JPH0655866B2 - 水密性混和物 - Google Patents

水密性混和物

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JPH0655866B2
JPH0655866B2 JP63005364A JP536488A JPH0655866B2 JP H0655866 B2 JPH0655866 B2 JP H0655866B2 JP 63005364 A JP63005364 A JP 63005364A JP 536488 A JP536488 A JP 536488A JP H0655866 B2 JPH0655866 B2 JP H0655866B2
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勇夫 山崎
千加士 竹谷
武志 坂東
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Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
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Tatsuta Electric Wire and Cable Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は水密性混和物に関するものであり、より詳しく
は、架橋ポリエチレン等で被覆された絶縁電線における
撚線導体間の空隙及び撚線導体と外被絶縁体との間に充
填されて、導体と絶縁体との双方に接着する水密性混和
物に関するものである。
[従来の技術] 従来、架空絶縁電線等の屋外用電線においては、撚線導
体への水の侵入を防止し、応力腐食による導体の劣化を
防止するために、撚線導体間の空隙及び撚線導体と外被
絶縁体との間に水密性混和物が充填されている。
この水密性混和物としては、近年、作業性等を考慮し
て、高粘度のプラスチック混和物が多く用いられてい
る。
しかし、水密性混和物の粘度が高すぎると、撚線導体に
圧入することが困難であるので、素線を撚り合わせる時
に充填しなければならないなど、複雑な製造方法が必要
となり、製造設備も大型化するという問題がある。
そのため、低分子量ポリエチレンやポリエチレンワック
スなどを混入して充填時の溶融粘度を小さくし、撚り合
わせ後の撚線導体に圧入充填できるようにしたものがあ
るが、かかる混和物は導体や絶縁体との接着性が悪く、
かつゴム弾性に乏しいため、この混和物を用いて製造し
た絶縁電線は、初期には水密性があっても、架線時に電
線が屈曲すると、導体と水密性混和物との間で剥離が生
じ、水密性を失うという問題があった。
そこで、撚線導体に圧入充填できる程度の溶融粘度を有
し、しかも導体及び絶縁体との接着性が良く、これを充
填した絶縁電線は屈曲しても水密性を失うことがないと
いう優れた水密性混和物がいくつか開発された。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、このような水密性混和物を用いて製造し
た絶縁電線においては、高温状態で長期間放置した後に
低温下で使用する場合に、皮剥性に難点があることが判
明した。すなわち、製造後夏季に数ケ月間放置した絶縁
電線を冬季に使用すると、導体と水密性混和物との間の
接着力が増加しているため、外被絶縁体を剥ぎ取る際に
水密性混和物が導体上に残り、皮剥ぎ作業の能率が悪い
のである。
本発明の目的は、撚線導体への圧入充填が容易で、導体
及び絶縁体との接着性が良く、しかも、電線製造後長期
間放置しても導体との接着強度の変化しない水密性混和
物を提供する処にある。
[課題を解決するための手段] 本発明の水密性混和物は、エチレン酢酸ビニル共重合体
100重量部に対して、変性ポリオレフィン系接着剤1
〜20重量部と、2−メルカプトベンズイミダゾール
0.005〜0.1重量部とを、配合してなるものであ
る。
水密性混和物のメルトインデックスは5〜200である
のが好ましい。
本発明に用いるエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)
としては、酢酸ビニル(VA)含有量が15〜45重量
%のものが好ましい。その理由は、酢酸ビニル含有量が
15重量%未満のものを充填すると、導体の可撓性が損
われ、45重量%をこえるものを用いると、絶縁体との
接着力が小さくなるからである。
また、本発明に用いるエチレン酢酸ビニル共重合体と
は、1種類のエチレン酢酸ビニル共重合体単独だけでな
く、酢酸ビニル含有量の異なる2種類以上のエチレン酢
酸ビニル共重合体の混合物を含むものである。
さらに、エチレン酢酸ビニル共重合体としては、電源が
屈曲を受けても、それによって生ずるひずみに対応でき
るゴム弾性のあるものが望ましい。
また、本発明に用いる変性ポリオレフィン系接着剤と
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニ
ル共重合体など、各種のポリオレフィンに官能基をグラ
フト重合等により導入し、金属やプラスチックとの接着
