JPH06548A - 孔明け加工機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 ［目的］本発明は、孔明け加工機に関し、より詳細には
長尺の板材等に複数の孔を穿設する孔明け加工機に関す
る。 ［構成］本発明の上下動するラムに対応する位置にダイ
溝を形成したプレスベッドを設けた孔明け加工機は、前
記ダイ溝に嵌合する装着台上に上基体と下基体で材料を
挿入可能な空間を形成する基台本体を固定し、前記上基
体と下基体に上貫通孔と下貫通孔を穿設し、下貫通孔に
ダイを嵌挿し、上貫通孔にスライド体を嵌挿し、該スラ
イド体にパンチを嵌挿し、前記スライド体と前記上基体
間に弾性体を介在させ、前記パンチとスライド体間に弾
性体を介在させ、前記下基体に前記下貫通孔に挿通する
切削溝を形成する穿孔金型を有し、該穿孔金型の基台本
体間にスペース材を配設するものである。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は孔明け加工機に関し、よ
り詳細には長尺の板材等に複数の孔を穿設する孔明け加
工機に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、長尺の板材に複数の孔を一度に明
ける孔明け加工機を斜視図を示す図５、側断面を示す図
６を参照して説明する。５１は図示略の油圧装置で上下
動するラムであって、穿孔金型５３を取り付けるホルダ
溝５２が長手方向に形成されている。複数の穿孔金型５
３は適宜の間隔でナット５４でホルダ溝５２に固定され
ている。一方、プレスベット６０上には逆Ｕ字形のダイ
ベット６１がナット６５で固定され、該ダイベット６１
は前記穿孔金型５３に対応する位置に孔６２が穿設され
ている。尚、プレスベッド６０には長手方向にダイ溝６
３が形成されていて、孔明け加工機を板材の曲げ加工機
としても使用できるように構成されている。又、ダイベ
ット６１の後端にはガイド板６４が立設されていて、孔
明け位置の位置決めをなす。穿孔金型５３は図６に示す
ようにパンチ本体５３ａとパンチ５３ｂとで構成されて
いる。又、パンチ本体５３ａにネジ固定されている支持
体５７は、パンチ５３ｂに外装のバネ５６を介して押圧
されるスライド体５５を支持している。前記構成の孔明
け加工機は、ラム５１を降下させるとパンチ５３ｂが板
材（図示略）に孔を明ける。その時、スライド体５５は
押圧上昇してバネ５６を圧縮する。孔明けが終了後、ラ
ム５１を上昇すると、スライド体５５はバネ５６で押圧
されて板材（図示略）を押し下げる作用をなし、パンチ
５３ｂを板材から分離し、板材を容易に取り替えて、新
たな板材に孔を明けることが出来る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記の孔明け加工機
は、孔明け位置や孔径を変更する場合には、穿孔金型を
ナットで取付け直し、更にダイベッドも取り替える必要
がある。又、一般に、板材の曲げ加工機には図５、図６
に示すようにプレスベッドには長手方向にダイ溝が形成
されていてダイの取付けが可能となっている。そこで、
本発明は、ダイ溝を有する曲げ加工機に容易に適用で
き、且つ簡便に孔位置と孔径の変更が可能な孔明け加工
機を提供するものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上下動するラムに対応す
る位置にダイ溝を形成したプレスベッドを設けた孔明け
加工機は、前記ダイ溝に嵌合する装着台上に上基体と下
基体で材料を挿入可能な空間を形成する基台本体を固定
し、前記上基体と下基体に上貫通孔と下貫通孔を穿設
し、下貫通孔にダイを嵌挿し、上貫通孔にスライド体を
嵌挿し、該スライド体にパンチを嵌挿し、前記スライド
体と前記上基体間に弾性体を介在させ、前記パンチとス
ライド体間に弾性体を介在させ、前記下基体に前記下貫
通孔に挿通する切削溝を形成する穿孔金型を有し、該穿
孔金型の基台本体間にスペース材を配設するものであ
る。

【０００５】

【作用】孔明け加工機は、ダイ溝に穿孔金型の装着台を
挿入した後、プレスベッドに板材に明ける孔明け間隔に
対応する長さのスペース材を穿孔金型の基台本体間に配
設する。そして、板材を上基体と下基体で形成される空
間に挿入した後にラムを降下させる。パンチは該ラムで
押圧され、パンチとスライド体間の弾性体を圧縮しなが
ら降下する。前記弾性体によってスライド体と上基体間
の弾性体は圧縮され、パンチは板材に孔を明けてダイに
到達する。反対にラムを上昇させると、パンチは上昇
し、圧縮されたスライド体と上基体間の弾性体の作用
で、スライド体は板材に当接状態を維持し、パンチと板
材を離脱させる。尚、切削屑は下基体に穿設された切削
溝から排出される。

