JPH0654597B2 - 超伝導記憶装置 - Google Patents

超伝導記憶装置

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JPH0654597B2
JPH0654597B2 JP60262515A JP26251585A JPH0654597B2 JP H0654597 B2 JPH0654597 B2 JP H0654597B2 JP 60262515 A JP60262515 A JP 60262515A JP 26251585 A JP26251585 A JP 26251585A JP H0654597 B2 JPH0654597 B2 JP H0654597B2
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    • H10N60/00Superconducting devices
    • H10N60/20Permanent superconducting devices
    • H10N60/208Permanent superconducting devices based on Abrikosov vortices
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
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    • H10N60/10Junction-based devices
    • H10N60/12Josephson-effect devices

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、情報をアブリコソフ磁束量子の形で超伝導体
内に記憶する超伝導記憶装置に関するものである。
〔従来の技術〕
アブリコソフ磁束量子を記憶情報として用いた装置は、
アプライドフィジックスレター誌(Applied Physics Le
tters,Vol.39No.12December 1981,pp.992〜993)に既に
開示されている。
第9図はアブリコソフ磁束量子記憶装置の従来例のひと
つを示す概略斜視図である。アブリコソフ磁束量子を保
持するための膜厚の薄い超伝導体膜51と、超伝導体膜
51の一部を下部電極とし超伝導体膜52を上部電極と
する磁束量子検出用ジョセフソン接合53と、超伝導体
膜51の端55近くに設けられた磁束量子書込線54
と、超伝導体膜51の端55を除く周辺を囲む超伝導体
膜51よりも膜厚の厚い超伝導体膜51′とで構成され
ている。なお、Bは超伝導体膜51内に保持されている
アブリコソフ磁束量子を概念的に表しているものであ
る。
このアブリコソフ磁束量子記憶装置は、超伝導体膜51
内に保持されているアブリコソフ磁束量子の有無を記憶
状態の「1」「0」に対応させている。すなわち、超伝
導体膜51内にアブリコソフ磁束量子が保持されると、
その磁束量子がジョセフソン接合53に影響を与えてジ
ョセフソン接合53における閾値電流Ijを低下させる
ことを利用しており、閾値電流Ijの変化を記憶状態の
「1」「0」に対応させているのである。
情報の読み出しは、適当な値のバイアス電流Ibをジョ
セフソン接合53に与えることにより行う。すなわち、
アブリコソフ磁束量子が超伝導体膜51内に保持された
場合の閾値電流Ijと保持されていない場合のそれとの
間の値を持つバイアス電流Ibをジョセフソン接合53
に与えると、アブリコソフ磁束量子が保持されていれば
ジョセフソン接合53に電圧が発生(有電圧状態)し、
保持されていなければ電圧は零(零電圧状態)となるの
である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところが、この従来のアブリコソフ磁束量子記憶装置
は、書き込みに非常に大きな問題点をもっていた。
記憶状態「1」の書き込みは、書込線54に所定の方向
の電流を流して磁界を発生させ、超伝導体膜51に端5
5から所定の向き(たとえば、上向き)のアブリコソフ
磁束量子を内部発生させることにより達成する。一方、
記憶状態「0」の書き込みは、そのときの記憶状態に応
じて異なる手順を用いて行わなければならない。すなわ
ち、書込前の記憶状態が「1」であれば、書込線54に
逆向きの電流を流して下向きの磁束量子を超伝導体膜5
1に内部発生させ、上向きの磁束量子と対消滅させるこ
