アドレスから要因別学習値X1,Xを読込む。尚、
学習が開始されていない時点では、初期値として、X
=0,X=1を記憶させてある。
ステップ7では燃料噴射量Tiを次式に従って演算す
る。このステップ7の部分が制御量演算手段に相当す
る。
Ti=X・Tp・COEF・α+(Ts+X) ステップ8では演算されたTiを出力用レジスタにセッ
トする。これのより予め定めた機関回転同期(例えば1
回転毎)燃料噴射タイミングになると、最新にセットさ
れたTiのパルス巾をもつ駆動パルス信号が燃料噴射弁
6に与えられて、燃料噴射が行われる。
第4図は空燃比フィードバック制御ルーチンで、回転同
期又は時間同期で実行され、これにより空燃比フィード
バック補正係数αが設定される。従ってこのルーチンが
フィードバック補正値設定手段に相当する。
ステップ11では所定の空燃比フィードバック制御条件が
成立しているか否かを判定する。ここで、所定の空燃比
フィードバック制御条件とは、機関回転数Nが所定値以
下で、かつ負荷を表わす基本燃料噴射量Tpが所定値以
下であることを条件とする。かかる条件が満たされてい
ない場合はこのルーチンを終了する。この場合、空燃比
フィードバック補正係数αは前回値(又は基準値1)に
クランプされ、空燃比フィードバック制御が停止され
る。これは、高回転又は高負荷領域では空燃比フィード
バック制御を停止し、前記空燃比補正係数KMRによりリ
ッチな出力空燃比を得て、排気温度の上昇を抑制し、機
関1の焼付きや三元触媒10の焼損などを防止するためで
ある。
空燃比フィードバック制御条件の成立時は、ステップ12
以降へ進む。
ステップ12ではOセンサ16の出力電圧V02を読込む、
次のステップ13で理論空燃比相当のスライスレベル電圧
refと比較することにより実際の空燃比が理論空燃比
よりもリッチ状態であるか或いはリーン状態であるかを
判定する。即ち、本実施例において、制御対象とは機関
吸入混合気の空燃比であり、制御目標とは理論空燃比で
ある。
空燃比がリーン(V02<Vref)のときは、ステップ13
からステップ14へ進んでリッチからリーンへの反転時
(反転直後)であるか否かを判定し、反転時にはステッ
プ15へ進んで後述する第5図の最適学習ルーチンのため
前回の空燃比フィードバック補正係数αの基準値1から
の偏差をa=α−1として記憶した後、ステップ16へ進
んで空燃比フィードバック補正係数αを前回値に対し所
定の比例係数P分増大させる。反転時以外はステップ17
へ進んで、空燃比フィードバック補正係数αを前回値に
対し所定の積分定数I分増大させ、こうして空燃比フィ
ードバック補正係数αを一定の傾きで増大させる。尚、
P≫Iである。
空燃比がリッチ(V02<Vref)のときは、ステップ13
からステップ18へ進んでリーンからリッチへの反転時
(反転直後)であるか否かを判定し、反転時にはステッ
プ19へ進んで後述する第5図の最適学習ルーチンのため
前回の空燃比フィードバック補正係数αの基準値1から
の偏差をb=α−1として記憶した後、ステップ20へ進
んで空燃比フィードバック補正係数αを前回値に対し所
定の比例係数P分減少させる。反転時以外はステップ21
へ進んで、空燃比フィードバック補正係数αを前回値に
対し所定の積分定数I分減少させ、こうして空燃比フィ
ードバック補正係数αを一定の傾きで減少させる。
第5図は最適学習ルーチンで、所定時間毎に実行され、
これにより要因別学習値X1,Xが設定・更新される。
ステップ31では所定の学習条件が成立しているか否かを
判定する。ここで、所定の学習条件とは、空燃比のフィ
ードバック制御中であり、かつOセンサ16のリッチ・
リーン信号が適当な周期で反転していることを条件とす
る。かかる条件が満たされていない場合はこのルーチン
を終了する。
所定の学習条件が成立した場合は、ステップ32へ進んで
センサ16の出力電圧V02が反転したか否かを判定
し、反転時以外はステップ33へ進んでそのときの機関運
転状態のデータとして機関回転数Nと基本燃料噴射量T
pとをサンプリングする。
センサ16の出力電圧の反転時は、最適学習のため、
ステップ34へ進んで前述のaとbとの平均値を求める。
このとき、a,bは、第6図に示すように空燃比フィー
ドバック補正係数αの増減方向の反転から反転までの空
燃比フィードバック補正係数αの基準値1からの偏差の
上下のピーク値であり、これらの平均値を求けることに
より、空燃比フィードバック補正係数αの基準値1から
の平均的な偏差Δαを検出している。