性を付与した合成樹脂をいう。
変性ポリオレフィン系接着剤を配合するのは、水密性混
和物の接着力の増大のためであり、接着剤として変性ポ
リオレフィンをベースとしたものを選択する理由は、エ
チレン酢酸ビニル共重合体との相溶性が良いことにあ
る。
なかでも、分子鎖中に、水酸基、アセトキシル基、カル
ボキシル基のうちの少なくとも2種以上の極性基を有す
る変性エチレン酢酸ビニル共重合体から成るものが好ま
しいが、一例としては、下記の化学構造式であらわされ
るエチレン酢酸ビニル共重合体の部分ケン化物から成る
接着剤(武田薬品工業社製、デュミラン、Cタイプ)が
ある。
ただし、X:COOH基を含む。
このような変性ポリオレフィン系接着剤の配合量は、エ
チレン酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、1〜
20重量部である。接着剤の配合量が1重量部未満の場
合は接着効果が乏しく、20重量部をこえる場合は導体
との接着力が強すぎて、絶縁体を剥ぎ取る時に、水密性
混和物が、導体に接着したまま残る。好ましい配合量は
3〜10重量部である。
なお、変性ポリオレフィン系接着剤としては、前記デュ
ミランのほか、たとえばアドマー(三井石油化学工業
(株)商品名)があるが、これを用いる場合は、エチレン
酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、3〜10重
量部配合するのが好ましい。
本発明に用いる2−メルカプトベンズイミダゾールは、
比重が1.42前後で融点が280℃以上のものであ
り、スミライザーMB(住友化学社製)、ノクラックM
B(大内新興社製)、ノンフレックスMBM(精工化学
社製)、アンテージMB(川口化学社製)等として市販
されている。この2−メルカプトベンズイミダゾール
は、水密性混和物と導体との接着強度を安定に維持する
働きがある。
2−メルカプトベンズイミダゾールの配合量は、エチレ
ン酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.00
5〜0.1重量部である。配合量が0.005重量部未
満の場合は、この水密性混和物を用いて製造した絶縁電
線を高温状態で長期間放置した後に低温下で皮剥ぎ作業
をすると、導体上に水密性混和物が残る。配合量が0.
1重量部を超える場合は、導体との接着性が悪くなり、
水密性が劣る。好ましい配合量は0.01〜0.06重
量部である。
なお、前述したように、水密性混和物のメルトインデッ
クスは5〜200であるのが好ましい。メルトインデッ
クスが5に満たないものは、撚線導体内へ充填するのに
過大な圧力を必要とし、製造設備が大型化するので好ま
しくない。一方、メルトインデックスが200を超える
水密性混和物を用いて製造した絶縁電線においては、使
用温度が高くなった時に軟化したり、適下したりするお
それがあるだけでなく、スリーブによる導体接続部の抗
張力も低下するので好ましくない。
水密性混和物のメルトインデックスを上記の好ましい値
とするには、主として、適切なメルトインデックスを有
するエチレン酢酸ビニル共重合体を選択すればよい。
本発明の水密性混和物には、以上に述べた成分の外に必
要に応じて、エチレンエチルアクリレート共重合体(E
EA)、老化防止剤、加工助剤等を配合してもよい。
[発明の効果] 本発明に係る水密性混和物は、架橋ポリエチレン等の絶
縁用樹脂及び導体金属との接着強度が優れているだけで
なく、導体金属との接着強度が、外温の変動にかかわら
ず長期間安定である。従って、絶縁電線の水密用の充填
剤として使用すれば、製造された電線は、初期、屈曲後
を問わず、優れた水密性を有する。しかも、絶縁電線を
長期間(特に夏季)放置した後に低温下(例えば冬季)
で使用する場合でも、水密性混和物が外被絶縁体と一体
となって剥離されるので、電気工事の作業性が、一年を
通して常に良好である。
また、水密性混和物のメルトインデックスが5〜200
であれば、撚線導体内への充填が容易であるとともに、
この水密性混和物を用いて製造した絶縁電線において、
使用温度が高い場合でも水密性混和物が適下するおそれ
がない。
[実施例] 次に、実施例および比較例により本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるも
のではない。
実施例1〜5、比較例1〜6 次表に示す実施例及び比較例の組成の水密性混和物をニ
ーダーで混練りし、これを、2.0mmφ硬銅線を19本
撚り合せた導体断面積60mmの撚線導体に充填した後
に、その上に厚さ2.5mmの耐候性架橋ポリエチレンを
押出被覆して水密性の架橋ポリエチレン絶縁電線を作製
した。これらの水密性混和物及び絶縁電線における諸特
性を測定した結果を次表に示す。
表における諸特性は、下記の方法によって測定・評価し
たものである。
(1) メルトインデックス(MI) 水密性混和物についてJIS K 6760 に規定さ
れた方法により、荷重2,160gをかけ、190℃に
おける10分間の流出量を測定した。
(2) 接着性 銅テープ(1mm厚、25mm幅)の上に、水密性混和物の
