JPH0655042U - 高速火炎噴射式ガスライターの炎噴出口保持装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 炎噴出口から噴出する火炎を監視し易くし、
かつ炎噴出口を形成するガラス筒状体を損傷なく固定す
る高速火炎噴射式ガスライターを提供する。 【構成】 ガスライターが使用時炎噴出口６を露出する
蓋体を備え、前記炎噴出口６が耐熱性ガラスから作られ
かつ収容体５上部の開口５ａ内に触媒７を取り囲んで配
置され、この炎噴出口６を板ばね８と耐熱プラスチツク
製保持部材９とによつて弾力的に固定する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は高速火炎噴射式ガスライターに関し、より詳細には、燃料タンクから の燃料を燃料噴出ノズルから噴出し、該燃料噴出ノズルの上方に配置される燃料 濾過整流機構および噴出ガス対流発生装置を介して上昇させて火炎噴射機構にお いて火花放電により点火する高速火炎噴射式ガスライターの炎噴出口保持装置に 関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

燃料タンクからの燃料を燃料噴出ノズルから噴出し、該燃料噴出ノズルの上方 に配置される燃料濾過整流機構および噴出ガス対流発生装置等を含む燃焼筒内部 で燃焼させるようにしたガスライターが近年内燃ライターと称して開発されてい る。かかるガスライターは従来の喫煙用ガスライターでは使用不能な状態である 強風下でも確実な着火炎が得られるという利点から、とくに屋外での使用にその 効果を発揮するものとして注目されている。

【０００３】

【考案が解決すべき課題】

しかしながら、かかるガスライターは高速で流動する火炎が周囲の明るさの状 態によつては見えにくく、点火の際に使用者が不用意に炎噴出口上方に顔を近づ けると、使用者に髪の焼け焦げ、やけど等を負わす危険があった。このような欠 点を解決するために本出願人は以前に火炎噴射機構内に配置され、ガスライター の外側ケーシングにより取り囲まれる炎監視部材を備えることを提案している。 しかし、この提案は炎監視部材がガスライターの外側ケーシング内に完全に配置 されて固定されるものに向けられている。

【０００４】 本考案の目的は、上述した欠点に鑑みて、周囲の明るさに関係なく火炎を監視 することができて使用者の安全性を保証することができるとともに火炎監視装置 を損傷することなく固定することができる高速火炎噴射式ガスライターを提供す ることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために、本考案は、燃料タンクからの燃料を燃料噴出ノズ ルから噴出し、該燃料噴出ノズルの上方に配置される燃料濾過整流機構および噴 出ガス対流発生装置を介して上昇させて火炎噴射機構において火花放電により点 火する高速火炎噴射式ガスライターの炎噴出口保持装置において、耐熱性ガラス から作られかつ収容体上部の開口に触媒を取り囲んで配置される炎噴出口と、一 端に前記炎噴出口とこれに隣接する前記収容体の壁の上面に係合する屈曲部分を 有しかつ他端に前記収容体の前記炎噴出口に隣接する壁の下方部分と直角に横方 向に形成された溝の幅より大きいフランジ部分を有する板ばねと、該板ばねに長 手方向に接触しかつ前記収容体の前記壁とこの壁の両側折り返し部分により形成 される受容部に収容されそして下方段部の上面において前記板ばねの下端と係合 する耐熱プラスチツク製の保持部材とからなることを特徴とすることを特徴とす る高速火炎噴射式ガスライターの炎噴出口保持装置を提案する。

【０００６】

【作用】

炎噴出口は開口内に固定された触媒を取り囲むように配置され、この炎噴出口 の上面に係合して下方に延在する板ばねとこれに隣接する耐熱プラスチツク製の 保持部材により損傷を防止するように弾力的に固定される。

【０００７】

【実施例】

以下に図面を参照して本考案を詳細に説明する。

【０００８】 まず、図１を参照すると、この図は本考案を適用した高速火炎噴射式ガスライ ターの全体図を蓋体２を開放した使用状態において示す正面図である。図１にお いて総括的に符号１で示すガスライターは蓋体２、ライター本体部分３、操作片 ４、収容体５、炎噴出口を形成する筒状体６、および触媒７からなっている。

