JPH0655020A - 濾過フィルタ及びその製造方法 - Google Patents

濾過フィルタ及びその製造方法

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JPH0655020A
JPH0655020A JP23296792A JP23296792A JPH0655020A JP H0655020 A JPH0655020 A JP H0655020A JP 23296792 A JP23296792 A JP 23296792A JP 23296792 A JP23296792 A JP 23296792A JP H0655020 A JPH0655020 A JP H0655020A
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JP
Japan
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sintered body
carbon sintered
filtration filter
holes
carbon
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Pending
Application number
JP23296792A
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English (en)
Inventor
Shoichi Iwatani
昭一 岩谷
Hitoshi Masumura
均 増村
Shigeki Sato
佐藤  茂樹
Haruo Taguchi
春男 田口
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TDK Corp
Original Assignee
TDK Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】セルロースを主成分とし、多数の貫通孔を有す
る成形体を焼成してできたカーボン燒結体を含む濾過フ
ィルタを提供することにある。 【構成】セルロースを主成分とし、多数の貫通孔31を
有する成形体に熱硬化性樹脂であるフェノール樹脂を含
浸させた後、中性または還元性の非酸化性ガス雰囲気中
で焼成する。特に、カーボン燒結体3は、見掛気孔率が
20%〜70%、平均気孔径が10μm〜12μm、比
表面積が50m2/g以上である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、濾過フィルタに関し、
更に詳しくは液体中の特定成分(例えば、残留塩素、微
生物、浮遊物等)を除去する濾過フィルタの改良に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、濾過フィルタは、浄水器、排水浄
化器、飲食品における濾過器等に使用され、液体中の特
定成分を除去していた。例えば、浄水器では、繊維、セ
ラミック、中空糸膜、活性炭素等を用いて飲料水に含ま
れる残量塩素、ハロゲン化有機物、微生物、浮遊物等を
除去していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述した従来
の繊維及び中空糸膜からなる濾過フィルタでは、主に微
生物及び浮遊物が捕集されるが、残留塩素及びハロゲン
化有機物が十分に吸着捕集されないという問題点があっ
た。このため、従来の繊維及び中空糸膜からなる濾過フ
ィルタでは、この残留塩素及びハロゲン化有機物を吸着
捕集するために粉末及び顆粒状活性炭を充填したカート
リッジ式のフィルタが併用されていた。
【0004】特に、中空糸膜からなる濾過フィルタは、
優れた濾過特性を示すが、上述のように吸着捕集機能が
低いばかりでなく、圧力損失が大きいために処理量が少
ないという問題点があった。
【0005】また、活性炭からなる濾過フィルタでは、
顆粒上の活性炭をカートリッジに充填して使用するが、
充填密度を上げるためには、活性炭の粒度を細かくしな
ければならない。従って、活性炭からなる濾過フィルタ
では、圧力損失が大きくなって処理量が小さくなるか
ら、充填密度が上がらないという問題点があった。特
に、浄水効果を保持しつつ処理量を増加させるためには
限界があった。
【0006】そこで、本発明の課題は、低圧で液体中の
不要成分を吸着捕集する濾過フィルタを提供することを
目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題解決のた
め、本発明は、セルロースを主成分とし、多数の貫通孔
を有する成形体に、熱硬化性樹脂を含浸させた後、非酸
化性ガス雰囲気中で焼成してできたカーボン燒結体から
なる。
【0008】
【作用】セルロースを主成分とし、多数の貫通孔を有す
る成形体に熱硬化性樹脂を含浸させた後、焼成してでき
たカーボン燒結体は、多数の貫通孔を有することができ
るから、セルロースを主成分とする貫通孔を有する成形
体は、成形体の形状を保ったままで貫通孔を有するカー
ボン燒結体となる。