従って、第4図のステップ15,19と第5図のステップ34
の部分が偏差検出手段に相当する。
次にステップ35へ進んでOセンサ16の出力電圧V02
反転する間の機関回転数N及び基本燃料噴射量Tpの動
き(N1,N…,Tp1,Tp…)を読出し、機関運転
状態(N,Tp)を特定する。
次にステップ36へ進んで機関運転状態(N,Tp)のエ
リアよりマップを参照して各エリアに割付けられた学習
重み付けパラメータK1,Kを検索する。但し、K
は1以下である。
ここで、偏差Δαを与えるに至った要因は、主に燃料噴
射弁6に起因するもの(以下F/I要因という)と、空
気密度変化などを含むエアフローメータ13に起因するも
の(以下Q要因)とに分け、それぞれの占める割合をK
1,Kで表わすのである。
そして、経験則から低回転低負荷領域ではF/I要因が
大きく、高回転高負荷でQ要因が大きいなどと推定し
て、各エリアにK1,Kの値を割付けておき、このマッ
プを参照することで、機関運転状態を基に要因分析を行
うのである。
これにより、偏差Δαを、F/I要因のパラメータK
・Δαと、Q要因のパラメータK・Δαとに分離する
ことが可能となり、次のステップ37ではΔα=K・Δ
α,Δα=K・Δαとして、各パラメータに分離す
る。
従って、ステップ35〜37の部分が要因分析手段に相当す
る。
尚、要因分析は、このように機関運転状態に関する情報
を基に行う他、偏差量、偏差方向、偏差速度、偏差変化
方向等の偏差に関する情報に基づき、それらのデータベ
ースから推論して行うようにしてもよい。
次にステップ38へ進んでRAM上の所定アドレスに記憶
してある要因別学習値X1,Xを読出し、次式の如く、
一方のF/I要因の学習値Xに偏差ΔαをM分加
算して更新し、他方のQ要因の学習値Xに偏差Δα
をM分加算して更新する。M1,Mは学習重み付け係
数である。
=X+M・Δα=X+M・Δα次に次にステップ39へ進ん
で、上記ステップ38で更新した要因別学習値X1,X
用いて燃料噴射量Tiを演算する。但し、このときの燃
料噴射量Tiの演算式には、下記に示すように空燃比フ
ィードバック補正係数αが含められず、フィードバック
補正係数αなしでかつ今回更新した要因別学習値X1,X
を用いて燃料噴射量Tiが演算される。
TI=X・Tp・COEF+(Ts+X) 次のステップ40では、偏差Δαを検出したときに第3図
の燃料噴射演算ルーチンで演算された燃料噴射量Tiを
読込んでこの値をMTiとする。上記偏差Δαを検出し
たときの燃料噴射量Tiとは、例えば空燃比フィードバ
ック補正係数αの上下のピーク値をとったときのそれぞ
れ燃料噴射量Tiの平均値とする。
次にステップ41へ進んでステップ39で空燃比フィードバ
ック補正係数αなしで演算した燃料噴射量Tiと、ステ
ップ40で読込んだ要因別学習値X1,Xの更新の基礎と
なった空燃比フィードバック補正係数αを用いて設定さ
れた燃料噴射量MTiとを比較し、要因分析の正否を判
定する。従って、このステップ40,40 の部分が要因分析
結果正否判定手段に相当する。
ここで、Ti≒MTiであると判定された場合には、今
回要因分析して更新した要因別学習値X1,X(若しく
は後述のように増減修正して得た要因別学習値X1,
)を用いれば、空燃比フィードバック補正係数αを
用いなくとも、演算された燃料噴射量Ti相当の燃料を
機関1に噴射供給することで略理論空燃比相当の混合気
を得ることが判別されるので、ステップ46へ進んでステ
ップ38で設定した要因別学習値X1,Xをバックアップ
RAMに書込む。
なぜなら、空燃比フィードバック補正係数αは、実際の
空燃比を目標空燃比である理論空燃比に近似させるよう
に設定されるものであるため、ステップ40で読込んだ燃
料噴射量MTiは略理論空燃比相当の燃料噴射量である
と言え、これに対し、今回の要因分析結果から得た要因
別学習値X1,Xを用い空燃比フィードバック補正係数
αを用いないで演算した燃料噴射量Tiがこの理論空燃
比相当の燃料噴射量MTiと略イコールであれば、要因
分析結果により空燃比フィードバック補正係数αなしで
目標である理論空燃比を略得られることになり、正しく
要因分析されて学習が的確であることが判明する。
一方、ステップ41でTi≪MTi或いはTI≫MTiで
あると判定された場合には、空燃比フィードバック補正
係数αなしで今回要因分析してステップ38で得た要因別
学習値X1,Xを用いて燃料噴射量Tiを演算したので
は、目標である理論空燃比を得ることができないことが