シート(1mm厚)および架橋剤を入れたポリエチレンの
シート(2mm厚)を、順次貼り合わせ、50kg/cm
圧力下で、170℃、10分間熱したものを試料とする
(ポリエチレンのシートは、水密性混和物のシートに、
一部分貼り合わさずに残す)。引張試験機にて、ポリエ
チレンシートの未貼合せ部を把持し、毎分100mmの速
度で引張った。その結果を以下の基準により評価した。
弱:銅テープと水密性混和物のシートとの間で剥離し、
その強度が0.5kg/25mm幅未満のもの 適:銅テープと水密性混和物のシートとの間で剥離し、
その強度が0.5kg/25mm幅以上のもの 強:水密性混和物のシートが引きちぎれ、銅テープとポ
リエチレンシートの両方に残ったもの (3) 充填性 水密性混和物を撚線導体に圧入充填する際の作業性で評
価した。
(4) 非滴下性 13cm長の絶縁電線の片端3cmの外被絶縁体を剥ぎ取
り、その部分を下にして100℃の恒温槽中に垂直につ
るし、24時間経過後に水密性混和物の滴下の有無を調
べ、その結果を以下の基準により評価した。
Ο:滴下しなかったもの ×:滴下したもの (5) 初期の水密性 2m長の絶縁電線の片端より、0.5kg/cmの水圧を
かけて24時間放置した後、他端よりの漏水の有無を調
べ以下の基準により評価した。
Ο:漏水しなかったもの ×:漏水したもの (6) 屈曲後の水密性 2m長の絶縁電線を自己径の20倍径のマンドレルの半
周に巻付け、しかる後巻戻し、この往復を1回として、
5回屈曲し、その後前記水密性試験と同様の試験を行
い、同様の基準により評価した。
(7) 初期の皮剥性 絶縁電線の外被絶縁体層を電工ナイフで剥離した際に、
撚線導体上に残った水密性混和物の量で、以下の基準に
より評価した。
Ο:水密性混和物が全く残らなかったもの ×:水密性混和物が少しでも残ったもの (8) 加熱後の皮剥性 40℃の恒温槽中で絶縁電線を30日間加熱後、常温で
1日放置し、−10℃まで冷却して前記皮剥性試験と同
様の試験を行ない、同様の基準により評価した。
表から明らかなように、実施例1〜5の水密性混和物及
びそれらを用いて製造した絶縁電線は、いずれも優れた
特性を有するものであった。なお、実施例5において
は、エチレンエチルアクリレート共重合体を配合するこ
とにより、水密性混和物のメルトインデックスを調節し
た。
一方、比較例1の水密性混和物においては、メルトイン
デックスが大きすぎるため、非滴下性が劣った。逆に、
比較例2の水密性混和物においては、メルトインデック
スが小さすぎるため、充填性が劣った。
比較例3の水密性混和物は、2−メルカプトベンズイミ
ダゾールの配合量が小さいため、これを用いて製造した
絶縁電線においては、加熱後の皮剥性が劣った。逆に、
比較例4の水密性混和物は、2−メルカプトベンズイミ
ダゾールの配合量が大きいため、絶縁電線の水密性が劣
った。
比較例5の水密性混和物は、変性ポリオレフィン系接着
剤の配合量が大きいため、これを用いて製造した絶縁電
線においては、初期及び加熱後のいずれの皮剥性も劣っ
た。逆に、比較例6の水密性混和物は、変性ポリオレフ
ィン系接着剤の配合量が少ないため、絶縁電線の水密性
が劣った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:26) (C08L 31/04 23:26) (56)参考文献 特開 昭61−228047(JP,A) 特開 昭62−184042(JP,A) 特開 昭62−265334(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】エチレン酢酸ビニル共重合体100重量部
    に対して、変性ポリオレフィン系接着剤1〜20重量部
    と、2−メルカプトベンズイミダゾール0.005〜
    0.1重量部とを、配合してなる水密性混和物。
  2. 【請求項2】メルトインデックスが5〜200であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の水密性混和物。
JP63005364A 1988-01-12 1988-01-12 水密性混和物 Expired - Lifetime JPH0655866B2 (ja)

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JPH01182337A JPH01182337A (ja) 1989-07-20
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JPH085997B2 (ja) * 1985-03-30 1996-01-24 三菱電線工業株式会社 電線被覆用樹脂組成物
JPS62184042A (ja) * 1986-02-08 1987-08-12 Mitsubishi Cable Ind Ltd 難燃性樹脂組成物
JPH07116333B2 (ja) * 1986-05-12 1995-12-13 三菱電線工業株式会社 耐熱性樹脂組成物

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