JPH0655138A - 導電性塗料層 - Google Patents

導電性塗料層

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JPH0655138A
JPH0655138A JP3088950A JP8895091A JPH0655138A JP H0655138 A JPH0655138 A JP H0655138A JP 3088950 A JP3088950 A JP 3088950A JP 8895091 A JP8895091 A JP 8895091A JP H0655138 A JPH0655138 A JP H0655138A
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MILLION PAINT KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】温度、湿度に影響されず経時的安定性のもと
に、労働省の静電安全指針に示されている漏洩抵抗10
8 〜1011Ω以下の導電性塗料層を形成することを目的
としている。 【構成】導電性塗料層の第1の発明は、50〜150 ミクロ
ンの二次粒子とした導電性ニッケル粉と合成樹脂ビヒク
ルとの比率を0.5 〜1.5 の範囲で均一状態に分散塗布さ
せたことを特徴とするものであり、第2の発明は、第1
の発明では平滑性が得られないので、50〜150 ミクロン
の二次粒子とした導電性ニッケル粉と合成樹脂ビヒクル
との比率を0.5 〜1.5 の範囲で均一状態に分散塗布させ
た下塗り層の上に、20ミクロン以下の一次粒子とした導
電性酸化錫または導電性酸化亜鉛粉と着色料を含有する
合成樹脂ビヒクルとの比率を0.5 〜1.5 の範囲で均一状
態に分散させてなる上塗り層を形成したことを特徴とす
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手術室や電算機室或は
LSI等の電子部品製造工場等における静電気障害の発
生防止のための導電性床塗装時に形成する導電性塗料層
に関するものであり、さらに送電鉄塔の防錆および標識
塗装のほか、石油精製工場、化学工場、塗料工場等にお
ける帯電防止が必要となる装置、機器類および電子機器
類等の外部塗装にも使用できる導電性塗料層に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】前記各種の外部塗装や床塗装時に形成さ
れる従来の導電性塗料層には、特開昭59−14526
2号公報により開示されているように、合成樹脂ビヒク
ル、導電性酸化亜鉛および着色料からなる導電性塗料層
の前記導電性酸化亜鉛が塗料固形分の38〜60重量%
である組成物からなるものや、特公平2−61799号
公報により開示されているように、導電性酸化亜鉛を二
次粒子の状態で均一状に分散させた合成樹脂ビヒクル、
着色料を含有する塗料組成物を下地上に下塗りとして塗
布して形成したもの及び導電性酸化亜鉛を二次粒子の状
態で均一状に分散させた合成樹脂ビヒクル、着色料を含
有する塗料組成物を下地上に下塗りとして塗布して形成
し、導電性酸化亜鉛を一次粒子の状態にして均一状に分
散させた合成樹脂ビヒクル、着色料を含有する塗料組成
物を前記下塗り層に上塗りして形成した導電性塗料層が
公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがこれらの導電
性塗料層はいずれも、労働省の静電安全指針に示されて
いる漏洩抵抗108 〜1011Ω以下を得ることができる
けれども、経時的安定性が得られない。特に層形成素材
がコンクリート、モルタル、スレート板の場合には、含
水率2%〜5%では、107 Ω以下とすることができる
が、乾燥により含水率0%となると漏洩抵抗が1013Ω
以上となり実用性に欠ける点に解決すべき課題があっ
た。
【0004】本発明は、導電性金属粉として導電性ニッ
ケルを一定の条件のもとに使用することにより漏洩抵抗
107 Ω以下の低い漏洩抵抗であって経時的安定性の高
い導電性塗料層を形成することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の導電性塗料層の
第1の発明は、50〜150 ミクロンの二次粒子とした導電
性ニッケル粉と合成樹脂ビヒクルとの比率を0.5 〜1.5
の範囲で均一状態に分散塗布させたことを特徴とするも
のであり、第2の発明は、第1の発明では美感、つや、
平滑性が得られないので、50〜150 ミクロンの二次粒子
とした導電性ニッケル粉と合成樹脂ビヒクルとの比率を
0.5 〜1.5 の範囲で均一状態に分散塗布させた下塗り層
の上に、一次粒子の20ミクロン以下の一次粒子導電性酸
化錫または導電性酸化亜鉛粉と着色料を含有する合成樹
脂ビヒクルとの比率を0.5 〜1.5の範囲で均一状態に分
散させてなる上塗り層を形成したことを特徴とするもの
である。
【0006】
【実施例】次に本発明の下塗りの導電性塗料層の実施例
を、従来の導電性酸化亜鉛を使用した場合と比較して説