判明する。即ち、空燃比フィードバック補正して得た燃
料噴射量MTiよりもステップ39で演算した燃料噴射量
Tiが少ないときには、実際の燃料噴射量Tiの設定に
際して、空燃比フィードバック補正係数αで燃料噴射量
Tiを増量補正する必要があり、一方、燃料噴射量MT
iよりもステップ39で演算した燃料噴射量Tiが多いと
きには空燃比フィードバック補正係数αで燃料噴射量T
iを減少補正する必要があるものである。
従って、このように空燃比フィードバック補正係数αに
よって理論空燃比相当の燃料噴射量Tiに補正される状
態では、要因分析結果が不良であると言え、この場合に
はステップ42若しくはステップ44へ進んで、空燃比フィ
ードバック補正係数αなしで理論空燃比相当の燃料噴射
量Tiが得られるように要因別学習値X1,Xを以下に
説明するようにして増減する。
ステップ41でTi≪MTiであると判定された場合に
は、ステップ38で得た要因別学習値X1,Xのみを用い
空燃比フィードバック補正係数αを用いないで燃料噴射
量Tiを演算した場合には燃料量が不足して空燃比がリ
ーン化する状態であるので、ステップ42へ進んでステッ
プ38で得た要因別学習値X1,Xにそれぞれ微小値ΔX
1,ΔXを加算して新たな要因別学習値X1,Xとし
(X←X+ΔX、X←X+ΔX)、燃料噴
射量Tiが要因別学習値X1,Xによってより増量補正
されるようにする。
そして、次のステップ43では、ステップ42で増大補正し
た要因別学習値X1,Xの何れかが所定の上限リミッタ
に達したか否かを判定し、要因別学習値X1,Xの何れ
もが所定の上限リミッタに達していないと判定されたと
きには、再びステップ39へ戻り、上限リミッタに達する
か若しくはTi≒MTiとなるまでステップ42における
要因別学習値X1,Xの増大修正を繰り返し、上限リミ
ッタに達したときには、ステップ46へ進むことにより要
因別学習値X1,Xの増大修正を直ちに停止して、その
ときの値をバックアップRAMに書込む。
このように、要因分析正否の判定に基づく増大修正の結
果が所定の上限リミッタを越えないようにすれば、誤修
正によって要因別学習値X1,Xが異常値に増大修正さ
れることを回避でき、誤学習による機関運転性の悪化を
防止できるものである。
尚、上記RAMはバックアップメモリーであり、エンジ
ンキースイッチのOFF後も記憶内容が記憶保持され
る。従って、ステップ46の部分が要因別学習値更新手段
に相当する。
一方、ステップ41でTi≫MTiであると判定された場
合には、ステップ38で要因別学習値X1,Xのみを用い
空燃比フィードバック補正係数αを用いないで燃料噴射
量Tiを演算した場合には燃料量が過剰で空燃比がリッ
チ化する状態であるので、ステップ44へ進んでステップ
38で得た要因別学習値X1,Xからそぞれ微小値ΔX1,
ΔXを減算して新たな要因別学習値X1,Xとし(X
←X+ΔX1、X←X+ΔX2)、燃料噴射量T
iが要因別学習値X1,Xによってより減量補正される
ようにする。
そして、次のステップ45では、ステップ44で減少補正し
た要因別学習値X1,Xの何れかが所定の下限リミッタ
に達したか否かを判定し、要因別学習値X1,Xの何れ
もが所定の下限リミッタに達していないと判定されたと
きには、再びステップ39へ戻り、下限リミッタに達する
か若しくはTi≒MTiとなるまでステップ44における
要因別学習値X1,Xの減少修正を繰り返し、下限リミ
ッタに達したときには、ステップ46へ進むことにより要
因別学習値X1,Xの減少修正を直ちに停止して、その
ときの値をバックアップRAMに書込む。このようにし
て、前述の増大修正の場合と同様の誤修正によって要因
別学習値X1,Xが異常値に減少修正されることを回避
できるものである。
従って、上記ステップ42及びステップ44の部分が要因分
析修正手段に相当すると共に、ステップ43及びステップ
45の部分が要因分析修正規制手段に相当する。
尚、ステップ43若しくはステップ45で要因別学習値X1,
の修正結果が所定の上下限リミッタに達したことが
判定されたときに、増減修正前の値即ちステップ38での
設定結果をバックアップRAMに書込むようにしても良
い。
このようにして、F/I要因の学習値XとQ要因の学
習値Xとが定まるわけであるが、これらを基にした補
正は、第3図のステップ7で示した如く、要因別に最適
な演算式で行われる。
即ち、F/I要因の学習値Xについては基本燃料噴射
量Tpに対する加算項として、Q要因の学習値Xにつ
いては基本燃料噴射量Tpに対する掛算項として、演算