【0009】また、カーボン燒結体は、多数の貫通孔を
有するから、液体の特定成分を吸着捕集する。
【0010】更に、カーボン燒結体は、セルロースを主
成分とし、多数の貫通孔を有する成形体に熱硬化性樹脂
を含浸させた後、非酸化性ガス雰囲気中で焼成するか
ら、カーボン燒結体の焼成において雰囲気コントロール
が容易であり、しかも、カーボン燒結体に酸化及び熱ス
トレスによる亀裂が入りにくい。
【0011】好ましい実施例では、カーボン燒結体は、
見掛気孔率が20%〜70%、平均気孔径が10μm〜
12μm、比表面積が50m2 /g以上である。かか
る構成であると、低圧力で液体中の特定成分(ハロゲン
化有機物、微生物及び浮遊物等)を十分に吸着捕集でき
る。
【0012】また、カーボン燒結体は、天然木材、紙、
ダンボールを出発原料とするから、安価で、かつ容易に
濾過フィルタを作ることができる。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の濾過フィルタの一実施例に
係る濾過フィルタの構成を示す図である。図において、
1はカラムであり、2はOリングであり、3はカーボン
燒結体であり、4は締めつけ治具である。
【0014】図に示すように、濾過フィルタは、カラム
1がカーボン燒結体3をOリング2を介して上下に密封
し、締めつけ治具4が上下のカラム1を固定した構造と
なっている。この濾過フィルタは、上のカラム1の受口
部11を通して上のカラム1の内部に濾過すべき液体を
注入し、この濾過すべき液体をカーボン燒結体3を用い
て特定成分を濾過し、濾過された液体を下のカラム1の
出口部12を通して排出する。
【0015】カーボン燒結体3は、セルロースを主成分
とする天然の木材、紙、ダンボールに熱硬化性樹脂であ
るフェノール樹脂を含浸させた後、N 2、Ar、He等
の非酸化性ガス雰囲気で焼成することにより得られる。
また、必要によっては、その後、CO2 ガス、水蒸気、
または、塩化カルシウム等の塩化物によって賦活するこ
とによって、目的の比表面積を得る。
【0016】上述のように、セルロースを主成分とし、
多数の貫通孔を有する成形体に熱硬化性樹脂を含浸させ
た後、焼成してできたカーボン燒結体3は、多数の貫通
孔31を有することができるから、セルロースを主成分
とする貫通孔を有する成形体は、成形体の形状を保った
ままで貫通孔31を有するカーボン燒結体3となる。
【0017】また、カーボン燒結体3は、多数の貫通孔
31を有するから、液体の特定成分を吸着捕集する。
【0018】更に、カーボン燒結体3は、セルロースを
主成分とし、多数の貫通孔31を有する成形体に熱硬化
性樹脂を含浸させた後、非酸化性ガス雰囲気中で焼成す
るから、カーボン燒結体の焼成において雰囲気コントロ
ールが容易であり、しかも、カーボン燒結体3に酸化及
び熱ストレスによる亀裂が入りにくい。
【0019】好ましくは、カーボン燒結体3は、見掛気
孔率が20%〜70%、平均気孔径が10μm〜12μ
m、比表面積が50m2 /g以上である。次に、この
点について、図2を参照して説明する。
【0020】図2は、図1の実施例に係る濾過フィルタ
の濾過特性データである。このデータのサンプルとして
のカーボン燒結体3は、杉木材をフェノール樹脂を含浸
させた後に直接炭化燒結させたカーボン燒結体3と、お
がくずをプレスしてフェノール樹脂を含浸させたものを
炭化燒結させたカーボン燒結体3であり、これらは共
に、直径φ=50mm、厚みt=7mmの円盤状に加工
されたものを使用している。
【0021】この図は、これらのサンプルからなる気孔
特性(見掛気孔率、吸水率、嵩比重、見掛比重、平均気
孔径、圧力損失及び比表面積)、及び残留塩素状態を表
している。濾過処理方法は、10リットルの液体を2リ
ットル/分の流量に調整してカラムに通過させて差圧、
残留塩素を測定した。
【0022】ここで、図中における気孔特性中の見掛気
孔率、吸水率、嵩比重及び見掛比重の測定方法はJIS
−R2205に準拠しており、気孔形の測定方法はAS
TM−F316−86に準拠しており、比表面積の測定
方法はカーボン燒結体3を粉砕後、標準篩によって35
5〜1000μmに分級してBET法を用いて測定し
た。また、残留塩素の検査は、残留塩素試薬(O−トリ
ジン塩酸塩溶液)による。
【0023】図2に示したように、実施例により得られ
たカーボン燒結体3の気孔率は25〜70%、平均気孔
は10〜260μmであった。その時の処理結果は、圧
力損失が120〜1250mmH2 Oであり、残留塩素
の吸着効果はすべての条件下で得られた。
【0024】ここで、試料NO.4は、気孔径が255
μmと大きく、サンプルデータの容量が小さいために残
留塩素の吸着捕集効率が若干低下したためと考えられ
る。しかし、このデータをもって、濾過フィルタの材料
として不適当と判断するものではない。
【0025】平均気孔率が75%を越えるカーボン燒結
体3を使用した場合には、水圧により濾過フィルタを構
成するカーボン燒結体が崩壊しやすいことが解ってい
る。
【0026】上述のように、好ましい実施例では、カー
ボン燒結体3は、見掛気孔率が20%〜70%、平均気
