JPH065473B2 - 大型画像表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、マトリクス状に列設された多数の表示ランプ
にて画像を表示する大型画像表示装置に関するものであ
る。

［従来の技術］ 従来、この種の大型画像表示装置は、第１１図および第
１２図に示すように、表示面１ａが正方形となっている
多色発光型の表示ランプ１を、ハウジング２の前面にマ
トリクス状に多数列設して大型表示面を形成し、ハウジ
ング２内に収納されている表示ランプ駆動回路（図示せ
ず）によって各表示ランプ１の発光色および発光量を制
御し、広告画像、コンピュータグラフィック画像などの
静止画像の表示、電光ニュースのようなテロップ表示を
行うようになっている。なお、ビデオテープの録画映像
の表示、テレビカメラにて撮影された映像などの動画を
表示するようにしても良い。

ところで、このような大型画像表示装置において、多数
の表示ランプを一定ピッチで配設する必要があり、従
来、第１２図に示すように、ハウジング２の前面に設け
られた支持体３０のランプ孔３１に防水パッキン３２を
介して挿入された表示ランプ１を、表示ランプ駆動回路
が実装されたプリント基板３３に設けられたランプソケ
ット３４に装着し、表示ランプ１を交換自在にしてメン
テナンスを容易にしたものがあった。しかしながら、上
述の従来例にあっては、多数の表示ランプ１をランプソ
ケット３４を介して接続しているので、運搬時の振動な
どによって接続不良が発生し易く、しかも表示ランプ１
のランプソケット３４への装着状態がばらついて表示面
１ａが不揃いになるという問題がある。したがって、ラ
ンプソケットを用いずに表示ランプ１をプリント基板３
３に直付けすることが考えられている。

［発明が解決しようとする課題］ しかしながら、上述のように、表示ランプ１をプリント
基板３３に直付けする場合において、支持枠３０内に配
設されるプリント基板３３に表示ランプ１の電極ピン１
５をそれぞれ手作業で半田付けしなければならず、表示
ランプ１の実装作業が面倒になるとともに、半田付け不
良が発生しく、信頼性が悪くなる問題があった。

本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、その目
的とするところは、表示ランプの電極ピンのプリント基
板への半田付けをデイップ法によって容易に行うことが
でき、高信頼性を確保することができる大型画像表示装
置を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 本発明の大型画像表示装置は、ハウジングの前面に多数
の表示ランプをマトリクス状に列設し、ハウジング内に
収納された表示ランプ駆動回路により各表示ランプの発
光を制御して画像を表示するようにした大型画像表示装
置において、前面に複数個の表示ランプを複数列に列設
した表示モジュールをハウジングの前面にマトリクス状
に配置し、上記表示モジュールのモジュールケースを列
方向と直交する方向に複数個に分割するとともに、両端
の分割ケースをＬ字型に形成して中央の分割ケースの後
部を包み込むようにし、分割ケースの前面板の接合部に
表示ランプが嵌合されるランプ孔を各分割ケースに跨が
るように列設形成し、表示ランプの周面に形成された嵌
合溝を上記ランプ孔に嵌合して表示ランプを嵌合取着
し、表示ランプの後端面に突設された電極ピンが直付け
され各電極ピンに給電する給電パターンが形成された給
電用プリント基板をモジュールケース内で前面板と平行
に配設し、中央の分割ケースの後端面がプリント基板面
よりも前方に位置するように中央の分割ケースの前後方
向の寸法を設定したものである。

［作 用］ 本発明は上述のように構成されており、前面に複数個の
表示ランプを複数列に列設した表示モジュールをハウジ
ングの前面にマトリクス状に配置し、上記表示モジュー
ルのモジュールケース列方向と直交する方向に複数個に
分割するとともに、両端の分割ケースをＬ字型に形成し
て中央の分割ケースの後部を包み込むようにし、分割ケ
ースの接合部に表示ランプを嵌合取着し、表示ランプの
電極ピンをモジュールケース内に配設されたプリント基
板に直付けするようにしたものにおいて、中央の分割ケ
ースの後端面がプリント基板面よりも前方に位置するよ
うに中央の分割ケースの前後方向の寸法を設定したもの
であり、中央の分割ケースに表示ランプを仮固定した状
態で電極ピンをプリント基板に半田付けするようにすれ
ば、表示ランプの電極ピンのプリント基板への半田付け
をデイップ法によって容易に行うことができ、高信頼性
を確保することができるようになっている。