式が設定され、これにより最適な修正が行われる。
第7図は、本学習制御による効果として、□印の+16%
のリッチ傾向のエンジンが4回程度の学習で●印のバラ
ツキ中央値のエンジンに近づいてゆく様子と、△印の−
16%のリーン傾向のエンジンが3回程度の学習で●印の
バラツキ中央値エンジンに近づいてゆく様子を示したも
ので、本学習制御による学習スピードの向上が明瞭に示
されている。
尚、本実施例では、電子制御燃料噴射装置として、エア
フローメータを有して吸入空気流量を検出するあわゆる
L−Jetro方式のものを示したが、吸気マニホールド負
圧を検出するいわゆるD−Jetro方式、あるいはスロッ
トル弁開度(α)と機関回転数(N)によるいわゆるα
−N方式等各種のシステムに適用し得る。
また、空燃比のフィードバック制御のみならず、ノッキ
ング検出による点火時期制御や、補助空気弁を介しての
アイドル回転数のフィードバック制御にも適用できるも
のである。
〈発明の効果〉 以上説明したように本発明によれば、従来の如くエリア
別に学習する方式ではなく、偏差を生じるに至った要因
を分析すると共に、分析結果の正否判定に基づいて要因
別学習値を修正しかつこの修正を所定の上下限界範囲に
規制して学習する方式とした。このため、学習スピード
を大幅に向上させることができ、また、分析結果の正否
を判定するので分析の誤りを修正でき、かつ、この修正
結果を所定の上下限界範囲に規制したので誤修正による
学習不良を防止して学習補正の精度を高めることができ
る。更に、このような学習制御により、マッチング工数
の低減,部品管理の簡単化,メンテナンスフリー等を実
現でき、バックアップメモリーの容量も少なくすること
ができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の構成を示す機能ブロック図、第2図は
本発明の一実施例を示すシステム図、第3図〜第5図は
制御内容を示すフローチャート、第6図は空燃比フィー
ドバック補正係数の変化の様子を示す図、第7図は学習
制御の効果を示す図である。 1……機関、6……燃料噴射弁、12……コントロールユ
ニット、13……エアフローメータ、14……クランク角セ
ンサ、16……Oセンサ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内燃機関の制御対象の制御目標値に対応す
    る基本制御量を設定する基本制御量設定手段と、 制御目標値と実際値とを比較して制御目標値に実際値を
    近づける方向にフィードバック補正値を所定の量増減し
    て設定するフィードバック補正値設定手段と、 複数の要因別学習値を記憶する書換え可能な要因別学習
    値記憶手段と、 前記基本制御量を前記フィードバック補正値及び前記複
    数の要因別学習値に基づきこれらに応じてそれぞれ設定
    された演算式で補正して制御量を演算する制御量演算手
    段と、 前記制御量に応じて作動し内燃機関の制御対象を制御す
    る制御手段と、 前記フィードバック補正値の基準値からの偏差を検出す
    る偏差検出手段と、 前記偏差の要因を偏差検出時の機関運転状態に関する情
    報及び偏差に関する情報のうち少なくとも1つを基に分
    析し前記偏差を当該情報によって定まる割合で要因別の
    複数のパラメータに分離する要因分析手段と、 前記偏差検出手段による偏差検出時に前記制御量演算手
    段により演算された制御量と前記要因分析手段により分
    離された複数のパラメータに基づいた複数の要因別学習
    値に基づいて前記基本制御量を補正演算して得た制御量
    との差に基づき要因分析結果の正否を判定する要因分析
    結果正否判定手段と、 該要因分析結果正否判定手段による判定結果に基づき前
    記差を減少させる方向に前記要因分析手段で分離した複
    数のパラメータを増減修正する要因分析修正手段と、 該要因分析修正手段による複数のパラメータの増減修正
    を所定の上下限範囲に規制する要因分析修正規制手段
    と、 前記要因分析修正手段による修正結果の前記複数のパラ
    メータのそれぞれに基づき前記要因別学習値記憶手段の
    要因別学習値を修正して書換える要因別学習値更新手段
    と、 を含んで構成されることを特徴とする内燃機関の学習制
    御装置。
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