とによってアブリコソフ磁束量子数を零にする。また、
記憶状態が「0」であれば書込線54に何等電流を流さ
ないことによりそのままの状態を維持し、実質的に
「0」書き込みとする。
このように、従来のアブリコソフ磁束量子記憶装置で
は、書き込み前にそのつど必ず記憶状態を読み出す必要
があり、書き込みのアクセス時間を無用に長くし、この
記憶セルを用いて計算機を構成するとマシンサイクル時
間が長くなるという問題点があった。
また、記憶状態「1」から「0」書き込みを行う場合
に、磁束量子を正確に対消滅させることは非常に困難で
ある。対消滅が不十分であれば上向きのアブリコソフ磁
束量子が一部残留してしまい、対消滅を過剰に行えば下
向きのアブリコソフ磁束量子が保持されてしまう。した
がって、アブリコソフ磁束量子を過不足なく対消滅させ
る必要性から書込動作マージンが非常に狭くなり、安定
動作が困難であった。また、書込動作を繰り返し行うう
ちに、完全対消滅し損なった残留アブリコソフ磁束量子
が徐々に蓄積していき、誤動作を生じるに至るという問
題点があった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の超伝導記憶装置は上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、磁場が印加されることによってアブリコソ
フ磁束量子を内部発生しそのアブリコソフ磁束量子を前
記磁場を取り除いた状態でも自己保持する超伝導体層を
有する情報記憶手段と、情報に対応している電流が通電
されることによって前記情報記憶手段の超伝導体層に与
える磁場を発生する超伝導体層を有する情報書込手段
と、前記情報記憶手段の超伝導体層に自己保持されてい
るアブリコソフ磁束量子のつくる磁場に感応する少なく
ともひとつ以上のジョセフソン接合素子および前記ショ
セフソン接合素子におけるアブリコソフ磁束量子による
磁場と平行な成分を有する磁場を発生する制御線を有す
る情報読出手段とを具備する超伝導記憶装置であって、
前記情報読出手段を構成するジョセフソン接合素子が前
記情報書込手段により作られる磁場とは鎖交せず、かつ
アブリコソフ磁束量子による磁場が加わる場所に配置さ
れているものである。
〔作用〕
情報書込手段を構成する超伝導体層に与える電流の向き
によって情報記憶手段の超伝導体層に記憶情報の「0」
または「1」に対応する上向きまたは下向きのアブリコ
ソフ磁束量子が選択的に保持される。そして、制御線に
制御電流Icsを与えると共にジョセフソン接合素子に
バイアス電流Isを与えると、アブリコソフ磁束量子の
向きに対応してジョセフソン接合素子が有電圧状態また
は零電圧状態のいずれかとなる。なお、制御線に制御電
流Icsを与えると共にジョセフソン接合素子にバイア
ス電流Isを与えたときに、情報書込手段を構成する超
伝導体層に電流が流れていても、この電流により作られ
る磁場はジョセフソン接合素子の電圧状態になんら影響
を与えない。
〔実施例〕
以下、実施例と共に本発明を詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例を示す平面配置図であり、第
2図はそのII−II断面図である。情報記憶手段1は、磁
場が印加されることによってアブリコソフ磁束量子αを
内部発生し、そのアブリコソフ磁束量子を該磁場が除去
された後も自己保持する超伝導体層2を情報記憶用要素
として有する。超伝導体層2は例えば方形または長方形
に形成されており、相対する一対の辺をそれぞれ3aお
よび3bとし、また、相対する他の一対の辺をそれぞれ
3cおよび3dとする。なお、この超伝導体層2は第2
種の超伝導体からなる。
情報書込手段11は、電流が通電されることによって、
情報記憶手段1の超伝導体層2に与える磁場を発生する
ストライプ状の超伝導体層12を情報書込用要素として
有する。この場合、超伝導体層12は情報記憶手段1の
超伝導体層2と並置するために、超伝導体層2の辺3c
に沿って延長している。
情報読出手段21は、情報記憶手段1の超伝導体層2が
自己保持しているアブリコソフ磁束量子に感応するジョ
セフソン接合素子22およびこのジョセフソン接合素子
22に所定の磁界を与える制御線34を情報読出用要素
として有する。ジョセフソン接合素子22は、下部電極
としての超伝導体層32と上部電極としての超伝導体層
26との間にトンネル障壁層25を介在させることによ
って構成されている。すなわち、情報記憶手段1の超伝