孔径が10μm〜12μm、比表面積が50m2 /g
以上である。かかる構成であると、低圧力で液体中の特
定成分(ハロゲン化有機物、微生物及び浮遊物等)を十
分に吸着できる。
【0027】また、カーボン燒結体3は、天然木材、
紙、ダンボールを出発原料とするから、安価で、かつ、
容易に濾過フィルタを作ることができる。
【0028】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、次
のような効果を得ることができる。 (a)セロースを主成分とし、多数の貫通孔を有する成
形体に熱硬化性樹脂を含浸させた後、焼成してできたカ
ーボン燒結体は、多数の貫通孔を有することができるか
ら、セルロースを主成分とする貫通孔を有する成形体
は、成形体の形状を保ったままで貫通孔を有するカーボ
ン燒結体となる。 (b)カーボン燒結体は、多数の貫通孔を有するから、
液体の特定成分を吸着捕集する。 (c)更に、カーボン燒結体は、セルロースを主成分と
し、多数の貫通孔を有する成形体に熱硬化性樹脂を含浸
させた後、非酸化性ガス雰囲気中で焼成するから、カー
ボン燒結体の焼成において雰囲気コントロールが容易で
あり、しかも、カーボン燒結体に酸化及び熱ストレスに
よる亀裂が入りにくい。 (d)好ましい実施例では、カーボン燒結体は、見掛気
孔率が20%〜70%、平均気孔径が10μm〜12μ
m、比表面積が50m2 /g以上である。かかる構成
であると、低圧力で液体中の特定成分(ハロゲン化有機
物、微生物及び浮遊物等)を十分に吸着できる。 (e)カーボン燒結体は、天然木材、紙、ダンボールを
出発原料とするから、安価で、かつ容易に濾過フィルタ
を作ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の濾過フィルタの一実施例に係る濾過フ
ィルタの構成を示す図である。
【図2】図1の実施例に係る濾過フィルタを利用してな
されたデータである。
【符号の説明】
1 カラム 2 Oリング 3 カーボン燒結体 11 受口部 12 出口部 31 貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田口 春男 東京都中央区日本橋1丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セルロースを主成分とし、多数の貫通孔
    を有する成形体に、熱硬化性樹脂を含浸させた後、焼成
    してできたカーボン燒結体を含む濾過フィルタ。
  2. 【請求項2】 前記カーボン燒結体は、見掛気孔率が2
    0%〜70%、平均気孔径が10μm〜12μm、比表
    面積が50m2 /g以上である請求項1に記載の濾過フ
    ィルタ。
  3. 【請求項3】 前記カーボン燒結体は、天然木材、紙、
    ダンボールを出発原料とする請求項1または請求項2に
    記載の濾過フィルタ。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の濾過フィルタを製造す
    るための製造方法であって、前記成形体に熱硬化性樹脂
    を含浸させた後、非酸化性ガス雰囲気中で焼成する濾過
    フィルタの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記非酸化性ガス雰囲気は、中性または
    還元性のいずれかである請求項4に記載の濾過フィルタ
    の製造方法。
JP23296792A 1992-08-07 1992-08-07 濾過フィルタ及びその製造方法 Pending JPH0655020A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7022274B2 (en) 2003-11-25 2006-04-04 Graver Technologies, Llc. Gas sintered carbon block and method
JP2007516922A (ja) * 2003-12-24 2007-06-28 マウント・アスパイアリング・ジオケミストリー・コンサルタンツ・プロプライエタリー・リミテッド 流体処理用多孔性粒状材料、セメント系組成物およびそれらの製造方法
KR20160069678A (ko) * 2014-12-09 2016-06-17 김훈 고온 활성 바이오 세라믹 성형 여과재 및 여과재 제조방법

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JP2007516922A (ja) * 2003-12-24 2007-06-28 マウント・アスパイアリング・ジオケミストリー・コンサルタンツ・プロプライエタリー・リミテッド 流体処理用多孔性粒状材料、セメント系組成物およびそれらの製造方法
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Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20020206