［実施例］ 第１図乃至第１０図は本発明一実施例を示すもので、ハ
ウジング２の前面にマトリクス状に配設される表示ラン
プ１は、第９図および第１０図に示すように、４個の独
立した正方形の発光部を有し表示面にＲ，Ｇ，Ｂフィル
タが覆着された多色発光可能な蛍光ランプよりなるラン
プ本体１０と、ランプ本体１０の基部（フィラメント
部）を囲むように設けられた筒状のランプ保持体１１と
で形成され、ランプ保持体１１の後部開口の周縁には表
示ランプ１の電極引出し線１５ａが接続される電極ピン
１５が突設されて口金部が形成されている。また、ラン
プ保持体１１の後部開口は吸気口１２となっており、ラ
ンプ保持体１０の周面の前部下面には排気口１３が設け
られ、ランプ保持体１１とランプ本体１０との間に通風
路１４が形成されている。したがって、後述する送風フ
ァンによる送風を各表示ランプ１の通風路１４および表
示ランプ１間の微少間隙５を介して流すことにより、各
表示ランプ１の放熱を均一化し、温度変化による表示ラ
ンプ１の発光効率のばらつきを防止して、高品質のカラ
ー画像を表示できるようにしている。

また、実施例にあっては、表示面１ａで太陽光が反射さ
れるのを防止するシェード７を各表示ランプ１に取着
し、該シェード７の基部に表示ランプ１間の上下方向の
微少間隙５に挿入され排気口１３に適宜間隔をもって対
向する防水板部８を設けており、コントラスト改善用の
シェード７の基部を利用して、各表示ランプ１間に形成
される排気用の微少間隙５および表示ランプ１の前部下
面に形成された排気口１３からの雨水の侵入を阻止して
いる。なお、このシェード７は、ステンレス薄板を所定
形状に打ち抜いて、上段の遮光部７ａを折曲形成すると
ともに、下段の遮光部７ｂを切り起こし、黒色焼き付け
塗装を施して形成されている。

また、実施例では、上述した表示ランプ１を第１図乃至
第６図に示すように、１６個（８×２個）一体化して表
示モジュール３が形成され、この表示モジュール３を第
７図および第８図に示すように、８個（２×４個）一体
化して表示ユニット４が形成されており、さらに、複数
個の表示ユニット４をハウジング２の前面にマトリクス
状に配設して所定画素数の大型画像表示を行えるように
している。

第１図乃至第６図に示す表示モジュール３は、モジュー
ルケース２０の前面に１６個の表示ランプ１を上下２例
に配置し、モジュールケース２０内に、表示ランプ１の
電極ピン１５が半田付けにて直付けされ、各電極ピン１
５に給電する給電パターンが形成された給電用プリント
基板２１を配置して形成されており、給電用プリント基
板２１には、表示ランプ駆動回路が実装された駆動用プ
リント基板４１を接続自在とするコネクタ２８が設けら
れている。また、給電用プリント基板２１には、表示ラ
ンプ１の吸気口１２に対応した通風孔２９が形成されて
おり、給電用プリント基板２１を前面板２２と平行に配
設した場合にあっても、送風ファンによる送風を各表示
ランプ１の通風路１４へスムーズに導入して放熱を効率
的に行えるようになっている。

また、実施例にあっては、表示モジュール３のモジュー
ルケース２０は、前部が３分され後部が２分されるよう
に３分割形成されており、中央の分割ケース２０ａの後
部を両端のＬ字型分割ケース２０ｂ，２０ｃにて包み込
むようにしている。また、中央の分割ケース２０ａの後
端面が給電用プリント基板２１面よりも前方に位置する
（ｌ₁〈ｌ₂)ように中央の分割ケース２０ａの前後方向
の寸法を設定している。すなわち、モジュールケース２
０は、中央の分割ケースであるケース本体２０ａとその
両側の分割ケースたる上カバー２０ｂおよび下カバー２
０ｃにて形成され、モジュールケース２０の前面に形成
されるランプ孔２３は、ケース本体２０ａと、上下カバ
ー２０ｂ，２０ｃの接合部にそれぞれ跨がるように複数
個（８個づつ）列設されている。また、表示ランプ１の
ランプ保持体１１の円筒部の周面には、上記ランプ孔２
３の周縁に嵌合される嵌合溝２４が形成されており、ラ
ンプ孔２３の周縁を表示ランプ１の嵌合溝２４に嵌合さ
せて表示ランプ１を嵌合取着することにより、水密構造
が簡単な構成で実現できるとともに、表示ランプ１の上
下左右方向および前後方向の正確な位置決めが行えるよ
うになっている。また、モジュールケース２０内には、
前面板２２と平行な防水壁２５が設けられており、この
防水壁２５の接合部に跨がるように穿設されたランプ孔
２６の周縁をランプ保持体１１の円筒部の周面に形成さ
れた第２の嵌合溝２７に嵌合して第２の水密構造が形成
され、より確実な防水機能が得られるようにしている。
さらに、下カバー２０ｃの下面板には、前面板２２と防
水壁２５との間に侵入した雨水を排水するための水抜き
孔３５が形成されており、侵入した雨水が滞留して２重
水密構造が損なわれることがないようになっている。