導体層2上に超伝導体層32が下部電極として形成さ
れ、超伝導体層32上に窓23が穿設された絶縁層24
が形成され、超伝導体層32の窓23に臨む領域に例え
ば超伝導体層32の材料の酸化物でなるトンネル障壁層
25が形成され、さらに、絶縁層24上に窓23を覆う
ように超伝導体層26が上部電極として形成されてい
る。また、トンネル障壁層25は後述する磁場不感領域
5の位置に配置されている。磁場不感領域5は第1図に
おいては一点鎖線で、第2図においては×印で示してい
る。制御線34はストライプ状の超伝導体層からなり、
トンネル障壁層25の上方を横切るように、超伝導体層
26上に絶縁層33を介して形成されている。そして、
ジョセフソン接合素子22は、第2図の矢印で示すよう
なアブリコソフ磁束量子αによる磁場のうちトンネル障
壁層25に平行な磁場成分、すなわち第2図の左右方向
からトンネル障壁層25に侵入する磁場成分を感知して
アブリコソフ磁束量子αの向きを検出する。
つぎに、本実施例の動作を説明する。
情報の「1」に対応する電流IAを情報書込手段11の
超伝導体層12に第1の方向に流すと、これに応じて超
伝導体層12から情報「1」に対応する磁場(第2図に
おいて、超伝導体層12を中心として反時計回りの磁
場)が発生し、その磁場が情報記憶手段1の超伝導体層
2に印加される。このため、情報記憶手段1の超伝導体
層2の辺3c部に情報「1」に対応するアブリコソフ磁
束量子αが第1の向き(上向き「↑」)に内部発生す
る。そして、磁場の印加を続けると、アブリコソフ磁束
量子が辺3c部において次々と発生し、先に内部発生し
たアブリコソフ磁束量子を互いに働く斥力により情報読
出手段21側に押し込んでゆく。
情報読出手段21側に移動してきたアブリコソフ磁束量
子はジョセフソン接合素子22の下部電極である比較的
厚い超伝導体層32の存在によりそれ以上の移動が妨げ
られる。このようにして、情報記憶手段1にアブリコソ
フ磁束量子が侵入していき、ある程度以上のアブリコソ
フ磁束量子が侵入してしまうと、こんどはアブリコソフ
磁束量子の互いの斥力により侵入が困難となり飽和状態
となる。このアブリコソフ磁束量子は、電流IAが除か
れたときには、超伝導体層2のピン止め力(アブリコソ
フ磁束量子を捕獲する力)により自己保持される。
つぎに、情報の「0」に対応する電流IBを、情報書込
手段11の超伝導体層12に、上述した電流IAとは逆
の第2の方向に流すと超伝導体層12から上述の情報
「1」に対応する磁場とは逆向きの磁場が発生し、この
磁場によって情報記憶手段1の超伝導体層2に、情報
「0」に対応するアブリコソフ磁束量子が情報「1」に
対応するアブリコソフ磁束量子とは逆の第2の向き(下
向き「↓」)に内部発生する。この内部発生した情報
「0」に対応するアブリコソフ磁束量子は前述した上向
きのアブリコソフ磁束量子と同様に侵入していき、既に
自己保持されている情報「1」に対応する上向きのアブ
リコソフ磁束量子と結合して対消滅する。そしてさら
に、情報「0」に対応するアブリコソフ磁束量子が侵入
することによって最終的には情報「0」に対応するアブ
リコソフ磁束量子のみが情報記憶手段1の超伝導体層2
に残留し保持される。これが情報「0」の保持状態であ
る。
つぎに、情報の読み出しについて説明する。記憶状態の
検出は、制御電流Icsを情報読出手段21の超伝導体
層34に流すと共に、所定のバイアス電流Isを情報読
出手段21のジョセフソン接合素子22に超伝導体層2
6とトンネル障壁層25と超伝導体層32を通じて流す
ことにより行う。第3図はジョセフソン接合素子22の
閾値特性を示す図であり、横軸は制御線34に流す制御
電流値、縦軸はジョセフソン接合素子22に流すバイア
ス電流値である。同図において、破線7はアブリコソフ
磁束量子が情報記憶手段1に保持されていないときの閾
値特性曲線、実線8は「0」状態に相当するアブリコソ
フ磁束量子が保持されているときの閾値特性曲線、実線
9は「1」状態に相当するアブリコソフ磁束量子が保持
されているときの閾値特性曲線である。このように、記
憶状態によって閾値特性が横軸に沿って遷移するのは、
情報記憶手段1の超伝導体層2に保持されたアブリコソ
フ磁束量子が作る磁界の影響によるものである。
いま、ジョセフソン接合素子22にバイアス電流Isを
流すと共に、制御線34に第1の方向に制御電流Ics
を流すことによって動作点をAの位置に移動させること
ができる。同図から、「0」状態であれば動作点Aが閾