【０００９】 本考案の要旨とは直接関係ないので詳細に示してないが、ライター本体部分３ 内には燃料タンク、この上部に配置された燃料噴出ノズル、該燃料噴出ノズルの 上端に配置される燃料濾過整流機構、この燃料濾過整流機構の長手方向上方に間 隔を置いて配置される噴出ガス対流発生装置等が配置され、これらのうちの燃料 濾過整流機構、噴出ガス対流発生装置、放電端子等は収容体５内に収容される。 また、操作片４の下方の本体部分３内には、例えば、ばね負荷された衝撃体によ つて圧電素子を衝撃して高電圧を得る高電圧発生装置が操作片４と連動するよう に配置されている。

【００１０】 次に、図２および図３を参照して本考案の要部を説明する。図２は図１の蓋体 ２を除いて示す要部平面図でありそして図３は図２の線Ａ−Ａに沿う断面図であ る。図３において、収容体５は開口５ａを備え、該開口５ａの下方の肩部５ｂ上 にはコイル線状体からなる触媒７を固定するリング状体７ａが配置される。

【００１１】 炎噴出口を形成する筒状体６は耐熱性ガラス、例えば石英ガラスから円筒状に 作られそして収容体５の開口５ａ内にリング状体７ａを押さえるように上から配 置されて触媒７を取り囲んでいる。このさい、上述したように、触媒７の下方に は図示してない放電端子、噴出ガス対流発生装置、燃料濾過整流機構等が配置さ れている。

【００１２】 収容体５は操作片４側（図１の右側）に開口５ａを画成する壁５ｃを形成して おり、この壁５ｃは両側で図２の右側に延在する折り返し部分５ｄ，５ｄを有し ており、壁５ｃの高さは収容体５の開口５ａに収容された炎噴出口を形成するガ ラス筒状体６と同一高さになつている。収容体５は壁５ｃの下方部分で該壁５ｃ と直角に横方向にに延びる溝５ｅ（図４）を形成しており、該溝５ｅの幅は後で 説明する板ばねの横幅が通過する大きさになつている。

【００１３】 収容体５の壁５ｃの長手方向に隣接して配置されるのは板ばね８であり、該板 ばね８は、図６に詳細に示されるように、その上方で筒状体６および壁５ｃの板 厚のほぼ全体を覆う幅を有する屈曲部分８ａ、本体部分８ｂおよび該本体部分８ ｂの最下方部分の両側に突出するフランジ部分８ｃ，８ｃからなつている。

【００１４】 板ばね８に接触して配置されるのは耐熱プラスチツク、例えば住友化学で製造 されるＥ５０１０エコノール（商標）からなる保持部材９である。該保持部材９ は、図５に示されるように、両翼部分９ａ，９ａを有する略Ｔ形状からなり、該 保持部材９の本体部分９ｂの下方には下方段部９ｃが形成されている。

【００１５】 組み立てにおいて、収容体５の開口５ａ内にリング状体７ａに固定された触媒 ７を配置し、次いで炎噴出口を形成するガラス筒状体６を挿入する。板ばね８は 下方のフランジ部分８ｃ，８ｃが収容体５の溝５ｅの下側に位置し、板ばね８が 設定位置において上方に抜けないように配置される。板ばね８の上方の屈曲部分 ８ａは筒状体６の板厚と収容体５の壁５ｃの板厚をほぼ覆っている。板ばね８の 本体部分８ｂの右側（図２および図３）に保持部材９が配置され、収容体５の壁 ５ｃと折り返し部分５ｄ，５ｄとにより画成される受容部に両翼部分９ａ，９ａ が収容され、保持部材９の本体部分９ｂと板ばね８の本体部分８ｂが接触して長 手方向に延在する。このとき、板ばね８のフランジ部分８ｃ，８ｃの下端と保持 部材９の下方段部９ｃの上端とが係合して配置される。これにより、筒状体６は 板ばね８の屈曲部分８ａによりその上面で押さえられ、板ばね８の本体部分８ｂ は耐熱プラスチツク製の保持部材９の弾力により収容体５の壁５ｃに対して押し 付けられ、そして保持部材９の下方段部９ｃの上端が板ばね８のフランジ部分８ ｃの下端と係合して保持部材９の受容部からの抜け出しが防止される。

【００１６】 本考案を実施している図１に示した高速火炎噴射ガスライターは蓋体２が枢動 軸により本体部分３の上部で開閉し、使用時炎噴出口６を含むライター上部を開 放するので、炎噴出口６を上述したガラスからなる筒状体６により形成すること は外観上も見栄えが良いとともに、本考案を利用すれば、炎噴出口６および触媒 ７を別作業で組み立てることができる。