明すると、以下の通りである。 試験番号 A0 A1 A2 B1 B2 C2 導電粉/樹脂分の比率 0.5 1.0 1.5 1.0 1.5 1.5 (主剤) エポキシ樹脂 70g 70g 70g 70g 70g 70g 導電性ニッケル 57g 114g 171g 導電性酸化亜鉛 114g 171g 導電性酸化錫 171g 添加剤 9g 9g 9g 7g 7g 7g 混合溶剤 44g 62g 110g 64g 112g 112g 合計 180g 255g 360g 255g 360g 360g (硬化剤) ポリアミド樹脂 44g 44g 44g 44g 44g 44g 混合溶剤 46g 41g 76g 41g 76g 76g 合計 90g 85g 120g 85g 120g 120g 主剤/硬化剤の比率 2 3 3 3 3 3 抵抗値(Ω) 104 104 104 >1013>1013>1013 添加剤としては、試験番号A0の場合、分散剤5g、
レベリング剤1g、沈降防止剤2g、消泡剤1gを使
用。 試験番号A0の主剤の混合溶剤としては、キシレン30
g、イソブチルアルコール8g、ブチルセロソルブ6g
を使用し、硬化剤の混合溶剤としては、トルエン26g、
イソブチルアルコール12g、ブチルセロソルブ8gを使
用した。しかし、芳香族炭化水素系、アルコール系、ケ
トン系、エステル系、エーテル系を使用することができ
る。 分散方法;攪拌機等で50〜150 ミクロンの二次粒子と
する。 塗板作成方法;150mm ×600mm のアクリル板(1016
Ω)に150 〜200g/平方メートルの塗料を塗布。
【0007】上記の比較により明らかなように、導電性
ニッケルを使用したものは、導電性酸化亜鉛または導電
性錫を使用したものに比べ、極めて低い抵抗値とするこ
とができた。ただ上記の導電性金属粉を使用した塗料の
塗布により形成される導電性塗料層は、平滑性、色彩に
おいて実用的でない点に問題があるため、これを下塗り
層とし、次に示す塗料による上塗り層を形成してその抵
抗値を測定した。
【0008】 試験番号 E1 F1 F2 E2 E3 導電粉/樹脂分の比率 1.0 1.25 1.25 1.5 1.5 (主剤) エポキシ樹脂 70g 70g 70g 70g 70g 導電性酸化亜鉛 114g 142.5g 142.5g 171g 導電性酸化錫 171g 添加剤 7g 7g 7g 7g 7g 混合溶剤 49g 65.5g 65.5g 97g 97g 着色剤 15g 15g 15g 15g 15g 合計 255g 300g 300g 360g 360g (硬化剤) ポリアミド樹脂 44g 44g 44g 44g 44g 混合溶剤 41g 56g 56g 76g 76g 合計 85g 100g 100g 120g 120g 主剤/硬化剤の比率 3 3 3 3 3 抵抗値(Ω) >1013 >1013 >1013 >1013 >1013 添加剤としては、試験番号E1の場合、分散剤3g、
レベリング剤1g、沈降防止剤2g、消泡剤1gを使
用。 主剤の混合溶剤としては、試験番号E1の場合、キシ
レン35g、イソブチルアルコール8g、ブチルセロソル
ブ6gを使用し、硬化剤の混合溶剤としては、トルエン
26g、イソブチルアルコール10g、ブチルセロソルブ5
gを使用した。しかし、芳香族炭化水素系、アルコール
系、ケトン系、エステル系、エーテル系を使用すること
ができる。 分散方法;一般塗料用分散機、サンドミル、ボールミ
ル等を使用し、20ミクロン以下の一次粒子とする。 着色剤は、エポキシ樹脂、、及び顔料によって製
造する。顔料は酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄
(黄、赤)、シャニンブルー、シャニングリーン等、有
機、無機いずれの顔料でもよい。 仕上げ上層は、1回150 〜200g/平方メートルを2回
塗りにより形成。
【0009】その結果の抵抗値(Ω)は下記の通りであ
る。 E1 F1 F2 E2 E3 A0 107 106 107 106 106 A1 107 106 106 106 106 A2 107 106 106 106 106 B1 >1013 >1013 >1013 >1013 >1013 B2 >1013 >1013 >1013 >1013 >1013 C2 >1013 >1013 >1013 >1013 >1013 抵抗値は、測定距離600mm で500 Vの電圧のもとで実施
した。測定機器は、108 Ω以下はSANWA 5501DMを使用
し、108 Ω以上はTOA SM−5Eを使用した。
【0010】上記の結果から明らかなように、下塗り層
に導電性ニッケルを使用したA0、A1、A2は、導電
性酸化亜鉛B1、B2または導電性錫C2を使用したも
のに比べ、106 〜107 の極めて低い抵抗値とするこ
とができた。またこの抵抗値は、温度、湿度の変化にも
安定したものであった。
【0011】なお上記実施例においては、合成樹脂ビヒ
クルとしてエポキシ樹脂を使用した場合について説明し
たが、アクリルウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリウレ
タン樹脂、塩化ビニル樹脂、アルキッド樹脂、不飽和ポ
リエステル樹脂等も使用することができる。
【0012】
【発明の効果】以上説明した第1発明、第2発明によれ
ば、労働省の静電安全指針に示されている漏洩抵抗10
8 〜1011Ω以下が、温度、湿度に影響されず経時的安
定性のあるものが得られる。また層形成素材がコンクリ
ート、モルタル、スレート板であって乾燥により含水率
0%においても漏洩抵抗が107 Ω以下となり実用性に
優れた導電性塗料層を形成することができ、手術室や電
算機室或はLSI等の電子部品製造工場等における静電
気障害の発生防止のための導電性床塗装、さらには送電
鉄塔の防錆および標識塗装のほか、石油精製工場、化学
工場、塗料工場等における帯電防止が必要となる装置、
機器類および電子機器類等の外部塗装等広い用途にわた
って効果的に使用することができる導電性塗料層が得ら
れる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年4月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正内容】
【0008】 試験番号 E1 F1 F2 E2 E3 導電粉/樹脂分の比率 1.0 1.25 1.25 1.5 1.5 (主剤) エポキシ樹脂 70g 70g 70g 70g 70g 導電性酸化亜鉛 114g 142.5g 171g 導電性酸化錫 142.5g 171g 添加剤 7g 7g 7g 7g 7g 混合溶剤 49g 65.5g 65.5g 97g 97g 着色剤 15g 15g 15g 15g 15g 合計 255g 300g 300g 360g 360g (硬化剤) ポリアミド樹脂 44g 44g 44g 44g 44g 混合溶剤 41g 56g 56g 76g 76g 合計 85g 100g 100g 120g 120g 主剤/硬化剤の比率 3 3 3 3 3 抵抗値(Ω) >1013 >1013 >1013 >1013 >1013 添加剤としては、試験番号E1の場合、分散剤3g、
レベリング剤1g、沈降防止剤2g、消泡剤1gを使
用。 主剤の混合溶剤としては、試験番号E1の場合、キシ
レン35g、イソブチルアルコール8g、ブチルセロソル
ブ6gを使用し、硬化剤の混合溶剤としては、トルエン
26g、イソブチルアルコール10g、ブチルセロソルブ5
gを使用した。しかし、芳香族炭化水素系、アルコール
系、ケトン系、エステル系、エーテル系を使用すること
ができる。 分散方法;一般塗料用分散機、サンドミル、ボールミ
ル等を使用し、20ミクロン以下の一次粒子とする。 着色剤は、エポキシ樹脂、、及び顔料によって製
造する。顔料は酸化チタン、カーボンブラック、酸化鉄
(黄、赤)、シャニンブルー、シャニングリーン等、有
機、無機いずれの顔料でもよい。 仕上げ上層は、1回150 〜200g/平方メートルを2回
塗りにより形成。
【手続補正書】
【提出日】平成4年2月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、手術室や電算機室或は
LSI等の電子部品製造工場等における静電気障害の発
生防止のための導電性床塗装時に形成する導電性塗料層
に関するものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】
【発明の効果】以上説明した第1発明、第2発明によれ
ば、労働省の静電安全指針に示されている漏洩抵抗10
8 〜1011Ω以下が、温度、湿度に影響されず経時的安
定性のあるものが得られる。また層形成素材がコンクリ
ート、モルタル、スレート板であって乾燥により含水率
0%においても漏洩抵抗が107 Ω以下となり実用性に
優れた導電性塗料層を形成することができ、手術室や電
算機室或はLSI等の電子部品製造工場又精密機械工
場、化学工場等における静電気障害の発生防止のための
床面、壁面等広い用途にわたって使用することができる
導電性塗料層が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 201/00 PDC 7415−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 50〜150 ミクロンの二次粒子とした導電
    性ニッケル粉と合成樹脂ビヒクルとの比率を0.5 〜1.5
    の範囲で均一状態に分散塗布させたことを特徴とする導
    電性塗料層。
  2. 【請求項2】 50〜150 ミクロンの二次粒子とした導電
    性ニッケル粉と合成樹脂ビヒクルとの比率を0.5 〜1.5
    の範囲で均一状態に分散させた下塗り層上に、20ミクロ
    ン以下の一次粒子とした導電性酸化錫または導電性酸化
    亜鉛粉と着色料を含有する合成樹脂ビヒクルとの比率を
    0.5 〜1.5 の範囲で均一状態に分散させてなる上塗り層
    を形成したことを特徴とする導電性塗料層。
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