値特性曲線8の内側にあるためジョセフソン接合素子2
2は零電圧状態が維持され、「1」状態であれば動作点
Aは閾値特性曲線9の外側に出てしまうことから有電圧
状態に転移することが判る。この現象は、「0」状態の
ときには下向きのアブリコソフ磁束量子が作る磁界と制
御電流Icsが作る磁界とがトンネル障壁層25部にお
いて互いに打ち消しあい、「1」状態にあるときには上
向きのアブリコソフ磁束量子の磁界と制御電流Icsの
磁界とが相互に加わることにより生じる。このような作
用によって、所定のバイアス電流Isと制御電流Ics
とを同時に流したときのジョセフソン接合素子22の電
圧状態により記憶状態が「1」であるか「0」であるか
を読み出すことができる。
つぎに、磁場不感領域5について説明する。
第4図ないし第6図は超伝導体と磁場との関係を示した
ものであり、Mは紙面垂直方向に広がる超伝導体層、c
Lは超伝導体層Mの法線方向の中心線である。第4図
は、紙面上方から一様磁場Hが超伝導体層Mに印加され
ている時の磁力線を表したものである。電磁気学のマッ
クスウェル方程式を解けば明らかなように、印加された
磁場Hは超伝導体特有のマイスナー効果により中心線c
Lを境にして超伝導体層M上で左右に分かれる。すなわ
ち、一様磁場の場合は中心線cLと超伝導体層Mが交差
するところから右側では右向きの磁場成分があり、左側
では左向きの磁場成分があり、中央部では平行磁場が向
きを変え、中央部近傍では磁場は極めて小となる。この
平行磁場が極めて微小となる領域を磁場不感領域5とす
る。第5図および第6図は超伝導体層Mの近傍に紙面垂
直方向に延びる電流線Nを配置し、この電流線Nに電流
を流して磁場を発生させた場合の磁力線を表しており、
第5図は電流線Nが超伝導体層Mと同一平面上にある場
合、第6図は同一平面上にない場合を示している。この
場合も磁場不感領域5の位置は電磁気学のマックスウェ
ル方程式の計算、または有限要素法などのシミュレーシ
ョンで容易に決定できる。第5図の場合は超伝導体層M
の中心線よりわずかに電流線Nに近づいたところが磁場
不感領域5となる。また、第6図においては、超伝導体
層Mの法線方向をZ軸として上方を正方向とすれば、磁
場不感領域5は、正方向側の表面(図における上側の表
面)では超伝導体層Mの中心よりも大きく電流線Nから
離れた所となり、負方向側表面(図における下側の表
面)では超伝導体層Mの中心よりも大きく電流線Nに近
づいた所となる。このように、超伝導体を磁場の中にお
いたときには磁場不感領域5が存在することなる。
本実施例(第1図および第2図)では、第7図に示すよ
うに、情報書込時において情報記憶手段1および情報読
出手段21が情報書込手段11により作られる磁場の中
に置かれることになるが、情報読出手段21のジョセフ
ソン接合素子22のトンネル障壁層25が該磁場に対す
る磁場不感領域5に配置されているため、書込電流によ
る読出動作に対する悪影響を防止できる。すなわち、ジ
ョセフソン接合素子22に加わる磁場は蓄積されたアブ
リコソフ磁束量子による磁場のうちのトンネル障壁層2
5に平行な磁場成分のみとなり、書込動作直後の書込電
流による磁場が残留しているようなときでも、直ちに読
出動作が可能である。もちろん、書込動作終了前に読出
動作を行っても書込電流が作る磁場の影響は全くうけな
いので、読出の誤動作は生じない。したがって、書込・
読出を行う際に時間的余裕を持たせる必要がなく、動作
速度を早めることができる。また、書込・読出動作時間
の重なりを防止するための複雑なタイミング回路が不要
となる。
さらに、情報書込手段11の書込線を2本用い、2本の
書込線双方に電流が供給されたときのみ十分な情報書込
磁界が生じるように構成してマトリクスメモリセルとす
る場合が考えられるが、本実施例によれば半選択状態
(一方の書込線のみが通電されている状態)においても
読出動作を行うことができ、メモリのサイクルタイムを
短くすることができる。すなわち、半選択状態時には情
報読出手段21に磁場が与えられるが、情報読出手段2
1のジョセフソン接合素子22のトンネル障壁層25が
書込磁場に対する磁場不感領域5に配置されているた
め、半選択状態でも書込電流による読取誤動作は生じな
い。
なお、本実施例ではトンネル障壁層25の中心と磁場不
感領域5とを完全に一致させているが、磁場不感領域5
は必ずしもトンネル障壁層25の中心でなくともよい。
また、水平成分の磁場不感領域5が適当な位置に得られ