【００１７】 したがつて、本考案を利用したガスライターが図１の蓋体２を開放した状態で 操作片４が押し下げられると、高電圧発生装置を作動させ、発生した高電圧を、 操作片４の押し下げ過程において燃料噴出ノズルから噴出して燃料濾過整流機構 、噴出ガス対流発生装置等を通って上昇する燃料ガス中で火花放電させてガス燃 焼火炎を得る。この場合に、ブルーフアイヤーとして噴射している火炎はコイル 線状触媒７によつて赤熱し、これがガラスからなる筒状体６により目視し易くな つて、火炎監視能力を高める。なお、図１は蓋体２が本体部分３の上部で枢動し てこの上部全体を露出する構造であるが、本考案が炎噴出口を上方から取り付け る構成を得ようとする他の型式の高速火炎噴射ガスライターに適用できることは 言うまでもないことである。

【００１８】

【考案の効果】

以上説明したように、本考案は、燃料タンクからの燃料を燃料噴出ノズルから 噴出し、該燃料噴出ノズルの上方に配置される燃料濾過整流機構および噴出ガス 対流発生装置を介して上昇させて火炎噴射機構において火花放電により点火する 高速火炎噴射式ガスライターの炎噴出口保持装置において、酎熱性ガラスから作 られかつ収容体上部の開口に触媒を取り囲んで配置される炎噴出口と、一端に前 記炎噴出口とこれに隣接する前記収容体の壁の上面に係合する屈曲部分を有しか つ他端に前記収容体の前記炎噴出口に隣接する壁の下方部分に横方向に形成され た溝の幅より大きいフランジ部分を有する板ばねと、該板ばねに長手方向に接触 しかつ前記収容体の前記壁とこの壁の両側折り返し部分により形成される受容部 に収容されそして下方段部の上面において前記板ばねの下端と係合する耐熱プラ スチツク製の保持部材とからなる構成としたので、ガラスからなる筒状体の炎噴 出口により火炎監視機能を高めて使用者に対する髪の焼け焦げ、やけど等に対す る安全性を高め、また板ばねと耐熱プラスチツク製保持部材とによつてガラス筒 状体からなる炎噴出口を固定することによりガラスに亀裂等の損傷を生じること なしにガラス筒状体を固定することができるという効果を奏する高速火炎噴射式 ガスライターの炎噴出口保持装置を提供することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案を適用した高速火炎噴射式ガスライター
の１実施例を示す蓋体を開放した状態で示す正面図であ
る。

【図２】本考案の高速火炎噴射式ガスライターの炎噴出
口保持装置を略示する平面図である。

【図３】図２の線Ａ−Ａに沿う断面図である。

【図４】板ばねおよび保持部材を除いて収容体の溝を示
す平面図である。

【図５】保持部材を示す斜視図である。

【図６】板ばねを示す斜視図である。

【符号の説明】

１ 高速火炎噴射式ガスライター ４ 操作片 ５ 収容体 ５ａ 収容体の開口 ５ｃ 壁 ５ｄ 折り返し部分 ５ｅ 溝 ６ 筒状体（炎噴出口） ８ 板ばね ８ａ 屈曲部分 ８ｃ，８ｃ フランジ部分 ９ 保持部材 ９ｃ 下方段部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 燃料タンクからの燃料を燃料噴出ノズル
   から噴出し、該燃料噴出ノズルの上方に配置される燃料
   濾過整流機構および噴出ガス対流発生装置を介して上昇
   させて火炎噴射機構において火花放電により点火する高
   速火炎噴射式ガスライターの炎噴出口保持装置におい
   て、耐熱性ガラスから作られかつ収容体上部の開口に触
   媒を取り囲んで配置される炎噴出口と、一端に前記炎噴
   出口とこれに隣接する前記収容体の壁の上面に係合する
   屈曲部分を有しかつ他端に前記収容体の前記炎噴出口に
   隣接する壁の下方部分に横方向に形成された溝の幅より
   大きいフランジ部分を有する板ばねと、該板ばねに長手
   方向に接触しかつ前記収容体の前記壁とこの壁の両側折
   り返し部分により形成される受容部に収容されそして下
   方段部の上面において前記板ばねの下端と係合する耐熱
   プラスチツク製の保持部材とからなることを特徴とする
   ことを特徴とする高速火炎噴射式ガスライターの炎噴出
   口保持装置。