【０００６】

【実施例】本発明の孔明け加工機の１実施例を図面を参
照して説明する。図１は穿孔金型１の部品図を示し、２
は後述するダイ溝２３に嵌挿可能な装着台である。該装
着台２上には上基体３ａと下基体３ｂで長尺の板材を挿
入可能な空間４を形成する基台本体３が図示略のボルト
で固定されている。又、該上基体３ａと下基体３ｂに上
貫通孔５ａと下貫通孔５ｂが穿設されている。６はダイ
であって、後述するパンチ８を挿通可能な貫通孔６ａが
明けられていて、前記下貫通孔５ｂに嵌挿して使用され
る。８はパンチであって、上端部には後述するバネ８ｂ
押えの作用をなす鍔８ａが形成されている。又、１０は
スライド体であって、上端部には鍔１０ａが形成されて
いて、バネ１０ｂを前記鍔８ａとの間に嵌挿する。又、
スライド体１０の中心には、前記パンチ８を挿通可能な
貫通孔１０ｃが穿設されている。バネ１０ｂは前記鍔１
０ａと上基体３ａとの間に嵌挿される。尚、下基体３ｂ
には前記下貫通孔５ｂに挿通する切削溝１２が穿設され
ている。

【０００７】図２はスペース材１５であって、断面形状
が後述するプレスベッド２２に嵌着可能な逆Ｕ形状で、
且つ片端部から逆Ｌ字状に形成されていて、該上板１５
ａは加工する板材の載置台となる。図３は前記構成の穿
孔金型１及びスペース材１５を使用した孔明け加工機の
斜視図を示し、図４は図３の断面図である。２１は図示
略の油圧装置で上下動するラムである。このラム２１に
対応する下部には、ダイ溝２３を形成したプレスベッド
２２が設けられている。前記穿孔金型１はスペース材１
５を介して、装着台２を前記ダイ溝２２に嵌装する。こ
のスペース材１５の長さによって板材２５に穿孔される
孔間隔を決めることが出来る。又、２６は突当材であっ
て、孔明け加工機本体に付設されていて、図示略の制御
装置を介して左右前後に所定位置に移動し、板材２５の
前後方向の孔明け位置を調整するものである。

【０００８】次に、前記構成の作用を図４を参照して説
明すると、先ず、ダイ溝２３に穿孔金型１の装着台２を
挿入した後、プレスベッド２２に板材に明ける孔明け間
隔に対応する長さのスペース材１５を穿孔金型１の基台
本体間３に配設すると共に図示略の制御装置を介して突
当材２６の位置を調整する。これによって、板材２５に
明けられる孔の位置が決定できる。そして、板材２５を
上基体３ａと下基体３ｂで形成される空間４に挿入する
と、板材２５はスペース材１５の上板１５ａに載置さ
れ、図示略のペタルを踏んで油圧装置（図示略）を介し
てラム２１を降下させると、パンチ８とスライド体１０
間の弾性体８ｂを圧縮しながらパンチ８が降下して、パ
ンチ８は板材２５に孔を穿設してダイ６の貫通孔６ａに
到達する。この時、前記弾性体８ｂによってスライド体
１０と上基体３ａ間の弾性体１０ｂは圧縮される。そし
て、反対に、油圧装置を介してラム２１を上昇させると
パンチ８は上昇する。この時、圧縮された弾性体１０ｂ
の作用で、スライド体１０は板材２５に当接状態を維持
して、パンチ８から板材２５を離脱させる。尚、前記穿
設された孔の切削屑は下基体３ｂに設けられた切削溝１
２から排出される。前記した様に、穿孔金型を従来のよ
うにボルトで固定することなく、プレスベッドに形成さ
れたダイ溝に装着すればよいし、又、孔明け間隔を変更
する場合にはスペース材を取り替えればよい。その為、
簡便に孔明け間隔を異にする種々の板材に対応すること
ができる。尚、ラムとダイ溝に各々金具を装着すれば、
従来の折り曲げ加工機として使用できることはいうまで
もない。

【０００９】

【発明の効果】本発明の孔明け加工機によれば、穿孔金
型をプレスベッドに形成されたダイ溝に装着台を嵌挿
し、板材に明ける孔明け間隔に対応するスペース材を基
台本体間に配設することによって構成されており、穿孔
金型の取付けは容易であり、板材の孔明け間隔を変更す
る場合には、孔明け間隔に対応する長さのスペース材に
取り替えることで済む。その為、簡便な構成でもって種
々の孔明け間隔に容易に対応可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】穿孔金型の構成部品を示す図である。

【図２】スペース材を示す図である。

【図３】孔明け加工機を示す全体斜視図である。

【図４】図３の断面図である。

【図５】従来の孔明け加工機を示す斜視図である。

【図６】図５の断面図である。

【符号の説明】

１ 穿孔金型 ２ 装着台 ３ 基台本体 ３ａ 上基体 ３ｂ 下基体 ５ａ 上貫通孔 ５ｂ 下貫通孔 ６ ダイ ８ パンチ ８ｂ 弾性体 １０ スライド体 １０ｂ 弾性体 １２ 切削溝 １５ スペース材 ２１ ラム ２２ プレスベッド ２３ ダイ溝 ２６ 突当材

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 上下動するラムに対応する位置にダイ溝
   を形成したプレスベッドを有する孔明け加工機におい
   て、前記ダイ溝に嵌合する装着台上に上基体と下基体で
   材料を挿入可能な空間を形成する基台本体を固定し、前
   記上基体と下基体に上貫通孔と下貫通孔を穿設し、下貫
   通孔にダイを嵌挿し、上貫通孔にスライド体を嵌挿し、
   該スライド体にパンチを嵌挿し、前記スライド体と前記
   上基体間に弾性体を介在させ、前記パンチとスライド体
   間に弾性体を介在させ、前記下基体には前記下貫通孔に
   挿通する切削溝を形成する穿孔金型を有し、該穿孔金型
   の基台本体間にスペース材を配設することを特徴とする
   孔明け加工機。