ない場合は、ジョセフソン接合素子22として、垂直方
向に接合部が形成されているいわゆるエッジジャンクシ
ョンを用いれば、上記実施例と同様に情報書込手段によ
り作られる磁場と鎖交しない位置にジョセフソン接合素
子22を配置できる。
また、上記の実施例ではジョセフソン接合素子として第
8図(A)の概念図に示すように単一のトンネル障壁層
25を持つものを用いているが、同図(B)に示すよう
にトンネル障壁層を2つ持ついわゆるスクイド(SQUID)
形のものを用いてもよい。同図において26,26′は
上部電極、25,25′はトンネル障壁層、32,3
2′は下部電極であり、スクイド形を用いる場合にはア
ブリコソフ磁束量子による磁束(破線矢印)が中央の空
間を横切るように構成することにより、閾値特性を変化
させることができる。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明の超伝導記憶装置によれば、
情報書込手段を構成する超伝導体層に与える電流の向き
によって情報記憶手段の超伝導体層に記憶情報「1」ま
たは「0」に対応する上向きまたは下向きのアブリコソ
フ磁束量子を選択的に保持させるものであり、上向きの
アブリコソフ磁束量子を保持する場合であっても下向き
のアブリコソフ磁束量子を保持する場合であっても書込
前の記憶状態のアブリコソフ磁束量子を対消滅させたう
えでさらに飽和状態となるまで書き込むので、アブリコ
ソフ磁束量子の有無を情報要素とする従来のアブリコソ
フ磁束量子記憶装置のように書込時に記憶内容をそのつ
ど確認したうえで磁束量子を過不足なく正確に対消滅さ
せることは不要である。したがって、書込操作が簡単と
なるばかりでなく、書込動作マージンを広くとることが
できる。そのうえ、残留するアブリコソフ磁束量子の蓄
積による誤動作もない。
さらに、前記情報読出手段を構成するジョセフソン接合
素子が情報書込手段により作られる磁場とは鎖交しない
場所に配置されているので、情報書込手段を構成する超
伝導体層に電流が流れていても、この電流により作られ
る磁場はジョセフソン接合素子の電圧状態になんら影響
を与えない。そのため、読取動作と書込動作とを重ねて
行うことができ、メモリのサイクルタイムの短縮化すな
わち高速動作化ができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の一実施例を示す平面配置図、第2図は
そのII−II断面図、第3図はジョセフソン接合素子22
の閾値特性を示す図、第4図ないし第6図はそれぞれ超
伝導体と磁場との関係を示した断面図、第7図は第2図
に示した本実施例装置と書込磁場との関係を示した断面
図、第8図はジョセフソン接合素子の概念を示す斜視
図、第9図は従来のアブリコソフ磁束量子記憶装置を示
す斜視図である。 1…情報記憶手段、2…超伝導体層、5…磁場不感領
域、11…情報書込手段、21…情報読出手段、22…
ジョセフソン接合素子、34…制御線。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】磁場が印加されることによってアブリコソ
    フ磁束量子を内部発生しそのアブリコソフ磁束量子を前
    記磁場を取り除いた状態でも自己保持する超伝導体層を
    有する情報記憶手段と、情報に対応している電流が通電
    されることによって前記情報記憶手段の超伝導体層に与
    える磁場を発生する超伝導体層を有する情報書込手段
    と、前記情報記憶手段の超伝導体層に自己保持されてい
    るアブリコソフ磁束量子のつくる磁場に感応する少なく
    ともひとつ以上のジョセフソン接合素子および前記ジョ
    セフソン接合素子におけるアブリコソフ磁束量子による
    磁場に平行な成分を有する磁場を発生する制御線を有す
    る情報読出手段とを具備する超伝導記憶装置であって、
    前記情報読出手段を構成するジョセフソン接合素子が前
    記情報書込手段により作られる磁場とは鎖交せず、かつ
    前記アブリコソフ磁束量子による磁場が加わる場所に配
    置されていることを特徴とする超伝導記憶装置。
JP60262515A 1984-12-13 1985-11-25 超伝導記憶装置 Expired - Fee Related JPH0654597B2 (ja)

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