ここに、表示ランプ１を給電用プリント基板２１に半田
付けするにあたって、第６図に示すように、中央のケー
ス本体２０ａのランプ孔２３，２６に表示ランプ１を嵌
合して仮固定した状態で給電用プリント基板２１のピン
挿入孔に電極ピン１５を挿入すると、中央のケース本体
２０ａの後端面よりもプリント基板２１が突出している
ので、この状態でデイップ法により半田付けを行うこと
ができる。したがって、多数の電極ピン１５が給電用プ
リント基板２１の給電パターンに一括して半田付けされ
ることになり、半田付け作業が簡単に行えることにな
る。また、電極ピン１５の半田付け条件が一定になるの
で、最適条件を設定しておけば半田付け不良を大幅に低
減でき、手作業で電極ピン１５を給電用プリント基板２
１に半田付けする場合に比べて高い信頼性が得られるこ
とになる。なお、上述の実施例では、表示ランプ１が２
列に列設しているのでモジュールケース２０を表示ラン
プ１の列設方向と直交する方向に３分割しているが、表
示ランプ１をＮ列に列設する場合には、モジュールケー
ス２０を列方向と直交する方向にＮ＋１個に分割すると
ともに、両端の分割ケースをＬ字型に形成して中央のＮ
−１個の分割ケースの後部を包み込むようにすれば良
い。

一方、上述の表示モジュール３を一体化した表示ユニッ
ト４は、第７図および第８図に示すように、角筒状のケ
ース本体４０ａ、裏面カバー４０ｂおよび裏面板４０ｃ
よりなるユニットケース４０の前面に８個の表示モジュ
ール３をマトリクス状に配設するとともに、各表示モジ
ュール３の裏面に突設された駆動用プリント基板４１を
収納するように形成されている。また、ユニットケース
４０の裏面板４０ｃの内面には、吸気口４２ａに対応し
て設けられ表示ランプ１および表示ランプ駆動回路の過
熱を防止する送風ファン４２と、表示ランプ制御信号を
各駆動用プリント基板４１の表示ランプ駆動回路に分配
する分配回路が実装されたプリント基板４３とが取着さ
れており、また、裏面板４０ｃの外面には電源用コネク
タ４５ａ、信号用コネクタ４５ｂ，４５ｃが設けられて
いる。なお、上記分配回路から出力される電源および制
御信号はケーブルを介して駆動用プリント基板４１に設
けられたコネクタ４４ａ〜４４ｃに接続されるようにな
っている。

［発明の効果］ 本発明は上述のように構成されており、前面に複数個の
表示ランプを複数列に列設した表示モジュールをハウジ
ングの前面にマトリクス状に配置し、上記表示モジュー
ルのモジュールケースを列方向と直交する方向に複数個
に分割するとともに、両端の分割ケースをＬ字型に形成
して中央の分割ケースの後部を包み込むようにし、分割
ケースの接合部に表示ランプを嵌合取着し、表示ランプ
の電極ピンをモジュールケース内に配設されたプリント
基板に直付けするようにしたものにおいて、中央の分割
ケースの後端面がプリント基板面よりも前方に位置する
ように中央の分割ケースの前後方向の寸法を設定したも
のであり、中央の分割ケースに表示ランプを仮固定した
状態で電極ピンをプリント基板に半田付けするようにす
れば、表示ランプの電極ピンのプリント基板への半田付
けをデイップ法によって容易に行うことができ、高信頼
性を確保することができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】 第１図は本発明一実施例の要部断面図、第２図は同上の
要部分解斜視図、第３図は同上の要部正面図、第４図は
同上の要部側面図、第５図は同上の要部斜視図、第６図
は同上の要部側面図、第７図は同上の要部斜視図、第８
図は同上の要部分解斜視図、第９図は同上の要部斜視
図、第１０図は同上の要部断面図、第１１図は従来例の
斜視図、第１２図(a)は同上の要部断面図、第１２図(b)
は同上の要部正面図である。 １は表示ランプ、２はハウジング、３は表示モジュー
ル、１５は電極ピン、２０はモジュールケース、２０
ａ，２０ｂ，２０ｃは分割ケース、２１はプリント基
板、２２は前面板、２３はランプ孔、２４は嵌合溝であ
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ハウジングの前面に多数の表示ランプをマ
   トリクス状に列設し、ハウジング内に収納された表示ラ
   ンプ駆動回路により各表示ランプの発光を制御して画像
   を表示するようにした大型画像表示装置において、前面
   に複数個の表示ランプを複数列に列設した表示モジュー
   ルをハウジングの前面にマトリクス状に配置し、上記表
   示モジュールのモジュールケースを列方向と直交する方
   向に複数個に分割するとともに、両端の分割ケースをＬ
   字型に形成して中央の分割ケース後部を包み込むように
   し、分割ケースの前面板の接合部に表示ランプが嵌合さ
   れるランプ孔を各分割ケースに跨がるように列設形成
   し、表示ランプの周面に形成された嵌合溝を上記ランプ
   孔に嵌合して表示ランプを嵌合取着し、表示ランプの後
   端面に突設された電極ピンが直付けされ各電極ピンに給
   電する給電パターンが形成された給電用プリント基板を
   モジュールケース内で前面板と平行に配設し、中央の分
   割ケースの後端面がプリント基板面よりも前方に位置す
   るように中央の分割ケースの前後方向の寸法を設定した
   ことを特徴とする大型画像表示装置。